JP3365518B2 - 三相不平衡出力変換装置の制御方法 - Google Patents

三相不平衡出力変換装置の制御方法

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JP3365518B2
JP3365518B2 JP04978193A JP4978193A JP3365518B2 JP 3365518 B2 JP3365518 B2 JP 3365518B2 JP 04978193 A JP04978193 A JP 04978193A JP 4978193 A JP4978193 A JP 4978193A JP 3365518 B2 JP3365518 B2 JP 3365518B2
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直也 江口
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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、不平衡負荷に電力を
供給する電源や電力系統に接続して、系統の三相不平衡
是正を行なう系統不平衡補償装置など、積極的に三相不
平衡出力を行なう三相不平衡出力変換装置、特にその制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10(イ)に移相巻線を持つ変圧器を
介して出力する三相インバータ回路の一例を示す。1が
変圧器(トランス)、2がインバータ、3が直流源であ
る。図10(ロ)に同(イ)を具体化した一例を示す。
ここで、インバータ回路2は単相ブリッジ3台からなる
3相電圧形インバータ回路であり、変圧器1は2次側巻
線が主巻線11,13,15および移相巻線12,1
4,16から構成されている。このトランスの電圧ベク
トル図は、その1次側と2次側とでそれぞれ図10
(ハ),(ニ)のようになる。つまり、図10(ロ)の
ような2次巻線により、例えばU相出力の場合はU相の
主巻線電圧Vuに、W相移相巻線電圧Vtが加算される
ことになる。したがって、この場合2次側出力電圧は1
次側電圧に対して遅れ位相となる。
【0003】図11に移相巻線を持つ多重変圧器1A,
1Bを用いた12相インバータ装置を示す。かかる12
相インバータ装置では、多重変圧器1A,1Bは移相巻
線によって互いに30度の位相差をつけられる必要があ
るが、この場合は各々±15度の進み/遅れ位相となっ
ている。したがって、インバータ21と22はそれぞれ
変圧器によって進みまたは遅れとなる出力位相を補償す
る方向、つまりインバータ21は遅れ位相、インバータ
22は進み位相にシフトさせてそれぞれ運転される。そ
の結果、インバータ21は遅れ−15度、インバータ2
2は進み+15度で運転され、これにより、多重インバ
ータでは三相不平衡運転時に、高調波を低減させること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の移相巻線を持つ
変圧器は、本来平衡出力した場合を想定して、主巻線と
移相巻線の巻線比率が決められている。このため、この
ような変圧器を介して出力する三相インバータが各相の
不平衡出力を行なった場合には、目的とする電圧が出力
できないことになる。このことは、各相の出力電圧の自
動制御を行なう場合に電圧制御系の不安定現象を引き起
こす、という問題を有することになる。したがって、こ
の発明の課題は積極的に三相不平衡出力を行ない、不平
衡補償を可能にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、第1の発明では、三相交流量の出力指令にもと
づき、移相巻線を持つ変圧器を介して三相不平衡出力を
出力する三相電圧形または電流形インバータにおいて、
前記変圧器の各相における主巻線と移相巻線の各巻数を
要素とする三相変圧器出力行列を求め、さらにこの三相
変圧器出力行列の逆行列を三相非干渉化行列として求
め、この三相非干渉化行列をインバータの三相交流出力
電圧目標値または電流目標値に乗算してインバータの電
圧または電流の出力指令を求めることにより、三相各相
間の出力干渉の除去を図ることを特徴としている。
【0006】第2の発明では、直流2成分をもって複素
