JP3372844B2 - インク容器およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インク容器およびインクジェット記録装置

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JP3372844B2 JP29088097A JP29088097A JP3372844B2 JP 3372844 B2 JP3372844 B2 JP 3372844B2 JP 29088097 A JP29088097 A JP 29088097A JP 29088097 A JP29088097 A JP 29088097A JP 3372844 B2 JP3372844 B2 JP 3372844B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドを保持
するキャリッジ部が往復走査しながら、記録ヘッドから
インクを吐出して被記録媒体に記録を行うインクジェッ
ト記録装置に関し、特に、キャリッジに搭載されたイン
ク容器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のインクジェット記録装置
の平面図であり、図11は図10に示したインクジェッ
ト記録装置の正面図である。
【0003】図10および図11に示すように、複数の
印字ヘッド111を搭載するキャリッジ101が、2つ
の側板102a,102bに支持されたガイドレール1
03に矢印A方向(水平方向)に摺動自在に設けられて
いる。キャリッジ101には、2つのプーリ間に掛け回
されたタイミングベルト104の一部位が結合されてお
り、一方のプーリをキャリッジモータ105によって正
回転および逆回転させることで、キャリッジ101が矢
印A方向に往復移動される構成となっている。
【0004】各印字ヘッド111は、それぞれインクを
吐出するノズル(不図示)と、ノズル内のインクを加熱
してノズル部内のインクを膜沸騰させるための発熱素子
(不図示)とを有する。発熱素子を駆動してノズル内の
インクを膜沸騰させると、ノズル内に気泡が生じ、その
気泡の成長に伴い、ノズルからインクが吐出される。
【0005】また、印字ヘッド111による印字対象と
なる被記録媒体は、不図示の被記録媒体搬送機構によ
り、印字ヘッド111のノズルに対向する位置に搬送さ
れる。
【0006】記録装置本体の下部には、印字ヘッド11
1の数に対応した複数のメインタンク113が設けられ
る。これらメインタンク113は、それぞれ異なる色
(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、シアン淡
色、マゼンタ淡色)のインクを収納している。また、キ
ャリッジ101にも、印字ヘッド111の数に対応した
複数のサブタンク112が搭載されている。メインタン
ク113とサブタンク112とは、タンクチューブ12
0によってそれぞれ接続され、サブタンク112と印字
ヘッド111とは、ヘッドチューブ121によってそれ
ぞれ接続される。
【0007】また、サブタンク112には、その内部に
保持されるインクの液面位置を検出することによってイ
ンク残量を検知するインク残量検知センサ(不図示)が
設けられている。
【0008】メインタンク113に収納されたインク
は、サブタンク112に一時的に保持され、印字ヘッド
111に供給される。したがって、各印字ヘッド111
からはそれぞれ異なる色のインクが吐出される。そし
て、被記録媒体搬送機構による、キャリッジ101の移
動方向と垂直な方向への被記録媒体の所定ピッチでの搬
送と、キャリッジ101の往復移動とを繰り返しなが
ら、記録信号に基づき印字ヘッド111を駆動すること
で、印字ヘッド111からインクが吐出され、被記録媒
体に印字が行われる。
【0009】印字ヘッド111からのインクの吐出によ
りサブタンク112内のインクが消費され、サブタンク
112内のインク残量が少なくなったことがインク残量
検知センサによって検知されると、メインタンク113
からサブタンク112にインクが補充される。サブタン
ク112へのインクの補充は、サブタンク112内の空
気を負圧発生用ポンプ(不図示)で吸引することにより
サブタンク112内に発生する負圧を利用して行ってい
る。
【0010】また、このインクジェット記録装置には、
印字ヘッド111の吐出特性を維持するためのヘッド回
復ユニット106が設けられている。ヘッド回復ユニッ
ト106は、印字ヘッド111のインク吐出面を密閉す
