JP3365947B2 - 無電解金メッキ液 - Google Patents

無電解金メッキ液

Info

Publication number
JP3365947B2
JP3365947B2 JP00583998A JP583998A JP3365947B2 JP 3365947 B2 JP3365947 B2 JP 3365947B2 JP 00583998 A JP00583998 A JP 00583998A JP 583998 A JP583998 A JP 583998A JP 3365947 B2 JP3365947 B2 JP 3365947B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gold plating
plating solution
electroless gold
gold
iron
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP00583998A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11200062A (ja
Inventor
弘 和知
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electroplating Engineers of Japan Ltd
Original Assignee
Electroplating Engineers of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electroplating Engineers of Japan Ltd filed Critical Electroplating Engineers of Japan Ltd
Priority to JP00583998A priority Critical patent/JP3365947B2/ja
Publication of JPH11200062A publication Critical patent/JPH11200062A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3365947B2 publication Critical patent/JP3365947B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemically Coating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、置換型無電解金メッキ
液に関する。
【0002】
【従来の技術】置換型無電解金メッキ液には、目的に応
じて種々のものが提唱されてきた。置換型無電解金メッ
キの理論は、下地メッキまたは金属であるニッケルある
いは鉄等との置換を起こさせることにより金メッキ層を
析出させるものであり、多方面において広く応用されて
きた。
【0003】ところが、無電解金メッキ浴は、一般に様
々な外部要因、下地金属の種類等の影響を受けやすく、
品質に優れた無電解金メッキを開発することは非常に困
難であり、特にパターンメッキにおいて析出物特性を均
一にできる優れた無電解金メッキを得ることのできる無
電解金メッキ液の開発が継続して行われている。
【0004】中でも、置換型無電解金メッキの下地とな
る金属が同一被メッキ物の中で、2種以上存在する場合
に問題が多く存在していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特に、プリント配線板
やピングリッドアレー(PGA)のメッキ対象面に鉄又
は鉄合金と異種金属とが同時に存在している場合に、金
メッキの析出外観が赤味を帯びたり、厚みバラツキが大
きくなったり、密着性の低下を引き起こすなどのような
現象が現れる場合がある。
【0006】そこで、本出願の発明者らは、メッキ対象
面に鉄または鉄合金と異種金属とが同時に存在している
場合でも、密着性に優れ、厚みバラツキの少ない、均一
且つ安定した析出外観を達成することのできる置換型無
電解金メッキ液の提供を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の発明者らは鋭意研究の結果、金メッキ層の
密着性と析出外観は、無電解金メッキ液中の鉄イオンの
状態と、析出速度と密接に関連していることを見いだし
た。
【0008】即ち、置換金メッキ行う場合、被メッキ物
表面の表面電位を一定に保つこと及び無電解金メッキ液
の安定性が重要な要因であることは明らかである。従っ
て、被メッキ物表面に異種金属が存在し、その異種金属
同士が接触し導通を持つ場合、貴な電位部と卑な電位部
が発生し、この電位差が大きくなると被メッキ物表面の
表面電位を一定に保つことが困難となる。また、メッキ
対象面に鉄または鉄合金が存在し、無電解金メッキ液中
に鉄イオンが混入すると、Fe2+とFe3+の交換反応が
おこり、この反応が影響していることが判かった。
【0009】Fe2+とFe3+の交換反応とは、無電解金
メッキ液中に溶出したFe2+イオンがFe3+イオンへと
変化する際にでる電子(e-)をAu+イオンが得て,A
0として析出する。そして、メッキ対象面に異種金属
(M)が存在すると、異種金属(M)がM+イオンとし
て無電解金メッキ液中に溶出し電子(e-)を放出す
る。この電子(e-)を、Fe3+イオンが受け取りFe
2+イオンへ還元される一連の反応のことである。この交
換反応が起こると、金の析出速度が部分的に上昇し、メ
ッキ厚が厚くなった部位で赤味を帯びた析出となるとと
もに、金メッキ層の密着性低下を引き起こす原因ともな
っていた。
【0010】従って、本発明者らはメッキ液中への鉄イ
オンの溶出を可能な限り防止し、メッキ液中でのFe2+
とFe3+の交換反応を抑制することを考え、上述した課
題を解決する手段として、以下の発明を行いました。
【0011】請求項1に記載の発明は、0.1〜1.0
g/lのL−アスコルビン酸と2.0g/l以下のシア
ン化カリウムとを含有し、かつpH値が3.0〜6.5
である無電解金メッキ液である。ここで、L−アスコル
ビン酸は弱い還元剤として作用し、メッキ対象面に存在
する異種金属の、メッキ液への溶解を抑制し下地金属の
損傷を防止すると共に、金析出速度を緩やかにすること
を目的に用いたものである。このL−アスコルビン酸
は、0.1〜1.0g/lの量が添加される。下限を
0.1g/lとしたのは、これ以上の量を添加しなけれ
ば、期待する還元剤としての効果を発揮し得ず、上限で
ある1.0g/l以上の量を添加すると還元力が過剰と
なり金錯体の分解が生じ、金沈を発生しやすくなる。
【0012】更に、2.0g/l以下のシアン化カリウ
ムは、金錯体の安定剤として添加するものである。この
シアン化カリウムをいっさい添加しなくとも、上述した
課題を解決することは可能であり、単に金の沈殿が発生
し易くなるにすぎない。溶液の安定性を考慮すれば、シ
アン化カリウムを添加することが望ましい。
【0013】以上の、技術的思想は無電解金メッキ液の
全般に渡って応用することが可能である。中でも、請求
項2に記載のEDTA−2Na、クエン酸アンモニウ
ム、クエン酸及びシアン化金カリウムを含有する溶液に
