JP3372767B2 - 原子炉制御装置 - Google Patents

原子炉制御装置

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JP3372767B2
JP3372767B2 JP19118096A JP19118096A JP3372767B2 JP 3372767 B2 JP3372767 B2 JP 3372767B2 JP 19118096 A JP19118096 A JP 19118096A JP 19118096 A JP19118096 A JP 19118096A JP 3372767 B2 JP3372767 B2 JP 3372767B2
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一彦 石井
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は原子力発電プラント
の原子炉制御装置に係り、特に、複数の制御棒を同時に
操作して原子炉を起動させるのに好適な原子炉制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力プラントの起動においては、原子
炉出力の小さい順に、 (1)未臨界の炉心を臨界にする臨界制御モ−ド (2)原子炉圧力と炉水温度を定格値まで上昇させる昇温
・昇圧制御モ−ド (3)炉心で発生した蒸気を発電機に送らずにバイパスさ
せる炉出力制御モ−ド (4)蒸気を発電機に送り定格出力まで出力を増加させる
発電機出力制御モ−ド に大別でき、これらの各運転制御モード毎に制御目標を
設定して制御をするようにしている。また、前の制御モ
ードが終了して次の制御モードに入るときは、安全を図
るために運転員の確認操作を間に入れるようなシステム
になっている。
【0003】近年、運転の省力化や起動時間の短縮など
を目的として、複数の制御棒を同時に自動的に操作して
原子力プラントを運転・制御することが検討されてい
る。例えば、特開平1−217296号公報記載の従来
技術には、昇温・昇圧制御モードの制御方式が示されて
いる。この制御方式では、原子炉の目標炉水温度変化率
(設定値)と、炉水温度検出器の検出信号から算出した
炉水温度変化率とを制御棒自動操作装置に入力し、両者
の偏差を求め、この偏差量に対する制御演算を実行し、
その演算結果を出力し、この出力結果を原子炉出力目標
値としている。
【0004】次に、この出力結果と、中性子検出器の出
力信号である中性子束信号(炉出力に相当)との偏差を
求め、この偏差の大きさに応じて、複数の制御棒(例え
ば4本)の操作タイミングを決定し、これら複数の制御
棒を引抜く。上記従来技術には、制御演算に少なくとも
積分演算(PI制御のうちのI制御)が含まれることが
示されており、さらに、制御棒自動操作装置には目標圧
力(設定値)が入力され、炉内圧力がこの目標圧力に到
達すれば制御完了するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】原子力プラントの起動
は、数十時間以上の時間を要して出力を除々に上げるよ
うにしている。この起動を自動化する場合には、どの程
度の割合で出力やプロセス量を変化させるかを規定する
ために、目標変化率も外部から設定することになる。昇
温・昇圧制御モードでは目標温度変化率と目標圧力とを
外部から設定し、炉出力制御モードでは目標出力変化率
と目標出力を外部から設定し、発電機出力制御モードで
は目標出力変化率と目標出力を外部から設定する。この
結果、各制御モードにおいて、時間経過と共に目標値が
上昇するような制御目標パターンが生成される。
【0006】昇温・昇圧制御モードは、臨界制御モード
完了後、つまり原子炉が臨界到達後に実施される。昇温
・昇圧制御モードを開始する直前の中性子束信号はゼロ
でなく、臨界状態に対応した値を出力している。しか
も、この値は一定でなく、臨界到達後にもほぼ一定の炉
周期で中性子束信号が上昇するが、炉内温度が上昇して
くるに従って低下する。このため、昇温・昇圧制御モー
ドにおいて制御を開始するときの制御演算の積分演算の
初期値を固定値(一般の自動制御では初期値はゼロ)に
しておくと、昇温・昇圧制御モードの制御開始タイミン
グにより、制御開始時に演算して得られる原子炉出力目
標値の初期値と、中性子検出器の出力信号である中性子
束信号との間に大きな差が生じ、この大きな差によっ
て、不用な制御棒操作を実施して起動時間を伸長させた
り、あるいは炉内温度あるいは炉内圧力をハンチングさ
せるようなことが発生する可能性がある。
【0007】また、炉出力制御モードは、外部から設定
される目標出力変化率を基に制御目標パターンが生成さ
れ、この制御目標パターンと炉出力に相当する圧力制御
器出力との偏差を求め、その偏差量に応じて制御棒を操
作し、目標出力に到達したら自動化を解除する。昇温・
昇圧制御モード完了後に、炉出力制御モードが実行され
る。昇温・昇圧制御モードにおいて、複数の制御棒を同
時に引抜いた後に炉内圧力が目標圧力に到達して自動化
