JP3372403B2 - 光学系駆動装置 - Google Patents

光学系駆動装置

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JP3372403B2 JP20104195A JP20104195A JP3372403B2 JP 3372403 B2 JP3372403 B2 JP 3372403B2 JP 20104195 A JP20104195 A JP 20104195A JP 20104195 A JP20104195 A JP 20104195A JP 3372403 B2 JP3372403 B2 JP 3372403B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、光学的に情報の
記録/再生を行う光学式記録再生装置に設けられる光学
系駆動装置に関する。 【0002】 【従来の技術】上記した光学式記録再生装置は、対物レ
ンズを具備した光学系駆動装置を有しており、対物レン
ズをトラッキング方向およびフォーカシング方向に駆
動、制御することによって、光学的記録媒体上のトラッ
クにレーザ光を集光させている。このような光学系駆動
装置として、例えば、特開平5−166213号に開示
されている技術が知られている。 【0003】この公報に開示されている光学系駆動装置
は、トラッキング方向に平行に延出するガイドレールに
沿って往復動可能に支持されたキャリッジ、及び、この
キャリッジに板バネ等の支持手段を介してフォーカシン
グ方向に移動可能に支持された対物レンズ保持体(ホル
ダ)を有している。前記キャリッジの両側には、トラッ
キングコイルが取り付けられており、これに遊挿された
ヨーク、及びこのヨークに取り付けられた磁石によって
構成される磁気回路と、前記コイルに流れる電流との電
磁作用によってキャリッジをガイドレールに沿って往復
動させ、ホルダ(対物レンズ)をトラッキング方向に駆
動している。また、ホルダの両側には、フォーカシング
コイルが取り付けられており、前記ヨークに別途取り付
けられた磁石との間の電磁作用によって、ホルダをフォ
ーカシング方向に上下動させ、これに保持された対物レ
ンズをフォーカシング方向に駆動している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記した光学系駆動装
置によれば、キャリッジ外にある光源から発せられた光
は、ガイドレールと平行に進み、キャリッジに形成され
ている孔を通ってその内部に設けられた折り曲げミラー
で垂直上方に反射され、対物レンズによって光学的記録
媒体上に集光される。 【0005】この従来の光学系駆動装置において、一般
的に要求されている装置全体の薄型化を図ろうとした場
合、前記孔とホルダを支持する板バネとの間の壁、すな
わち光が透過する光路上にあるキャリッジ上壁が邪魔に
なってしまい、その薄型化には限界がある。このため、
キャリッジに、ガイドレールの延出する方向に沿って光
が進むような溝を形成して、上壁自体を無くすことが考
えられる。このように溝を形成すれば、上壁がなくなっ
た分だけ、キャリッジ自体を薄型化でき、装置全体の薄
型化を図ることが可能となる。 【0006】しかしながら、上壁を除去することによっ
て光が通過する部分を薄型化できるが、この部分の上壁
がなくなることにより、キャリッジの剛性は著しく低下
し、キャリッジに共振が生じてしまう。このように、キ
ャリッジに共振が生じると、キャリッジを往復駆動する
際、あるいはキャリッジに支持されたホルダを駆動する
際の制御に悪影響を及ぼす。すなわち、キャリッジの薄
型化を図った場合、十分な制御周波数帯域が得られず、
低性能な光学系駆動装置になってしまう。 【0007】この発明は、キャリッジの薄型化を達成す
ると共に、広い制御周波数帯域をもつ高性能な光学系駆
動装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の光学系駆動装置は、トラッキング方向に移
動可能な合成樹脂製のキャリッジと、光学素子を備えた
ホルダを少なくともフォーカシング方向に移動可能に前
記キャリッジに支持する支持手段と、前記キャリッジ外
より発せられた光を前記光学素子に至らせるようにキャ
リッジに形成された溝と、前記支持手段の少なくとも一
部を覆うカバーとを有しており、前記キャリッジに前記
溝を挟むように且つフォーカシング方向に立設した第1
の凸部と第2の凸部を設け、前記第1の凸部と前記第2
の凸部のそれぞれの側面に前記カバーの両側を固定し、
