JP3372033B2 - 車両の乗降用スロープ装置 - Google Patents

車両の乗降用スロープ装置

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JP3372033B2
JP3372033B2 JP2000205273A JP2000205273A JP3372033B2 JP 3372033 B2 JP3372033 B2 JP 3372033B2 JP 2000205273 A JP2000205273 A JP 2000205273A JP 2000205273 A JP2000205273 A JP 2000205273A JP 3372033 B2 JP3372033 B2 JP 3372033B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の床面と車両
外の歩道や車道等の路面との間に掛け渡されるスロープ
板をモータにより突出又は格納できるスロープ装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に市内の路線バス等の車両では、
車両の床面が車外の歩道と比較して高い位置に設定され
ている。このためこのような車両の乗降口には1段又は
2段以上のステップが設けられている。このステップを
利用して乗降することにより乗客等の乗降時の安全性を
確保できるようになっている。しかし、乗客の中にはス
テップを有効に利用できない、いわゆる車椅子を使用し
ている乗客もある。このような車椅子使用者には介添人
がバスへの乗降をさせる必要があり、介添人がいない場
合には車椅子使用者はバスを利用できない問題点があっ
た。
【0003】この点を解消するために、載置構造体が車
両の床となる頂部パネルとこのパネルの両側下部に配設
された一対の側部ビームとを有し、これらの側部ビーム
間にプラットホームが車両外方に突出可能に格納され、
更にプラットホームが格納位置と突出位置との間で実質
的に直線方向に移動可能に構成されたコンパクトタイプ
の可動式傾斜路組立体が開示されている(特開平10−
236213号)。この可動式傾斜路組立体では、プラ
ットホームを駆動する駆動手段がプラットホーム及び頂
部パネル間であって一対の側部ビーム間に配置され、側
部ビーム内には移動ガイドが設けられる。またプラット
ホームの両側縁にはブラケットアームが取付けられ、ブ
ラケットアームには先端側移動エレメント及び基端側移
動エレメントが回転可能にそれぞれ取付けられる。上記
移動ガイドは上記先端側移動エレメント及び基端側移動
エレメントをそれぞれ案内する上方軌道面及び下方軌道
面を有し、上方軌道面及び下方軌道面はほぼ全長にわた
って平行に設けられるとともに側部ビームの端部におい
て上方軌道面と下方軌道面との間の高さが増加するよう
に構成される。
【0004】このように構成された可動式傾斜路組立体
では、駆動手段によりプラットホームを駆動してプラッ
トホームを格納位置から突出位置に移行させると、先端
側移動エレメント及び基端側移動エレメントが側部ビー
ムの端部にそれぞれ達し、先端側移動エレメントは上方
軌道面を辿り、基端側移動エレメントは下方軌道面を辿
る。この結果、プラットホームはその先端部が路面に下
降して傾斜し、車両の床面と路面との間に掛け渡される
ので、車椅子使用者は車両にスムーズに乗降できるよう
になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の特
開平10−236213号公報に示された可動式傾斜路
組立体では、上方軌道面及び下方軌道面を有する移動ガ
イドが狭い側部ビーム内にこのビームのほぼ全長にわた
って設けられているため、その製作工数及び組付工数が
増大する不具合があった。また、上記従来の可動式傾斜
路組立体では、駆動手段によりプラットホームの突出速
度を増大すると、プラットホームが突出位置近傍に達し
たときプラットホームの先端が急激に下降するおそれが
あり、プラットホームの突出速度をあまり増大できない
問題点があった。本発明の目的は、第1及び第2ガイド