が解除される場合に、複数の制御棒を引抜いた時の余剰
反応度により、炉出力が自動化解除後も上昇することが
ある。この様な状態において炉出力制御モードを実行さ
せようとすると、前回の運転制御モードである昇温・昇
圧制御モードにおける目標圧力到達時(この時に自動化
が解除)の炉出力を初期として制御目標パターンが生成
されるため、制御開始時の炉出力と制御目標パターン値
との間に偏差が生じ、この偏差量が大きいと炉出力制御
がハンチングしたり、あるいは起動時間を伸長させたり
する可能性がある。
【0008】さらに、発電機出力制御モードは、外部か
ら設定する目標出力変化率と目標出力とに基づき制御目
標パターンを生成し、この値と発電機出力との偏差量に
応じて炉出力の制御量を演算(PI制御)し、この演算
結果(制御目標)と圧力制御器出力との偏差を求め、こ
の偏差量に応じて再循環流量や制御棒操作の制御をす
る。発電機出力制御モードの前に実行した炉出力制御モ
ードにおいて、複数の制御棒を同時に引抜いた時の余剰
反応度により、炉出力が目標値をオーバーして安定して
いる状態になっていることが考えられる。このような状
態で発電機出力制御モードを実行させようとすると、発
電機出力と制御目標パターンの初期値とに偏差が生じ、
この偏差量が大きいと発電機出力制御がハンチングした
り、あるいは起動時間を伸長させたりする可能性があ
る。また、PI制御演算のうちの積分演算器(I制御)
の初期値が固定値になっていると、圧力制御器出力とP
I制御演算の出力値の初期値とに差が生じ不要な制御を
してしまう。
【0009】本発明の目的は、原子力プラントの起動に
おける各制御モードにおいて、制御を開始する時のプラ
ントパラメータの検出値とこのプラントパラメータの制
御目標の初期値との偏差が大きいときの不具合を回避す
ることのできる原子炉制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、複数本の制
御棒を同時に操作して原子力プラントの自動起動を行う
原子炉制御装置において、計測した炉水温度を用いて求
めた炉水温度変化率と、予め定められた目標温度変化率
との偏差を求める第1の加算器と、該第1の加算器によ
り求めた偏差から原子炉出力に相当する中性子束信号を
算出する演算器と、該演算器により算出した中性子束信
号と計測した中性子束信号との偏差を求める第2の加算
器と、該第2の加算器により求めた偏差に基づいて制御
棒を制御する信号を出力する判定器とを備え、昇温昇圧
制御モードの制御開始時に、前記演算器の出力である原
子炉出力に相当する中性子束信号の初期値として計測し
た計測した中性子束信号を用いること、で達成される。
特に上記目的は、前記原子炉制御装置において、原子炉
内の圧力が目標圧力に達したとき、昇温昇圧制御モード
の制御を終了すること、で達成される。上記目的は、複
数本の制御棒を同時に操作して原子力プラントの自動起
動を行う原子炉制御装置において、予め定められている
目標出力変化率を入力して目標出力パターン信号を出力
する目標出力パターン発生器と、計測した圧力制御器出
力信号又は計測した中性子束信号と、前記目標出力パタ
ーン信号との偏差を求める加算器と、該加算器により求
めた偏差に基づいて制御棒を制御する信号を出力する判
定器とを備え、炉出力制御モードの制御開始時に、前記
目標出力パターン発生器の目標出力パターン信号の初期
値として、計測した蒸気流量信号に相当する圧力制御器
出力信号又は計測した中性子束信号を用いること、で達
成される。特に上記目的は、原子炉制御装置において、
中性子検出器の出力と目標パターン出力信号とが一致し
たとき、炉出力制御モードの制御を終了することで、達
成される。
【0011】上記目的は、複数本の制御棒を同時に操作
して原子力プラントの自動起動を行う原子炉制御装置に
おいて、予め定められた目標出力変化率及び目標出力を
入力して発電機出力の目標出力パターン信号を出力する
目標出力パターン発生器と、計測した発電機出力信号
と、前記目標出力パターン信号との偏差を求める第1の
加算器と、該第1の加算器により求めた偏差から原子炉
出力信号を算出する演算器と、該演算器が算出した原子
炉出力信号と計測した圧力制御器出力信号との偏差を求
める第2の加算器と、該第2の加算器により求めた偏差
に基づいて、制御棒を制御する信号を出力する判定器と
を備え、発電機出力制御モードの制御開始時に、前記目
標出力パターン発生器の目標出力パターン信号の初期値
として計測した発電機出力信号を用い、前記演算器の初
期値として計測した蒸気流量信号に相当する圧力制御器
出力信号を用いること、で達成される。特に上記目的
は、前記原子炉制御装置において、前記発電機出力信号
と目標出力パターン信号とが一致したとき、発電機出力
制御モードの制御を終了することで、達成される。
【0012】更に上記目的は、原子力プラントの昇温・
昇圧制御モード時に複数本の制御棒を同時に操作して起
動する原子炉制御装置において、目標炉水温度変化率お
よび目標圧力を外部から設定する設定手段と、炉水温度
検出手段の出力信号を取り込み炉心温度変化率を算出す
