JP3364892B2 - 排紙機構、および、印刷装置 - Google Patents

排紙機構、および、印刷装置

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JP3364892B2
JP3364892B2 JP26506293A JP26506293A JP3364892B2 JP 3364892 B2 JP3364892 B2 JP 3364892B2 JP 26506293 A JP26506293 A JP 26506293A JP 26506293 A JP26506293 A JP 26506293A JP 3364892 B2 JP3364892 B2 JP 3364892B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、定着手段から排出され
た用紙を、駆動ローラと従動ローラの間に挟み込んで出
口側に押し出す排紙機構、および、排紙機構を備えた印
刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式で印刷出力を行う装置とし
て、ページプリンタ、連続用紙プリンタ、ファクシミ
リ、複写機が実用化されている。これらの装置では、
(1) 感光ドラム等の転写媒体の表面に静電写真方式でト
ナー像を形成し、(2) 供給された用紙にトナー像を転写
し、(3) 転写完了した用紙を定着器に送り込んでトナー
像を用紙表面に定着させ、(4) 定着完了した用紙を排紙
機構の対向するローラで挟み込んで外部に押し出す。
【0003】従来の排紙機構は、動力供給されて回転
し、定着器から排出された用紙を出口側に向かって駆動
する駆動ローラと、駆動ローラに従動して駆動ローラと
の間に用紙を挟み込む従動ローラと、従動ローラを支持
して駆動ローラに向かって付勢する付勢機構と、を有す
る。そして、付勢機構は、駆動ローラを軸支する部材に
固定され、駆動ローラを軸支する部材は、装置の筐体に
固定されていた。
【0004】図7は、従来の小型プリンタの構造の説明
図である。ここでは、感光ドラムを含むプロセスカート
リッジと定着器がユニット化され、装置の筐体から着脱
可能に取付けてある。
【0005】図7において、小型プリンタの天井の一部
と右側側面を覆う筐体71は、小型プリンタの本体に対
して軸支されており、筐体71を右側に回転して小型プ
リンタの内部を開放できる。筐体71には、定着器73
が着脱可能に格納される。筐体71の先端部分には、排
紙機構75が、定着器73の用紙を排出する部分に対応
させて固定される。
【0006】排紙機構75は、動力供給されて回転する
駆動ローラ76と、駆動ローラ76に押し当てられて従
動し、駆動ローラ76との間に用紙を挟み込む従動ロー
ラ77と、従動ローラ77を支持して駆動ローラ76に
向かって付勢するバネ機構78と、を有する。
【0007】一方、小型プリンタの内部には、感光ドラ
ム、クリーニング部、一様帯電部、現像部等を一体に構
成して、全体をひとまとめに交換可能にしたプロセスカ
ートリッジ74が着脱可能に格納される。
【0008】小型プリンタの下部には、印刷に供する用
紙を蓄積する用紙トレイ72Bが配置される。小型プリ
ンタの上部は、プロセスカートリッジ74を交換する場
合等に、上方に跳ね上げて開放できるアッパーカバー7
2が配置される。アッパーカバー72の内側には、印刷
完了した用紙を積み重ねて保持するスタッカ72Aが形
成される。
【0009】このように構成された小型プリンタでは、
用紙トレイ72Bから用紙が1枚づつ引き出されて、プ
ロセスカートリッジ74に供給される。プロセスカート
リッジ74では、感光ドラムに形成したトナー像を用紙
の表面に転写して、定着器73に送り込む。
【0010】定着器73では、用紙の表面を加熱ローラ
で押圧して、トナー像を融解し、用紙の表面組織に定着