部材をレール外であってレールの乗降口側に設けること
により、第1及び第2ガイド部材の製作工数及び組付工
数を低減できる、車両の乗降用スロープ装置を提供する
ことにある。本発明の別の目的は、スロープ板の突出速
度を増大してもスロープ板の先端が急激に下降するのを
阻止できる、車両の乗降用スロープ装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1,図2及び図4〜図6に示すように、車両10の床
10a下に床面とほぼ平行に設けられたレール16,1
7と、レール16,17に沿って往復動可能な移動体1
8と、移動体18をレール16,17に沿って往復動さ
せる駆動手段19と、ほぼ中央部が移動体18に枢着さ
れた支持アーム26,27と、基端部が支持アーム2
6,27の先端部に固定され車両10の乗降口10bか
ら車両外方に突出し突出状態で先端部が路面に接地可能
に構成されたスロープ板12と、支持アーム26,27
の先端部外側に回転可能に取付けられた第1カムフォロ
ア41と、支持アーム26,27に基端部内側に回転可
能に取付けられた第2カムフォロア42と、レール1
6,17の乗降口側の端部にレール16,17の長手方
向に突設されスロープ板12が車両外方に突出したとき
にスロープ板12の先端部が下降して傾斜するように第
1カムフォロア41を案内する第1ガイド部材51と、
レール16,17の乗降口側の端部近傍の車体にレール
16,17と平行に取付けられスロープ板12が車両外
方に突出したときにスロープ板12の先端部が下降して
傾斜するように第2カムフォロア42を案内する第2ガ
イド部材52とを備えた車両の乗降用スロープ装置であ
る。
【0007】この請求項1に記載された車両の乗降用ス
ロープ装置では、駆動手段19により移動体18を駆動
して移動体18をスロープ板12とともに格納位置から
突出位置に移行させると、第1及び第2カムフォロア4
1,42は第1及び第2ガイド部材51,52に達し、
第1カムフォロア41は第1ガイド部材51上面を転動
し、第2カムフォロア42は第2ガイド部材52下面を
転動する。これによりスロープ板12はその先端部が下
降して傾斜し、車両10の床面と路面との間に掛け渡さ
れるので、車椅子使用者がスロープ板12を利用して車
両にスムーズに乗降することができる。
【0008】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図1及び図5に示すように、スロープ
板12の車両外方への突出時にスロープ板12の先端部
の急激な下降を阻止する弾性体46が支持アーム26,
27と移動体18との間に介装されたことを特徴とす
る。この請求項2に記載された車両の乗降用スロープ装
置では、スロープ板12の突出速度を増大すると、第1
及び第2カムフォロア41,42が第1及び第2ガイド
部材51,52に案内されてスロープ板12の先端が急
激に下降しようとするけれども、弾性体46によりスロ
ープ板12の先端の急激な下降が阻止される。即ち、弾
性体46によりスロープ板12の先端が上昇する方向に
スロープ板12が付勢されているため、スロープ板12
の先端は緩やかに下降して路面に接地する。
【0009】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1〜図4に示すように、本実施の
形態では車両10は路線バスであり、このバス10の床
10a下には乗降口10bを通って床面及び路面間に掛
け渡されるスロープ板12を有するスロープ装置11が
設けられる。このバス10の乗降口10bには乗客の乗
降を容易にするためのステップ13が一段設けられ(図
2及び図3)、このステップ13は床面と路面のほぼ中
間の高さに設置される。このステップ13の奥縁部と床
10aの側縁部とは鉛直板14により連結され、スロー
プ板12はこの鉛直板14に形成された通孔14aから
突出可能に床下に格納される(図3)。なお、車両とし
て路線バスではなく、身体障害者施設や老人ホーム等の
各種施設への送迎バス、ワンボックス車又はその他の車
両でもよい。
【0010】スロープ装置11は床下に床面とほぼ平行