るためのキャップ部、インク吐出面を払拭するワイパー
ブレード、印字ヘッド内のインクを強制的に吸引するた
めの吸引用ポンプ、およびこれらを駆動する駆動系等
(いずれも不図示)を有する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のインクジェット記録装置は、印字ヘッドに供給
するインクを一時的に保持するサブタンクがキャリッジ
に設けられているので、キャリッジの往復移動の反転時
に、サブタンク内のインクは慣性によりサブタンクの内
壁に衝突し、インクの液面に波が生じる。これに伴い、
以下に示すような問題点があった。
【0012】第1に、インクがサブタンクの内壁に衝突
することによって生じた波は、キャリッジの停止後も直
ちには収まらず、サブタンク内のインクの液面高さを変
動させ、インク残量の検知結果が不安定になる。その結
果、実際にはインクがあるのに「インクなし」が検知さ
れてインクの補充を開始してしまったり、その逆に、実
際にはインクがないのに「インクなし」が検知されず、
そのまま印字動作を開始してしまうことがある。
【0013】第2に、インクの液面に生じた波により予
備タンク内のインク中に気泡が発生し、この気泡が、印
字ヘッドをつなぐサブチューブ内に進入すると、インク
が印字ヘッドに供給されず、インクの不吐出が発生して
しまう。
【0014】また、上記問題点を解決するため、サブタ
ンクを小型化してインクの容量を小さくしたり、サブタ
ンクの内部に格子状のリブを設け、インクの慣性をでき
るだけ小さくするといった対策が考えられるが、近年の
印字速度の高速化に伴ってキャリッジの移動速度も高速
化し、このような対策ではインクの波打ちを抑えきれな
い。
【0015】そこで本発明は、高速で往復移動してもそ
のインク残量をより安定して検知することができるイン
ク容器、および、そのインク容器をキャリッジに備えた
インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のインク容器は、水平方向に往復移動されるキャ
リッジに搭載され、前記キャリッジの移動時に消費され
るインクを内部に収容するとともに、必要に応じて他の
容器からインクが補充されるインク容器であって、前記
内部に収容されているインクの液面位置に基づいてイン
ク残量を検知するインク残量検知手段と、前記キャリッ
ジの移動に伴うインクの液面位置の変動を抑制する液面
変動抑制手段とを有し、 前記液面変動抑制手段は、前記
インク容器を前記キャリッジに搭載した状態での前記イ
ンク容器の上部に固定された、前記キャリッジの移動方
向と直交する方向に延びた軸と、前記軸に上端部が嵌合
し、前記キャリッジの往復移動に伴って揺動自在に軸支
されている短冊状の揺動部材と、を備え、 前記揺動部材
は、前記インク容器内のインクの液面が、前記インク残
量検知手段により検知される最下位置にあるときにも、
下端部が常にインクに触れるような長さを有している、
ことを特徴とするものである。
【0017】上記のとおり構成された本発明のインク容
器では、キャリッジが往復移動しつつ、内部のインクが
消費されていく。内部に収容されているインクの残量
は、インク残量検知手段で検知され、必要に応じて他の
容器からインクが補充される。ここで、キャリッジが往
復移動すると、その左右端における反転時に、インクの
慣性によりインク容器内のインクの液面に波が生じる。
この波は、液面変動抑制手段により抑制されるので、イ
ンク残量検知手段によるインク残量の検知が安定して行
われる。
【0018】
【0019】特に、液面変動抑制手段は、インク容器の
上部に固定された軸と、この軸に嵌合してキャリッジの
往復移動に伴って揺動自在に軸支されている揺動部材と
を備えているので、キャリッジの反転時に生じるインク
の慣性力が揺動部材で吸収され、インクの液面に生じる
波が小さくなる。さらに、揺動部材を、キャリッジの移
動方向に複数個配列することで、インク容器内のインク
の重量が分散され、慣性力が軽減される。また、揺動部
材を樹脂シートで構成することで、揺動部材自身も弾性
変形し、インクの慣性力をより効果的に吸収する。
【0020】
【0021】さらに、上記揺動部材の表面に撥水処理を
施したり、揺動部材を撥水性を有する材料で構成しても
よい。
【0022】また、本発明のインクジェット記録装置
は、インクを吐出して被記録媒体に記録を行う記録ヘッ
ドと、前記記録ヘッドに供給するインクを一時的に保持
するための、上記本発明のインク容器と、前記インク容
