JP2000262840A - 浄化装置 - Google Patents

浄化装置

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JP2000262840A
JP2000262840A JP11074398A JP7439899A JP2000262840A JP 2000262840 A JP2000262840 A JP 2000262840A JP 11074398 A JP11074398 A JP 11074398A JP 7439899 A JP7439899 A JP 7439899A JP 2000262840 A JP2000262840 A JP 2000262840A
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JP
Japan
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gas
electrode
discharge
ground electrode
dust
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JP11074398A
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Tsuyoshi Oishi
強 大石
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ORIENTAL KIDEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保守管理に手間がかからず、構成の簡略化を
図る。 【解決手段】 浄化装置1は、集塵手段3と非平衡プラ
ズマを発生させるプラズマ発生手段4と後処理手段16
0とを含む。煤塵などの塵埃を含むガスは、集塵手段3
に供給され、集塵手段3で塵埃を捕集して除去し、この
塵埃が除去されたガスはプラズマ発生手段4に供給さ
れ、プラズマ発生手段4および後処理手段160でこの
ガス中の臭気成分および有害成分ならびにオゾンを分解
除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浄化装置に関し、
さらに詳しくは、都市ごみ処理プラントなどから排出さ
れるガスを処理するために好適に用いられる浄化装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみの破砕分別プラントおよびRD
Fプラントなどの都市ごみ処理プラントでは、ごみから
発生する臭気をプラント外に排出させないように浄化装
置である脱臭装置が設置される。従来の技術の脱臭装置
は活性炭による吸着を主体とする吸着式脱臭装置であ
り、臭気を含んだ排ガスを吸着式脱臭装置に導いて活性
炭に臭気を吸着させて脱臭を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術において、前記吸着式脱臭装置の活性炭が飽和吸着
量に達したときには、活性炭を再生または交換しなけれ
ばならず、また充填使用する活性炭の量が多ければ長期
間の使用に耐えることができるが、前記装置が大形にな
って設備コストが増大し、活性炭の量が少なければ前記
装置の小形化を図ることができるが、前記装置の使用期
間が短くなり、活性炭の再生または交換を度々行わなけ
ればならず、保守管理に手間がかかるという問題があ
る。
【0004】また都市ごみ焼却プラントからの排ガス中
には塩化水素、NOX、SOXおよびダイオキシンなどの
有害成分が含まれているが、前記脱臭装置によって前記
有害成分を排ガス中から除去することはできず、前記有
害成分を除去するための装置が別途必要となり、設備の
構成が複雑化するという問題がある。
【0005】本発明の目的は、保守管理に手間がかから
ず、構成の簡略化を図ることができる浄化装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、処理すべきガ
スが供給され、放電電極およびアース電極間の放電によ
ってプラズマを発生するプラズマ発生手段と、プラズマ
発生手段によって処理されたガスが供給され、ガス中の
オゾンを分解するとともに、ガス中の臭気成分および酸
性成分の少なくともいずれか一方を処理する後処理手段
とを含むことを特徴とする浄化装置である。
【0007】本発明に従えば、処理すべきガス、たとえ
ば臭気成分および有害成分を含む空気がプラズマ発生手
段に供給されると、プラズマ発生手段における放電によ
るプラズマによって臭気成分および有害成分の大部分が
分解されて除去されるとともに、人体に有害なオゾンが
発生する。また分解されていない一部の臭気成分は、プ
ラズマによって励起した状態となり、有害成分は分解さ
れ、または酸化されて酸性成分を生成する場合がある。
励起状態の臭気成分、酸性成分およびオゾンは、後処理
手段に供給される。後処理手段では、オゾンが分解され
るとともに、臭気成分および酸性成分がそれぞれ処理さ
れる。また処理すべきガスが臭気成分だけを含む場合に
は、後処理手段ではオゾンが分解されるとともに、臭気
成分が処理される。さらに処理すべきガスが有害成分だ
けを含む場合には、後処理手段ではオゾンが分解される
とともに、酸性成分が処理される。
【0008】ガスだけがプラズマ発生手段に供給される
ので、プラズマ発生手段が汚損することがなく、清掃な
どの手間がかからず、簡単な構成で浄化装置の保守管理
を容易にすることができる。プラズマ発生手段で発生す
るオゾンと、プラズマ発生手段において分解除去されな
い一部の成分とを1つの後処理手段で処理できるので、
装置の大形化を防ぐことができ、構成の簡略化を図るこ
とができるとともに、ガスの処理効率を向上することが
できる。
【0009】本発明は、請求項1記載の発明の構成にお
いて、前記プラズマ発生手段は、非平衡プラズマを発生
させることを特徴とする。
【0010】本発明に従えば、前記プラズマ発生手段は
放電電極およびアース電極間のガスを放電によって電子
とイオンとに電離させ、電子の電子温度がイオンのイオ
ン温度に比べて高い状態で電子とイオンとが熱力学的に
平衡していない状態のプラズマである非平衡プラズマを
発生させるので、放電によって発生する各電極間のプラ
ズマ雰囲気中のガスの温度が常温に保たれた状態で高速
の電子を得ることができ、この高速の電子を塵埃が除去
されたガス中の臭気成分および有害成分に衝突させて、
反応性に富む化学的活性種を生成し、化学反応を起こさ
せて前記ガス中の臭気成分および有害成分を除去するこ
とができる。また放電によって発生する各電極間のプラ
ズマ雰囲気中のガスの温度は常温に保たれているので、
プラズマ発生手段に冷却手段などを設ける必要がない。
またプラズマ発生手段から排出されるガスの温度も常温
に保たれ、熱プラズマを用いるときのように高温のガス
が排出されることがなく、排出されるガスの冷却手段な
どを設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることができ
る。
【0011】本発明は、請求項1または2記載の発明の
構成において、前記後処理手段は、カーボンブラックと
ゼオライトとを含んで形成される触媒から成ることを特
徴とする。
【0012】本発明に従えば、処理すべきガスが臭気成
分だけを含む場合、プラズマ発生手段によって発生する
オゾンは、カーボンブラックによって分解される。また
プラズマ発生手段において分解されずに励起状態となっ
た臭気成分は、ゼオライトの吸着作用によってゼオライ
ト内に微小時間蓄蔵されて酸化され、無害化する。
【0013】前記後処理手段は、カーボンブラックとゼ
オライトとを含んで形成される触媒から成るので、オゾ
ンの分解と、臭気成分の無害化とを1つの手段で実現す
ることができる。
【0014】本発明は、請求項1または2記載の発明の
構成において、前記後処理手段は、カーボンブラックと
石灰とを含んで形成される触媒から成ることを特徴とす
る。
【0015】本発明に従えば、処理すべきガスが有害成
分だけを含む場合、プラズマ発生手段によって発生する
オゾンは、カーボンブラックによって分解される。プラ
ズマ発生手段は、有害成分を分解して、酸性成分を生成
する場合がある。酸性成分が生成された場合であって
も、その酸性成分は石灰と反応して中和し、無害化す
る。
【0016】前記後処理手段は、カーボンブラックと石
灰とを含んで形成される触媒から成るので、オゾンの分
解と、酸性成分の中和とを1つの手段で実現することが
できる。
【0017】本発明は、請求項1または2記載の発明の
構成において、前記後処理手段は、カーボンブラックと
石灰とゼオライトとを含んで形成される触媒から成るこ
とを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、処理すべきガスが臭気成
分および有害成分を含む場合、プラズマ発生手段によっ
て発生したオゾンは、カーボンブラックによって分解さ
れる。またプラズマ発生手段において分解されずに励起
状態となった臭気成分は、ゼオライトの吸着作用によっ
てゼオライト内に微小時間蓄蔵されて酸化され、無害化
する。さらに有害成分がプラズマ発生手段によって分解
されて生成された酸性成分は、石灰によって中和され
る。
【0019】前記後処理手段は、カーボンブラックと石
灰とゼオライトとを含んで形成される触媒から成るの
で、オゾンの分解と、酸性成分の中和と、臭気成分の無
害化とを1つの手段で実現することができる。
【0020】本発明は、請求項3〜請求項5のうちのい
ずれかに記載の発明の構成において、カーボンブラック
には、墨滴または硯用墨の製造過程で発生する洗浄廃液
が用いられることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、墨滴または硯用墨の製造
過程で発生する洗浄液は、カーボンブラックと膠とポリ
ビニルアルコールとを含む。この洗浄廃液にゼオライト
および石灰などを混合し、成形することによって後処理
手段を構成する触媒が実現される。洗浄廃液中の膠およ
びポリビニルアルコールは、カーボンブラック、ゼオラ
イトおよび石灰などの接着剤として作用する。
【0022】このように洗浄廃液を用いて、上述の触媒
を実現するので、廃物を有効に利用して安価に触媒を製
造することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある浄化装置1の構成を簡略化して示す断面図である。
浄化装置1は、入側蓋体2と、集塵手段3と、プラズマ
発生手段4と、出側蓋体5と後処理手段160とを含
み、煤塵などの塵埃を含むガス、たとえば煤塵などの塵
埃と臭気成分および有害成分とを含む空気の流下方向A
上流側からこの順番で配置される。入側蓋体2は、前記
ガスを導くダクトが接続される第1筒部6と、第1筒部
6に連なり、第1筒部6の軸線方向に沿って拡開して形
成される拡開部7と、拡開部7に連なり、前記軸線方向
に延びる第2筒部8と、第2筒部8の周壁から外方に向
かって延びる外向きフランジ9とから成る。
【0024】集塵手段3は、煤塵を含む塵埃、たとえば
繊維状および粒子状の塵埃を含むガスが供給され、この
ガスから繊維状の塵埃を捕集して除去する濾過集塵部1
0と、繊維状の塵埃が除去された粒子状の塵埃を含むガ
スが供給され、このガスから粒子状の塵埃を捕集して除
去する電気集塵部11と、後述の導気手段150とを含
む。濾過集塵部10は、繊維状の塵埃を捕集する濾過フ
ィルタ12とこの濾過フィルタ12が収納される略筒状
のハウジング13と、ハウジング13の軸線方向両端部
の周壁から外方に向かって延びる外向きフランジ14,
15と、ハウジング13の上部でかつガスの通過領域よ
りも外方に設けられ、ロール状の濾過フィルタ12が装
着される供給ロール16と、ハウジング13の下部でか
