JP3369840B2 - 低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法 - Google Patents

低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板に大きな張力
を付与する被膜を表面に有することにより、鉄損を低減
した一方向性珪素鋼板の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一方向性珪素鋼板は、(110)、〔0
01〕を主方位とする結晶組織を有し、磁気鉄芯材料と
して多用されており、特にエネルギーロスを少なくする
ために鉄損の小さい材料が求められている。一方向性珪
素鋼板の鉄損を低減する手段としては、仕上げ焼鈍後の
鋼板表面にレーザービームを照射して局部的な歪を与
え、それによって磁区を細分化する方法が特開昭58−
26405号公報に開示されている。また鉄芯加工後の
歪取り焼鈍(応力除去焼鈍)を施した後もその効果が消
失しない磁区細分化手段が、例えば特開昭62−861
75号公報に開示されている。 【0003】一方で、鉄および珪素を含有する鉄合金は
結晶磁気異方性が大きいため、外部張力を付加すると磁
区の細分化が起こり、鉄損の主要素である過電流損失を
低下させることができる。したがって、5%以下の珪素
を含有する一方向性鋼板の鉄損の低減には鋼板に張力を
付与することが有効であり、1.5kgf/mm2 程度までの
張力付与によって効果的に鉄損が低減できることが知ら
れている。この張力は通常、表面に形成された被膜によ
って付与される。 【0004】従来、一方向性珪素鋼板には、仕上げ焼鈍
工程で鋼板表面の酸化物と焼鈍分離剤とが反応して生成
するフォルステライトを主体とする1次被膜、および特
開昭48−39338号公報等に開示された、コロイド
状シリカとりん酸塩とを主体とするコーティング液を焼
き付けることによって生成する2次被膜の2層の被膜に
よって、1.0kgf/mm2 程度の張力が付与されている。 【0005】したがって、これら現行被膜の場合、より
大きな張力付与による鉄損改善の余地は残されているも
のの、被膜を厚くすることによる付与張力の増加は占積
率の低下をもたらすため、好ましくない。 【0006】また、一方向性珪素鋼板の鉄損を改善する
もうひとつの方法として、仕上げ焼鈍後の鋼板表面の凹
凸や表面近傍の内部酸化層を除去して鏡面仕上げを行
い、その表面に金属メッキを施す方法が特公昭52−2
4499号公報に、さらにその表面に張力被膜を形成す
る方法が、例えば特公昭56−4150号、特開昭61
−201732号、特公昭63−54767号、特開平
2−213488号等の公報に開示されている。 【0007】これらの場合においても、被膜による鋼板
への張力付与の大きい方が鉄損改善効果が大きい。これ
らのことから、密着性に優れ、薄くて鋼板に大きな張力
が付与できる被膜が要求されていた。 【0008】この要求に対し、特開平6−65754号
公報に、酸化アルミニウムとほう酸を主体とするゾル成
分を含有する懸濁液を塗布、乾燥、焼き付けることによ
り、張力被膜を形成する方法が提供された。一般にこの
ようなゾル液を使用する場合、そのゾルの安定性に問題
がある。 【0009】ほう酸アルミニウムが生成するようにほう
酸と酸化アルミニウム前駆体化合物を混合した場合、ほ
う酸の溶解度が低いため(例えば水100gにたいしメ
タほう酸として25℃で3g程度)、水に分散する酸化
アルミニウム前駆体化合物とほう酸を合わせた固形分量
を多くしにくい。 【0010】市販のベーマイトには、水分や微粉の安定
化剤として硝酸や酢酸等が含まれており、これらを含め
た実質的な固形分量(添加ほう酸と添加ベーマイトの
和)は、例えばほう酸アルミニウム(Al4 2 9
を化学量論的に生成させる場合、25℃で最大で約9.
5%までとなる。固形分量が少ないと、粘度が低く塗布
面の傾きで容易に液だれして塗布液が均一に塗れない場
合があり、乾燥に時間がかかり、乾燥を早くするため急
速昇温すると液の沸騰が起こる。 【0011】また、単に加熱により固形分量を多くして
も急速乾燥は可能になるが、塗布液の粘度が高くなり、
場合によっては必要成分を混合した際に直ちにゲル化が
起こり、塗布液として非常に取り扱いにくくなる。従っ
て、室温の溶解度以上にほう酸を混合する場合は加温を
必要とする。また、混合後加温し続けないとほう酸が析
出し、それが核となりゲル化が起こる。 【0012】このように、工業的にゾル液を使用するた
めには、含まれる固形分量を多くし、急速昇温による乾
燥が沸騰を伴わずにでき、かつ液性の安定度例えば粘度
を一定に保ちゲル化を防止し、塗布し易くするという課
題を解決する必要がある。 【0013】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、このゾル液
塗布および乾燥の際の問題点を解決し、安定性が優れ、
塗布前のゲル化を防止し均一に塗布できるゾルを提供
し、鋼板に大きな張力を付与する被膜を表面に有するこ
とにより、鉄損を低減した一方向性珪素鋼板を製造する
ことを目的とする。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明は、塗布懸濁液
(ゾル液)において、ほう素源としてほう酸、アルミニ
ウム源として酸化アルミニウム前駆体ゾルを使用する際
に、懸濁液の粘度上昇およびゲル化の防止として、懸濁
液への、硝酸、酢酸、硝酸鉄、硝酸アルミニウム等の
添加、粘度上昇およびほう酸析出防止のための20℃
以上沸点までの加温、液にチクソトロピー性があるた
め、粘度上昇防止のための撹拌という3条件を組み合わ
せる。 【0015】かかる方法により、ゾル中の固形分量を
〜19wt%と上げた状態で塗布ゾル液の粘度安定化を計
り、乾燥時の液の沸騰を防止し、表面に酸化ほう素・
酸化アルミニウム系複合被膜を有する一方向性珪素鋼
板、酸化ほう素・酸化アルミニウム系複合被膜が結晶
質ほう酸アルミニウムを含有する一方向性珪素鋼板、
表面に酸化ほう素・酸化アルミニウム・非晶質酸化物系
複合被膜を有する一方向性珪素鋼板、酸化ほう素・酸
化アルミニウム・非晶質酸化物系複合被膜が、結晶質ほ
う酸アルミニウム、および/または酸化珪素・ほう酸鉄
・酸化アルミニウムの少なくとも1種を成分として含む
結晶質あるいは非晶質相を含有する一方向性珪素鋼板を
安定に製造することをその要旨とする。 【0016】 【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
一方向性珪素鋼板にほう酸アルミニウムを主体として形
成するように混合したゾル懸濁液を塗布する際に、ゾル
懸濁液として主としてほう酸と酸化アルミニウム前駆体
化合物を水に分散させたものが使用できる。ここでいう
酸化アルミニウム前駆体化合物とは、水酸化アルミニウ
ム、酸化アルミニウム、Al2 3 ・xH2 Oで表され
るベーマイト等をいう。 【0017】本発明において取り扱っているこの成分系
は、コロイド分散系の一種である。本コロイド分散系
は、水にコロイドとしての酸化アルミニウム前駆体化合
物微粒子が分散している。さらに、酸化アルミニウム前
駆体化合物とほう酸の混合物は、塗布乾燥時の沸騰を防
止することを目的として、固形分量を上げ、ほう酸を飽
和水溶液に近い状態に溶解した場合、温度を低下させる
と微粒子状のほう酸が生成し、粘度増加が生じやすい性
質を持つことがわかった。 【0018】このため、塗布中に液温度が低下したり撹
拌状態が悪化すると、粘度変化が生じる。その結果とし
て塗布膜の厚さが例えば時間経過で比較すると不均一と
なり、均一に膜形成する塗布工程に困難が発生する。さ
らにひいては歩留まりの悪化となる。そこでゾル液調製
後粘度が所定値で安定したゾルを提供する必要がある。 【0019】ゾルの安定化に際し、解膠(peptis
ation)剤があり、それは、凝結したコロイドの沈
澱または固体をゾル(コロイド溶液)の状態に戻すため
に添加するものである。 【0020】添加しているコロイド粒子は、本来その形
状が球状を呈していないものが多く、また、さらに凝集
が起こると棒状や数珠状となる場合が多い。このような
系においては、その懸濁液がチクソトロピーという性質
を呈する場合が多い。チクソトロピーとは、歪を加える
と流動性が増す現象である。いわゆる所定の物質を混合
した場合、静置しておけば粘度が高くなる現象である。
ただし、静置し増粘した場合でも、よく撹拌すればもと
の流動性を取り戻すことができる。 【0021】酸化アルミニウム前駆体化合物の粉末やス
ラリーにおいて、その一次粒子の形状は球状を呈してい
ない場合が多い。ほう酸と酸化アルミニウム前駆体化合
物を主体とする系は、チクソトロピーの性質を持つこと
が種々の実験より明らかとなった。 【0022】以上のような現象が、ほう酸と酸化アルミ
ニウム前駆体化合物を含むコロイド分散系にはある。し
たがって、多くの実験の結果、塗布乾燥時の沸騰を防止
するための固形分量増加に付随したほう酸量の増加を伴
う成分系において、粘度の増加や懸濁液のゲル化を防止
するには、次のような手段の組み合わせが考えられ、ま
たそれらが有効なことがわかった。 :系に最適の添加物(解膠剤)の添加により系の平衡
がゲル化の方向にずれるのを防止する。 チクソトロピー的な性質が認められるので常に懸濁液
を撹拌しておく。 本系のようにチクソトロピー的な性質がある場合は温
度を高くしておくと粘度上昇が進みにくくなるので、温
度をより高くする。 【0023】そこで、新たな解膠剤の添加であるが、多
くの実験の結果、以下の電解質が好ましいことが判明し
た。ほう酸と酸化アルミニウム前駆体化合物の混合懸濁
液の系では、被膜形成に有用であることをも考慮し、特
開平7−252666号公報に示すような硝酸鉄等が好
ましい。硝酸や酢酸、硝酸アルミニウムも効果がある。 【0024】これらの1種または2種以上の混合物を、
全固形分量(ほう酸と酸化アルミニウム前駆体化合物の
重量の和)に対し、硝酸根、酢酸根として換算して、
0.004から4wt%の範囲内で添加するのが好まし
い。さらに好ましくは0.04から1.2wt%である。 【0025】この範囲内より少ないと効果が顕著に現れ
ない。また多いと、ほう酸と酸化アルミニウム前駆体化
合物から生成する被膜の本来の性質を阻害してしまう。
ここにおいて、硝酸根や酢酸根は被膜の焼き付け後ほと
んどガスとして被膜から出てしまうので、被膜形成後の
影響が無い。 【0026】次に撹拌についてであるが、使用するポッ
トの形状により撹拌に使用する設備は異なる。撹拌の強
さにより粘度が変化するので、所望の粘度に保たれるよ
うに撹拌力を調節することが可能である。また、実際に
塗布する手段が何であるかにもよるが、たとえばノズル
を吹き付け、ロールコーター等、使用する手段に応じた
粘度にある程度制御することが可能である。 【0027】また加温であるが、これについても本系で
は温度が高いほど粘度は低下することがわかった。一般
に固形分量が多くなると粘度が上昇し、ゲル化速度が早
くなるので、粘度が低下する傾向を示すことは好まし
い。これは溶解しているほう酸が加温することで、微粒
子として析出することが無いからである。 【0028】加温の温度は、少なくとも使用する懸濁液
に存在する水に対するほう酸の飽和溶解度となる温度以
上に設定することが好ましい。撹拌と同様に所望の粘度
にできるように温度を保定することができる。通常室温
近辺が制御しやすく、20℃以上沸点までが好ましい。
これにより、固形分量として19wt%までも安定に取り
扱うことができるようになった。 【0029】好ましくは、粘度を制御しやすくする目的
として、以上の3項目を適宜組み合わせることが良い。
これにより、懸濁液の粘度を保ち、ゲル化を防止し、安
定なゾルが得られ、塗布乾燥時に沸騰が起こらず、安定
で均一な被膜を形成することができ、その結果、工業的
に安定に低鉄損一方向性珪素鋼板を製造することができ
る。 【0030】以下に、本発明の低鉄損一方向性珪素鋼板
を製造する方法について述べる。酸化アルミニウム換算
で60〜88wt%のベーマイトおよび/または水酸化ア