させる。定着器73から出力された用紙は、排紙機構7
の駆動ローラ76と従動ローラ77の間に挟み込まれ
て小型プリンタの外部に押し出され、スタッカ72A上
に堆積される。
【0011】なお、駆動ローラ76は、紙面の垂直方向
に貫通する共通の軸に4〜10個を配置しており、共通
の軸の端に設けたプーリをベルト駆動して全体を連動回
転させる構成である。それぞれの駆動ローラ76に対し
ては、用紙の送り出し方向に並べて2個づつの従動ロー
ラが組み合わされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図7の小型プリンタ
は、プロセスカートリッジ74、定着器73の交換に熟
練を必要とせず、交換後の複雑な調整等も必要ない。従
って、筐体71や用紙トレイ72B等に比較して寿命が
短いこれらの交換ユニットを準備しておけば、小型プリ
ンタの稼動率を高め、運転維持費も低減できる。
【0013】しかし、プロセスカートリッジ74、定着
器73を装置本体に着脱可能に構成しているため、プロ
セスカートリッジ74、定着器73の前後で紙詰まりの
可能性がある。例えば、用紙の先端が折れ曲がっている
場合、定着器73から押し出された用紙が従動ローラ7
7のフレーム部分に衝突して、ジャムを起こす可能性が
ある。
【0014】このような場合、定着器73と排紙機構7
5の間の狭い隙間に指や棒を差し込んでジャムした用紙
を引っ張り出す必要がある。しかし、駆動ローラ76と
従動ローラ77の間に用紙の一部が挟み込まれる等して
いると、用紙の引き出しが困難であり、用紙を破ってし
まう場合がある。そして排紙機構75に残留した用紙の
破片が従動ローラ77をロックさせると、同じ場所でジ
ャムが繰り返し発生することになる。
【0015】また、定着器73を交換する場合、排紙機
構75、特に、バネ機構78やバネ機構78を支持する
フレーム構造が定着器73の引き出し経路に突出してい
るため、排紙機構75そのものが交換作業の邪魔になる
問題がある。すなわち、筐体71から定着器73を引き
出す場合、排紙機構75側に真っ直ぐ引き出すことがで
きず、外側に開いた筐体71を内側に倒さないように注
意しながら、排紙機構75を避けて、定着器73をプロ
セスカートリッジ74側に回転させて引き出すことにな
る。
【0016】ここで、定着器73と排紙機構75の間隔
を拡大すると、定着器73の引き出しは自由になるが、
定着器73から排出された用紙の先端が不安定になり、
排紙機構75の入口でジャムを起こし易くなる。
【0017】本発明は、定着手段と排紙機構の間隔が短
くても定着手段の取り出しの邪魔にならない排紙機構を
提供することを目的としている。
【0018】ところで、図7の排紙機構75では、1個
の駆動ローラ76に対して、2個の従動ローラ77を配
置して、用紙を水平方向に押し出す構成としている。す
なわち、用紙が十分に固ければ、送り出し方向に配置し
た2つの従動ローラ77に支持された用紙は、スタッカ
72Aの上空に梁状に伸び出した後に、スタッカ72A
に落下する。
【0019】しかし、通常の用紙は水平に自己保持でき
る程には固くなく、定着処理等によって印刷側にカール
する癖が付いているため、実際には、駆動ローラ76と
従動ローラ77の間を出て直ちに垂れ下がり、用紙の先
端部分がスタッカ72A上の先行用紙を押し退ける等し
て、スタッカ72A上の用紙の堆積状態が乱雑になる問
題がある。極端な場合には、スタッカ72A上に、円筒
状にロールした用紙が水平に並ぶ。このような場合、ス
タッカ72Aから印刷済み用紙がこぼれ落ちて印刷の順
番が不明になる。
【0020】本発明は、押し出された用紙がスタッカ上
に整然と堆積する排紙機構を提供することを目的として
いる。
【0021】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の基本的な
構成の説明図である。図1において、請求項1の排紙機
構は、動力供給されて回転し、定着手段12から排出さ
れた用紙を出口13側に押し出す駆動ローラ14と、前
記駆動ローラ14を軸支して筐体10に固定された支持
部材11と、前記駆動ローラ14に従動して前記駆動ロ
ーラ14との間に前記用紙を挟み込む従動ローラ15
と、前記従動ローラ15を支持して前記駆動ローラ14
に向かって付勢する付勢手段16と、を有する排紙機構
において、前記駆動ローラ14よりも前記出口13側で
前記支持部材11に軸支され、前記付勢手段16を前記
筐体10に対して回転可能に支持するリンク部材17
と、前記付勢手段16を前記支持部材11に対して解除
可能に固定し、両者の間隔を一定に保つロック手段18
と、を設けたものである。
【0022】請求項2の印刷装置は、印刷装置の本体に
回転可能に支持され、外側に回転させた状態で前記印刷
装置の内部を開放する筐体と、前記筐体に対して着脱可
能に固定された定着手段と、前記定着手段から排出され
た印刷済み用紙を、対向するローラで挟み込んで出口側
に押し出す排紙機構と、を有する印刷装置において、前
記排紙機構の少なくとも前記定着手段の着脱経路に干渉
可能な部分は、前記出口側で前記筐体に対して軸支さ
れ、前記外側に回転して前記定着手段の着脱経路から退
去可能に構成されるものである。
【0023】請求項3の印刷装置は、請求項2の印刷装
置において、前記筐体を外側に回転させて自立させて、
前記排紙機構の前記外側に回転可能な部分を一杯に回転
させた状態では、この回転可能な部分の重心がその回転
中心よりも外側に位置するものである。
【0024】請求項4の排紙機構は、共通の軸に複数配
置され、動力供給されて回転して、定着手段から排出さ
れた用紙を出口側に押し出す駆動ローラと、前記駆動ロ
ーラに対向して前記用紙の流れ方向に一対配置され、前
記駆動ローラとの間に前記用紙を挟み込む従動ローラ
と、前記従動ローラを支持して前記駆動ローラに向かっ
て付勢する付勢手段と、を有する排紙機構において、
記各駆動ローラに対向させて前記従動ローラが一対ずつ
配置され、それぞれの一対のローラに独立した前記付勢
手段が配置され、前記付勢手段を共通に支持して前記一
対のローラをフローティングな状態に支持する枠部材を
有し、前記枠部材は、前記共通の軸よりも前記出口側に
配置された回転中心で軸支され、前記枠部材を、前記共
通の軸を支持する部材に対して解除可能に固定し、両者
の間隔を一定に保つロック手段、を設けたものである。
【0025】
【0026】
【0027】
【作用】図1において、請求項1の排紙機構では、ロッ
ク手段18を解除すれば、リンク部材17を外側に回転
して、従動ローラ15および非勢手段16を出口13の
外側まで退去できる。このとき、駆動ローラ14と従動
ローラ15の押圧状態と対向状態が共に消失し、駆動ロ
ーラ14と従動ローラ15は、定着手段12に向かって
大きく口を開いた状態となる。
【0028】請求項2の印刷装置では、筐体を回転させ
て印刷装置の内部を開放した状態で定着手段を取り出す
ことができる。排紙機構は、少なくともその一部が定着
手段の取り出し経路に干渉しているが、定着手段を取り
出す際には、排紙機構の邪魔な部分を外側に回転して、
定着手段の取り出し経路から退去させる。
【0029】請求項3の印刷装置では、自立した筐体の
先端部分で、排紙機構の退去可能な部分が、重力によっ
て、一杯に回転させた状態を安定に維持する。
【0030】請求項4の排紙機構では、各駆動ローラに
対向させて従動ローラが一対ずつ配置され、それぞれの
一対のローラに独立した付勢手段が配置され、これら付
勢手段が枠部材により共通に支持されて一対のローラが
フローティングな状態に支持され、かつ枠部材は、前記
共通の軸よりも出口側に配置された回転中心で軸支され
るとともに、この枠部材を、前記共通の軸を支持する部