に設けられた一対のレール16,17(図4)と、これ
らのレール16,17に沿って往復動可能な移動体18
と、移動体18を一対のレール16,17に沿って往復
動させる駆動手段19と、ほぼ中央部が移動体18に枢
着された一対の支持アーム26,27と、基端部が一対
の支持アーム26,27の先端部に固定された上記スロ
ープ板12とを備える(図1〜図4)。一対のレール1
6,17は所定の間隔をあけて車幅方向に延びて設けら
れたチャンネル状の一対の第1レール16a,17a
と、これらの第1レール16a,17aにそれぞれ収容
されかつ横断面が第1レール16a,17aより一回り
小さいチャンネル状の一対の第2レール16b,17b
とを有する(図4)。移動体18は一対のレール16,
17の間に架設された基板18aと、この基板18aの
両端に固着され車幅方向に延びる一対の基板保持部18
b,18bとを有する(図1)。一対の基板保持部18
b,18bの外側面には第2レール16b,17b内を
転動する複数の第1ローラ21が回転可能に取付けられ
る(図1、図4及び図9)。
【0011】駆動手段19は一対のレール16,17間
のほぼ中央に車幅方向に延びて設けられたねじ棒19a
と、基板18aの下面に取付けられ上記ねじ棒19aに
鋼球(図示せず)を介して螺合するナット19bと、ね
じ棒19aを回転させる減速機が内蔵されたスロープ板
駆動モータ19cとを有する(図1)。ねじ棒19aは
一対の第1レール16a,17a下面に掛け渡された底
板28上に一対の軸受29,30を介して回転可能に取
付けられ、スロープ板駆動モータ19cは一方の軸受2
9近傍の底板28上に取付けられる。図1の符号34,
35及び36はモータ19cの発生した回転力をその回
転速度を上げてねじ棒19aに伝達する歯車である。ま
たねじ棒19aの基端部、即ち一方の軸受29に近い端
部には操作ハンドル33の係止可能な四角柱状の係止部
19dが形成される。この操作ハンドル33はスロープ
板駆動モータ19cが故障したときに、乗降口10bと
は反対側のバス側面に設けられたリッド10d(図3)
を跳上げて係止部19dに係止し、手動でねじ棒19a
を回転させてスロープ板を突出又は格納するために用い
られる(図1及び図3)。更に上記モータ19cはその
出力軸を回転させると、発電機として機能する、即ち外
部からモータ19cの出力軸を回転させると、その回転
を阻止する方向に電磁力が作用するモータブレーキとし
て機能する。
【0012】一対の支持アーム26,27のほぼ中央部
は第1ピン31を介して一対の基板保持部18b,18
bの乗降口側の端部にそれぞれ枢着される(図1及び図
10)。また一対の支持アーム26,27の先端部は乗
降口10bに向って車幅方向にそれぞれ延びて設けら
れ、基端部は乗降口10bとは反対側に向って延びかつ
互いに近付く方向に折曲してそれぞれ設けられる(図
1)。支持アーム26,27の先端部外側には第1カム
フォロア41が回転可能に取付けられ(図1及び図1
1)、支持アーム26,27の基端部内側には第2カム
フォロア42が回転可能に取付けられる(図1及び図5
〜図8)。また一対の支持アーム26,27の先端部間
には受け板37が架設され、この受け板37を介してス
ロープ板12の基端部が支持アーム26,27に固定さ
れる(図1、図3及び図5〜図8)。スロープ板12は
両側縁に一対のフランジ12a,12aを有する横断面
略逆ハット状に形成され、乗降口10bからバス外方に
突出しかつこの突出状態で先端部が路面に接地可能に構
成される(図1、図2及び図11〜図13)。
【0013】一対の第2レール16b,17bの乗降口
側の端部には一対の第1ガイド部材51が第2レール1
6b,17bの長手方向に乗降口10bに向って突設さ
れ、上記第1ガイド部材51はスロープ板12がバス外
方に突出したときにスロープ板12の先端部が下降して
傾斜するように第1カムフォロア41を案内する(図5
〜図8)。また一対のレール16,17の乗降口側の端
部近傍の車体、即ち一対の第1レール16a,17b上
面に架設された一対の架設部材43,44下面にはレー
