JP3369446B2 - 浄化装置 - Google Patents

浄化装置

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JP3369446B2
JP3369446B2 JP26227797A JP26227797A JP3369446B2 JP 3369446 B2 JP3369446 B2 JP 3369446B2 JP 26227797 A JP26227797 A JP 26227797A JP 26227797 A JP26227797 A JP 26227797A JP 3369446 B2 JP3369446 B2 JP 3369446B2
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強 大石
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄化装置に関し、
さらに詳しくは、都市ごみ処理プラントなどから排出さ
れるガスを処理するために好適に用いられる浄化装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみの破砕分別プラントおよびRD
Fプラントなどの都市ごみ処理プラントでは、ごみから
発生する臭気をプラント外に排出させないように浄化装
置である脱臭装置が設置される。従来の技術の脱臭装置
は活性炭による吸着を主体とする吸着式脱臭装置であ
り、臭気を含んだ排ガスを吸着式脱臭装置に導いて活性
炭に臭気を吸着させて脱臭を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術において、前記吸着式脱臭装置の活性炭が飽和吸着
量に達したときには、活性炭を再生または交換しなけれ
ばならず、また充填使用する活性炭の量が多ければ長期
間の使用に耐えることができるが、前記装置が大形にな
って設備コストが増大し、活性炭の量が少なければ前記
装置の小形化を図ることができるが、前記装置の使用期
間が短くなり、活性炭の再生または交換を度々行わなけ
ればならず、保守管理に手間がかかるという問題があ
る。
【0004】また都市ごみ焼却プラントからの排ガス中
には塩化水素、NOX、SOXおよびダイオキンなどの有
害成分が含まれているが、前記脱臭装置によって前記有
害成分を排ガス中から除去することはできず、前記有害
成分を除去するための装置が別途必要となり、設備の構
成が複雑化するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、保守管理に手間がかから
ず、構成の簡略化を図ることができる浄化装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、煤塵などの塵
埃を含むガスが供給され、このガスから塵埃を捕集して
除去する集塵手段と、塵埃が除去されたガスが供給さ
れ、放電電極およびアース電極間の放電によって非平衡
プラズマを発生させるプラズマ発生手段とを含み、前記
放電電極は線状体から成り、前記アース電極は複数の透
孔が形成される円筒状体から成り、アース電極によって
囲まれた空間には同軸に前記放電電極が配置されること
を特徴とする浄化装置である。
【0007】本発明に従えば、集塵手段は煤塵などの塵
埃を含むガス、たとえば煤塵などの塵埃と臭気成分およ
び有害成分とを含む空気から塵埃を捕集して除去し、プ
ラズマ発生手段には塵埃が除去されたガスだけが供給さ
れるので、放電によって発生したプラズマによって塵埃
が除去されたガス中の臭気成分および有害成分を分解し
て除去することができ、プラズマ発生手段の清掃などの
手間がかからず、浄化装置の保守管理を容易にすること
ができる。
【0008】
【0009】本発明に従えば、前記プラズマ発生手段は
放電電極およびアース電極間のガスを放電によって電子
とイオンとに電離させ、電子の電子温度がイオンのイオ
ン温度に比べて高い状態で電子とイオンとが熱力学的に
平衡していない状態のプラズマである非平衡プラズマを
発生させるので、放電によって発生する各電極間のプラ
ズマの温度が常温に保たれた状態で高速の電子を得るこ
とができ、この高速の電子を塵埃が除去されたガス中の
臭気成分および有害成分に衝突させてラジカルを形成
し、化学反応を起こさせてガス中の臭気成分および有害
成分を除去することができる。また放電によって発生す
る各電極間のプラズマの温度は常温に保たれているの
で、プラズマ発生手段に冷却手段などを設ける必要がな
く、またプラズマ発生手段から排出されるガスの温度も
常温に保たれ、熱プラズマを用いるときのように高温の
ガスが排出されることがなく、排出されるガスの冷却手
段などを設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることが
できる。
【0010】
【0011】本発明に従えば、前記アース電極には複数
の透孔が形成されるので、塵埃が除去されたガスを各透
孔を介して非平衡プラズマが発生するアース電極によっ
て囲まれた空間に供給して、前記ガス中の臭気成分およ
び有害成分を分解除去し、この分解除去したガスを前記
空間から各透孔を介して排出することができ、アース電
極の軸線方向だけでなくこの軸線方向に交差する方向に
塵埃が除去されたガスを通過させることができるととも
に、アース電極の表面積を複数の透孔が形成されていな
い同一寸法のアース電極の表面積よりも小さくすること
ができ、これによって放電電極およびアース電極間の静
電容量を小さくして放電に要する時間を短縮し、非平衡
プラズマを発生させやすくして、高速の電子を得ること
ができる。
【0012】本発明は、煤塵などの塵埃を含むガスが供
給され、このガスから塵埃を捕集して除去する集塵手段
と、塵埃が除去されたガスが供給され、放電電極および
アース電極間の放電によって非平衡プラズマを発生させ
るプラズマ発生手段とを含み、前記放電電極は、線状体
から成り、かつ相互に間隔をあけて複数設けられ、前記
アース電極は、複数の透孔が形成される板状体から成
り、前記複数の放電電極から一定の間隔をあけて両側に
配置され、前記複数の透孔が形成される板状体は、波板
状に形成されることを特徴とする浄化装置である。
【0013】本発明に従えば、前記アース電極には複数
の透孔が形成されるので、塵埃が除去されたガスを各透
孔を介して非平衡プラズマが発生する各放電電極および
アース電極間の空間に供給して、前記ガス中の臭気成分
および有害成分を分解除去し、この分解除去したガスを
前記空間から各透孔を介して排出することができ、アー
ス電極に平行な方向でかつ放電電極に交差する方向およ
び各放電電極に沿う方向だけでなく、アース電極側から
各放電電極に交差する方向に、塵埃が除去されたガスを
大きな流量で通過させて前記ガスを処理することができ
るとともに、アース電極の表面積を複数の透孔が形成さ
れていない同一寸法のアース電極の表面積よりも小さく
することができ、これによって各放電電極およびアース
電極間の静電容量を小さくして放電に要する時間を短縮
して非平衡プラズマを発生させやすくして、高速の電子
を得ることができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】本発明に従えば、前記複数の透孔が形成さ
れる板状体は波板状に形成されるので、板状体が平板状
に形成されているときよりも放電電極およびアース電極
間で高速の電子が得られる領域が増え、これによって板
状体が平板状に形成されているときよりもガスを処理す
る能力が向上し、構成が簡単でかつ安価なプラズマ発生
手段を形成することができる。また前記板状体を波板状
に形成することによって板状体が平板状に形成されてい
るときよりも各アース電極間の間隔を小さくして波板状
のアース電極を配置することができ、プラズマ発生手段
を小形化することができる。
【0018】本発明において、相互に隣接する各放電電
極間の中央部には、第2のアース電極が配置されること
を特徴とする。
【0019】本発明に従えば、相互に隣接する各放電電
極間の中央部には第2のアース電極が配置されるので、
放電電極およびアース電極間で高速の電子が得られると
ともに、放電電極および第2のアース電極間においても
高速の電極を得ることができ、ガスを処理する能力をさ
らに向上させることができる。
【0020】本発明において、前記集塵手段は、前記ア
ース電極を外囲するバグフィルタであることを特徴とす
る。
【0021】本発明に従えば、前記集塵手段は前記アー
ス電極を外囲するバグフィルタであるので、バグフィル
タの周囲から煤塵などの塵埃を含むガスをバグフィルタ
に導き、バグフィルタによって煤塵などの塵埃を捕集
し、塵埃が除去されたガスを放電電極とアース電極との
間の空間に導いて、放電電極およびアース電極間に発生
するプラズマによって塵埃が除去されたガス中の臭気成
分および有害成分を分解除去することができる。またバ
グフィルタに導かれる前記塵埃を含むガスは、バグフィ
ルタの周囲から導かれるので、バグフィルタの設置位置
にかかわらず、ほぼ均等に塵埃を捕集することができ
る。
【0022】本発明において、前記集塵手段は、前記放
電電極と前記アース電極との間の空間から予め定める放
出位置に処理後のガスを導く導気手段を含むことを特徴
とする。
【0023】本発明に従えば、集塵手段は前記放電電極
と前記アース電極との間の空間から予め定める放出位置
に処理後のガスを導く導気手段を含むので、導気手段に
よってバグフィルタの周囲の煤塵などの塵埃を含むガス
をバグフィルタに導き、バグフィルタによって煤塵など
の塵埃を捕集し、塵埃が除去されたガスを放電電極とア
ース電極との間の空間に導いて、放電電極およびアース
電極間に発生するプラズマによって塵埃が除去されたガ
ス中の臭気成分および有害成分を分解除去し、この処理
後のガスをたとえばアース電極の軸線方向に導いて予め
定める放出位置に導くことができる。また導気手段には
処理後のガスが導かれるので、導気手段の汚損が少な
い。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある浄化装置1の構成を簡略化して示す断面図である。
浄化装置1は、供給管路2と、集塵手段3と、プラズマ
発生手段4と、排出管路5とを含み、煤塵などの塵埃を
含むガス、たとえば煤塵などの塵埃と臭気成分および有
害成分とを含む空気の流下方向A上流側からこの順番で
配置される。供給管路2は、前記ガスを導くダクトが接
続される第1筒部6と、第1筒部6に連なり、第1筒部
6の軸線方向に沿って拡開して形成される拡開部7と、
拡開部7に連なり、前記軸線方向に延びる第2筒部8
と、第2筒部8の周壁から外方に向かって延びる外向き
フランジ9とから成る。
【0025】集塵手段3は、煤塵を含む塵埃、たとえば
繊維状および粒子状の塵埃を含むガスが供給され、この
ガスから繊維状の塵埃を捕集して除去する濾過集塵部1
0と、繊維状の塵埃が除去された粒子状の塵埃を含むガ
スが供給され、このガスから粒子状の塵埃を捕集して除
去する電気集塵部11とを含む。濾過集塵部10は、繊
維状の塵埃を捕集する濾過フィルタ12とこの濾過フィ
ルタ12が収納される略筒状のハウジング13と、ハウ
ジング13の軸線方向両端部の周壁から外方に向かって
延びる外向きフランジ14,15と、ハウジング13の
上部でかつガスの通過領域よりも外方に設けられ、ロー
ル状の濾過フィルタ12が装着される供給ロール16
と、ハウジング13の下部でかつ供給ロール16に装着
された濾過フィルタ12が架け渡されて巻取られる巻取
ロール17とから成る。
【0026】濾過フィルタ12は、たとえば目の粗い濾
布から成る。供給ロール16には、ロール状の濾過フィ
ルタ12が装着される。濾過フィルタ12は巻取ロール
17に架け渡されており、濾過フィルタ12を通過する
前記ガスの通気抵抗が大きくなると、巻取りロール17
は濾過フィルタ12を巻取って新しい濾過面を露出させ
ている。また濾過フィルタ12が架け渡された領域は、
ガスの通過領域を含む。濾過フィルタ12が全て巻取ロ
ール17に巻取られると、塵埃捕集後の濾過フィルタ1
2を巻取ロール17から取外し、新しい濾過フィルタ1
2を供給ロール16に装着して巻取ロール17に架け渡
す。
【0027】電気集塵部11は、たとえば電気集塵器に
よって実現される。電気集塵部11には、粒子状の塵埃
を捕集する塵埃捕集部分18と、捕集された粒子状の塵
埃を貯留し、回収するホッパ19とを有する。塵埃捕集
部分18は、たとえば線状の放電電極と、平板状の集塵
電極とを含む。粒子状の塵埃の捕集は、放電電極を負極
とし、集塵電極を正極として放電電極および集塵電極間
にコロナ放電を起こさせて粒子状の塵埃を帯電させ、集
塵電極にクーロン力によって吸着される。集塵電極に付
着した粒子状の塵埃が所定の厚さに達したときには、槌
打によって集塵電極から払い落とし、ホッパ19で回収
される。また電気集塵部11のハウジング20の周壁に
は、外向きフランジ21,22が設けられる。
【0028】プラズマ発生手段4は、ハウジング26