る炉水温度変化率算出手段と、前記目標炉水温度変化率
と前記炉水温度変化率との偏差を求める第1の手段と、
該第1の手段の出力信号に対して積分処理を行う第2の
手段と、原子炉内の中性子束信号を検出する中性子検出
手段と、前記第2の手段の出力信号と前記中性子検出手
段の検出信号との偏差を求める第3の手段と、原子炉内
の圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段の検
出圧力と前記目標圧力との偏差が所定値を越えていると
きは前記第3の手段の出力信号に基づいて制御棒を駆動
し、該偏差が所定値以内のとき制御棒の駆動を停止する
制御棒駆動制御手段と、前記昇温・昇圧制御モードの制
御開始時に前記中性子検出手段の検出信号に基づく信号
を前記第2の手段の初期値としてセットする手段とを備
えることで、達成される。
【0013】また上記目的は、原子力プラントの炉出力
制御モード時に複数本の制御棒を同時に操作して起動す
る原子炉制御装置において、目標出力変化率と目標出力
とを外部から設定する設定手段と、初期値と前記目標出
力変化率から制御目標パターンを作成し出力する制御目
標パターン発生手段と、該制御目標パターンと原子炉の
圧力検出信号との偏差を求める第1の手段と、原子炉出
力に相当する原子炉内の中性子束信号を検出する中性子
検出手段と、該中性子検出手段の検出した原子炉出力と
前記目標出力との偏差が所定値を越えているとき前記第
1の手段の出力信号に基づいて制御棒を駆動し該偏差が
所定値以内のとき制御棒の駆動を停止する制御棒駆動制
御手段と、前記炉出力制御モードの制御開始時に前記圧
力検出信号に基づく信号を前記初期値としてセットする
手段とを備えること、で達成される。
【0014】更に上記目的は、原子力プラントの発電機
出力制御モード時に複数本の制御棒を同時に操作して起
動する原子炉制御装置において、目標出力変化率と目標
出力とを外部から設定する設定手段と、前記目標出力変
化率と前記目標出力と初期値とに基づいて制御目標パタ
ーンを作成し出力する制御目標パターン発生手段と、発
電機出力検出手段で検出した発電機出力信号と前記制御
目標パターンとの偏差を求める第1の手段と、該第1の
手段の出力信号を積分する第2の手段と、該第2の手段
の出力信号と原子炉の圧力検出信号との偏差を求める第
3の手段と、該第3の手段の出力に応じて制御棒駆動手
段または炉心流量制御手段を制御する制御手段と、発電
機出力制御モードの制御開始時に前記発電機出力信号を
前記制御目標パターン発生手段の前記初期値としてセッ
トし且つ前記圧力検出信号に基づく信号を前記第2の手
段の初期値としてセットする手段とを備えること、で達
成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態による
昇温・昇圧制御モードにおける出力制御装置の機能ブロ
ック図である。出力制御装置1は、外部から設定される
目標炉水温度変化率と目標圧力とを取り込み、目標炉水
温度変化率に追従するように制御信号を制御棒駆動装置
2に出力して、原子炉3の炉内圧力が目標圧力に到達す
るように制御する。原子炉3の炉水温度は炉水温度検出
器6によって検出され、平均温度変化率算出器8に入力
される。ここで数分にわたる炉水温度の平均値が算出さ
れ、加算器7に入力される。加算器7は、目標炉水温度
変化率と平均温度変化率算出器8の出力との偏差を求
め、結果をPI演算器9に出力する。PI演算器9は、
比例演算器9Aと積分器9Bと加算器9Cから成ってお
り、比例演算器9Aと積分器9Bの夫々の出力結果を加
算器9Cで加算し、この結果を加算器11に出力する。
PI演算器9の出力が原子炉出力目標値になる。
【0016】中性子検出器5で検出された中性子出力信
号は、対数演算器12に入力されて対数変換され、その
結果である対数化された中性子束信号が、加算器11に
入力されると共に、スイッチ10を介して積分器9Bに
入力される。加算器11は上記のPI演算器9出力(原
子炉出力目標値)と対数演算器12の出力との偏差を求
め、その結果をスイッチ13を介して制御棒操作判定器
14に出力する。スイッチ13は通常時は閉状態になっ
ている。制御棒操作判定器14は、入力信号が正極であ
れば制御棒引抜指令を制御棒駆動装置2に出力し、負極
であれば制御棒挿入指令を制御棒駆動装置2に出力す
る。その制御量引抜量及び制御棒挿入量は、判定器14
の入力信号(加算器11の出力信号)の大きさで決まる
が、一度の操作量もあまり大きくしない様に判定器14
にはリミッタが設けられている。
【0017】原子炉内の圧力は圧力検出器4によって検
出され、加算器16に入力される。加算器16は、目標
圧力と該圧力検出器4の出力信号との差を求め、結果を
圧力判定器15に出力する。判定器15は、加算器16
の出力信号が予め定めた値(絶対値)以下になっていれ
ば、炉内圧力が目標値に到達したと判定し、スイッチ1
3を開状態にする。これにより昇温・昇圧制御モードの
自動化が解除される。
【0018】スイッチ10は、制御開始前は閉状態にな
っている。スイッチ10の開・閉は外部から設定される