器に補充するインクを収容するメイン容器と、前記イン
ク容器と前記メイン容器とを接続する第1のインク供給
経路と、前記記録ヘッドと前記インク容器とを接続し、
両者の接続を制御可能な弁を備える第2のインク供給経
路と、前記インク容器内の空気を排出するためのポンプ
を備えた負圧発生経路とを有し、前記インク容器は、内
部に大気を導入可能な大気開放弁を備え、前記記録ヘッ
ドおよび前記インク容器が、水平方向に往復移動される
キャリッジに搭載されている。
【0023】上記のとおり構成された本発明のインクジ
ェット記録装置では、インク容器内に収容されたインク
が第2のインク供給経路を介して記録ヘッドに供給さ
れ、キャリッジを往復移動させつつ記録ヘッドからイン
クを吐出することで被記録媒体に記録が行われる。イン
ク容器内のインク残量はインク容器に設けられたインク
残量検知センサで検知され、インク容器内のインク残量
が少なくなったら、メイン容器から第1のインク供給経
路を介してインク容器へインクが補充される。
【0024】インクの補充の際には、インク容器の大気
開放弁を閉じるとともに、第2のインク供給経路による
インク容器と記録ヘッドとの接続を遮断した状態で、ポ
ンプによってインク容器内の空気を排出する。これによ
り、インク容器内には負圧が生じ、メイン容器からイン
ク容器へインクが補充される。ここで、インク容器とし
ては、上記本発明のインク容器を用いているので、イン
ク残量の検知が安定して行われ、インクがあるのにイン
ク補充動作を開始してしまったり、インクがないのに記
録動作を続けてしまうことはない。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0026】図1は、本発明の実施形態であるインク
ジェット記録装置のインク経路を示す図である。図2
は、図1に示したインク経路のサブタンクの拡大断面図
である。なお、本実施形態のインクジェット記録装置
は、カラー印字を可能とするために複数色のインクを使
用するものであり、インク経路も各色ごとに設けられて
いるが、それぞれのインク経路はいずれも同じであるの
で、以下では、1色のインク経路について説明する。
【0027】図1に示すように、キャリッジ1は、記録
信号に基づいてインクを吐出して被記録媒体に印字する
印字ヘッド11と、印字ヘッド11に供給するインクを
一時的に保持するサブタンク12を搭載し、水平方向
(図2に示す矢印B方向)に往復移動可能に設けられて
いる。キャリッジ1を往復移動させるための機構や被記
録媒体を搬送するための機構は、図10および図11に
示した従来のインクジェット記録装置と同様であるの
で、その説明は省略する。また、印字ヘッド11の構成
についても、従来の印字ヘッドと同様であるので、説明
は省略する。
【0028】サブタンク12は、タンクチューブ20に
よってメインタンク13と接続されている。タンクチュ
ーブ20の、サブタンク12と接続される側の端部はサ
ブタンク12内に挿入されており、その先端には、サブ
タンク12内への異物の流入を防止するフィルタが取り
付けられている。また、サブタンク12の上部には、不
図示の駆動源で駆動される大気開放弁24が設けられて
いる。
【0029】サブタンク12は、その底部において、ヘ
ッドチューブ21によって印字ヘッド11と接続され、
サブタンク12から印字ヘッド11へのインクの供給
は、印字ヘッド11のノズルでの毛管現象によってなさ
れる。ここで、サブタンク12内のインクの液面に対し
て印字ヘッド11の位置が低いと、印字ヘッド11のノ
ズルからインクが漏れ出てしまうので、印字ヘッド11
は、サブタンク12内の最大インク液面高さである
(F)で示す位置よりも高い位置に配置される。同様
に、メインタンク13からサブタンク12への不用意な
インクの導出を防止するため、メインタンク13は、サ
ブタンク12内の最小インク液面高さである(E)で示
す位置よりも低い位置に配置される。
【0030】ヘッドチューブに21は、ヘッドチューブ
21を押し潰すことでサブタンク12と印字ヘッド11
との間のインク経路を閉鎖するヘッドチューブ密閉弁2
5が設けられている。
【0031】印字ヘッド11の移動範囲内で、かつ、被
記録媒体への記録領域外には、印字ヘッド11のインク
の吐出特性を良好に維持するためのヘッド回復ユニット
が配置されている。ヘッド回復ユニットは、印字ヘッド
11のインク吐出面を密閉(キャッピング)するキャッ
プ17と、印字ヘッド11のインク吐出面を清浄にする
ためのワイパーブレード(不図示)等を有する。