つ供給ロール16に装着された濾過フィルタ12が架け
渡されて巻取られる巻取ロール17とから成る。
【0025】濾過フィルタ12は、たとえば目の粗い濾
布から成る。供給ロール16には、ロール状の濾過フィ
ルタ12が装着される。濾過フィルタ12は巻取ロール
17に架け渡されており、濾過フィルタ12を通過する
前記ガスの通気抵抗が大きくなると、巻取りロール17
は濾過フィルタ12を巻取って新しい濾過面を露出させ
ている。また濾過フィルタ12が架け渡された領域は、
ガスの通過領域を含む。濾過フィルタ12が全て巻取ロ
ール17に巻取られると、塵埃捕集後の濾過フィルタ1
2を巻取ロール17から取外し、新しい濾過フィルタ1
2を供給ロール16に装着して巻取ロール17に架け渡
す。
【0026】電気集塵部11は、たとえば電気集塵器に
よって実現される。電気集塵部11には、粒子状の塵埃
を捕集する塵埃捕集部分18と、捕集された粒子状の塵
埃を貯留し、回収するホッパ19とを有する。塵埃捕集
部分18は、たとえば線状の放電電極と、平板状の集塵
電極とを含む。粒子状の塵埃の捕集は、放電電極を負極
とし、集塵電極を正極として放電電極および集塵電極間
にコロナ放電を起こさせて粒子状の塵埃を帯電させ、集
塵電極にクーロン力によって吸着される。集塵電極に付
着した粒子状の塵埃が所定の厚さに達したときには、槌
打によって集塵電極から払い落とし、ホッパ19で回収
される。また電気集塵部11のハウジング20の周壁に
は、外向きフランジ21,22が設けられる。
【0027】プラズマ発生手段4は、ハウジング26
と、非平衡プラズマを発生させる非平衡プラズマ発生部
27と、非平衡プラズマによって引起こされる化学反応
によって生じた固形物を貯留し、回収するホッパ28と
を含む。ハウジング26には、外向きフランジ29,3
0が設けられる。ここで非平衡プラズマとは、プラズマ
中の電子の電子温度がプラズマ中のイオンのイオン温度
に比べて高い状態で電子とイオンとが熱力学的に平衡し
ていない状態のプラズマのことである。非平衡プラズマ
発生部27は、放電電極と、アース電極と、電源(図示
せず)とを含む。非平衡プラズマを発生させるには、放
電電極およびアース電極間にコロナ放電を発生させ、放
電電極およびアース電極間のガスを電離させる。このと
き放電電極およびアース電極間には、図2に示されるよ
うに、直流電圧30k〜200kV、好ましくは100
k〜200kV、周波数100〜2000Hz、すなわ
ち周期T=500μs〜10ms、好ましくは周波数1
000Hz、すなわち周期T=1msのパルス電圧が印
加される。また電圧の立上り時間τは、たとえば20〜
300ns、好ましくは100nsであり、この極端に
短い立上り時間τの間に質量の小さい電子だけが加速さ
れて高速の電子が得られる。またパルス電圧の周期は立
上り時間τに比べて充分に長いので、この期間中に冷却
が行われて次のパルス電圧印加時には再び初期状態に復
帰し、ガスの温度上昇が抑制され、ガスの温度は常温に
保たれる。ここでパルス電圧の極性は、放電電極を正極
とし、アース電極を負極とする。これは正のストリーマ
コロナが強い進展傾向を有し、放電電極およびアース電
極間の空間を橋絡し、全空間にわたって非平衡プラズマ
を発生させて単位容積あたりの反応効果が大幅に向上す
るためである。
【0028】印加される電圧は、放電電極およびアース
電極間の放電距離に対して決定される。すなわち前記放
電距離が大きいときには高い電圧が印加され、前記放電
距離が小さいときには低い電圧が印加される。印加電圧
が30kV未満であるときには、前記放電距離は小さく
て済み、これにともなって非平衡プラズマ発生部27に
設けられる放電電極およびアース電極の数が増加してし
まい、構成が複雑化するという問題がある。印加電圧が
200kVを超えるときには、このような電源は高価で
あり、入手が困難であるという問題がある。
【0029】印加されるパルス電圧の周波数が100H
z未満であるときには、放電の回数が減少することによ
って電子の放出回数が減少する。これによって電子がガ
スに衝突する回数が減少し、ガスを確実に処理するため
に、放電領域における滞留時間を長くする必要があり、
ガスの処理効率が低下するという問題がある。印加され
るパルス電圧の周波数が2000Hzを超えるときに
は、パルス休止期間中にガスの充分な冷却が行われず、
ガスの温度が上昇し、熱プラズマに遷移してしまうとい
う問題がある。
【0030】印加されるパルス電圧の立上り時間τを短
くするには、放電に必要な電力を供給するための電源に
対する負荷、すなわち放電電極およびアース電極間の静
電容量を小さくすることによって実現される。前記静電
容量を小さくするには、1つの電源に接続される放電電
極の数を減らすことによって、またはアース電極の表面
積を小さくすることによって、前記電源に対する前記静
電容量を小さくすることができる。立上り時間τが20
ns未満であるときには、アース電極の表面積を変えな
いときにおいて、立上り時間τを短くするために前記電
源に接続される放電電極の数を減らす必要がある。これ
にともなって非平衡プラズマ発生部27に設けられる前
記電源の数が増加してしまうという問題がある。前記立
上り時間τが300nsを超えるときには、パルス電圧
の立上りは急峻ではなくなり、プラズマ中の電子のみな
らず、プラズマ中のイオンおよび分子も加速されて、火
花放電が生じ、熱プラズマへ遷移するという問題があ
る。
【0031】出側蓋体5は、前記入側蓋体2の第2筒部
8の内径にほぼ等しい内径を有する第1筒部31と、第
1筒部31に連なり、内周面が第1筒部31の軸線に近
接する方向に傾斜して形成される絞り部32と、絞り部
32に連なり、清浄なガスが導かれるダクトに接続され
る第2筒部33と、第1筒部31の開口端側の周壁から
外方に向かって延びる外向きフランジ34とから成る。
【0032】入側蓋体2と集塵手段3の濾過集塵部10
とは、外向きフランジ9,14を介して連結される。濾
過集塵部10と電気集塵部11とは、外向きフランジ2
3,24を有する筒状の連結管路25に外向きフランジ
15,21を介して連結される。集塵手段3の電気集塵
部11とプラズマ発生手段4とは、外向きフランジ2
2,29を介して連結される。プラズマ発生手段4と出
側蓋体5とは、外向きフランジ30,34を介して連結
される。
【0033】また、出側蓋体5のガスの流下方向下流側
には、後処理手段160が設けられる。後処理手段16
0は、プラズマ発生手段4における放電による非平衡プ
ラズマによって発生する人体に有害なオゾンを分解する
とともに、分解されずに励起状態となった臭気成分と、
プラズマ発生手段においてダイオキシンおよびフランな
どの有害成分が分解され、または酸化されて変化した成
分のうちの酸性成分とを処理する。具体的には、後処理
手段160は、カーボンブラックとゼオライトと石灰と
を含む触媒から成る。
【0034】この触媒の作成には、ゼオライトと、石灰
と、墨滴または硯用墨の製造過程で発生する洗浄廃液と
が用いられる。この洗浄廃液は、カーボンブラックと膠
とポリビニルアルコールとを含む。触媒は、洗浄廃液に
ゼオライトおよび石灰を混合して、たとえばハニカム状
に成形することによって実現される。洗浄廃液中の膠お
よびポリビニルアルコールは、カーボンブラック、ゼオ
ライトおよび石灰の接着剤として作用する。このように
洗浄廃液を用いて、上述の触媒を実現するので、廃物を
有効に利用して安価に触媒を製造することができる。
【0035】入側蓋体2と、濾過集塵部10のハウジン
グ13と、連結管路25と、電気集塵部11のハウジン
グ20と、プラズマ発生手段4のハウジング26と、出
側蓋体5と後処理手段160とを含んで形成される内部
空間を通過した処理後のガスは、管路などによって実現
される導気手段150を介して予め定める放出位置であ
る前記管路の開口部150aから大気へ放出される。
【0036】煤塵などの塵埃を含むガスは、入側蓋体2
の第1筒部6から図1の左方から図1の右方へ向かう前
記ガスの流下方向Aに供給される。第1筒部6に供給さ
れたガスは、拡開部7で前記ガスの流速が、たとえば1
m/sに減速されて濾過フィルタ12を通過する。この
とき濾過フィルタ12では、前記ガス中の繊維状の塵埃
が捕集される。この繊維状の塵埃が除去された粒子状の
塵埃を含むガスは、電気集塵部11に供給される。電気
集塵部11では、粒子状の塵埃が塵埃捕集部分18で捕
集され、プラズマ発生手段4に塵埃が除去されたガスが
供給される。プラズマ発生手段4では、塵埃が除去され
たガス中の臭気成分および有害成分に、放電電極および
アース電極間に発生する非平衡プラズマの高速の電子が
衝突して、イオン、ラジカルおよび励起分子などの反応
性に富む化学的活性種を生成し、プラズマ発生手段4内
で化学反応を起こさせて前記ガス中の臭気成分および有
害成分を化学的に分解し、臭気成分および有害成分の大
部分が除去されたガスをプラズマ発生手段4から排出す
る。この化学反応は、励起分子の化学反応ならびにイオ
ンおよびラジカルを連鎖連絡体とする連鎖反応が生じて
いる。このような励起分子の化学反応および前記連鎖反
応は、少なくとも高速の電子が放出されている限り継続
する。プラズマ発生手段4から排出された清浄なガス
は、出側蓋体5の絞り部32で絞られて流速を増加させ
て、第2筒部33を介して浄化装置1から排出される。
【0037】すなわち、プラズマ発生手段4に供給され
るガス、たとえばアンモニア、硫化水素、メチルメルカ
プタン、硫化メチル、トリメチルアミン、アセトアルデ
ヒド、スチレン、および二硫化メチルなどの臭気成分、
ならびに塩化水素、NOX、SOX、ダイオキシンおよび
フランなどの有害成分を含む空気は、プラズマ発生手段
4の放電電極およびアース電極間で得られる高速の電子
と前記ガス中の臭気成分および有害成分との衝突によっ
て化学的活性種が生成され、化学反応を起こさせてガス
中の臭気成分および有害成分の大部分が除去される。プ
ラズマ発生手段4で発生したオゾン、励起状態の臭気成
分および酸性成分を含むガスは、後処理手段160に供
給される。オゾンは、触媒のカーボンブラックによって
分解される。励起状態の臭気成分は、ゼオライトの吸着
作用によってゼオライト内に微小時間蓄蔵されて酸化さ
れ、無害化する。酸性成分は、石灰と反応して中和し、
無害化する。このようにして前記臭気成分および有害成
分を含む空気は、処理されて清浄な空気となる。
【0038】ここでこの浄化装置1を用いて臭気成分お
よび有害成分を含むガスを処理すると、臭気成分では9
9%程度、ダイオキシンでは90〜99%程度、一酸化
窒素NOでは90%程度、NOxでは50%程度、SO
xでは90%程度がガス中から除去される。
【0039】プラズマ発生手段4に塵埃が供給される
と、塵埃が非平衡プラズマの高速の電子によって帯電し
てアース電極に付着し、プラズマ発生手段4の清掃など
の手間がかかってしまう。また塵埃が繊維状であるとき
には、この塵埃がアース電極に対して垂直に付着して、
放電電極および塵埃の先端間で火花放電が生じて電圧が
下がり、高速の電子が得られなくなるという不具合が生
じてしまう。しかしながら、本発明の浄化装置1におい
て、プラズマ発生手段4には塵埃が除去されたガスが供
給されるので、このような不具合が生じない。
【0040】集塵手段3は、煤塵などの塵埃を含むガス
から塵埃を捕集して除去し、プラズマ発生手段4には塵
埃が除去されたガスだけが供給されるので、放電によっ
て発生したプラズマによって、塵埃が除去されたガス中
の臭気成分および有害成分を分解して除去することがで
き、プラズマ発生手段4の清掃などの手間がかからず、
簡単な構成で浄化装置1の保守管理を容易にすることが
できる。
【0041】また前記プラズマ発生手段4は、放電電極
およびアース電極間のガスを放電、たとえばコロナ放電