制御開始指令により制御され、制御開始指令が出力され
た後にスイッチ10は開状態になる。スイッチ10を通
って積分器9Bに入力された信号値が、初期値として積
分器9Bにセットされる。スイッチ10が閉状態、つま
り制御開始前には、対数演算器12の出力信号が積分器
9Bの初期値としてセットされ、これが制御開始の積分
器9Bの初期値になる。スイッチ10が開状態になれ
ば、積分器9Bの初期値のセット処理はなくなり、PI
演算器9は現在の原子炉の出力に相当する中性子束の値
に追従した状態から制御演算を実行し、目標炉水温度変
化率に従って炉内圧力を目標値に到達させるように制御
することになる。ここで、スイッチ10の開閉操作によ
り対数演算器12の出力信号を、制御開始時に積分器9
Bの初期値にセットする機能をタイバック機能と呼ぶこ
とにする。
【0019】尚、上述の例では、対数演算器12を用い
て中性子検出器5の出力信号の対数を求めているが、対
数演算器12は必ずしも必要とするものではない。対数
演算器12を設けない場合には、PI演算器9の出力信
号と中性子検出器5の出力信号とを同一次元で比較でき
るように、PI演算器9の出力に変換演算を施すなどの
対応をとればよい。
【0020】次に、上述のタイバック機能がある場合の
中性子束の振舞を以下に説明する。図2にタイバック機
能がある場合とない場合の中性子束の出力状況を示す。
時刻t0は昇温・昇圧制御モードの前に実施される臨界
制御モードの完了時刻、つまり臨界到達によって自動化
が解除された時刻である。時刻t1は昇温・昇圧制御モ
ードを開始する時刻である。時刻t0から時刻t1の間
で、目標炉水温度変化率と目標圧力とが外部から設定さ
れ、制御開始の準備がなされる。図2に示す中性子束レ
ベルは対数変換後のものであり、対数演算器12の出力
になる。logN0が時刻t0時の中性子束レベルであり、l
ogN1が時刻t1時の中性子束レベルである。
【0021】まず、図1で説明したようにタイバック機
能を持つ場合について述べる。昇温・昇圧開始前の目標
炉水温度変化率と平均温度算出器8の出力信号とが等し
いとすると、加算器7の出力信号はゼロとなる。この結
果、比例演算器9Aの出力(KP・x:ここで、KPは比
例ゲイン、xは入力信号)はゼロとなる。積分器9Bに
ついては、今回分の積分値(KI・x・ΔT:ここで、
KIは積分ゲイン、xは入力信号、ΔTは演算周期)は
ゼロであるが、初期値はスイッチ10を介してセットさ
れた対数演算器12の出力信号であり、これが積分器9
Bの出力信号として出力される。この結果、PI制御器
9の出力信号と対数演算器12の出力信号とが一致し、
時刻t1において、現在の中性子束レベルlogN1の値か
らスムースに制御がなされることになり、目標炉水温度
変化率に平均温度算出器8の出力信号が追従するよう
に、中性子束が上昇することになる。
【0022】これに対し、タイバック機能がない場合を
比較のために説明する。積分器9Bの初期値が例えばゼ
ロになっていたとすると、上述の場合にはPI演算器の
出力はゼロとなる。しかし、中性子検出器5の検出信号
を対数演算器12で演算した結果が負極データとして加
算器11に入力するため、加算器11の出力信号は負極
の大きな値となる。
【0023】制御開始時刻t1時に、負極の大きな値が
判定器14に入力すると、制御棒が挿入されてしまい、
中性子束レベルが急激に低下する。制御棒操作判定器1
4の持っているリミッタ機能によりこの制御棒の挿入量
は制限され、中性子束レベルの急激な低下はある程度緩
和される。しかし、その後は図2に示される様に、中性
子束がハンチングをし、また、中性子束の上昇も遅れる
ため、目標圧力到達までの時間が伸長してしまうことに
なる。制御棒操作判定器14のリミッタ値が低くければ
制御棒の挿入量がさらに制限されるため、目標圧力到達
までの時間がさらに伸長し、プラント起動時における他
の作業工程に影響を与えたり、電力供給に遅れを生じた
りすることになる。
【0024】以上のように、昇温・昇圧制御モードの自
動制御開始時に中性子検出器5の出力信号に基づく信号
を積分器9Bの初期値としてセットし、PI演算器9の
出力と中性子検出器5の出力信号に基づく信号との偏差
の大きさに応じて制御棒操作を実行させるようにするこ
とにより、不連続な制御を発生させることなく、現在の
原子炉の中性子束レベルからスムースに一定の炉水温度
変化率で温度を上昇させながら目標圧力に到達させるこ
とが可能となる。
【0025】図3は、炉出力制御モードにおける出力制
御装置の機能ブロック図である。炉出力制御モードにお
いては、炉出力のレベルが低いので、炉出力は中性子束
の出力値になる。出力制御装置1は、外部から設定され
る目標出力変化率を入力し、これに基づき目標出力パタ
ーンを発生器17で作成して出力する。この目標出力パ
ターンは、炉出力である中性子束レベルを時間経過と共
に一定の割合で上昇させていくものである。
【0026】主蒸気圧力を検出する圧力検出器50の出
力信号は、電気油圧式制御装置(EHC)24に入力さ
れる。この入力信号に基づいてEHC24内に設けられ