また、前記カバーは、前記キャリッジに固定されるコイ
ルの少なくとも一部を覆うと共に、前記キャリッジとコ
イルの両者に固定されていることを特徴としている。 【0009】本発明の光学系駆動装置のキャリッジは合
成樹脂製であり、このキャリッジには、キャリッジ外か
ら発せられた光を透過させる溝が形成されている。この
溝によって、キャリッジには、光が透過する部分の記録
媒体側上壁が無い状態となり、キャリッジ自体の薄型化
が図れる。キャリッジには、光学素子を備えたホルダが
フォーカシング方向に移動可能に支持されており、キャ
リッジ外より発せられた光は、前記溝を通過して光学素
子に入射する。キャリッジには、上壁を除去したことに
よってキャリッジの剛性が低下しないように、前記溝を
渡って溝の両側壁の少なくとも一部を接続し、キャリッ
ジを補強するカバーが配されている。このカバーによっ
て、キャリッジの溝が形成された領域が補強され、キャ
リッジを薄型化したにもかかわらず、共振の発生が防止
される。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい一実施の
形態について説明する。 【0011】まず、図1及び図2を参照して、この実施
の形態における光学系駆動装置のキャリッジ、及びこの
キャリッジに支持され、光学素子を保持したホルダの構
成について説明する。 【0012】図において、符号1は光学素子である対物
レンズ2を保持したホルダを示す。このホルダ1の両側
には、それぞれロの字形のフォーカスコイル3a,3b
が固定されている。また、ホルダ1には、Z方向に所定
の間隔をおいてX方向に平行に延出する一対の板バネ5
a,5bの一端部が取り付けられており、これらの板バ
ネ5a,5b間に開口部4が形成されている。一対の板
バネ5a,5bの他端部は、バネ受け部材9に固定され
ており、これによりホルダ1は、Z方向(フォーカシン
グ方向)に弾性的に移動可能となっている。 【0013】前記ホルダ1は、軽量で剛性の高い材料、
例えば、ポリプラスチックス(株)のLCP、ベクトラ
A230で製作する。この材料には、カーボン繊維が含
まれて導電性があるが、板バネ5a,5bを介してフォ
ーカスコイル3a,3bに給電しなければ何等問題はな
い。前記板バネ5a,5bは、例えば20μm 程度の厚
さのステンレス箔をエッチングすることで製作され、こ
の際、それぞれの両端部に幅狭部が形成されるよう孔部
7a〜7d(7aは影となっていて図では見えない)が
開けられ、この部分が主として屈曲するように構成され
る。また、孔部7a〜7dには、その一部に半円部が形
成されており、組み立ての際の位置決めとして利用され
る。また、前記バネ受け部材9は、剛性の高い材料、例
えばポリプラスチックス(株)のLPC、ベクトラB1
30で製作する。 【0014】前記バネ受け部材9の端面には、その中心
の上部にX方向を軸として円柱状の凸部13aが形成さ
れており、それを挟んだ両方の下部に凸部13b,13
cが形成されている。これらの凸部13a〜13cは、
ホルダ1に保持された対物レンズ2の主点付近を中心と
した同一球面上にあるように設定されている。また、バ
ネ受け部材9の板バネ5a,5b間には、前記ホルダ1
の開口部4と対応するように開口部14が形成されてお
り、その上方に、板バネ5a,5bと平行に延びる延在
部15が形成されている。さらに、バネ受け部材9に
は、固定された板バネ5a,5bとの間で、Z方向にお
いて空間が規定されるように凹部10a,10bが形成
されており、この部分にシリコンゲルを充填して板バネ
5a,5bをダンピングしている。なお、前記した板バ
ネに形成される孔部7a,7cは、この凹部10a,1
0bの部分に配されている。 【0015】前記ホルダ1の両端部に固定されたフォー
カスコイル3a,3bへの通電は、例えば、板バネ5b
の上方に配されたフレキシブル基板をフォーカスコイル
に接続することにより行われる(フレキシブル基板は図
示せず)。 【0016】上記のように構成された部材(フォーカス
アクチュエータ18と称する)は、X方向に往復駆動さ
れるキャリッジ20に取り付けられる。以下、キャリッ
ジ20の構成、およびフォーカスアクチュエータ18の
キャリッジ20への取り付けについて説明する。キャリ
ッジ20には、X方向に延出し、光が通過する溝(光路
溝)24が形成されている。このため、キャリッジは断
面凹状となり、従来存在していた上壁が無い状態とな
る。キャリッジ20の端部には、この溝と直交するよう
に、開口部23が形成された立上部26が突設されてお
り、この立上部26の内面部に、フォーカスアクチュエ
ータ18のバネ受け部材9の凸部13a〜13cが係合
する。 【0017】具体的には、立上部26の内面側には、そ
の上方位置にZ方向に延出する溝27が形成されてお
り、その下方に円柱面28が形成されている。溝27の
Y方向の幅は、バネ受け部材9の凸部13aが嵌まる程
度に設定されている。また、溝27の底部および円柱面
28は、バネ受け部材9の凸部13a〜13cの先端が
形成する対物レンズ2の主点付近を中心とした球面と同
一の半径で、Y方向を軸とする円柱側面状となってい
る。そして、アクチュエータ18とキャリッジ20と
は、バネ受け部材9の凸部13aの先端が溝27に当接
し、バネ受け部材9の凸部13b,13cの先端が円柱
面28に当接することによって組み合わされる。 【0018】ここで、両者を組み合わせて位置決め固定
する構成について説明する。 【0019】前記バネ受け部材9の延在部15の両側面
には、凹部が形成されている(図面においては、片方の
凹部15bのみが示されているが、便宜上、もう一方の
凹部を15aとする)。一方、キャリッジ20の表面に
は、前記光路溝24の両側壁に沿って一体化した一対の
凸部31a,31bおよび、X方向に所定間隔をおいて
同様の凸部32a,32bが形成されている。この凸部
32a,32bと延在部15との間には、延在部15を
挟持すると共に、バネ受け部材9を溝27および円柱面
28側に向けて付勢するバネ36が配される。このバネ
36には、図に示すように挟持部36a,36bと、当
接部36cが形成されている。このバネ36の挟持部3
6a,36bが、前記延在部15を挟持するように、そ
の両側面の凹部15a,15bに係合し、当接部36c
がキャリッジの凸部32a,32bのX(−)方向の端
面に当て付けられることによって、バネ受け部材9の凸
部13a〜13cの先端は、キャリッジ20の溝27の
底部と円柱面28に押し付けられる。この場合、バネ3
6が押圧する方向は、延在部15に形成される凹部15
a,15bと、バネ36の挟持部36a,36bを傾斜
させることでZ(−)方向に作用させることができ、こ
れにより、バネ受け部材9に対して凸部13a〜13c
の中心付近向きに押圧力を作用させることができる。こ
の状態で、バネ受け部材9を、凸部13aを中心に回転
し、キャリッジ20の溝27に沿ってスライドさせれ
ば、バネ受け部材9をX方向およびY方向を中心に回転
させることができ、バネ受け部材9に支持された対物レ
ンズ2の傾きを図示していない記録媒体に正しく向かう
ように調整することができる。 【0020】このバネ受け部材9の傾き調整が終了した
後、バネ受け9の凸部13a〜13cと、キャリッジ2
0の溝27、円柱面28との間、および、バネ受け部材
9の延在部15の両側面とキャリッジ20の凸部31
a,31bとの間に接着剤を充填し、アクチュエータ1
8をキャリッジ20に対して位置決め固定する。これに
より、フォーカスアクチュエータ18は、キャリッジ2
0の光路溝24内に配された状態となる。 【0021】キャリッジ20のX(+)方向の端部に
は、反射ミラー40が固定されており、キャリッジ外に
ある光源から発せられた光は、前記キャリッジ20の開
口部23、バネ受け部材9の開口部14、キャリッジ2
0の光路溝24およびホルダ1の開口部4を通過して、
反射ミラー40によって対物レンズ2に向けて反射され
る。 【0022】次に、図1、図3,図4および図7を参照
して、キャリッジ20を、X方向に往復動可能に支持す
る構成に付いて説明する。なお、図3は、前記アクチュ
エータ18が取り付けられたキャリッジ20をX(−)
方向から見た図、図4は、アクチュエータ18が取り付
けられたキャリッジ20にヨーク部材等が配された状態
をX(+)方向から見た図、そして、図7は、アクチュ
エータが取り付けられたキャリッジ20にヨーク部材等
が配された状態を示す斜視図である。 【0023】キャリッジ20の立上部26には、開口部
23を挟んで、その両側に開口45a,45bが形成さ
れており、この開口部の内部、すなわちキャリッジに
は、X方向に貫通して従動軸受47aおよび主軸受47
bが形成されている。これらの軸受47a,47b内に
は、X方向に平行に延出して装置本体に支持された円筒
軸48a,48bが挿通される。ここで、主軸受47b
は、軸48bの断面より大きい円を4面平面で切った形
で、対向する平面の距離は、軸48bがはめあい公差h
6の軸であれば、はめあい公差G6の穴径に相当するも
のとなっている。また、従動軸受47aは、軸48aの
断面より大きい円を2面平面で切った形で、対向する平
面の距離は、軸48aがはめあい公差h6の軸であれ
ば、はめあい公差G6の穴径に相当するものとなってい
る。これら2面の位置は、図3に示す通りで、これらの
面に平行な方向での軸48a,48bの平行のずれを吸
収している。 【0024】キャリッジ20の下端両側には、X方向に
延出する張出部49a,49bが形成されており、この
表面にY方向に長い断面ロの字形のトラッキングコイル
50a,50bが固定されている。これらのトラッキン
グコイルは、図示していないフレキシブル基板によっ
て、キャリッジ20から装置本体の電気回路に接続され
ている。また、キャリッジ20の下面には、磁石41が
図のような磁性をもって取り付けられている。 【0025】前記トラッキングコイル50a,50bの
内部には、キャリッジ20が軸48a,48bに支持さ
れた状態でX方向に延出する内ヨーク54a,54bが
挿通されている。これらの内ヨーク54a,54bの外
周には、これらを巻回するように、厚さ0.2mm程度の
銅のショートリング55a,55bが取り付けられてい
る。内ヨーク54a,54bのZ(+)方向には、外ヨ
ーク57a,57bが位置しており、その下面部に前記
トラッキングコイル50a,50bと対向するように図
のような磁性をもって磁石60a,60bが固定されて
いる。なお、内ヨーク54a,54bおよび外ヨーク5
7a,57bは、図示していないデッキベースに固定さ
れている。 【0026】図に示すように、キャリッジ20の下面に
固定された磁石41の磁性は、それに近接した磁石60
a,60bの磁性とは逆に設定されている。これによ
り、キャリッジ20に固定された磁石41と、外ヨーク
に固定された磁石60a,60bとの間には斥力が働
き、キャリッジ20は、軸48a,48bに対して、Z
(−)方向に押圧される。また、磁石60a,60bの
内側面は、ホルダ1の両端部に固定されたフォーカスコ
イル3a,3bと対向するような位置関係となってい
る。 【0027】なお、図に示されるように、トラッキング
コイル60a,60bおよび内ヨーク54a,54bの
Y方向の寸法が、外ヨーク57a,57bおよび磁石6
0a,60bと比較して大きくなっているのは、トラッ
キングコイル60a,60bの受ける駆動力を十分確保
するためである。また、外ヨーク57a,57bおよび
磁石60a,60bのY方向の寸法を大きくしないの
は、外ヨーク57a,57bおよび磁石60a,60b
と、その間に配されるホルダ部分とを、例えば、3.5
インチ光磁気ディスクカートリッジの開口部に収めるた
めである。このように、光学系駆動装置の一部は、動作
中において光磁気ディスクカートリッジのスペースにあ
ることになり、光学系駆動装置が装備される装置全体の
高さ、大きさを小さくすることが可能となる。 【0028】次に、図5および図6を参照して、キャリ
ッジ20に配されるカバーについて説明する。前述した
ように、キャリッジ20は、Z方向での薄型化を図るよ
うに上壁部分を無くして、光路を溝状としたため、キャ
リッジ自体の剛性が低下する。この剛性の低下は、上壁
部分を無くしたことによって、上部開口部の距離が長く
なったり短くなったりする光路溝底部のたわみ共振等が
生じやすく、この光路溝付近を補強するように光路溝2
4を渡って、カバー70がキャリッジ20の表面に取り
付けられる。 【0029】カバー70には、キャリッジ20の光路溝
24の両側表面に固定されるようにX方向に延出する固
定面70a,70b、光路溝24を渡ってこの両側壁を
接続(補強)するコの字型の連結部70c、およびホル
ダ1のZ(+)方向の移動を規制するコの字型の連結部
70dが形成されている。このカバー70は、図6に示
すように、固定面70a,70bが、キャリッジ20の
光路溝24の両側表面に接着固定され、連結部70c
が、キャリッジに形成された凸部31a,31bおよび
32a,32bに接着されて、フォーカスアクチュエー
タ18の板バネ5a,5b等を保護するように配され
る。このように、光路溝24が形成されたキャリッジ2
0にカバー70を設けたことにより、光路溝24の両側
壁部分が接続された状態となり、キャリッジ20が補強
される。この実施の形態では、キャリッジ20に凸部3
1a,31bおよび32a,32bを形成し、この部分
でもカバー70を接着固定したため、カバー70とキャ
リッジ20とが広い面積で固定され、より高い補強効果
が得られている。 【0030】キャリッジ20の材質は、合成樹脂、例え
