JP3370499B2 - 被加熱素材の誘導加熱方法 - Google Patents
被加熱素材の誘導加熱方法Info
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Description
加熱方法に関する。さらに詳しくは、被加熱素材を誘導
加熱炉内で高温加熱し、さらに所定時間均熱保持する誘
導加熱方法に関する。
加熱する際には、加熱段階で被加熱素材の中心温度を所
定の均熱温度に調整したのち、均熱段階で投入電力を前
記加熱段階での投入電力の半分以下に調整して被加熱素
材の中心温度を前記均熱温度とした状態で所定時間保持
する方法、加熱段階で被加熱素材の中心温度を所定の均
熱温度に調整したのち、均熱段階で投入電力を加熱段階
での投入電力の半分以下に調整し、かつ均熱段階で周波
数を加熱段階での周波数よりも高くし、被加熱素材の中
心温度を前記均熱温度に所定時間保持する方法などが採
用されている(特公平6−104867号公報)。
熱素材の中心温度を均熱温度に保持する際に、被加熱素
材の表面からの熱放散により、表層や端面の温度が低下
し、被加熱素材全体が均温にならなくなるというが問題
がある。
波数を高めるので、表層や端面の加熱効果があるが、被
加熱素材の内部への入熱が不足し、また表層部が過加熱
されて高温になりすぎるという被加熱素材全体が均温に
ならなくなるという問題がある。
術に鑑みてなされたものであり、被加熱素材全体を均温
に誘導加熱することができる方法を提供することを目的
とする。
誘導加熱炉内で高温加熱したのち、所定時間均熱保持す
る加熱方法であって、被加熱素材を誘導加熱炉内で昇温
させる加熱段階と、前記加熱段階よりも周波数を高く
し、かつ投入電力を下げて加熱する均熱段階とのあいだ
に、前記加熱段階での誘導加熱と同一の周波数で、かつ
前記加熱段階よりも投入電力を下げて誘導加熱する準加
熱段階を設け、かつ前記均熱段階での投入電力を準加熱
段階の投入電力よりも低くすることを特徴とする被加熱
素材の誘導加熱方法に関する。
法は、前記したように、被加熱素材を誘導加熱炉内で昇
温させる加熱段階と、前記加熱段階よりも周波数を高く
し、かつ投入電力を下げて加熱する均熱段階とのあいだ
に、前記加熱段階での誘導加熱と同一の周波数で、かつ
前記加熱段階よりも投入電力を下げて誘導加熱する準加
熱段階を設け、かつ前記均熱段階での投入電力を準加熱
段階の投入電力よりも低くすることを特徴とする。
る加熱段階、準加熱段階および均熱段階の各加熱段階で
の周波数、投入電力、ならびに被加熱素材の表面温度お
よび中心温度の関係を図1に示す。
は、周波数f0、投入電力W0に制御して被加熱素材をそ
の表面温度を監視し、該表面温度が所定の温度に達した
時点で加熱段階を終了する。
ために必要な磁気的結合を確保する点から、50Hz以
上、なかんづく110Hz以上であることが好ましく、
また電流浸透深さを大きくとり、被加熱素材のより内部
を加熱する点から、150Hz以下、なかんづく135
Hz以下であることが好ましい。
前記加熱段階と同様にf0とし、投入電力を前記加熱段
階よりも低下させて加熱する。このとき、被加熱素材の
表面温度を監視し、該表面温度が所定の温度に達したの
ち、一定となるように漸次、投入電力を低下させ、該被
加熱素材の中心温度と表面温度との温度偏差が所定の範
囲内に収まった時点t2で準加熱段階を終了する。
加熱素材の種類などによっても異なるが、通常、方向性
電磁鋼板では1300〜1400℃程度、チタン鋼板で
は700〜800℃程度である。
温度偏差は、被加熱素材の最終製品段階での品質のバラ
ツキの低減の点から、20℃以下であることが好まし
い。
投入電力W1は、初期の投入電力W0の50%以下である
ことが中心部を過加熱せずに表層部の温度を高める点で
好ましい。
は、被加熱素材の種類などによって異なるので一概には
決定することができないが、両段階の合計加熱時間は、
通常10〜40分間程度となる。
されるので、該被加熱素材自体の熱伝導により、温度が
低い該被加熱素材の中心方向に熱が伝導し、該被加熱素
材の全体が均熱される。
して加熱するので、周波数を高めたばあいのように、被
加熱素材の表面部の発熱量が相対的に多くなり、その結
果、内部の昇温が遅れて内部温度の低下を招いたり、周
波数を下げたばあいのように、内部の発熱量が多くな
り、その内部が先に昇温し、その結果、過加熱状態にな
ってしまうというようなことがない。
階および準加熱段階における周波数f0よりも高い周波
数f1で、投入電力を準加熱段階よりも低くして被加熱
素材を加熱し、該被加熱素材の表面温度と中心温度との
温度偏差が所定の範囲に達した時点で加熱を終了する。
熱段階と比べて、より表層部分を加熱する点から、加熱
段階および準加熱段階における周波数f0よりも10H
z以上、好ましくは30Hz以上、さらに好ましくは5
0Hz以上高くすることが望ましい。
温度偏差は、被加熱素材の最終製品段階での品質のバラ
ツキの点から、20℃以下であることが好ましい。
を高めて被加熱素材を加熱するので、該被加熱素材の表
面部の発熱量が相対的に多くなり、その結果、該被加熱
素材の表面部、とくに端面における熱放散による温度低
下を補償することができる。
熱段階では急激な温度変化を伴なうようなことがなく、
熱伝導により、被加熱素材全体の温度偏差が解消され、
該被加熱素材全体をいわゆる熟熱させることができる。
ば、加熱時に被加熱素材においてもっとも温度が高くな
る部分の表面温度を監視しながら加熱を行なうことがで
きるので、該被加熱素材が過加熱されることがなく、そ
の結果、該被加熱素材に溶融する部分が生じるようなこ
とがない。このため、溶融しない部分と異なる結晶粒が
溶融によって生成されないので、被加熱素材に品質のバ
ラツキがなくなり、溶融によって気泡が生成されるよう
なことがないので、形状不良による圧延トラブルの発生
を抑制することができる。
によれば、均熱段階において内部までの熟熱と端面の放
熱分の補償を適切に行なうことができるので、誘導加熱