ている圧力制御器24Aから全蒸気流量信号が出力され
る。この信号を、圧力制御器出力信号と称する。圧力制
御器出力信号は、フィルタ22に入力されるが、更に図
示していないタービンバイパス弁の弁開度制御にも使用
され、発生した蒸気はこのバイパス弁を介してタービン
をバイパスして復水器に導かれる。炉出力が低い時に
は、炉内圧力が定格値に保たれている場合、中性子束よ
りも圧力制御器出力信号を用いて炉出力制御をした方が
精度の面でよい。このため、フィルタ22の出力信号を
加算器18に出力する。
【0027】炉出力は中性子束信号で示されるが、中性
子束信号と圧力制御器出力信号は所定の関係を保ってい
る。低出力時には中性子束信号の変動が圧力制御器出力
信号より大きいため、炉出力制御モ−ドにおいて中性子
束信号より圧力制御器出力信号を用いてフィ−ドバック
制御をしている。中性子束信号の変動をフィルタで十分
に抑制できれば、圧力制御器出力信号の代わりに中性子
束信号を用いてもよい。また、この出力信号はスイッチ
21を介して目標出力パターン発生器17にも出力され
る。加算器18は、目標出力パターン発生器17の出力
信号とフィルタ22の出力信号(圧力制御器出力信号に
相当)との偏差を求め、その結果をスイッチ19を介し
て制御棒操作判定器20に出力する。
【0028】制御棒操作判定器20は、図1の制御棒操
作判定器14と同様であり、入力信号が正極であれば、
その大きさに応じた制御棒引抜指令を制御棒駆動装置2
に出力し、負極であれば、その大きさに応じた制御棒挿
入指令を制御棒駆動装置2に出力する。中性子検出器5
の出力信号は加算器23に入力される。加算器23は外
部から設定される目標出力と中性子検出器5の出力信号
との偏差を求め、その結果を一致判定器25に出力す
る。一致判定器25は、加算器23の出力信号が予め定
めた値(絶対値)以下になっていれば、炉出力が目標値
に到達したと判定し、スイッチ19を開状態にする。こ
れにより炉出力制御モードの自動化が解除される。
【0029】スイッチ21は制御開始前は閉状態になっ
ている。スイッチ21の開・閉は外部から設定される制
御開始指令により制御され、制御開始指令が出力された
後には、スイッチ21は開状態になる。スイッチ21が
閉状態のときは、フィルタ22を通った圧力制御器出力
は目標出力パターン発生器17の初期値としてセットさ
れる。スイッチ21が開状態になると、目標出力パター
ン発生器17の初期値のセット処理はなくなり、従っ
て、目標出力パターン発生器17は、現在の出力制御器
出力信号に追従した状態から目標出力を一定の割合で上
昇させることが可能となる。出力制御器出力信号を目標
出力パターン発生器17の初期値にセットする機能は、
前述のイバック機能と同じである。
【0030】図4は、このタイバック機能がある場合と
ない場合の、夫々の目標出力パターンの出力状況を示す
図である。炉出力制御モードの前に実行される昇温・昇
圧制御モードにおいて、目標圧力到達後に余剰反応度に
より、出力が上昇したとする。目標圧力到達時点で自動
化が解除されるため、その時点での各種の制御パラメー
タの値が記憶される。従って、炉出力制御モードを開始
する際の目標出力パターンの初期値は目標圧力到達時点
の炉出力(圧力制御器出力信号)になるが、この初期値
をP0とする。
【0031】しかし、炉出力制御開始時の実際の炉出力
(圧力制御器出力信号)は、余剰反応度の影響によりP
0より高いP1になっている。このような状況下におい
て、タイバック機能がないと、図4の点線のように、目
標出力パターンはP0を初期値として、外部から設定さ
れた出力変化率で炉出力を上昇させるものとなる。従っ
て、炉出力制御モード開始時の圧力制御器出力信号はP
1になっているため、制御開始と同時に加算器18は大
きな偏差信号を出力することになり、図4の点線で示す
目標出力レベルに追従するような制御信号が原子炉制御
装置1から制御棒駆動装置2に出力される。この場合に
は、制御棒挿入指令が出力されることになる。この結
果、圧力制御器24Aから出力される圧力制御器出力信
号は、図2に示した点線の波形のように、現在レベルか
ら急激に低下し、ハンチングすることになる。
【0032】これは、図4において、現在の出力レベル
P1から急下降してハンングしながら点線で示す目標
出力パターンに漸近するように圧力制御器出力信号が振
舞うことであり、制御としては望ましくない。また、こ
の場合には、図4から明らかな様に、目標出力到達時間
はt2となる。これに対し、タイバック機能がある場合
には、制御開始前の圧力制御器出力信号が目標出力パタ
ーンの初期値としてセットされるため、制御開始時の加
算器18の出力信号は最初はゼロとなる。そして、その
後の時間経過と共に目標出力パターンに応じた制御がな
され、この目標出力パターンに追従した圧力制御器出力
信号を得ることができ、目標到達までの時間は、タイバ
ック機能が無い場合の時刻t2よりも短い時刻t1とな
り、この時刻t1で制御が完了し自動化が解除される。
つまり、この場合には制御開始から完了に至るまでスム
ースに目標出力パターンに従った制御がなされ、タイバ