数表現される三相交流量の出力指令にもとづき、移相巻
線を持つ変圧器を介して三相不平衡出力を出力する三相
電圧形または電流形インバータにおいて、前記変圧器の
各相における主巻線と移相巻線の各巻数を要素とする三
相変圧器出力行列と、前記三相各相の直流量2成分の出
力指令を基準座標軸に投影させるための回転行列とから
出力変換行列を求め、さらにこの出力変換行列の逆行列
を三相非干渉化行列として求め、これを前記各相直流2
成分で与えられるインバータ出力電圧目標値または電流
目標値に乗算して、インバータの電圧または電流の出力
指令を求めることにより、三相各相間の出力干渉の除去
を図ることを特徴としている。
【0007】第3の発明では、三相交流量の出力指令に
もとづき、移相巻線を持つ多重変圧器を介して複数台の
電圧形または電流形インバータ出力を合成して三相不平
衡出力を出力する多重インバータにおいて、前記各個別
のインバータを位相シフトさせるための移相演算行列
と、各インバータ変圧器各相における主巻線と移相巻線
の各巻線を要素とする三相変圧器出力行列とから、各イ
ンバータ毎の出力変換行列の和として表わされるインバ
ータ合成出力変換行列を求め、さらにこのインバータ合
成出力変換行列の逆行列を三相非干渉化行列として求
め、これをインバータの三相交流出力電圧目標値または
電流目標値に乗算して、インバータの電圧または電流の
出力指令を求めることにより、三相各相間の出力干渉の
除去を図ることを特徴としている。
【0008】第4の発明では、三相交流量の出力指令に
もとづき、移相巻線を持つ多重変圧器を介して複数台の
電圧形または電流形インバータ出力を合成して三相不平
衡出力を出力する多重インバータにおいて、前記変圧器
各相における主巻線と移相巻線の各巻数を要素とする三
相変圧器出力行列と、各個別のインバータを位相シフト
させるための移相演算行列と、前記三相各相の直流量2
成分の出力指令を基準座標軸に投影させるための回転行
列とから、各インバータ毎の出力変換行列の和として表
わされるインバータ合成出力変換行列を求め、さらにこ
のインバータ合成出力変換行列の逆行列を三相非干渉化
行列として求め、これをインバータの三相交流出力電圧
目標値または電流目標値に乗算して、インバータの電圧
または電流の出力指令を求めることにより、三相各相間
の出力干渉の除去を図ることを特徴としている。
【0009】
【作用】平衡出力を想定して設計される移相巻線を持つ
変圧器の巻線比を予め考慮し、不平衡出力を行なった場
合にどのような電圧になるかを演算し、これにもとづい
て積極的に三相不平衡出力を行ない、制御の応答性能を
向上させる。
【0010】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す概要図であ
る。同図において、41は非干渉化行列演算器、5は電
圧発生部である。つまり、非干渉化行列演算器41を設
け、出力電圧目標値vr(→),vs(→),vt
(→)に対し、出力変圧器の主巻線巻数と移相巻線巻数
で示される3行3列の巻線行列の逆行列[M]-1 を乗
算することにより、指令値vr(→)’,vs
(→)’,vt(→)’を求め、電圧発生部5において
その各々に相当する電圧を発生するようにしたものであ
る。なお、符号に(→)または(・)を付してベクトル
を表現するものとし、以下同様とする。
【0011】その原理について、図2を参照して説明す
る。いま、移相巻線を持つ変圧器の主巻線と移相巻線の
各巻数を図2(イ)のようにA,Bとし、その1次電圧
と2次電圧を図2(ロ)のように定義し、2次電圧を1
次電圧に対して進み位相とする場合においては、vR1
(→),vS1(→),vT1(→),vR2(→),
vS2(→),vT2(→)をいずれも交流電圧の複素
数表現として、これらの間には次式が成立する。 vR2(→)=AvR1(→)−BvS1(→) …(1) vS2(→)=AvS1(→)−BvT1(→) …(2) vT2(→)=AvT1(→)−BvR1(→) …(3)
【0012】また、遅れ位相とするときは、 vR2(→)=AvR1(→)−BvT1(→) …(4) vS2(→)=AvS1(→)−BvR1(→) …(5) vT2(→)=AvT1(→)−BvS1(→) …(6) となる。
【0013】(1)〜(6)式の関係を一般化すると、