材に対して解除可能に固定し、両者の間隔を一定に保つ
ロック手段、を設けるようにしているので、一対の従動
ローラは、駆動ローラの曲面に用紙を倣わせて、用紙が
従動ローラ側に湾曲しようとする癖を除去する。すなわ
ち、用紙の定着器で定着される面を従動ローラ側に配置
することにより、印刷面を内側にしてロールしようとす
る癖が有効に除去される
【0031】
【0032】
【実施例】図2は実施例の排紙機構の構造の説明図、図
3、図4は、実施例の小型プリンタの構造の説明図、図
5は排紙ガイドの説明図、図6は駆動ローラと従動ロー
ラの説明図である。
【0033】図2中、(a) は側面から見た状態、(b) は
上方から見た状態を示す。図3は筐体を閉じた状態、図
4は筐体を開いた状態を示す。図5中、(a) は組立て、
(b)はローラホルダーを示す。図6中、(a) は全体を出
口側から見た状態、(b) は下から見た状態、(c) は機能
の説明を示す。
【0034】ここでは、小型プリンタの本体に対して外
側に回転して開放できる筐体の先端に排紙機構を固定し
ているが、排紙機構の一部分を筐体の外側に回転して重
力で保持できる。
【0035】図2(a) において、フロントユニット33
は、小型プリンタの筐体41の先端部分の機構全体を支
持する。フロントユニット33に固定されたヒンジプレ
ート21は、紙面の垂直方向に配列させた6個の駆動ロ
ーラ24を、共通の軸31で連結している。軸31は、
図2(b) に示されるように、軸31の端部に設けたプー
リ32を通じてベルト駆動される。
【0036】従動ローラ25は、それぞれの駆動ローラ
24に対して、2個づつ、用紙の送り方向に並べて配置
される。2個の従動ローラ25は、紙面の垂直方向に長
い排紙ガイド27の上に配列される。排紙ガイド27
は、排紙ガイド27の両端で垂直に立ち上がるフレーム
26の内側に保持される。
【0037】フレーム26は、その立ち上がり部分の左
上部分で軸21Aに軸支される。従って、フレーム26
は、排紙ガイド27、従動ローラ25を乗せたまま、左
側に点線で示す位置まで回転可能である。
【0038】フレーム26の立ち上がり部分には、開閉
レバー28が軸28Cで回転可能に軸支される。開閉レ
バー28は、フレーム26側のピン26Aとの間に設け
たコイルバネ28Aによって、左回転方向に付勢されて
いる。
【0039】ヒンジプレート21から垂直に棚部21B
が立ち上がり、棚部21Bの中央に角孔21Cが形成さ
れている。開閉レバー28は、先端の鉤部28Bを角孔
21Cに噛み合わせて、フレーム26をヒンジプレート
21に固定する。鉤部28Bを角孔21Cに噛み合わせ
た状態が点線で示される。
【0040】コイルバネ28Aの付勢力に逆らって、開
閉レバー28を右回転させると、鉤部28Bと角孔21
の噛み合わせが解除され、軸21Aを中心としてフレ
ーム26全体を回転させて、筐体41の外側に退去でき
る。
【0041】従動ローラ25は、図示しないバネ機構
(図5参照)によって上方に付勢される。鉤部28Bを
角孔21Cに噛み合わせた状態で、従動ローラ25は、
駆動ローラ24に接触して用紙を挟み込む圧力を発生
し、また、駆動ローラ24に追従して回転する。
【0042】図2(b) において、図2(a) のフレーム2
6の立ち上がり部分は、軸31の両端部分にほぼ共通に
構成される。すなわち、図2(a) の開閉レバー28、ヒ
ンジプレート21は、紙面の手前と奥にほぼ対称に配置
され、両方の開閉レバー28を同時に操作して、フレー
ム26を回転可能にし、従動ローラ25と駆動ローラ2
4の間を開放可能にする。
【0043】ただし、軸31は、紙面の奥側にのみプー
リを備え、紙面の奥側でのみ動力供給を受ける。ヒンジ
プレート21から垂直に立ち上げた棚部21Bに、開閉
レバーを噛み合わせる角孔21Cが形成されている。
【0044】図3において、筐体41の先端部分には、
定着器43から出力された用紙を挟み込んでスタッカ4
2Aの上空に押し出す排紙機構が配置される。排紙機構
は、開閉レバー28を解除すれば、駆動ローラ24と従
動ローラ25の対向面を分離できる。そして、従動ロー
ラ25を支持するフレーム26の全体を筐体41の外側
に回転すれば、フレーム26の全体が従動ローラ25も
ろとも定着器43の取り出し経路から退去される。
【0045】図4において、筐体41は、小型プリンタ
の本体に対して軸支されており、筐体41を右側に回転
して小型プリンタの内部を開放できる。筐体41には、
定着器43が着脱可能に格納される。筐体41を回転さ
せて外側に倒すと、筐体41の全体の重心が回転軸より
も右側に位置して、筐体41は、外側に一杯に倒れた状
態で安定に保持される。
【0046】そして、筐体41を外側に一杯に倒した状
態で、フレーム26を筐体41の外側に一杯に回転させ
ると、従動ローラ25を含むフレーム26全体の重心が
フレーム26の回転軸の外側に位置する。これにより、
フレーム26は、外側に倒された状態を安定に維持す
る。
【0047】小型プリンタの内部には、感光ドラム、ク
リーニング部、一様帯電部、現像部等を一体に構成し
て、全体をひとまとめに交換可能にしたプロセスカート
リッジ44が着脱可能に格納される。プロセスカートリ
ッジ44は、トナー供給カートリッジ44Aを格納して
おり、トナー供給カートリッジ44Aを交換して、現像
部にトナーを補給できる。
【0048】小型プリンタの下部空間には、印刷に供す
る用紙を蓄積する用紙トレイ42Bが配置される。小型
プリンタの上部には、上方に開放可能なアッパーカバー
42が配置される。アッパーカバー42の内側には、印
刷完了した用紙を蓄積するスタッカ42Aが形成され
る。
【0049】このように構成された小型プリンタでは、
図3中の点線に沿って用紙が搬送されて印刷処理され
る。用紙トレイ42Bから用紙が1枚づつ引き出され
て、プロセスカートリッジ44に供給される。プロセス
カートリッジ44では、感光ドラムに形成したトナー像
を用紙の表面に転写して、定着器43に送り込む。
【0050】定着器43では、用紙の表面を加熱ローラ
で押圧して、トナー像を融解し、用紙の表面組織に定着
させる。定着器43から出力された用紙は、排紙機構の
駆動ローラ24と従動ローラ25の間に挟み込まれて小
型プリンタの外部に押し出され、スタッカ42A上に堆
積される。
【0051】そして、定着器43が故障したり、寿命に
達した場合には、筐体41を右に倒して定着器43を交
換する。このとき、排紙機構は、駆動ローラ24側を残
して従動ローラ25側を筐体41の外側に退去させる。
これにより、排紙機構の側に定着器43を真っ直ぐ引き
出すことができる。
【0052】図5(a) において、フレーム26の内側に
排紙ガイド51が保持され、排紙ガイド51に沿って6
個のローラホルダー52が配置される。フレーム26
は、軸21Aでヒンジプレート21に軸支される。ロー
ラホルダー52は、図中、紙面方向に並べて配置された
2個の従動ローラ25を軸支する。ローラホルダー52
は、従動ローラ25を支持したまま矢印方向に浮き沈み
する。
【0053】図5(b) において、一対の従動ローラ25
は、軸25Aでローラホルダー52に軸支される。ロー
ラホルダー52を支持する2個のバネ53は、図2の駆
動ローラ24と従動ローラ25の間に圧力を発生する。
【0054】図6(a) において、軸31は、6個の駆動
ローラ24を連結して一体に回転駆動する。それぞれの
駆動ローラ24に対して、2個の従動ローラ25が紙面
の垂直方向に並べて配置され、従動ローラ25は、図示
しないバネ機構によって、駆動ローラ24に向かって付
勢される。
【0055】2個の従動ローラ25は、駆動ローラ24
の円筒面に用紙を倣わせて上向きのカール性を付与す
る。実際には、図3の定着器43での定着処理を通じ
て、用紙には下向きのカール性が発生しており、駆動ロ
ーラ24と従動ローラ25の間隔を通して下向きのカー
ル性を相殺することになる。
【0056】また、1個の駆動ローラ24と2個の従動
ローラ25は、用紙を3点支持して用紙の姿勢を水平方
向に保持しようとする。しかし、用紙自体は、姿勢を水
平保持できるほどの剛性を持たないため、通常では、駆
動ローラ24と従動ローラ25の間から出力されると同
時に下に垂れ下がる。
【0057】しかし、ここでは、駆動ローラ24と従動
ローラ25の対向面の断面形状に特別な組合せを採用し
て、出力された用紙の剛性を高め、出力された用紙がか
なりの長さになるまで用紙が姿勢を水平に保てるように
している。
【0058】すなわち、中央の2個の駆動ローラ24に
ついて、対向する2個の従動ローラ25のうち、出口側
に位置する1個づつが鼓型ローラ25Dに置き換えられ
ている。
【0059】図6(b) において、出口側に配置された従
動ローラ25Dは、回転断面の形状が鼓型に形成され、
両端よりも中央で直径の大きい段付き形状に形成された
駆動ローラ24との間に特殊な空間を形成している。こ
の空間によって、用紙は、折り目を付けられることな
く、軸31の方向に波打たされる。
【0060】図6(c) において、点線で示す用紙は、駆
動ローラ24と従動ローラ25Dの対向面に挟み込ま
れ、従動ローラ25Dの両側の円錐面に沿って駆動ロー
ラ24側に持ち上げられる。これにより、駆動ローラ2
4の段付き形状に相当した盛り上がりが用紙に形成さ
れ、この盛り上がりは、用紙の送り出し方向に伸びて背
骨を形成し、用紙の垂れ下がりを防止する。
【0061】このようにして、図3の排紙機構から出力
された用紙は、定着処理によるカール性を解除され、か
なりの長さまで水平に姿勢を保持した後に、スタッカ4
2Aに落下することになり、スタッカ42Aには、耳を
揃えて整然と用紙が堆積されることになる。
【0062】
【発明の効果】請求項1の排紙機構によれば、ロック手
段のワンタッチ操作によって、従動ローラと付勢手段を
出口の外側に退去できるから、定着手段を排紙機構側に
取り出すことが容易になる。また、排紙機構と定着手段
の間隔を狭めても、定着手段の取り出しに支障がなくな
る。
【0063】請求項2の印刷装置によれば、排紙機構の
邪魔な部分を定着手段の取り出し経路から退去できるか
ら、定着手段を排紙機構側に取り出すことが容易にな
る。また、排紙機構と定着手段の間隔を狭めても、定着
手段の取り出しに支障がなくなる。
【0064】さらに、定着手段を筐体にしっかりと保持
しても、排紙機構の側に定着手段を引き出すことができ
るから、定着手段を筐体に保持し、位置決めする機構が
簡単で良く、ワンタッチの取付け操作でも、定着手段の
位置決め精度をかなり高く確保できる。
【0065】請求項3の印刷装置によれば、排紙機構の
退去可能な部分が、一杯に回転した状態を安定に保持す
るから、退去可能な部分を退去させた状態で固定する機
構を設ける必要が無い。
【0066】請求項4の排紙機構によれば、用紙が従動
ローラ側に湾曲しようとする癖を有効に除去することが
できる機構を容易に得ることができる。このため、定着
処理による用紙のカール性が解除されるとともに、用紙
の性質や湿度条件等に左右されず、用紙の出力状態を一
定に保つことができるから、用紙のスタック性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な構成の説明図である。
【図2】実施例の排紙機構の構造の説明図である。
【図3】実施例の小型プリンタの構造の説明図である。
【図4】実施例の小型プリンタの構造の説明図である。
【図5】排紙ガイドの説明図である。
【図6】駆動ローラと従動ローラの説明図である。
【図7】従来の小型プリンタの構造の説明図である。
【符号の説明】
10 筐体 11 支持部材 12 定着手段 13 出口 14 駆動ローラ 15 従動ローラ 16 付勢手段 17 リンク部材 18 ロック手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 21/16 G03G 15/00 554 (56)参考文献 特開 平5−58527(JP,A) 特開 平3−36153(JP,A) 特開 平4−247466(JP,A) 特開 平3−23150(JP,A) 特開 昭64−17749(JP,A) 特開 昭61−51455(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 29/22 B65H 7/06 B65H 29/70 G03G 15/00 510 G03G 21/16 B41J 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力供給されて回転し、定着手段から排
    出された用紙を出口側に押し出す駆動ローラと、前記駆
    動ローラを軸支して筐体に固定された支持部材と、前記
    駆動ローラに従動して前記駆動ローラとの間に前記用紙
    を挟み込む従動ローラと、前記従動ローラを支持して前
    記駆動ローラに向かって付勢する付勢手段と、を有する
    排紙機構において、 前記駆動ローラよりも前記出口側で前記支持部材に軸支
    され、前記付勢手段を前記筐体に対して回転可能に支持
    するリンク部材と、 前記付勢手段を前記支持部材に対して解除可能に固定
    し、両者の間隔を一定に保つロック手段と、を設けたこ
    とを特徴とする排紙機構。
  2. 【請求項2】 印刷装置の本体に回転可能に支持され、
    外側に回転させた状態で前記印刷装置の内部を開放する
    筐体と、前記筐体に対して着脱可能に固定された定着手
    段と、前記定着手段から排出された印刷済み用紙を、対
    向するローラで挟み込んで出口側に押し出す排紙機構
    と、を有する印刷装置において、 前記排紙機構の少なくとも前記定着手段の着脱経路に干
    渉可能な部分は、前記出口側で前記筐体に対して軸支さ
    れ、前記外側に回転して前記定着手段の着脱経路から退
    去可能に構成されることを特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の印刷装置において、前記筐体
    を外側に回転させて自立させて、前記排紙機構の前記外
    側に回転可能な部分を一杯に回転させた状態では、この
    回転可能な部分の重心がその回転中心よりも外側に位置
    することを特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】 共通の軸に複数配置され、動力供給され
    て回転して、定着手段から排出された用紙を出口側に押
    し出す駆動ローラと、前記駆動ローラに対向して前記用
    紙の流れ方向に一対配置され、前記駆動ローラとの間に
    前記用紙を挟み込む従動ローラと、前記従動ローラを支
    持して前記駆動ローラに向かって付勢する付勢手段と、
    を有する排紙機構において、前記各駆動ローラに対向させて前記従動ローラが一対ず
    つ配置され、それぞれの一対のローラに独立した前記付
    勢手段が配置され、前記付勢手段を共通に支持して前記
    一対のローラをフローティングな状態に支持する枠部材
    を有し、前記枠 部材は、前記共通の軸よりも前記出口側
    に配置された回転中心で軸支され、前記枠部材を、前記
    共通の軸を支持する部材に対して解除可能に固定し、両
    者の間隔を一定に保つロック手段、を設けた ことを特徴
    とする排紙機構。
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