JP3366433B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents
車両のサスペンション装置Info
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- JP3366433B2 JP3366433B2 JP11461994A JP11461994A JP3366433B2 JP 3366433 B2 JP3366433 B2 JP 3366433B2 JP 11461994 A JP11461994 A JP 11461994A JP 11461994 A JP11461994 A JP 11461994A JP 3366433 B2 JP3366433 B2 JP 3366433B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駆動輪を保持するトレ
ーリングアームの動きが適切になるようにした車両サス
ペンション装置に関するものである。
ーリングアームの動きが適切になるようにした車両サス
ペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両のサスペンションにあっては、その
特性を可変式にしたものが種々提案されている。特公昭
61−42642号公報には、ハブの挙動を利用して、
制動時のアンチリフトを得るようにしたものが開示され
ている。特公昭61−54604号公報には、デフケ−
スの挙動を利用して、加速時のキャンバ制御を行うもの
が開示されている。実公昭61−38808号公報に
は、ハブの挙動を利用して、制動時にアンチダイブとト
−インとを得るようにしたものが開示されている。特開
平4−257710号公報には、アクセルペダルの踏み
込み時に、サスペンションダンパの減衰力を変更するも
のが開示されている。
特性を可変式にしたものが種々提案されている。特公昭
61−42642号公報には、ハブの挙動を利用して、
制動時のアンチリフトを得るようにしたものが開示され
ている。特公昭61−54604号公報には、デフケ−
スの挙動を利用して、加速時のキャンバ制御を行うもの
が開示されている。実公昭61−38808号公報に
は、ハブの挙動を利用して、制動時にアンチダイブとト
−インとを得るようにしたものが開示されている。特開
平4−257710号公報には、アクセルペダルの踏み
込み時に、サスペンションダンパの減衰力を変更するも
のが開示されている。
【0003】ところで、車輪のト−変化を、車両の駆動
状態に応じて得ること、例えば制動時、駆動時等に応じ
て得ることは、車両の安定性や回頭性等を高い次元で満
足させるために好ましいものとなる。一方、駆動系構成
部材例えばデフケ−スは、駆動力の伝達状態の変動によ
り車体に対して少なからず挙動されるものである。
状態に応じて得ること、例えば制動時、駆動時等に応じ
て得ることは、車両の安定性や回頭性等を高い次元で満
足させるために好ましいものとなる。一方、駆動系構成
部材例えばデフケ−スは、駆動力の伝達状態の変動によ
り車体に対して少なからず挙動されるものである。
【0004】本発明は以上のような事情を勘案してなさ
れたもので、駆動系構成部材の挙動を利用して、車輪に
ト−変化を与えることのできるようにした車両のサスペ
ンション装置を提供することにある。
れたもので、駆動系構成部材の挙動を利用して、車輪に
ト−変化を与えることのできるようにした車両のサスペ
ンション装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にあっては、次のような構成としてある。す
なわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のよう
に、駆動系構成部材と車輪支持部材とがコントロ−ルリ
ンクを介して連結され、前記コントロ−ルリンクの前記
車輪支持部材に対する連結位置が、車輪中心線よりも前
後方向にオフセットされ、前記駆動系構成部材の挙動に
応じた該駆動系構成部材の前記車輪支持部材に対する相
対位置の変更により、前記コントロ−ルリンクの前記駆
動系構成部材と車輪支持部材とに対する各連結位置間で
の車幅方向長さが変更されて、車輪がト−変化される構
成であって、前記駆動系構成部材が、弾性部材を介して
車体にマウントされて、該弾性部材の弾性変形の範囲で
車体に対して若干動き得るようにされ、前記駆動系構成
部材と車輪支持部材とが、前後方向に間隔をあけて配設
された前後一対のラテラルリンクによって連結され、前
記各ラテラルリンクの前記車輪支持部材に対する取付位
置がそれぞれ、車輪中心線よりも前後方向にオフセット
され、前記各ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対
する取付位置が、該駆動系構成部材から車幅方向に伸び
る駆動軸を挟んで前後に離間するように設定され、前後
の各ラテラルリンクのそれぞれが、前記車輪支持部材を
車体に対して上下動自在に保持するためのロアアームと
して機能されると共に、前記コントロ−ルリンクとして
機能されるように設定されている、ような構成としてあ
る。
め、本発明にあっては、次のような構成としてある。す
なわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のよう
に、駆動系構成部材と車輪支持部材とがコントロ−ルリ
ンクを介して連結され、前記コントロ−ルリンクの前記
車輪支持部材に対する連結位置が、車輪中心線よりも前
後方向にオフセットされ、前記駆動系構成部材の挙動に
応じた該駆動系構成部材の前記車輪支持部材に対する相
対位置の変更により、前記コントロ−ルリンクの前記駆
動系構成部材と車輪支持部材とに対する各連結位置間で
の車幅方向長さが変更されて、車輪がト−変化される構
成であって、前記駆動系構成部材が、弾性部材を介して
車体にマウントされて、該弾性部材の弾性変形の範囲で
車体に対して若干動き得るようにされ、前記駆動系構成
部材と車輪支持部材とが、前後方向に間隔をあけて配設
された前後一対のラテラルリンクによって連結され、前
記各ラテラルリンクの前記車輪支持部材に対する取付位
置がそれぞれ、車輪中心線よりも前後方向にオフセット
され、前記各ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対
する取付位置が、該駆動系構成部材から車幅方向に伸び
る駆動軸を挟んで前後に離間するように設定され、前後
の各ラテラルリンクのそれぞれが、前記車輪支持部材を