によって電子とイオンとに電離させ、電子の電子温度が
イオンのイオン温度に比べて高い状態で、電子とイオン
とが熱力学的に平衡していない状態のプラズマである非
平衡プラズマを発生させるので、放電によって発生する
各電極間のプラズマ雰囲気中のガスの温度が常温に保た
れた状態で高速の電子を得ることができ、この高速の電
子を塵埃が除去されたガス中の臭気成分および有害成分
に衝突させてラジカルを形成し、化学反応を起こさせて
ガス中の臭気成分および有害成分を除去することができ
る。さらに放電によって発生する各電極間のプラズマ雰
囲気中のガスの温度は常温に保たれているので、プラズ
マ発生手段4に冷却手段などを設ける必要がない。また
プラズマ発生手段4から排出されるガスの温度も常温に
保たれ、熱プラズマを用いるときのように高温のガスが
排出されることがなく、排出されるガスの冷却手段など
を設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることができ
る。
【0042】プラズマ発生手段4で発生するオゾン、プ
ラズマ発生手段4において分解除去されない一部の臭気
成分および酸性成分を1つの後処理手段160で処理で
きるので、装置の大形化を防ぐことができ、構成の簡略
化を図ることができるとともに、ガスの処理効率を向上
することができる。
【0043】前記後処理手段160は、カーボンブラッ
クと石灰とゼオライトとを含む触媒から成るので、オゾ
ンの分解と酸性成分の中和と臭気成分の無害化とを1つ
の手段で実現することができる。
【0044】本発明の実施の形態において、処理すべき
ガスは臭気成分と有害成分とを含んでいるが、これに代
えて有害成分だけであってもよい。有害成分だけの場合
には、後処理手段は、カーボンブラックと石灰とを含ん
で形成される触媒でよい。このように構成することによ
って、オゾンの分解と酸性成分の中和とが1つの手段で
実現することができる。
【0045】本発明の実施の形態において、浄化装置1
には、濾過集塵部10が設けられているが、これに代え
て、調湿機が設けられていてもよい。このように構成す
ることによって処理すべきガスが適度な湿度になり、プ
ラズマ発生手段4における臭気成分および有害成分の分
解を促進することができる。
【0046】本発明の実施の形態において、後処理手段
160は、出側蓋体5のガスの流下方向下流側に設けら
れているが、これに代えて、プラズマ発生手段4と出側
蓋体5との間に設けられていてもよい。
【0047】図3は浄化装置1に備えられる非平衡プラ
ズマ発生部27の放電電極40およびアース電極41を
簡略化して示す正面図であり、図4は図3の切断面線I
V−IVから見た断面図である。図3および図4におい
て、放電電極40は図解を容易にするため、その直径を
拡大して示している。
【0048】放電電極40は導電性を有する材料、たと
えば鋼から成り、断面形状が円形状の線状体から成る。
アース電極41は導電性を有する材料、たとえば鋼から
成り、複数の透孔42が形成される筒状体から成る。す
なわちアース電極41はいわゆる網目状に形成される。
アース電極41によって囲まれた空間43には、同軸に
放電電極40が配置される。放電電極40は、少なくと
もアース電極41の長手方向全長に臨んで配置される。
この放電電極40およびアース電極41は、非平衡プラ
ズマ発生部27にアース電極41が相互に接触した状態
で複数設けられる。塵埃が除去されたガスは、図4の下
方から上方に向かう前記ガスの流下方向Aに供給され
る。前記ガスはアース電極41の側面側から各透孔42
を介して非平衡プラズマが発生するアース電極41によ
って囲まれた空間43に供給され、ガス中の臭気成分お
よび有害成分を分解除去し、この分解除去したガスを前
記空間43から各透孔42を介して排出する。
【0049】放電電極40およびアース電極41の寸法
の一例を示すと、放電電極40の直径D1は1〜5mm
程度に選ばれる。アース電極41の内径D2は、250
mm程度に選ばれる。アース電極41の軸線方向長さL
1は、3〜10m程度に選ばれる。アース電極41の周
壁の厚さtは、2mm程度に選ばれる。
【0050】前記アース電極41には複数の透孔42が
形成されるので、塵埃が除去されたガスを各透孔42を
介して非平衡プラズマが発生するアース電極41によっ
て囲まれた空間43に供給して、前記ガス中の臭気成分
および有害成分を分解除去し、この分解除去したガスを
前記空間43から各透孔42を介して排出することがで
きる。またアース電極41の軸線方向だけでなく、この
軸線方向に交差する方向に塵埃が除去されたガスを通過
させることができる。これとともに、アース電極41の
表面積を、複数の透孔42が形成されていない同一寸法
のアース電極の表面積よりも小さくすることができる。
これによって放電電極40およびアース電極41間の静
電容量を小さくして、放電電位に達するために要する時
間を短縮し、非平衡プラズマを発生させやすくして、高
速の電子を得ることができる。
【0051】また各アース電極41は相互に接触した状
態で配置されるので、前記ガスは確実にアース電極41
を通過することができ、前記ガスを確実に処理すること
ができる。これによって前記ガスの処理効率を向上する
ことができる。これとともに、各アース電極は個別に接
地される必要はなく、構成を簡略化することができる。
【0052】前記ガスをアース電極41の軸線方向に通
過させるとき、前記ガスはアース電極41内の空間43
を通過するとともに、相互に隣接する複数のアース電極
41によって囲まれる空間44を通過する。アース電極
41内の空間43では、高速の電子の衝突によって前記
ガス中の臭気成分および有害成分が分解除去される。相
互に隣接する複数のアース電極41によって囲まれる空
間44では、前記ガス中の臭気成分および有害成分が分
解除去されずに通過する。したがって前記ガスの処理効
率を向上するためには、前記空間44はできるだけ小さ
くしなければならない。このためにアース電極41の内
径D2を小さくして、アース電極41が密に配置される
必要がある。大量のガスを処理するときには、アース電
極41が密に配置されているので、多数の放電電極40
およびアース電極41を使用しなければならず、構成が
複雑化する。またアース電極41密に配置した状態で、
放電電極40およびアース電極41の数を減らすと、処
理するガスのガス量を小さくしなければならず、ガスの
排出量に制約を受ける。したがって前記ガスをアース電
極41の軸線方向に交差する方向に通過させることによ
って、前記ガスはアース電極41の長手方向全長にわた
って前記空間43を通過することができる。これによっ
て前記ガスの処理領域は増加し、大量のガスを処理する
ことができる。
【0053】アース電極41は円筒状に形成されている
が、これに限られるものではなく、角筒状に形成されて
いてもよい。また各アース電極41は相互に接触した状
態で配置されているが、これに限られるものではなく、
相互に離間して配置されていてもよい。
【0054】このように構成することによって、すべて
のアース電極41が相互に接触しているときと比べて、
1つのアース電極41が不所望にずれたとしても、すべ
てのアース電極がずれてしまうという不具合が生じず、
各放電電極40および各アース電極41間の距離を高精
度に保持することができる。
【0055】図5は本発明の実施のさらに他の形態であ
る浄化装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27aの
放電電極110およびアース電極111を簡略化して示
す正面図であり、図6は非平衡プラズマ発生部27aの
一部を示す平面図である。図5および図6において、放
電電極110は図解を容易にするため、その太さを拡大
して示している。
【0056】放電電極110は導電性を有する材料、た
とえば鋼から成り、断面形状が正方形状の線状体から成
る。アース電極111は、導電性を有する材料、たとえ
ば鋼から成る。またアース電極111は、螺旋状体11
2と複数(本実施形態において2)の保持部材113と
から成る。螺旋状体112は、前記放電電極110の軸
線に沿って延び、断面形状が円形状の線状体から成り、
この線状体を前記放電電極110を中心としてほぼ一定
の内径D10およびほぼ一定のピッチp1を有するルー
プ状である螺旋状に形成される。複数の保持部材113
は、前記放電電極110の軸線に延び、かつ断面形状が
円形状に形成され、前記螺旋状体112の外周部に前記
螺旋状体112のピッチp1を保持する。各保持部材1
13は、前記螺旋状体112の一直径線上で中心軸線に
関して線対称に設けられる。各保持部材113は、たと
えば鋼から成り、前記螺旋状体112の外周部に前記軸
線方向に間隔をあけて複数箇所で溶接される。アース電
極111によって囲まれた空間114には、放電電極1
10が同軸に配置される。放電電極110は、少なくと
もアース電極111の長手方向全長に臨んで配置され
る。
【0057】放電電極110およびアース電極111
は、非平衡プラズマ発生部27aに、前記軸線方向が鉛
直方向(図5の上下方向)になるように、かつ各保持部
材113が後述のガスの流下方向Aに臨むように複数配
置される。また各放電電極110および各アース電極1
11は、相互に間隔をあけて千鳥状に配置される。各放
電電極110の下端部には、重錘115がそれぞれ設け
られる。塵埃が除去されたガスは、図6の下方から上方
に向かう前記ガスの流下方向Aに供給される。ここで本
発明の実施の形態において、「千鳥状」とは、前記ガス
の流下方向Aに垂直な方向(図6の左右方向)に等間隔
d10をあけて予め定める第1位置116に各放電電極
110が配置され、かつ各放電電極110と同軸になる
ように各アース電極111が配置され、第1位置116
における隣接する各放電電極110間の距離d10を一
辺とする正三角形の頂点の位置である第2位置117
に、各放電電極110および各アース電極111が配置
された状態をいう。
【0058】第2位置117におけるハウジング26の
鉛直方向(図6の紙面に垂直な方向)に延びて対向する
一対の内周面26a,26bには、鉛直方向に延び、か
つハウジング26の対向する各内周面26a,26bに
向かって突出する一対のバッフルプレート118a,1
18bがそれぞれ設けられる。各バッフルプレート11
8a,118bと第2位置117における各バッフルプ
レート118a,118bに隣接する各アース電極11
1a,111bとの間隔は、各内周面26a,26bと
第1位置116における各内周面26a,26bに隣接
する各アース電極111c,111dとの間隔と等しく
選ばれる。
【0059】前記ガスは、アース電極111の側方側か
ら前記螺旋状体112の空隙119を介して、非平衡プ
ラズマが発生するアース電極111によって囲まれた空
間114に供給され、前記ガス中の臭気成分および有害
成分を分解除去し、この分解除去したガスが前記空間1
14から前記空隙119を介して排出される。また第1
位置116における各アース電極111間を通過した前
記ガスは、第2位置117における非平衡プラズマが発
生するアース電極111によって囲まれた空間114に
導かれる。このようにして前記ガスが処理される。
【0060】各放電電極110および各アース電極11
1の寸法の一例を示すと、放電電極110の断面の一辺
の長さB1は2〜6mm程度、好ましくは4mm程度に
選ばれる。アース電極111の内径D10は、50〜1
000mm程度、好ましくは200mm程度に選ばれ
る。アース電極111の軸線方向長さL10は3〜10
m程度、好ましくは3m程度に選ばれる。螺旋状体11
2を形成する線状体の直径D11は2〜7mm程度、好
ましくは5mm程度に選ばれる。螺旋状体112のピッ
チp1は、30mm程度に選ばれる。各放電電極110
間の距離d10は、220mm程度に選ばれる。各保持
