JP3370816B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3370816B2 JP07403295A JP7403295A JP3370816B2 JP 3370816 B2 JP3370816 B2 JP 3370816B2 JP 07403295 A JP07403295 A JP 07403295A JP 7403295 A JP7403295 A JP 7403295A JP 3370816 B2 JP3370816 B2 JP 3370816B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、nウェルとpウェルが
形成された半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】nウェルとpウェル(ツゥインウェル)
が形成された半導体装置が広く使われている。ツゥイン
ウェルの形成方法としては、所望のパターンをウェハ上
に転写するフォト工程を1回実施してセルフアラインに
よりツゥインウェルを形成する方法と、各ウェルを形成
する毎にフォト工程を実施する方法が知られている。
【0003】セルフアラインにより形成する方法では、
フォト工程のマスク合わせずれが生じないことやフォト
工程が1回で済むことなどのメリットがあるものの、窒
化膜の形成、その窒化膜のエッチング、酸化工程が余分
に必要であり、このためコスト的に有利とはいえない。
一方、nウェルとpウェルをそれぞれ形成する毎にフォ
ト工程を実施する方法では、1回目のフォト工程後に2
回目のフォト工程を行うに当たり、アライメント合わせ
をする基準がない。このため、予め何らかの方法によっ
て半導体基板上にアライメント合わせの基準となる段差
を形成する必要がある。
【0004】図9から図15までを参照して、2回目の
フォト工程を行う方法により半導体装置を製造する一例
を説明する。先ず、図9に示すように、半導体基板10
の上に、例えば、厚さ25nmのパッド酸化膜12を熱
酸化法により形成し、このパッド酸化膜12の上に厚さ
100nmの窒化膜14を減圧CVD法によって形成す
る。次に、窒化膜14の上にフォトレジスト膜(図示せ
ず)を形成し、このフォトレジスト膜をパターニング
し、図10に示すように、パターニングされたフォトレ
ジスト16をマスクにして窒化膜14をパターニング
し、活性化領域(ここでは、ソース、ドレイン、ゲート
電極が形成される領域)となる部分に窒化膜14を残
す。次に、図11に示すように、パターニングされた窒
化膜14を基準としてアライメントを行うフォト工程、
及びイオン注入工程を繰り返し、n形及びp形の不純物
18を半導体基板10に導入して、図12に示すよう
に、nウェル20とpウェル22を形成する。次に、不
純物18が導入された半導体基板10を希釈酸化雰囲気
中でアニールし、これにより、内部に導入された不純物
18が活性化すると共に拡散する。希釈酸化雰囲気中で
アニールする理由は、酸化増速拡散により、短時間で拡
散を進めるためである。この希釈酸化雰囲気中でのアニ
ールにより、図12に示すように、パッド酸化膜12の
うち窒化膜14で覆われていない部分は更に酸化が進
む。例えば1.8%酸素雰囲気中で1123℃、16時
間のアニールを行った場合、上記の部分のパッド酸化膜
12の膜厚は約730オングストロームに増加する。半
導体基板10のうち窒化膜14が除去された部分の下方
の領域(フィールド領域)にイオン注入を行うが、この
イオン注入の前に、図13に示すように、上記アニール
により厚くなったパッド酸化膜12をウェットエッチン
グにより約25nmにする。その後、図14に示すよう
に、フォトレジスト24をマスクにしてフィールド領域
のうち所定の部分に例えばボロンなどの不純物26をイ
オン注入する。更に必要であればフィールド領域の一部
にリンをイオン注入し、その後、周知のLOCOS酸
化、犠牲酸化、閾値電圧(Vth)を得るためのフォト
工程及びイオン注入工程、ゲート酸化膜形成工程、Si
膜を形成するためのCVD工程及びリンドープ工程、ゲ
ート電極を形成するためのフォト工程及びエッチング工
程、ソース及びドレインを形成するソースドレイン形成
工程、配線を形成する配線工程を経て、図15に示すよ
うに、不純物濃度の高いソース30a、不純物濃度の低
いソース30b、不純物濃度の高いドレイン30c、純
物濃度の低いドレイン30d、及びゲート電極30eが
形成された高耐圧nMOS30と、不純物濃度の高いソ
ース32a、不純物濃度の低いソース32b、不純物濃
度の高いドレイン32c、純物濃度の低いドレイン32
d、及びゲート電極32eが形成された高耐圧pMOS
32と、配線34とを備えた半導体装置30が製造され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】nウェルとpウェルを
それぞれ形成する毎にフォト工程を実施してイオン注入
する方法においては、注入されたイオンを活性化、拡散
させる際に、図12に示すように、パッド酸化膜12の
うち窒化膜14で覆われていない部分の膜厚が増大す
る。この理由は、アニールする際に酸素を添加するから
であるが、酸化増速拡散により拡散を早め、アニール時
間を短縮するためには酸素添加は不可欠である。アニー
ル終了後、フィールド領域にイオン注入するが、パッド
酸化膜厚12が増大したままではこのイオン注入は行え