車体に対して上下動自在に保持するためのロアアームと
して機能されると共に、前記コントロ−ルリンクとして
機能されるように設定されている、ような構成としてあ
る。
【0006】上記構成を前提として、次のような構成と
することもできる。すなわち、特許請求の範囲における
請求項2以下に記載のように、後側のラテラルリンク
が、車輪中心線よりも後方位置において前記車輪支持部
材に連結され、前側のラテラルリンクが、車輪中心線よ
りも前方位置において前記車輪支持部材に連結されてい
る、ようにすることができる(請求項2対応)。
することもできる。すなわち、特許請求の範囲における
請求項2以下に記載のように、後側のラテラルリンク
が、車輪中心線よりも後方位置において前記車輪支持部
材に連結され、前側のラテラルリンクが、車輪中心線よ
りも前方位置において前記車輪支持部材に連結されてい
る、ようにすることができる(請求項2対応)。
【0007】前記各ラテラルリンクが、平面から見たと
き、互いに傾斜角度が相違されている、ようにすること
ができる(請求項3対応)。前記各ラテラルリンクが、
前後方向から見たとき、互いに傾斜角度が相違されてい
る、ようにすることができる(請求項4対応)。
き、互いに傾斜角度が相違されている、ようにすること
ができる(請求項3対応)。前記各ラテラルリンクが、
前後方向から見たとき、互いに傾斜角度が相違されてい
る、ようにすることができる(請求項4対応)。
【0008】前記駆動系構成部材が、駆動時と制動時と
に上下方向に揺動される挙動を行うように設定され、前
記前側ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対する連
結位置が、制動時に下方へ挙動される位置とされ、前記
後側ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対する連結
位置が、制動時に上方へ挙動される位置とされている、
ようにすることができる(請求項5対応)。
に上下方向に揺動される挙動を行うように設定され、前
記前側ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対する連
結位置が、制動時に下方へ挙動される位置とされ、前記
後側ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対する連結
位置が、制動時に上方へ挙動される位置とされている、
ようにすることができる(請求項5対応)。
【0009】前記前側のラテラルリンクが、前後方向か
ら見たとき略水平となるように設定され、前記後側のラ
テラルリンクが、車幅方向外側へ向うにつれて下方に位
置するように傾斜され、駆動時における前記駆動系構成
部材の挙動によって、車輪がトーインとされる、ように
することができる(請求項6対応)。
ら見たとき略水平となるように設定され、前記後側のラ
テラルリンクが、車幅方向外側へ向うにつれて下方に位
置するように傾斜され、駆動時における前記駆動系構成
部材の挙動によって、車輪がトーインとされる、ように
することができる(請求項6対応)。
【0010】前記前側のラテラルリンクが、略水平とな
るように設定され、前記後側のラテラルリンクが、車幅
方向外側へ向うにつれて上方に位置するように傾斜さ
れ、制動時における前記駆動系構成部材の挙動によっ
て、車輪がトーインとされる、ようにすることができる
(請求項7対応)。
るように設定され、前記後側のラテラルリンクが、車幅
方向外側へ向うにつれて上方に位置するように傾斜さ
れ、制動時における前記駆動系構成部材の挙動によっ
て、車輪がトーインとされる、ようにすることができる
(請求項7対応)。
【0011】前記前後の各のラテラルリンクがそれぞ
れ、車幅方向外側に向うにつれて下方に位置するように
設定され、駆動時における前記駆動系構成部材の挙動に
よって、車輪がトーインとされ、制動時における前記駆
動系構成部材の挙動によって、車輪がト−アウトとされ
る、ようにすることができる(請求項8対応)。
れ、車幅方向外側に向うにつれて下方に位置するように
設定され、駆動時における前記駆動系構成部材の挙動に
よって、車輪がトーインとされ、制動時における前記駆
動系構成部材の挙動によって、車輪がト−アウトとされ
る、ようにすることができる(請求項8対応)。
【0012】前記前後の各のラテラルリンクがそれぞ
れ、車幅方向外側に向うにつれて上方に位置するように
設定され、駆動時における前記駆動系構成部材の挙動に
よって、車輪がトーアウトとされ、制動時における前記
駆動系構成部材の挙動によって、車輪がト−インとされ
る、ようにすることができる(請求項9対応)。
れ、車幅方向外側に向うにつれて上方に位置するように
設定され、駆動時における前記駆動系構成部材の挙動に
よって、車輪がトーアウトとされ、制動時における前記
駆動系構成部材の挙動によって、車輪がト−インとされ
る、ようにすることができる(請求項9対応)。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、基本的に、車両の駆動
状態を示すことになる駆動系構成部材の挙動を利用し
て、車輪にト−変化を与えることができ、車輪のト−を
より適切に設定する上で好ましいものとなる。特に、前
後一対のラテラルリンクを有するサスペンションにおい
て、車輪の好ましいトー変化を得ることができるばかり
でなく、それぞれロアアームとして機能される前後のラ
テラルリンクをそれぞれコントロ−ルリンクとして機能
させることによって、幅広いト−変化の状態を得る、つ
まり種々の車両に対応して好ましいト−変化を得ること
ができる。
状態を示すことになる駆動系構成部材の挙動を利用し
て、車輪にト−変化を与えることができ、車輪のト−を
より適切に設定する上で好ましいものとなる。特に、前
後一対のラテラルリンクを有するサスペンションにおい
て、車輪の好ましいトー変化を得ることができるばかり
でなく、それぞれロアアームとして機能される前後のラ
テラルリンクをそれぞれコントロ−ルリンクとして機能
させることによって、幅広いト−変化の状態を得る、つ
まり種々の車両に対応して好ましいト−変化を得ること
ができる。
【0014】請求項2ないし請求項5に記載したような
構成とすることにより、請求項1に対応した効果を得る
ためのより具体的な構造が提供される。請求項6に記載
したような構成とすることにより、駆動時にトーインと
することが望まれる場合に好適なより具体的な構造が提
供される。請求項7に記載したような構成とすることに
より、制動時にトーインとすることが望まれる場合に好
