JP3371525B2 - 信号再生装置及びトラッキング制御方法 - Google Patents

信号再生装置及びトラッキング制御方法

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JP3371525B2
JP3371525B2 JP06259994A JP6259994A JP3371525B2 JP 3371525 B2 JP3371525 B2 JP 3371525B2 JP 06259994 A JP06259994 A JP 06259994A JP 6259994 A JP6259994 A JP 6259994A JP 3371525 B2 JP3371525 B2 JP 3371525B2
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも一対の再生
ヘッドが記録テープ上の複数の記録トラックを同時にト
ラッキングして信号を再生する信号再生装置及びトラッ
キング制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】記録テープ、例えば磁気テープに記録さ
れたディジタルオーディオーデータ、ディジタルあるい
はアナログビデオデータ等の情報信号を再生する信号再
生装置には、回転ドラムの円筒面に案内されて走行する
該磁気テープに対して回転ヘッド装置を用いて上記情報
信号を再生する信号再生装置がある。
【0003】通常、記録時には上記磁気テープ上に記録
トラックが順次形成され、上記回転ヘッド装置を用いた
信号再生装置は上記記録トラック位置を該回転ヘッド装
置に正しく走査させる必要がある。このように、回転ヘ
ッド装置を用いた信号再生装置では、上記トラック位置
に正しく該回転ヘッド装置のトレース軌跡を一致させる
ため、種々のトラッキング制御が行われている。
【0004】これまで、一般に回転ヘッド装置を用いた
信号再生装置では、コントロールトラック(Control Tr
ack:以下、CTLという。)方式が用いられてきた。
このCNT方式は、磁気テープの長手方向の端に記録さ
れたCTL信号よりなるCNTトラックを回転ヘッドと
は別の固定ヘッドによって再生し、この再生CTL信号
からテープ送り位相を制御する方法である。このCTL
方式は回転ヘッド装置で記録する信号が自由に設定でき
るという利点があるが、CTL信号の再生専用の固定ヘ
ッドを必要とするのでコスト及び小型化の点で問題があ
った。また、固定ヘッドの位置、磁気テープの伸び縮み
等の要因によりトラッキング位置がずれてしまい、高密
度記録再生には不向きであった。固定ヘッドではなく、
トラッキング制御専用のヘッドを用いることも考えられ
たが、ダブルアジマスによる複数ヘッドの同時記録には
有効であったが、ヘッド数が増え、コストの点で問題が
あった。
【0005】そこで、近年では、回転ヘッド装置を用い
て自動的にサーボをかけ、目的のトラックの上をトレー
スするオートマティックトラックフォローイング(Auto
matic Track Following:以下ATFという。)方式が
用いられるようになった。このATF方式では記録時に
トラッキング用の信号を記録信号中に含めて記録し、再
生時に回転ヘッド装置自身が自分のヘッド位置をトラッ
キング用信号を検出することで割り出す。自分のヘッド
位置が分かれば、誤差信号により例えばキャプスタンモ
ータを制御でき、磁気テープの送りスピードを調節して
トラッキングをかけることができる。具体的には、上記
トラッキング用信号であるパイロット信号をトラックの
中の所定区間に記録し、両隣接する二つのトラックから
それぞれ再生されたパイロット信号のレベルを求めて誤
差信号を得、その誤差信号に応じて例えばキャプスタン
モータを制御し、磁気テープの送りスピードを調節す
る。このように、ATF方式は回転ヘッド装置の再生ヘ
ッド自身が直接目的トラックからの誤差を検出するの
で、温度条件、経年変化などによる機械的寸法変化に対
しても安定にサーボをかけることができる。そして固定
ヘッド等の専用ヘッドが不要であるのでシステムの小型
化、コストダウンを図ることができる。
【0006】ここで、例えば、ディジタルオーディオ信
号を再生するようなディジタルオーディオテープレコー