部材113の軸線方向長さL11は、3m程度に選ばれ
る。各保持部材113の直径D12は、4mm程度に選
ばれる。
【0061】前記アース電極111は螺旋状に形成され
るので、前記アース電極111の軸線と同軸に設けられ
る放電電極110およびアース電極111間の距離を一
定に保つことができ、放電距離を高精度に保持すること
ができる。
【0062】また本発明の実施の形態のアース電極11
1は、その形状を、たとえば網状に形成したときよりも
製造が容易である。すなわちアース電極を網状に形成す
るときには、網目を形成する各部材の交点をそれぞれ溶
接して網状の部材を形成した後、この部材を円筒状に形
成して、その連結部分を溶接しなければならない。した
がって製造作業に手間がかかるとともに、加工精度のよ
いアース電極を製造することが困難である。本発明の実
施の形態のアース電極111は、線状体をロールなどに
巻きつけて螺旋状体112を形成し、螺旋状体112の
外周部に複数の保持部材113をその軸線方向に間隔を
あけて複数箇所を溶接するだけで製造することができ
る。したがって加工精度のよいアース電極111を容易
に製造することができる。
【0063】さらに前記放電電極110および前記アー
ス電極111間の高速の電子が得られる放電領域は、螺
旋状に形成される。また前記螺旋状体112のピッチを
p1に選ぶことによって、放電電極110およびアース
電極111間の放電領域を高精度な仮想円柱状に形成す
ることができる。したがって塵埃の除去された臭気成分
および有害成分を含むガスを、アース電極111の軸線
方向および軸線方向に交差する方向のいずれか一方に通
過させることによって、前記ガスを確実に処理すること
ができる。これとともに前記アース電極111の表面積
は、たとえば円筒状に形成された同一寸法のアース電極
の表面積よりも非常に小さくすることができる。これに
よって放電電極110およびアース電極111間の静電
容量を小さくして、放電電位に達するために要する時間
を短縮し、非平衡プラズマを発生させやすくして、高速
の電子を得ることができる。
【0064】さらに前記アース電極111のピッチp1
を変えることによって、一定の内径D10および一定の
長さL10におけるアース電極111の表面積を調整す
ることが容易である。
【0065】各保持部材113は、前記螺旋状体112
の外周部にそれぞれ溶接されて固定されるので、各保持
部材113の前記螺旋状体112の固定が容易である。
これとともに、溶接部分が前記螺旋状体112から半径
方向内方に突出することがなく、溶接部分の突出によっ
て生じるアース電極111の損傷を防ぐことができる。
すなわち、溶接部分の突出によって放電距離が短くな
り、放電距離の2乗に比例して、この放電電極110お
よび溶接部分間で火花放電が生じやすくなり、アーク放
電へと遷移して、アース電極111が溶融してしまう。
この溶融した部分では、さらにアーク放電が生じてしま
い、アース電極111が損傷してしまう。アース電極1
11の損傷を防ぐためには、溶接部分を前記螺旋状体1
12から突出させないように螺旋状体112の外周部側
で溶接することによって実現される。このように構成す
ることによってアーク放電が生じず、アース電極111
が損傷することが防がれる。
【0066】各保持部材113は、前記螺旋状体112
の一直径線上で中心軸線に関して線対称に設けられ、前
記ガスの流下方向Aに臨むように配置されるので、各保
持部材113と放電電極110とは、前記ガスの流下方
向Aに平行な一直径線上に配置されることになる。これ
によって、各保持部材113と放電電極110とが前記
ガスの流下方向Aに交差する方向に平行な一直径線上に
配置されているときよりも、前記ガスの圧力損失は小さ
くなり、前記ガスが前記アース電極111によって囲ま
れた空間114を容易に通過することができる。
【0067】前記ハウジング26の各内周面26a,2
6bの第2位置117にはバッフルプレート118a,
118bがそれぞれ設けられるので、第1位置116に
おける各内周面26a,26bに隣接する各アース電極
111c,111dと各内周面26a,26bとの間の
空隙120を流れる前記ガスを、バッフルプレート11
8a,118bによって第2位置117に配置される各
アース電極111に導くことができ、前記ガスを確実に
処理することができる。
【0068】各アース電極111は相互に間隔をあけて
配置されるので、すべてのアース電極111が相互に接
触しているときと比べて、1つのアース電極111が不
所望にずれたとしても、すべてのアース電極111がず
れてしまうという不具合が生じず、各放電電極110お
よび各アース電極111間の距離を高精度に保持するこ
とができる。
【0069】図7は、本発明の実施のさらに他の形態で
ある浄化装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27a
1の一部を示す平面図である。本実施形態において、前
述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符を
付し、説明を省略する。図7において、放電電極110
は図解を容易にするため、その太さを拡大して示してい
る。
【0070】放電電極110およびアース電極111
は、非平衡プラズマ発生部27a1に、放電電極110
およびアース電極111の軸線方向が鉛直方向(図7の
紙面に垂直な方向)になるように、かつ各保持部材11
3が塵埃が除去された臭気成分および有害成分を含むガ
スの流下方向A(図7の下方から上方へ向かう方向)に
臨むように複数配置される。また各放電電極110およ
び各アース電極111は、相互に間隔をあけて千鳥状に
配置される。ここで本発明の実施の形態において、「千
鳥状」とは、前記ガスの流下方向Aに垂直な方向(図7
の左右方向)に等間隔d10をあけて予め定める第1位
置121に配置される各放電電極110、および各放電
電極110と同軸となるように配置される各アース電極
111の数と、第1位置における各放電電極110間の
距離d10を一辺とする正三角形の頂点の位置である第
2位置122に配置される各放電電極110、および各
放電電極110と同軸となるように配置される各アース
電極111の数とが等しく、第2位置122の各放電電
極110および各アース電極111が、第1位置121
の各放電電極110および各アース電極111に対し
て、前記ガスの流下方向Aに垂直な方向に前記間隔d1
0の半分だけずれて配置された状態をいう。
【0071】第1位置121におけるハウジング26の
鉛直方向に延びて対向する一対の内周面26a,26b
のうち、一方(図7の右方)側の内周面26aには、鉛
直方向に延び、かつ他方(図7の左方)側の内周面26
bに向かって突出する第1バッフルプレート123aが
設けられる。第2位置122の他方側の内周面26bに
は、鉛直方向に延び、かつ一方側の内周面26aに向か
って突出する第2バッフルプレート123bが設けられ
る。第1バッフルプレート123aと、第1位置121
における第1バッフルプレート123aに隣接するアー
ス電極111eとの間隔は、他方側の内周面26bと、
第1位置121における他方側の内周面26bに隣接す
るアース電極111fとの間隔と等しく選ばれる。第2
バッフルプレート123bと、第2位置122における
第2バッフルプレート123bに隣接するアース電極1
11との間隔は、一方側の内周面26aと、第2位置1
22における一方側の内周面26aに隣接するアース電
極111hとの間隔と等しく選ばれる。第1位置121
における第1バッフルプレート123aと他方側の内周
面26bとの間隔は、第2位置122における第2バッ
フルプレート123bと一方側の内周面26aとの間隔
と等しく選ばれる。
【0072】塵埃の除去された臭気成分および有害成分
を含むガスは、流下方向Aに供給される。第1位置12
1における各アース電極111に臨む位置を通過する前
記ガスは、非平衡プラズマが発生するアース電極111
によって囲まれた空間114を通過する。第1位置12
1における各アース電極111間、ならびに第1バッフ
ルプレート123aおよび前記アース電極111b間を
通過する前記ガスは、第2位置122における非平衡プ
ラズマが発生するアース電極111によって囲まれた空
間114を通過する。第1位置121よりも前記ガスの
流下方向A上流側の一方側の内周面26a付近を通過す
る前記ガスは、第1バッフルプレート123aによって
他方側の内周面26b側に導かれて、非平衡プラズマが
発生するアース電極111によって囲まれた空間114
を通過する。他方側の内周面26bと前記アース電極1
11fとの間の空隙124を通過する前記ガスは、第2
バッフルプレート123bによって一方側の内周面26
a側に導かれて、非平衡プラズマが発生するアース電極
111によって囲まれた空間114を通過する。このよ
うにして前記ガスは、そのガス中の臭気成分および有害
成分が非平衡プラズマによって分解除去されて、排出さ
れる。
【0073】第1位置121における第1バッフルプレ
ート123aと他方側の内周面26bとの間隔と、第2
位置122における第2バッフルプレート123bと一
方側の内周面26aとの間隔とは等しく選ばれるので、
前記ガスの流路断面積の変化が小さくなり、前記ガスの
圧力損失を小さくすることができる。これによって前記
ガスが、前記アース電極111によって囲まれた空間1
14を容易に通過することができ、前記ガスを確実に処
理することができる。
【0074】図8は本発明の実施のさらに他の形態であ
る浄化装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27bの
放電電極130およびアース電極131を簡略化して示
す正面図であり、図9は非平衡プラズマ発生部27bの
一部を示す平面図である。図8および図9において、放
電電極130は図解を容易にするために、その太さを拡
大して示している。
【0075】放電電極130は導電性を有する材料、た
とえば鋼から成り、断面形状が正方形状の線状体から成
る。アース電極131は、導電性を有する材料、たとえ
ば鋼から成る。またアース電極131は、複数のリング
状体132と複数(本実施形態において2)の保持部材
133とから成る。複数のリング状体132は、断面形
状が円形状の線状体を、前記放電電極130を中心とし
てほぼ一定の内径D13を有するループ状である外形が
円形のリング状に形成される。各リング状体132は、
前記放電電極130の軸線に沿ってほぼ一定の間隔p2
をあけて配置される。複数の保持部材132は、前記軸
線2方向に延び、かつ断面形状が円形状に形成され、各
リング状体132の一直径線上で中心軸線に関して線対
称に設けられる。各保持部材133は、各リンク状体1
32の外周部に固定されて、各リング状体132の間隔
p2を保持する。各リング状体132は、その中心軸線
が前記放電電極130の軸線と同軸になるように配置さ
れる。各リング状体132と各保持部材133とは、各
リング状体132の一直径線上でそれぞれ溶接される。
アース電極131によって囲まれた空間134には、放
電電極130が同軸に配置される。放電電極130は、
少なくともアース電極131の長手方向全長に臨んで配
置される。
【0076】放電電極130およびアース電極131
は、非平衡プラズマ発生部27bに、前記軸線方向が鉛
直方向(図8の上下方向)になるように、かつ各保持部
材133が後述のガスの流下方向Aに臨むように複数配
置される。また各放電電極130および各アース電極1
31は、相互に間隔をあけて千鳥状に配置される。また
各放電電極130の下端部には、重錘135がそれぞれ
設けられる。塵埃が除去されたガスは、図9の下方から
上方に向かう前記ガスの流下方向Aに供給される。ここ
で本発明の実施の形態において、「千鳥状」とは、前記
ガスの流下方向Aに垂直な方向(図9の左右方向)に等
間隔d11をあけて予め定める第1位置136に各放電
電極130が配置され、かつ各放電電極130と同軸に
なるように各アース電極131が配置され、第1位置1
36における隣接する各放電電極130間の距離d11
を一辺とする正三角形の頂点の位置である第2位置13
7に、各放電電極130および各アース電極131が配
置された状態をいう。
【0077】第2位置137におけるハウジング26の
鉛直方向(図9の紙面に垂直な方向)に延びて対向する
一対の内周面26a,26bには、鉛直方向に延び、か
つハウジング26の対向する各内周面26a,26bに
向かって突出する一対のバッフルプレート138a,1
38bがそれぞれ設けられる。各バッフルプレート13
8a,138bと、第2位置137における各バッフル
プレート138a,138bに隣接する各アース電極1
31a,131bとの間隔は、各内周面26a,26b
と、第1位置136における各内周面26a,26bに
隣接する各アース電極131c,131dとの間隔と等
しく選ばれる。
【0078】前記ガスは、アース電極131の側方側か
ら各リング状体132間の空隙139を介して、非平衡
プラズマが発生するアース電極131によって囲まれた
空間134に供給され、前記ガス中の臭気成分および有
害成分を分解除去し、この分解除去したガスが前記空間
134から前記空隙139を介して排出される。また、
第1位置136における各アース電極131間を通過し
た前記ガスは、第2位置137における非平衡プラズマ
が発生するアース電極131によって囲まれた空間13
4に導かれる。このようにして、前記ガスが処理され
る。
【0079】各放電電極130および各アース電極13
1の寸法の一例を示すと、放電電極130の断面の一辺
の長さB2は、2〜6mm程度、好ましくは4mm程度
に選ばれる。アース電極131の内径D13は、50〜
1000mm程度、好ましくは200mm程度に選ばれ
る。アース電極131の軸線方向長さおよび保持部材1
33の軸線方向長さL13は、3〜10m程度、好まし
くは3m程度に選ばれる。各リング状体132を形成す
る線状体の直径D14は、2〜7mm程度、好ましくは
5mm程度に選ばれる。各リング状体132間の間隔p
2は、30mm程度に選ばれる。各放電電極130間の
距離d11は、220mm程度に選ばれる。
【0080】前記アース電極131は複数のリング状体
132が放電電極130の軸線に沿って相互に間隔をあ
けてループ状に形成されるので、前記アース電極131
の軸線と同軸に設けられる放電電極130およびアース
電極131間の距離を一定に保つことができ、放電距離
を高精度に保持することができる。
【0081】また本発明の実施の形態のアース電極13
1は、その形状を、たとえば網状に形成したときよりも
製造が容易である。すなわちアース電極を網状に形成す
るときには、網目を形成する各部材の交点をそれぞれ溶
接して網状の部材を形成した後、この部材を円筒状に形
成して、その連結部分を溶接しなければならない。した
がって製造作業に手間がかかるとともに、加工精度のよ
いアース電極を製造することが困難である。本発明の実
施の形態のアース電極131は、線状体をリング状に形
成してリング状体132を複数形成し、各リング状体1
32の外周部に複数の保持部材133をその軸線方向に
間隔をあけてそれぞれ溶接するだけで製造することがで
きる。したがって、加工精度のよいアース電極131を
容易に製造することができる。
【0082】さらに前記放電電極130および前記アー
ス電極131間の高速の電子が得られる放電領域は、円
板状に形成される。また各リング状体132の間隔をp
2に選ぶことによって、放電電極130およびアース電
極131間の放電領域を高精度な仮想円柱状に形成する
ことができる。したがって塵埃の除去された臭気成分お
よび有害成分を含むガスを、アース電極131の軸線方
向および軸線方向に交差する方向のいずれか一方に通過
させることによって、前記ガスを確実に処理することが
できる。これとともに前記アース電極131の表面積
は、たとえば円筒状に形成された同一寸法のアース電極
の表面積よりも非常に小さくすることができる。これに
よって放電電極130およびアース電極131間の静電
容量を小さくして、放電電位に達するために要する時間
を短縮し、非平衡プラズマを発生させやすくして、高速
の電子を得ることができる。
【0083】各リング状体132の間隔がp2よりも大
きく選ばれたときには、放電領域が前記軸線方向に間隔
をあけて形成されることになる。これにともなって前記
ガスが各放電領域間の高速の電子が得られない領域を通
過して、前記ガスが処理されないという不具合が生じ
る。この問題を解決するためには、第2位置137のア
ース電極131の各リング状体132を、第1位置13
6のアース電極131の各リング状体132間の中間部
に臨むような位置に配置するとよい。これによって、第
1位置136のアース電極131の各放電領域間の高速
の電子が得られない領域に臨む位置に、第2位置137
のアース電極131の高速の電子が得られる放電領域が
臨むことになり、前記ガスを確実に処理することができ
る。
【0084】さらに各リング状体132の軸線は、放電
電極130の軸線と同軸に設けられるので、各リング状
体132は前記ガスの流下方向A上流側から見て、アー
ス電極131が螺旋状に形成されているときよりも、各
リング状体132間の開口面積が大きくなる。したがっ
て前記ガスをアース電極131に通過させるときの圧力
損失を小さくすることができ、前記ガスがアース電極1
31によって囲まれた空間134を容易に通過すること
ができる。
【0085】各保持部材133は、各リング状体132
の外周部にそれぞれ溶接されて固定されるので、各保持
部材133の各リング状体132への固定が容易であ
る。これとともに、溶接部分が各リング状体132から
半径方向内方に突出することがなく、溶接部分の突出に
よって生じるアース電極131の損傷を防ぐことができ
る。すなわち、溶接部分の突出によって放電距離が短く
なり、放電距離の2乗に比例して、この放電電極130
および溶接部分間で火花放電が生じやすくなり、アーク
放電へと遷移して、アース電極131が溶融してしま
う。この溶融した部分では、さらにアーク放電が生じて
しまい、アース電極131が損傷してしまう。アース電
極131の損傷を防ぐためには、溶接部分を各リング状
体132から突出させないように各リング状体132の
外周部側で溶接することによって実現される。このよう
に構成することによってアーク放電が生じず、アース電
極131が損傷することが防がれる。
【0086】各保持部材133は、各リング状体132
の一直径線上で中心軸線に関して線対称に設けられ、前
記ガスの流下方向Aに臨むように配置されるので、各保
持部材133と放電電極130とは、前記ガスの流下方
向Aに平行な一直径線上に配置されることになる。これ
によって、各保持部材133と放電電極130とが前記
ガスの流下方向Aに交差する方向に平行な一直径線上に
配置されているときよりも、前記ガスの圧力損失は小さ
くなり、前記ガスが前記アース電極131によって囲ま
れた空間134を容易に通過することができる。
【0087】前記ハウジング26の各内周面26a,2
6bの第2位置137には一対のバッフルプレート13
8a,138bがそれぞれ設けられるので、第1位置1
36における各内周面26a,26bに隣接する各アー
ス電極131c,131dと各内周面26a,26bと
の間の空隙140を流れる前記ガスを、各バッフルプレ
ート138a,138bによって第2位置137に配置
される各アース電極131に導くことができ、前記ガス
を確実に処理することができる。
【0088】各アース電極131は相互に間隔をあけて
配置されるので、すべてのアース電極131が相互に接
触しているときと比べて、1つのアース電極131が不
所望にずれたとしても、すべてのアース電極131がず
れてしまうという不具合が生じず、各放電電極130お
よび各アース電極131間の距離を高精度に保持するこ
とができる。
【0089】図10は、本発明の実施のさらに他の形態
である浄化装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27
b1の一部を示す平面図である。本実施形態において、
前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の参照符
を付し、説明を省略する。図10において、放電電極1
30は図解を容易にするため、その太さを拡大して示し
ている。
【0090】放電電極130およびアース電極131
は、非平衡プラズマ発生部27b1に、放電電極130
およびアース電極131の軸線方向が鉛直方向(図10
の紙面に垂直な方向)になるように、かつ各保持部材1
33が、塵埃が除去された臭気成分および有害成分を含
むガスの流下方向A(図10の下方から上方へ向かう方
向)に臨むように複数配置される。また各放電電極13
0および各アース電極131は、相互に間隔をあけて千
鳥状に配置される。ここで本発明の実施の形態におい
て、「千鳥状」とは、前記ガスの流下方向Aに垂直な方
向(図10の左右方向)に等間隔d11をあけて予め定
める第1位置141に配置される各放電電極130、お
よび各放電電極130と同軸となるように配置される各
アース電極131の数と、第1位置141における各放
電電極130間の距離d11を一辺とする正三角形の頂
点の位置である第2位置142に配置される各放電電極
130、および各放電電極130と同軸となるように配
置される各アース電極131の数とが等しく、第2位置
142の各放電電極130および各アース電極131
が、第1位置141の各放電電極130および各アース
電極131に対して、前記ガスの流下方向Aに垂直な方
向に前記間隔d11の半分だけずれて配置された状態を
いう。
【0091】第1位置141におけるハウジング26の
鉛直方向に延びて対向する一対の内周面26a,26b
のうち、一方(図10の右方)側の内周面26aには、
鉛直方向に延び、かつ他方(図10の左方)側の内周面
26bに向かって突出する第1バッフルプレート143
aが設けられる。第2位置142の他方側の内周面26
bには、鉛直方向に延び、かつ一方側の内周面26aに
向かって突出する第2バッフルプレート143bが設け
られる。第1バッフルプレート143aと、第1位置1
41における第1バッフルプレート143aに隣接する
アース電極131eとの間隔は、他方側の内周面26b
と、第1位置141における他方側の内周面26bに隣
接するアース電極131fとの間隔と等しく選ばれる。
第2バッフルプレート143bと、第2位置142にお
ける第2バッフルプレート143bに隣接するアース電
極131gとの間隔は、一方側の内周面26aと、第2
位置142における一方側の内周面26bに隣接するア
ース電極131hとの間隔と等しく選ばれる。第1位置
141における第1バッフルプレート143aと他方側
の内周面26bとの間隔は、第2位置142における第
2バッフルプレート143bと一方側の内周面26aと
の間隔と等しく選ばれる。
【0092】塵埃の除去された臭気成分および有害成分
を含むガスは、流下方向Aに供給される。第1位置14
1における各アース電極131に臨む位置を通過する前
記ガスは、非平衡プラズマが発生するアース電極131
によって囲まれた空間134を通過する。第1位置14
1における各アース電極131間、ならびに第1バッフ
ルプレート143aおよび第1アース電極131e間を
通過する前記ガスは、第2位置142における非平衡プ
ラズマが発生するアース電極131によって囲まれた空
間134を通過する。第1位置141よりも前記ガスの
流下方向A上流側の一方側の内周面26a付近を通過す
るガスは、第1バッフルプレート143aによって他方
側の内周面26b側に導かれて、非平衡プラズマが発生
するアース電極131によって囲まれた空間134を通
過する。他方側の内周面26bと前記アース電極131
fとの間の空隙144を通過する前記ガスは、第2バッ
フルプレート143bによって一方側の内周面26a側
に導かれて、非平衡プラズマが発生するアース電極13
1によって囲まれた空間134を通過する。このように
して前記ガスは、そのガス中の臭気成分および有害成分
が非平衡プラズマによって分解除去されて、排出され
る。
【0093】第1位置141における第1バッフルプレ
ート143aと他方側の内周面26bとの間隔と、第2
位置142における第2バッフルプレート143bと一
方側の内周面26aとの間隔とは等しく選ばれるので、
前記ガスの流路断面積の変化が小さくなり、前記ガスの
圧力損失を小さくすることができる。これによって前記
ガスが、前記アース電極131によって囲まれた空間1
34を容易に通過することができ、前記ガスを確実に処
理することができる。
【0094】図11は本発明の実施のさらに他の形態で
ある浄化装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27c
の放電電極50およびアース電極51を簡略化して示す
正面図であり、図12は図11の切断面線XII−XI
Iから見た断面図である。図11および図12におい
て、放電電極50は図解を容易にするため、その直径を
拡大して示している。
【0095】放電電極50は導電性を有する材料、たと
えば鋼から成り、断面形状が円形状の線状体から成り、
かつ相互に間隔をあけて複数設けられる。アース電極5
1は導電性を有する材料、たとえば鋼から成り、複数の
透孔52が形成される平板状の板状体から成り、前記複
数の放電電極50から一定の間隔d2をあけて両側に配
置される。すなわちアース電極51はいわゆる網目状に
形成される。複数の放電電極50は、非平衡プラズマ発
生部27cに複数列設けられる。放電電極50は、少な
くともアース電極51の長手方向全長に臨んで配置され
る。
【0096】塵埃が除去されたガスは、図12の下方か
ら上方に向かう前記ガスの流下方向Aに供給される。こ
のガスは、アース電極51の側面側から各透孔52を介
して非平衡プラズマが発生するアース電極51間の空間
53に供給され、前記ガス中の臭気成分および有害成分
を分解除去し、この分解除去したガスを前記空間53か
ら各透孔52を介して排出する。
【0097】放電電極50およびアース電極51の寸法
の一例を示すと、放電電極50の直径D1は、1〜5m
m程度に選ばれる。各放電電極50間の間隔d1は、1
00m程度に選ばれる。各放電電極50およびアース電
極51間の間隔d2は、125mm程度に選ばれる。ア
ース電極51の厚さtは、たとえば2mm程度に選ばれ
る。アース電極51の幅Wは、3m程度に選ばれる。ア
ース電極51の長手方向長さL2は、3〜10m程度に
選ばれる。
【0098】アース電極51には複数の透孔52が形成
されるので、塵埃が除去されたガスを各透孔52を介し
て非平衡プラズマが発生するアース電極51間の空間5
3に供給して、前記ガスの臭気成分および有害成分を分
解除去し、この分解除去したガスを前記空間53から各
透孔52を介して排出することができる。またアース電
極51に平行な方向で、かつ放電電極50に交差する方
向および各放電電極50に沿う方向だけでなく、アース
電極51側から各放電電極52に交差する方向に塵埃が
除去されたガスを大きな流量で通過させて前記ガスを処
理することができる。これとともに、アース電極51の
表面積を、複数の透孔52が形成されていない同一寸法
のアース電極の表面積よりも小さくすることができる。
これによって各放電電極50およびアース電極51間の
静電容量を小さくして、放電電位に達するために要する
時間を短縮し、非平衡プラズマを発生させやすくして高
速の電子を得ることができる。
【0099】また前記複数の透孔52が形成される板状
体から成るアース電極51は平板状に形成されるので、
入手が容易な平板状の板状体をアース電極51として用
いることができ、これによって構成が簡単でかつ安価な
プラズマ発生手段4を形成することができる。
【0100】さらに各放電電極50間の中央部に1また
は複数の第2のアース電極を配置することによって、高
速の電子が得られる領域が増え、ガスを処理する能力を
向上させることができる。
【0101】図13は本発明の実施のさらに他の形態で
ある浄化装置に備えられる非平衡プラズマ発生部27d
の放電電極60ならびにアース電極61および第2アー
ス電極63を簡略化して示す正面図であり、図14は図
13の切断面線XIV−XIVから見た断面図である。
図13および図14は、図解を容易にするため、放電電
極60および第2のアース電極63の直径および幅を拡
大して示している。
【0102】放電電極60は導電性を有する材料、たと
えば鋼から成り、断面形状が円形状の線状体から成り、
かつ相互に間隔をあけて複数設けられる。アース電極6
1は導電性を有する材料、たとえば鋼から成り、複数の
透孔62が形成される波板状の板状体から成り、前記複
数の放電電極60から一定の間隔をあけて両側に配置さ
れる。すなわちアース電極61はいわゆる網目状に形成
される、複数の放電電極60は、非均衡プラズマ発生部
27dに複数列設けられる。相互に隣接する各放電電極
60の位置関係は、正三角形をなすように配置される。
相互に隣接する各放電電極60間の中央部には、第2の
アース電極63が配置される。第2のアース電極63
は、導電性を有する材料、たとえば鋼から成り、断面形
状が正方形状の線状体から成る。アース電極61は、各
放電電極60およびこの放電電極に隣接する第2のアー
ス電極63間の間隔を半径とする仮想円筒面の一部を形
成するように弯曲している。放電電極60および第2の
アース電極63は、少なくともアース電極61の長手方
向全長に臨んで配置される。
【0103】塵埃が除去されたガスは、図14の下方か
ら上方に向かう前記ガスの流下方向Aに供給される。こ
のガスは、アース電極61側から各透孔62を介して非
平衡プラズマが発生するアース電極61間の空間64に
供給され、前記ガス中の臭気成分および有害成分を分解
除去し、この分解除去したガスを前記空間64から各透
孔62を介して排出する。
【0104】放電電極60、アース電極61および第2
のアース電極63の寸法の一例を示すと、放電電極60
の直径D1は、1〜5mm程度に選ばれる。アース電極
61の幅Wは、3m程度に選ばれる。アース電極61の
長手方向長さL2は、3〜10m程度に選ばれる。アー
ス電極61の厚さtは、2mm程度に選ばれる。アース
電極61の放電電極60に臨む弯曲した面の半径Rは、
125mm程度に選ばれる。第2のアース電極63の一
辺の長さBは、4mm程度に選ばれる。各放電電極60
間の間隔d3は、たとえば250mm程度に選ばれる。
放電電極60および第2のアース電極63間の間隔d4
は、125mmに選ばれる。各放電電極60およびアー
ス電極61間の間隔d5は、たとえば125mm程度に
選ばれる。
【0105】アース電極61には複数の透孔62が形成
されるので、塵埃が除去されたガスを各透孔62を介し
て非平衡プラズマが発生するアース電極61間の空間6
4に供給して、前記ガス中の臭気成分および有害成分を
分解除去し、この分解除去したガスを前記空間64から
各透孔62を介して排出することができる。またアース
電極61に平行な方向で、かつ放電電極60に交差する
方向および各放電電極60に沿う方向だけでなく、アー
ス電極61側から各放電電極60に交差する方向に塵埃
が除去されたガスを大きな流量で通過させて前記ガスを
処理することができる。これとともに、アース電極61
の表面積を複数の透孔が形成されていない同一寸法のア
ース電極の表面積よりも小さくすることができる。これ
によって各放電電極60およびアース電極61間の静電
容量を小さくして、放電電位に達するために要する時間
を短縮し、非平衡プラズマを発生させやすくし、高速の
電子を容易に得ることができる。
【0106】また前記複数の透孔62が形成される板状
体であるアース電極61は、波板状に形成されるので、
アース電極61が平板状に形成されているときよりも放
電電極60およびアース電極61間で高速の電子が得ら
れる領域が増え、アース電極61が平板状に形成されて
いるときよりも、ガスを処理する能力が向上し、構成が
簡単でかつ安価なプラズマ発生手段4を形成することが
できる。
【0107】さらにアース電極61を波板状に形成する
ことによって、アース電極61が平板状に形成されてい
るときよりも各アース電極61間の間隔を小さくして波
板状のアース電極61を配置することができ、プラズマ
発生手段4を小形化することができる。
【0108】さらに相互に隣接する各放電電極60間の
中央部には第2のアース電極63が配置されるので、放
電電極60およびアース電極61間で高速の電子が得ら
れるとともに、放電電極60および第2のアース電極6
3間においても高速の電子を得ることができ、プラズマ
発生手段4がガスを処理する能力をさらに向上させるこ
とができる。
【0109】本実施形態において第2のアース電極63
は断面形状が四角形状に形成される線状体からなってい
るが、これに代えて断面形状が円形状の線状体から成っ
ていてもよく、また帯板から成っていてもよい。さらに
この帯板に透孔が形成されていてもよい。さらに、第2
のアース電極63は相互に隣接する各放電電極60間の
中央部に1つ設けられているが、複数設けられていても
よい。
【0110】また本実施形態において、アース電極61
は複数の透孔62が形成される波板状の板状体から成っ
ているが、これに代えて、複数の透孔が形成されていな
い波板状の板状体から成っていてもよい。
【0111】図15は本発明の実施のさらに他の形態で
ある浄化装置70の構成を簡略化して示す断面図であ
り、図16は図15の切断面線XVI−XVIから見た
拡大断面図であり、図17はバグフィルタ72付近の構
成を簡略化して示す拡大縦断面図である。本実施形態に
おいて前述の実施形態の構成に対応する部分には同一の
参照符を付す。
【0112】浄化装置70は、ハウジング71と、集塵
手段であるバグフィルタ72と、プラズマ発生手段4
と、塵埃回収手段100と後処理手段160とを含む。
ハウジング71は、ほぼ水平に延び、四角形状に形成さ
れる端板71aと、端板71aの長手方向両端部と長手
方向に垂直な幅方向両端部とから鉛直下方に延びる4つ
の側板71bと、各側板71bの下端部に連なり、鉛直
下方に向かうにつれて近接する方向に傾斜する案内面を
有するホッパ部73とを含む。
【0113】各側板71bには、端板71aに間隔をあ
けて仕切り板76が設けられる。仕切り板76は、その
周縁部76aが各側板71bの上部に気密に固定され
る。仕切り板76には、全面にわたって相互に間隔をあ
けて複数の透孔79が形成される。このようにしてハウ
ジング71の内部空間75は、仕切り板76によって煤
塵などの塵埃を含むガスが供給される第1空間77と、
処理後のガスが供給される第2空間78とに仕切られ
る。
【0114】バグフィルタ72は、たとえばガラス繊維
から成り、袋状に形成される。バグフィルタ72の上端
部は、仕切り板76に気密に設けられる取付手段93に
外挿され、したがってバグフィルタ72が仕切り板76
から垂れ下がり、バグフィルタ72の内部空間と第2空
間78とが各透孔79を介して連通する。ハウジング7
1の上部には、端板71aと、各側板71bの上部71
b1と、仕切り板76と、取付手段93とによってヘッ
ダ92が形成される。さらにハウジング71の下部のバ
グフィルタ72の下端部よりも下方には、煤塵などの塵
埃を含むガスを第1空間77に供給する供給管路80が
接続される。