適なより具体的な構造が提供される。
構成とすることにより、請求項1に対応した効果を得る
ためのより具体的な構造が提供される。請求項6に記載
したような構成とすることにより、駆動時にトーインと
することが望まれる場合に好適なより具体的な構造が提
供される。請求項7に記載したような構成とすることに
より、制動時にトーインとすることが望まれる場合に好
適なより具体的な構造が提供される。
【0015】請求項8に記載したような構成とすること
により、駆動時にトーインとし、制動時にト−アウトと
することが望まれる場合に好適なより具体的な構造が提
供される。請求項9に記載したような構成とすることに
より、駆動時にトーアウトとし、制動時にト−インとす
ることが望まれる場合に好適なより具体的な構造が提供
される。
により、駆動時にトーインとし、制動時にト−アウトと
することが望まれる場合に好適なより具体的な構造が提
供される。請求項9に記載したような構成とすることに
より、駆動時にトーアウトとし、制動時にト−インとす
ることが望まれる場合に好適なより具体的な構造が提供
される。
【0016】
【実施例】図1〜図5の説明
図1〜図5は本発明の第1実施例を示すものであり、後
輪のみが駆動される後輪駆動車に本発明を適用した場合
を示す。図1において、1Lは左後輪、1Rは右後輪で
あり、左後輪1Lは車輪支持部材2Lに回転自在に保持
され、右後輪1Rは右車輪支持部材2Rに回転自在に保
持されている。
輪のみが駆動される後輪駆動車に本発明を適用した場合
を示す。図1において、1Lは左後輪、1Rは右後輪で
あり、左後輪1Lは車輪支持部材2Lに回転自在に保持
され、右後輪1Rは右車輪支持部材2Rに回転自在に保
持されている。
【0017】3L、3Rはリアサイドフレ−ムであり、
このリアサイドフレ−ム3Lと3Rとの間には、サブフ
レ−ム4が架設されている。サブフレ−ム4のリアサイ
ドフレ−ム3L、3Rに対する取付部位が符号5で示さ
れ、この各取付部位5には、既知のように弾性部材(マ
ウント部材)が介在されている。
このリアサイドフレ−ム3Lと3Rとの間には、サブフ
レ−ム4が架設されている。サブフレ−ム4のリアサイ
ドフレ−ム3L、3Rに対する取付部位が符号5で示さ
れ、この各取付部位5には、既知のように弾性部材(マ
ウント部材)が介在されている。
【0018】サブフレ−ム4上には、駆動系構成部材と
してのデフケ−ス6が取付けられている。デフケ−ス6
(内の差動歯車機構)からは左右一対の駆動軸7L、7
Rが延在されて、左駆動軸7Lが左駆動輪1Lに接続さ
れ、右駆動軸7Rが右駆動輪1Rに接続されている。勿
論、デフケ−ス6(内の差動歯車機構)は、図示を略す
エンジンからの入力を受ける。
してのデフケ−ス6が取付けられている。デフケ−ス6
(内の差動歯車機構)からは左右一対の駆動軸7L、7
Rが延在されて、左駆動軸7Lが左駆動輪1Lに接続さ
れ、右駆動軸7Rが右駆動輪1Rに接続されている。勿
論、デフケ−ス6(内の差動歯車機構)は、図示を略す
エンジンからの入力を受ける。
【0019】図4、図5に詳細に示すように、デフケ−
ス6に対して前後一対の取付ブラケット11F、11R
が、ボルト12によって固定されている。前側の取付ブ
ラケット11Fは駆動軸7L、7Rよりも前方に位置さ
れ、後側の取付ブラケット11Rは駆動軸7L、7Rよ
りも後方に位置されている。そして、デフケ−ス6が、
取付ブラケット11F、11Rを介して、サブフレ−ム
4に取付けられている。デフケ−ス6のサブフレ−ム4
に対する取付け部位が符号13で示され、各取付ブラケ
ット11F、11R毎に、左右2箇所において取付部位
13が構成されている。
ス6に対して前後一対の取付ブラケット11F、11R
が、ボルト12によって固定されている。前側の取付ブ
ラケット11Fは駆動軸7L、7Rよりも前方に位置さ
れ、後側の取付ブラケット11Rは駆動軸7L、7Rよ
りも後方に位置されている。そして、デフケ−ス6が、
取付ブラケット11F、11Rを介して、サブフレ−ム
4に取付けられている。デフケ−ス6のサブフレ−ム4
に対する取付け部位が符号13で示され、各取付ブラケ
ット11F、11R毎に、左右2箇所において取付部位
13が構成されている。
【0020】各取付部位13は、図5に示すように、取
付ボルト15と、ナット16と、取付ボルト15外周に
嵌合されると共に筒状とされた上下一対のゴム等の弾性
部材17を利用して行なわれている。取付ボルト15
は、取付ブラケット11F(11R)およびサブフレ−
ム4を貫通して、サブフレ−ム4の下方へ延在され、こ
のサブフレ−ム4の下方においてナット16が取付ボル
ト15に螺合されている。弾性部材17は、取付ブラケ
ット11F(11)とサブフレ−ム4との間、およびサ
ブフレ−ム4とナット16との間に介在され、この状態
でナット15を締付けることにより、デフケ−ス6がサ
ブフレ−ム4に取付けられている。これにより、デフケ
−ス6は、弾性部材17の上下方向の弾性変形を利用し
て、上下方向に若干動き得るようにサブフレ−ム4に取
付けられている。
付ボルト15と、ナット16と、取付ボルト15外周に
嵌合されると共に筒状とされた上下一対のゴム等の弾性
部材17を利用して行なわれている。取付ボルト15
は、取付ブラケット11F(11R)およびサブフレ−
ム4を貫通して、サブフレ−ム4の下方へ延在され、こ
のサブフレ−ム4の下方においてナット16が取付ボル
ト15に螺合されている。弾性部材17は、取付ブラケ
ット11F(11)とサブフレ−ム4との間、およびサ
ブフレ−ム4とナット16との間に介在され、この状態
でナット15を締付けることにより、デフケ−ス6がサ
ブフレ−ム4に取付けられている。これにより、デフケ
−ス6は、弾性部材17の上下方向の弾性変形を利用し
て、上下方向に若干動き得るようにサブフレ−ム4に取
付けられている。
【0021】デフケ−ス6は、制動時および駆動時特に
加速時に、上下方向に揺動されるような挙動を行なう。
すなわち、制動時には、デフケ−ス6の前部つまり取付
ブラケット11Fの部分が下方へ動かされ、デフケ−ス
の後部つまり取付ブラケット11Rの部分が上方へ動か
される。駆動時には、制動時とは逆に、デフケ−ス6の
前部が上方へ動かされ、デフケ−ス6の後部が下方へ動
かされる。このような制動時と駆動時とのデフケ−ス6
の挙動方向が、図2、図3に矢印で示されている。
加速時に、上下方向に揺動されるような挙動を行なう。
すなわち、制動時には、デフケ−ス6の前部つまり取付
ブラケット11Fの部分が下方へ動かされ、デフケ−ス