ック機能がない場合と比べ、制御は安定しており、かつ
短時間で目標出力に到達することが可能となる。
【0033】図5は、発電機出力制御モードにおける出
力制御装置の機能ブロック図である。出力制御装置1
は、外部から設定される目標出力変化率及び目標出力を
取り込み、これに基づいて目標出力パターンを目標出力
パターン発生器26で作成し出力する。この目標出力パ
ターンは、発電機出力を、時間経過と共に一定の割合で
目標出力まで上昇させていくものである。ここで、原子
炉3’は図示していない発電機を備えているものとす
る。発電機出力検出器37は、検出した発電機出力信号
を加算器27に出力すると共に、スイッチ29aを介し
て、目標出力パターン発生器26に出力する。加算器2
7は、目標出力パターン発生器2の出力信号(目標出
力パターン)と上記発電機出力信号との偏差を求め、P
I演算器28に出力する。
【0034】PI演算器は、比例演算器28Aと積分器
28Bと加算器28Cとから成り、入力信号に対するP
I演算を実行し、この演算結果をスイッチ29bを介し
て出力する。スイッチ29bは制御中に閉状態となって
おり、PI演算器28の出力を加算器32及びフィルタ
31に出力する。加算器32は、関数発生器33の出力
信号と、スイッチ29を通ったPI演算器28出力信号
との偏差を求め、その偏差量をスイッチ34及び35側
に出力する。
【0035】スイッチ34及び35は、その開閉状態が
外部から設定されるものであり、制御棒駆動装置2を制
御して発電機出力を変更する場合には、スイッチ34が
制御棒制御モード信号によって閉状態にされる。炉心流
量制御装置(再循環流量制御装置とも呼ぶ)36を制御
して発電機出力を変更する場合には、スイッチ35が炉
心流量制御モード信号によって閉状態にされる。スイッ
チ34を通った加算器32の出力信号は、制御棒操作判
定器38に入力される。制御棒操作判定器38は、図1
や図3の判定器14,20と同様であり、入力信号が正
極であれば、その大きさに応じた制御棒引抜指令を制御
棒駆動装置2に出力し、負極であれば、その大きさに応
じた制御棒挿入指令を制御棒駆動装置2に出力する。炉
心流量制御装置36は、入力信号の大きさに応じて炉心
流量を制御し発電機出力を調整する。
【0036】フィルタ31の出力信号は、電気油圧制御
装置(EHC)24に入力される。EHC24は、圧力
検出器50によって検出された主蒸気圧力及び図示して
いないその他の検出器からの出力信号に基づき、タービ
ン系の各種制御を図る。EHC24は圧力制御器24A
を備え、この出力信号である圧力制御器出力信号(全蒸
気流量信号)は関数生器33に出力される。関数発生
器33は、特性を補正するために設けられ、その出力信
号が加算器32に出力されると共に、スイッチ30を介
してPI演算器28に入力される。
【0037】スイッチ29a及び30は、制御開始指令
によって開・閉が制御され、制御開始前は閉状態になっ
ており、制御開始後は開状態になる。スイッチ29aが
閉状態のときにこのスイッチ29aを通りPI演算器2
8に入力された発電機出力検出信号は、目標出力パター
ン発生器26の初期値として設定される。スイッチ30
が閉状態のときにこのスイッチ30を通りPI演算器2
8の積分器28Bに入力された関数発生器33の出力信
号は、積分器28Bの初期値として設定される。この結
果、目標出力パターン発生器26から出力される目標出
力パターンの初期値は現在の発電機出力と一致し、この
目標出力パターンに従ってスムースに制御がなされ、目
標発電機出力に到達した時点で自動化が解除される。
【0038】図6は、発電機出力制御の応答性を改善し
た出力制御装置の機能ブロック図である。図5の実施形
態と異なる部分は、フィードフォワード補償器41と、
加算器39,40を設けた点である。発電機出力制御の
応答性改善のために、目標出力パターン発生器26の出
力信号をフィードフォワード補償器41に入力し、進み
補償を図った出力信号を、PI制御器28の出力信号に
加算するようにしている。この改善に伴って、積分器2
8Bの初期値を変更する必要があり、このために、加算
器40を設けている。加算器40は、関数発生器33の
出力信号とフィードフォワード補償器41の出力信号と
の偏差を求め、この偏差をスイッチ30を介して積分器
28Bの初期値としてセットするようにしている。
【0039】制御開始時には、目標出力パターン発生器
26の出力信号と発電機出力検出器37の出力信号とが
一致するため、PI演算器28の入力はゼロとなる。関
数発生器33の出力信号とフィードフォワード補償器4
1との偏差をとった値が積分器28Bの初期値となり、
フィードフォワード補償器41の出力がPI演算器28
に加算されるため、加算器39の出力信号は関数発生器
33の出力信号と等しくなる。この加算器39の出力信
号が加算器32に入力されるため、加算器32の出力信
号はゼロとなる。この結果、この構成においても、現在
の発電機出力を初期値とした目標出力パターンに従って
スムースに制御が実行され、目標出力に到達することが
可能となる。つまり、応答性の改善を図った場合でも安