ダ(以下、DATという。)では、隣接するトラック間
のクロストークを低減するために、そのギャップの延長
方向がなす角度であるアジマス角を異ならせたヘッドチ
ップを備えた回転ヘッド装置を使用している。このた
め、両隣接するトラックから上述したようなパイロット
信号を再生するためには、アジマスロスが少ない低い周
波数すなわち長波長のパイロット信号が使用される。
【0007】いま、磁気テープT上に形成された図9に
示すトラックTA及びTBについて考慮する。トラックT
Aには+アジマスで情報信号が記録され、トラックTB
は−アジマスで情報信号が記録されている。また、各ト
ラックには、それぞれ奇数フレームアドレスOFのデー
タと偶数フレームアドレスEFのデータが記録されてい
る。
【0008】例えば、図示しないヘッドHA及びHBが、
図9に示すトラックTA及びTBの偶数フレームアドレス
Fデータ記録分のトラックT1及びT2を図中V方向に
トレースしているときを考慮する。ここで、トラックT
1には、斜線で示すように、ヘッドHAのアジマス角に対
応したパイロット信号PAが2箇所に記録されている。
また、トラックT2には、斜線(T1のPAの斜線とは向
きが異なる斜線)で示すように、ヘッドHBのアジマス
角に対応したパイロット信号PBが2箇所に記録されて
いる。同様に、ヘッドHA及びHBが図9に示すトラック
A及びTBの奇数フレームアドレス0Fデータ記録分の
トラックT3及びT4を図中V方向にトレースしていると
きを考慮する。ここで、トラックT3には、斜線(T1
Aの斜線と向きが同じ斜線)で示すように、ヘッドHA
のアジマス角に対応したパイロット信号PAが2箇所に
記録されている。また、トラックT4には、斜線(T1
Aの斜線とは向きが異なる斜線)で示すように、ヘッ
ドHBのアジマス角に対応したパイロット信号PBが2箇
所に記録されている。
【0009】このATF方式の特徴は、すべてが時分割
処理されるという点である。この時分割処理の基準にな
るのは、各トラック上に記録されている同期信号であ
る。例えば、トラックT1には、同期信号S1が2箇所に
記録されている。また、トラックT2には、同期信号S2
が2箇所に記録されている。また、トラックT3には、
同期信号S1が2箇所に記録されている。また、トラッ
クT4には、同期信号S2が2箇所に記録されている。ト
ラックT1及びT3は、共にトラックTAに対応するもの
であり、同期信号S1は同じアジマス角で記録されてい
る。同様に、トラックT2及びT4は、共にトラックTB
に対応するものであり、同期信号S2は同じアジマス角
で記録されている。これら同期信号S1及びS2は、トレ
ースしたいトラックの両隣のパイロット信号の検出タイ
ミングを決定するのに用いられている。具体的には、こ
れら同期信号S1及びS2の同期パターンは、4種類とさ
れている。先ず、アジマス角の異なるトラックでは異な
る周波数、例えば522KHz、784KHzとされて
いる。また、同じアジマス角のトラック同士でも、長・
短2種類のパターンが交互に繰り返されるので全体では
4種類のパターンが4本のトラック毎に繰り返されてい
る。これら同期パターンさえ検出できればパイロット信
号の検出は極めて容易になる。
【0010】例えば、トラックT1をヘッドHAがトレー
スしている場合について述べる。短い同期信号S1によ
る同期パターンをヘッドHAが検出すると、この同期パ
ターンの始まりの位置でレベル検出したパイロット信号
は、常にヘッドの走行方向Vの右隣のトラックのパイロ
ット信号PBであることが判別する。そして、左隣のト
ラックのパイロット信号は、それから2ブロック分遅れ
たタイミングで検出すれば良い。このようにして検出し
た2つの信号の差から誤差信号を作り出し、該誤差信号
により例えばキャプスタンモータを制御し、テープスピ
ードを変えてトラッキングを調節すればよい。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなATF方式を用いた信号再生装置においては、上記
パイロット信号や上記同期信号のようなトラッキングの
ための情報信号を多数必要とする。例えば、上述した例
においては、各トラック毎に2箇所ずつのパイロット信
号と、同期信号を必要としている。
【0012】このため、記録側では、例えば、ディジタ