ば、三井東圧化学(株)の熱可塑性ポリミイド樹脂、J
CN3030やJCL3030で構成されており、例え
ば、非磁性のステンレス製で表面にポリ4ふっ化エチレ
ン樹脂をコーティングして製作された軸48a,48b
に対して摺動性を良くしている。また、上記したカバー
70は、合成樹脂製のキャリッジ20が十分に補強され
るように、非磁性のステンレスで製作されている。ある
いは、カバー70は、そのような金属の他に、キャリッ
ジ20と同様、合成樹脂で製作することも可能である。
カバー70を合成樹脂で製作すれば、その形状の自由度
が広がるため、キャリッジ20の剛性を上げるのに効果
的な形状を得ることができる。また、カバー70の材質
をキャリッジ20の材質よりもヤング率の高い材質で製
作すれば、更に効果的に補強される。 【0031】次に、以上のように構成された本実施の形
態における光学系駆動装置の動作に付いて説明する。 【0032】図示していない固定光学ブロックより発せ
られた光は、キャリッジ20の開口部23、バネ受け部
材9の開口部14、キャリッジ20の光路溝24および
ホルダ1の開口部4を通過し、反射ミラー40で反射さ
れた後、対物レンズ2によって図示していない記録媒体
上に集光される。記録媒体からの反射光は、再び対物レ
ンズ2を透過して固定光学ブロックに戻り、フォーカス
エラー、トラッキングエラー及び記録信号の検出が行わ
れる。 【0033】フォーカスエラーが検出された場合、フォ
ーカスコイル3a,3bに電流を流すことにより、磁石
60a,60bの側面の漏れ磁界との間の電磁作用で、
板バネ5a,5bを介して支持されたホルダ1は、記録
媒体面に垂直な方向の駆動力を受ける。なお、ホルダ1
の上下方向への移動は、ホルダ1に形成された上当接部
1aおよび下当接部1bが、それぞれカバー70の連結
部70c,70dおよびキャリッジ20に形成された規
制面20cに当接することにより制限される(図2参
照)。 【0034】また、トラッキングエラーが検出された場
合、トラッキングコイル50a,50bに電流を流すこ
とにより、磁石60a,60bの磁界との間の電磁作用
で、軸48a,48bを介して支持されたキャリッジ2
0は、記録媒体の半径方向である軸方向の駆動力を受け
る。同様に、記録媒体のトラック間の移動についても、
トラッキングコイル50a,50bに電流を流すことに
より、所望のトラックへのアクセスが成される。 【0035】以上のようにして、ホルダ1及びそれに固
定された対物レンズ2は、フォーカス制御、トラッキン
グ制御、アクセス制御される。 【0036】上述したように、キャリッジ20の表面に
は、光が通過する光路溝24の両側壁を接続するように
光路溝24を渡ってカバー70が固定されている。この
ように、光路溝24は、両側壁部分がカバー70で接続
されることによって補強されるため、その剛性は低下す
ることがなく、上記したキャリッジ20を駆動するトラ
ッキング制御に悪影響を及ぼすことはない。図8は、こ
れを説明するためのトラッキング駆動時のボード線図で
あり、(a)は、キャリッジ20にカバー70を接着固
定した場合、(b)は、カバー70を接着固定しなかっ
た場合(カバーなし)の特性を示している。キャリッジ
20にカバー70を固定しないと、(b)の特性グラフ
のAで示す位置に共振が存在したが、カバー70を固定
したことにより、共振周波数が高くなり、特性が良い光
学系駆動装置が得られた。 【0037】次に、本発明の別の実施の形態を、図9を
参照して説明する。この実施の形態では、キャリッジ2
0に固定されるカバーの形状を変形している。具体的に
は、カバー70′には、図5に示したカバー70の固定
面70a,70bを、さらにY方向に延出した固定面7
0a′,70b′が形成されており、この部分をキャリ
ッジ20の表面およびトラッキングコイル50a,50
bのZ(+)側の表面に接着固定している。このような
構成によれば、キャリッジ20のみならず、トラッキン
グコイル50a,50bが補強されて、トラッキングコ
イルの共振も防げるので、より共振特性の優れた光学系
駆動装置となる。なお、この構成によれば、磁石とトラ
ッキングコイルとの間にカバー70′の固定面70
a′,70b′が入るが、その材質を非磁性のステンレ
スで構成すれば問題はない。 【0038】以上、本発明の実施の形態に付いて説明し
たが、本発明は、上述した実施の形態に限定されず、以
下に述べるように、種々変形することが可能である。 【0039】上述した実施の形態では、キャリッジを補