ない。フィールド領域へのイオン注入に当たっては、フ
ィールド領域には十分にイオンが注入される必要がある
が、活性化領域にはイオンが注入されないようにしなけ
ればならない。このため、フィールド領域へのイオン注
入に先立って、フッ化水素酸(フッ酸)を用いて、増大
したパッド酸化膜を適当な膜厚にエッチングする必要が
ある。このとき、例えば図15に示すような高耐圧MO
Sが形成される場合においては、フィールド領域のイオ
ン濃度が高耐圧MOSの特性に大きく影響する。このた
め、エッチング後の膜厚の制御は重要になるが、通常の
フッ酸によるエッチングではエッチング後の膜厚にばら
つきが大きく、フィールド領域のイオン濃度を十分に制
御することが困難である。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、フィールド領
域にイオンを注入する際にそのイオン濃度を良好に制御
できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の半導体装置の製造方法は、nウェル及びpウ
ェルが形成された半導体装置を製造する半導体装置の製
造方法において、 (1)半導体基板の上に酸化膜を形成する酸化膜形成工
程 (2)この酸化膜形成工程で形成された酸化膜の上に窒
化膜を形成する窒化膜形成工程 (3)上記窒化膜形成工程で形成された窒化膜を所定の
パターンにパターニングするパターニング工程 (4)このパターニング工程で窒化膜がパターニングさ
れた半導体基板に不純物を導入することにより、この半
導体基板にnウェル及びpウェルを形成するウェル形成
工程 (5)このウェル形成工程でnウェル及びpウェルが形
成された半導体基板を希釈酸素雰囲気中で熱処理するこ
とにより、上記酸化膜形成工程で形成された酸化膜のう
ち窒化膜が除去された部分の膜厚を厚くすると共に上記
nウェル及びpウェル中の不純物を活性化させる活性化
工程 (6)この活性化工程で膜厚が厚くされた酸化膜にイオ
ンを所定深さ注入するイオン注入工程 (7)このイオン注入工程でイオンが注入された酸化膜
を、この酸化膜の厚さが所定厚さになるようにエッチン
グするエッチング工程を含むことを特徴とするものであ
る。
【0008】ここで、上記イオン注入工程が、砒素及び
燐のいずれか一方を所定深さ注入するものであることが
好ましい。また、上記エッチング工程が、フッ化水素酸
を用いてウェットエッチングするものであることが好ま
しい。
【0009】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法によれば、活性
化工程で膜厚が厚くされた酸化膜にイオンを所定深さ注
入する。酸化膜にイオン注入すると、イオン注入された
領域にはイオン注入損傷が生じる。このイオン注入損傷
が生じた部分のエッチングレートは、イオン注入損傷の
無い部分のエッチングレートに比べ著しく増大する。こ
のため、酸化膜のうち、エッチングにより除去される部
分に相当する所定深さの部分にイオン注入して損傷を生
じさせておくことにより、エッチング後の酸化膜の膜厚
を容易に制御でき、エッチングされた酸化膜を通してイ
オン注入する際にイオン濃度を十分に制御できる。
【0010】ここで、上記イオン注入工程が、砒素及び
燐のいずれか一方を所定深さ注入するものである場合
は、質量が重いのでイオン注入深さの制御が容易であ
る。また、上記エッチング工程が、フッ化水素酸を用い
てウェットエッチングするものである場合は、イオン注
入損傷の有無に起因するエッチングレートの差が大きい
ので膜厚の制御が容易である。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の半導体装置の
製造方法の一実施例を説明する。図1から図7までは半
導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。先
ず、図1に示すように、半導体基板40の上に、例え
ば、厚さ250オングストロームのパッド酸化膜42を
周知の熱酸化法により形成し、このパッド酸化膜42の
上に厚さ1000オングストロームのSiN膜44(化
学量論的組成Si34 )を周知の減圧CVD法によっ
て形成する。次に、SiN膜44の上にフォトレジスト
膜(図示せず)を形成し、このフォトレジスト膜をパタ
ーニングし、図2に示すように、パターニングされたフ
ォトレジスト46をマスクにしてSiN膜44をパター
ニングし、活性化領域(ここでは、ソース、ドレイン、
ゲート電極が形成される領域)となる部分にSiN膜4
4を残す。次に、パターニングされたSiN膜44を基
準としてアライメントを行うフォト工程、及びイオン注
入工程を繰り返し、n形及びp形の不純物48を半導体
基板40に導入してnウェル50とpウェル52を形成
する(図3には、pウェルを形成する工程を示す)。こ
こでは、nウェル50(図4参照)を形成するために、
Pイオンを180keVのエネルギで、ドーズ量5×1
12cm-2〜10×1012cm-2で注入する。また、p
ウェル52(図4参照)を形成するために、Bイオンを
100keVのエネルギで、ドーズ量3×1012cm-2
〜10×1012cm-2で注入する。Pイオン及びBイオ
ンを注入するエネルギは、Pイオン及びBイオンがそれ
ぞれパッド酸化膜42とSiN膜44を十分に突き抜け
ることができるエネルギーである。Pイオン及びBイオ
ンが導入された半導体基板40は希釈酸化雰囲気(1.