0.1〜1.0g/lのL−アスコルビン酸と2.0g
/l以下のシアン化カリウムとを含有し、かつpH値が
3.0〜6.5である無電解金メッキ液では極めて有効
に作用する。このとき、EDTA−2Naは21.0〜
35.0g/l、クエン酸アンモニウムは9.0〜1
5.0g/l、クエン酸は5.0〜9.0g/lそして
金はシアン化金カリウムを用いて金として1.0〜3.
0g/lの範囲で含有することが望ましい。基本的な無
電解金メッキ液の組成として非常に安定性に優れ、L−
アスコルビン酸とシアン化カリウムとを添加しても、そ
の溶液安定性に変化が起こらないためであり、最適の組
み合わせと考えられるからである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のうち最良と思わ
れる実施の形態について説明する。本発明に係る置換型
無電解金メッキ溶液は、溶液中に鉄イオンが混入してい
る場合に、従来の置換型無電解金メッキ溶液に比べ極め
て優れた効果を発揮するため、以下の実施形態及び比較
対照のメッキ液はいずれも鉄含有量として100mg/
lの場合の結果を表1にまとめて表示している。
【0015】第1実施形態 本発明の実施を、以下の置
換型無電解金メッキ液組成及び条件により行った。被メ
ッキ対象物はPGAを用い、メッキ対象部位には異種金
属であるNiと鉄−Ni合金である42アロイが存在し
ており、同時にNiと42アロイの双方の部位に無電解
の置換金メッキを施した。用いた置換型無電解金メッキ
液組成及び条件は、以下の通りである。なお、ここでは
金錯体の安定剤であるシアン化カリウムは用いなかっ
た。
【0016】置換型無電解金メッキ液の組成およびメッキ条件 EDTA−2Na 28 g/l クエン酸アンモニウム 12 g/l クエン酸 7 g/l シアン化金カリウム(金として) 2 g/l L−アスコルビン酸 0.2g/l pH 値 4.75 液 温 80℃ 処理時間 4 min.
【0017】以下の表1にまとめて示すが、金メッキ厚
のバラツキは0.03〜0.08μmであり、金メッキ
層の赤味変色は発生しなかった。上記の条件で溶液の使
用を継続したところ、1週間経過後に少量の金沈が見ら
れた。
【0018】第2実施形態 ここでは、第1実施形態の
溶液組成に金錯体の安定剤であるシアン化カリウムを更
に添加して、同一内容の試験を行った。
【0019】置換型無電解金メッキ液の組成およびメッキ条件 EDTA−2Na 28 g/l クエン酸アンモニウム 12 g/l クエン酸 7 g/l シアン化金カリウム(金として) 2 g/l L−アスコルビン酸 0.2g/l シアン化カリウム 0.6g/l pH 値 4.75 液 温 80℃ 処理時間 4 min.
【0020】この結果も以下の表1に改めて示すが、金
メッキ厚のバラツキは0.03〜0.07μmであり、
金メッキ層の赤味変色は全く発生しなかった。上記の条
件で溶液の使用を継続したところ、1月経過後にも金沈
は認められなかった。
【0021】さらに、本発明者らはL−アスコルビン酸
およびシアン化カリウムを添加しない無電解金メッキ液
を比較例として建浴し、上記の第1実施形態及び第2実
施形態で使用した置換型無電解金メッキ液との性能比較
を行った。比較に用いた置換型無電解金メッキ液の組成
とメッキ条件は次の通りである。
【0022】置換型無電解金メッキ液の組成およびメッキ条件 EDTA−2Na 28 g/l クエン酸アンモニウム 12 g/l クエン酸 7 g/l シアン化金カリウム(金として) 2 g/l pH 値 4.75 液 温 80℃ 処理時間 4 min.
【0023】この溶液を使用した場合、金メッキ厚のバ
ラツキは0.03〜0.20μmであり、金メッキ層の
赤味変色が発生した。以上の第1実施形態、第2実施形
態及び比較例の結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】この表1から分かる通り金メッキ厚のバラ
ツキ及び金メッキ層の赤味変色の発生割合並びに密着不
良の発生率が格段に改善されていることが分かる。
【0026】
【発明の効果】以上に述べたように本発明に係る無電解
金メッキ液は、メッキ対象面に鉄または鉄合金と異種金
属とが同時に存在している場合でも、密着性に優れ、均
一且つ安定した析出外観を達成することのできる置換型
無電解金メッキ液の提供を可能にできたのである。その
結果、従来の置換型無電解金メッキ液で発生していた金
メッキ層の厚みバラツキを無くし、金メッキ層の赤味変
色の発生及び密着不良を防止できるようになった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−191782(JP,A) 特開 平5−295558(JP,A) 特開 平2−133594(JP,A) 特開 平6−145996(JP,A) 特開 平6−145997(JP,A) 特開 平5−311452(JP,A) 特開 平5−287541(JP,A) 特開 昭58−1065(JP,A) 特開 昭59−85855(JP,A) 特開 平4−350172(JP,A) 特開 平6−280039(JP,A) 特開 平6−128751(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 18/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアン化金系の置換型無電解金めっき液
    において、 0.1〜1.0g/lのL−アスコルビン酸と2.0g
    /l以下のシアン化カリウムとを含有し、且つ、pH値
    が3.0〜7.0であり、 鉄または鉄合金と異種金属とが同時に存在している表面
    を有したメッキ対象物に金メッキ処理をする際に用いる
    ことを特徴とする 置換型無電解金めっき液。
  2. 【請求項2】 EDTA−2Na、クエン酸アンモニウ
    ム、クエン酸及びシアン化金カリウムを含有する溶液
    に、0.1〜1.0g/lのL−アスコルビン酸と2.
    0g/l以下のシアン化カリウムとを含有し、且つ、p
    H値が3.0〜7.0であり、 鉄または鉄合金と異種金属とが同時に存在している表面
    を有したメッキ対象物に金メッキ処理をする際に用いる
    ことを特徴とする 置換型無電解金めっき液。
JP00583998A 1998-01-14 1998-01-14 無電解金メッキ液 Expired - Fee Related JP3365947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00583998A JP3365947B2 (ja) 1998-01-14 1998-01-14 無電解金メッキ液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00583998A JP3365947B2 (ja) 1998-01-14 1998-01-14 無電解金メッキ液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11200062A JPH11200062A (ja) 1999-07-27
JP3365947B2 true JP3365947B2 (ja) 2003-01-14