ルオーディオーデータのような情報信号の記録容量を増
加することができなかった。
【0013】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、情報信号の記録容量を増加することのできる信
号再生装置及びトラッキング制御方法の提供を目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る信号再生装
置は、近接して配設された少なくとも一対の再生ヘッド
の内の一方の再生ヘッドを少なくとも異なる2種類の周
波数の同期信号により形成される同期パターンが記録さ
れた一方のトラックに摺接し、該少なくとも一対の再生
ヘッドの内の他方の再生ヘッドをトラッキングエラー検
出用のパイロット信号が記録された他方のトラックに摺
接するように上記少なくとも一対の再生ヘッドを記録テ
ープ上の隣接する複数の記録トラックに同時にトラッキ
ングして信号を再生する信号再生装置であって、上記一
方の再生ヘッド及び上記他方の再生ヘッドが上記一方の
トラック及び他方のトラックに摺接することにより得ら
れた信号に応じて上記少なくとも一対の再生ヘッドのト
ラッキング位置を判定する判定手段と、上記判定手段で
の判定結果に応じて上記少なくとも一対の再生ヘッドの
トラッキング位置を制御する制御手段とを備え、上記制
御手段は、上記少なくとも異なる2種類の周波数の同期
信号が1トラックおきに記録されている場合に、上記少
なくとも一対の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが上記同
期パターンの内の一を検出したときに検出した一方のト
ラックの上記パイロット信号と、その検出から所定時間
後に検出した他方のトラックの上記パイロット信号とを
比較した上記判定手段の判定結果に応じてトラッキング
制御を行い、かつ、上記第1の再生ヘッドが上記同期パ
ターンの両方を検出したと上記判定手段が判定したとき
には上記少なくとも一対の再生ヘッドのトラッキング位
置を1トラック分ずらすことにより上記課題を解決す
る。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】ここで、少なくとも異なる2種類の周波数
の同期信号とトラッキングエラー検出用のパイロット信
号は、情報信号と共に、近接して配設された少なくとも
一対の記録ヘッドを有する信号記録装置により予め記録
テープ上の隣接する複数の記録トラックに記録されてい
る。
【0019】本発明に係るトラッキング制御方法は、近
接して配設された少なくとも一対の再生ヘッドの内の一
方の再生ヘッドを少なくとも異なる2種類の周波数の同
期信号により形成される同期パターンが記録された一方
のトラックに摺接し、該少なくとも一対の再生ヘッドの
内の他方の再生ヘッドをトラッキングエラー検出用のパ
イロット信号が記録された他方のトラックに摺接するよ
うに上記少なくとも一対の再生ヘッドを記録テープ上の
隣接する複数の記録トラックに同時にトラッキングさせ
るトラッキング制御方法であって、上記一方の再生ヘッ
ド及び上記他方の再生ヘッドが上記一方のトラック及び
他方のトラックに摺接することにより得られた信号に応
じて上記少なくとも一対の再生ヘッドのトラッキング位
置を判定する判定工程と、上記判定工程での判定結果に
応じて上記少なくとも一対の再生ヘッドのトラッキング
位置を制御する制御工程とを備え、上記制御工程は、上
記少なくとも異なる2種類の周波数の同期信号が1トラ
ックおきに記録されている場合に、上記少なくとも一対
の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが上記同期パターンの
内の一を検出したときに検出した一方のトラックの上記
パイロット信号と、その検出から所定時間後に検出した
他方のトラックの上記パイロット信号とを比較した上記
判定工程の判定結果に応じてトラッキング制御を行い、
かつ、上記第1の再生ヘッドが上記同期パターンの両方
を検出したと上記判定工程が判定したときには上記少な
くとも一対の再生ヘッドのトラッキング位置を1トラッ
ク分ずらすことにより上記課題を解決する。
【0020】
【0021】
【0022】
【作用】判定手段は、近接して配設された少なくとも一