【0115】取付手段93は、端板76の各透孔79の
周縁部から鉛直下方に延びる筒状の取付体94と、前記
取付体94の外周面に当接し、外挿されたバグフィルタ
72の内周面を支持し、バグフィルタ72を補強する網
状の補強体95と、バグフィルタ72の上部の外周面に
当接し、バグフィルタ72を補強体95を介して取付体
94に締結して保持する保持体96とを含む。バグフィ
ルタ72の上端面と仕切り板76の下方に臨む一表面と
の間には、パッキン97が介在され、第1空間77とヘ
ッダ92の内部空間である第2空間78との間の気密状
態を保持する。
【0116】プラズマ発生手段4は、非平衡プラズマを
発生させる非平衡プラズマ発生部27を含み、非平衡プ
ラズマ発生部27は、図3および図4に示される構成と
同一の構成を有する複数の放電電極40と、複数のアー
ス電極41と、電源98とを含む。バグフィルタ72は
各アース電極41を外囲し、相互に接触しないように間
隔をあけてそれぞれ設けられる。
【0117】導気手段74は、少なくとも取付手段93
と、ヘッダ92と、第1管路81と、吸引ファン82
と、第2管路83と、第1開閉弁90とを含む。厳密に
いえば導気手段74は、供給管路80と、ヘッダ92を
含むハウジング71と、取付手段93と、第1管路81
と、吸引ファン82と、第2管路83と、第1開閉弁9
0と、第2開閉弁86と、第3管路84と、複数の第3
開閉弁87と、複数の第4管路85とを含む。
【0118】第1管路81は、その一端部がヘッダ92
を構成する端板71aに接続され、他端部が吸引ファン
82の供給口に接続されてヘッダ92内の第2空間78
と吸引ファン82内の空間とを連通する。吸引ファン8
2の排気口には、第2管路83が接続される。第2管路
83には、ガスの流下方向下流側に第3管路84が接続
される。また第2管路83には、第2管路83と第3管
路84との接続位置89よりもガスの流下方向下流側に
第1開閉弁90が介在される。さらに第2管路83に
は、後処理手段160が介在される。
【0119】第3管路84には、一端部が第3管路84
の流下方向下流側にそれぞれ接続され、他端部が放電電
極40とアース電極41との間の空間である各アース電
極41によって囲まれた空間43に臨んでそれぞれ配置
される複数の第4管路85が設けられる。第3管路84
のガスの流下方向上流側には、第2開閉弁86が介在さ
れる。各第4管路85には、第3開閉弁87がそれぞれ
介在される。集塵手段は、バグフィルタ72と上述の導
気手段74とを含んで構成される。
【0120】塵埃回収手段100は、前記ホッパ部73
と、スクリューコンベヤ101と、ロータリフィーダ1
02と、排出口103とを含む。スクリューコンベヤ1
01は、ホッパ部73の下部に設けられ、図15の紙面
に垂直な水平軸線まわりに回転駆動され、ホッパ部73
に貯留された塵埃を排出口73aに移送する。ロータリ
フィーダ102は、ホッパ部73の排出口73aの下方
に設けられる。またロータリフィーダ102は、ケーシ
ング105内で回転駆動されるロータ106が設けられ
るロータリバルブ107と、前記ロータ106を所定の
回転速度で回転駆動するモータ108とを有する。さら
にロータリフィーダ102は、スクリューコンベヤ10
1によって移送された塵埃を、ロータリフィーダ102
の下方に設けられる排出口103に移送し、排出する。
さらに詳しく述べると、スクリューコンベヤ101を定
期的または所定の貯留量に達したときに駆動して、塵埃
を含む粉粒体をスクリューコンベヤ101によって強制
的に排出してロータリフィーダ102に導き、ケーシン
グ105内のガスを漏出することなく排出口103から
排出することができる。
【0121】第1開閉弁90が開放され、第2開閉弁8
6および各第3開閉弁87が閉鎖されているときに吸引
ファン82が運転されると、ヘッダ92内の空間である
第2空間78の圧力は負圧となって、バグフィルタ72
によって囲まれた空間が負圧とされ、供給管路80から
煤塵などの塵埃を含むガスが第1空間77に供給され
る。供給された前記ガスは、バグフィルタ72の周囲か
らバグフィルタ72に導かれ、バグフィルタ72によっ
て前記ガスから煤塵などの塵埃を除去する。煤塵などの
塵埃が除去されたガスは、アース電極41によって囲ま
れた空間43に導かれる。アース電極41によって囲ま
れた空間43に導かれたガスは、放電電極40およびア
ース電極41間に発生する非平衡プラズマによって塵埃
が除去されたガス中の臭気成分および有害成分を分解除
去する。この処理後のガスはアース電極41の軸線方向
上方に導かれ、透孔79を介して第2空間78に導か
れ、第1管路81、吸引ファン82、第2管路83後処
理手段160および第1開閉弁90を介して予め定める
放出位置88に放出される。
【0122】またバグフィルタ72に捕集された塵埃を
回収するには、第1開閉弁90を閉鎖し、第2開閉弁8
6を開放して、塵埃を回収しようとするバグフィルタ7
2に対応する第3開閉弁87を開放する。これによっ
て、第2管路83を流れる清浄な空気は、第3管路84
に導かれ、選択された第3開閉弁87を介して選択され
た第4管路85に導かれて、アース電極41によって囲
まれた空間43に導かれる。前記空間43に導かれた清
浄な空気は、バグフィルタ72の内方から外方に向かっ
て放出され、バグフィルタ72に捕捉された塵埃を吹き
払う。吹き払われた塵埃は、ホッパ部73に落下して貯
留された後、ロータリフィーダ102を介して排出口1
03から回収される。
【0123】前記集塵手段はアース電極41を外囲する
バグフィルタ72であり、前記集塵手段はアース電極4
1によって囲まれた空間43から予め定める放出位置8
8に処理後のガスを導く導気手段74を含むので、導気
手段74の吸引ファン82によってバグフィルタ72内
は負圧とされ、バグフィルタ72の周囲の煤塵などの塵
埃を含むガスをバグフィルタ72に導き、塵埃が除去さ
れたガスをアース電極41によって囲まれた空間43に
導く。これによって放電電極40およびアース電極41
間に発生する非平衡プラズマによって、塵埃が除去され
たガス中の臭気成分および有害成分が分解除去され、こ
の処理後のガスをアース電極41の軸線に沿う方向に導
いて、予め定める放出位置88に導くことができる。ま
たアース電極41の周囲にバグフィルタ72が設けられ
ることによって、図1〜図14に示される本発明の実施
の形態と比較して構成が簡略化され、集塵手段をプラズ
マ発生手段4の近傍に配置することが可能となる。これ
によって図1〜図14に示される本発明の実施の形態と
比較して、浄化装置70の小形化を図ることができる。
さらにバグフィルタ72に導かれる前記塵埃を含むガス
は、バグフィルタ72の周囲から導かれるので、バグフ
ィルタ72の設置位置にかかわらず、ほぼ均等に塵埃を
捕集することができる。これとともに、導気手段74に
は処理後のガスが導かれるので、導気手段74、特に吸
引ファン82の汚損が少ない。
【0124】図1〜図17に示される本発明の実施の形
態において、放電電極40,50,60,110,13
0、アース電極41,51,61,111,131およ
び第2のアース電極63は、鋼から成っているが、これ
に代えて、銅またはアルミニウムなどの他の導電性を有
する材料から成っていてもよい。
【0125】アース電極41,51,61は、その透孔
42,52,62を機械加工によって板状体を打ち抜い
て形成してもよいし、またアース電極41,51,61
にラス板または金網を用いてもよい。
【0126】図3および図4ならびに図11〜図17に
示される本発明の実施の形態において、放電電極40,
50,60は断面形状が円形状であるが、これに限られ
るものではなく、環状、多角形状などの他の形状であっ
てもよい。
【0127】図5〜図10に示される本発明の実施の形
態において、アース電極111,131を構成する螺旋
状体112およびリング状体132は、断面形状が円形
状の線状体から成っているが、これに代えて、断面形状
が長方形状の帯状体から成っていてもよい。このとき帯
状体の断面における長辺の長さは、10〜20mm程度
に選ばれ、短辺の長さは、2〜3mm程度に選ばれる。
【0128】また図5〜図10に示される本発明の実施
の形態において、放電電極110,130は断面形状が
正方形状であるが、これに限られるものではなく、円形
状、環状および多角形状などの他の形状であってもよ
い。
【0129】さらに図5〜図10に示される本発明の実
施の形態において、各アース電極111,131は相互
に間隔をあけて配置されているが、本発明の実施のさら
に他の形態として、各アース電極111,131は相互
に接触した状態で配置されていてもよい。このように構
成することによって、塵埃が除去された臭気成分および
有害成分を含むガスは、確実にアース電極111,13
1を通過することができ、前記ガスを確実に処理するこ
とができる。これによって前記ガスの処理効率を向上す
ることができる。これとともに各アース電極111,1
31は個別に接地される必要がなく、構成を簡略化する
ことができる。
【0130】さらに図5〜図10に示される本発明の実
施の形態において、アース電極111,131は大略的
に円筒状に形成されているが、これに限られるものでは
なく、大略的に各筒状などの他の形状であってもよい。
【0131】図8〜図10に示される本発明の実施の形
態において、アース電極131は各リング状体132の
外形が円形のリング状に形成され、各リング状体132
の中心軸線が放電電極130の軸線と同軸になるように
配置されて、各保持部材133に固定されているが、本
発明の実施のさらに他の形態として、各リング状体の外
形が楕円のリング状に形成され、各リング状体の中心軸
線が放電電極130の軸線に交差するように配置され
て、各保持部材133に固定されていてもよい。このよ
うに構成することによって、アース電極を大略的に円筒
状に形成することができる。これとともに、前記ガス
は、放電電極130およびアース電極間の各放電領域を
確実に通過することができ、前記ガスを確実に処理する
ことができる。このときの各リング状体の間隔はp2に
選ぶとよい。
【0132】図3〜図10に示される本発明の実施の形
態において、放電電極40,110,130は線状体か
ら成っているが、これに限られるものではなく、たとえ
ば螺旋状体から成っていてもよい。このように構成する
ことによって、アース電極41,111,131によっ
て囲まれた空間43,114,134における放電電極
が占有する領域が増加する。放電電極およびアース電極
間に印加される所定の電圧に対して、放電電極およびア
ース電極41,111,131間の距離は変わらないの
で、前記空間43,114,134における放電電極が
占有する領域の増加に伴って、アース電極の直径を大き
くすることができる。したがって非平衡プラズマ発生部
27,27a,27a1,27b,27b1に備えられ
る放電電極およびアース電極41,111,131の数
が減少し、構成を簡略化することができる。
【0133】図15〜図17に示される本発明の実施の
形態において、バグフィルタ72は各アース電極41を
外囲してそれぞれ設けられているが、本発明の実施のさ
らに他の形態として、複数のアース電極41を外囲する
ように1つのバグフィルタ72を設けてもよい。このよ
うに構成することによってバグフィルタ72の取付作業
が容易になる。
【0134】また図15〜図17に示される本発明の実
施の形態において、バグフィルタ72に捕集された塵埃
をバグフィルタ72から除去するには、予め定める放出
位置88に導かれる清浄な空気をアース電極41によっ
て囲まれた空間43に導いて、バグフィルタ72の内方
から外方に向かって放出しているが、これに代えて、バ
グフィルタ72を振動させることによって塵埃を除去し
てもよい。
【0135】さらに図15〜図17に示される本発明の
実施の形態において、煤塵などの塵埃を含むガスは吸引
ファン82によってヘッダ92内の清浄な空気を吸引し
てヘッダ92内を負圧とすることによって第1空間77
に供給しているが、これに代えて、供給管路80のガス
の流下方向上流側に送風ファンを設け、ヘッダ92を大
気開放して前記ガスを第1空間77に供給してもよい。
さらに送風ファンを用いず、前記ガスの排気圧によって
第1空間77に供給してもよい。
【0136】さらに図15〜図17に示される本発明の
実施の形態において、バグフィルタ72は円筒状のアー
ス電極41を外囲して設けられているが、これに代え
て、図3〜図14に示される螺旋状、リング状、平板状
または波板状のアース電極51,61,111,13
1、もしくは第2のアース電極63が設けられた平板状
または波板状のアース電極51,61を外囲して設けら
れていてもよい。
【0137】図18は、本発明の実施のさらに他の形態
である浄化装置170の構成を簡略化して示す断面図で
ある。本発明の実施の形態において、上述の実施の形態
の構成に対応する部分には同一の参照符を付し、説明を
省略する。
【0138】浄化装置170は、調湿機171とプラズ
マ発生手段4と後処理手段172とを含む。この浄化装
置170には、臭気成分を含むガスが調湿機171側か
ら後処理手段172側に向って供給される。調湿機17
1のガスの流下方向A上流側である入口側には、入側蓋
体2が連結される。調湿機171のガスの流下方向A下
流側である出口側には、プラズマ発生手段4が連結され
る。プラズマ発生手段4のガスの流下方向A下流側であ
る出口側には、後処理手段172が連結される。後処理
手段172のガスの流下方向A下流側である出口側に
は、出側蓋体5が連結される。
【0139】調湿機171は、臭気成分を含むガスに適
度な湿度を与える。後処理手段172は、プラズマ発生
手段における放電による非平衡プラズマによって発生す
る人体に有害なオゾンを分解するとともに、分解されず
に励起状態となった臭気成分を処理する。具体的には後
処理手段は、カーボンブラックとゼオライトとを含む触
媒から成る。この触媒の作成には、ゼオライトと上述の
洗浄廃液とが用いられる。触媒は、洗浄廃液にゼオライ
トを混合して、たとえばハニカム状に成形することによ
って実現される。
【0140】入側蓋体2内部に導かれた臭気成分を含む
ガスは、調湿機171に供給されて、適度な湿度にな
る。このガスは、プラズマ発生手段4に供給され、非平
衡プラズマ発生部27によって発生する非平衡プラズマ
によって、上述と同様に臭気成分の大部分が分解されて
除去される。またガスに適度な湿度を与えることによっ
て臭気成分の分解が促進される。さらにプラズマ発生手
段4においては、放電による非平衡プラズマによってオ
ゾンが発生するとともに、分解されずに励起状態となっ
た臭気成分が発生する。
【0141】オゾンおよび励起状態の臭気成分を含むガ
スは、後処理手段172に供給される。ガス中のオゾン
は、カーボンブラックによって分解される。またガス中
の励起状態の臭気成分は、ゼオライトの吸着作用によっ
てゼオライト内に微小時間蓄蔵されて酸化され、無害化
する。このようにしてオゾンおよび励起状態の臭気成分
が処理される。処理されたガスは、出側蓋体5および導
気手段150を介して前記開口部150aから大気へ放
出される。
【0142】たとえばアンモニアを含むガスを処理する
場合、後処理手段172が設けられない浄化装置では5
0%のアンモニアが分解されるが、本発明の実施の形態
の浄化装置170では、80%のアンモニアが分解され
る。また硫化水素を含むガスを処理する場合、後処理手
段172が設けられない浄化装置では、80%の硫化水
素が分解されるが、本発明の実施の形態の浄化装置17
0では、82%の硫化水素が分解される。
【0143】このように、プラズマ発生手段4で発生す
るオゾンと励起状態の臭気成分とが1つの後処理手段1
72で処理できるので、装置の大形化を防ぐことがで
き、構成の簡略化を図ることができるとともに、ガスの
処理効率を向上することができる。
【0144】図18に示される本発明の実施の形態にお
いて、後処理手段172は、プラズマ発生手段4と出側
蓋体5との間に配置されているが、これに代えて、プラ
ズマ発生手段4と出側蓋体5とを連結し、後処理手段1
72が導気手段150に介在されていてもよい。
【0145】図1〜図18に示される本発明の実施の形
態において、後処理手段160,172を構成する触媒
は、ハニカム状であるが、これに代えて、粒状であって
もよい。
【0146】図1〜図18に示される本発明の実施の形
態において、触媒に用いられるゼオライトは、天然ゼオ
ライトであってもよく、また合成ゼオライトであっても
よい。
【0147】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、ガスだ
けがプラズマ発生手段に供給されるので、プラズマ発生
手段が汚損することがなく、清掃などの手間がかから
ず、簡単な構成で浄化装置の保守管理を容易にすること
ができる。プラズマ発生手段で発生するオゾンと、プラ
ズマ発生手段において分解除去されない一部の成分とを
1つの後処理手段で処理できるので、装置の大形化を防
ぐことができ、構成の簡略化を図ることができるととも
に、ガスの処理効率を向上することができる。
【0148】請求項2記載の本発明によれば、前記プラ
ズマ発生手段は放電電極およびアース電極間のガスを放
電によって電子とイオンとに電離させ、電子の電子温度
がイオンのイオン温度に比べて高い状態で電子とイオン
とが熱力学的に平衡していない状態のプラズマである非
平衡プラズマを発生させるので、放電によって発生する
各電極間のプラズマ雰囲気中のガスの温度が常温に保た
れた状態で高速の電子を得ることができ、この高速の電
子を塵埃が除去されたガス中の臭気成分および有害成分
に衝突させて、反応性に富む化学的活性種を生成し、化
学反応を起こさせて前記ガス中の臭気成分および有害成
分を除去することができる。また放電によって発生する
各電極間のプラズマ雰囲気中のガスの温度は常温に保た
れているので、プラズマ発生手段に冷却手段などを設け
る必要がない。またプラズマ発生手段から排出されるガ
スの温度も常温に保たれ、熱プラズマを用いるときのよ
うに高温のガスが排出されることがなく、排出されるガ
スの冷却手段などを設ける必要がなく、構成の簡略化を
図ることができる。
【0149】請求項3〜5記載の本発明によれば、後処
理手段はカーボンブラックと、ゼオライトおよび/また
は石灰とを含んで形成される触媒から成るので、オゾン
の分解、臭気成分の無害化および/または酸性成分の中
和を1つの手段で実現することができる。
【0150】請求項6記載の本発明によれば、洗浄廃液
を用いて触媒を実現するので、廃物を有効に利用して、
安価に触媒を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である浄化装置1の構成
を簡略化して示す断面図である。
【図2】放電電極およびアース電極間に印加されるパル
ス電圧の波形図である。
【図3】浄化装置1に備えられる非平衡プラズマ発生部
27の放電電極40およびアース電極41を簡略化して
示す正面図である。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。
【図5】本発明の実施の他の形態である浄化装置に備え
られる非平衡プラズマ発生部27aの放電電極110お
よびアース電極111を簡略化して示す正面図である。
【図6】非平衡プラズマ発生部27aの一部を示す平面
図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装置
に備えられる非平衡プラズマ発生部27a1の一部を示
す平面図である。
【図8】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装置
に備えられる非平衡プラズマ発生部27bの放電電極1
30およびアース電極131を簡略化して示す正面図で
ある。
【図9】非平衡プラズマ発生部27bの一部を示す平面
図である。
【図10】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装
置に備えられる非平衡プラズマ発生部27b1の一部を
示す平面図である。
【図11】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装
置に備えられる非平衡プラズマ発生部27cの放電電極
50ならびにアース電極51を簡略化して示す正面図で
ある。
【図12】図11の切断面線XII−XIIから見た断
面図である。
【図13】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装
置に備えられる非平衡プラズマ発生部27dの放電電極
60ならびにアース電極61および第2のアース電極6
3を簡略化して示す断面図である。
【図14】図13の切断面線XIV−XIVから見た断
面図である。
【図15】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装
置70の構成を簡略化して示す断面図である。
【図16】図15の切断面線XVI−XVIから見た拡
大断面図である。
【図17】バグフィルタ72付近の構成を簡略化して示
す拡大縦断面図である。
【図18】本発明の実施のさらに他の形態である浄化装
置170の構成を簡略化して示す断面図である。
【符号の説明】
1,70,170 浄化装置 3 集塵手段 4 プラズマ発生手段 40,50,60,110,130 放電電極 41,51,61,111,131 アース電極 42,52,62 透孔 43,114,134 アース電極内の空間 63 第2のアース電極 160,172 後処理手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理すべきガスが供給され、放電電極お
    よびアース電極間の放電によってプラズマを発生するプ
    ラズマ発生手段と、 プラズマ発生手段によって処理されたガスが供給され、
    ガス中のオゾンを分解するとともに、ガス中の臭気成分
    および酸性成分の少なくともいずれか一方を処理する後
    処理手段とを含むことを特徴とする浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記プラズマ発生手段は、非平衡プラズ
    マを発生させることを特徴とする請求項1記載の浄化装
    置。
  3. 【請求項3】 前記後処理手段は、カーボンブラックと
    ゼオライトとを含んで形成される触媒から成ることを特
    徴とする請求項1または2記載の浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記後処理手段は、カーボンブラックと
    石灰とを含んで形成される触媒から成ることを特徴とす
    る請求項1または2記載の浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記後処理手段は、カーボンブラックと
    石灰とゼオライトとを含んで形成される触媒から成るこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の浄化装置。
  6. 【請求項6】 カーボンブラックには、墨滴または硯用
    墨の製造過程で発生する洗浄廃液が用いられることを特
    徴とする請求項3〜5のうちのいずれかに記載の浄化装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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