8%O2 雰囲気)中で1123℃、16時間アニールさ
れ、これにより、nウェル50及びpウェル52の内部
に導入されたPイオン及びBイオンが活性化すると共に
拡散する。希釈酸化雰囲気中でアニールする理由は、上
述したように、酸化増速拡散によって短時間で拡散を進
めるためである。この希釈酸化雰囲気中でのアニールに
より、図4に示すように、パッド酸化膜42のうちSi
N膜44で覆われていない部分は更に酸化が進む。例え
ば、上記の条件(1.8%酸素雰囲気中で1123℃、
16時間)でアニールを行った場合、SiN膜44で覆
われていない部分のパッド酸化膜12の膜厚は、250
オングストロームあったものが730オングストローム
に増加する。
【0012】アニール後のフィールド領域へのイオン注
入に当たっては、SiN膜44で覆われたアクティブ領
域にはイオンが注入されないようにする必要がある。と
ころが、図4に示す状態では、フィールド領域は厚さ7
30オングストロームのパッド酸化膜42で覆われ、ア
クティブ領域は厚さ250オングストロームのパッド酸
化膜42と厚さ1000オングストロームのSiN膜4
4(合計で1250オングストローム)で覆われてい
る。730オングストロームと1250オングストロー
ムの膜厚差では、フィールド領域にイオンが注入され、
アクティブ領域にはイオンが注入されないように、イオ
ンエネルギを制御することは困難である。そこで、イオ
ンエネルギを制御してフィールド領域にはイオンが注入
されるがアクティブ領域にはイオンが注入されないよう
に、フィールド領域上のパッド酸化膜42を250オン
グストローム程度まで薄くする。このとき、パッド酸化
膜42の膜厚を正確に制御しないと、フィールド領域を
チャネルとして用いるような高耐圧トランジスタがうま
く動作しなくなる。即ち、パッド酸化膜42の膜厚が厚
くなると、フィールド領域に十分にイオンが注入されず
にトランジスタがオフセットとなり、しきい値が高く電
流があまり流れなくなる。一方、パッド酸化膜42の膜
厚が薄くなると、イオンの注入量が多くなり過ぎて接合
耐圧が小さくなり、高耐圧とならなくなる。
【0013】従来は、上述したように、パッド酸化膜4
2をフッ酸でエッチングしたが、パッド酸化膜42の膜
厚の制御性が余りよくない。そこで、パッド酸化膜42
をフッ酸でエッチングするに先立って、図5に示すよう
に、半導体基板40の一面にAsイオン54を45Ke
Vのエネルギ、5.0×1013cm-2のドーズ量でイオ
ン注入した。この条件では、Asイオン54の飛程は2
40オングストロームであり、拡がりは78オングスト
ロームとなり、飛程+3×拡がり=474オングストロ
ームの深さ分のイオン注入損傷がパッド酸化膜42に生
じる。パッド酸化膜42のうちイオン注入損傷が生じた
部分のエッチングレートは、イオン注入損傷が生じてい
ない部分のエッチングレートに比べ10倍程度に速くな
る。図8には、エッチング時間と酸化膜厚との関係が示
されており、直線62は、イオン注入損傷が生じていな
い場合のエッチング時間と酸化膜厚との関係を示し、直
線64は、イオン注入損傷が生じた場合のエッチング時
間と酸化膜厚との関係を示す。図8に示すように、矢印
60で示される深さ分のイオン注入損傷が生じた場合、
イオン注入損傷が生じていないときに約5分間かかった
エッチング時間が約30秒となることがわかる。
【0014】上記のようにして、パッド酸化膜42のう
ち表面から約474オングストロームの深さまでの部分
にイオン注入損傷を生じさせた状態で、半導体基板40
を3%フッ酸で30秒間エッチングする。これにより、
パッド酸化膜42のうちイオン注入損傷が生じた部分が
短時間で急速にエッチングされ、図6に示すように、厚
さ約250オングストロームのパッド酸化膜42が残
る。この結果、フィールド領域は厚さ約250オングス
トロームのパッド酸化膜42で覆われ、アクティブ領域
は厚さ250オングストロームのパッド酸化膜42と厚
さ1000オングストロームのSiN膜44(合計で1
250オングストローム)で覆われる。このため、フィ
ールド領域にイオンが注入される一方、アクティブ領域
には注入されないようにイオンエネルギを制御すること
が容易になり、フィールド領域にイオンを注入する際に
そのイオン濃度を十分に制御できる。
【0015】フィールド領域にイオンを注入するに当た
っては、先ず、nチャネルストッパ兼pチャネル高耐圧
トランジスタを形成するために、図7に示すように、レ
ジスト56をマスクにしてBイオン58のイオン注入を
250keVのエネルギ、1.0×1014cm-2のドー