定な制御をすることが可能である。
【0040】尚、プラントパラメータの変化率が大きい
ほどある制御モード終了時点から次の制御モード開示時
点までに生じるプラントパラメータの検出値と制御目標
の初期値との偏差が大きくなるため、上述したタイバッ
ク機能が必要となる。従って、例えばプラントパラメー
タの変化率を監視し、この変化率が所定変化率以下のと
きはタイバック機能を停止させ、所定変化率以上のとき
だけタイバック機能を働かせるようにしてもよいことは
いうまでもない。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、制御開始前に、制御入
力として扱うプラントパラメータの検出値が目標出力パ
ターンの初期値と異なり時々刻々変動していても、不要
な制御棒操作や不安定な制御をすることがなくなり、目
標出力パターンに精度良く追従して目標値に到達させる
ことが可能となる。
【0042】特に、原子炉の昇温・昇圧制御モードにお
いては、目標炉水温度変化率に従って制御を行い現在状
態から目標炉圧までスムースに到達させることができ
る。また、原子炉の炉出力制御モードにおいては、目標
出力変化率に従って炉出力を目標出力までスムースに制
御することができ、原子炉の発電機出力制御モードにお
いては、目標出力変化率に従って発電機出力を目標出力
までスムースに制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である昇温・昇圧制御モー
ドにおける出力制御装置の機能ブロック図である。
【図2】図1における中性子束の出力状況を示す図であ
る。
【図3】炉出力制御モードにおける出力制御装置の機能
ブロック図である。
【図4】図3における目標出力パターンの出力状況を示
す図である。
【図5】発電機出力制御モードにおける出力制御装置の
機能ブロック図である。
【図6】発電機出力制御モードにおける出力制御装置の
機能ブロック図の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1…出力制御装置、2…制御棒駆動装置、5…中性子検
出器、8…平均温度変化率検出器、9,28…PI演算
器、9B,28B…積分演算器、10,21,29a,
30…スイッチ、12…対数演算器、17,26…目標
出力パターン発生器、22…フィルタ、33…関数発生
器、7,11,18,23,27,32,40…加算
器、41…フィードフォワード補償器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 佳彦 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株式会社 日立製作所 電力・電機開発 本部内 (72)発明者 石井 一彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株式会社 日立製作所 大みか工場内 (56)参考文献 特開 平6−27278(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 7/08 G21C 7/00 G21D 3/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の制御棒を同時に操作して原子力
    プラントの自動起動を行う原子炉制御装置において、計測した炉水温度を用いて求めた炉水温度変化率と、予
    め定められた目標温度変化率との偏差を求める第1の加
    算器と、 該第1の加算器により求めた偏差から原子炉出力に相当
    する中性子束信号を算出する演算器と、 該演算器により算出した中性子束信号と計測した中性子
    束信号との偏差を求める第2の加算器と、 該第2の加算器により求めた偏差に基づいて制御棒を制
    御する信号を出力する判定器とを備え、 昇温昇圧制御モードの制御開始時に、前記演算器の出力
    である原子炉出力に相当する中性子束信号の初期値とし
    て計測した中性子束信号を用いる ことを特徴とする原子
    炉制御装置。
  2. 【請求項2】 複数本の制御棒を同時に操作して原子力
    プラントの自動起動を行う原子炉制御装置において、予め定められている目標出力変化率を入力して目標出力
    パターン信号を出力する目標出力パターン発生器と、 計測した圧力制御器出力信号又は計測した中性子束信号
    と、前記目標出力パターン信号との偏差を求める加算器
    と、 該加算器により求めた偏差に基づいて制御棒を制御する
    信号を出力する判定器とを備え、 炉出力制御モードの制御開始時に、前記目標出力パター
    ン発生器の目標出力パターン信号の初期値として、計測
    した蒸気流量信号に相当する圧力制御器出力信号又は計
    測した中性子束信号を用いる ことを特徴とする原子炉制
    御装置。
  3. 【請求項3】 複数本の制御棒を同時に操作して原子力
    プラントの自動起動を行う原子炉制御装置において、予め定められた目標出力変化率及び目標出力を入力して
    発電機出力の目標出力パターン信号を出力する目標出力
    パターン発生器と、 計測した発電機出力信号と、前記目標出力パターン信号
    との偏差を求める第1の加算器と、 該第1の加算器により求めた偏差から原子炉出力信号を
    算出する演算器と、 該演算器が算出した原子炉出力信号と計測した圧力制御
    器出力信号との偏差を求める第2の加算器と、 該第2の加算器により求めた偏差に基づいて、制御棒を
    制御する信号を出力する判定器とを備え、 発電機出力制御モードの制御開始時に、前記目標出力パ
    ターン発生器の目標出力パターン信号の初期値として計
    測した発電機出力信号を用い、前記演算器の初期値とし
    て計測した蒸気流量信号に相当する圧力制御器出力信号
    を用いる ことを特徴とする原子炉制御装置。
  4. 【請求項4】前記請求項1記載の原子炉制御装置におい
    て、原子炉内の圧力が目標圧力に達したとき、昇温昇圧
    制御モードの制御を終了することを特徴とする原子炉制
    御装置。
  5. 【請求項5】前記請求項2記載の原子炉制御装置におい
    て、中性子検出器の出力と目標出力パターン信号とが一
    致したとき、炉出力制御モードの制御を終了することを
    特徴とする原子炉制御装置。
  6. 【請求項6】前記請求項3記載の原子炉制御装置におい
    て、前記発電機出力信号と目標出力パターン信号とが
    致したとき、発電機出力制御モードの制御を終了するこ
    とを特徴とする原子炉制御装置。
  7. 【請求項7】 原子力プラントの昇温・昇圧制御モード
    時に複数本の制御棒を同時に操作して自動起動する原子
    炉制御装置において、 目標炉水温度変化率および目標圧力を外部から設定する
    設定手段と、炉水温度検出手段の出力信号を取り込み炉
    心温度変化率を算出する炉水温度変化率算出手段と、前
    記目標炉水温度変化率と前記炉水温度変化率との偏差を
    求める第1の手段と、該第1の手段の出力信号に対して
    積分処理を行う第2の手段と、原子炉内の中性子束信号
    を検出する中性子検出手段と、前記第2の手段の出力信
    号と前記中性子検出手段の検出信号との偏差を求める第
    3の手段と、原子炉内の圧力を検出する圧力検出手段
    と、該圧力検出手段の検出圧力と前記目標圧力との偏差
    が所定値を越えているときは前記第3の手段の出力信号
    に基づいて制御棒を駆動し、該偏差が所定値以内のとき
    制御棒の駆動を停止する制御棒駆動制御手段と、前記昇
    温・昇圧制御モードの制御開始時に前記中性子検出手段
    の検出信号に基づく信号を前記第2の手段の初期値とし
    てセットする手段とを備えることを特徴とする原子炉制
    御装置。
  8. 【請求項8】 原子力プラントの炉出力制御モード時に
    複数本の制御棒を同時に操作して自動起動する原子炉制
    御装置において、 目標出力変化率と目標出力とを外部から設定する設定手
    段と、初期値と前記目標出力変化率から制御目標パター
    ンを作成し出力する制御目標パターン発生手段と、該制
    御目標パターンと原子炉の圧力検出信号との偏差を求め
    る第1の手段と、原子炉出力に相当する原子炉内の中性
    子束信号を検出する中性子検出手段と、該中性子検出手
    段の検出した原子炉出力と前記目標出力との偏差が所定
    値を越えているとき前記第1の手段の出力信号に基づい
    て制御棒を駆動し該偏差が所定値以内のとき制御棒の駆
    動を停止する制御棒駆動制御手段と、前記炉出力制御モ
    ードの制御開始時に前記圧力検出信号に基づく信号を前
    記初期値としてセットする手段とを備えることを特徴と
    する原子炉制御装置。
  9. 【請求項9】 原子力プラントの発電機出力制御モード
    時に複数本の制御棒を同時に操作して自動起動する原子
    炉制御装置において、 目標出力変化率と目標出力とを外部から設定する設定手
    段と、前記目標出力変化率と前記目標出力と初期値とに
    基づいて制御目標パターンを作成し出力する制御目標パ
    ターン発生手段と、発電機出力検出手段で検出した発電
    機出力信号と前記制御目標パターンとの偏差を求める第
    1の手段と、該第1の手段の出力信号を積分する第2の
    手段と、該第2の手段の出力信号と原子炉の圧力検出信
    号との偏差を求める第3の手段と、該第3の手段の出力
    に応じて制御棒駆動手段または炉心流量制御手段を制御
    する制御手段と、発電機出力制御モードの制御開始時に
    前記発電機出力信号を前記制御目標パターン発生手段の
    前記初期値としてセットし且つ前記圧力検出信号に基づ
    く信号を前記第2の手段の初期値としてセットする手段
    とを備えることを特徴とする原子炉制御装置。
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