JP3366094B2 - レーザ加工方法およびその装置 - Google Patents

レーザ加工方法およびその装置

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文雄 熊坂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コイル材に所望のレ
ーザ加工を行うようにしたレーザ加工方法およびその装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワークにレーザ加工を行うレーザ
加工装置では定尺材またはスケッチ材を針山テーブルな
どのワークテーブル上に載せてレーザ加工ヘッドよりレ
ーザビームをワークへ向けて照射してレーザ加工を行っ
ている。
【0003】一方、コイル材はプレス,シャーリングマ
シンでプレス加工,剪断加工するのに用いられていて、
レーザ加工装置には用いられていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のレーザ加工装置では一枚の定尺材またはスケッチ材
のレーザ加工が終了する毎に定尺材またはスケッチ材を
ワークテーブル上に載せ換えなければならなかった。ま
た、従来のコイル材の加工では1つのコイル材しか加工
できず、コイル材の材質,板厚などが変わる毎に種々の
段取りを行わなければならなかった。
【0005】この発明の目的は、上記問題点を改善する
ために、コイル材にレーザ加工を行い得るようにすると
共に、コイル材の材質や板厚が変わってもコイル材のみ
を交換するだけで、その他の段取り替えを行うことなく
レーザ加工を行い、しかも複数のコイル材の並列加工を
可能にしたレーザ加工方法およびその装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のごとき従
来の問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明
は、アンコイラより巻ほぐされたコイル材をレーザ加工
機へ送り出してレーザ加工を行う際、製品とコイル材と
の複数箇所をミクロジョイントにより連結した状態に加
工し、前記レーザ加工機の下流側に配置したコイル材送
り出し装置に備えた送り出しローラの突起部の作用によ
って前記ミクロジョイントを分離して前記コイル材から
製品を分離するレーザ加工方法である
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1のレーザ
加工方法において、レーザ加工機に対して複数のコイル
材を並列して送り出し、複数のコイル材の並列加工を行
うレーザ加工方法である
【0008】請求項3に係る発明は、アンコイラより巻
きほぐされて送り出されたコイル材をレーザ加工するレ
ーザ加工機と、当該レーザ加工機の下流側に配置されて
レーザ加工後のコイル材の送り出しを行うコイル材送り
出し装置とを備えてなるレーザ加工装置において、前記
コイル材送り出し装置に備えた送り出しローラに、前記
レーザ加工機によってコイル材と製品との複数箇所をミ
クロジョイントにより連結した状態に加工された前記製
品をコイル材から分離するための複数の突起部を備えた
構成である
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基いて詳細
に説明する。
【0013】図1を参照するに、レーザ加工装置1は、
複数のコイル材WA ,WB にレーザ加工を行うレーザ加
工機3と、このレーザ加工機3へ複数のコイル材WA
Bを供給するためのコイル材WA ,WB が巻かれたア
ンコイラ5と、前記レーザ加工機3でレーザ加工された
製品Gと製品Gが外された排材としてのスケルトン材S
とに分離し仕分けられる製品分離仕分装置7を備えてい
る。
【0014】前記レーザ加工機3は、コモンベース9を
備えており、このコモンベース9上にレーザ発振器11
と、このレーザ発振器11と離隔したレーザ加工機本体
13と、レーザ加工機3を制御せしめるNC装置15と
が設けられている。前記コモンベース9の前側にはワー
クテーブル17が着脱可能に設けられている。
【0015】また、レーザ加工機本体13は、前記コモ
ンベース9上に立設された本体フレーム19Aとこの本
体フレーム19Aの上部前側へ片持式で一体化された上
部フレーム19Bとで構成されている。この上部フレー
ム19Bには下方向へ向けてレーザ加工ヘッド21が設
けられており、このレーザ加工ヘッド21はすでに公知
のボールねじなどの駆動機構にてX軸,Y軸およびZ軸
方向へ移動自在となっている。
【0016】上記構成により、NC装置15によりレー
ザ加工ヘッド21がX軸,Y軸およびZ軸方向へ移動制
御されると共に、レーザ発振器11で発振されたレーザ
ビームがレーザ加工ヘッド21からワークテーブル17
に位置決めされたコイル材WA ,WB に向けて照射され
ることによって、コイル材WA ,WB に所望の形状のレ
ーザ加工が行われることになる。
【0017】前記アンコイラ5はすでに公知であるから
簡単に概要を説明すると、例えば箱状のベース23には
複数の支持アーム部材25が立設されており、この支持
アーム部25には、各コイル材WA ,WB が巻かれた複
数のドラム27が回転自在に支承されている。
【0018】前記レーザ加工機3におけるワークテーブ
ル17と前記アンコイラ5との間にはレベラ29が配置
されている。このレベラ29には複数のローラ31が並
列して干鳥状に並べられている。この複数のローラ31
間にコイル材WA ,WB を入れ、交互に反対方向の歪み
を与え、それを徐々に小さくして歪みを取るようになっ
ている。
【0019】前記ワークテーブル17は上部を開口した
箱形状のフレーム33を備えており、このフレーム33
の供給側(図1において右側)にはコイル材供給装置3
5が設けられている。このコイル材供給装置35として
は、一対のフィードローラ37A,39A,37B,3
9Bで構成されており、例えばフィードローラ39A,
39Bがそれぞれ独立して駆動モータ41A,41Bに
連結されている。
【0020】上記構成により、駆動モータ41A,41
Bを個々に駆動制御することによって、一対のフィード
ローラ37Aと39A,37Bと39Bが回転されてコ
イル材WA ,WB がフィードローラ37Aと39Aとの
間およびフィードローラ37Bと39Bとの間に挾まれ
てレーザ加工機3側へ個々に供給されることになる。
【0021】前記製品分離仕分け装置7は、図2も併せ
て参照するに、コイル材WA ,WBから製品Gを分離し
た後に製品Gを搬送せしめる製品搬送コンベア43と、
コイル材WA ,WB を送り出すコイル材送り出し装置4
5と、製品搬送コンベア43とコイル材送り出し装置4
5との間に設けられた補助搬送コンベア47などで構成
されている。
【0022】前記コイル材送り出し装置45としては、
一対の送り出しローラ49A,51A,49B,51B
で構成されており、例えば送り出しローラ51A,51
Bがそれぞれ独立して駆動モータ53A,53Bに連結
されている。また、図3も併せて参照するに、前記送り
出しローラ49A,51Aは送り出しローラ49B,5
1Bよりも径が大きく、しかも径方向へ放射状に突出し
たイボ状の突起部55を備えたウレタンなどの弾性体か
らなっている。前記製品搬送コンベア43のコンベアフ
レーム57には製品Gを確実に分離せしめるための分離
用ブレード59が設けられている。
【0023】上記構成により、駆動モータ53A,53
Bを個々に駆動制御することによって、一対の送り出し
ローラ49Aと51A,49Bと51Bが回転されてレ
ーザ加工されたコイル材WA ,WB が送り出されると共
に、図3に示されているように、突起部55を備えた送
り出しローラ49A,51Aによってコイル材WA ,W
B から製品Gが分離されて製品搬送コンベア43上に載
って搬送されると共に、製品Gが外れたスケルトン材S
は図示省略の駆動機構によって上方斜め方向へ搬送され
ることになる。なお、突起部55を備えた送り出しロー
ル49A,51Aで製品Gがコイル材WA ,WB から完
全に外れない場合があるので、その場合には分離用ブレ
ード59で確実に分離されるものである。
【0024】アンコイラ5より巻きほぐされたコイル材
A ,WB はレベラ29の複数のローラ31を経て、一
対のフィードローラ37Aと39A,37Bと39Bに
よってレーザ加工機3へ供給される。レーザ加工機3へ
供給されたコイル材WA ,WB は図1において左側へ走
行し、コイル材WA ,WB の先端は送り出しロール49
Aと51A,49Bと51Bでそれぞれ送り出される。
【0025】フィードローラ37A,39Aと送り出し
ローラ49A,51Aとの間、およびフィードローラ3
7B,39Bと送り出しローラ49B,51Bとの間
で、コイル材WA ,WB は一定のテンションをかけた状
態で維持される。この状態に維持されたコイル材WA
B はそれぞれNC装置15に組み込まれた加工プログ
ラムの基にレーザ加工ヘッド21をX軸,Y軸方向へ移
動せしめると共に、レーザビームをレーザ加工ヘッド2
1からコイル材WA ,WB に向けて照射することによっ
て、コイル材WA ,WB にそれぞれ個々の所望形状から
なるレーザ加工が行われることになる。
【0026】この場合、レーザ加工された製品Gはコイ
ル材WA ,WB の複数箇所がミクロジョイント(微小連
結部)で連結されており、レーザ加工された時点ではコ
イル材WA ,WB から製品Gは取り外されていない状態
にあり、この状態において、レーザ加工機3の下流側に
配置してあるコイル材送り出し装置45に送られる。
【0027】レーザ加工されたコイル材WA ,WB の先
端を図1において上方斜めに引き出すことによって、送
り出しローラ49A,49Bに備えられた突起部55の
作用によって各ミクロジョイント部がコイル材WA ,W
B から分離して製品Gは製品搬送コンベア43に載って
搬送されると共に、スケルトン材Sは上方斜めへに搬送
されることになる。製品Gがコイル材WA ,WB から外
れない個所があった場合には分離用ブレード59の作用
によって確実に分離させることができる。
【0028】このように、複数のコイル材WA ,WB
レーザ加工機3へ供給することによって、加工プログラ
ムの加工条件を設定するだけで、その他の種々の段取り
替えを行うことなく、一度にコイル材WA ,WB に個々
の形状のレーザ加工を並列して行うことができる。しか
も、コイル材WA ,WB の材質,板厚が変わっている場
合でも同時にレーザ加工を行うことができ、非常に効果
的である。
【0029】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他
の態様で実施し得るものである。本実施例ではコイル材
A,WB の例について説明したが、コイル材が1つあ
るいは3つ以上であっても適用可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、この発明によれば、コイル材にレーザ加工を
行うことができ、かつコイル材と製品とを連結したミク
ロジョイントの分離を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を実施する一実施例のレーザ加工装置
の斜視図である。
【図2】図1におけるII矢視部の拡大正面図である。
【図3】製品分離仕分け装置で製品を分離せしめる作用
説明図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工装置 3 レーザ加工機 5 アンコイラ 7 製品分離仕分け装置 9 コモンベース 11 レーザ発振器 13 レーザ加工機本体 15 NC装置 17 ワークテーブル 21 レーザ加工ヘッド 35 コイル材供給装置 43 製品搬送コンベア 45 コイル材送り出し装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−77581(JP,U) 実開 平4−83490(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/00 - 26/38

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンコイラ(5)より巻ほぐされたコイ
    ル材をレーザ加工機(3)へ送り出してレーザ加工を行
    う際、製品(G)とコイル材との複数箇所をミクロジョ
    イントにより連結した状態に加工し、前記レーザ加工機
    (3)の下流側に配置したコイル材送り出し装置(4
    5)に備えた送り出しローラの突起部(55)の作用に
    よって前記ミクロジョイントを分離して前記コイル材か
    ら製品(G)を分離することを特徴とするレーザ加工方
  2. 【請求項2】 請求項1のレーザ加工方法において、レ
    ーザ加工機(3)に対して複数のコイル材を並列して送
    り出し、複数のコイル材の並列加工を行うことを特徴と
    するレーザ加工方法
  3. 【請求項3】 アンコイラ(5)より巻きほぐされて送
    り出されたコイル材をレーザ加工するレーザ加工機
    (3)と、当該レーザ加工機(3)の下流側に配置され
    てレーザ加工後のコイル材の送り出しを行うコイル材送
    り出し装置(45)とを備えてなるレーザ加工装置にお
    いて、前記コイル材送り出し装置(45)に備えた送り
    出しローラに、前記レーザ加工機(3)によってコイル
    材と製品(G)との複数箇所をミクロジョイントにより
    連結した状態に加工された前記製品(G)をコイル材か
    ら分離するための複数の突起部(55)を備えたことを
    特徴とするレーザ加工装置
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CN103600171B (zh) * 2013-04-28 2015-12-09 宝山钢铁股份有限公司 一种金属板上下料及切割的方法及系统
CN103600170B (zh) * 2013-04-28 2015-08-26 宝山钢铁股份有限公司 一种纵向金属板上下料与切割方法及其系统
CN108213732A (zh) * 2017-12-30 2018-06-29 广州百盛电子科技有限公司 一种板材激光切割方法及系统
CN114571100B (zh) * 2022-04-29 2022-08-30 广东国玉科技有限公司 智能激光切割设备

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