JP3368394B2 - 瓶入り飲物の宅配方法 - Google Patents
瓶入り飲物の宅配方法Info
- Publication number
- JP3368394B2 JP3368394B2 JP03546794A JP3546794A JP3368394B2 JP 3368394 B2 JP3368394 B2 JP 3368394B2 JP 03546794 A JP03546794 A JP 03546794A JP 3546794 A JP3546794 A JP 3546794A JP 3368394 B2 JP3368394 B2 JP 3368394B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- milk
- bottle
- home delivery
- water
- delivery box
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Packages (AREA)
- Dairy Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、牛乳等の瓶入り飲物
を各家庭へ保冷した状態で宅配する宅配方法に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術及びその課題】近年、スーパーマーケット
内等では紙製パック内に牛乳,ジュース等を入れたもの
が市販されているが、このような紙製のパック内に牛乳
等が封入されている場合には、紙製パックに牛乳,ジュ
ースの成分が吸い取られてしまうことがあり、牛乳,ジ
ュース等の成分を良好に残存させるには瓶容器内に封入
することが好ましく、特に牛乳では瓶入り牛乳が見直さ
れており、このような瓶入り牛乳を各家庭に絞り立ての
鮮度保持状態で宅配するために、例えば図6に示すよう
な宅配ボックス1内に牛乳瓶2,2,2を入れ、牛乳瓶
2,2,2上に板状の蓄冷剤51を載せ、宅配ボックス
1の蓋1aを密封した状態で各家庭に届けている。 【0003】この宅配ボックス1は外周がプラスチック
で形成され、その内側に発泡ポリエチレンが貼着等され
て断熱構造に形成されたものであり、例えば内部には8
本の牛乳瓶2,2が入るように設計されたものである。 【0004】また、従来の板状蓄冷剤51は、樹脂をブ
ロー成形した容器内に液体状の蓄冷剤が封入されたもの
であり、冷凍庫内で凍結させた後に宅配ボックス1内に
入れ、この板状蓄冷剤51から発せられる冷気により牛
乳瓶2,2を保冷できるものである。 【0005】このような宅配方法において、宅配ボック
ス1内に牛乳瓶2,2が8本収納されている状態では、
各牛乳瓶2,2の上面側に良好に板状蓄冷剤51が載置
されて上方より冷気を各牛乳瓶2,2,2に良好に流下
させることができるが、例えば図7に示すように、配達
する牛乳瓶が2本であるような場合には、宅配ボックス
1内での余分な空間が大となり、牛乳瓶2上に良好に板
状蓄冷剤51を載せることができず、輸送中に板状蓄冷
剤51が宅配ボックス1内で位置を変え、牛乳瓶2,2
を倒してしまうことが多く、また、板状蓄冷剤51は宅
配ボツクス1内の一内壁面側にズレ落ちることが多く、
図7のような状態では良好に板状蓄冷剤51からの冷気
が2本の牛乳瓶2,2に届かず、一方側の牛乳瓶の片面
のみが冷却されて、他の側面及び他方の牛乳瓶は保冷状
態が悪化して局部的に高温となり、届先のお客が長時間
牛乳を飲まずに宅配ボックス1を放置しておいたような
場合には、牛乳瓶2内の牛乳の鮮度が極めて悪化してし
まうという問題点があった。また、従来の板状蓄冷剤5
1は内部に液体状の蓄冷剤が封入されているため、焼却
処理することが極めて困難であり、廃棄処理上の新たな
問題が生じていた。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、宅配ボックス内の牛乳
瓶等を良好に鮮度保持して宅配できる宅配方法を提供せ
んことを目的とし、その要旨は、牛乳等を入れた瓶を断
熱性の宅配ボックス内に入れ該宅配ボックス内には蓄冷
剤を入れて宅配する宅配方法において、前記蓄冷剤は、
通気性フイルムと非通気性フイルムを所定間隔で貼り合
わせたシール部間に吸水性樹脂を封入した袋部が形成さ
れてなる分包状の保冷シートで構成され、該保冷シート
の前記吸水性樹脂に含水させかつ凍結させた後に、開閉
可能なチャック部を備え片面に多数の冷気孔を有する外
袋内に、前記冷気孔側に前記非通気性フイルムが配置さ
れるように入れ、前記シール部を適宜折り曲げて前記瓶
の周囲に前記冷気孔が位置するように保冷シートで瓶を
包囲することである。 【0007】 【作用】保冷シートを水に浸けて吸水性樹脂に水を吸い
込ませ、この状態で保冷シートを冷凍庫内で凍結させ、
凍結させた後に保冷シートを外袋内に入れ、この状態で
宅配ボックス内に入れられた牛乳瓶等の周囲に、外袋に
入れたまま保冷シートを配置させて、保冷シートで牛乳
瓶等を包囲した状態で宅配することにより、保冷シート
から発せられる冷気が外袋の冷気孔を通り牛乳瓶等を良
好に保冷することができ、宅配ボックス内に入れられる
牛乳瓶等の本数が少ない場合にも、適宜保冷シートのシ
ート部を折り曲げて牛乳瓶等の周囲に包囲状に配置させ
ることができ、牛乳瓶等の保冷状態を良好なものとする
ことができる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は8本の牛乳瓶を宅配する場合の状態図であ
り、宅配ボックス1は上面に開閉可能な蓋1aを備えて
おり、外周はプラスチックで形成され、内部には発泡ポ
リエチレン等の内壁面が形成されて断熱構造に形成され
ている。この宅配ボックス1内には8本の牛乳瓶2,
2,2を立てて入れることができ、この牛乳瓶2,2,
2の外周に包囲状に保冷シート3が配設された状態で、
宅配ボックス1の蓋1aが閉められて、宅配ボックス1
は各家庭に配達され、各家庭では適宜宅配ボックス1内
より牛乳瓶2を取り出して飲むことができるものであ
る。 【0009】尚、図2は宅配ボックス1内に2本の牛乳
瓶2,2を入れて、その外周を保冷シート3で包囲して
宅配する状態の断面構成図である。保冷シート3は図4
に斜視図で、また図5において断面拡大図で示すように
形成されたものであり、図5における上面側の通気性フ
イルム4と下面側の非通気性フイルム5を重ね合わせて
熱シール等により所定間隔でシール部3b,3bを形成
し、この各シール部3b,3b間に袋部3a,3a,3
aを所定間隔で形成させたものであり、各袋部3a内に
は吸水性樹脂6が封入されている。 【0010】尚、前記通気性フイルム4としては、例え
ば不織布等が用いられ、また、前記非通気性フイルム5
としては、例えば内側がポリエチレン層で外側がナイロ
ン層からなる二重フイルムが用いられる。また、前記吸
水性樹脂6は、例えば、澱粉−アクリロニトリルグラフ
ト重合体の加水分解物、セルロース−アクリロニトリル
グラフト重合体の加水分解物等の単量体と架橋剤との共
重合体、例えば架橋ポリアクリルアミド及びその加水分
解物、架橋されたスルホン化ポリエチレン、架橋ポパー
ル、特開昭52−14689号及び特開昭52−274
55号記載の架橋されたビニルエステル−不飽和カルボ
ン酸共重合体ケン化物、架橋されたポリアクリル酸塩及
びアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋され
たイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、及び架橋ポ
リエチレンオキシド等であり、さらに自己架橋性を有す
る重合物、例えば自己架橋型ポリアクリル酸、特公昭5
4−30710号に記載の樹脂や分子中に少なくとも水
酸基とカルボキシラート基を含有する高分子重合体、例
えば特公昭54−37994号に記載の樹脂でも良い。
尚、澱粉又はセルロースと水溶性単量体及び/又は加水
分解により水溶性となる単量体と架橋剤とを必須成分と
して重合させ、必要により加水分解を行うことにより得
られる吸水樹脂であっても良い。本例では粒状の吸水性
樹脂6が多数袋部3a内に封入されたものとなってい
る。 【0011】このような保冷シート3を水中に浸漬する
と、通気性フイルム4側より袋部3a内に水が侵入し、
侵入した水は多数の吸水性樹脂6に吸い取られて、吸水
性樹脂6が膨張し、袋部3aは膨らんだ状態で多量の水
を含水することとなる。この状態で保冷シート3を冷凍
庫内に入れて凍結させることにより、各吸水性樹脂6内
の水が凍結し、袋部3aは凍結により固化することとな
る。しかしこの凍結状態でも前記シール部3bは良好に
折り曲げが可能である。 【0012】この凍結状態において図3に示すような外
袋7内に保冷シート3を封入する。この外袋7は、一方
側がチャック部7aにより開閉可能に袋状に形成された
ものであり、チャック部7aはその開口面積を適宜チャ
ックを移動させることにより調整できるものとなってい
る。また、外袋7の下面側には多数の冷気孔7b,7
b,7bが所定間隔で貫通形成されている。尚、外袋7
の上面側には、このような冷気孔7bは形成されていな
い。尚、外袋7内に凍結した保冷シート3を封入するに
際し、前記冷気孔7b側に前記非通気性フイルム5が位
置するように保冷シート3を外袋7内に入れる。また、
好ましくは、前記各冷気孔7bと、保冷シート3のシー
ル部3bが整合するように配置させると良い。尚、外袋
7は熱可塑性の樹脂フイルムで形成されており、ポリエ
チレン又はポリオレフィン系の樹脂フイルムで構成され
ている。 【0013】このように凍結した保冷シート3を外袋7
内に入れた状態で、外袋7及び保冷シート3を図1のよ
うに、宅配ボックス1内に入れられた牛乳瓶2の上面及
び側面に包囲状に配置させることができ、保冷シート3
のシート部3bを適宜折り曲げて牛乳瓶2,2,2の外
周に配置することができる。その後に宅配ボックス1の
蓋1aを閉めて輸送する間に、前記保冷シート3の吸水
性樹脂6から徐々に冷気が放出されて、この放出された
冷気は外袋7の冷気孔7bを通り牛乳瓶2,2の外周に
放出されることとなる。尚、冷気孔7bは牛乳瓶2の外
周にほぼ当接状態となっているため、冷気孔7bから放
出される冷気は確実に牛乳瓶2の外周を冷却し、牛乳瓶
2内の牛乳を良好な保冷状態に維持することができる。 【0014】尚、前記外袋7のチャック部7aを操作し
て開口面積を適宜調節することにより、チャック部7a
から外部に放出する冷気の量を調節できるものである。
また、冷気孔7bの個数は適宜変更させることができ、
放出させる冷気の量を容易に調節することができるもの
となる。尚、このような保冷シート3を用いる場合に
は、宅配ボックス1内に入れられる牛乳瓶の本数が1本
又は2本等の少数である場合にも、良好に保冷シート3
のシール部3bを曲げて牛乳瓶2に巻き付ける等して牛
乳瓶の外周を良好に保冷することができ、従来の蓄冷剤
51のように宅配ボックス1内でガタつくことがなく、
牛乳瓶2の本数に対応させて保冷シート3を折り畳む等
して良好に使用することができ、牛乳瓶2の外周をほぼ
均一な温度に良好に保冷することが可能となる。 【0015】尚、本例の保冷シート3は多数の袋部3
a,3a,3aを有しているため、全体としては従来の
蓄冷剤51よりも吸水性樹脂6の量は大であり、保冷能
力も従来のものに比べて増大したものとなる。尚、この
保冷シート3はハサミ等を用いてシール部3bに沿って
容易に切断することができ、切断してその使用量を容易
に変更させることができるものである。 【0016】尚、宅配ボックス1内で牛乳がこぼれたよ
うな場合においては、こぼれた牛乳が冷気孔7b,7b
から外袋7内に侵入しても、冷気孔7b側には非通気性
フイルム5が位置しているため、保冷シート3の吸水性
樹脂6に牛乳が吸い込まれることが少なく、保冷シート
3を衛生的に何回でも再使用することが可能であり、か
つ保冷力が弱まることが少ない。尚、外袋7も再使用が
可能である。 【0017】また、保冷シート3は廃棄処理する場合に
は、乾燥させることにより吸水性樹脂6内の水分が外部
に蒸発し、ペチャンコのシート状にすることができ、こ
のような状態では、焼却炉で少熱量にて容易に焼却処理
することができ、従来の蓄冷剤51のように焼却に大熱
量を必要とせず、焼却処理が極めて容易なものとなる。
尚、本例では牛乳の宅配について述べたが、牛乳に限ら
ず、瓶入りのジュース等の場合でも、同様な保冷シート
3により良好に鮮度保持して保冷宅配が可能となる。 【0018】 【発明の効果】本発明は、牛乳等を入れた瓶を断熱性の
宅配ボックス内に入れ該宅配ボックス内には蓄冷剤を入
れて宅配する宅配方法において、前記蓄冷剤は、通気性
フイルムと非通気性フイルムを所定間隔で貼り合わせた
シール部間に吸水性樹脂を封入した袋部が形成されてな
る分包状の保冷シートで構成され、該保冷シートの前記
吸水性樹脂に含水させかつ凍結させた後に、開閉可能な
チャック部を備え片面に多数の冷気孔を有する外袋内
に、前記冷気孔側に前記非通気性フイルムが配置される
ように入れ、前記シール部を適宜折り曲げて前記瓶の周
囲に前記冷気孔が位置するように保冷シートで瓶を包囲
することとしたため、宅配ボックス内に入れられる牛乳
瓶等の本数に対応させて、牛乳瓶等の外周に良好に巻き
付け等して保冷シートを配置させ、牛乳瓶等の外周をほ
ぼ均一な保冷状態に維持して宅配が可能となる効果を有
する。
を各家庭へ保冷した状態で宅配する宅配方法に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術及びその課題】近年、スーパーマーケット
内等では紙製パック内に牛乳,ジュース等を入れたもの
が市販されているが、このような紙製のパック内に牛乳
等が封入されている場合には、紙製パックに牛乳,ジュ
ースの成分が吸い取られてしまうことがあり、牛乳,ジ
ュース等の成分を良好に残存させるには瓶容器内に封入
することが好ましく、特に牛乳では瓶入り牛乳が見直さ
れており、このような瓶入り牛乳を各家庭に絞り立ての
鮮度保持状態で宅配するために、例えば図6に示すよう
な宅配ボックス1内に牛乳瓶2,2,2を入れ、牛乳瓶
2,2,2上に板状の蓄冷剤51を載せ、宅配ボックス
1の蓋1aを密封した状態で各家庭に届けている。 【0003】この宅配ボックス1は外周がプラスチック
で形成され、その内側に発泡ポリエチレンが貼着等され
て断熱構造に形成されたものであり、例えば内部には8
本の牛乳瓶2,2が入るように設計されたものである。 【0004】また、従来の板状蓄冷剤51は、樹脂をブ
ロー成形した容器内に液体状の蓄冷剤が封入されたもの
であり、冷凍庫内で凍結させた後に宅配ボックス1内に
入れ、この板状蓄冷剤51から発せられる冷気により牛
乳瓶2,2を保冷できるものである。 【0005】このような宅配方法において、宅配ボック
ス1内に牛乳瓶2,2が8本収納されている状態では、
各牛乳瓶2,2の上面側に良好に板状蓄冷剤51が載置
されて上方より冷気を各牛乳瓶2,2,2に良好に流下
させることができるが、例えば図7に示すように、配達
する牛乳瓶が2本であるような場合には、宅配ボックス
1内での余分な空間が大となり、牛乳瓶2上に良好に板
状蓄冷剤51を載せることができず、輸送中に板状蓄冷
剤51が宅配ボックス1内で位置を変え、牛乳瓶2,2
を倒してしまうことが多く、また、板状蓄冷剤51は宅
配ボツクス1内の一内壁面側にズレ落ちることが多く、
図7のような状態では良好に板状蓄冷剤51からの冷気
が2本の牛乳瓶2,2に届かず、一方側の牛乳瓶の片面
のみが冷却されて、他の側面及び他方の牛乳瓶は保冷状
態が悪化して局部的に高温となり、届先のお客が長時間
牛乳を飲まずに宅配ボックス1を放置しておいたような
場合には、牛乳瓶2内の牛乳の鮮度が極めて悪化してし
まうという問題点があった。また、従来の板状蓄冷剤5
1は内部に液体状の蓄冷剤が封入されているため、焼却
処理することが極めて困難であり、廃棄処理上の新たな
問題が生じていた。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、宅配ボックス内の牛乳
瓶等を良好に鮮度保持して宅配できる宅配方法を提供せ
んことを目的とし、その要旨は、牛乳等を入れた瓶を断
熱性の宅配ボックス内に入れ該宅配ボックス内には蓄冷
剤を入れて宅配する宅配方法において、前記蓄冷剤は、
通気性フイルムと非通気性フイルムを所定間隔で貼り合
わせたシール部間に吸水性樹脂を封入した袋部が形成さ
れてなる分包状の保冷シートで構成され、該保冷シート
の前記吸水性樹脂に含水させかつ凍結させた後に、開閉
可能なチャック部を備え片面に多数の冷気孔を有する外
袋内に、前記冷気孔側に前記非通気性フイルムが配置さ
れるように入れ、前記シール部を適宜折り曲げて前記瓶
の周囲に前記冷気孔が位置するように保冷シートで瓶を
包囲することである。 【0007】 【作用】保冷シートを水に浸けて吸水性樹脂に水を吸い
込ませ、この状態で保冷シートを冷凍庫内で凍結させ、
凍結させた後に保冷シートを外袋内に入れ、この状態で
宅配ボックス内に入れられた牛乳瓶等の周囲に、外袋に
入れたまま保冷シートを配置させて、保冷シートで牛乳
瓶等を包囲した状態で宅配することにより、保冷シート
から発せられる冷気が外袋の冷気孔を通り牛乳瓶等を良
好に保冷することができ、宅配ボックス内に入れられる
牛乳瓶等の本数が少ない場合にも、適宜保冷シートのシ
ート部を折り曲げて牛乳瓶等の周囲に包囲状に配置させ
ることができ、牛乳瓶等の保冷状態を良好なものとする
ことができる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は8本の牛乳瓶を宅配する場合の状態図であ
り、宅配ボックス1は上面に開閉可能な蓋1aを備えて
おり、外周はプラスチックで形成され、内部には発泡ポ
リエチレン等の内壁面が形成されて断熱構造に形成され
ている。この宅配ボックス1内には8本の牛乳瓶2,
2,2を立てて入れることができ、この牛乳瓶2,2,
2の外周に包囲状に保冷シート3が配設された状態で、
宅配ボックス1の蓋1aが閉められて、宅配ボックス1
は各家庭に配達され、各家庭では適宜宅配ボックス1内
より牛乳瓶2を取り出して飲むことができるものであ
る。 【0009】尚、図2は宅配ボックス1内に2本の牛乳
瓶2,2を入れて、その外周を保冷シート3で包囲して
宅配する状態の断面構成図である。保冷シート3は図4
に斜視図で、また図5において断面拡大図で示すように
形成されたものであり、図5における上面側の通気性フ
イルム4と下面側の非通気性フイルム5を重ね合わせて
熱シール等により所定間隔でシール部3b,3bを形成
し、この各シール部3b,3b間に袋部3a,3a,3
aを所定間隔で形成させたものであり、各袋部3a内に
は吸水性樹脂6が封入されている。 【0010】尚、前記通気性フイルム4としては、例え
ば不織布等が用いられ、また、前記非通気性フイルム5
としては、例えば内側がポリエチレン層で外側がナイロ
ン層からなる二重フイルムが用いられる。また、前記吸
水性樹脂6は、例えば、澱粉−アクリロニトリルグラフ
ト重合体の加水分解物、セルロース−アクリロニトリル
グラフト重合体の加水分解物等の単量体と架橋剤との共
重合体、例えば架橋ポリアクリルアミド及びその加水分
解物、架橋されたスルホン化ポリエチレン、架橋ポパー
ル、特開昭52−14689号及び特開昭52−274
55号記載の架橋されたビニルエステル−不飽和カルボ
ン酸共重合体ケン化物、架橋されたポリアクリル酸塩及
びアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋され
たイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、及び架橋ポ
リエチレンオキシド等であり、さらに自己架橋性を有す
る重合物、例えば自己架橋型ポリアクリル酸、特公昭5
4−30710号に記載の樹脂や分子中に少なくとも水
酸基とカルボキシラート基を含有する高分子重合体、例
えば特公昭54−37994号に記載の樹脂でも良い。
尚、澱粉又はセルロースと水溶性単量体及び/又は加水
分解により水溶性となる単量体と架橋剤とを必須成分と
して重合させ、必要により加水分解を行うことにより得
られる吸水樹脂であっても良い。本例では粒状の吸水性
樹脂6が多数袋部3a内に封入されたものとなってい
る。 【0011】このような保冷シート3を水中に浸漬する
と、通気性フイルム4側より袋部3a内に水が侵入し、
侵入した水は多数の吸水性樹脂6に吸い取られて、吸水
性樹脂6が膨張し、袋部3aは膨らんだ状態で多量の水
を含水することとなる。この状態で保冷シート3を冷凍
庫内に入れて凍結させることにより、各吸水性樹脂6内
の水が凍結し、袋部3aは凍結により固化することとな
る。しかしこの凍結状態でも前記シール部3bは良好に
折り曲げが可能である。 【0012】この凍結状態において図3に示すような外
袋7内に保冷シート3を封入する。この外袋7は、一方
側がチャック部7aにより開閉可能に袋状に形成された
ものであり、チャック部7aはその開口面積を適宜チャ
ックを移動させることにより調整できるものとなってい