次式となる。 (ここに、A=a、進みのときc=0,b=B、遅れの
ときb=0,c=B)
【0014】つまり、左辺の[vR2(→),vS2
(→),vT2(→)]t は、インバータ装置が変圧器
を介して最終的に出力すべき目標電圧を示しており、ま
た、右辺の[vR1(→),vS1(→),vT1
(→)]t は実際にインバータが出力する電圧と言え
る。以上が図1に対応する原理である。なお、括弧[
]の肩に「t」を付して転置行列を示す。図2(ハ)
は交流電圧指令にもとづいて電圧を出力する制御系を示
しており、1は変圧器、5は電圧発生部、6は電圧指令
演算器である。なお、以上では電圧形インバータについ
て説明したが、この発明は電流形インバータについても
同様にして適用することができる。また、上記行列演算
を行なった箇所は代数演算によっても良い。
【0015】上記では、各相の電圧指令を交流量とした
が、直流量とすることもできる。図3はかかる例を示す
制御系である。同図において、6は電圧指令演算器で、
その出力は各相対応に、 の2軸量として与えられる。
【0016】これらは、電圧発生部5において、次の関
係式により交流電圧を発生するものとする。 vR1(→)=vrd+jvrq=vR1d+jvR1q …(8) vS1(→)=(vsd+jvsq)exp(−j2π/3) =vS1d+jvS1q …(9) vT1(→)=(vtd+jvrq)exp(−j4π/3) =vT1d+jvT1q …(10) なお、expは指数関数を示している。
【0017】(8)〜(10)式は、一般の交流量を複
素表現したものであり、特別な関係式というわけではな
い。そして、インバータ出力電圧は移相巻線を持つ変圧
器1によって、先の(7)式と同様な次式のような関係
によって求められることになる。
【0018】以上の関係を2軸量を用いて表現する。個
々の量を以下のように定義する。
【0019】(12)式より、トランス1次電圧は、次
式となる。 [vR1(→)]=MatrixC(0)[vr(→)] …(13) [vS1(→)]=MatrixC(−2π/3)[vs(→)] …(14) [vT1(→)]=MatrixC(−4π/3)[vt(→)] …(15) ここに、MatrixC(0),C(−2π/3),C
(−4π/3)は、 で示される回転行列を示すものとする。なお、行列Ma
trixC(0),C(−2π/3),C(−4π/
3)などは、以下MatC(0),C(−2π/3),
C(−4π/3)とも略記する。
【0020】次に、2次電圧は次式となる。 vR2(→)=vR2d+jvR2q=vr2d+jvr2q …(17) vS2(→)=vS2d+jvS2q =(vs2d+jvs2q)exp(−j2π/3) …(18) vT2(→)=vT2d+jvT2q =(vt2d+jvt2q)exp(−j4π/3) …(19)
【0021】(12)式の関係から、次式が得られる。 [vR2(→)]=MatC(0)[vr2(→)] …(20) [vS2(→)]=MatC(−2π/3)[vs2(→)] …(21) [vT2(→)]=MatC(−4π/3)[vt2(→)] …(22) また、トランスの1次と2次の関係は(11)式より、
(23)式となる。
【0022】 と定義して、(23)式は、次の(25)式となる。
【0023】以上のことから、 が得られる。
【0024】これは、インバータの直流成分で与えられ
る電圧指令と、実際の出力電圧を同じ直流成分表示した
値との関係を示す関係式である。ここで、(26)式の
右辺に着目して、 として、変換行列[T]を求めると次のようになる。た
だし、ここでは簡単のため、 sin(−2π/3)→Sθ1,cos(−2π/3)→Cθ1 sin(−4π/3)→Sθ2,cos(−4π/3)→Cθ2 と置くこととする。
【0025】
【0026】 この変換行列[T]の対角成分が零でな
いことから、3相間では相互干渉が存在することが分か
る。したがって、変圧器2次側出力の目標電圧として3
相不平衡電圧、 を出力するときはトランス1次電圧、つまりインバータ
が出力すべき電圧は、 のように求めれば良い。
【0027】図4に以上の関係にもとづくこの発明の他
の実施例を示す。これは、目標出力電圧に対して非干渉
化行列演算器42を設け、これによりインバータが出力
すべき電圧指令を求めるようにしたものである。以上で
は、各相の電圧指令を(8)〜(10)式の関係を満た
す2軸量として扱ったが、これを例えば各相の電圧振幅
と位相を示す量を用いて表現することもできる。図5は
この場合の例を示す。7はベクトル演算器であり、これ
により各相の電圧振幅λr,λs,λtと位相φr,φ
s,φtからそれぞれ各相の2軸成分vrd,vrq、
vsd,vsq、vtd,vtqを得るようにしたもの
である。
【0028】図11で説明した12相2多重インバータ
の場合、移相巻線を持つ2台のトランスでそれぞれ±1
5度の移相を行なう。このとき、主巻線と移相巻線の巻
数比は例えば図2(イ)のような関係から、以下のよう
にして求められる。いま、主巻線と移相巻線の巻数比
を、A:Bとし、進み位相とするには、R相を基準とし
て、 A・VR2(→)−BVS2(→) =Aexp(j0)−Bexp(−j2π/3) =A+B(1/2+j√3/2) =(2A+B)/2+j√3B/2=VR1(→) …(30) と表わせる。
【0029】したがって、VR1(→)の大きさ|VR
1(→)|と、角度∠VR1(→)は、 |VR1(→)|={(2A+B)/2)2 +(√3B/2)2 1/2 =1 (ただし、変圧比を1とする) …(31) となり、この(31)式から、 A2 +AB+B2 =1 ∠VR1(→)=tan-1{(√3B/2)/(2A+B)/2} =θ が得られる。ここで、A=KBと表現すると、上記(3
1)式の関係から、 K=(√3−tanθ)/2tanθ A={K2 /(K2 +K+1)}1/2 B={1/(K2 +K+1)}1/2 となる。
【0030】また、遅れ位相とするには、上記と同様に
R相について示すと、 A・VR2(→)−BVT2(→) とすれば良い。これより、θ=15度とするには、 A=0.8165 B=0.2989 となり、変圧器1Aは15度進みとして、 となる。ここに、a=0.8165,b=0.2989
である。
【0031】また、変圧器1Bは15度遅れとして、 となる。ここに、a=0.8165,c=0.2989
=bである。
【0032】一方、多重インバータは図6に示すよう
に、移相巻線付トランス1A,1Bにて位相シフトする
角度を逆方向にシフトして電圧を発生させる。つまり、
インバータ1(21)は遅れ15度、インバータ2(2
2)は進み15度シフトさせて電圧を発生させる。従っ
て、3相交流量の電圧指令vr(→),vs(→),v
t(→)に対する実際の出力電圧vR(→),vS
(→),vT(→)は、以下のような関係となる。ま
ず、インバータ1(21)の出力電圧、つまりトランス
1Aの1次側電圧vi1R(→),vi1S(→),v
i1T(→)は、 ここに、[S1]は15度遅れの移相演算行列であり、
次式となる。 [S1]=[M2] …(35)
【0033】このとき、トランス1Aの2次側電圧vR
21(→),vS21(→),vT21(→)は、 となる。
【0034】同様に、インバータ2(22)に関しても
次式が成立する。 ここで、[S2]は15度進みの移相演算行列であり、
ここでは、 [S2]=[M1] である。
【0035】したがって、出力電圧vR(→),vS
(→),vT(→)は、 の如く求められる。
【0036】
【0037】上記(39)式の対角成分が零でないこと
から、3相間に干渉が存在することが分かる。以上のこ
とから導かれるこの発明の第3の実施例を図7に示す。
すなわち、非干渉化行列演算器43を設け、これにより
出力目標電圧vr(→),vs(→),vt(→)に
(39)式で表わされる[T]の逆行列[T]-1を乗算
して電圧指令vr(→)’,vs(→)’,vt
(→)’を求め、これにもとづいて出力することによ
り、非干渉化された出力を得るものである。なお、8
A,8Bは移相器、5A,5Bは電圧発生部をそれぞれ
示す。
【0038】次に、図6に示す主回路と同じで、電圧指
令が図3の場合と同様に直流2軸成分で与えられる系
を、図8に示す。この系では、電圧指令[vr(→)]
=[vrd,vrq],[vs(→)]=[vsd,v
sq],[vt(→)]=[vtd,vtq]を、多重
化に伴って−15度,+15度それぞれ回転させる回転
行列演算器9A,9Bに入力する点で、図3の場合と異
なる。以下に、この場合の関係式について説明する。電
圧指令[[vr(→)],[vs(→)],[vt
(→)]]t に対する出力電圧[[vR(→)],[v
S(→)],[vT(→)]]t は、以下の関係式とな
る。
【0039】まず、インバータ21における出力電圧、
すなわちトランス1Aの2次電圧を[V1(→)]とす
ると、これは、次式のようになる。 ここに、 であり、a=0.8165,b=0.2989で、[M
atC0]は先の(24)式に示すものと同じである。
【0040】また、 である。なお、2軸量との間には次式の関係がある。 [vr(→)]=[vrd,vrq]t [vs(→)]=[vsd,vsq]t [vt(→)]=[vtd,vtq]t
【0041】 インバータ22についても同様に、次式
が成立する。
【0042】 よって、合成出力は、 ここに、 [VR(→)]=[VRd,VRq]t [VS(→)]=[VSd,VSq]t [VT(→)]=[VTd,VTq]t である。よって、次式が導かれる。
【0043】
【0044】(48)式の行列を一般化して示すのは難
しいので、ここでは具体的な数値を当てはめて説明す
る。まず、行列[M1],[M2]はそれぞれ数1,数
2に示すようになる。ここで、この数1,数2は一見表
のように見えるが、あくまでも行列式を示すものであ
る。
【数1】
【数2】
【0045】また、[MatC0][MatC(θ
1)]および[MatC0][MatC(θ2)]はそ
れぞれ数3,数4のようになる。
【数3】
【数4】
【0046】また、[M1][MatC0][MatC
(θ1)],[M2][MatC0][MatC(θ
2)]はそれぞれ数5,数6のようになる。
【数5】
【数6】
【0047】そして、[MatC0]-1{[M1][M
atC0][MatC(θ1)]+[M2][MatC
0][MatC(θ2)]}(=[T])は、次の数7
のようになる。
【数7】
【0048】すなわち、先の(48)式は次式のように
表現できる。
【0049】 そして、この[T]対角成分が零でな
いことから、これが各相間の干渉となって現れる。そこ
で、その逆行列をとれば次の(50)式のように表わす
ことができる。つまり、 とすれば、目標としての出力電圧[[VR(→)],
[VS(→)],[VT(→)]]t に対して、インバ
ータの出力すべき[[vr(→)],[vs(→)],
[vt(→)]]t の指令値を求めることができる。
【0050】なお、(50)式の[T]-1は、具体的に
は次の数8で示される。
【数8】
【0051】図9にかかる観点にもとづく実施例を示
す。44が非干渉化行列演算器で、9A,9Bは移相行
列演算器である。なお、以上では2多重の場合について
説明したが、3多重以上の場合についても全く同様にし
て非干渉化演算行列を求めることができる。
【0052】
【発明の効果】 この発明によれば、移相巻線を持つ変
圧器を介して不平衡出力するに当たり、主巻線と移相巻
線の巻数係数から導かれる3相出力係数行列の逆行列を
求め、これにインバータ出力電圧目標値を乗算して出力
指令を得るようにしたので、3相間の干渉を抑制した不
平衡出力を得ることができる利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す概要図である。
【図2】図1の原理を説明するための説明図である。
【図3】直流量を扱う制御系の例を示す概要図である。
【図4】この発明の第2実施例を示す概要図である。
【図5】大きさと位相から2軸量を得る例を示すブロッ
ク図である。
【図6】交流量を扱う多重インバータの移相を説明する
ための概要図である。
【図7】この発明の第3実施例を示す概要図である。
【図8】直流量を扱う多重インバータの移相を説明する
ための概要図である。
【図9】この発明の第4実施例を示す概要図である。
【図10】従来例を説明するための説明図である。
【図11】多重インバータの1例を示す概要図である。
【符号の説明】
1,1A,1B…変圧器(トランス)、2,21,22
…インバータ、3…直流源、41,42,43,44…
非干渉化行列演算器、5,5A,5B…電圧発生部、6
…電圧指令演算器、7…ベクトル演算器、8A,8B…
移相器、9A,9B…移相行列演算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−144707(JP,A) 特開 平5−113803(JP,A) 特開 平4−87524(JP,A) 特開 昭64−64531(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 3/00 - 5/00 G05B 13/02 G05F 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相交流量の出力指令にもとづき、移相
    巻線を持つ変圧器を介して三相不平衡出力を出力する三
    相電圧形または電流形インバータにおいて、 前記変圧器の各相における主巻線と移相巻線の各巻数を
    要素とする三相変圧器出力行列を求め、さらにこの三相
    変圧器出力行列の逆行列を三相非干渉化行列として求
    め、この三相非干渉化行列をインバータの三相交流出力
    電圧目標値または電流目標値に乗算してインバータの電
    圧または電流の出力指令を求めることにより、三相各相
    間の出力干渉の除去を図ることを特徴とする三相不平衡
    出力変換装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 直流2成分をもって複素数表現される三
    相交流量の出力指令にもとづき、移相巻線を持つ変圧器
    を介して三相不平衡出力を出力する三相電圧形または電
    流形インバータにおいて、 前記変圧器の各相における主巻線と移相巻線の各巻数を
    要素とする三相変圧器出力行列と、前記三相各相の直流
    量2成分の出力指令を基準座標軸に投影させるための回
    転行列とから出力変換行列を求め、さらにこの出力変換
    行列の逆行列を三相非干渉化行列として求め、これを前
    記各相直流2成分で与えられるインバータ出力電圧目標
    値または電流目標値に乗算して、インバータの電圧また
    は電流の出力指令を求めることにより、三相各相間の出
    力干渉の除去を図ることを特徴とする三相不平衡出力変
    換装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 三相交流量の出力指令にもとづき、移相
    巻線を持つ多重変圧器を介して複数台の電圧形または電
    流形インバータ出力を合成して三相不平衡出力を出力す
    る多重インバータにおいて、 前記各個別のインバータを位相シフトさせるための移相
    演算行列と、各インバータ変圧器各相における主巻線と
    移相巻線の各巻線を要素とする三相変圧器出力行列とか
    ら、各インバータ毎の出力変換行列の和として表わされ
    るインバータ合成出力変換行列を求め、さらにこのイン
    バータ合成出力変換行列の逆行列を三相非干渉化行列と
    して求め、これをインバータの三相交流出力電圧目標値
    または電流目標値に乗算して、インバータの電圧または
    電流の出力指令を求めることにより、三相各相間の出力
    干渉の除去を図ることを特徴とする三相不平衡出力変換
    装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 三相交流量の出力指令にもとづき、移相
    巻線を持つ多重変圧器を介して複数台の電圧形または電
    流形インバータ出力を合成して三相不平衡出力を出力す
    る多重インバータにおいて、 前記変圧器各相における主巻線と移相巻線の各巻数を要
    素とする三相変圧器出力行列と、各個別のインバータを
    位相シフトさせるための移相演算行列と、前記三相各相
    の直流量2成分の出力指令を基準座標軸に投影させるた
    めの回転行列とから、各インバータ毎の出力変換行列の
    和として表わされるインバータ合成出力変換行列を求
    め、さらにこのインバータ合成出力変換行列の逆行列を
    三相非干渉化行列として求め、これをインバータの三相
    交流出力電圧目標値または電流目標値に乗算して、イン
    バータの電圧または電流の出力指令を求めることによ
    り、三相各相間の出力干渉の除去を図ることを特徴とす
    る三相不平衡出力変換装置の制御方法。
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