JP3370714B2 - 超電導コイル - Google Patents

超電導コイル

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JP3370714B2
JP3370714B2 JP435493A JP435493A JP3370714B2 JP 3370714 B2 JP3370714 B2 JP 3370714B2 JP 435493 A JP435493 A JP 435493A JP 435493 A JP435493 A JP 435493A JP 3370714 B2 JP3370714 B2 JP 3370714B2
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博史 辻
良和 高橋
正孝 西
高明 礒野
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日本原子力研究所
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、超電導コイルに関す
るものである。さらに詳しくは、この発明は、機械的強
度を確保しつつ導体間を接続することのできる超電導コ
イルに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、核融合装置やエネルギー貯蔵
装置などにおいては、たとえば図2に示したような大型
の超電導コイルが用いられきている。この超電導コイル
における巻線部(1)の巻線方式については、主にレヤ
ー巻きとパンケーキ巻きの2種類が知られている。この
内のレヤー巻きによる超電導コイルの場合には、巻線部
(1)の上下両端部の磁界が強いため、導体(2)の接
続部(3)はその巻線部(1)より離隔する必要があっ
た。このため、従来においては、図3に例示したよう
に、導体(2)の電気的接合(4)を行う接続部(3)
と巻線部(1)との間に、スペーサー(5)を介在させ
ていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、たとえ
ばこの図2に例示したような超電導コイルにおいては、
その接続部(3)の機械的強度が低いため、軸方向に加
圧する場合に変形が均一でなく、その結果、巻線部
(1)に軸方向の圧縮を加えにくいという問題があっ
た。 【0004】一般的に、摩擦力が面に平行な力より大き
ければ、接続部(3)に挿入したスペーサー(5)は水
平方向に移動することはない。しかしながら、図2に例
示した接続方式においては、接続部(3)における導体
(2)とスペーサー(5)とのなす角度が水平(0゜)
から垂直(90゜)まで変化するため、上下から圧力が
加わると、導体(2)とスペーサー(5)との間にせん
断力が発生し、滑りが起こり上下力を伝達することがで
きなくなる。 【0005】このように、レヤー巻きの超電導コイルに
おいては、機械的強度を確保して導体(2)相互を接続
することが難しいという問題があった。この発明は、以
上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、従来の超
電導コイルの欠点を解消し、機械的強度を確保しつつ導
体間を接続することのできる、改善された超電導コイル
を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、レヤー巻きされた円筒形状を
し、巻線端部に巻線部から離隔された導体の接続部を
する超電導コイルにおいて、巻線端部の導体は超電導コ
イルの軸方向に緩やかに転移し、導体間にスペーサー
挿入され、前記接続部は巻線方向と平行に配置されて
いることを特徴とする超電導コイルを提供する。 【0007】 【作用】この発明の超電導コイルにおいては、レヤー巻
き巻線の端部の導体が超電導コイルの軸方向に緩やかに
転移し、導体間にスペーサー挿入され、導体の接続部
巻線方向と平行に配置されているため、超電導コイル
を軸方向に加圧しても導体の滑りは発生しない。強磁界
の巻線端部より接続部を緩やかに離すことができ接続
部の磁界を低減させることもできる。 【0008】 【実施例】以下、図面に沿って実施例を示し、この発明
の超電導コイルについてさらに詳しく説明する。この発
明は、図2に例示したレヤー巻き巻線による円筒形状を
有する超電導コイルを対象としている。図1の<a>お
よび<b>は、各々、この発明の超電導コイルにおける
巻線部と接続部の構成を例示した断面図および展開図で
ある。 【0009】この例においては、レヤー巻きされた巻線
(1)端部の導体(2)間にスペーサー(5)挿入
、導体(2)は、緩やかに超電導コイルの軸方向に転
している。これによって、強磁界の巻線部(1)の
部である上下両端部より接続部(3)離隔している
一般に、摩擦係数が0.3の場合、水平とのなす角度、す
なわち巻線部(1)端部の導体(2)の超電導コイルの
軸方向への転移角度が16.7°以下であれば、導体(2)
間に挿入されたスペーサー(5)は水平に移動すること
はない。このため、超電導コイルの軸方向、この例では
上下より圧力が加わっても導体(2)の滑りは発生しな
い。超電導コイルの機械的強度が向上し、軸方向に加圧
することができる。 【0010】また、接続部(3)において導体(2)相
互は巻線部(1)に対して水平方向に接され、巻線部
(1)に対して垂直方向に接続する従来方式と比べ、導
(2)超電導コイルの軸方向の長さを削減すること
ができる。なお、導体(2)相互の電気的接続は超電導
コイルの半径方向となる。その上、接続部(3)の磁界
スペーサー(5)により低減される。 【0011】もちろんこの発明は、以上の例によって限
定されるものではない。細部については様々な態様が可
能であることはいうまでもない。 【0012】 【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、導体を超電導コイルの軸方向に加圧することがで
き、超電導コイルの機械的強度が安定する。導体接続部
における磁界が低減される。
【図面の簡単な説明】 【図1】<a>および<b>は、各々、この発明の超電
導コイルにおける巻線部と接続部の構成を例示した断面
図および展開図である。 【図2】超電導コイルを例示した斜視図である。 【図3】<a>および<b>は、各々、従来の超電導コ
イルにおける接続部の接続方式を示した断面図および展
開図である。 【符号の説明】 1 巻線部 2 導体 3 接続部 4 電気的接合 5 スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西 正孝 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の 1 日本原子力研究所那珂研究所内 (72)発明者 礒野 高明 茨城県那珂郡那珂町大字向山801番地の 1 日本原子力研究所那珂研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−182203(JP,A) 特開 昭59−11603(JP,A) 特開 昭64−12506(JP,A) 特開 昭64−71105(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 6/00 - 6/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 レヤー巻きされた円筒形状を有し、巻線
    端部に巻線部から離隔された導体の接続部を有する超電
    導コイルにおいて、巻線端部の導体は超電導コイルの軸
    方向に緩やかに転移し、導体間にスペーサー挿入
    れ、前記接続部は巻線方向と平行に配置されていること
    を特徴とする超電導コイル。
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