の後部つまり取付ブラケット11Rの部分が上方へ動か
される。駆動時には、制動時とは逆に、デフケ−ス6の
前部が上方へ動かされ、デフケ−ス6の後部が下方へ動
かされる。このような制動時と駆動時とのデフケ−ス6
の挙動方向が、図2、図3に矢印で示されている。
【0022】前側の取付ブラケット11Fと左右の車輪
支持部材2L、2Rとが、車幅方向に伸びるラテラルリ
ンクからなる前サスペンションリンク21Lあるいは2
1Rによって連結されている。後側の取付ブラケット1
1Rと左右の車輪支持部材2L、2Rとが、車幅方向に
伸びるラテラルリンクからなる後サスペンションリンク
22Lあるいは22Rによって連結されている。各サス
ペンションリンク21L〜22Rの取付ブラケット11
F、11Rあるいは車輪支持部材2L、2Rに対する連
結部位が符号23〜30で示される。各連結部位23〜
30は、前後方向に伸びる軸線回りに回動自在とされ、
各連結部位には既知のように筒状弾性ブッシュが介在さ
れている。なお、車輪支持部材2L、2Rは、図2、図
3では図示を略してある。
支持部材2L、2Rとが、車幅方向に伸びるラテラルリ
ンクからなる前サスペンションリンク21Lあるいは2
1Rによって連結されている。後側の取付ブラケット1
1Rと左右の車輪支持部材2L、2Rとが、車幅方向に
伸びるラテラルリンクからなる後サスペンションリンク
22Lあるいは22Rによって連結されている。各サス
ペンションリンク21L〜22Rの取付ブラケット11
F、11Rあるいは車輪支持部材2L、2Rに対する連
結部位が符号23〜30で示される。各連結部位23〜
30は、前後方向に伸びる軸線回りに回動自在とされ、
各連結部位には既知のように筒状弾性ブッシュが介在さ
れている。なお、車輪支持部材2L、2Rは、図2、図
3では図示を略してある。
【0023】これにより、左車輪支持部材2Lつまり左
後輪1Lが左サスペンションリンク21L、22Lによ
り上下動自在として車体に保持され、右車輪支持部材2
Rつまり右後輪1Rが、右サスペンションリンク21
R、22Rによって上下動自在として車体に保持され
る。なお、各サスペンションリンク21L、21R、2
2L、22Rはロアア−ムとして機能されると共に、本
発明でのコントロ−ルリンクとしても機能される。な
お、後輪用サスペンションはストラット式とされて、ダ
ンパとコイルスプリングとの組立体が、図2において符
合SDで示される(SDは図1、図3では図示略)。
後輪1Lが左サスペンションリンク21L、22Lによ
り上下動自在として車体に保持され、右車輪支持部材2
Rつまり右後輪1Rが、右サスペンションリンク21
R、22Rによって上下動自在として車体に保持され
る。なお、各サスペンションリンク21L、21R、2
2L、22Rはロアア−ムとして機能されると共に、本
発明でのコントロ−ルリンクとしても機能される。な
お、後輪用サスペンションはストラット式とされて、ダ
ンパとコイルスプリングとの組立体が、図2において符
合SDで示される(SDは図1、図3では図示略)。
【0024】前側のサスペンションリンク21L、21
Rにおける前側取付ブラケット1F1に対する連結部位
23および25は、駆動軸7L、7Rよりも前方に位置
されている。後側のサスペンションリンク22L、22
Rにおける後側取付ブラケット11Rに対する連結部位
27および29は、駆動軸7L、7Rよりも後方に位置
されている。また、前側のサスペンションリンク21
L、21Rにおける車輪支持部材2L、2Rに対する連
結部位24および26は、後輪1L、1Rの回転中心線
αよりも前方に位置されている。後側のサスペンション
リンク22L、22Rにおける車輪支持部材2L、2R
に対する連結部位28および23は、後輪1L1Rの回
転中心線αよりも後方に位置されている。なお、本実施
例では、上記連結部位24、26の中心線αに対する前
方へのオフセット量よりも、連結部位28、30の中心
線αに対する後方へのオフセット量の方が大きくされて
いる。
Rにおける前側取付ブラケット1F1に対する連結部位
23および25は、駆動軸7L、7Rよりも前方に位置
されている。後側のサスペンションリンク22L、22
Rにおける後側取付ブラケット11Rに対する連結部位
27および29は、駆動軸7L、7Rよりも後方に位置
されている。また、前側のサスペンションリンク21
L、21Rにおける車輪支持部材2L、2Rに対する連
結部位24および26は、後輪1L、1Rの回転中心線
αよりも前方に位置されている。後側のサスペンション
リンク22L、22Rにおける車輪支持部材2L、2R
に対する連結部位28および23は、後輪1L1Rの回
転中心線αよりも後方に位置されている。なお、本実施
例では、上記連結部位24、26の中心線αに対する前
方へのオフセット量よりも、連結部位28、30の中心
線αに対する後方へのオフセット量の方が大きくされて
いる。
【0025】前側のサスペンションリンク21L、21
Rは、前後方向から見たときは水平方向に伸びるように
設定されているが(図3参照)、上下方向から見たとき
に車幅方向外側に向かうにつれて後方に位置するように
傾斜されている(平面図を示す図1参照)。また、後側
のサスペンションリンク22L、22Rは、上下方向か
ら見たときは後輪1L、1Rの回転中心線αと平行に伸
びているが、前後方向から見たときは車幅方向外側に向
かうにつれて下方に位置するように傾斜されている。勿
論、前述のようなサスペンションは、左右対称となるよ
うに構成されている。
Rは、前後方向から見たときは水平方向に伸びるように
設定されているが(図3参照)、上下方向から見たとき
に車幅方向外側に向かうにつれて後方に位置するように
傾斜されている(平面図を示す図1参照)。また、後側
のサスペンションリンク22L、22Rは、上下方向か
ら見たときは後輪1L、1Rの回転中心線αと平行に伸
びているが、前後方向から見たときは車幅方向外側に向
かうにつれて下方に位置するように傾斜されている。勿
論、前述のようなサスペンションは、左右対称となるよ
うに構成されている。
【0026】以上のような構成において、性基時つまり
デフケ−ス6(内の差動歯車機構)を介したエンジンと
後輪1L、1Rとの間でのトルク伝達がなされてない状
態で、かつ後輪1L、1Rが中立位置つまりバンプもリ
バウンドもしていないときの状態が、図1〜図3に示す
ような状態である。
デフケ−ス6(内の差動歯車機構)を介したエンジンと
後輪1L、1Rとの間でのトルク伝達がなされてない状
態で、かつ後輪1L、1Rが中立位置つまりバンプもリ
バウンドもしていないときの状態が、図1〜図3に示す
ような状態である。
【0027】エンジンにより後輪1L、1Rを駆動する
駆動時特に加速時には、駆動反力を受けて、デフケ−ス
6は、前述のように、その前部が上方へ後部が下方へ変
位するような揺動を行なう。このようなデフケ−ス6の
挙動により、前サスペンションリンク21L、21Rは
車輪支持部材2L、2Rを車幅方向内方側へ引っ張り、
後サスペンションリンク22L、22Rは車輪支持部材
2L、2Rを車幅方向外側へ押し出す作用をなし、この
結果、後輪1L、2Rがトーインとされる。すなわち、
デフケ−ス6の上記挙動によって、前サスペンションリ
ンク21L、21Rが水平状態から傾斜状態へと変更さ
れて、その連結部位23と24の間および25と26と
の間の車幅方向距離(後輪中心線αと平行な方向の長
さ)が短くされて、この短くなる分だけ連結部位24、
26が車幅方向内方側へ引っ張られることになる。これ
に対して、後サスペンションリンク22L、22Rにお
いては、デフケ−ス6の前記挙動によって傾斜角度が小
さくなって、その連結部位27と28との間、29と3
0との間の車幅方向距離が長くなり、この長くなった分
だけ車輪支持部材2L、2R側の連結部位28、30が
車幅方向外側へ押し出されることになる。
駆動時特に加速時には、駆動反力を受けて、デフケ−ス
6は、前述のように、その前部が上方へ後部が下方へ変
位するような揺動を行なう。このようなデフケ−ス6の
挙動により、前サスペンションリンク21L、21Rは
車輪支持部材2L、2Rを車幅方向内方側へ引っ張り、
後サスペンションリンク22L、22Rは車輪支持部材
2L、2Rを車幅方向外側へ押し出す作用をなし、この
結果、後輪1L、2Rがトーインとされる。すなわち、
デフケ−ス6の上記挙動によって、前サスペンションリ
ンク21L、21Rが水平状態から傾斜状態へと変更さ
れて、その連結部位23と24の間および25と26と
の間の車幅方向距離(後輪中心線αと平行な方向の長
さ)が短くされて、この短くなる分だけ連結部位24、
26が車幅方向内方側へ引っ張られることになる。これ
に対して、後サスペンションリンク22L、22Rにお
いては、デフケ−ス6の前記挙動によって傾斜角度が小
さくなって、その連結部位27と28との間、29と3
0との間の車幅方向距離が長くなり、この長くなった分
だけ車輪支持部材2L、2R側の連結部位28、30が
車幅方向外側へ押し出されることになる。
【0028】ブレ−キ操作された制動時には、前サスペ
ンションリンク21L、21Rおよび後サスペンション
リンク22L、22Rはそれぞれ車輪支持部材2L、2
Rを車幅方向内方側へ引っ張る作用を行ない、後輪1
L、1Rのト−変化は生じない。
ンションリンク21L、21Rおよび後サスペンション
リンク22L、22Rはそれぞれ車輪支持部材2L、2
Rを車幅方向内方側へ引っ張る作用を行ない、後輪1
L、1Rのト−変化は生じない。
【0029】図6の説明
図6は本発明の第2実施例を示すものであり、前記実施
と同一構成要素には同一符号を付してその重複した説明
は省略する(このことは以下の参考例についても同
じ)、本第2実施例では、前記第1実施例の場合に比し
て、後サスペンションリンク22L、22Rを、車幅方
向外側に向かうにつれて上方に位置するように傾斜させ
たものである(前サスペンションリンク21L、21R
は、第1実施例と同じ)。本実施例では、制動時に、前
サスペンションリンク21L、21Rが車輪支持部材2
L、2Rを車幅方向内方側へ引っ張り、後サスペンショ
ンリンク22L、22Rが車輪支持部材2L、2Rを車
幅方向外側へ押出す。この結果、制動時には、後輪1
L、1Rがト−インとされる。なお、駆動時には、前サ
スペンションリンク21L、21Rが車輪支持部材2
L、2Rを車幅方向内方側へ引っ張るも、後サスペンシ
ョンリンク22L、22Rも車輪支持部材2L、2Rを
車幅方向内方側へ引っ張るので、後輪1L、1Rはト−
変化されない。
と同一構成要素には同一符号を付してその重複した説明
は省略する(このことは以下の参考例についても同
じ)、本第2実施例では、前記第1実施例の場合に比し
て、後サスペンションリンク22L、22Rを、車幅方
向外側に向かうにつれて上方に位置するように傾斜させ
たものである(前サスペンションリンク21L、21R
は、第1実施例と同じ)。本実施例では、制動時に、前
サスペンションリンク21L、21Rが車輪支持部材2
L、2Rを車幅方向内方側へ引っ張り、後サスペンショ
ンリンク22L、22Rが車輪支持部材2L、2Rを車
幅方向外側へ押出す。この結果、制動時には、後輪1
L、1Rがト−インとされる。なお、駆動時には、前サ
スペンションリンク21L、21Rが車輪支持部材2
L、2Rを車幅方向内方側へ引っ張るも、後サスペンシ
ョンリンク22L、22Rも車輪支持部材2L、2Rを
車幅方向内方側へ引っ張るので、後輪1L、1Rはト−
変化されない。
【0030】図1〜図6の補足説明
ここで、前サスペンションリンク21L、21Rと後サ
スペンションリンク22L、22Rとの前後方向から見
たときの種々の傾斜の設定に応じた後輪1L、1Rのト
−変化について説明する。なお、説明の都合上、図2に
示すように車幅方向外側に向かうにつれて下方に位置す
る傾斜の設定をハの字設定、図3に示すような水平な設
定を水平設定、図6に示すような車幅方向外側に向かう
につれて上方へ位置する傾斜設定を逆ハの字設定と称す
ることとする。
スペンションリンク22L、22Rとの前後方向から見
たときの種々の傾斜の設定に応じた後輪1L、1Rのト
−変化について説明する。なお、説明の都合上、図2に
示すように車幅方向外側に向かうにつれて下方に位置す
る傾斜の設定をハの字設定、図3に示すような水平な設
定を水平設定、図6に示すような車幅方向外側に向かう
につれて上方へ位置する傾斜設定を逆ハの字設定と称す
ることとする。
【0031】(1)設定例1
前後の各サスペンションリンク21L、21Rと22
L、22Rとを共に水平設定したときで、駆動時、制動
時共に後輪1L、1Rのト−変化は生じない。 (2)設定例2 前サスペンションリンク21L、21Rを水平設定し、
後サスペンションリンク22L、22Rをハの字設定と
したときで、前述の第1実施例の場合に相当し、駆動時
に後輪1L、1Rがト−インとされ、制動時にはト−変
化されない。 (3)設定例3 前サスペンションリンク21L、21Rを水平設定し、
後サスペンションリンク22L、22Rを逆ハの字設定
としたときで、前述の第2実施例の場合に相当し、制動
時に後輪1L、1Rがト−インとされ、駆動時はトー変
化されない。 (4)設定例4 前サスペンションリンク21L、21Rをハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rを水平設定
としたときで、制動時に後輪1L、1Rがト−アウトと
され、駆動時にはト−変化されない。 (5)設定例5 前サスペンションリンク21L、21Rをハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rもハの字設
定としたときで、駆動時に後輪1L、1Rがト−インと
され、制動時にはト−アウトとされる。
L、22Rとを共に水平設定したときで、駆動時、制動
時共に後輪1L、1Rのト−変化は生じない。 (2)設定例2 前サスペンションリンク21L、21Rを水平設定し、
後サスペンションリンク22L、22Rをハの字設定と
したときで、前述の第1実施例の場合に相当し、駆動時
に後輪1L、1Rがト−インとされ、制動時にはト−変
化されない。 (3)設定例3 前サスペンションリンク21L、21Rを水平設定し、
後サスペンションリンク22L、22Rを逆ハの字設定
としたときで、前述の第2実施例の場合に相当し、制動
時に後輪1L、1Rがト−インとされ、駆動時はトー変
化されない。 (4)設定例4 前サスペンションリンク21L、21Rをハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rを水平設定
としたときで、制動時に後輪1L、1Rがト−アウトと
され、駆動時にはト−変化されない。 (5)設定例5 前サスペンションリンク21L、21Rをハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rもハの字設
定としたときで、駆動時に後輪1L、1Rがト−インと
され、制動時にはト−アウトとされる。
【0032】(6)設定例6
前サスペンションリンク21L、21Rをハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rを逆ハの字
設定としたときで、駆動時、制動時共にト−変化は生じ
ない。 (7)設定例7 前サスペンションリンク21L、21Rを逆ハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rを水平設定
としたときで、駆動時に後輪1L、1Rがト−アウトと
され、制動時にはト−変化を生じない。 (8)設定例8 前サスペンションリンク21L、21Rを逆ハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rをハの字設
定としたときで、駆動時、制動時共に後輪1L、1Rは
ト−変化を生じないものとされる。 (9)設定例9 前サスペンションリンク21L、21Rを逆ハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rも逆ハの字
設定としたときで、駆動時に後輪1L、1Rがト−アウ
トとされ、制動時にト−インとされる。
し、後サスペンションリンク22L、22Rを逆ハの字
設定としたときで、駆動時、制動時共にト−変化は生じ
ない。 (7)設定例7 前サスペンションリンク21L、21Rを逆ハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rを水平設定
としたときで、駆動時に後輪1L、1Rがト−アウトと
され、制動時にはト−変化を生じない。 (8)設定例8 前サスペンションリンク21L、21Rを逆ハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rをハの字設
定としたときで、駆動時、制動時共に後輪1L、1Rは
ト−変化を生じないものとされる。 (9)設定例9 前サスペンションリンク21L、21Rを逆ハの字設定
し、後サスペンションリンク22L、22Rも逆ハの字
設定としたときで、駆動時に後輪1L、1Rがト−アウ
トとされ、制動時にト−インとされる。
【0033】前述した各設定例のうち、設定例2、3、
5および9が好ましい設定となる。なお、ト−変化を生
じさせない設定例1、6および8は本発明の対象外であ
る。ただし、前サスペンションリンク21L、21Rと
後サスペンションリンク22L、22Rとが、車輪支持
部材2L、2Rを、共に車幅方向内方側へ引っ張る、あ
るいは共に車幅方向外方側へ押し出すようなときも、リ
ンク長を前後で大きく相違させたりする等によって、ト
−変化させることもできる。
5および9が好ましい設定となる。なお、ト−変化を生
じさせない設定例1、6および8は本発明の対象外であ
る。ただし、前サスペンションリンク21L、21Rと
後サスペンションリンク22L、22Rとが、車輪支持
部材2L、2Rを、共に車幅方向内方側へ引っ張る、あ
るいは共に車幅方向外方側へ押し出すようなときも、リ
ンク長を前後で大きく相違させたりする等によって、ト
−変化させることもできる。
【0034】図7〜図9の説明
図7〜図9は参考例を示すものであり、デフケ−ス6の
前後方向の挙動を利用して、後輪をト−変化させるよう
にしてある。デフケ−ス6は、前1箇所、後を左右2箇
所の合計3箇所でサブフレ−ム4に対して取付られ、そ
の取付部位が符号41が示される。各取付部位41は同
じように構成されており、図9に示すように、取付ボル
ト42と、ナット43と前後一対のゴム等の弾性部材4
4とを利用して構成されている。この取付部位41の取
付態様は、弾性部材44の弾性変形を利用したデフケ−
ス6の前後方向の動きを許容するものであり、実質的
に、図5に示す取付態様を前後方向に弾性支持する態様
に置き換えたものに相当する。
前後方向の挙動を利用して、後輪をト−変化させるよう
にしてある。デフケ−ス6は、前1箇所、後を左右2箇
所の合計3箇所でサブフレ−ム4に対して取付られ、そ
の取付部位が符号41が示される。各取付部位41は同
じように構成されており、図9に示すように、取付ボル
ト42と、ナット43と前後一対のゴム等の弾性部材4
4とを利用して構成されている。この取付部位41の取
付態様は、弾性部材44の弾性変形を利用したデフケ−
ス6の前後方向の動きを許容するものであり、実質的
に、図5に示す取付態様を前後方向に弾性支持する態様
に置き換えたものに相当する。
【0035】また、本第3実施例では、後サスペンショ
ンリンク22L、22Rは、デフケ−ス6を介すること
なくサブフレ−ム4に連結されている。つまり、後サス
ペンションリンク22L、22Rは、ト−調整用のコン
トロ−ルリンクとして機能されることなく、もっぱら車
輪支持部材2L、2Rを上下動自在に保持するためのロ
アア−ムとして機能される。
ンリンク22L、22Rは、デフケ−ス6を介すること
なくサブフレ−ム4に連結されている。つまり、後サス
ペンションリンク22L、22Rは、ト−調整用のコン
トロ−ルリンクとして機能されることなく、もっぱら車
輪支持部材2L、2Rを上下動自在に保持するためのロ
アア−ムとして機能される。
【0036】コントロ−ルリンクとして機能される前サ
スペンションリンク21L、21Rは、上方から見た図
7において、車幅方向外側に向かうにつれて後方に位置
するように後方傾斜されている。ただし、前後の各サス
ペンションリンク21L〜22Rは、前後方向から見た
とき、水平方向に伸びるように設定されている(図3、
図8の態様)。
スペンションリンク21L、21Rは、上方から見た図
7において、車幅方向外側に向かうにつれて後方に位置
するように後方傾斜されている。ただし、前後の各サス
ペンションリンク21L〜22Rは、前後方向から見た
とき、水平方向に伸びるように設定されている(図3、
図8の態様)。
【0037】制動時には、デフケ−ス6は慣性により後
輪1L、1Rに対して前方に動かされ、これにより、前
サスペンションリンク21L、21Rによって車輪支持
部材2L、2Rが車幅方向内方側へ引っ張られて、後輪
1L、1Rがト−インとされる。駆動時には、デフケ−
ス6は後輪1L、1Rに対して後方へと動かされて、後
輪1L、1Rはト−アウトとされる。
輪1L、1Rに対して前方に動かされ、これにより、前
サスペンションリンク21L、21Rによって車輪支持
部材2L、2Rが車幅方向内方側へ引っ張られて、後輪
1L、1Rがト−インとされる。駆動時には、デフケ−
ス6は後輪1L、1Rに対して後方へと動かされて、後
輪1L、1Rはト−アウトとされる。
【0038】図7〜図9の補足説明
図7、図8に示すものに対して、前サスペンションリン
ク21、21Rの傾斜状態を変更した設定例を考える。
なお、説明の都合上、図7に示すように、上下方向から
見たときに、車幅方向外側へ向かうにつれて後方に位置
するようなサスペンションリンクの傾斜を後方傾斜設
定、車幅方向外側に向かうにつれて前方へ位置するよう
な傾斜設定を前方傾斜設定、後輪1L、1Rの中心線α
と平行な設定を非傾斜設定と呼称することとする。 (1)設定例1 前サスペンションリンク21L、21Rを後方傾斜設定
したもので、図7の設定であり、前述のように制動時ト
−イン、駆動時ト−アウトとなる。 (2)設定例2 前サスペンションリンク21L、21Rを前方傾斜設定
したもので、制動時ト−アウト、駆動時ト−インとな
る。 (3)設定例3 前サスペンションリンク21L、21Rを非傾斜設定し
たもので、制動時、駆動時共にトーインとされる。
ク21、21Rの傾斜状態を変更した設定例を考える。
なお、説明の都合上、図7に示すように、上下方向から
見たときに、車幅方向外側へ向かうにつれて後方に位置
するようなサスペンションリンクの傾斜を後方傾斜設
定、車幅方向外側に向かうにつれて前方へ位置するよう
な傾斜設定を前方傾斜設定、後輪1L、1Rの中心線α
と平行な設定を非傾斜設定と呼称することとする。 (1)設定例1 前サスペンションリンク21L、21Rを後方傾斜設定
したもので、図7の設定であり、前述のように制動時ト
−イン、駆動時ト−アウトとなる。 (2)設定例2 前サスペンションリンク21L、21Rを前方傾斜設定
したもので、制動時ト−アウト、駆動時ト−インとな
る。 (3)設定例3 前サスペンションリンク21L、21Rを非傾斜設定し
たもので、制動時、駆動時共にトーインとされる。
【0039】図7、図8に示すものからさらに、後サス
ペンションリンク22L、22Rをデフケ−ス6に連結
して、前後のサスペンションリンク21L、21Rと2
2L、22Rとの傾斜設定の組み合わせに応じて、後輪
1L、1Rをト−変化させることもできる。すなわち、
前サスペンションリンク21L、21Rの後方傾斜設
定、前方傾斜設定、非傾斜設定と、後サスペンションリ
ンク22L、22Rの後方傾斜設定、前方傾斜設定、非
傾斜設定との各組み合わせの合計9種類の組合せを考え
ることができる。
ペンションリンク22L、22Rをデフケ−ス6に連結
して、前後のサスペンションリンク21L、21Rと2
2L、22Rとの傾斜設定の組み合わせに応じて、後輪
1L、1Rをト−変化させることもできる。すなわち、
前サスペンションリンク21L、21Rの後方傾斜設
定、前方傾斜設定、非傾斜設定と、後サスペンションリ
ンク22L、22Rの後方傾斜設定、前方傾斜設定、非
傾斜設定との各組み合わせの合計9種類の組合せを考え
ることができる。
【0040】また、図7、図8に示すものを変形して、
後サスペンションリンク22L、22Rをデフケ−ス6
に連結する一方、前サスペンションリンク21L、21
Rをデフケ−ス6を介することなくサブフレ−ム4に連
結してもよい。この場合、後サスペンションリンク22
L、22Rの、後方傾斜設定、前方傾斜設定、非傾斜設
定を考えることができる。
後サスペンションリンク22L、22Rをデフケ−ス6
に連結する一方、前サスペンションリンク21L、21
Rをデフケ−ス6を介することなくサブフレ−ム4に連
結してもよい。この場合、後サスペンションリンク22
L、22Rの、後方傾斜設定、前方傾斜設定、非傾斜設
定を考えることができる。
【0041】以上実施例について説明したが、コントロ
−ルリンクを利用してト−調整するための駆動系構成部
材としては、エンジンあるいはエンジンと一体化される
ことの多い変速機(のケ−シング)であってもよい。ま
た、コントロ−ルリンクを利用してト−調整される対象
となる車輪は、前輪であってもよく、また前輪と後輪と
の両方であってもよい。
−ルリンクを利用してト−調整するための駆動系構成部
材としては、エンジンあるいはエンジンと一体化される
ことの多い変速機(のケ−シング)であってもよい。ま
た、コントロ−ルリンクを利用してト−調整される対象
となる車輪は、前輪であってもよく、また前輪と後輪と
の両方であってもよい。
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、上方から見
た平面図。
た平面図。
【図2】図1を後方から見た後面図。
【図3】図1を前方から見た前面図。
【図4】図1のデフケ−スとサブフレ−ムと連結部分を
拡大して示す平面図。
拡大して示す平面図。
【図5】図4を後方から見た一部断面後面図。
【図6】本発明の第2実施例を示すもので、図2に対応
した後面図。
した後面図。
【図7】参考例を示すもので、図1に対応した平面図。
【図8】図7を後方から見た後面図。
【図9】図7に示されるデフケ−スとサブフレ−ムとの
連結部位を拡大して示す平面断面図。
連結部位を拡大して示す平面断面図。
1L、1R:後輪
2L、2R:車輪支持部材
3L、3R:リアサイドフレ−ム
4:サブフレ−ム
6:デフケ−ス
11F、11R:取付ブラケット
17:取付用弾性部材
21L、21R:前サスペンションリンク
22L、22R:後サスペンションリンク
23、25、27、29:サスペンションリンクのデフ
ケ−スへの連結部位 24、26、28、30:サスペンションリンクの車輪
支持部材への連結部位 42:取付用弾性部材 α:車輪中心線
ケ−スへの連結部位 24、26、28、30:サスペンションリンクの車輪
支持部材への連結部位 42:取付用弾性部材 α:車輪中心線
─────────────────────────────────────────────────────
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(56)参考文献 特開 平1−247206(JP,A)
特開 昭63−240410(JP,A)
特開 昭50−143226(JP,A)
特開 昭58−149810(JP,A)
特開 昭58−78810(JP,A)
特開 平4−257710(JP,A)
実開 昭63−40208(JP,U)
実開 昭57−204972(JP,U)
実開 昭58−129210(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60G 3/00 - 3/28
Claims (9)
- 【請求項1】駆動系構成部材と車輪支持部材とがコント
ロ−ルリンクを介して連結され、 前記コントロ−ルリンクの前記車輪支持部材に対する連
結位置が、車輪中心線よりも前後方向にオフセットさ
れ、 前記駆動系構成部材の挙動に応じた該駆動系構成部材の
前記車輪支持部材に対する相対位置の変更により、前記
コントロ−ルリンクの前記駆動系構成部材と車輪支持部
材とに対する各連結位置間での車幅方向長さが変更され
て、車輪がト−変化される構成であって、前記駆動系構成部材が、弾性部材を介して車体にマウン
トされて、該弾性部材の弾性変形の範囲で車体に対して
若干動き得るようにされ、 前記駆動系構成部材と車輪支持部材とが、前後方向に間
隔をあけて配設された前後一対のラテラルリンクによっ
て連結され、 前記各ラテラルリンクの前記車輪支持部材に対する取付
位置がそれぞれ、車輪中心線よりも前後方向にオフセッ
トされ、前記各ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対する取
付位置が、該駆動系構成部材から車幅方向に伸びる駆動
軸を挟んで前後に離間するように設定され、 前後の各ラテラルリンクのそれぞれが、前記車輪支持部
材を車体に対して上下動自在に保持するためのロアアー
ムとして機能されると共に、前記コントロ−ルリンクと
して機能されるように設定されている、 ことを特徴とする車両のサスペンション装置。 - 【請求項2】請求項1において、 後側のラテラルリンクが、車輪中心線よりも後方位置に
おいて前記車輪支持部材に連結され、 前側のラテラルリンクが、車輪中心線よりも前方位置に
おいて前記車輪支持部材に連結されている、 こ とを特徴とする車両のサスペンション装置。 - 【請求項3】請求項2において、 前記各ラテラルリンクが、平面から見たとき、互いに傾
斜角度が相違されている、ことを特徴とする車両のサス
ペンション装置。 - 【請求項4】請求項2において、 前記各ラテラルリンクが、前後方向から見たとき、互い
に傾斜角度が相違されている、ことを特徴とする車両の
サスペンション装置。 - 【請求項5】請求項4において、 前記駆動系構成部材が、駆動時と制動時とに上下方向に
揺動される挙動を行うように設定され、 前記前側ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対する
連結位置が、制動時に下方へ挙動される位置とされ、 前記後側ラテラルリンクの前記駆動系構成部材に対する
連結位置が、制動時に上方へ挙動される位置とされてい
る、 ことを特徴とする車両のサスペンション装置。 - 【請求項6】請求項5において、 前記前側のラテラルリンクが、前後方向から見たとき略
水平となるように設定され、 前記後側のラテラルリンクが、車幅方向外側へ向うにつ
れて下方に位置するように傾斜され、 駆動時における前記駆動系構成部材の挙動によって、車
輪がトーインとされる、 ことを特徴とする車両のサスペンション装置。 - 【請求項7】請求項5において、 前記前側のラテラルリンクが、略水平となるように設定
され、 前記後側のラテラルリンクが、車幅方向外側へ向うにつ
れて上方に位置するように傾斜され、 制動時における前記駆動系構成部材の挙動によって、車
輪がトーインとされる、 ことを特徴とする車両のサスペンション装置。 - 【請求項8】請求項5において、 前記前後の各のラテラルリンクがそれぞれ、車幅方向外
側に向うにつれて下方に位置するように設定され、 駆動時における前記駆動系構成部材の挙動によって、車
輪がトーインとされ、 制動時における前記駆動系構成部材の挙動によって、車
輪がト−アウトとされる、 ことを特徴とする車両のサスペンション装置。 - 【請求項9】請求項5において、 前記前後の各のラテラルリンクがそれぞれ、車幅方向外
側に向うにつれて上方に位置するように設定され、 駆動時における前記駆動系構成部材の挙動によって、車
輪がトーアウトとされ、 制動時における前記駆動系構成部材の挙動によって、車
輪がト−インとされる、ことを特徴とする車両のサスペ
ンション装置。
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JP11461994A JP3366433B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 車両のサスペンション装置 |
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JP11461994A JP3366433B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 車両のサスペンション装置 |
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