と、非平衡プラズマを発生させる非平衡プラズマ発生部
27と、非平衡プラズマによって引起こされる化学反応
によって生じた固形物を貯留し、回収するホッパ28と
を含む。ハウジング26には、外向きフランジ29,3
0が設けられる。ここで非平衡プラズマとは、プラズマ
中の電子の電子温度がプラズマ中のイオンのイオン温度
に比べて高い状態で電子とイオンとが熱力学的に平衡し
ていない状態のプラズマのことである。非平衡プラズマ
発生部27は、放電電極と、アース電極と、電源(図示
せず)とを含む。非平衡プラズマを発生させるには、放
電電極およびアース電極間にコロナ放電を発生させ、放
電電極およびアース電極間のガスを電離させる。このと
き放電電極およびアース電極間には、直流電圧100〜
200kV、周波数100〜2000Hzのパルス電圧
が印加される。また電圧の立上り時間は、たとえば10
0〜300nsであり、この極端に短い立上り時間の間
に質量の小さい電子だけが加速されて高速の電子が得ら
れる。またパルス電圧の周期は立上り時間に比べて充分
に長いので、この期間中に冷却が行われて次のパルス印
加時には再び初期状態に復帰し、ガスの温度上昇が抑制
され、ガスの温度は常温に保たれる。ここでパルス電圧
の極性は、放電電極を正極とし、アース電極を負極とす
る。これは正のストリーマコロナが強い進展傾向を有
し、放電電極およびアース電極間の空間を橋絡し、全空
間にわたって非平衡プラズマを発生させて単位容積あた
りの反応効果が大幅に向上するためである。
【0029】プラズマ発生手段4に供給されるガス、た
とえばアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、硫
化メチル、トリメチルアミン、アセトアルデヒド、スチ
レン、および二硫化メチルなどの臭気成分、ならびに塩
化水素、NOX、SOX、およびダイオキシンなどの有害
成分を含む空気は、プラズマ発生手段4の放電電極およ
びアース電極間で得られる高速の電子と前記ガス中の臭
気成分および有害成分との衝突によってラジカルが形成
され、化学反応を起こさせてガス中の臭気成分および有
害成分が除去されて清浄な空気となる。
【0030】排出管路5は、前記供給管路2の第2筒部
8の内径にほぼ等しい内径を有する第1筒部31と、第
1筒部31に連なり、内周面が第1筒部31の軸線に近
接する方向に傾斜して形成される絞り部32と、絞り部
32に連なり、清浄なガスが導かれるダクトに接続され
る第2筒部33と、第1筒部31の開口端側の周壁から
外方に向かって延びる外向きフランジ34とから成る。
【0031】供給管路2と集塵手段3の濾過集塵部10
とは、外向きフランジ9,14を介して連結される。濾
過集塵部10と電気集塵部11とは、外向きフランジ2
3,24を有する筒状の連結管路25に外向きフランジ
15,21を介して連結される。集塵手段3の電気集塵
部11とプラズマ発生手段4とは、外向きフランジ2
2,29を介して連結される。プラズマ発生手段4と排
出管路5とは、外向きフランジ30,34を介して連結
される。
【0032】このようにして供給管路2と、濾過集塵部
10のハウジング13と、連結管路25と、電気集塵部
11のハウジング20と、プラズマ発生手段4のハウジ
ング26と、排出管路5とを含んで導気手段が構成さ
れ、予め定める放出位置である排出管路5の第2筒部3
3の開口部にガスを導く。
【0033】煤塵などの塵埃を含むガスは、供給管路2
の第1筒部6から図1の左方から図1の右方へ向かう前
記ガスの流下方向Aに供給される。第1筒部6に供給さ
れたガスは、拡開部7で前記ガスの流速が、たとえば1
m/sに減速されて濾過フィルタ12を通過する。この
とき濾過フィルタ12では、前記ガス中の繊維状の塵埃
が捕集される。この繊維状の塵埃が除去された粒子状の
塵埃を含むガスは、電気集塵部11に供給される。電気
集塵部11では、粒子状の塵埃が塵埃捕集部分18で捕
集され、プラズマ発生手段4に塵埃が除去されたガスが
供給される。プラズマ発生手段4では、塵埃が除去され
たガス中の臭気成分および有害成分に、放電電極および
アース電極間に発生する非平衡プラズマの高速の分子が
衝突してラジカルを形成し、プラズマ発生手段4内で化
学反応を起こさせて前記ガス中の臭気成分および有害成
分を除去して清浄なガスをプラズマ発生手段4から排出
する。プラズマ発生手段4から排出された清浄なガス
は、排出管路5の絞り部32で絞られて流速を増速させ
て第2筒部33を介して浄化装置1から排出される。
【0034】プラズマ発生手段4に塵埃が供給される
と、塵埃が非平衡プラズマの高速の電子によって帯電し
てアース電極に付着し、プラズマ発生手段4の清掃など
の手間がかかってしまう。また塵埃が繊維状であるとき
には、この塵埃がアース電極に対して垂直に付着して、
放電電極および塵埃の先端間で火花放電が生じて電圧が
下がり、高速の電子が得られなくなるという不具合が生
じてしまう。しかしながら、本発明の浄化装置1におい
て、プラズマ発生手段4には塵埃が除去されたガスが供
給されるので、このような不具合が生じない。
【0035】集塵手段3は、煤塵などの塵埃を含むガス
から塵埃を捕集して除去し、プラズマ発生手段4には塵
埃が除去されたガスだけが供給されるので、放電によっ
て発生したプラズマによって、塵埃が除去されたガス中
の臭気成分および有害成分を分解して除去することがで
き、プラズマ発生手段4の清掃などの手間がかからず、
浄化装置1の保守管理を容易にすることができる。
【0036】また前記プラズマ発生手段4は、放電電極
およびアース電極間のガスを放電、たとえばコロナ放電
によって電子とイオンとに電離させ、電子の電子温度が
イオンのイオン温度に比べて高い状態で、電子とイオン
とが熱力学的に平衡していない状態のプラズマである非
平衡プラズマを発生させるので、放電によって発生する
各電極間のプラズマの温度が常温に保たれた状態で高速
の電子を得ることができ、この高速の電子を塵埃が除去
されたガス中の臭気成分および有害成分に衝突させてラ
ジカルを形成し、化学反応を起こさせてガス中の臭気成
分および有害成分を除去することができる。さらに放電
によって発生する各電極間のプラズマの温度は常温に保
たれているので、プラズマ発生手段4に冷却手段などを
設ける必要がなく、またプラズマ発生手段4から排出さ
れるガスの温度も常温に保たれ、熱プラズマを用いると
きのように高温のガスが排出されることがなく、排出さ
れるガスの冷却手段などを設ける必要がなく、構成の簡
略化を図ることができる。
【0037】図2は浄化装置1に備えられる非平衡プラ
ズマ発生部27の放電電極40およびアース電極41を
簡略化して示す正面図であり、図3は図2の切断面線I
II−IIIから見た断面図である。図2および図3に
おいて、放電電極40は図解を容易にするため、その直
径を拡大して示している。放電電極40は導電性を有す
る材料、たとえば鋼から成り、断面形状が円形状の線状
体から成る。アース電極41は導電性を有する材料、た
とえば鋼から成り、複数の透孔42が形成される筒状体
から成る。すなわちアース電極41はいわゆる網目状に
形成される。アース電極41によって囲まれた空間43
には、同軸に放電電極40が配置される。放電電極40
は、少なくともアース電極41の長手方向全長に臨んで
配置される。この放電電極40およびアース電極41
は、非平衡プラズマ発生部27にアース電極41が相互
に接触した状態で複数設けられる。塵埃が除去されたガ
スは、図3の下方から上方に向かう前記ガスの流下方向
Aに供給される。前記ガスはアース電極41の側面側か
ら各透孔42を介して非平衡プラズマが発生するアース
電極41によって囲まれた空間43に供給され、ガス中
の臭気成分および有害成分を分解除去し、この分解除去
したガスを前記空間43から各透孔42を介して排出す
る。
【0038】放電電極40およびアース電極41の寸法
の一例を示すと、放電電極40の直径D1は1〜5mm
程度に選ばれる。アース電極41の内径D2は、250
mm程度に選ばれる。アース電極41の軸線方向長さL
1は、3〜10m程度に選ばれる。アース電極41の周
壁の厚さtは、2mm程度に選ばれる。
【0039】前記アース電極41には複数の透孔42が
形成されるので、塵埃が除去されたガスを各透孔42を
介して非平衡プラズマが発生するアース電極41によっ
て囲まれた空間43に供給して、前記ガス中の臭気成分
および有害成分を分解除去し、この分解除去したガスを
前記空間43から各透孔42を介して排出することがで
き、アース電極41の軸線方向だけでなく、この軸線方
向に交差する方向に塵埃が除去されたガスを通過させる
ことができる。これとともに、アース電極41の表面積
を、複数の透孔42が形成されていない同一寸法のアー
ス電極の表面積よりも小さくすることができ、これによ
って放電電極40およびアース電極41間の静電容量を
小さくして放電に要する時間を短縮し、非平衡プラズマ
を発生させやすくして、高速の電子を得ることができ
る。
【0040】アース電極41は円筒状に形成されている
が、他の形態として、角筒状に形成されていてもよい。
【0041】図4は本発明の基礎となる実施の形態であ
る浄化装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27aの
放電電極50およびアース電極51を簡略化して示す正
面図であり、図5は図4の切断面線V−Vから見た断面
図である。図4および図5において、放電電極50は図
解を容易にするため、その直径を拡大して示している。
放電電極50は導電性を有する材料、たとえば鋼から成
り、断面形状が円形状の線状体から成り、かつ相互に間
隔をあけて複数設けられる。アース電極51は導電性を
有する材料、たとえば鋼から成り、複数の透孔52が形
成される平板状の板状体から成り、前記複数の放電電極
50から一定の間隔d2をあけて両側に配置される。す
なわちアース電極51はいわゆる網目状に形成される。
複数の放電電極50は、非平衡プラズマ発生部27aに
複数列設けられる。放電電極50は、少なくともアース
電極51の長手方向全長に臨んで配置される。
【0042】塵埃が除去されたガスは、図5の下方から
上方に向かう前記ガスの流下方向Aに供給される。この
ガスは、アース電極51の側面側から各透孔52を介し
て非平衡プラズマが発生するアース電極51間の空間5
3に供給され、前記ガス中の臭気成分および有害成分を
分解除去し、この分解除去したガスを前記空間53から
各透孔52を介して排出する。
【0043】放電電極50およびアース電極51の寸法
の一例を示すと、放電電極50の直径D1は、1〜5m
m程度に選ばれる。各放電電極50間の間隔d1は、1
00m程度に選ばれる。各放電電極50およびアース電
極51間の間隔d2は、125mm程度に選ばれる。ア
ース電極51の厚さtは、たとえば2mm程度に選ばれ
る。アース電極51の幅Wは、3m程度に選ばれる。ア
ース電極51の長手方向長さL2は、3〜10m程度に
選ばれる。
【0044】アース電極51には複数の透孔52が形成
されるので、塵埃が除去されたガスを各透孔52を介し
て非平衡プラズマが発生するアース電極51間の空間5
3に供給して、前記ガスの臭気成分および有害成分を分
解除去し、この分解除去したガスを前記空間53から各
透孔52を介して排出することができ、アース電極51
に平行な方向でかつ放電電極50に交差する方向および
各放電電極50に沿う方向だけでなく、アース電極51
側から各放電電極52に交差する方向に塵埃が除去され
たガスを大きな流量で通過させて前記ガスを処理するこ
とができる。これとともに、アース電極51の表面積を
複数の透孔52が形成されていない同一寸法のアース電
極の表面積よりも小さくすることができ、これによって
各放電電極50およびアース電極51間の静電容量を小
さくして放電に要する時間を短縮して非平衡プラズマを
発生させやすくして高速の電子を得ることができる。
【0045】また前記複数の透孔52が形成される板状
体から成るアース電極51は平板状に形成されるので、
入手が容易な平板状の板状体をアース電極51として用
いることができ、これによって構成が簡単でかつ安価な
プラズマ発生手段4を形成することができる。
【0046】さらに各放電電極50間の中央部に1また
は複数の第2のアース電極を配置することによって、高
速の電子が得られる領域が増え、ガスを処理する能力を
向上させることができる。
【0047】図6は本発明の実施の他の形態である浄化
装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27bの放電電
極60ならびにアース電極61および第2アース電極6
3を簡略化して示す正面図であり、図7は図6の切断面
線VII−VIIから見た断面図である。図6および図
7は、図解を容易にするため、放電電極60および第2
のアース電極63の直径および幅を拡大して示してい
る。放電電極60は導電性を有する材料、たとえば鋼か
ら成り、断面形状が円形状の線状体から成り、かつ相互
に間隔をあけて複数設けられる。アース電極61は導電
性を有する材料、たとえば鋼から成り、複数の透孔62
が形成される波板状の板状体から成り、前記複数の放電
電極60から一定の間隔をあけて両側に配置される。す
なわちアース電極61はいわゆる網目状に形成される、
複数の放電電極60は、非均衡プラズマ発生部27bに
複数列設けられる。相互に隣接する各放電電極60の位
置関係は、正三角形をなすように配置される。相互に隣
接する各放電電極60間の中央部には、第2のアース電
極63が配置される。第2のアース電極63は、導電性
を有する材料、たとえば鋼から成り、断面形状が正方形
状の線状体から成る。アース電極61は、各放電電極6
0およびこの放電電極に隣接する第2のアース電極63
間の間隔を半径とする仮想円筒面の一部を形成するよう
に弯曲している。放電電極60および第2のアース電極
63は、少なくともアース電極61の長手方向全長に臨
んで配置される。
【0048】塵埃が除去されたガスは、図7の下方から
上方に向かう前記ガスの流下方向Aに供給される。この
ガスは、アース電極61側から各透孔62を介して非平
衡プラズマが発生するアース電極61間の空間64に供
給され、前記ガス中の臭気成分および有害成分を分解除
去し、この分解除去したガスを前記空間64から各透孔
62を介して排出する。
【0049】放電電極60、アース電極61および第2
のアース電極63の寸法の一例を示すと、放電電極60
の直径D1は、1〜5mm程度に選ばれる。アース電極
61の幅Wは、3m程度に選ばれる。アース電極61の
長手方向長さL2は、3〜10m程度に選ばれる。アー
ス電極61の厚さtは、2mm程度に選ばれる。アース
電極61の放電電極60に臨む弯曲した面の半径Rは、
125mm程度に選ばれる。第2のアース電極63の一
辺の長さBは、4mm程度に選ばれる。各放電電極60
間の間隔d3は、たとえば250mm程度に選ばれる。
放電電極60および第2のアース電極63間の間隔d4
は、125mmに選ばれる。各放電電極60およびアー
ス電極61間の間隔d5は、たとえば125mm程度に
選ばれる。
【0050】アース電極61には複数の透孔62が形成
されるので、塵埃が除去されたガスを各透孔62を介し
て非平衡プラズマが発生するアース電極61間の空間6
4に供給して、前記ガス中の臭気成分および有害成分を
分解除去し、この分解除去したガスを前記空間64から
各透孔62を介して排出することができ、アース電極6
1に平行な方向でかつ放電電極60に交差する方向およ
び各放電電極60に沿う方向だけでなく、アース電極6
1側から各放電電極60に交差する方向に塵埃が除去さ
れたガスを大きな流量で通過させて前記ガスを処理する
ことができる。これとともに、アース電極61の表面積
を複数の透孔が形成されていない同一寸法のアース電極
の表面積よりも小さくすることができ、これによって各
放電電極60およびアース電極61間の静電容量を小さ
くして放電に要する時間を短縮して非平衡プラズマを発
生させやすくし、高速の電子を容易に得ることができ
る。
【0051】また前記複数の透孔62が形成される板状
体であるアース電極61は、波板状に形成されるので、
アース電極61が平板状に形成されているときよりも放
電電極60およびアース電極61間で高速の電子が得ら
れる領域が増え、アース電極61が平板状に形成されて
いるときよりも、ガスを処理する能力が向上し、構成が
簡単でかつ安価なプラズマ発生手段4を形成することが
できる。
【0052】さらにアース電極61を波板状に形成する
ことによって、アース電極61が平板状に形成されてい
るときよりも各アース電極61間の間隔を小さくして波
板状のアース電極61を配置することができ、プラズマ
発生手段4を小形化することができる。
【0053】さらに相互に隣接する各放電電極60間の
中央部には第2のアース電極63が配置されるので、放
電電極60およびアース電極61間で高速の電子が得ら
れるとともに、放電電極60および第2のアース電極6
3間においても高速の電子を得ることができ、プラズマ
発生手段4がガスを処理する能力をさらに向上させるこ
とができる。
【0054】本実施形態において第2のアース電極63
は断面形状が四角形状に形成される線状体からなってい
るが、これに代えて断面形状が円形状の線状体から成っ
ていてもよく、また帯板から成っていてもよい。さらに
この帯板に透孔が形成されていてもよい。さらに、第2
のアース電極63は相互に隣接する各放電電極60間の
中央部に1つ設けられているが、複数設けられていても
よい。
【0055】また本実施形態において、アース電極61
は複数の透孔62が形成される波板状の板状体から成っ
ているが、これに代えて、複数の透孔が形成されていな
い波板状の板状体から成っていてもよい。
【0056】図8は本発明の実施のさらに他の形態であ
る浄化装置70の構成を簡略化して示す断面図であり、
図9は図8の切断面線IX−IXから見た拡大断面図で
あり、図10はバグフィルタ72付近の構成を簡略化し
て示す拡大縦断面図である。本実施形態において前述の
実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を付
す。浄化装置70は、ハウジング71と、集塵手段であ
るバグフィルタ72と、プラズマ発生手段4と、塵埃回
収手段100とを含む。ハウジング71は、ほぼ水平に
延び、四角形状に形成される端板71aと、端板71a
の長手方向両端部と長手方向に垂直な幅方向両端部とか
ら鉛直下方に延びる4つの側板71bと、各側板71b
の下端部に連なり、鉛直下方に向かうにつれて近接する
方向に傾斜する案内面を有するホッパ部73とを含む。
【0057】各側板71bには、端板71aに間隔をあ
けて仕切り板76が設けられる。仕切り板76は、その
周縁部76aが各側板71bの上部に気密に固定され
る。仕切り板76には、全面にわたって相互に間隔をあ
けて複数の透孔79が形成される。このようにしてハウ
ジング71の内部空間75は、仕切り板76によって煤
塵などの塵埃を含むガスが供給される第1空間77と、
処理後のガスが供給される第2空間78とに仕切られ
る。
【0058】バグフィルタ72は、たとえばガラス繊維
から成り、袋状に形成される。バグフィルタ72の上端
部は、仕切り板76に気密に設けられる取付手段93に
外挿され、したがってバグフィルタ72が仕切り板76
から垂れ下がり、バグフィルタ72の内部空間と第2空
間78とが各透孔79を介して連通する。ハウジング7
1の上部には、端板71aと、各側板71bの上部71
b1と、仕切り板76と、取付手段93とによってヘッ
ダ92が形成される。さらにハウジング71の下部のバ
グフィルタ72の下端部よりも下方には、煤塵などの塵
埃を含むガスを第1空間77に供給する供給管路80が
接続される。
【0059】取付手段93は、端板76の各透孔79の
周縁部から鉛直下方に延びる筒状の取付体94と、前記
取付体94の外周面に当接し、外挿されたバグフィルタ
72の内周面を支持し、バグフィルタ72を補強する網
状の補強体95と、バグフィルタ72の上部の外周面に
当接し、バグフィルタ72を補強体95を介して取付体
94に締結して保持する保持体96とを含む。バグフィ
ルタ72の上端面と仕切り板76の下方に臨む一表面と
の間には、パッキン97が介在され、第1空間77とヘ
ッダ92の内部空間である第2空間78との間の気密状
態を保持する。
【0060】プラズマ発生手段4は、非平衡プラズマを
発生させる非平衡プラズマ発生部27を含み、非平衡プ
ラズマ発生部27は、図2および図3に示される構成と
同一の構成を有する複数の放電電極40と、複数のアー
ス電極41と、電源98とを含む。バグフィルタ72は
各アース電極41を外囲し、相互に接触しないように間
隔をあけてそれぞれ設けられる。
【0061】導気手段74は、少なくとも取付手段93
と、ヘッダ92と、第1管路81と、吸引ファン82
と、第2管路83と、第1開閉弁90とを含む。厳密に
いえば導気手段74は、供給管路80と、ヘッダ92を
含むハウジング71と、取付手段93と、第1管路81
と、吸引ファン82と、第2管路83と、第1開閉弁9
0と、第2開閉弁86と、第3管路84と、複数の第3
開閉弁87と、複数の第4管路85とを含む。
【0062】第1管路81は、その一端部がヘッダ92
を構成する端板71aに接続され、他端部が吸引ファン
82の供給口に接続されてヘッダ92内の第2空間78
と吸引ファン82内の空間とを連通する。吸引ファン8
2の排気口には、第2管路83が接続される。第2管路
83には、ガスの流下方向下流側に第3管路84が接続
される。また第2管路83には、第2管路83と第3管
路84との接続位置89よりもガスの流下方向下流側に
第1開閉弁90が介在される。
【0063】第3管路84には、一端部が第3管路84
の流下方向下流側にそれぞれ接続され、他端部が放電電
極40とアース電極41との間の空間である各アース電
極41によって囲まれた空間43に臨んでそれぞれ配置
される複数の第4管路85が設けられる。第3管路84
のガスの流下方向上流側には、第2開閉弁86が介在さ
れる。各第4管路85には、第3開閉弁87がそれぞれ
介在される。集塵手段は、バグフィルタ72と上述の導
気手段74とを含んで構成される。
【0064】塵埃回収手段100は、前記ホッパ部73
と、スクリューコンベヤ101と、ロータリフィーダ1
02と、排出口103とを含む。スクリューコンベヤ1
01は、ホッパ部73の下部に設けられ、図8の紙面に
垂直な水平軸線まわりに回転駆動され、ホッパ部73に
貯留された塵埃を排出口73aに移送する。ロータリフ
ィーダ102は、ホッパ部73の排出口73aの下方に
設けられ、ケーシング105内で回転駆動されるロータ
106が設けられるロータリバルブ107と、前記ロー
タ106を所定の回転速度で回転駆動するモータ108
とを有し、スクリューコンベヤ101によって移送され
た塵埃をロータリフィーダ102の下方に設けられる排
出口103に移送し、排出する。さらに詳しく述べる
と、スクリューコンベヤ101を定期的または所定の貯
留量に達したときに駆動して、塵埃を含む粉粒体をスク
リューコンベヤ101によって強制的に排出してロータ
リフィーダ102に導き、ケーシング105内のガスを
漏出することなく排出口103から排出することができ
る。
【0065】第1開閉弁90が開放され、第2開閉弁8
6および各第3開閉弁87が閉鎖されているときに吸引
ファン82が運転されると、ヘッダ92内の空間である
第2空間78の圧力は負圧となって、バグフィルタ72
によって囲まれた空間が負圧とされ、供給管路80から
煤塵などの塵埃を含むガスが第1空間77に供給され
る。供給された前記ガスは、バグフィルタ72の周囲か
らバグフィルタ72に導かれ、バグフィルタ72によっ
て前記ガスから煤塵などの塵埃を除去する。煤塵などの
塵埃が除去されたガスは、アース電極41によって囲ま
れた空間43に導かれる。アース電極41によって囲ま
れた空間43に導かれたガスは、放電電極40およびア
ース電極41間に発生する非平衡プラズマによって塵埃
が除去されたガス中の臭気成分および有害成分を分解除
去する。この処理後のガス、すなわち清浄な空気はアー
ス電極41の軸線方向上方に導かれ、透孔79を介して
第2空間78に導かれ、第1管路81、吸引ファン82
および第2管路83および第1開閉弁90を介して予め
定める放出位置88に放出される。
【0066】またバグフィルタ72に捕集された塵埃を
回収するには、第1開閉弁90を閉鎖し、第2開閉弁8
6を開放して、塵埃を回収しようとするバグフィルタ7
2に対応する第3開閉弁87を開放することによって、
第2管路83を流れる清浄な空気を第3管路84に導
き、選択された第3開閉弁87を介して選択された第4
管路85に導き、アース電極41によって囲まれた空間
43に導く。前記空間43に導かれた清浄な空気は、バ
グフィルタ72の内方から外方に向かって放出され、バ
グフィルタ72に捕捉された塵埃を吹き払う。吹き払わ
れた塵埃は、ホッパ部73に落下して貯留された後、ロ
ータリフィーダ102を介して排出口103から回収さ
れる。
【0067】前記集塵手段はアース電極41を外囲する
バグフィルタ72であり、前記集塵手段はアース電極4
1によって囲まれた空間43から予め定める放出位置8
8に処理後のガスを導く導気手段74を含むので、導気
手段74の吸引ファン82によってバグフィルタ72内
は負圧とされ、バグフィルタ72の周囲の煤塵などの塵
埃を含むガスをバグフィルタ72に導き、塵埃が除去さ
れたガスをアース電極41によって囲まれた空間43に
導いて、放電電極40およびアース電極41間に発生す
る非平衡プラズマによって塵埃が除去されたガス中の臭
気成分および有害成分を分解除去し、この処理後のガス
をアース電極41の軸線方向上方に導いて、予め定める
放出位置88に導くことができる。またアース電極41
の周囲にバグフィルタ72が設けられることによって、
図1〜図7に示される本発明の実施の形態と比較して構
成が簡略化され、集塵手段をプラズマ発生手段4の近傍
に配置することが可能となり、これによって図1〜図7
に示される本発明の実施の形態と比較して浄化装置70
の小形化を図ることができる。さらにバグフィルタ72
に導かれる前記塵埃を含むガスはバグフィルタ72の周
囲から導かれるので、バグフィルタ72の設置位置にか
かわらず、ほぼ均等に塵埃を捕集することができるとと
もに、導気手段74には処理後のガスが導かれるので、
導気手段74、特に吸引ファン82の汚損が少ない。
【0068】図1〜図10に示される実施の形態におい
て、放電電極40,50,60、アース電極41,5
1,61および第2のアース電極63は、鋼から成って
いるが、これに代えて、銅またはアルミニウムなどの他
の導電性を有する材料から成っていてもよい。
【0069】アース電極41,51,61は、その透孔
42,52,62を機械加工によって板状体を打ち抜い
て形成してもよいし、またアース電極41,51,61
にラス板または金網を用いてもよい。
【0070】図2〜図10に示される実施の形態におい
て、放電電極40,50,60は断面形状が円形状であ
るが、これに限られるものではなく、環状、多角形状な
どの他の形状であってもよい。
【0071】図8〜図10に示される本発明の実施の形
態において、バグフィルタ72は各アース電極41を外
囲してそれぞれ設けられているが、本発明の実施のさら
に他の形態として、複数のアース電極41を外囲するよ
うに1つのバグフィルタ72を設けてもよい。このよう
に構成することによってバグフィルタ72の取付作業が
容易になる。
【0072】また図8〜図10に示される本発明の実施
の形態において、バグフィルタ72に捕集された塵埃を
バグフィルタ72から除去するには、予め定める放出位
置88に導かれる清浄な空気をアース電極41によって
囲まれた空間43に導いて、バグフィルタ72の内方か
ら外方に向かって放出しているが、これに代えて、バグ
フィルタ72を振動させることによって塵埃を除去して
もよい。
【0073】さらに図8〜図10に示される本発明の実
施の形態において、煤塵などの塵埃を含むガスは吸引フ
ァン82によってヘッダ92内の清浄な空気を吸引して
ヘッダ92内を負圧とすることによって第1空間77に
供給しているが、これに代えて、供給管路80のガスの
流下方向上流側に送風ファンを設け、ヘッダ92を大気
開放して前記ガスを第1空間77に供給してもよい。さ
らに送風ファンを用いず、前記ガスの排気圧によって第
1空間77に供給してもよい。
【0074】さらに図8〜図10に示される本発明の実
施の形態において、バグフィルタ72は円筒状のアース
電極41を外囲して設けられているが、これに代えて、
図4〜図7に示される平板状または波板状のアース電極
51,61、もしくは第2のアース電極63が設けられ
た平板状または波板状のアース電極51,61を外囲し
て設けられていてもよい。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、集塵手段は煤塵などの
塵埃を含むガス、たとえば煤塵などの塵埃と臭気成分お
よび有害成分とを含む空気から塵埃を捕集して除去し、
プラズマ発生手段には塵埃が除去されたガスだけが供給
されるので、放電によって発生したプラズマによって塵
埃が除去されたガス中の臭気成分および有害成分を分解
して除去することができ、プラズマ発生手段の清掃など
の手間がかからず、浄化装置の保守管理を容易にするこ
とができる。
【0076】前記プラズマ発生手段は放電電極およびア
ース電極間のガスを放電によって電子とイオンとに電離
させ、電子の電子温度がイオンのイオン温度に比べて高
い状態で電子とイオンとが熱力学的に平衡していない状
態のプラズマである非平衡プラズマを発生させるので、
放電によって発生する各電極間のプラズマの温度が常温
に保たれた状態で高速の電子を得ることができ、この高
速の電子を塵埃が除去されたガス中の臭気成分および有
害成分に衝突させてラジカルを形成し、化学反応を起こ
させてガス中の臭気成分および有害成分を除去すること
ができる。また放電によって発生する各電極間のプラズ
マの温度は常温に保たれているので、プラズマ発生手段
に冷却手段などを設ける必要がなく、またプラズマ発生
手段から排出されるガスの温度も常温に保たれ、熱プラ
ズマを用いるときのように高温のガスが排出されること
がなく、排出されるガスの冷却手段などを設ける必要が
なく、構成の簡略化を図ることができる。
【0077】前記アース電極には複数の透孔が形成され
るので、塵埃が除去されたガスを各透孔を介して非平衡
プラズマが発生するアース電極によって囲まれた空間に
供給して、前記ガス中の臭気成分の分子および有害成分
の分子を分解除去し、この分解除去したガスを前記空間
から各透孔を介して排出することができる。またアース
電極の軸線方向だけでなくこの軸線方向に交差する方向
に塵埃が除去されたガスを通過させることができる。こ
れとともに、アース電極の表面積を複数の透孔が形成さ
れていない同一寸法のアース電極の表面積よりも小さく
することができ、これによって放電電極およびアース電
極間の静電容量を小さくして放電に要する時間を短縮
し、非平衡プラズマを発生させやすくして、高速の電子
を得ることができる。
【0078】本発明によれば、前記アース電極には複数
の透孔が形成されるので、塵埃が除去されたガスを各透
孔を介して非平衡プラズマが発生する各放電電極および
アース電極間の空間に供給して、前記ガス中の臭気成分
および有害成分を分解除去し、この分解除去したガスを
前記空間から各透孔を介して排出することができる。ま
たアース電極に平行な方向で、かつ放電電極に交差する
方向および各放電電極に沿う方向だけでなく、アース電
極側から各放電電極に交差する方向に、塵埃が除去され
たガスを大きな流量で通過させて前記ガスを処理するこ
とができる。これとともに、アース電極の表面積を複数
の透孔が形成されていない同一寸法のアース電極の表面
積よりも小さくすることができる。これによって各放電
電極およびアース電極間の静電容量を小さくして放電に
要する時間を短縮し、非平衡プラズマを発生させやすく
して、高速の電子を得ることができる。
【0079】
【0080】前記複数の透孔が形成される板状体は波板
状に形成されるので、板状体が平板状に形成されている
ときよりも放電電極およびアース電極間で高速の電子が
得られる領域が増え、これによって板状体が平板状に形
成されているときよりもガスを処理する能力が向上し、
構成が簡単でかつ安価なプラズマ発生手段を形成するこ
とができる。また前記板状体を波板状に形成することに
よって板状体が平板状に形成されているときよりも各ア
ース電極間の間隔を小さくして波板状のアース電極を配
置することができ、プラズマ発生手段を小形化すること
ができる。
【0081】本発明によれば、相互に隣接する各放電電
極間の中央部には第2のアース電極が配置されるので、
放電電極およびアース電極間で高速の電子が得られると
ともに、放電電極および第2のアース電極間においても
高速の電子を得ることができ、ガスを処理する能力をさ
らに向上させることができる。
【0082】本発明によれば、前記集塵手段は前記アー
ス電極を外囲するバグフィルタであるので、バグフィル
タの周囲から煤塵などの塵埃を含むガスをバグフィルタ
に導き、バグフィルタによって煤塵などの塵埃を捕集
し、塵埃が除去されたガスを放電電極とアース電極との
間の空間に導いて、放電電極およびアース電極間に発生
するプラズマによって塵埃が除去されたガス中の臭気成
分および有害成分を分解除去することができる。またバ
グフィルタに導かれる前記塵埃を含むガスは、バグフィ
ルタの周囲から導かれるので、バグフィルタの設置位置
にかかわらず、ほぼ均等に塵埃を捕集することができ
る。
【0083】本発明によれば、集塵手段は前記放電電極
と前記アース電極との間の空間から予め定める放出位置
に処理後のガスを導く導気手段を含むので、導気手段に
よってバグフィルタの周囲の煤塵などの塵埃を含むガス
をバグフィルタに導き、バグフィルタによって煤塵など
の塵埃を捕集し、塵埃が除去されたガスを放電電極とア
ース電極との間の空間に導いて、放電電極およびアース
電極間に発生するプラズマによって塵埃が除去されたガ
ス中の臭気成分および有害成分を分解除去し、この処理
後のガスをたとえばアース電極の軸線方向に導いて予め
定める放出位置に導くことができる。また導気手段には
処理後のガスが導かれるので、導気手段の汚損が少な
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である浄化装置1の構成
を簡略化して示す断面図である。
【図2】浄化装置1に備えられる非平衡プラズマ発生部
27の放電電極40およびアース電極41を簡略化して
示す正面図である。
【図3】図2の切断面線III−IIIから見た断面図
である。
【図4】本発明の基礎となる実施の形態である浄化装置
に備えられる非平衡プラズマ発生部27aの放電電極5
0およびアース電極51を簡略化して示す正面図であ
る。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態である浄化装置に備え
られる非平衡プラズマ発生部27bの放電電極60なら
びにアース電極61および第2のアース電極63を簡略
化して示す正面図である。
【図7】図6の切断面線VII−VIIから見た断面図
である。
【図8】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装置
70の構成を簡略化して示す断面図である。
【図9】図8の切断面線IX−IXから見た拡大断面図
である。
【図10】バグフィルタ72付近の構成を簡略化して示
す拡大縦断面図である。
【符号の説明】
1,70 浄化装置 3 集塵手段 4 プラズマ発生手段 40,50,60 放電電極 41,51,61 アース電極 42,52,62 透孔 43 アース電極内の空間 63 第2のアース電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−312115(JP,A) 特開 平4−363115(JP,A) 特開 平2−227117(JP,A) 特開 平5−309231(JP,A) 特開 平7−116460(JP,A) 特開 平8−155249(JP,A) 特開 平7−265653(JP,A) 特開 平7−265655(JP,A) 特開 平11−128660(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34 - 53/75 B01D 53/32,46/42 B01J 19/08 H05H 1/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煤塵などの塵埃を含むガスが供給され、
    このガスから塵埃を捕集して除去する集塵手段と、 塵埃が除去されたガスが供給され、放電電極およびアー
    ス電極間の放電によって非平衡プラズマを発生させるプ
    ラズマ発生手段とを含み、 前記放電電極は線状体から成り、 前記アース電極は複数の透孔が形成される円筒状体から
    成り、 アース電極によって囲まれた空間には同軸に前記放電電
    極が配置されることを特徴とする浄化装置。
  2. 【請求項2】 煤塵などの塵埃を含むガスが供給され、
    このガスから塵埃を捕集して除去する集塵手段と、 塵埃が除去されたガスが供給され、放電電極およびアー
    ス電極間の放電によって非平衡プラズマを発生させるプ
    ラズマ発生手段とを含み、 前記放電電極は、線状体から成り、かつ相互に間隔をあ
    けて複数設けられ、 前記アース電極は、複数の透孔が形成される板状体から
    成り、前記複数の放電電極から一定の間隔をあけて両側
    に配置され、 前記複数の透孔が形成される板状体は、波板状に形成さ
    れることを特徴とする浄化装置。
  3. 【請求項3】 相互に隣接する各放電電極間の中央部に
    は、第2のアース電極が配置されることを特徴とする請
    求項2記載の浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記集塵手段は、前記アース電極を外囲
    するバグフィルタであることを特徴とする請求項1〜3
    のうちのいずれかに記載の浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記集塵手段は、前記放電電極と前記ア
    ース電極との間の空間から予め定める放出位置に処理後
    のガスを導く導気手段を含むことを特徴とする請求項1
    〜4のうちのいずれかに記載の浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記プラズマ発生手段には、放電電極お
    よびアース電極の複数の組が設けられ、 各アース電極が相互に接触した状態で設けられることを
    特徴とする請求項1記載の浄化装置。
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