ズ量で行う。次に、pウェル52をレジスト(図示せ
ず)でマスクし、pチャネルストッパ兼nチャネル高耐
圧トランジスタを形成するために、Pイオンを50ke
Vのエネルギ、6.0×1012cm-2のドーズ量で行
う。このようにしてフィールド領域にイオンを注入した
後は、通常のトランジスタ製造工程と同様にして、周知
のLOCOS酸化(厚さ7000オングストローム)、
犠牲酸化、閾値電圧(Vth)を得るためのフォト工程
及びイオン注入工程、ゲート酸化膜形成工程、Si膜を
形成するためのCVD工程及びリンドープ工程、ゲート
電極を形成するためのフォト工程及びエッチング工程、
ソース及びドレインを形成するソースドレイン形成工
程、配線を形成する配線工程を経て、例えば、図15に
示すような半導体装置が製造される。
【0016】上記した実施例の半導体装置の製造方法に
よれば、通常の5V系トランジスタだけでなく、高耐圧
(15〜20V系)トランジスタも形成できる。尚、パ
ッド酸化膜にイオン注入損傷を生じさせるに当たって
は、Asイオンに代えて、例えばPイオンを使うことも
できる。この場合の注入条件は、20keVのエネル
ギ、5.0×1013cm-2のドーズ量程度で良い。この
とき飛程は199オングストローム、拡がりは84オン
グストロームであり、イオン注入損傷の深さは199オ
ングストローム+3×84オングストローム=451オ
ングストロームとなる。
【0017】ここで、希釈酸化雰囲気中でのアニールに
より形成された酸化膜の膜厚のばらつきについて検討す
る。希釈酸化雰囲気中でのアニール後の酸化膜厚は、上
述したように、約730オングストロームとなるが、ば
らつきを生じる。このばらつきが大体±30オングスト
ロームと考えられる。また、エッチングレートのばらつ
きも±10%程度と考えられる。一方、イオン注入によ
るイオン注入損傷の深さはあまりばらつかないと考えら
れる。
【0018】通常のエッチングレートが例えば100オ
ングストローム/分である場合、約474オングストロ
ームの深さの酸化層をエッチングする時間は約4.8分
である。このとき、エッチングされずに残った酸化膜厚
が最も厚くなる条件は、エッチング前の酸化膜厚が(7
30オングストローム+30オングストローム=760
オングストローム)で、エッチングレートが最も小さい
(95オングストローム/分)場合である。このとき、
残った酸化膜の膜厚は、760オングストローム−95
オングストローム×4.8=304オングストロームで
ある。また、エッチングされずに残った酸化膜厚が最も
薄く条件は、エッチング前の酸化膜厚が小さく(730
オングストローム−30オングストローム=700オン
グストローム)で、エッチングレートが最も大きい(1
05オングストローム/分)場合である。このとき、残
った酸化膜の膜厚は、700オングストローム−105
オングストローム×4.8=196オングストロームと
なる。したがって、イオン注入損傷を生じさせない従来
の方法の場合、残った酸化膜の膜厚は、196オングス
トローム〜304オングストロームまでの範囲内のばら
つきを生じることになる。
【0019】一方、本発明の方法によると、イオン注入
損傷が生じた部分のエッチングレートは通常1000オ
ングストローム/分であり、最大1050オングストロ
ーム/分、最小950オングストローム/分と考えられ
る。従来方法の場合と同様に、残った酸化膜厚が最も厚
く場合は、エッチング時間を0.5分としたとき、76
0オングストローム−950オングストローム×0.5
=285オングストロームとなる場合である。また、残
った酸化膜厚が最も薄くなる場合は、700オングスト
ローム−1050オングストローム×0.45−105
オングストローム×0.05=222.25オングスト
ロームとなる場合である。したがって、本実施例によれ
ば、パッド酸化膜42をエッチングした後のパッド酸化
膜42のばらつきは222.25オングストローム〜2
85オングストロームの範囲内となり、従来の3/5以
下のばらつきに抑えられる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
の製造方法によれば、活性化工程で膜厚が厚くされた酸
化膜にイオンを所定深さ注入してイオン注入損傷を生じ
させる。このイオン注入損傷が生じた部分のエッチング
レートは、イオン注入損傷の無い部分のエッチングレー
トに比べ著しく増大するので、酸化膜の膜厚を容易に制
御でき、この酸化膜を通してイオン注入する際にイオン
濃度を十分に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法の一実施例を示