対の再生ヘッドの内の一方の再生ヘッド及び他方の再生
ヘッドが、少なくとも異なる2種類の周波数の同期信号
により形成される同期パターンが記録された一方のトラ
ック及び、トラッキングエラー検出用のパイロット信号
が記録された他方のトラックに摺接することにより得ら
れた信号に応じてトラッキング位置を判定する。そし
て、少なくとも異なる2種類の周波数の同期信号が1ト
ラックおきに記録されている場合に、判定手段による判
定結果が、上記一方の再生ヘッドが上記一方のトラック
に摺接し、上記他方の再生ヘッドが上記他方のトラック
に摺接しているというものであるとき、制御手段は上記
少なくとも一対の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが上記
同期パターンの内の一を検出したときに検出した一方の
トラックの上記パイロット信号と、その検出から所定時
間後に検出した他方のトラックの上記パイロット信号と
を比較した上記判定手段の判定結果に応じてトラッキン
グ制御を行う。かつ、制御手段は、上記第1の再生ヘッ
ドが上記同期パターンの両方を検出したと上記判定手段
が判定したときには上記少なくとも一対の再生ヘッドの
トラッキング位置を1トラック分ずらす。
【0023】本発明に係るトラッキング制御方法の判定
工程は、近接して配設された少なくとも一対の再生ヘッ
ドの内の一方の再生ヘッド及び他方の再生ヘッドが、少
なくとも異なる2種類の周波数の同期信号により形成さ
れる同期パターンが記録された一方のトラック及び、ト
ラッキングエラー検出用のパイロット信号が記録された
他方のトラックに摺接することにより得られた信号に応
じてトラッキング位置を判定する。そして、少なくとも
異なる2種類の周波数の同期信号が1トラックおきに記
録されている場合に、判定工程による判定結果が、上記
一方の再生ヘッドが上記一方のトラックに摺接し、上記
他方の再生ヘッドが上記他方のトラックに摺接している
というものであるとき、制御工程は上記少なくとも一対
の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが上記同期パターンの
内の一を検出したときに検出した一方のトラックの上記
パイロット信号と、その検出から所定時間後に検出した
他方のトラックの上記パイロット信号とを比較した上記
判定工程の判定結果に応じてトラッキング制御を行う。
かつ、制御工程は、上記第1の再生ヘッドが上記同期パ
ターンの両方を検出したと上記判定工程が判定したとき
には上記少なくとも一対の再生ヘッドのトラッキング位
置を1トラック分ずらす。
【0024】
【実施例】以下、本発明に係る信号再生装置及びトラッ
キング制御方法が適用できる好ましい実施例について図
面を参照しながら説明する。
【0025】この実施例は、ディジタルオーディオ信号
を再生するディジタルオーディオ信号再生装置に本発明
を適用している。このディジタルオーディオ信号装置
は、図1に示すように、ダブルアジマス構造とされる再
生用ヘッド(以下、再生ヘッドという。)HA及びHB
近接して回転ドラムD上に設け、磁気テープTを90度
の角度で巻回して、既に形成された記録トラックを上記
再生ヘッドHA及びHBによりヘリカルスキャンしてトレ
ースする回転ヘッド装置1を用いている。このディジタ
ルオーディオ信号再生装置が再生モードにされると磁気
テープTはサプライ側リールRSから図中矢印N方向に
供給され、図中ω方向に回転する回転ヘッド装置1に斜
めに巻回しされて摺接され、ピンチローラPが圧着され
たキャプスタンCの回転駆動力により一定速度とされて
ティクアップ側リールRTに巻取られる。
【0026】ここで、再生ヘッドHAは、例えば+20
度のアジマス角で磁気テープT上に予め記録されたトラ
ッキング情報信号及びディジタルオーディオデータを読
み取るようにギャップを形成し、再生ヘッドHBは、例
えば−20度のアジマス角で磁気テープT上に予め記録
されたトラッキング情報信号及びディジタルオーディオ
データを読み取るようにギャップを形成している。トラ
ッキング情報としては、トラッキングエラー検出用のパ
イロット信号と、このパイロット信号の位置を隣接トラ
ックにあって知らせる同期信号とがある。パイロット信
号は、1トラックおきに同じアジマス角で磁気テープT