る。また、外袋7の下面側には多数の冷気孔7b,7
b,7bが所定間隔で貫通形成されている。尚、外袋7
の上面側には、このような冷気孔7bは形成されていな
い。尚、外袋7内に凍結した保冷シート3を封入するに
際し、前記冷気孔7b側に前記非通気性フイルム5が位
置するように保冷シート3を外袋7内に入れる。また、
好ましくは、前記各冷気孔7bと、保冷シート3のシー
ル部3bが整合するように配置させると良い。尚、外袋
7は熱可塑性の樹脂フイルムで形成されており、ポリエ
チレン又はポリオレフィン系の樹脂フイルムで構成され
ている。 【0013】このように凍結した保冷シート3を外袋7
内に入れた状態で、外袋7及び保冷シート3を図1のよ
うに、宅配ボックス1内に入れられた牛乳瓶2の上面及
び側面に包囲状に配置させることができ、保冷シート3
のシート部3bを適宜折り曲げて牛乳瓶2,2,2の外
周に配置することができる。その後に宅配ボックス1の
蓋1aを閉めて輸送する間に、前記保冷シート3の吸水
性樹脂6から徐々に冷気が放出されて、この放出された
冷気は外袋7の冷気孔7bを通り牛乳瓶2,2の外周に
放出されることとなる。尚、冷気孔7bは牛乳瓶2の外
周にほぼ当接状態となっているため、冷気孔7bから放
出される冷気は確実に牛乳瓶2の外周を冷却し、牛乳瓶
2内の牛乳を良好な保冷状態に維持することができる。 【0014】尚、前記外袋7のチャック部7aを操作し
て開口面積を適宜調節することにより、チャック部7a
から外部に放出する冷気の量を調節できるものである。
また、冷気孔7bの個数は適宜変更させることができ、
放出させる冷気の量を容易に調節することができるもの
となる。尚、このような保冷シート3を用いる場合に
は、宅配ボックス1内に入れられる牛乳瓶の本数が1本
又は2本等の少数である場合にも、良好に保冷シート3
のシール部3bを曲げて牛乳瓶2に巻き付ける等して牛
乳瓶の外周を良好に保冷することができ、従来の蓄冷剤
51のように宅配ボックス1内でガタつくことがなく、
牛乳瓶2の本数に対応させて保冷シート3を折り畳む等
して良好に使用することができ、牛乳瓶2の外周をほぼ
均一な温度に良好に保冷することが可能となる。 【0015】尚、本例の保冷シート3は多数の袋部3
a,3a,3aを有しているため、全体としては従来の
蓄冷剤51よりも吸水性樹脂6の量は大であり、保冷能
力も従来のものに比べて増大したものとなる。尚、この
保冷シート3はハサミ等を用いてシール部3bに沿って
容易に切断することができ、切断してその使用量を容易
に変更させることができるものである。 【0016】尚、宅配ボックス1内で牛乳がこぼれたよ
うな場合においては、こぼれた牛乳が冷気孔7b,7b
から外袋7内に侵入しても、冷気孔7b側には非通気性
フイルム5が位置しているため、保冷シート3の吸水性
樹脂6に牛乳が吸い込まれることが少なく、保冷シート
3を衛生的に何回でも再使用することが可能であり、か
つ保冷力が弱まることが少ない。尚、外袋7も再使用が
可能である。 【0017】また、保冷シート3は廃棄処理する場合に
は、乾燥させることにより吸水性樹脂6内の水分が外部
に蒸発し、ペチャンコのシート状にすることができ、こ
のような状態では、焼却炉で少熱量にて容易に焼却処理
することができ、従来の蓄冷剤51のように焼却に大熱
量を必要とせず、焼却処理が極めて容易なものとなる。
尚、本例では牛乳の宅配について述べたが、牛乳に限ら
ず、瓶入りのジュース等の場合でも、同様な保冷シート
3により良好に鮮度保持して保冷宅配が可能となる。 【0018】 【発明の効果】本発明は、牛乳等を入れた瓶を断熱性の
宅配ボックス内に入れ該宅配ボックス内には蓄冷剤を入
れて宅配する宅配方法において、前記蓄冷剤は、通気性
フイルムと非通気性フイルムを所定間隔で貼り合わせた
シール部間に吸水性樹脂を封入した袋部が形成されてな
る分包状の保冷シートで構成され、該保冷シートの前記
吸水性樹脂に含水させかつ凍結させた後に、開閉可能な
チャック部を備え片面に多数の冷気孔を有する外袋内
に、前記冷気孔側に前記非通気性フイルムが配置される
ように入れ、前記シール部を適宜折り曲げて前記瓶の周
囲に前記冷気孔が位置するように保冷シートで瓶を包囲
することとしたため、宅配ボックス内に入れられる牛乳
瓶等の本数に対応させて、牛乳瓶等の外周に良好に巻き
付け等して保冷シートを配置させ、牛乳瓶等の外周をほ
ぼ均一な保冷状態に維持して宅配が可能となる効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】宅配ボックス内に入れた牛乳瓶の外周に保冷シ
ートを配設した状態の斜視構成図である。 【図2】宅配ボックスを閉じた状態の断面構成図であ
る。 【図3】保冷シートを外袋内に入れた状態の断面構成図
である。 【図4】保冷シートの斜視構成図である。 【図5】保冷シートの拡大断面構成図である。 【図6】従来の板状蓄冷剤による宅配状態の斜視構成図
である。 【図7】従来の宅配状態の説明斜視図である。 【符号の説明】 1 宅配ボックス 1a 蓋 2 牛乳瓶 3 保冷シート 3a 袋部 3b シール部 4 通気性フイルム 5 非通気性フイルム 6 吸水性樹脂 7 外袋 7a チャック部 7b 冷気孔
ートを配設した状態の斜視構成図である。 【図2】宅配ボックスを閉じた状態の断面構成図であ
る。 【図3】保冷シートを外袋内に入れた状態の断面構成図
である。 【図4】保冷シートの斜視構成図である。 【図5】保冷シートの拡大断面構成図である。 【図6】従来の板状蓄冷剤による宅配状態の斜視構成図
である。 【図7】従来の宅配状態の説明斜視図である。 【符号の説明】 1 宅配ボックス 1a 蓋 2 牛乳瓶 3 保冷シート 3a 袋部 3b シール部 4 通気性フイルム 5 非通気性フイルム 6 吸水性樹脂 7 外袋 7a チャック部 7b 冷気孔
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 牛乳等を入れた瓶2を断熱性の宅配ボッ
クス1内に入れ、該宅配ボックス1内には蓄冷剤を入れ
て宅配する宅配方法において、前記蓄冷剤は、通気性フ
イルム4と非通気性フイルム5を所定間隔で貼り合わせ
たシール部3b間に吸水性樹脂6を封入した袋部3aが
形成されてなる分包状の保冷シート3で構成され、該保
冷シート3の前記吸水性樹脂6に含水させかつ凍結させ
た後に、開閉可能なチャック部7aを備え片面に多数の
冷気孔7bを有する外袋7内に、前記冷気孔7b側に前
記非通気性フイルム5が配置されるように入れ、前記シ
ール部3bを適宜折り曲げて前記瓶2の周囲に前記冷気
孔7bが位置するように保冷シート3で瓶2を包囲する
ことを特徴とする瓶入り飲物の宅配方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03546794A JP3368394B2 (ja) | 1994-02-07 | 1994-02-07 | 瓶入り飲物の宅配方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03546794A JP3368394B2 (ja) | 1994-02-07 | 1994-02-07 | 瓶入り飲物の宅配方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07223677A JPH07223677A (ja) | 1995-08-22 |
JP3368394B2 true JP3368394B2 (ja) | 2003-01-20 |
Family
ID=12442592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03546794A Expired - Fee Related JP3368394B2 (ja) | 1994-02-07 | 1994-02-07 | 瓶入り飲物の宅配方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3368394B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BR9707213A (pt) | 1996-01-29 | 1999-12-28 | Instar Pty Ltd | Recipiente flexìvel portátil para manter artigos frios. |
DE19654425C2 (de) * | 1996-12-24 | 1999-08-19 | Fischer | Tiefkühlkost mit Nahrungsmitteln wie Torten, Kuchen, Obst und Gemüse |
DE19654423C2 (de) * | 1996-12-24 | 1999-09-09 | Fischer | Tiefkühlkost mit Nahrungsmitteln wie Torten, Kuchen, Obst und Gemüse |
JP3843410B2 (ja) * | 2000-08-28 | 2006-11-08 | イージェイ株式会社 | 抗菌性保冷材 |
KR20080096089A (ko) * | 2007-04-26 | 2008-10-30 | 주식회사 탭스인터내셔널 | 보냉 시스템 |
JP2009168303A (ja) * | 2008-01-15 | 2009-07-30 | Agri Soken:Kk | 長時間常温を保つ常温保温剤バック及び保温箱、常温保温方法 |
CN104891030B (zh) * | 2015-04-28 | 2017-05-03 | 惠安灿锐信息技术咨询有限公司 | 一种鞋盒纸箱 |
-
1994
- 1994-02-07 JP JP03546794A patent/JP3368394B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07223677A (ja) | 1995-08-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5709089A (en) | Package for cooling containing superabsorbent polymer | |
US6761041B2 (en) | Thermal energy storage system | |
US20100005828A1 (en) | Beverage Cooling Device and Method of Use Thereof | |
US6269946B1 (en) | Packaging system for preserving perishable items | |
JP2005306484A (ja) | 断熱ラベル | |
WO2000073718A1 (en) | Self-cooling beverage and food container using fullerene nanotubes | |
JP3368394B2 (ja) | 瓶入り飲物の宅配方法 | |
US20170042374A1 (en) | Thermal food container | |
JP5049169B2 (ja) | 農産物の予冷方法及び包装体 | |
WO2006018456A1 (es) | Producto refrigerante para bolsas isotermicas | |
JP2002147914A (ja) | 低温蓄冷材 | |
JP3074152B2 (ja) | 保冷体 | |
JP2010018340A (ja) | ポリマーを封入した巻き付け形保冷具と携帯用保冷具 | |
JP2000229679A (ja) | 断熱袋 | |
JP3074149B2 (ja) | 保冷体 | |
JP2645560B2 (ja) | 保冷材装置 | |
JPS6333276A (ja) | 包装方法 | |
JPH02273166A (ja) | 保冷材及び保冷方法 | |
JP3146002U (ja) | 飲料類の宅配用保冷ボックス | |
CN206160592U (zh) | 无源冷藏设备 | |
JPH02109878A (ja) | 保冷輸送方法 | |
JPH0730532Y2 (ja) | 包装袋及び包装体 | |
JPH0136065Y2 (ja) | ||
JP2602040B2 (ja) | 保冷材および製法 | |
KR200171259Y1 (ko) | 휴대용 음료용기 보온가방 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |