JP3365464B2 - 新聞印刷用紙 - Google Patents
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Description
良された新聞印刷用紙に関する。
に、メカニカルパルプや脱墨パルプ(以下、「脱墨パル
プ」を「DIP」と略す。)を主体とする紙であり、中
・下級紙に分類される紙でありながら、他方では、新聞
印刷は、指定された時間帯の指定された時間内に、指定
された部数を確実に印刷しなければならず、一般印刷用
紙以上に厳しい品質を要求される紙である。この点で
は、新聞印刷用紙は、特殊な紙であり、紙の分類上も独
自な分類がされている。最近の新聞印刷用紙は、軽量
化、DIPの高配合化などが求められており、これらの
点によるマイナス面を克服しながら、各種の改良を行う
必要がある。そのような意味からすると、新聞印刷用紙
の改良は、一般印刷用紙の改良とは、かなり次元の異な
る厳しいものとなっている。
えば、印刷の高速化の要求、カラー紙面の要求、多品種
印刷の要求、自動化の要求など)の点から、新聞印刷へ
のコンピューターシステム導入の時期と相まって、凸版
印刷からオフセット印刷への転換が急速にすすんできて
いる。
紙に対して、凸版印刷用の新聞印刷用紙とは異なった品
質を要求している。例えば、(1) 湿潤強度があり、水切
れなどがないこと、(2) 吸水性が適度に保たれているこ
と、(3) 表面強度に優れていることなどの品質である。
要求されている品質の中でも、特に、(3) の紙粉問題を
含めた表面強度の改良は、重要な課題となっている。
れとして、軽量化、DIPの高配合化などの流れがあ
る。
例えば、1989年には、坪量46g/m2 の新聞印刷用紙が
96%を占めていたのが、1993年には、坪量43g/m2 の
新聞印刷用紙が約80%を占めるに至っている。軽量化の
進展により、新聞印刷用紙の不透明度の低下、紙力の低
下などの問題が生じている。そのため、このような不透
明度の低下、紙力の低下などを補うために、無機や有機
の填料、顔料を増配しなければならない。しかし、填
料、あるいは顔料の増配は、用紙自体が薄く、軽くなっ
ていることと相まって、填料、あるいは顔料がより脱離
しやすい結果となっている。特に、湿し水を用いるオフ
セット印刷の場合には、湿し水によりパルプの繊維間結
合が緩む結果、その脱離の傾向は、さらに大きいものと
なっている。これらの脱離の傾向は、軽量化の進展につ
れて、さらに深刻な問題となってきており、例えば、坪
量46g/m2 未満の新聞印刷用紙の改良は、坪量46g/
m2以上の新聞印刷用紙の改良より非常に困難な課題と
なってきている。
微細繊維、填料、あるいは顔料の増加を招いている。こ
れらの成分の増加も、紙紛落ち、紙力の低下などの問題
を招いている。これらの問題も、DIPの配合率が増加
するほど、重大な問題となっている。
は、特に、表面強度の点で、大きなマイナス要因となっ
ている。
て非塗工での対策と塗工による対策の 2つが知られてい
る。
条件の変更、紙力増強剤の増量などによる方法である。
しかし、これらの対応策では、オフセット印刷用新聞印
刷用紙への厳しい品質要求に対応することは困難な状況
である。
工澱粉(酸化澱粉、澱粉誘導体など)やポリビニルアル
コール(以下、「ポリビニルアルコール」を「PVA」
と略す。)などの表面処理剤を、新聞印刷用紙原紙に表
面塗工(外添)する方法であり、表面強度の改良に有効
な手段となっている。
済的な側面から、オンマシーン塗工が一般的であり、高
速塗工が可能な被膜形成転写方式であるゲートロールコ
ーターが用いられているのが普通である。このゲートロ
ールコーター方式の特徴は、例えば、紙パ技協誌 第43
巻第 4号 (1989)p36 、紙パルプ技術タイムス Vol.36
No.12 (1993)p20 などに簡単にまとめられているが、一
般印刷用紙で用いられている 2本ロールサイズプレス方
式と比較して、塗工液を紙表面にとどめることが可能で
あり、紙表面の改良に効果的である点にある。すなわ
ち、 2本ロールサイズプレス方式では、原紙は、塗工液
のポンド(液溜り)中を通過するため、塗工液の原紙へ
の浸透が非常に大きいのに対し、ゲートロールコーター
方式では、塗工液があらかじめ被膜を形成し、その膜が
転写されるため、塗工液の原紙への浸透があまり起こら
ない。そのため、ゲートロールコーター方式では、塗工
材料が原紙表面にとどまる傾向があり、効率良く紙表面
を改良することが可能である。
たように、新聞印刷用紙の最近の傾向(軽量化、あるい
はDIP高配合化の進展)は、表面強度の点で大きなマ
イナス要因となっており、塗工による対策においても、
表面処理剤の塗布量を増加させる必要がでてきている。
しかし、澱粉類やPVAなどの表面処理剤を多量に用い
た場合、その表面処理剤が水で湿潤された状態では粘着
性を示すため、新聞印刷用紙の製造時、あるいは印刷時
に、粘着性に起因するトラブル(いわゆる「ネッパリ」
と呼ばれる現象)を起こす問題があった。また、このネ
ッパリ問題は、ゲートロールコーター方式で塗工を行っ
た場合、 2本ロールサイズプレス方式と比較して、より
顕著で、深刻な問題であった。
剤は、表面強度向上効果のみならず、塗工品の粘着性が
低いこと、言い換えれば、塗工品の剥離性が良好である
ことが必須の性能となっている。
工は、確かに塗布量を多くすれば、表面強度向上効果は
ある程度認められるものの、塗布量が多い場合、塗工品
の粘着性が高く、剥離性の点で問題があった。
2995号公報などに、表面処理剤に添加して剥離性を改善
するような粘着防止剤が開示されている。すなわち、特
開平6-57688 号公報では、有機フルオロ化合物から成る
粘着防止剤が、一方、特開平6-192995号公報では、置換
コハク酸および/または置換コハク酸誘導体を有効成分
とする粘着防止剤が開示されている。これらの粘着防止
剤は、表面処理剤の塗布量を増やすのに有用な薬剤であ
る。しかし、これらの粘着防止剤の使用は、(1) 塗工材
料が表面処理剤と粘着防止剤の 2成分系になるためか、
塗工時の泡立ちが著しい、(2) コスト上昇の要因になる
などの欠点があった。
公報などに、PVAとポリエーテル化合物から成る紙用
サイジング剤が開示されている。特に、特開平5-59689
号公報では、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドのブロック共重合体とPVAから成る組成物を、新聞
印刷用紙原紙に塗布し、表面強度が改良され、かつオフ
セット印刷時の粘着性の低い新聞印刷用紙を開示してい
る。この組成物は、澱粉類やPVAを単独で塗工した場
合に比べて、剥離性の点で、ある程度改善を図ることが
可能であるものの、さらなる軽量化、DIP高配合化が
すすんだ場合、満足の行く表面強度と剥離性を得ること
はできなかった。
印刷用紙において、なるべく 1成分系の材料で、単に表
面強度のみを改良するだけではなく、粘着性の改善、言
い換えれば剥離性の改良をも図ることができるような表
面処理剤が望まれていた。
/m2 未満の軽量新聞印刷用紙用表面処理剤を見出だす
こと、およびその処理剤を塗布して得られる表面強度と
剥離性をバランスよく有し、特に、オフセット印刷用に
適した新聞印刷用紙を提供することを課題とした。
紙原紙に、ある所定の重量平均分子量範囲にある特定の
ポリアクリルアミド(以下、「ポリアクリルアミド」を
「PAM」と略す。)、特に、ホモポリマー型PAM、
および/またはノニオン性コポリマー型PAMから成る
表面処理剤をゲートロール塗工した新聞印刷用紙により
解決した。
のであり、例えば、“紙と加工の薬品辞典”((株)テ
ックタイムス、1991年、p241)などに簡単にまとめられ
ているが、製紙分野においても、歩留り向上剤、濾水性
向上剤、乾燥紙力増強剤などとして広く用いられてい
る。
(ポリアクリルアミド、アクリルアミドのホモポリマ
ー)は、製紙分野では、イオン性が非常に弱いため、ほ
とんど用いられておらず、アニオン性PAM、および両
性(あるいは、カチオン性)PAMが使用されているの
が現状である。アニオン性PAMとは、例えば、PAM
のアミド基を部分加水分解したもの、あるいはPAMモ
ノマーと(メタ)アクリル酸(以下、「(メタ)アクリ
ル酸」は、「アクリル酸および/またはメタアクリル
酸」を意味する。)のモノマーとの共重合体などであ
る。歩留り向上剤、あるいは濾水性向上剤用としては、
高分子量(例えば、分子量が 800万〜1000万程度)型の
アニオン性PAMが用いられており、一方、紙力増強剤
用途では、比較的に低分子量(例えば、分子量が50万〜
70万程度)型のアニオン性PAMが用いられている。ま
た、両性(あるいは、カチオン性)PAMとしては、例
えば、PAMのマンニッヒ変性物、PAMのホフマン分
解物、PAMモノマーとカチオン性モノマー(例えば、
ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジアリルジメチ
ルアンモニウムクロライドなど)との共重合体などがあ
る。
く提案されている。例えば、特公昭40-24926号公報、特
開昭59-163498 号公報、特開平3-199489号公報、特開平
5-163697号公報、特開平6-65893 号公報、特開平6-6589
4 号公報、特開平6-157679号公報、特開平6-179728号公
報などが挙げられる。特公昭40-24926号公報では、PA
M(あるいはアニオン性PAM)と多価アルデヒドの反
応物、特開昭59-163498 号公報では、平均分子量 1万〜
50万の範囲にあるアニオン性PAMと平均分子量 1万〜
50万の範囲にあるPAMのマンニッヒ変性物から成る組
成物が開示されている。特開平3-199489号公報では、平
均分子量が10万以下であるアクリルアミドの低分子重合
体と平均分子量が40万以上であるアクリルアミドの高分
子重合体から構成されるベッセルピック防止剤が開示さ
れている。また、特開平5-163697号公報では、平均分子
量が 5万〜 100万の範囲にある(メタ)アクリルアミド
共重合体と平均分子量が 200万〜2000万の範囲にある
(メタ)アクリルアミド共重合体から成る表面強度改良
剤が開示されている。特開平6-65893 号公報、特開平6-
65894 号公報、特開平6-157679号公報、特開平6-179728
号公報には、 3〜 5種類のモノマ−から構成されるPA
Mの共重合体が開示されている。特に、特開平6-157679
号公報、および特開平6-179728号公報では、80万〜 250
万の分子量範囲のPAMの共重合体が好ましいとしてい
る。
Mは、アニオン性PAM、カチオン性PAM、あるいは
両性PAMであり、ある程度のイオン性を有したPAM
である。また、これらの公報では、ゲートロールコータ
ー方式で顕著に求められる塗工品の剥離性については考
慮されておらず、それ故、これらの表面処理剤を、坪量
46g/m2 未満の新聞印刷用紙に、ゲートロールコータ
ー方式で塗工しても、表面強度向上効果は認められるも
のの、塗工品の剥離性(ネッパリ)の点では、問題であ
った。
タ)アクリルアミド(以下、「(メタ)アクリルアミ
ド」は、「アクリルアミド、および/またはメタアクリ
ルアミド」を意味する。」)とアクリル酸類とビニル単
量体の共重合体(アニオン性PAMである。)に架橋剤
を配合した表面保護層形成剤が開示されている。しか
し、この表面保護層形成剤は、感熱記録紙の塗工層の上
にオーバーコート層に塗布されるものであり、紙表面自
体の改良を目指したものではなく、本発明の目的とは異
なるものである。
分子量が 1万〜50万の範囲にあるノニオン性、もしくは
カチオン性PAMを含有したインクジェット記録用紙が
開示されている。しかし、この場合も、ポリアクリルア
ミドは、インク受容層を形成する合成非晶質シリカを固
定するためのバインダ−的な役割をするものであり、紙
の表面強度向上のための技術ではなかった。
として、例えば特開昭55-36315号公報などが挙げられ
る。この公報では、両性PAM(アニオン性PAMのマ
ンニッヒ反応物)を内添用の薬剤として用いた新聞印刷
用紙が開示されている。
添用の薬剤として紙力増強剤を目的とした用い方であ
り、ゲートロールコーター方式による表面強度対策材料
とは、基本的に異なるものである。また、この両性PA
Mを外添しても、塗工品の剥離性(ネッパリ)の点で
は、問題であった。
効果の関係について、これまで、経験的に、“PAMの
分子量が高いほど、表面強度向上効果が高い。”とされ
ており、表面強度対策材料として用いる場合、ある程度
の分子量を有するPAMが必要であると考えられてき
た。
も、HARIMA TECHNICAL NEWS No.43 (1995)p17 などに、
記載がある。この文献では、PAM系塗工材料の分子量
を、通常品(40万〜50万)の 4〜 5倍の分子量にするこ
とにより、1)ポリマーの強度発現効率が向上する、2)紙
への浸透性が低下する、と述べている。
満の新聞印刷用紙のゲートロールコーター方式による表
面強度対策においては、従来よりも低い特定の重量平均
分子量領域のホモポリマー型PAM、あるいはノニオン
性コポリマー型PAMを用いれば、十分な表面強度の改
良を行うことが可能であり、しかも、そのゲートロール
塗工品の剥離性は低いことを見出だし、本発明を完成す
るに至った。
の新聞印刷用紙原紙に、重量平均分子量 2万〜25万の範
囲にあるホモポリマー型PAM、および/または重量平
均分子量 2万〜25万の範囲にあるノニオン性コポリマー
型PAMから成る表面処理剤のゲートロール塗布層を設
けたことを特徴とする軽量化新聞印刷用紙に関する。
均分子量が 2万〜25万の範囲にあるホモポリマー型PA
M、または重量平均分子量が 2万〜25万の範囲にあるノ
ニオン性コポリマー型PAM、あるいは両者の混合物か
ら成る。本発明で用いられるPAMの重量平均分子量が
25万より大きい場合、剥離性が悪化し、別の言葉で言え
ば、ネッパリ強度(粘着強度)が高くなり、ネッパリト
ラブルを容易に引き起こす恐れがある。また、使用され
るPAMの重量平均分子量が 2万未満であると、後述の
塗布量の範囲での塗工においては、表面強度向上効果が
満足の行かないものとなる。剥離性に関してのみ言え
ば、PAMの分子量が低いほど、剥離性に優れており、
後述のネッパリ強度試験の場合、重量平均分子量が 5万
以下であると、ほとんど無視できる値となる。これに対
し、表面強度向上効果については、前述したように、P
AMの分子量が高いほど、効果が高く、剥離性とは逆の
関係がある。そのため、表面強度と剥離性のバランスに
ついて総合的に評価すると、重量平均分子量の範囲が、
3万〜10万の範囲にあるのが、さらに望ましい。
マ−型PAMとは、アクリルアミド系モノマーを単独で
重合させたホモポリマーのことであり、弱カチオン性〜
ノニオン性のPAMである。ポリアクリルアミドそのも
の(アクリルアミドのホモポリマー)は、本質的には、
ノニオン性であると考えられる。しかしながら、一方
で、ポリアクリルアミドそのものは、一部のアミド構造
がアミディニウム構造(−CONH3 +)の形で存在し、若
干のカチオン性を帯びているという文献も存在する。そ
のため、本発明で用いられるホモポリマー型PAMのイ
オン性については、原則として、ノニオン性と考えられ
るが、弱カチオン性〜ノニオン性とも考えてもよい。ま
た、本発明で用いられるアクリルアミド系モノマーとし
ては、例えば、アクリルアミド;メタアクリルアミドな
どのアルキルアクリルアミド;N-メチルアクリルアミ
ド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N-エチルアクリルア
ミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N-iso-プロピルア
クリルアミドなどのN-アルキル置換(あるいはN,N-ジア
ルキル置換)アクリルアミドなどを挙げることができ
る。これらのモノマーの中でも、アクリルアミドが最も
望ましい。したがって、本発明で用いられるホモポリマ
ー型PAMとしては、アクリルアミドのホモポリマー、
すなわち、ポリアクリルアミドそのものが、最も好まし
い。
性コポリマー型PAMを用いてもよい。ただし、このノ
ニオン性コポリマー型PAMは、前述のアミド構造の一
部がアミディニウム構造の形で存在することによるカチ
オン性を帯びることについても包含することとする。本
発明で用いられるノニオン性コポリマー型PAMとし
て、前述のアクリルアミド系モノマーを 2個以上組み合
わせて重合させたポリマー、すなわち、アクリルアミド
系モノマーのコポリマーを挙げることができる。例え
ば、アクリルアミド/メタアクリルアミド共重合体、ア
クリルアミド/N-メチルアクリルアミド共重合体、アク
リルアミド/N,N-ジメチルアクリルアミド共重合体、ア
クリルアミド/メタアクリルアミド/N-エチルアクリル
アミド共重合体などを例示することが可能である。
リマー型PAMは、前述のアクリルアミドのホモポリマ
ー、あるいはアクリルアミドのコポリマーのポリマー鎖
中に、その特性を損なわない範囲で、少量の非イオン性
(ノニオン性)の構成単位を導入したPAMであっても
い。そのようなコポリマー型PAMの製造は、例えば、
アクリルアミド系モノマーと、そのアクリルアミド系モ
ノマーと共重合可能な不飽和な非イオン性モノマーを共
重合させれば得ることができる。そのための不飽和な非
イオン性モノマーとして、例えば、エチレン、α−オレ
フィン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン、スチ
レンなどの炭化水素系モノマ−;(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸オクチルなどの(メタ)アク
リル酸エステル;ビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビ
ニル、アクリロニトリル、メタクリル酸メチルなどの極
性モノマーなどを挙げることができる。
のホモポリマー、アクリルアミド/メタアクリルアミド
の共重合体(コポリマー)を好ましく用いるが、両者の
中でも、アクリルアミドのホモポリマー、言い換えれ
ば、ポリアクリルアミドそのものを最も好ましく使用す
る。
の新聞印刷用紙原紙に、重量平均分子量 2万〜25万の範
囲にあるポリアクリルアミド(アクリルアミドのホモポ
リマー)を含む表面処理剤から成るゲートロール塗布層
を設けた軽量化新聞印刷用紙に関する。
の前述のホモポリマー型PAM、あるいはノニオン性コ
ポリマー型PAMで構成すればよい。その場合、ゲート
ロール塗工時の泡立ちも少なく、ゲートロール適性にも
優れている利点もある。
っては、特開平3-199489号公報、あるいは特開平5-1636
97号公報のように、 2種類以上のホモポリマー型PA
M、および/またはノニオン性コポリマー型PAMから
構成されてもよい。ただし、特開平3-199489号公報、あ
るいは特開平5-163697号公報のように、所定の重量平均
分子量範囲( 2万〜25万)より高分子量のPAMを用い
ると、その高分子量PAMが塗工品の剥離性に悪影響を
及ぼすので、用いられる複数のPAMは、前述の重量平
均分子量範囲でなければならない。
に、ホモポリマー型PAM、および/またはノニオン性
コポリマー型PAMのみから構成されればよく、後述の
塗布量領域では、それだけでも良好な剥離性を得ること
ができる。しかし、さらに剥離性を向上させるために、
本発明に支障のない範囲(例えば、ゲートロール塗工時
の泡立ちが、塗工に問題ないレベルであることが必要で
ある。)で、少量剥離成分を添加してもよい。剥離成分
としては、前述の粘着防止剤、特開昭63-58960号公報記
載のモノアルケニルコハク酸塩などを挙げることができ
る。本発明で用いられるPAM(特に、ホモポリマー型
PAM)に対しては、1)塗工時の泡立ちが少ない。2)塗
工時に沈殿物を生じないなどの理由から、炭素数10〜16
のアルケニル基を有するモノアルケニルコハク酸塩(例
えば、そのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩
など)が最も望ましい。このモノアルケニルコハク酸塩
の添加率は、用いられるPAMに対して10%以下(重量
%)が適当である。添加率が10%より高い場合、ゲート
ロール塗工時の泡立ちが著しいため、ゲートロール塗工
適性に欠ける。添加率の範囲として、さらに望ましく
は、 2〜 5%の範囲である。
量平均分子量 2万〜25万以下の範囲にあるホモポリマ−
型PAM(および/または、ノニオン性コポリマー型P
AM)、および炭素数10〜16のアルケニル基を有するモ
ノアルケニルコハク酸塩(対PAM:10重量%以下)か
ら構成されるものであってもよく、これを坪量46g/m
2 未満の新聞印刷用紙原紙に、後述の塗布量の範囲で塗
布すればよい。
インダー的な成分を併用する必要はないが、本発明に支
障のない範囲(例えば、剥離性に対して差支えない範
囲)で、そのような成分を少量含有させる場合もある。
他のバインダー的な成分として、例えば、デンプン、変
性デンプン(過硫酸アンモニウム(APS)変性デンプ
ン、酵素変性デンプンなど)、アルファー化デンプン、
酸化デンプン、デンプン誘導体(エステル化デンプン
(アセチル化デンプン、リン酸エステル化デンプンな
ど)、エーテル化デンプン(メチル化デンプン、ヒドロ
キシエチル化デンプンなど)、架橋デンプンなど)、グ
ラフト化デンプンなどのデンプン類;メチルセルロ−
ス、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースな
どのセルロース類;スチレン/ブタジエン共重合体、ス
チレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジ
エン/アクリル酸エステル共重合体などのラテックス
類;完全ケン化PVA、部分ケン化PVA、アミド変性
PVA、カルボキシ変性PVA、スルホン酸変性PVA
などのPVA類;アニオン性PAM、カチオン性PA
M、両性PAMなどのイオン性PAM;シリコン樹脂、
石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂な
どの各種樹脂類などが挙げられる。特に、デンプン類、
PVA類、およびイオン性PAMは、紙に塗布した時
に、湿潤時の紙の粘着性を上げる傾向にあるので、併用
する際には、その併用量について十分な注意が必要であ
る。
響のない範囲で、防腐剤、消泡剤、紫外線防止剤、蛍光
増白剤、粘度安定化剤、退色防止剤などの助剤や填料を
含有してもよい。
ンドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TM
P)、セミケミカルパルプなどのメカニカルパルプ(M
P)、およびこれらのパルプを含む新聞、雑誌の故紙を
脱墨して得られる脱墨パルプ(DIP)、抄紙工程から
の損紙を離解して得られる回収パルプ、およびクラフト
パルプ(KP)に代表されるケミカルパルプ(CP)な
どを、単独または任意の比率で混合して、坪量46g/m
2 未満に抄造した原紙である。坪量46g/m2 以上の原
紙は、パルプ繊維量が多いため、十分な表面強度や紙力
を持っていると考えられる。また、坪量46g/m2 以上
の原紙は、不透明度の確保やインキの裏抜け防止のため
に、多量の填料、顔料を添加する必要もなく、填料、あ
るいは顔料の増配による表面強度の低下の問題もない。
そのため、坪量46g/m2 以上の原紙の場合、必ずしも
表面処理剤を塗布する必要はない。
率については、任意の範囲( 0〜 100%)で配合すれば
よい。最近のDIPの高配合化の流れからすると、30〜
70%の範囲がより好ましい。
は、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)などを含有してい
る原紙、いわゆる酸性の新聞印刷用紙原紙であってもよ
いし、あるいは中性の新聞印刷用紙原紙であってもよ
い。
ニオン性PAM(分子量範囲 0.3万〜10万)を塗布する
ことを特徴とする連続記録用紙が開示されている。しか
し、1)この公報の実施例は、あくまでもサイズプレスに
よる結果であること、また、2)この公報で用いられてい
る中性紙は、カチオン化デンプンを含有しており、アニ
オン性PAMとのイオン的効果が、多少なりとも期待す
ることができるのに対し、本発明で用いられるPAM
は、イオン性が、非常に弱い〜無いので、それらの効果
も全く期待できないことなどから、この公報から、本発
明の新聞印刷用紙原紙にゲ−トロ−ル塗工した場合につ
いて、類推することは困難である。
て、ホワイトカーボン、クレー、シリカ、タルク、酸化
チタン、炭酸カルシウム、合成樹脂(塩化ビニル樹脂、
ポリスチレン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、メラミン系樹
脂、スチレン/ブタジエン系共重合体系樹脂など)など
の製紙用填料;PAM系高分子、PVA系高分子、カチ
オン化澱粉、尿素/ホルマリン樹脂、メラミン/ホルマ
リン樹脂などの紙力増強剤;アクリルアミド/アミノメ
チルアクリルアミドの共重合物の塩、カチオン化澱粉、
ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキサイド、アクリ
ルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合物などのろ水性
/歩留まり向上剤;強化ロジンサイズ剤(ロジンに無水
マレイン酸、あるいは無水フマル酸を付加させて部分マ
レイン化、もしくはフマル化ロジンとし、アルカリで完
全けん化して溶液としたもの)、エマルジョンサイズ剤
(部分マレイン化、あるいはフマル化ロジンを、ロジン
石鹸、あるいは各種界面活性剤を乳化剤として用い、水
に分散させたもの)、合成サイズ剤(ナフサ留分から得
られるC3 〜C10留分を共重合した石油樹脂を用いたサ
イズ剤)、反応性サイズ剤(AKD、アルケニルコハク
酸無水物)などのサイズ剤;硫酸アルミニウム(硫酸バ
ンド)、耐水化剤、紫外線防止剤、退色防止剤などの助
剤などを含有してもよい。この原紙の物性は、オフセッ
ト印刷機で印刷できるものである必要があり、一般の新
聞印刷用紙程度の引張り強度、引裂き強度、伸びなどの
物性を有するものであればよい。
新聞印刷用紙原紙の片面、あるいは両面に、ホモポリマ
ー型PAM、および/またはノニオン性コポリマー型P
AMから成る表面処理剤を、ゲートロールコーターのよ
うな被膜転写型のコーターにより外添することにより製
造される。
固形分で紙の片面当たり、表面処理剤中のPAM成分
(ホモポリマー型PAM、および/またはノニオン性コ
ポリマ−型PAM)の塗布量が0.01g/m2 以上あるこ
とが必要である。本発明の表面処理剤は、基本的には、
PAM成分のみから構成されればよい。しかし、表面処
理剤の塗布量については、その他成分が配合される場合
があるので、表面処理剤の塗布量は、特に、PAM成分
のみの塗布量で考えることとする。塗布量について、さ
らに限定するならば、望ましくは、PAM成分の塗布量
が、0.01〜 0.2g/m2 の範囲が適当である。塗布量が
0.01g/m2 未満では、表面処理剤が少なすぎるため
か、表面強度の向上に寄与することができない。また、
塗布量を 0.2g/m2 より高くしても、表面強度に対す
る寄与は、頭打ちとなり、経済的にも不経済である。
ー、ブレードロッドメタリングコーターなどの被膜転写
型のコーターを用いればよく、最も好ましくは、ゲート
ロールコーターを使用する。被膜転写型のコーター方式
では、アプリケーターロールから、あらかじめ所望の塗
布量に相当する塗料が一定の厚さの膜として原紙に転写
される。それ故、非常に効率よく、原紙表面に塗料を塗
布することができる。本発明の新聞印刷用紙では、前述
したように、塗布量が少ないので、転写型コーターを用
いるのが効果的である。当然のことながら、コストの面
から、オンマシーンであることが望ましい。本発明の新
聞印刷用紙では、ゲートロールコーターによる両面塗工
が最も望ましい。
の新聞印刷用紙原紙の両面に、ホモポリマー型PAM、
および/またはノニオン性コポリマー型PAMから成る
表面処理剤を、ゲートロールコーターにより、外添する
ことにより製造すればよい。
に、重量平均分子量 2万〜25万の範囲のホモポリマー型
PAM、および/または重量平均分子量 2万〜25万の範
囲のノニオン性コポリマー型PAMから成る表面処理剤
を、表面処理剤中のPAM成分の塗布量が0.01〜 0.2g
/m2 の範囲でゲートロール塗工することにより、表面
強度および剥離性に優れた軽量化新聞印刷用紙が得られ
る。その理由については、明確な理由は未だ解明されて
いない。しかし、以下のように考えることができると思
われる。
強度向上効果のみに主眼が置かれていたため、表面強度
向上効果が高く、浸透性の低い高分子量のアニオン性P
AMが用いられてきた。これについては、イオン性と平
均分子量の 2点から、考えることが可能である。
ての考え方として、PAMは、アニオン性PAM、カチ
オン性PAM、両性PAMなどのイオン性PAMである
方が、パルプ繊維、あるいは硫酸バンドのアルミニウム
原子などへの定着性を向上するので、紙の表面に留まり
やすく、それ故、イオン性PAMが外添材料として好ま
しいとされてきた。しかし、剥離性の問題を考えた場
合、PAMが表面に留まりやすいことは、剥離性にマイ
ナスに働くと考えられる。これに対し、本発明で用いら
れるPAMは、イオン性が非常に弱い〜イオン性がない
ので、原紙への浸透性が高く、剥離性に有効に寄与する
と思われる。
面強度向上効果が高く、浸透性の低い高分子量のアニオ
ン性PAMが用いられてきた。これについても、高分子
量のPAMは、原紙表面に留まりやすいため、剥離性で
はマイナスであると考えられる。これに対し、本発明で
用いられるPAMは、比較的低分子量であり、浸透性が
高く、これも剥離性にプラスに働く要因と考えられる。
方式により塗工が行われるので、本発明で使用されるP
AMは、原紙への浸透性が高いと言っても、僅かな浸透
にとどまり、結果的に、PAMが原紙表面付近に留まる
ため、表面強度向上効果の点でも、問題のないレベルに
あると思われる。
合、使用されるPAMが完全に表面に留まるよりは、多
少でも紙の内部に浸透した方が、剥離性に有利であると
考えられ、このことが、本発明の特定のPAM(ホモポ
リマー型PAM、および/あるいはノニオン性コポリマ
ー型PAMが剥離性に優れる理由の一つであると思われ
る。
す。
TMP30部、GP20部、KP15部の割合で混合離解し、
フリーネスを 200に調製した混合パルプをベルベフォー
マー型抄紙機にて、抄紙速度1000m/分で抄紙し、坪量
43g/m2 の未サイズ、ノーカレンダーの新聞印刷用紙
原紙を得た。
で、過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ナトリウムの存在
下、常法に従って、各種重合条件で重合を行い、分子量
の異なるホモポリマー型PAM(PAM−1〜4、8〜
14)の水溶液を得た。
(99当量)、およびメタアクリルアミド( 1当量)を水
溶液中で、過硫酸アンモニウムと重亜硫酸水素ナトリウ
ムの存在下、常法に従って、各種重合条件で重合を行
い、分子量の異なるコポリマー型PAM(PAM−5〜
6、15)の水溶液を得た。
およびメタアクリルアミド(90当量)を水溶液中で、過
硫酸アンモニウムと重亜硫酸水素ナトリウムの存在下、
常法に従って、重合を行い、コポリマー型PAM(PA
M−7)の水溶液を得た。
で、過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ナトリウムの存在
下、常法に従って重合を行い、アクリルアミドのホモポ
リマーの水溶液を得た。この水溶液を、水酸化カリウム
水溶液で、反応温度70〜80℃で、部分加水分解(アクリ
ルアミド構造の約10%を加水分解)を行い、次いで、塩
酸水溶液を用いてpH7 に調整し、アニオン性PAM
(PAM−16)の水溶液(重量平均分子量:245000)
を得た。
で、過硫酸アンモニウムと重亜硫酸ナトリウムの存在
下、常法に従って重合を行い、アクリルアミドのホモポ
リマーの水溶液を得た。この水溶液を、水酸化カリウム
水溶液で、反応温度70〜80℃で、部分加水分解(アクリ
ルアミド構造の約15%を加水分解)を行い、次いで、塩
酸水溶液を用いてpH7 に調整し、アニオン性PAM
(PAM−17)の水溶液(重量平均分子量:460000)
を得た。
量)、およびアクリルアミドプロピルアンモニウムクロ
ライド(10当量)を水溶液中で、過硫酸アンモニウムと
重亜硫酸水素ナトリウムの存在下、重合温度60℃で重合
を行い、カチオン性PAM(PAM−18)の水溶液
(重量平均分子量:550000)を得た。
−18)について、重量平均分子量(GPCにより測定
した。)を表1にまとめる。
あるホモポリマー型PAM(PAM−1〜4)、および
同様な重量分子量範囲にあるコポリマー型PAM(PA
M−5〜7)の水溶液を、各々所定の濃度に希釈し、そ
の希釈液を、塗布液として、前述の新聞印刷用紙原紙の
片面に、ゲートロールコーターで塗布した。塗布後、ス
ーパーカレンダ−処理を行い、新聞印刷用紙を得た。な
お、ゲートロール塗工時の塗布液の泡立ちもほとんど無
かった。
25万の範囲外にあるホモポリマー型(PAM−8〜1
4)、およびコポリマー型PAM(PAM−15)の水
溶液を、各々所定の濃度に希釈し、その希釈液を、塗布
液として、前述の新聞印刷用紙原紙の片面に、ゲートロ
ールコーターで塗布した。塗布後、スーパーカレンダー
処理を行い、比較例用の新聞印刷用紙を得た。
(PAM−16〜17)、カチオン性PAM(PAM−
18)の水溶液を、各々所定の濃度に希釈し、その希釈
液を、塗布液として、前述の新聞印刷用紙原紙の片面
に、ゲートロールコーターで塗布した。塗布後、スーパ
ーカレンダー処理を行い、比較例用の新聞印刷用紙を得
た。
新聞印刷用紙について、塗布量、表面強度、ネッパリ強
度について評価試験を行った。
解管に入れ、これに濃硫酸を加え数分間放置する。次い
で、過酸化水素水、および分解剤を加え、加熱分解を行
った。反応液を所定濃度に希釈後、ケルダール分析装置
を用いて、窒素量を測定した。この窒素量より塗布量を
算出した。 表面強度の測定:表面強度は、 2種類の測定方法、すな
わちプリュフバウ印刷試験機による印刷強度の測定、お
よびFRT(Fiber rising test )の測定を行い、測定
値が両方とも良いものを“表面強度に優れている”とし
た。 表面強度A(プリュフバウ印刷試験機による印刷強度) プリュフバウ印刷試験機のゴムロールに紅インキ(大日
本インキ化学工業(株)製)をのせ、新聞印刷用紙(印
刷面積: 4×20cm)に、印圧:15N/m、印刷速度:
6.0m/秒で塗布した。塗布時におけるゴムロールと新
聞印刷用紙が剥がれる際の繊維の立上がりの個数を、顕
微鏡で測定した。測定値が小さいほど、表面強度が強い
ことを意味する。本発明では、繊維の立上がりの個数が
50以下を“表面強度に優れている”とした。 表面強度B(FRT) 新聞印刷用紙をマシーン方向に、 300mm×幅35mm切
り取り、表面解析装置FIBR 1000 (Fibro system AB
製)を用いて、一定面積( 1m2 )における繊維の 0.1
mmより長い毛羽立ちの数を求めた。測定値が小さいほ
ど、表面強度が優れていることを示している。本発明の
新聞印刷用紙では、 1m2 当たりの毛羽立ちの数が30個
以下のものを“表面強度が強い”とした。 ネッパリ強度の測定:新聞印刷用紙を 4×6 cmに 2枚
切り取り、塗工面を温度20℃の水に 5秒間浸せき後、塗
工面同士を密着させた。外側両面に新聞印刷用紙原紙を
重ね、50kg/cm2 の圧力でロールに通し、25℃、60
%RHで24時間調湿した。 3×6 cmの試料片とした後、
引っ張り試験機で、引っ張り速度30mm/分の条件で測
定を行った。測定値が大きいほど、剥がれにくい(逆の
言い方をすると、粘着性が強い)ことを意味する。本発
明の新聞印刷用紙では、ネッパリ強度が25.0g/ 3cm
以下のものを、“剥離性が良好である”としたが、さら
に、ネッパリ強度が20.0g/3cm以下のものを、“剥
離性が優れている”とした。
価結果を表2に示す。表2のネッパリ強度において、
“*0”は、粘着性が全く認められず、前述の測定方法に
おいて、貼り合わせサンプルを調製できなかったことを
意味する。“破れた。”は、引っ張り試験時に、貼り合
わせサンプルが、貼り合わせ面で剥がれたのではなく、
サンプル自体の層間剥離が起こったことを表す。
(商品名:SK-20 /日本コーンスターチ(株)製)の水
溶液を調製した。この塗布液を、前述の新聞印刷用紙原
紙の片面に、ゲートロールコーターで塗布した。塗布
後、スーパーカレンダー処理を行い、比較例用の新聞印
刷用紙を得た。この新聞印刷用紙について、評価試験を
行ったところ、 塗布量:0.17g/m2 表面強度A:60 表面強度
B:55 ネッパリ強度:20.5g/ 3cm であった。
/電気化学(株)製)の水溶液に、エチレンオキサイド
とプロピレンオキサイドのランダム共重合体を、PVA
100部に対して共重合体 5部の割合となるように、添加
して塗布液を調製した。この塗布液を、前述の新聞印刷
用紙原紙の片面に、ゲートロールコーターで塗布した。
塗布後、スーパーカレンダー処理を行い、比較例用の新
聞印刷用紙を得た。この新聞印刷用紙について、評価試
験を行ったところ、 塗布量:0.20g/m2 表面強度A:39 表面強度
B:40 ネッパリ強度:27.8g/ 3cm であった。
AM−2、重量平均分子量:51000 )(97重量部)の水
溶液に、炭素数10〜16のアルケニルコハク酸のナトリウ
ム塩(特公昭63-58960号公報記載物)( 3重量部)を添
加し、塗布液を調製した。この塗布液を、前述の新聞印
刷用紙原紙の片面に、ゲートロールコーターで塗布し
た。塗布後、スーパーカレンダー処理を行い、新聞印刷
用紙を得た。この新聞印刷用紙について、評価試験を行
ったところ、 塗布量:0.17g/m2 表面強度A: 6 表面強度
B:18 ネッパリ強度:13.0g/ 3cm ただし、ゲートロール塗工時の塗布液の泡立ちは、塗工
に問題ないレベルであるものの、多少認められた。
−17、重量平均分子量:460000)(95重量部)の水溶
液に、パ−フルオロオクタン酸アンモニウム(特開平6-
57688 号公報記載物)( 5重量部)を添加し、塗布液を
調製した。この塗布液を、前述の新聞印刷用紙原紙の片
面に、ゲートロールコーターで塗布を試みたが、ゲート
ロール上で塗布液の泡立ちがひどく、塗布することがで
きなかった。
−17、重量平均分子量:460000)(95重量部)の水溶
液に、オクテニル無水コハク酸(特開平6-192995号公報
記載物)( 5重量部)を添加し、塗布液を調製した。こ
の塗布液を、前述の新聞印刷用紙原紙の片面に、ゲート
ロールコーターで塗布を試みたが、ゲートロール上で塗
布液の泡立ちがひどく、塗布することができなかった。
AM−2、重量平均分子量:51000 )(70重量部)と、
コポリマー型PAM(PAM−5、重量平均分子量:45
000 )(30重量部)を混合し、塗布液を調製した。この
塗布液を、前述の新聞印刷用紙原紙の片面に、ゲートロ
ールコーターで塗布した。塗布後、スーパーカレンダー
処理を行い、新聞印刷用紙を得た。この新聞印刷用紙に
ついて、評価試験を行ったところ、 塗布量:0.11g/m2 表面強度A: 6 表面強度
B:17 ネッパリ強度:8.1 g/ 3cm であった。
であるアニオン性PAM(PAM−2を部分加水分解率
10%でアルカリ加水分解したもの)(70重量部)と、重
量平均分子量が40万以上であるアニオン性PAM(PA
M−12を部分加水分解率10%でアルカリ加水分解したも
の)(30重量部)を混合し、塗布液を調製した。この塗
布液を、前述の新聞印刷用紙原紙の片面に、ゲートロー
ルコーターで塗布した。塗布後、スーパーカレンダー処
理を行い、比較例用の新聞印刷用紙を得た。この新聞印
刷用紙について、評価試験を行ったところ、 塗布量:0.11g/m2 表面強度A:11 表面強度
B:18 ネッパリ強度:37.0g/ 3cm であった。
−17、重量平均分子量:460000)に、ホルムアルデヒ
ド、およびジメチルアミンを反応させて、マンニッヒ塩
基を10モル%含有させたアニオン性PAMのマンニッヒ
反応物を得た。この反応物を所定濃度に調製し、塗布液
とした。この塗布液を、前述の新聞印刷用紙原紙の片面
に、ゲートロールコーターで塗布した。塗布後、スーパ
ーカレンダー処理を行い、比較例用の新聞印刷用紙を得
た。この新聞印刷用紙について、評価試験を行ったとこ
ろ、 塗布量:0.12g/m2 表面強度A:16 表面強度
B:22 ネッパリ強度:45.1g/ 3cm であった。
原紙に、所定の重量平均分子量範囲にあるホモポリマー
型PAM、および/またはノニオン性コポリマー型PA
Mを、特に、ある塗布量範囲(片面当り:0.01〜 0.2g
/m2 )でゲートロール塗工することにより、表面強
度、および剥離性に優れたバランスのよい新聞印刷用紙
を得ることができる。
マ−型PAM、あるいはノニオン性コポリマー型PAM
は、低分子量であるため、比較的粘度が低い。そのた
め、取扱いが容易である。また、高濃度化を図ることも
可能であり、このことは、物流コストの削減などにつな
がり、経済的な魅力もある。
1成分だけで良好な表面強度と剥離性を両立させること
が可能である。その場合、従来公知の 2成分以上の系か
ら成る表面処理剤と比較して、1)安価である、2)塗工時
の泡立ちが少ないなどの利点もある。
よび/またはノニオン性コポリマー型PAMを、表面処
理剤用の有用なベースポリマーとして、さらに剥離成分
を添加することにより、泡立ちについては若干劣るもの
の、より剥離性に優れた表面処理剤を得ることもでき
る。また、サイズ性付与材料、剛度改良材料などと組み
合わせることにより、目的とする性能の新聞印刷用紙を
得ることができる。
時に問題となる表面強度の問題、あるいは粘着性に由来
するトラブルを避けることができ、オフセット印刷に非
常に適した新聞印刷用紙である。
Claims (4)
- 【請求項1】 坪量46g/m2 未満の新聞印刷用紙原紙
に、重量平均分子量2万〜25万の範囲にあるホモポリマ
ー型ポリアクリルアミド、および/または重量平均分子
量 2万〜25万の範囲にあるノニオン性コポリマー型ポリ
アクリルアミドを含む表面処理剤から成るゲートロール
コーター塗布層を設けたことを特徴とする軽量化新聞印
刷用紙。 - 【請求項2】 前記ホモポリマー型ポリアクリルアミド
が、アクリルアミドのホモポリマーであることを特徴と
する請求項1記載の軽量化新聞印刷用紙。 - 【請求項3】 前記ノニオン性コポリマー型ポリアクリ
ルアミドが、アクリルアミドとメタアクリルアミドのコ
ポリマーであることを特徴とする請求項1記載の軽量化
新聞印刷用紙。 - 【請求項4】 前記表面処理剤中のホモポリマー型ポリ
アクリルアミド、および/またはノニオン性コポリマー
型ポリアクリルアミドの塗布量が片面当り0.01〜0.20g
/m2 であることを特徴とする請求項1〜3記載の軽量
化新聞印刷用紙。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
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JPH08302591A JPH08302591A (ja) | 1996-11-19 |
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