JP3364502B2 - 異方性希土類−鉄系永久磁石およびその製造方法 - Google Patents

異方性希土類−鉄系永久磁石およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精度の回転速度制御
が要求されるモータ、例えば、ブラシレスモータなどの
ための界磁石として利用される異方性希土類−鉄系永久
磁石およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高精度の回転速度制御が要求されるモー
タでは、モータ駆動用磁石のほかに、モータ回転周波数
検出用磁石が使用されている。
【0003】そして、この種のモータにおける速度制御
方式としては、パターン積分型FG(Frequenc
y Generator)方式,一点検出型FG方式,
FGサーボ方式,PLL(Phase Locked
Loop)サーボ方式,PLLサーボとFGサーボの共
用方式など、各種のものがある。
【0004】ところで、通常の場合、モータ駆動用磁石
とモータ回転周波数検出用磁石には、異なる材質および
形状の磁石を用いてこれを組み合わせて使用することが
多いが、近年においては、モータ駆動用磁石に対応する
モータ駆動用磁界発生部と、モータ回転周波数検出用磁
石に対応するモータ回転周波数検出用磁界発生部とを兼
ねそなえた一体型の等方性希土類−鉄系ボンド磁石も開
発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たモータ駆動用磁界発生部とモータ回転周波数検出用磁
界発生部とを兼ねそなえた一体型の希土類−鉄系ボンド
磁石は等方性のものであるため、磁気特性がさほど良く
ないことから、より大きなモータ駆動トルクとより大き
なモータ回転周波数検出出力を生ずることが要求される
モータには適していないという問題点があり、より大き
なモータ駆動トルクとより大きなモータ回転周波数検出
出力を得ることができる高出力型のモータ用界磁石の開
発が望まれているという課題があった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の課題にかんが
みてなされたものであって、塑性加工により一体成形し
てなる単一構造の希土類−鉄系永久磁石においてより大
きなモータ駆動トルクとより大きなモータ回転周波数検
出出力を得ることが可能であるモータ用界磁石として好
適な異方性希土類−鉄系永久磁石を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる異方性希
土類−鉄系永久磁石は、希土類−鉄系の成分組成を有
し、塑性加工による磁気異方性を有するモータ駆動用磁
界発生部と、塑性加工による磁気異方性を有するモータ
回転周波数検出用磁界発生部とを一体成形した単一構造
体の部分に備えた異方性永久磁石であって、理論密度比
が95%以上の成形体の塑性加工により一体成形されて
圧縮加工方向に磁気異方性を有する鍔付円筒形状をな
し、円筒部は径方向に磁気異方性を有するモータ駆動用
磁界発生部に形成していると共に鍔部は円筒軸方向に磁
気異方性を有するモータ回転周波数検出用磁界発生部に
形成している構成、あるいは、同様に希土類−鉄系の成
分組成を有し、塑性加工による磁気異方性を有するモー
タ駆動用磁界発生部と、塑性加工による磁気異方性を有
するモータ回転周波数検出用磁界発生部とを一体成形し
た単一構造体の部分に備えた異方性永久磁石であって、
理論密度比が95%以上の成形体の塑性加工により一体
成形されて圧縮加工方向に磁気異方性を有する鍔付円筒
形状をなし、円筒部は径方向に磁気異方性を有するモー
タ回転周波数検出用磁界発生部に形成していると共に鍔
部は円筒軸方向に磁気異方性を有するモータ駆動用磁界
発生部に形成している構成としたことを特徴としてい
る。
【0008】また、本発明に係わる異方性希土類−鉄系
永久磁石の製造方法は、希土類−鉄系の成分組成を有す
る磁性合金粉末を理論密度の95%以上に成形した後、
得られた成形体を塑性加工して鍔付円筒形状に成形し、
円筒部は径方向に圧縮加工されて当該圧縮方向である径
方向に磁気異方性を有していると共に鍔部は円筒軸方向
に圧縮加工されて当該圧縮方向である円筒軸方向に磁気
異方性を有する永久磁石を得る構成としたことを特徴と
しており、実施態様においては、円筒部を径方向に磁気
異方性を有するモータ駆動用磁界発生部に形成すると共
に、鍔部を円筒軸方向に磁気異方性を有するモータ回転
周波数検出用磁界発生部に形成する構成とし、同じく実
施態様において、円筒部を径方向に磁気異方性を有する
モータ回転周波数検出用磁界発生部に形成すると共に、
鍔部を円筒軸方向に磁気異方性を有するモータ駆動用磁
界発生部に形成する構成とし、同じく実施態様におい
て、塑性加工として熱間後方押出しを用いる構成とした
ことを特徴としている。
【0009】本発明に係わる異方性希土類−鉄系永久磁
石およびその製造方法では、希土類−鉄系永久磁石材料
を素材としており、R−Fe系,R−Fe−B系,R−
Fe−N系などで表わされ、RとしてNd,Pd,Dy
などの希土類元素の1種または2種以上を用い、Feの
中にNi,Coを含有させたり、Bの中ないしはBの代
わりにC,P,S,Cuあるいは他の適宜の合金元素を
含有させたりしたものが用いられる。
【0010】そして、上記の希土類−鉄系永久磁石材料
の粉末の成形体を得たのち、熱間前方押出し、熱間後方
押出しなどの塑性加工によって鍔付円筒形状に成形し、
図1に例示するようなカップ形状の中央部分に貫通孔1
aを形成した希土類−鉄系永久磁石1とする。
【0011】この図1に示す希土類−鉄系永久磁石1に
おいて、鍔付円筒形状のうちの円筒部1bは径方向に圧
縮加工されて当該圧縮加工方向である径方向Mに磁気
異方性を有していると共に鍔部1cは円筒軸方向に圧縮
加工されて当該圧縮加工方向である円筒軸方向Mに磁
気異方性を有するものとなっている。
【0012】そして、径方向Mに強く磁化することが
できる円筒部1bをモータ駆動用磁界発生部に形成する
と共に円筒軸方向Mに強く磁化することができる鍔部
1cをモータ回転周波数検出用磁界発生部に形成する構
成としたり、反対に、径方向Mに強く磁化することが
できる円筒部1bをモータ回転周波数検出用磁界発生部
に形成すると共に円筒軸方向Mに強く磁化することが
できる鍔部1cをモータ駆動用磁界発生部に形成する構
成としたりすることができる。
【0013】
【発明の作用】本発明に係わる異方性希土類−鉄系永久
磁石は、希土類−鉄系の成分組成を有し、塑性加工によ
る磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部と、塑性
加工による磁気異方性を有するモータ回転周波数検出用
磁界発生部とを一体成形した単一構造体の部分に備えた
異方性永久磁石であって、理論密度比が95%以上の成
形体の塑性加工により一体成形されて圧縮加工方向に磁
気異方性を有する鍔付円筒形状をなし、円筒部は径方向
に磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部に形成し
ていると共に鍔部は円筒軸方向に磁気異方性を有するモ
ータ回転周波数検出用磁界発生部に形成している構成、
あるいは上記円筒部はモータ回転周波数検出用磁界発生
部に、上記鍔部はモータ駆動用磁界発生部に形成してい
る構成としたものであるから、従来のものに比べて高い
磁気異方性を与えることができ、より大きなモータ駆動
トルクが生じると共により大きなモータ回転周波数検出
出力が生じるものとなり、高精度の回転速度制御が要求
されるモータのより一層の出力増大ないしはより一層の
小型化に寄与するものとなる。
【0014】
【実施例】実施例1 この実施例1では、図2に示した形状の異方性希土類−
鉄系永久磁石11について実施した結果を示す。
【0015】図2に示した異方性希土類−鉄系永久磁石
11は、27重量%Nd−4重量%Dy−5重量%Co
−0.9重量%B−0.05重量%C−残部Feからな
る希土類−鉄系の成分組成をもつ磁性合金粉末をホット
プレスすることによって理論密度比がほぼ100%に近
いリング形状をなす成形体を得たのち、このリング形状
をなす成形体に対し塑性加工として熱間後方押出しを行
うことによって鍔付円筒形状に成形し、その後着磁して
なるものである。
【0016】図3は上記熱間後方押出しの様子を概略的
に示すものであって、下端に段付突部13aを有する円
柱状上パンチ13と、円筒状下パンチ14と、円筒状ダ
イス15とで前記リング形状をなす成形体に対して熱間
後方押出しによる塑性加工を行うことによって、図2に
示した鍔付円筒形状の異方性希土類−鉄系永久磁石素材
に成形し、その後着磁することによって図2に示した異
方性希土類−鉄系永久磁石11を得た。
【0017】図2に示した異方性希土類−鉄系永久磁石
11は、塑性加工による鍔付円筒形状をなすと共に中央
部分に貫通孔11aを有し、円筒部11bは径方向M
に磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部(着磁数
は円周方向に6極)に形成していると共に鍔部11cは
円筒軸方向Mに磁気異方性を有するモータ回転周波数
検出用磁界発生部(着磁数は円周方向に60極)に形成
してなるものである。
【0018】また、図2に示した異方性希土類−鉄系永
久磁石11の具体的な寸法は、円筒部11bの外径φ
=80mm,内径φ=70mm,幅W=25mm,
鍔部11cの幅W=1mm,貫通孔11aの直径φ
=60mmである。
【0019】そして、この異方性希土類−鉄系永久磁石
11の磁気特性を調べたところ、径方向Mに磁気異方
性を有するモータ駆動用磁界発生部(円筒部11b)の
最大エネルギー積(BH)maxは33MGOeであ
り、円筒軸方向Mに磁気異方性を有するモータ回転周
波数検出用磁界発生部(鍔部11c)の最大エネルギー
積(BH)maxは35MGOeであった。
【0020】比較例1 この比較例1では、27重量%Nd−6重量%Co−
0.9重量%B−残部Feからなる希土類−鉄系の成分
組成をもつ磁性合金粉末とエポキシ樹脂との混合体を図
2に示したと同じ形状に成形して等方性希土類−鉄系ボ
ンド磁石(11)を製作した。
【0021】そして、この等方性希土類−鉄系ボンド磁
石(11)の磁気特性を調べたところ、最大エネルギー
積(BH)maxは9MGOeであった。
【0022】評価例1 実施例1の異方性希土類−鉄系永久磁石11と、比較例
1の等方性希土類−鉄系ボンド磁石(11)をそれぞれ
用いたブラシレスモータにおいて、各モータのモータ駆
動トルクとモータ回転周波数検出出力とをそれぞれ測定
したところ、表1に示す結果であった。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示した結果より明らかなように、本
発明実施例1の磁石によれば、同一の寸法形状をなす比
較例1の磁石に比べて、より大きなモータ駆動トルクと
より大きなモータ回転周波数検出出力を得ることが可能
であり、高精度の回転速度制御が要求されるモータにお
いて、より大きなモータ駆動トルクとより大きなモータ
回転周波数検出出力を得ることが可能であると共に、同
程度の駆動トルクと回転周波数検出出力で良い場合には
より一層の軽量化,小型化を実現することが可能であっ
た。
【0025】実施例2 この実施例2では、図4に示した形状の異方性希土類−
鉄系永久磁石21について実施した結果を示す。
【0026】図4に示した異方性希土類−鉄系永久磁石
21は、27重量%Nd−4重量%Dy−5重量%Co
−0.9重量%B−0.05重量%C−残部Feからな
る希土類−鉄系の成分組成をもつ磁性合金粉末をホット
プレスすることによって理論密度比がほぼ100%に近
い円盤形状をなす成形体を得たのち、この円盤形状をな
す成形体に対し塑性加工として熱間後方押出しを行うこ
とによって鍔付円筒形状に成形し、その後着磁してなる
ものである。
【0027】図5は上記熱間後方押出しの様子を概略的
に示すものであって、円柱状上パンチ23と、円柱状下
パンチ24と、円筒状ダイス25とで前記円盤形状をな
す成形体に対して熱間後方押出しによる塑性加工を行っ
たのち中央部分に貫通孔を形成することによって、図4
に示した鍔付円筒形状の異方性希土類−鉄系永久磁石素
材に成形し、その後着磁することによって図4に示した
異方性希土類−鉄系永久磁石21を得た。
【0028】図4に示した異方性希土類−鉄系永久磁石
21は、塑性加工による鍔付円筒形状をなすと共に中央
部分に貫通孔21aを有し、円筒部21bは径方向M
に磁気異方性を有するモータ回転周波数検出用磁界発生
部(着磁数は円周方向に120極)に形成していると共
に鍔部21cは円筒軸方向Mに磁気異方性を有するモ
ータ駆動用磁界発生部(着磁数は円周方向に8極)に形
成してなるものである。
【0029】また、図4に示した異方性希土類−鉄系永
久磁石21の具体的な寸法は、円筒部21bの外径φ
=40mm,内径φ=35mm,幅W=1mm,鍔
部21cの幅W=3mm,貫通孔21aの直径φ
20mmである。
【0030】そして、この異方性希土類−鉄系永久磁石
21の磁気特性を調べたところ、径方向Mに磁気異方
性を有するモータ回転周波数検出用磁界発生部(円筒部
21b)の最大エネルギー積(BH)maxは25MG
Oeであり、円筒軸方向Mに磁気異方性を有するモー
タ駆動用磁界発生部(鍔部21c)の最大エネルギー積
(BH)maxは30MGOeであった。
【0031】比較例2 この比較例2では、27重量%Nd−6重量%Co−
0.9重量%B−残部Feからなる希土類−鉄系の成分
組成をもつ磁性合金粉末とエポキシ樹脂との混合体を図
4に示したと同じ形状に成形して等方性希土類−鉄系ボ
ンド磁石(21)を製作した。
【0032】そして、この等方性希土類−鉄系ボンド磁
石(21)の磁気特性を調べたところ、最大エネルギー
積(BH)maxは9MGOeであった。
【0033】評価例2 実施例2の異方性希土類−鉄系永久磁石21と、比較例
2の等方性希土類−鉄系ボンド磁石(21)をそれぞれ
用いたブラシレスモータにおいて、各モータのモータ駆
動トルクとモータ回転周波数検出出力とをそれぞれ測定
したところ、表2に示す結果であった。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示した結果より明らかなように、本
発明実施例2の磁石によれば、同一の寸法形状をなす比
較例2の磁石に比べて、より大きなモータ駆動トルクと
より大きなモータ回転周波数検出出力を得ることが可能
であり、高精度の回転速度制御が要求されるモータにお
いて、より大きなモータ駆動トルクとより大きなモータ
回転周波数検出出力を得ることが可能であると共に、同
程度の駆動トルクと回転周波数検出出力で良い場合には
より一層の軽量化,小型化を実現することが可能であっ
た。
【0036】
【発明の効果】本発明に係わる異方性希土類−鉄系永久
磁石によれば、希土類−鉄系の成分組成を有し、塑性加
工による磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部
と、塑性加工による磁気異方性を有するモータ回転周波
数検出用磁界発生部とを一体成形した単一構造体の部分
に備えた異方性永久磁石であって、理論密度比が95%
以上の成形体の塑性加工により一体成形されて圧縮加工
方向に磁気異方性を有する鍔付円筒形状をなし、円筒部
は径方向に磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部
に形成していると共に鍔部は円筒軸方向に磁気異方性を
有するモータ回転周波数検出用磁界発生部に形成してい
る構成、あるいは上記円筒部は径方向に磁気異方性を有
するモータ回転周波数検出用磁界発生部に形成している
と共に上記鍔部は円筒軸方向に磁気異方性を有するモー
タ駆動用磁界発生部に形成している構成となっているの