【0032】キャップ17は、吸引チューブ22によっ
て廃インクタンク14に接続されている。吸引チューブ
22には吸引用ポンプ18が設けられており、キャップ
17で印字ヘッド11をキャッピングした状態で吸引用
ポンプ18を駆動することで、印字ヘッド11内のイン
クはキャップ17に吸引され、吸引チューブ22を介し
て廃インクタンク14に収容される。
【0033】廃インクタンク14とサブタンク12と
は、負圧チューブ23によって接続されている。負圧チ
ューブ23は、サブタンク12の上端部でサブタンク1
2と接続される。また、負圧チューブ23には、負圧チ
ューブ密閉弁26および負圧発生用ポンプ19が設けら
れており、負圧チューブ密閉弁26を開いた状態で負圧
発生用ポンプ19を駆動することで、サブタンク12内
の空気が吸引され、廃インクタンク14の開口部14a
から外部に排出される。
【0034】次に、サブタンク12の内部の構造につい
て詳細に説明する。
【0035】サブタンク12には、サブタンク12内の
インク残量を検知するために、それぞれサブタンク12
の上端から挿入された3本の電極針a,b,cで構成さ
れるインク残量検知センサ16が設けられている。各電
極針a,b,cのうち2つの電極針a,bは、それぞれ
下端が(E)で示す位置に位置しており、残りの電極針
cは、下端が(F)で示す位置に位置している。各電極
針a,b,cに微小な電流を流し、インクを介して各電
極針a,b,c間の導通状態を検知することで、サブタ
ンク12内のインク量が検知される。
【0036】具体的には、インクの液面の高さが(E)
よりも低ければ、電極針aと電極針bとの間は不導通と
なり、これが検出されたら、メインタンク13からサブ
タンク12へのインクの補充動作が行われる。インクの
液面の高さが(F)よりも高ければ、電極針aと電極針
cとの間は導通し、これが検出されたら、インクの補充
動作が停止される。従って、サブタンク12内のインク
の液面の高さは、常に、(E)で示す位置と(F)で示
す位置との間にあることになる。
【0037】サブタンク12の内部には、3枚の揺動部
材15が、キャリッジ1の移動方向にサブタンク12内
を仕切るように設けられている。揺動部材15は、図3
に示すように短冊状の部材であり、ポリエステルフィル
ム、あるいは塩化ビニル等の樹脂で形成された厚さ0.
1〜0.3mmのシートで構成される。揺動部材12の
一端部には、その両側部を折り曲げることによって形成
され、それぞれ穴15bが設けられたタブ15aを有す
る。
【0038】サブタンク12の上部には、揺動部材15
に設けられた穴15bに対して摺動自在に嵌合する軸1
2aが固定されており、軸12aを穴15bに挿通させ
ることで、揺動部材15は、その面をキャリッジ1の移
動方向に対して垂直な方向に向けて、サブタンク12の
内部で揺動自在に軸支される。揺動部材15の長さは、
サブタンク12内のインク残量が少なくなっても、少な
くとも先端部が常にインクに触れる長さに設定される。
また、本実施形態では、揺動部材15の幅は、サブタン
ク12の内部の幅の約3分の1程度としている。
【0039】揺動部材15の材質としては、インクと接
しても性質が変化しないものが選択され、さらには、揺
動部材15が揺動したときの、揺動部材15の表面にお
けるインクの泡立ちを防止するために、揺動部材15の
全面に撥水コーティングを施すことが好ましい。また、
揺動部材15には、撥水性のよいエーテルウレタン樹脂
のような材料を使用してもよい。
【0040】次に、上述したインクジェット記録装置の
動作について説明する。
【0041】まず、負圧チューブ密閉弁26を閉じた状
態で、キャリッジ1の往復移動による印字ヘッド11の
走査と被記録媒体のピッチ送りとを繰り返しながら、記
録信号に基づき印字ヘッド11からインクを吐出して被
記録媒体に記録を行う。
【0042】印字ヘッド11の駆動による記録動作に伴
ってサブタンク12内のインクが消費され、サブタンク
12内のインクの液面の高さが(E)で示す高さよりも
低くなると、インク残量検知センサ16の電極針aと電
極針bとの間が不導通となり、サブタンク12内のイン
ク残量が少なくなったことが検知される。
【0043】このことが検知されると、その時点で記録
を行っている被記録媒体への記録を一時的に停止した
後、印字ヘッド11はキャップ17と対向する位置に移
動され、キャップ17により印字ヘッド11をキャッピ
ングする。次いで、サブチューブ密閉弁25および大気
開放弁24を閉じ、インク供給経路中においてサブタン
ク12を密閉空間とする。