ル16,17と平行に一対の第2ガイド部材52が取付
けられ、上記第2ガイド部材52はスロープ板12がバ
ス外方に突出したときにスロープ板12の先端部が下降
して傾斜するように第2カムフォロア42を案内する
(図5〜図8)。第1ガイド部材51は乗降口10bに
向うに従って下方に傾斜する傾斜部51aを有し、第2
ガイド部材52は水平部52aと、乗降口10bに向う
に従って上方に緩やかに傾斜する第1傾斜部52bと、
乗降口10bに向うに従って上方に比較的急激に傾斜す
る第2傾斜部52cとを有する。なお、第1カムフォロ
ア41は第2レール17b内に位置するときには第2レ
ール17b内を転動するように構成される(図5)。
【0014】一対の支持アーム26,27と一対の基板
保持部18b,18bとの間には一対の圧縮コイルばね
46,46がそれぞれ介装される(図1及び図5〜図
8)。上記圧縮コイルばね46にはロッド47が遊挿さ
れ、このロッド47の一端にはプレート48が固着され
る。このプレート48は支持アーム27のほぼ中央部に
第1ピン31から所定の間隔をあけた上方に第2ピン3
2を介して枢着される(図10)。またロッド47は基
板保持部18bに固着された角板状のロッドガイド49
に摺動可能に挿通され、ロッド47の他端にはばね受け
部材53を介して2個のロックナット54,54が螺合
される(図1及び図5〜図8)。上記圧縮コイルばね4
6はロッドガイド49とばね受け部材53との間に介装
され、スロープ板12の突出時にスロープ板12の先端
部の急激な下降を阻止するように構成される。即ち、ス
ロープ板12が突出したときのスロープ板12の自重に
よるモーメントは上記圧縮コイルばね46の弾性力によ
りモーメントより僅かに大きく設定される。なお、弾性
体として圧縮コイルばねではなく、引張りコイルばね、
板ばね、ラバー又はその他の弾性体を用いてもよい。
【0015】床10aの側縁部には開閉蓋56の上縁部
が枢着され、この開閉蓋56により鉛直板14に形成さ
れた通孔14aが開放可能に閉止される(図2、図3及
び図5〜図8)。なお、図2の符号57及び58は通孔
14aの両側部をそれぞれ開放可能に閉止する一対の観
音扉である。また一対のレール16,17の間の底板2
8上には車幅方向に延びる第1フラットバー61が固定
され、基板18aの下面には上記第1フラットバー61
の両側縁を転動する複数の第2ローラ22がローラブラ
ケット63を介して回転可能に取付けられる(図1及び
図4)。上記複数の第2ローラ22にて第1フラットバ
ー61を挟むことにより、移動体18の幅方向へのがた
つきが防止されるようになっている。また底板28には
スロープ板12を床下に格納した状態で固定するロック
手段64が設けられる(図1)。ロック手段64は基板
18a下面に固着されたアングル状のストッパ65と、
底板28上に摺動可能に取付けられ側面に多数の歯が形
成されたロックピン66と、上記歯に噛合するピニオン
が出力軸67aの先端部に形成されたロックピン駆動モ
ータ67とを有する。上記ロックピン66はラックであ
り、突出してストッパ65に係止することによりスロー
プ板12のバス外方への突出を阻止するロック位置と、
引込んでストッパ65への係止が解除されることにより
スロープ板12のバス外方への突出を許容する非ロック
位置とを往復動するように構成される。
【0016】スロープ板12の一対のフランジ12a,
12a下面には複数の第3ローラ23及び複数の第4ロ
ーラ24が所定の間隔をあけて回転可能に取付けられる
(図1、図12及び図13)。複数の第3ローラ23は
第2レール17b上方の第1レール17a内面に固着さ
れた第2フラットバー62側面を転動し(図12)、複
数の第4ローラ24は第2レール17b上面を転動する
(図13)。上記第3ローラ23によりスロープ板12
の幅方向へのがたつきが阻止され、上記第4ローラ24
によりスロープ板12の往復動時の移動抵抗が低減され
る。
【0017】鉛直板14の下部には開閉蓋56の開閉を
検出する開閉蓋センサ68が設けられ(図5及び図1
4)、底板28上には移動体18の位置を検出すること
によりスロープ板12の出入りを検出する一対のスロー