し、半導体基板にパッド酸化膜とSiN膜が形成された
状態を示す断面図である。
【図2】図1に示すSiN膜がエッチングされた状態を
示す断面図である。
【図3】図2に示すエッチングされたSiN膜を有する
半導体基板にイオンを注入する状態を示す断面図であ
る。
【図4】nウェルとpウェルが形成された半導体基板を
アニールしてパッド酸化膜が厚くなった状態を示す断面
図である。
【図5】図4に示すパッド酸化膜が厚くなった部分にイ
オンを注入する状態を示す断面図である。
【図6】図5に示すイオン注入されたパッド酸化膜をエ
ッチングした状態を示す断面図である。
【図7】図6に示すエッチングされたパッド酸化膜を通
して半導体基板にイオンを注入する状態を示す断面図で
ある。
【図8】エッチング時間と酸化膜厚との関係を示すグラ
フである。
【図9】従来の半導体装置の製造方法の一例を示し、半
導体基板にパッド酸化膜と窒化膜が形成された状態を示
す断面図である。
【図10】図9に示す窒化膜がエッチングされた状態を
示す断面図である。
【図11】図10に示すエッチングされた窒化膜を有す
る半導体基板にイオンを注入する状態を示す断面図であ
る。
【図12】nウェルとpウェルが形成された半導体基板
をアニールしてパッド酸化膜が厚くなった状態を示す断
面図である。
【図13】パッド酸化膜をエッチングした状態を示す断
面図である。
【図14】図13に示すエッチングされたパッド酸化膜
を通して半導体基板にイオンを注入する状態を示す断面
図である。
【図15】高耐圧nMOSと高耐圧pMOSとを備えた
半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】
40 半導体基板 42 パッド酸化膜 44 SiN膜 46 フォトレジスト 48 不純物 50 nウェル 52 pウェル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/8238 H01L 27/092

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 nウェル及びpウェルが形成された半導
    体装置を製造する半導体装置の製造方法において、 半導体基板の上に酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、 該酸化膜形成工程で形成された酸化膜の上に窒化膜を形
    成する窒化膜形成工程と、 前記窒化膜形成工程で形成された窒化膜を所定のパター
    ンにパターニングするパターニング工程と、 該パターニング工程で窒化膜がパターニングされた半導
    体基板に不純物を導入することにより、該半導体基板に
    nウェル及びpウェルを形成するウェル形成工程と、 該ウェル形成工程でnウェル及びpウェルが形成された
    半導体基板を希釈酸素雰囲気中で熱処理することによ
    り、前記酸化膜形成工程で形成された酸化膜のうち窒化
    膜が除去された部分の膜厚を厚くすると共に前記nウェ
    ル及びpウェル中の不純物を活性化させる活性化工程
    と、 該活性化工程で膜厚が厚くされた酸化膜にイオンを所定
    深さ注入するイオン注入工程と、 該イオン注入工程でイオンが注入された酸化膜を、該酸
    化膜の厚さが所定厚さになるようにエッチングするエッ
    チング工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記イオン注入工程が、砒素及び燐のい
    ずれか一方を所定深さ注入するものであることを特徴と
    する請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記エッチング工程が、フッ化水素酸を
    用いてウェットエッチングするものであることを特徴と
    する請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記イオン注入工程が、前記酸化膜の表
    面から所定深さまでの部分にイオン注入損傷を生じさ
    せ、前記エッチング工程におけるエッチングレートを、
    イオン注入損傷が生じていない部分のエッチングレート
    に比べて速くするものであることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれかに記載の半導体装置 の製造方法。
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