【0044】その後、負圧チューブ密閉弁26を開く。
この状態で負圧発生用ポンプ19を駆動すると、負圧チ
ューブ23を介してサブタンク12内の空気が排出さ
れ、サブタンク12内には負圧が発生し、サブタンク1
2は密閉減圧空間とされる。これにより、サブタンク1
2にはメインタンク13内のインクが供給される。
【0045】サブタンク12にインクが供給され、サブ
タンク12内のインクの液面が(F)で示す高さに達す
ると、インク残量検知センサ16の電極針aと電極針c
とが導通し、サブタンク12内に所定量のインクが補充
されたことが検出される。
【0046】この時点で負圧チューブ密閉弁26を閉
じ、負圧発生用ポンプ19を停止する。そして、大気開
放弁24を開いてサブタンク12の減圧状態を解除し、
サブチューブ密閉弁25を開放した後、記録動作を再開
する。
【0047】このように、メインタンク13からサブタ
ンク12へのインクの補充は、サブタンク12内に負圧
を発生させ、その負圧を利用して行っているので、メイ
ンタンク13とサブタンク12との間にインクを送り出
すための機構を設ける必要はない。その結果、インク供
給経路の構成が簡単になり、インク供給経路で発生する
ゴミ等の異物も少なくなるので、安定したインクの補充
が実現される。
【0048】上述した一連の動作のうち記録動作の間
は、キャリッジ1は高速で往復移動され、キャリッジ1
の移動範囲の左右端における反転時に、キャリッジ1に
搭載されたサブタンク12内のインクはその慣性でサブ
タンク12の内壁にぶつかり、サブタンク12内のイン
クの液面に波が生じる。
【0049】ここで、サブタンク12内には、上述した
ようにサブタンク12内を複数の領域に仕切るように揺
動部材15が設けられているので、サブタンク12内の
インクの重量が分散され、慣性力が軽減される。また、
キャリッジ1の往復移動に伴って揺動部材15が図2に
破線で示したように揺動し、さらには、インクの衝突に
より揺動部材15自身も弾性変形する。
【0050】これにより、サブタンク12の内壁からイ
ンクが受けた力は揺動部材15で吸収され、インクの液
面に生じる波が小さくなる。その結果、インクの液面の
位置が安定し、インク残量検知センサ16によるインク
残量の検知を安定して行うことができる。また、インク
の液面に生じる波が小さくなることから、波による気泡
の発生も防止でき、気泡がサブチューブ21に進入する
ことによるインクの不吐出も発生しなくなる。さらに、
揺動部材15の下端は、サブタンク12内のインク液面
の最下点よりも下方に位置しているので、サブタンク1
2内のインク残量が少なくなってもインク液面の位置を
安定させることができる。
【0051】本実施形態では、揺動部材15を3箇所に
配置した例を示したが、サブタンク12内の空間に余裕
があれば、図4に示すように、揺動部材35を5箇所に
配置してもよい。このように、揺動部材35の数を増や
すことで、サブタンク32内のインクの重量がより分散
され、インクの慣性力がより軽減されるので、インク液
面に生じる波をさらに小さくすることができる。
【0052】なお、揺動部材15,35の数は、上述し
た数に限らず、必要に応じて増減することができる。さ
らに、インクの重量をより効果的に分散してインクの慣
性力を軽減するために、揺動部材15,35の動作に影
響を及ぼさない範囲で揺動部材15,35の幅をできる
だけ大きくしたり、揺動部材15,35を図2あるいは
図4の奥行き方向に複数列配置してもよい。
【0053】また、本実施形態では、短冊状の揺動部材
を用いた例を示したが、図5に示すように、揺動軸46
と垂直な方向に延びる切り欠き45cが形成された揺動
部材45とし、切り欠き45cで分割された複数の部分
がそれぞれ独立して揺動できる構成としてもよい。これ
により、揺動部材45はインクが受けた力をより効果的
に吸収でき、インクの液面の位置の安定化により寄与す
る。この場合にも、揺動部材45の幅をできるだけ大き
くすることで、インクの慣性力をより軽減することがで
きる。
【0054】次に、本発明の参考例について説明する。
図6は、本発明の参考例であるインクジェット記録装置
のサブタンクの拡大断面図である。図7は、図6に示し
たサブタンクのC−C線断面図である。
【0055】図6および図7に示すように、本参考例
は、液面変動抑制手段は、サブタンク52内のインク液
面上に浮かぶ1枚の板部材55で構成されている。板部
材55は、サブタンク52の内壁間の距離よりも小さ
く、かつ、サブタンク52内に挿入されているタンクチ
ューブ60やインク残量検知センサ56の邪魔にならな
い大きさとされる。これにより、板部材55は、インク
液面上に浮かびながらサブタンク52内を移動すること
ができる。
【0056】また、図7に示すように、板部材55の両
側端にはそれぞれ凸部55aが形成されている。さら
に、サブタンク52の内壁の、板部材55とタンクチュ
ーブ60との間の部位にはリブ52bが形成されてい
る。これら凸部55aやリブ52bにより、板部材55
の動きが規制される。特に凸部55aによっては板部材
55がサブタンク52の内壁に乗り上げることが防止さ
れ、リブ52bによっては、サブタンク52内のインク
残量が少なくなったときに板部材55がタンクチューブ
60の先端を塞いでしまうことが防止される。
【0057】その他の構成、すなわち、サブタンク52
が図示矢印B方向に往復移動されるキャリッジ(不図
示)に搭載されることや、サブタンク52内のインクは
ヘッドチューブ61を介して印字ヘッド(不図示)に供
給されることや、タンクチューブ60にはメインタンク
(不図示)が接続され、この主インクタン60クからサ
ブタンク52へのインクの補充がなされること等は、
述した実施形態と同様であるので、それらの説明は省略
する。
【0058】板部材55に使用される材料としては、
述した実施形態の揺動部材と同様のものを用いることが
でき、また、板部材55の表面での泡立ちを防止するた
めに板部材55の表面に撥水コーティングを施してもよ
い。
【0059】上記構成に基づき、記録動作中には、キャ
リッジが高速で往復移動され、キャリッジの移動範囲の
左右端における反転時に、サブタンク52内のインクは
その慣性でサブタンク52の内壁にぶつかり、サブタン
ク52内のインクの液面に波が生じる。ここで、サブタ
ンク52内には板部材55が浮かべられているので、イ
ンクの液面位置は板部材55により直接規制され、液面
に生じる波は板部材55で減衰され、小さくなる。その
結果、第1の実施形態と同様に、インク残量検知センサ
56によるインク残量の検知を安定して行うことができ
るとともに、インクの不吐出の原因となる気泡の発生も
防止することができる。
【0060】本参考例では、液面変動抑制手段を1枚の
板部材55で構成した例を示したが、図8に示すよう
に、2枚の板部材75をサブタンク72内のインク液面
上に浮かべた構成としてもよい。この場合には、板部材
75がタンクチューブ80やインク残量検知センサ76
にぶつかったり、サブタンク72の内壁に乗り上げた
り、板部材75同士が互いに重なり合ったりしないよう
に、サブタンク72内の所定の位置にリブ72a,82
b,72c,72d,72e,72fが形成される。こ
のように複数の板部材75を設けることで、インクの液
面に波が生じたとき、波の発生状況に応じて各板部材7
5がそれぞれ独立して動くことができるので、波の減衰
効果がより向上する。
【0061】また、サブタンク内のインク液面に浮かぶ
液面変動抑制手段としては、板状の部材に限らず、図9
に示すような箱部材95を用いてもよい。箱部材95の
平面形状および大きさは、サブタンク内に設けられる箱
部材95の数に応じて決定される。また、箱部材95の
両側方には、図7に示した板部材55と同様に凸部95
aが突出している。このような箱部材95は、ポリエス
テルフィルムや塩化ビニル等の樹脂製フィルムを真空成
形することによって作ることが可能である。
【0062】このように、インク液面に浮かぶ液面変動
抑制手段を箱部材95とすることで、板状の部材に比べ
て剛性が高くなり、液面に生じる波をより小さくするこ
とができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインク容器
は、キャリッジの移動に伴うインクの液面位置の変動を
抑制する液面変動抑制手段を有するので、インク残量検
知手段によるインク残量の検知を安定して行うことがで
きるようになる。
【0064】また、本発明のインクジェット記録装置
は、メイン容器と記録ヘッドとの間にインク容器を有
し、インク容器内のインク残量が少なくなったら、イン
ク容器内に負圧を発生させてメイン容器からインク容器
へインクを安定して補充するものであるが、インク容器
として上記本発明のインク容器を用いているので、イン
ク容器内のインク残量の検知を安定して行える結果、メ
イン容器からインク容器へのインクの補充をより安定し
て行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のインクジェット記録装置
のインク経路を示す図である。