終了時には被加熱素材は均温性にすぐれたものとなる。
導加熱するまえに、誘導加熱時の使用電力量の低減(省
エネルギー)および生産性の向上の点から、あらかじめ
前記誘導加熱素材を燃料燃焼炉でキュリー点(磁気変態
点)以上、好ましくは1000〜1350℃程度にまで
予備加熱してもよい。
を実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。
焼炉で、板厚200mm、板幅1000mm、長さ10
mの電磁鋼スラブを平均温度が1100℃になるように
あらかじめ燃焼加熱した。
0Hzに、また投入電力W0を8MWに設定し、前記あ
らかじめ燃焼加熱された電磁鋼スラブをその表面温度が
所定の温度、すなわち1350℃となるまで、誘導加熱
炉内で加熱した。
た時間は20分間であり、また実施例1〜3のいずれに
おいても電磁鋼スラブの表面温度(スラブの長さ方向中
央かつ幅方向中央)は1350℃、中心温度(スラブの
長さ方向中央、幅方向中央かつ厚さ方向中央)は128
0℃であり、表面温度と中心温度との温度偏差が70℃
であった。
100Hzに保持した状態で、電磁鋼スラブの表面温度
が1350℃で一定に保たれるようにして、投入電力W
1を初期の投入電力W0(8MW)の50%にし(4M
W)、10分間(実施例1)、7分間(実施例2)また
は4分間(実施例3)かけて低下させながら誘導加熱炉
内で加熱した。
面温度および中心温度ならびにそれらの温度偏差を表1
に示す。
00Hz)をf1(150Hz)に高め、電磁鋼スラブ
の表面温度が1350℃で一定になるようにしながら、
投入電力を徐々に低下させ、表1に示す時間加熱を行な
った。
温度および中心温度ならびにそれらの温度偏差を表1に
示す。
を圧延し、えられた電磁鋼板の品質として鉄損値(W1
7/50:周波数50Hz、最大磁束密度1.7Tのと
きの鉄損の値)を調べた。その結果を表1に示す。
における周波数を150Hz(比較例1)または100
Hz(比較例2)とし、表面温度(1350℃)が一定
となるように投入電力W0(8MW)を徐々に低下させ
る均熱段階を20分間行なったほかは、実施例1と同様
にして電磁鋼スラブの加熱処理を行なった。
作製し、その品質として鉄損値を調べた。その結果を表
1に示す。
準にもとづく。
おけるように、加熱段階と均熱段階とのあいだに準加熱
段階を設けることにより、比較例1〜2と対比して明ら
かなように、えられる電磁鋼板の鉄損値を小さくし、品
質の向上を図ることができることがわかる。
れば、被加熱素材全体を均温に誘導加熱することができ
るので、その結果、品質にすぐれた電磁鋼板を製造する
ことができるという効果が奏される。
階での周波数、投入電力、ならびに被加熱素材の表面温
度および中心温度の関係を示す説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 被加熱素材を誘導加熱炉内で高温加熱し
たのち、所定時間均熱保持する加熱方法であって、 被加熱素材を誘導加熱炉内で昇温させる加熱段階と、 前記加熱段階よりも周波数を高くし、かつ投入電力を下
げて加熱する均熱段階とのあいだに、 前記加熱段階での誘導加熱と同一の周波数で、かつ前記
加熱段階よりも投入電力を下げて加熱する準加熱段階を
設け、かつ前記均熱段階での投入電力を準加熱段階の投
入電力よりも低くすることを特徴とする被加熱素材の誘
導加熱方法。 - 【請求項2】 被加熱素材を誘導加熱炉で加熱するまえ
に、燃料燃焼炉で予備加熱する請求項1記載の被加熱素
材の誘導加熱方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33075095A JP3370499B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 被加熱素材の誘導加熱方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33075095A JP3370499B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 被加熱素材の誘導加熱方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09170021A JPH09170021A (ja) | 1997-06-30 |
JP3370499B2 true JP3370499B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=18236140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33075095A Expired - Fee Related JP3370499B2 (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 被加熱素材の誘導加熱方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3370499B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
KR100585540B1 (ko) * | 2002-04-08 | 2006-05-30 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 열 처리 장치, 열 처리 방법 및 열 처리 프로그램을 기록한 기록 매체 |
JP5167145B2 (ja) * | 2005-12-22 | 2013-03-21 | アルヴェディ,ジョヴァンニ | 鋼帯を非連続的に製造するための方法及びプラント |
-
1995
- 1995-12-19 JP JP33075095A patent/JP3370499B2/ja not_active Expired - Fee Related
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