上に記録されている。同期信号は、少なくとも異なる2
種類の周波数で、1トラックおきに交互に記録されてい
る。パイロット信号としては、良好なオーバーライト特
性とトラッキングエラー特性を両立できる例えば130
KHzのような低周波(長波長)信号とする。また、同
期信号としては、ディジタルオーディオデータの変調で
は使用されていない周波数で、かつ、パイロット信号の
影響をなるべく受けないように、例えば、522KHz
と、784KHzの2種類の周波数の信号とする。
【0027】図1に示したような回転ヘッド装置1を用
いた本実施例のディジタルオーディオ信号再生装置は、
図2に示すような回路構成である。すなわち、再生ヘッ
ドH Aによって、磁気テープTから読み取られたRF再
生信号は、RFアンプ2により増幅され、イコライザ3
を介して、ローパスフィルタ(以下、LPFという。)
4、バンドパスフィルタ(以下、BPF)5及びBPF
6に供給される。
【0028】LPF4は、磁気テープTの記録トラック
に予め記録されているトラッキング情報の内のトラッキ
ングエラー検出用のパイロット信号の周波数をカットオ
フ周波数としている。例えば、パイロット信号の周波数
は良好なオーバーライト特性とトラッキングエラー特性
を両立できる130KHzが選ばれているので、このL
PF4は130KHzをカットオフ周波数としている。
【0029】BPF5は、磁気テープTの記録トラック
に予め記録されているトラッキング情報の内の2種類の
同期信号の内の一の周波数を通過可能周波数としてい
る。同期信号の内の一の周波数はディジタルオーディオ
データの変調では使用されていない周波数で、かつ、パ
イロット信号の影響をなるべく受けないように、例え
ば、522KHzが選ばれているので、BPF5は52
2KHzの信号のみを通過させる。
【0030】同様に、BPF6は、ディジタルオーディ
オデータの変調では使用されていない周波数で、かつ、
パイロット信号の影響をなるべく受けないような例えば
784KHzの信号のみを通過させる。これらLPF
4、BPF5及びBPF6は、判定回路7に接続されて
いる。
【0031】再生ヘッドHBによって、磁気テープTか
ら読み取られたRF再生信号は、RFアンプ8により増
幅され、イコライザ9を介して、BPF10及びBPF
11に供給される。
【0032】BPF10は、上記BPF5と同様に、例
えば、522KHzの信号のみを通過させる。同様に、
BPF11は、784KHzの信号のみを通過させる。
これらBPF10及びBPF11も判定回路7に接続さ
れている。
【0033】判定回路7は、LPF4、BPF5、BP
F6、BPF10及びBPF11を介した信号に応じ
て、ヘッドHA及びHBのトラッキング位置を判定してい
る。具体的には、再生ヘッドHAが上記同期パターンの
内の一を検出したときに検出した一方のトラックの上記
パイロット信号のレベルと、その検出から所定時間後に
検出した他方のトラックの上記パイロット信号のレベル
とを比較し、その比較結果からトラッキング位置を判定
している。そして、判定回路7の判定結果は、キャプス
タン制御回路8に供給される。また、この判定回路7
は、再生ヘッドHAが上記同期パターンの両方を読み出
したか否かを判定する。
【0034】キャプスタン制御回路8は、判定回路7か
らの判定結果に応じてアンプ9を介してキャプスタンモ
ータ10の回転駆動を制御し、磁気テープTの送りスピ
ードを調節して、再生ヘッドHA及びHBのトラックに対
するトラッキングをオート制御する。具体的には、この
キャプスタン制御回路8は、再生ヘッドHAが上記同期
パターンの内の一を検出したときに検出した一方のトラ
ックの上記パイロット信号と、その検出から所定時間後
に検出した他方のトラックの上記パイロット信号とを比
較した判定回路7の判定結果に応じてトラッキング制御
を行い、かつ、再生ヘッドHAが上記同期パターンの両
方を検出したと判定回路7が判定したときには上記少な
くとも一対の再生ヘッドのトラッキング位置を1トラッ
ク分ずらす。
【0035】次に、本実施例のディジタルオーディオ再
生装置が、図3に示すような磁気テープ上の記録トラッ
クを再生する場合について説明する。ここで、図3に示
したATF1部分は、ATFのためのトラッキング情報