強するカバーは、図5あるいは図9に示すような形状を
成しており、これをキャリッジ20(トラッキングコイ
ル50a,50b)の表面に接着固定した。尚、上述し
た実施の形態では、キャリッジ補強用のカバーを新たに
設けるのではなく、従来からあった対物レンズの移動量
を規制したり、アクチュエータを埃や塵から保護するカ
バーに対し、キャリッジ補強の機能をも兼用させたの
で、部材数が増加するとか、装置が大きくなってしまう
といった不具合が生じない。 【0040】図5に示した実施の形態によれば、カバー
70は非磁性のステンレスで構成されていたが、磁性の
金属、例えばステンレスで構成しても良い。このように
カバー70を磁性の金属で構成すると、キャリッジ駆動
用の磁気回路から漏れた磁束がカバーを通るため、記録
媒体への漏れ磁束を少なくすることができる。 【0041】上記した実施の形態では、キャリッジ20
に、フォーカス方向のみに移動、駆動可能なアクチュエ
ータ18を搭載していたが、一般的なフォーカス、トラ
ッキングの2方向に移動、駆動可能なアクチュエータを
搭載し、キャリッジ駆動はアクセス制御しか行わないよ
うな構成であっても良い。この場合、アクチュエータを
キャリッジへ支持する支持手段については種々変形する
ことができる。 【0042】このように、アクチュエータの構成を変形
しても、キャリッジの剛性が低下するようなことはな
く、安定したアクセス制御が行えるのはもちろんのこ
と、フォーカス、トラッキング制御時においても、その
アクチュエータの搭載されるキャリッジが共振しないた
め、安定した制御が行われる。 【0043】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
キャリッジの薄型化を図ることができ、かつキャリッジ
の光路用の溝の両側壁の少なくとも一部を接続し、キャ
リッジをを補強するようにカバーを配したため、キャリ
ッジの剛性の低下が防止される。すなわち、本発明によ
れば、キャリッジの薄型化を図ることができ、かつ、十
分な制御周波数帯域が得られる光学系駆動装置が得られ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】光学系駆動装置のキャリッジにアクチュエータ
を組み込む状態を示す斜視図。 【図2】図1に示すアクチュエータの内部を示す図。 【図3】図1に示すアクチュエータが組み込まれたキャ
リッジをX(−)方向から見た図。 【図4】図1に示すアクチュエータが組み込まれたキャ
リッジにヨーク部材等が配された状態をX(+)方向か
ら見た図。 【図5】図1に示すアクチュエータが組み込まれたキャ
リッジに取り付けられるカバーの一構成例を示す図。 【図6】図5に示したカバーを、アクチュエータが組み
込まれたキャリッジに取り付けた状態を示す斜視図。 【図7】光学系駆動装置の全体の構成を示す斜視図。 【図8】キャリッジをトラッキング駆動した際の特性を
示すボード線図であり、(a)は、キャリッジにカバー
を接着固定した場合、(b)は、カバーを接着固定しな
かった場合(カバーなし)の特性を示す。 【図9】図1に示すアクチュエータが組み込まれたキャ
リッジに取り付けられるカバーの別の構成例を示す図。 【符号の説明】 1…ホルダ、2…対物レンズ、9…バネ受け部材、18
…フォーカスアクチュエータ、20…キャリッジ、24
…溝(光路溝)、31a,31b,32a,32…凸
部、50a,50b…トラッキングコイル、70,7
0′…カバー。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 トラッキング方向に移動可能な合成樹脂
    製のキャリッジと、光学素子を備えたホルダを少なくと
    もフォーカシング方向に移動可能に前記キャリッジに支
    持する支持手段と、前記キャリッジ外より発せられた光
    を前記光学素子に至らせるようにキャリッジに形成され
    た溝と、前記支持手段の少なくとも一部を覆うカバーと
    を有しており、 前記キャリッジに、前記溝を挟むように且つフォーカシ
    ング方向に立設した第1の凸部と第2の凸部を設け、前
    記第1の凸部と前記第2の凸部のそれぞれの側面に前記
    カバーの両側を固定し、また、 前記カバーは、前記キャリッジに固定されるコイルの少
    なくとも一部を覆うと共に、前記キャリッジとコイルの
    両者に固定されていることを特徴とする光学系駆動装
    置。
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