プ板出入センサ69が設けられる(図1及び図14)。
またロックピン66の位置は一対のロックピン出入セン
サ71により検出され(図1及び図14)、乗降口10
bを開閉する乗降扉10e(図3)の開閉は乗降扉セン
サ72により検出される(図14)。バス10の乗降口
10b近傍の側面に設けられたスイッチ収容部10c
(図2)にはスロープ板駆動モータ19cを正転、逆転
又は停止に切換えるスロープ板操作スイッチ73が収容
され(図14)、バスの運転席(図示せず)には上記ス
ロープ板操作スイッチ73を使用可能状態又は使用不能
状態に切換える運転席側スロープ板スイッチ74が設け
られる(図14)。上記開閉蓋センサ68、スロープ板
出入センサ69、ロックピン出入センサ71及び乗降扉
センサ72はリミットスイッチにより構成される。更に
開閉蓋センサ68、スロープ板出入センサ69、ロック
ピン出入センサ71、乗降扉センサ72、スロープ板操
作スイッチ73及び運転席側スロープ板スイッチ74の
各検出出力はコントローラ76の制御入力に接続され、
コントローラ76の制御出力はスロープ板駆動モータ1
9c及びロックピン駆動モータ67にそれぞれ接続され
る(図14)。なお、図1及び図4の符号77は第2ロ
ーラ22の一方の側面に設けられたテーパ付プレートで
あり、このプレート77にスロープ板出入センサ69が
当接又は離間することによりスロープ板12及び移動体
18の位置が検出されるように構成される。また運転席
にはスロープ板駆動モータ19cの故障時にオフ操作す
ることにより、スロープ板駆動モータ19cへの電圧の
印加を完全に遮断してこのモータ19cの発電機(モー
タブレーキ)としての機能を失わせる常閉の非常スイッ
チ75(図14)が設けられる。
【0018】このように構成されたバスの乗降用スロー
プ装置の使用方法を説明する。路線バス10の運転者は
走行中に車椅子使用者が停留所にいることを視認する
と、その停留所でバス10を停止し、乗降扉10eを開
いた後に、運転席に設けられた運転席側スロープ板スイ
ッチ74をオンし、更に開閉蓋57を跳上げて一対の観
音扉57,58を開く。コントローラ76は乗降扉セン
サ72、運転席側スロープ板スイッチ74及び開閉蓋セ
ンサ68の各検出出力に基づいて、ロックピン駆動モー
タ67を駆動しロックピン66をロック位置から非ロッ
ク位置に引込めるとともに、スロープ板操作スイッチ7
3を使用可能状態に切換える。これにより運転者がスロ
ープ板操作スイッチ73を操作すると、スロープ板駆動
モータ19cを正転する。スロープ板駆動モータ19c
の正転によりねじ棒19aが正転し、ナット19bがね
じ棒19aに沿って乗降口側に移動するので、移動体1
8、支持アーム26,27及びスロープ板12も乗降口
側に移動する。このとき第1ローラ21及び第1カムフ
ォロア41は第1レール16a,17a内を転動し、第
2ローラ22は第1フラットバー61の両側面を転動す
る。また第3ローラ23は第2フラットバー62側面を
転動し、第4ローラ24は第2レール16b,17b上
面を転動する。この結果、移動体18、支持アーム2
6,27及びスロープ板12はスムーズに移動する。
【0019】スロープ板12が乗降口10bからバス外
方に突出して、第1カムフォロア41が第1ガイド部材
51の傾斜部51a上を転動し始めると、スロープ板1
2の先端が下降し、スロープ板12が支持アーム26,
27とともにバス外方に向うに従って下方に傾斜するた
め、第2カムフォロア42が第2ガイド部材52の水平
部52a下面に当接する(図6)。この状態でスロープ
板12がバス外方に移動すると、第1カムフォロア41
が傾斜部51aから離れ、第2カムフォロア42が水平
部52aを転動するので、スロープ板12及び支持アー
ム26,27は所定の緩い傾斜角に保たれる。第2カム
フォロア42が第1傾斜部52b下面を転動し始める
と、スロープ板12の先端が下降してスロープ板12及
び支持アーム26,27の傾斜角が大きくなり(図
7)、第2カムフォロア42が第2傾斜部52c下面を
転動し始めると、スロープ板12の先端が更に下降して
スロープ板12及び支持アーム26,27の傾斜角が更