ルミニウムと、酸化ほう素換算で12〜40wt%のほう
酸とからなる微粒子分散液を準備する。 【0031】ベーマイトは一般式Al2 3 ・xH2
で表される化合物であり、通常はx=1でAlOOHと
なる。また、擬ベーマイト、無定形とよばれるx>1の
化合物も存在し、本発明のベーマイトはこのうちのいず
れであってもよい。 【0032】水酸化アルミニウムは、Al(OH)3
化学式で表される化合物であり、同様に結晶の形態によ
って何種類かが存在しているが、本発明にはいずれも好
適に用いられる。ベーマイトおよび/または水酸化アル
ミニウムは、通常の粉末状態はもちろんのこと、湿式法
により作製した沈澱、あるいはゾル状態のものも用いる
ことができる。 【0033】このうち特に好ましい形態としてはゾル状
のものであり、ほう酸との均一な混合が得られるため、
焼き付け時の反応性に優れた塗布液を得ることができ
る。一方のほう酸にもオルトほう酸、メタほう酸等数種
類が存在し、本発明の製造方法においてはいずれも使用
することができる。本発明では特に断らない限りメタほ
う酸をほう酸と称している。 【0034】ほう酸についても、より均一な混合状態を
実現するために、微粒子分散液の溶媒に溶かしたかたち
で用いることが好ましい。溶媒は特に限定を受けるもの
ではないが、作業性、安全性の点から水を主体に用いる
のが好ましい。 【0035】ほう酸の溶解度は約3g程度であるが、高
濃度のほう酸水溶液を得る場合は加温する。温度範囲は
20℃以上沸騰点以下となるが、好ましくは70℃以下
が良い。あまり高温であると溶媒の蒸発が激しくなり、
液の使用時にゾル濃度が変化してしまう。 【0036】ゾル液に含まれる固形分量は5〜19wt%
が好ましい。5wt%以下であると、乾燥過程で水分の沸
騰が起こる。また19wt%超とすると、硝酸鉄等の添加
物によるゲル化防止効果が低下する。 【0037】上記のように作製したゾル液を、5wt%以
下のSiを含有する一方向性珪素鋼板に、ロールコース
ター、ディップ法、スプレー法等の従来公知の方法によ
って塗布する。塗布した鋼板は乾燥することでゲル化・
固化させ、その後、不活性ガス、または水素を含有する
還元性雰囲気中、500〜1350℃で焼き付けを行
い、ほう酸および酸化アルミニウムの酸化物からなる絶
縁被膜を形成する。酸化性の雰囲気での焼き付けは、鋼
板が酸化する可能性があるため好ましくない。 【0038】焼き付け温度が500℃未満の場合、塗布
したベーマイトおよび/または水酸化アルミニウムの分
解が不十分で酸化物とならない可能性があり、また、1
350℃を超える場合は経済的ではない。より好ましく
は550〜1250℃である。 【0039】前述の微粒子分散液(ゾル液)安定化のた
めの添加物には、硝酸、酢酸、鉄の硝酸塩、酢酸塩、ア
ルミニウムの硝酸塩や酢酸塩等が用いられる。添加量と
しては、上記化合物の1種または2種以上の混合物を、
全固形分量(ほう酸と酸化アルミニウム前駆体化合物の
重量の和)に対し、硝酸根または酢酸根として、0.0
04〜4wt%の範囲内で添加するのが好ましい。さらに
好ましくは0.04〜1.2wt%である。 【0040】この範囲より少ないと効果が顕著に現れな
い。また多いと、ほう酸と酸化アルミニウム前駆体化合
物から生成する被膜の本来の性質を阻害してしまう。こ
こにおいて硝酸根や酢酸根は、被膜の焼き付け後ほとん
どガスとして被膜から出てしまうので被膜形成後の影響
が無い。 【0041】さらに、本発明の製造方法で用いる塗布液
は、所定の成分を混合後、塗布までに20℃以上沸点以
下で液を撹拌させながら保持することが好ましい。加熱
は、ほう酸の溶解度を上げ、均一に混合を行うためであ
る。 【0042】 【実施例】 (実施例1)メタほう酸(HBO2 )、硝酸鉄9水和物
を加温したイオン交換水に溶解し、さらに市販のベーマ
イトゾル(酸化アルミニウム前駆体、粒子は板状微結
晶、平均粒径:100nm)を表1に示した割合に混合
し、固形分濃度(ほう酸とベーマイトゾルとの重量の
和)が12%となるようにゾル液を作製した。 【0043】 【表1】 【0044】粘度は3時間ほぼ一定(10cP以下)であ
った。撹拌を停止すると次第に粘度上昇が起こり、多少
揺り動かしても動かなくなる。しかし、再び激しく撹拌
すると粘度は低下し、ほぼ元の状態に戻り一定(10cP
以下)となった。 【0045】上記ゾルを使用し、Siを3.2%含有す
る厚さ0.2mmの仕上げ焼鈍が完了した一方向性珪素鋼
板に、焼き付け後の被膜重量で4g/m2 となるように
塗布、乾燥後、H2 を3体積%含有するN2 雰囲気中で
850℃、1分間焼き付けることによって表面に被膜を
形成した。結果は良好で、均一な光沢の鋼板が得られ
た。 【0046】(比較例1)実施例1における硝酸鉄を添
加しなかった。表2に添加量を示す。混合条件は実施例
1と同じである。 【表2】 【0047】撹拌を行っても、粘度が上昇してゲル化
し、混合後3時間で固化し始めた。上記ゾルを使用し、
Siを3.2%含有する厚さ0.2mmの仕上げ焼鈍が完
了した一方向性珪素鋼板に、焼き付け後の被膜重量で4
g/m2 となるように塗布、乾燥後、H2 を3体積%含
有するN2 雰囲気中で850℃、1分間焼き付けること
によって表面に被膜を形成した。その結果、一面に直径
1mm程度の小さな塊が生じ、不均一な表面性状を示し
た。 【0048】(実施例2)二種類のベーマイトゾル混合
系の実験を行った。ゾル液作製後4時間放置したとこ
ろ、粘度は54cPとなった。しだいに粘度は上昇し、さ
らに1時間後にはゲル化し始めた。しかし、再び強撹拌
を行うと粘度は低下した(15cP以下)。表3に添加量
を示す。ゾル液作製は実施例1と同じである。また、ゾ
ル中に含まれる固形分量は12%である。 【0049】 【表3】 【0050】上記ゾルを使用し、Siを3.2%含有す
る厚さ0.2mmの仕上げ焼鈍が完了した一方向性珪素鋼
板に、焼き付け後の被膜重量で4g/m2 となるように
塗布、乾燥後、H2 を3体積%含有するN2 雰囲気中で
850℃、1分間焼き付けることによって表面に被膜を
形成した。結果は良好で均一な光沢の鋼板が得られた。 【0051】(比較例2)実施例2において加温なしの
場合の実験を行った。表4に添加量を示す。混合条件は
実施例1と同じである。 【表4】 【0052】混合直後から既に粘度が高く、しばらく放
置するとゲル化し固化した。上記ゾルを使用し、Siを
3.2%含有する厚さ0.2mmの仕上げ焼鈍が完了した
一方向性珪素鋼板に、焼き付け後の被膜重量で4g/m
2 となるように塗布、乾燥後、H2 を3体積%含有する
2 雰囲気中で850℃、1分間焼き付けることによっ
て表面に被膜を形成した。結果は一面に直径1mm程度の
小さな塊が生じ、不均一な表面性状を示した。 【0053】 【発明の効果】本発明により、鉄損の改善された一方向
性珪素鋼板を製造する際に塗布用ゾル懸濁液の粘度およ
び塗布安定性を確保でき、それにより均一な鋼板を得る
ことができ、工業的効果は甚大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−299366(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86 C21D 9/46

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 表面にほう酸アルミニウム系被膜を有す
    る低鉄損一方向性珪素鋼板を製造するにあたり、被膜形
    成に使用するゾル液において、硝酸、酢酸等の酸、硝酸
    鉄、硝酸アルミニウム等の塩類等を一種類または二種類
    以上組み合わせた電解質混合物を、ほう酸アルミニウム
    系被膜を形成するに必要なほう素化合物と酸化アルミニ
    ウム前駆体化合物とを加え合わせた固形分量に対して、
    硝酸根、酢酸根として換算して0.004〜4wt%添加
    して撹拌すること、およびゾル塗布液を20以上沸点
    以下まで加熱することにより、ゾル液に含まれる固形分
    量が5〜19wt%の安定したゾル液を塗布することを特
    徴とする低鉄損一方向性珪素鋼板の製造方法。
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