が記録されている第1の領域であり、ATF2部分は同
様の第2の領域である。また、ATF1部分を拡大して
模式化した図を図4に示す。ここで、上記トラッキング
情報は、ディジタルオーディオデータと共に、近接して
配設された少なくとも一対の記録ヘッドを有する信号記
録装置により予め記録テープ上の記録トラックに記録さ
れている。
【0036】図3に示すトラックパターンの第1の領域
では、例えば図4に示すように偶数番目のトラックT2
及びT4にのみパイロット信号Pが、奇数番目のトラッ
クT1及びT3に同期信号S1及びS2が記録されている。
同期信号S1と同期信号S2は交互に記録されていて、4
トラックで完結する構造になっている。奇数番目のトラ
ックT1及びT3は、例えば+20度のアジマス角で記録
され、偶数番目のトラックT2及びT4は、例えば−20
度のアジマス角で記録され、互いにガードバンドレスと
されている。ここで、パイロット信号Pの隣接トラック
位置のガードバンドGには例えば周波数が1.5MHz
であるような短波長の信号が記録されている。このガー
ドバンドGに記録されている短波長信号は、隣接トラッ
クのパイロット信号が長波長であるため、該パイロット
信号による影響を防止するために有効である。
【0037】上述のように記録された磁気テープを本実
施例のディジタルオーディオ再生装置で再生するときに
は図5に示すように4つのケースC1、C2、C3及びC4
が考えられる。
【0038】再生ヘッドHAが同期信号S1または同期信
号S2を読んだケースC1またはケースC3は順アジマア
スの場合であり、再生ヘッドHBが同期信号S1または同
期信号S2を読んだケースC2またはケースC4は逆アジ
マアスの場合であるため、再生ヘッドHAまたはHBの内
のどちらかのヘッドが同期信号S1またはS2を読んだか
を判定回路7で判定することでアジマスの選定が可能と
なる。
【0039】そして、逆アジマスの場合は、キャプスタ
ン制御回路8によってキャプスタンモータ10の回転駆
動を速めることで順アジマスの状態に制御する。順アジ
マスになった時に、図6に示すようなタイミングで、同
期信号からt1、t2遅延した両隣の偶数トラックに記録
されたパイロット信号を再生して図示しない比較器によ
ってトラッキングエラー信号を求め、該トラッキングエ
ラー信号を用いてキャプスタン制御回路8によりキャプ
スタンモータ10の回転駆動制御を行い、再生ヘッドH
Aに奇数トラックT1またはT3をトレースさせる。
【0040】一般的に、記録トラックパターン上でAT
Fエリアは、図3に示すように、2箇所あるのが通常で
ある。この場合、ヘッドの軌跡とトラックパターンがず
れているとヘッドが隣接トラックや隣々接トラックにま
たがり、ATF1部とATF2部でそれぞれ別々のトラッ
クに引き込もうとすることが発生する。本実施例は、こ
のようないわゆる疑似ロックを防止するため、トラック
1に記録されている同期信号S1と、トラックT3に記
録されている同期信号S2の周波数を上述したように異
ならせている。
【0041】以上より、この実施例のディジタルオーデ
ィオ再生装置は、判定回路7が再生ヘッドHAが読み出
した信号と再生ヘッドHBが読み出した信号とからトラ
ッキング位置を判定し、キャプスタン制御回路8が判定
回路7の判定結果に応じてトラッキングを制御するの
で、1トラックおきに記録されたパイロット信号と1ト
ラックおきに記録された上記少なくとも異なる2種類の
周波数の同期信号によりトラッキング制御を行うことが
できる。
【0042】なお、本発明に係る信号再生装置及びトラ
ッキング制御方法は、上記実施例にのみ限定されるもの
ではなく、例えば、図7に示すようなダブルアジマスの
2組のヘッド、すなわちヘッドHAとHB、HCとHD
が、図8に示すように同時に情報信号を読み取ってトラ
ッキングに関しても同一の条件の場合には、同期信号が
1種類で4個の中のどのヘッドが読んだかということで
トラックの識別を行い、その後に1個のトラックについ
て両隣にパイロットをもってトラッキング情報を制御す
ることが可能であることはいうまでもない。
【0043】また、上記図2に示した回転ヘッド装置を
用いた実施例では、同期信号S1と、同期信号S2の周波
数を異ならせることによって識別していたが、例えば、
同一周波数で記録エリアの長さを異ならせることによっ
て識別するようにしてもよい。
【0044】またさらに、上記図2に示した回転ヘッド
装置を用いた実施例では、同期信号の識別に2つの周波
数と2つの記録エリア長で4つの異なるパターンを再生
ヘッドHAまたはHBの内の一で読んで識別するようにし
てもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る信号再生装置によれば、判
定手段により、近接して配設された少なくとも一対の再
生ヘッドの内の一方の再生ヘッド及び他方の再生ヘッド
が、少なくとも異なる2種類の周波数の同期信号により
形成される同期パターンが記録された一方のトラック及
び、トラッキングエラー検出用のパイロット信号が記録
された他方のトラックに摺接することにより得られた信
号に応じてトラッキング位置を判定する。そして、少な
くとも異なる2種類の周波数の同期信号が1トラックお
きに記録されている場合に、判定手段による判定結果
が、上記一方の再生ヘッドが上記一方のトラックに摺接
し、上記他方の再生ヘッドが上記他方のトラックに摺接
しているというものであるとき、制御手段は上記少なく
とも一対の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが上記同期パ
ターンの内の一を検出したときに検出した一方のトラッ
クの上記パイロット信号と、その検出から所定時間後に
検出した他方のトラックの上記パイロット信号とを比較
した上記判定手段の判定結果に応じてトラッキング制御
を行う。かつ、制御手段は、上記第1の再生ヘッドが上
記同期パターンの両方を検出したと上記判定手段が判定
したときには上記少なくとも一対の再生ヘッドのトラッ
キング位置を1トラック分ずらす。このため、記録側で
は、トラッキング情報を記録する容量を少なくすること
ができ、その分記録データ容量を増加することができ
る。
【0046】本発明に係るトラッキング制御方法によれ
ば、判定工程により、近接して配設された少なくとも一
対の再生ヘッドの内の一方の再生ヘッド及び他方の再生
ヘッドが、少なくとも異なる2種類の周波数の同期信号
により形成される同期パターンが記録された一方のトラ
ック及び、トラッキングエラー検出用のパイロット信号
が記録された他方のトラックに摺接することにより得ら
れた信号に応じてトラッキング位置を判定する。そし
て、少なくとも異なる2種類の周波数の同期信号が1ト
ラックおきに記録されている場合に、判定工程による判
定結果が、上記一方の再生ヘッドが上記一方のトラック
に摺接し、上記他方の再生ヘッドが上記他方のトラック
に摺接しているというものであるとき、制御工程は上記
少なくとも一対の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが上記
同期パターンの内の一を検出したときに検出した一方の
トラックの上記パイロット信号と、その検出から所定時
間後に検出した他方のトラックの上記パイロット信号と
を比較した上記判定工程の判定結果に応じてトラッキン
グ制御を行う。かつ、制御工程は、上記第1の再生ヘッ
ドが上記同期パターンの両方を検出したと上記判定工程
が判定したときには上記少なくとも一対の再生ヘッドの
トラッキング位置を1トラック分ずらす。このため、記
録側では、トラッキング情報を記録する容量を少なくす
ることができ、その分記録データ容量を増加することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のディジタルオーディオ信号再
生装置に用いる回転ヘッド装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施例のディジタルオーディオ信号再
生装置の要部のブロック回路図である。
【図3】磁気テープ上の記録トラックパターンを示す図
である。
【図4】ATF部の詳細な構成を示す図である。
【図5】本発明の実施例のディジタルオーディオ信号再
生装置の動作を説明するための図である。
【図6】本発明の実施例のディジタルオーディオ信号再
生装置の動作を説明するためのタンミングチャートであ
る。
【図7】本発明の他の実施例のディジタルオーディオ信
号再生装置に用いられる回転ヘッド装置の概略構成を示
す図である。
【図8】本発明の他の実施例のディジタルオーディオ信
号再生装置の動作を説明するための図である。
【図9】従来の信号再生装置がトラッキング制御できる
記録トラックパターンを示す図である。
【符号の説明】
1 回転ヘッド装置 2、8 アンプ 3、9 イコライザ 4 ローパスフィルタ 5、6、10、11 バンドパスフィルタ 7 判定回路 8 キャプスタン制御回路 10 キャプスタンモータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 近接して配設された少なくとも一対の再
    生ヘッドの内の一方の再生ヘッドを少なくとも異なる2
    種類の周波数の同期信号により形成される同期パターン
    が記録された一方のトラックに摺接し、該少なくとも一
    対の再生ヘッドの内の他方の再生ヘッドをトラッキング
    エラー検出用のパイロット信号が記録された他方のトラ
    ックに摺接するように上記少なくとも一対の再生ヘッド
    を記録テープ上の隣接する複数の記録トラックに同時に
    トラッキングして信号を再生する信号再生装置であっ
    て、 上記一方の再生ヘッド及び上記他方の再生ヘッドが上記
    一方のトラック及び他方のトラックに摺接することによ
    り得られた信号に応じて上記少なくとも一対の再生ヘッ
    ドのトラッキング位置を判定する判定手段と、 上記判定手段での判定結果に応じて上記少なくとも一対
    の再生ヘッドのトラッキング位置を制御する制御手段と
    を備え、 上記制御手段は、上記少なくとも異なる2種類の周波数
    の同期信号が1トラックおきに記録されている場合に、
    上記少なくとも一対の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが
    上記同期パターンの内の一を検出したときに検出した一
    方のトラックの上記パイロット信号と、その検出から所
    定時間後に検出した他方のトラックの上記パイロット信
    号とを比較した上記判定手段の判定結果に応じてトラッ
    キング制御を行い、かつ、上記第1の再生ヘッドが上記
    同期パターンの両方を検出したと上記判定手段が判定し
    たときには上記少なくとも一対の再生ヘッドのトラッキ
    ング位置を1トラック分ずらすことを特徴とする信号再
    生装置。
  2. 【請求項2】 近接して配設された少なくとも一対の再
    生ヘッドの内の一方の再生ヘッドを少なくとも異なる2
    種類の周波数の同期信号により形成される同期パターン
    が記録された一方のトラックに摺接し、該少なくとも一
    対の再生ヘッドの内の他方の再生ヘッドをトラッキング
    エラー検出用のパイロット信号が記録された他方のトラ
    ックに摺接するように上記少なくとも一対の再生ヘッド
    を記録テープ上の隣接する複数の記録トラックに同時に
    トラッキングさせるトラッキング制御方法であって、 上記一方の再生ヘッド及び上記他方の再生ヘッドが上記
    一方のトラック及び他方のトラックに摺接することによ
    り得られた信号に応じて上記少なくとも一対の再生ヘッ
    ドのトラッキング位置を判定する判定工程と、 上記判定工程での判定結果に応じて上記少なくとも一対
    の再生ヘッドのトラッキング位置を制御する制御工程と
    を備え、 上記制御工程は、上記少なくとも異なる2種類の周波数
    の同期信号が1トラックおきに記録されている場合に、
    上記少なくとも一対の再生ヘッドの第1の再生ヘッドが
    上記同期パターンの内の一を検出したときに検出した一
    方のトラックの上記パイロット信号と、その検出から所
    定時間後に検出した他方のトラックの上記パイロット信
    号とを比較した上記判定工程の判定結果に応じてトラッ
    キング制御を行い、かつ、上記第1の再生ヘッドが上記
    同期パターンの両方を検出したと上記判定工程が判定し
    たときには上記少なくとも一対の再生ヘッドのトラッキ
    ング位置を1トラック分ずらすことを特徴とするトラッ
    キング制御方法。
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