に大きくなる(図8)。このため、スロープ板12の先
端が歩道(路面)に接地して、スロープ板12がバス1
0の床面と歩道との間に掛け渡される。この状態で開閉
蓋56を図8の実線矢印の方向に回転させると、開閉蓋
56が床10aの側縁部からスロープ板12の基端部に
架設される。この結果、運転者又は付添人が車椅子(車
椅子使用者を車椅子に乗せたまま)を押してスロープ板
12及び開閉蓋56を昇ることにより、車椅子使用者を
スムーズにバスに乗せることができる。
【0020】ここでスロープ板12が格納位置から突出
位置に至るまでの時間を短縮するためにスロープ板12
の突出速度を増大すると、第1及び第2カムフォロア4
1,42が第1及び第2ガイド部材51,52に案内さ
れてスロープ板12の先端が急激に下降しようとするけ
れども、圧縮コイルばね46の弾性力によりスロープ板
12の先端の急激な下降が阻止される。即ち、圧縮コイ
ルばね46により先端が上昇する方向にスロープ板12
が付勢されており、スロープ板12の自重によるモーメ
ントが圧縮コイルばね46の弾性力によりモーメントよ
り僅かに大きく設定されているため、スロープ板12の
先端は緩やかに下降して路面に接地する。
【0021】車椅子使用者の乗車が完了すると、運転者
は開閉蓋56を跳上げた後に、スロープ板操作スイッチ
73を操作してスロープ板駆動モータ19cを逆転させ
る。スロープ板駆動モータ19cの逆転によりねじ棒1
9aが逆転し、ナット19bがねじ棒19aに沿って反
乗降口側に移動するので、移動体18、支持アーム2
6,27及びスロープ板12も反乗降口側に移動する。
このとき第2カムフォロア42が第2傾斜部52c及び
第1傾斜部52b下面を転動し更に水平部52a下面を
転動する間に、スロープ板12の傾斜角が次第に緩やか
になる。第1カムフォロア41が傾斜部51aに当接し
てこの傾斜部51a上を転動し始めると、第2カムフォ
ロア42は水平部52a下面から離れ、第1カムフォロ
ア41が第2レール16b,17b内を転動し始める
と、スロープ板12は水平になる。スロープ板12が床
下に格納され、一対の観音扉57,58を閉じた後に開
閉蓋56を閉じると、コントローラ76はロックピン駆
動モータ67によりロックピン66をロック位置に突出
させてストッパ65に係止させる。更に運転者が運転席
に戻って運転席側スロープ板スイッチ74をオフして乗
降扉10eを閉じれば、バス10を発進させることがで
きる。バス10に乗った車椅子使用者を別の停留所で降
ろすときには、上記とほぼ同様の作業で行なわれる。こ
のように比較的軽作業で短時間に車椅子をその使用者ご
とバス10に乗降させることができる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、床
下のレールに沿って往復動可能な移動体を駆動手段が駆
動し、移動体に枢着された支持アームの先端部にスロー
プ板の基端部を固定するとともに支持アームの両端部に
第1及び第2カムフォロアを回転可能にそれぞれ取付
け、更にレールの端部及びレール近傍の車体にそれぞれ
第1及び第2ガイド部材を設けたので、駆動手段により
移動体をスロープ板とともに格納位置から突出位置に移
行させると、第1及び第2カムフォロアは第1及び第2
ガイド部材に達し、第1カムフォロアは第1ガイド部材
上面を転動し、第2カムフォロアは第2ガイド部材下面
を転動する。この結果、スロープ板はその先端部が下降
して傾斜し、車両の床面と路面との間に掛け渡されるの
で、車椅子使用者はスロープ板を利用して車両にスムー
ズに乗降することができる。また支持アームと移動体と
の間に弾性体を介装すれば、スロープ板の突出速度を増
大しても、スロープ板の突出時にスロープ板の先端部の
急激な下降が阻止される。即ち、弾性体によりスロープ
板の先端が上昇する方向にスロープ板が付勢されている
ため、スロープ板の先端は緩やかに下降して路面に接地
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の車両の乗降用スロープ装置を
示す要部分解斜視図。
【図2】そのスロープ板を車両外方に突出させて床面と
路面との間に掛渡された状態を示す要部斜視図。
【図3】図4のA−A線断面図。
【図4】図3のB−B線断面図。
【図5】図4のC−C線断面図。
【図6】第1カムフォロアが第1ガイド板の傾斜部を転
動し、かつ第2カムフォロアが第2ガイド板の水平部を
転動している状態を示す図5に対応する断面図。
【図7】第2カムフォロアが第2ガイド板の第1傾斜部
を転動している状態を示す図5に対応する断面図。
【図8】第2カムフォロアが第2ガイド板の第2傾斜部
を転動している状態を示す図5に対応する断面図。
【図9】図5のD−D線断面図。
【図10】図5のE−E線断面図。
【図11】図5のF−F線断面図。
【図12】図5のG−G線断面図。
【図13】図5のH−H線断面図。
【図14】コントローラによる各センサ等の検出出力に
基づくスロープ板駆動モータ等の制御を示すブロック線
図。
【符号の説明】
10 バス(車両) 10a 床 10b 乗降口 11 スロープ装置 12 スロープ板 16,17 レール 18 移動体 19 駆動手段 26,27 支持アーム 41 第1カムフォロア 42 第2カムフォロア 46 圧縮コイルばね(弾性体) 51 第1ガイド部材 52 第2ガイド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 波瀬 隆 愛知県名古屋市西区上小田井2丁目315 番地 トーシンテック株式会社内 (72)発明者 佐橋 万由 愛知県名古屋市西区上小田井2丁目315 番地 トーシンテック株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−236213(JP,A) 特開2000−177490(JP,A) 特開 平11−157390(JP,A) 特開 平10−309990(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 3/02 B62D 31/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(10)の床(10a)下に床面とほぼ平行
    に設けられたレール(16,17)と、 前記レール(16,17)に沿って往復動可能な移動体(18)
    と、 前記移動体(18)を前記レール(16,17)に沿って往復動さ
    せる駆動手段(19)と、 ほぼ中央部が前記移動体(18)に枢着された支持アーム(2
    6,27)と、 基端部が前記支持アーム(26,27)の先端部に固定され前
    記車両(10)の乗降口(10b)から前記車両外方に突出し突
    出状態で先端部が路面に接地可能に構成されたスロープ
    板(12)と、 前記支持アーム(26,27)の先端部外側に回転可能に取付
    けられた第1カムフォロア(41)と、 前記支持アーム(26,27)の基端部内側に回転可能に取付
    けられた第2カムフォロア(42)と、 前記レール(16,17)の前記乗降口側の端部に前記レール
    (16,17)の長手方向に突設され前記スロープ板(12)が前
    記車両外方に突出したときに前記スロープ板(12)の先端
    部が下降して傾斜するように前記第1カムフォロア(41)
    を案内する第1ガイド部材(51)と、 前記レール(16,17)の前記乗降口側の端部近傍の車体に
    前記レール(16,17)と平行に取付けられ前記スロープ板
    (12)が前記車両外方に突出したときに前記スロープ板(1
    2)の先端部が下降して傾斜するように前記第2カムフォ
    ロア(42)を案内する第2ガイド部材(52)とを備えた車両
    の乗降用スロープ装置。
  2. 【請求項2】 スロープ板(12)の車両外方への突出時に
    前記スロープ板(12)の先端部の急激な下降を阻止する弾
    性体(46)が支持アーム(26,27)と移動体(18)との間に介
    装された請求項1記載の車両の乗降用スロープ装置。
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