【図2】図1に示したインク経路のサブタンクの拡大断
面図である。
【図3】図1および図2に示した揺動板の斜視図であ
る。
【図4】図1〜図3に示す実施形態の変形例のサブタン
クの断面図である。
【図5】図1〜図3に示す実施形態の他の変形例の揺動
部材の斜視図である。
【図6】本発明の参考例のインクジェット記録装置のサ
ブタンクの拡大断面図である。
【図7】図6に示したサブタンクのC−C線断面図であ
る。
【図8】本発明の参考例の変形例のサブタンクの、図7
に示したC−C線に相当する部位での断面図である。
【図9】本発明の参考例の変形例の液面変動抑制手段の
斜視図である。
【図10】従来のインクジェット記録装置の平面図であ
る。
【図11】図10に示したインクジェット記録装置の正
面図である。
【符号の説明】 1 キャリッジ 11 印字ヘッド 12,32,52,72 サブタンク 13 メインチューブ 14 廃インクタンク 15,35,45 揺動部材 16,56,76 インク残量検知センサ 17 キャップ 18 吸引用ポンプ 19 負圧発生用ポンプ 20,60,80 タンクチューブ 21,61 ヘッドチューブ 22 吸引チューブ 24 大気開放弁 25 ヘッドチューブ密閉弁 26 負圧チューブ密閉弁 52b,72a〜72f リブ 55,75 板部材 55a,95a 凸部 95 箱部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−1265(JP,A) 特開 昭60−145855(JP,A) 特開 平2−102061(JP,A) 特開 平8−132640(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に往復移動されるキャリッジに
    搭載され、前記キャリッジの移動時に消費されるインク
    を内部に収容するとともに、必要に応じて他の容器から
    インクが補充されるインク容器であって、 前記内部に収容されているインクの液面位置に基づいて
    インク残量を検知するインク残量検知手段と、 前記キャリッジの移動に伴うインクの液面位置の変動を
    抑制する液面変動抑制手段とを有し、 前記液面変動抑制手段は、前記インク容器を前記キャリ
    ッジに搭載した状態での前記インク容器の上部に固定さ
    れた、前記キャリッジの移動方向と直交する方向に延び
    た軸と、前記軸に上端部が嵌合し、前記キャリッジの往
    復移動に伴って揺動自在に軸支されている短冊状の揺動
    部材と、を備え、 前記揺動部材は、前記インク容器内のインクの液面が、
    前記インク残量検知手段により検知される最下位置にあ
    るときにも、下端部が常にインクに触れるような長さを
    有している、ことを特徴とする インク容器。
  2. 【請求項2】 前記液面変動抑制手段が、前記キャリッ
    ジの移動方向に複数個配列されている請求項に記載の
    インク容器。
  3. 【請求項3】 前記揺動部材は樹脂シートで構成される
    請求項1または2に記載のインク容器。
  4. 【請求項4】 前記揺動部材の表面には撥水処理が施さ
    れている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のイン
    ク容器。
  5. 【請求項5】 前記揺動部材は撥水性を有する材料で構
    成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    インク容器。
  6. 【請求項6】 インクを吐出して被記録媒体に記録を行
    う記録ヘッドと、 前記記録ヘッドに供給するインクを一時的に保持するた
    めの、請求項1ないしのいずれか1項に記載のインク
    容器と、 前記インク容器に補充するインクを収容するメイン容器
    と、 前記インク容器と前記メイン容器とを接続する第1のイ
    ンク供給経路と、 前記記録ヘッドと前記インク容器とを接続し、両者の接
    続を制御可能な弁を備える第2のインク供給経路と、 前記インク容器内の空気を排出するためのポンプを備え
    た負圧発生経路とを有し、 前記インク容器は、内部に大気を導入可能な大気開放弁
    を備え、前記記録ヘッドおよび前記インク容器が、水平
    方向に往復移動されるキャリッジに搭載されているイン
    クジェット記録装置。
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