Family

ID=11622200

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00583998A Expired - Fee Related JP3365947B2 (ja) 1998-01-14 1998-01-14 無電解金メッキ液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3365947B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4603320B2 (ja) * 2003-10-22 2010-12-22 関東化学株式会社 無電解金めっき液
JP5116956B2 (ja) * 2005-07-14 2013-01-09 関東化学株式会社 無電解硬質金めっき液
CN101892473B (zh) * 2010-07-14 2012-09-05 深圳市荣伟业电子有限公司 无氰化学镀金镀液及无氰化学镀金方法
CN108441846B (zh) * 2018-02-08 2020-08-11 中山市鑫鸿顺新材料有限公司 一种金缸添加剂及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11200062A (ja) 1999-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7988773B2 (en) Electroless gold plating bath, electroless gold plating method and electronic parts
US3485597A (en) Electroless deposition of nickel-phosphorus based alloys
JP3331261B2 (ja) 無電解金めっき液
JP3116637B2 (ja) 無電解めっき液
JP4790191B2 (ja) パラジウム又はその合金を電気化学的に析出させるための電解浴
JP6231982B2 (ja) 無電解金めっき処理方法、および金めっき被覆材料
US6383269B1 (en) Electroless gold plating solution and process
JP3482402B2 (ja) 置換金メッキ液
JP3365947B2 (ja) 無電解金メッキ液
US20080206474A1 (en) Stabilization and Performance of Autocatalytic Electroless Processes
JP3331260B2 (ja) 無電解金めっき液
KR102295180B1 (ko) 전기전도성, 내식성 및 내구성 향상을 위한 은-나노 합금 도금액 조성물 및 이를 이용한 도금 방법
JPH0649947B2 (ja) 金の無電流析出のための水性浴の組合せ
JP4230813B2 (ja) 金めっき液
JPS60245783A (ja) 無電解銅めつき浴
CN111705312A (zh) 一种化学镀锡液及其制备方法、使用
JP2003226993A (ja) 金メッキ液及び金メッキ処理方法
JPH09316649A (ja) 無電解めっき液
JP3685276B2 (ja) パラジウム・銀合金めっき浴
JPH0414189B2 (ja)
JP2009149958A (ja) パターンめっき及びパターンめっきの形成方法
JP3262929B2 (ja) 金合金メッキ液
JPH06104902B2 (ja) 無電解銅ニッケル合金めっき方法
JP3426817B2 (ja) 無電解金めっき液
EP0070061B1 (en) A solution for the electroless deposition of gold-alloys onto a substrate

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111101

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141101

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees