JP3316825B2 - 沸騰水型原子炉の原子炉出力自動調整装置 - Google Patents

沸騰水型原子炉の原子炉出力自動調整装置

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沸騰水型原子力発電
プラントの出力自動制御技術に係り、特に、起動時にお
ける制御棒自動操作に好適な自動出力調整装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】制御棒を自動制御する従来技術として、
特開平01−83190号公報記載の制御棒自動制御装
置がある。この従来の制御棒自動制御装置は、運転モ−
ドの選択手段と、選択されたモ−ドにおける制御目標値
決定手段と、各モ−ドに対応する制御棒操作タイミング
を決定する手段とを備えており、原子炉出力制御モ−ド
では、初期時刻t0の原子炉出力をP0とすると、原子炉
出力目標値変化率Pcが制限値以下となるように制御棒
が自動的に操作される。ここで、任意の時刻tにおける
制御目標値P(t)は、P(t)=P0+Pc*(t-t0)として計算
され、原子炉出力制御モ−ドに対応した論理に基づく制
御棒操作タイミングにより、原子炉出力P(t)に追従す
るように、目標原子炉出力と観測される原子炉出力との
偏差により、制御棒が自動操作される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】原子力発電プラントで
は、制御棒操作による原子炉への反応度投入が制御棒引
抜に対し線形の関係にはならない。つまり、制御棒位置
により、制御棒引抜量に対し投入される反応度の大きい
領域と小さい領域があり、非線形の関係となる。その原
因は、炉心中央部では中性子束分布が高く、制御棒引抜
により燃料の核分裂反応が進むのに比べ、炉心周辺部で
は中性子束分布が低く、制御棒引抜により燃料の核分裂
反応が進まないことによる。
【0004】制御棒引抜・挿入シ−ケンスは、制御棒落
下事象や制御防誤引抜事象のみでなく、上記の非線形の
関係も考慮して決定されているが、それでも、制御棒引
抜時における投入反応度の非線形性を無くすことはでき
ない。この様な反応度特性を持つ制御棒を、従来技術に
より制御する場合、制御棒引抜による反応度投入の大き
い領域では目標原子炉出力と観測される原子炉出力の偏
差をある範囲に抑えることが可能であるが、反応度投入
の小さい領域では、制御棒を引き抜いても十分な反応度
が投入されず、目標原子炉出力と観測される原子炉出力
との偏差が大きくなる場合が考えられる。
【0005】偏差が大きくなった場合、次に、このまま
の偏差で制御棒による反応度投入の大きくなる領域に移
行して自動制御により反応度投入を行うと、その偏差に
見合った急激な反応度投入となり、目標値を大きくオ−
バ−シュ−トしてしまう虞がある。これを図示すると、
図11に示す様に、原子炉目標設定値が最終目標設定値
となるように線形に目標設定値1を上昇させ制御棒をこ
れに従って操作しても、実際の原子炉出力2は線形には
上昇せずに両者間の偏差が大になるときがあり、この結
果、オーバーシュートが発生してしまう虞がある。この
一時的なオーバーシュートの大きさが警報発生の設定値
を越える大きさの場合には、反応度投入の行えない領域
から反応度投入の行える領域に移行する度に警報が発生
されて原子力発電プラントの異常発生と誤認されるた
め、上記のオーバーシュートをなくす必要がある。
【0006】本発明の目的は、目標原子炉出力と観測さ
れる原子炉出力との偏差が設定値より大きくなる場合に
オーバーシュートを抑制し目標原子炉出力を一定値に制
御する原子炉出力自動調整装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、原子炉出力
自動調整装置において、複数のセンサから、モードスイ
ッチ切替要求信号と,目標原子炉出力値と測定原子炉出
力値との間の偏差検出信号と,原子炉出力変化率検出信
号と,を取り込み、統括監視計算機から出力された最終
目標出力設定値と最終目標出力上昇率とから最終目標設
定値までの目標原子炉出力値を演算して求める目標出力
計算部と、統括監視計算機から出力された主蒸気流量を
フィルタリングして原子炉出力値を得るフィルタ部と、
前記フィルタ部から出力された原子炉出力値と,前記目
標出力計算部から出力された目標原子炉出力値との偏差
を求めて出力する加算器と、を備える目標原子炉出力設
定演算部と、統括監視計算機から出力された最終目標出
力設定値及びAPRMと,前記フィルタ部から出力され
た原子炉出力値と,前記モードスイッチ切替要求信号値
と,に基づいて最終目標出力に到達したか否かを判定
し、その判定結果を出力する最終目標出力到達判定部
と、前記目標原子炉出力設定演算部から出力された偏差
信号と,前記最終目標出力到達判定部から出力された判
定結果と,統括監視計算機から出力されたSRNM信号
を受けてペリオド計算部が算出したペリオド信号と,制
御棒引抜監視装置から出力された制御棒操作情報信号と
を取り込み、制御棒の引抜/挿入操作の指令を制御棒駆
動制御系に出力する制御棒操作指令部と、から成り、前
記目標出力計算部は、前記複数のセンサからの検出信号
に基づいて、制御棒の引抜により十分な反応度投入が行
えず目標出力設定値に原子炉出力が追従できない時間領
域に入ったことを検知したときには、出力する目標出力
設定値を一定値に維持することで、達成される。
【0008】
【0009】
【0010】偏差が大きくなった場合や、原子力出力変
化率が小さくなった場合に、目標値をそのまま上昇させ
ずに一定に維持するため、偏差が大きくなりすぎること
がなくなり、過度なオーバーシュートが回避される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係
る原子炉出力自動調整装置を適用した沸騰水型原子力発
電プラントの構成図であり、1は沸騰水型原子炉、2は
制御棒、3は制御棒駆動系、4は再循環流量制御系、5
はタービン制御系、6は本実施形態に係る原子炉出力自
動調整装置、7は制御棒引抜監視装置、8はプラント起
動・停止総括監視計算機、9は炉心監視用計算機であ
る。
【0012】この原子力発電プラントでは、プラント起
動時の原子炉出力上昇過程において、最初に与えられた
最終目標設定値と原子炉出力変化率とから計算された原
子炉目標設定値に基づいて自動出力制御装置6から制御
棒制御信号が制御棒駆動系3に発信され、制御棒引抜シ
−ケンスによって決められている制御棒引抜順序に従い
制御棒2が引抜かれ、沸騰水型原子炉1の原子炉出力が
上昇される。
【0013】図2は、図1に示す出力自動調整装置6の
詳細構成図である。この出力自動調整装置6は、目標原
子炉出力設定演算部100と、最終目標出力到達判定部
101と、制御棒操作指令部102と、ぺリオド計算部
103により構成される。尚、図中の「最終目標出力設
定値」「APRM」「主蒸気流量」「目標原子炉出力上
昇率」「SRNM」の各データは、統括監視計算機8か
ら出力自動調整装置6に与えられる。尚、図1中におい
て、自動出力調整装置6からタービン制御系5と再循環
流量制御系6へ出力される制御信号は、図2では省略し
てある。
【0014】目標原子炉出力設定演算部100は、目標
出力計算部100aとフィルタ部100bと加算器10
0cとを備える。目標出力計算部100aは、センサ*2
からのモードスイッチ切替要求信号と、センサ*1からの
目標原子炉出力値−測定原子炉出力値間の偏差検出信号
と、センサ*3からの原子炉出力変化率検出信号とを取り
込み、オペレータが指定し統括監視計算機8から出力さ
れる最終目標(原子炉)出力設定値と出力上昇率とから
最終目標設定値までの目標原子炉出力値を演算して求め
る。
【0015】フィルタ部100bは、主蒸気流量をフィ
ルタリングして原子炉出力値を得、加算器100cは、
この原子炉出力値と目標出力計算部100aから出力さ
れる目標原子炉出力値との偏差を求めて出力する。尚、
フィルタ部100bの後段に前記センサ*3が接続され、
加算器100cの出力に前記センサ*1が接続される。こ
こで、目標出力計算部100aは、各種センサ*1,*2,
*3からの検出信号に基づいて、制御棒の引抜により十分
な反応度投入が行えず目標出力設定値に原子炉出力が追
従できない時間領域に入ったことを検知したとき、詳細
は図3で後述するようにして、出力する目標出力設定値
を一定値に維持する。
【0016】最終目標出力到達判定部101は、統括監
視計算機からの最終目標出力設定値及びAPRMと、フ
ィルタ部101bから出力される原子炉出力値と、モー
ドスイッチ切替要求信号値とに基づいて、最終目標出力
に到達したか否かを判定し、判定結果を制御棒操作指令
部102に出力すると共に、図示しない信号線を介して
統括監視計算機にも出力する。
【0017】制御棒操作指令部102は、目標原子炉出
力設定演算部100から出力される偏差信号と、最終目
標出力到達判定部101から出力される判定結果と、S
RNM信号を受けてペリオド計算部103が算出したペ
リオド信号と、図1の制御棒引抜監視装置7から出力さ
れた制御棒操作情報信号とを取り込み、制御棒操作指令
を、図1の制御棒駆動制御系3に出力する。この制御棒
操作指令部102は、引抜/挿入許可判定部102a
と、操作モード判定部102bとを備える。
【0018】引抜/挿入許可判定部102aは、前記の
各信号を取り込んで、制御棒をどの程度引き抜けばいい
のか、最終目標値に到達しているのか否か、前回の制御
棒操作完了から所定時間(例えば15秒)経過している
か否か、ペリオドが所定時間(例えば200秒)以下で
あるか否か、図示しないセンサからの信号に基づき原子
炉水位レベルが規定値を逸脱しているか否か、等を併せ
て判定し、制御棒の引き抜き/挿入の許可を判定する。
この判定結果に基づいて制御棒駆動制御系3が制御棒操
作を行い、最終目標値に達したか否かは、最終目標出力
到達判定部101が行う。以上の操作により、前述した
オーバーシュートが抑制され、適切なプラント運用が可
能になる。
【0019】図3は、目標出力設定値を一定に維持する
制御を、原子炉出力の偏差に基づいて行う場合の判定処
理手順を示すフローチャートである。尚、図4,図5
は、目標出力設定値の一定維持と制御棒引抜により投入
される原子炉出力との関係を示すグラフである。
【0020】ここで、任意の時刻tにおける目標出力設
定値と観測される原子炉出力の偏差を △P(t)=P(t)-P'(t) として定義する。但し、P(t)は図4における任意の時
刻tの目標原子炉出力設定値であり、同様に、P'(t)は
図4における任意の時刻tにおける主蒸気流量を観測し
フィルタリングして得た実際の原子炉出力である。
【0021】また、原子炉出力の偏差大の設定値をaと
し、この値aを超えた偏差が生じた場合には、制御棒引
抜シ−ケンスに従った制御棒引抜による反応度投入が十
分に行えない領域と判断し、偏差が小さくなるまで目標
出力設定値を一定の値に保つ処理を行う。偏差小の設定
値をbとし、この値bより小さな原子炉出力偏差になっ
た場合には、制御棒引抜シ−ケンスに従い引抜かれる制
御棒により十分目標設定値に追従できる原子炉出力を得
る反応度投入が可能な領域と判断し、目標設定値を一定
の値からもとの目標設定値に設定し直す処理を行う。
【0022】図3のステップ1で、先ず、最終目標設定
値と、目標設定値の上昇率とをオペレータが入力する
(ステップ1)。図4に最終目標設定値を破線で示す。
上昇率は、目標設定値1を示す直線の傾きに相当する。
このステップ1で入力がなされると、次のステップ2に
て、計算機が目標設定値の初期値と最終目標設定値とを
設定する。ステップ3では、図4に示す目標設定値1と
実際の原子炉出力値との現時点tにおける偏差ΔP(t)
が算出される。図4に示す様に、制御棒引き抜きの最初
の段階では制御棒引抜シーケンスに従って制御棒を引き
抜いても、それに伴い十分な反応度が得られるため、こ
の偏差ΔP(t)は大きくならない。そこで、ステップ4
では偏差ΔP(t)が値aより大きいか否かが判定され、
偏差ΔP(t)が小さい場合にはステップ5に進んで目標
設定値1を前記上昇率に従って更新(上昇)させ、次の
ステップ6で、目標設定値1が最終目標設定値に達した
か否かが判定される。最終目標設定値に達していない場
合にはステップ4に戻り、最終目標設定値に達している
場合には本処理を終了する。これにより、基本的には、
目標設定値1は、初期値から最終目標設定値まで徐々に
上昇される。
【0023】しかし前述した様に、実際の原子炉出力が
線形に上昇しない領域が存在する。この場合には、偏差
ΔP(t)が増大する。このまま制御を継続すると偏差Δ
P(t)が更に増大し、この増大した偏差を0にすべく制
御が進行すると前述した大きなオーバーシュートが発生
してしまう。そこで、本実施形態では、図3のステップ
4で偏差ΔP(t)が値aより大きいか否かを判定し、こ
の偏差が値aより大きい場合には、ステップ7に進み、
目標設定値1を一定値に保持する。即ち、図5に符号1
aで示す様に、目標設定値1を一定値とする。これによ
り、前記偏差ΔP(t)は増大しなくなる。目標設定値1
aが一定に保持されている期間に実際の原子炉出力は増
大するため、前記偏差ΔP(t)は減少する。そこで、ス
テップ8で偏差ΔP(t)が値bより小さいか否かを判定
し、偏差ΔP(t)が値bにまで小さくならない期間は目
標設定値1aを一定に保持すべくステップ7に戻る。偏
差ΔP(t)が値bより小さくなった場合には前記ステッ
プ5に進み、再び、前記上昇率で目標設定値1bを更新
する。
【0024】図6は、本発明の第2実施形態に係る自動
出力調整装置の処理手順を示すフローチャートである。
本実施形態では、原子炉出力の目標設定値との偏差の他
に、原子炉出力変化率を加味して制御を行う。
【0025】まず、ステップ11で、最終目標設定値
と、目標設定値の上昇率とをオペレータが入力する。次
のステップ12にて、目標値設定値の初期値と最終目標
値とが設定され、図7に示す様に、そのときの偏差ΔP
(t)と原子炉出力変化率dP/dtが算出される(ステップ
13)。
【0026】本実施形態では、次のステップ14で、変
化率dP/dtが設定値cより大きいか否かが判定され、
大きい場合には、ステップ15に進み、目標設定値を上
記上昇率で更新する。そして、ステップ16で目標設定
値が最終目標値に達したか否かを判定し、達した場合に
は処理を終了し、達していない場合にはステップ14に
戻る。即ち、本実施形態では、変化率dP/dtが設定値
cより大きい場合には、偏差の大きさに関わらず、常に
制御棒引抜による反応度投入が十分にあると判断して、
制御棒引き抜きを継続する。
【0027】原子炉出力変化率dP/dtが小さくなって
ステップ14での判定が「否定」となった場合には、ス
テップ18に進み、偏差P(t)が設定値aより大きいか
否かを判定する。この判定結果がP(t)>aの場合には
ステップ19に進み、目標設定値を一定に保持し、ステ
ップ14に戻る。これは、図8の時点t1において、目標
設定値を一定にすることに該当する。
【0028】制御が進み、ステップ18での判定結果が
「否定」とったときは次のステップ20で偏差P(t)が
設定値bより大きいか否かを判定する。偏差が設定値b
よりも小さくなった場合には、再び目標設定値を更新す
べくステップ15に戻る。ステップ20での判定結果が
否定となった場合には、すなわち、変化率dP/dtが設
定値よりも小さく、且つ、偏差がaとbの間にある場合
には、ステップ21に進み、目標設定値を変更せずに
(つまり、目標設定値を「更新」しているときは「更
新」を続け、目標設定値が「一定」に保持されていると
きは「一定」を保持する。)ステップ14に戻る。
【0029】このように、原子炉出力変化率を考慮し、
原子炉出力偏差が大きくても変化率が大きい場合には制
御棒引き抜きシ−ケンスに従って引抜かれる制御棒によ
る反応度投入が大きいと判断して、原子炉出力偏差が大
きくても目標設定値を一定にはせず、逆に、原子炉出力
偏差が小さくても変化率が小さければ制御棒引抜による
反応度投入が十分ではないと判断して、目標設定値を一
定の場合はそれを継続する。原子炉出力偏差と変化率の
組合せによる判断を行うことで、より一層、目標設定値
に対する原子炉出力の追従性を高めることが可能とな
る。また、これまでの自動制御で問題となっていたオ−
バ−シュ−トが抑制され、かつ最終目標設定値に到達す
る時間も短縮できるという利点がある。
【0030】尚、図5,図8で説明した実施形態では、
途中で目標設定値を一定に保持する関係で、最終目標設
定値に到達する時間が長くなったが、図9に例示するよ
うに、目標設定値を一定1aに保持した後に再び目標設
定値を更新するときの上昇率A,Bを大きくすること
で、最終目標設定に到達する時間を、初期値に対して設
定した時間と同じにできることはいうまでもない。
【0031】図10に、本発明実施形態を適用したとき
のシミュレーション結果を示す。同図(a)は、従来の
様に制御したときのオーバーシュートの計算結果であ
り、同図(b)が、本実施形態を適用したときの炉出力
の計算結果である。このように、本実施形態によれば、
警報器が作動してしまうようなオーバーシュートが回避
できることが分かる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、最終目標原子炉出力設
定値と原子炉出力の偏差を小さく抑えることができ、そ
の結果、原子炉出力自動制御時のオ−バ−シュ−トを抑
え、不要な警報発生を回避でき、適切なプラントの運用
が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る原子炉出力自動調整
装置を適用する原子力プラントの制御構成図である。
【図2】図1に示す原子炉出力自動調整装置の詳細構成
図である。
【図3】図1に示す原子炉出力自動調整装置の一実施形
態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図3での処理手順による制御を説明する図であ
る。
【図5】図3での処理手順による制御を説明する図であ
る。
【図6】図1に示す原子炉出力自動調整装置の他の実施
形態に係る処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図6での処理手順による制御を説明する図であ
る。
【図8】図6での処理手順による制御を説明する図であ
る。
【図9】図1に示す原子炉出力自動調整装置の更に別の
実施形態に係る制御を説明する図である。
【図10】従来方式による制御と本実施形態を適用した
ときの制御による原子炉出力出力のシミュレーション結
果を示す図である。
【図11】従来の自動出力制御時の原子炉出力と目標出
力設定値の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…沸騰水型原子炉、2…制御棒、3…制御棒駆動系、
4再循環流量制御系、5…タ−ビン制御系、6…自動出
力調整装置、7…制御棒引抜監視装置、8…プラント起
動監視総括装置、9…炉心監視用計算機システム、10
0目標出力計算値…101最終目標出力判定値、102
…制御棒操作指令部、103…ぺリオド計算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−148371(JP,A) 特開 平3−272498(JP,A) 特開 昭52−67487(JP,A) 特開 平3−261899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 7/08 G21D 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセンサから、モードスイッチ切替
    要求信号と,目標原子炉出力値と測定原子炉出力値との
    間の偏差検出信号と,原子炉出力変化率検出信号と,を
    取り込み、統括監視計算機から出力された最終目標出力
    設定値と最終目標出力上昇率とから最終目標設定値まで
    の目標原子炉出力値を演算して求める目標出力計算部
    と、統括監視計算機から出力された主蒸気流量をフィル
    タリングして原子炉出力値を得るフィルタ部と、前記フ
    ィルタ部から出力された原子炉出力値と,前記目標出力
    計算部から出力された目標原子炉出力値との偏差を求め
    て出力する加算器と、を備える目標原子炉出力設定演算
    部と、 統括監視計算機から出力された最終目標出力設定値及び
    APRMと,前記フィルタ部から出力された原子炉出力
    値と,前記モードスイッチ切替要求信号値と,に基づい
    て最終目標出力に到達したか否かを判定し、その判定結
    果を出力する最終目標出力到達判定部と、 前記目標原子炉出力設定演算部から出力された偏差信号
    と,前記最終目標出力到達判定部から出力された判定結
    果と,統括監視計算機から出力されたSRNM信号を受
    けてペリオド計算部が算出したペリオド信号と,制御棒
    引抜監視装置から出力された制御棒操作情報信号とを取
    り込み、制御棒の引抜/挿入操作の指令を制御棒駆動制
    御系に出力する制御棒操作指令部と、 から成り、 前記目標出力計算部は、前記複数のセンサからの検出信
    号に基づいて、制御棒の引抜により十分な反応度投入が
    行えず目標出力設定値に原子炉出力が追従できない時間
    領域に入ったことを検知したときには、出力する目標出
    力設定値を一定値に維持することを特徴とする沸騰水型
    原子炉の原子炉出力自動調整装置。
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