で、一体成形してなる単一構造体の希土類−鉄系永久磁
石においてより高い磁気異方性を得ることができ、より
大きなモータ駆動トルクとより大きなモータ回転周波数
検出出力を得ることが可能であり、高精度の回転速度制
御が要求される高出力型モータの界磁石として適したも
のであるという著しく優れた効果がもたらされ、本発明
に係わる異方性希土類−鉄系永久磁石の製造方法によれ
ば、上述した特性の優れた異方性希土類−鉄系永久磁石
を製造することが可能であるという著しく優れた効果が
もたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる異方性希土類−鉄系永久磁石の
基本構成を示す左半分縦断正面説明図である。
【図2】本発明の実施例1における異方性希土類−鉄系
永久磁石の左半分縦断正面説明図である。
【図3】本発明の実施例1における異方性希土類−鉄系
永久磁石の塑性加工要領を示す縦断面説明図である。
【図4】本発明の実施例2における異方性希土類−鉄系
永久磁石の左半分縦断正面説明図である。
【図5】本発明の実施例2における異方性希土類−鉄系
永久磁石の塑性加工要領を示す縦断面説明図である。 1,11,21 異方性希土類−鉄系永久磁石 1a,11a,21a 貫通孔 1b,11b,21b 円筒部(モータ駆動用磁界発生
部またはモータ回転周波数検出用磁界発生部) 1c,11c,21c 鍔部(モータ回転周波数検出用
磁界発生部またはモータ駆動用磁界発生部) M,M,M 径方向 M,M,M 円筒軸方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01F 41/00 H01F 41/00 C 41/02 41/02 G H02K 15/03 H02K 15/03 C 29/00 29/00 Z (56)参考文献 特開 昭59−61008(JP,A) 特開 平2−271510(JP,A) 特開 平1−151208(JP,A) 特開 昭57−37803(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類−鉄系の成分組成を有し、塑性加
    工による磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部
    と、塑性加工による磁気異方性を有するモータ回転周波
    数検出用磁界発生部とを一体成形した単一構造体の部分
    に備えた異方性永久磁石であって、理論密度比が95%
    以上の成形体の塑性加工により一体成形されて圧縮加工
    方向に磁気異方性を有する鍔付円筒形状をなし、円筒部
    は径方向に磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部
    に形成していると共に鍔部は円筒軸方向に磁気異方性を
    有するモータ回転周波数検出用磁界発生部に形成してい
    ることを特徴とする異方性希土類−鉄系永久磁石。
  2. 【請求項2】 希土類−鉄系の成分組成を有し、塑性加
    工による磁気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部
    と、塑性加工による磁気異方性を有するモータ回転周波
    数検出用磁界発生部とを一体成形した単一構造体の部分
    に備えた異方性永久磁石であって、理論密度比が95%
    以上の成形体の塑性加工により一体成形されて圧縮加工
    方向に磁気異方性を有する鍔付円筒形状をなし、円筒部
    は径方向に磁気異方性を有するモータ回転周波数検出用
    磁界発生部に形成していると共に鍔部は円筒軸方向に磁
    気異方性を有するモータ駆動用磁界発生部に形成してい
    ることを特徴とする異方性希土類−鉄系永久磁石。
  3. 【請求項3】 希土類−鉄系の成分組成を有する磁性合
    金粉末を理論密度の95%以上に成形した後、得られた
    成形体を塑性加工して鍔付円筒形状に成形し、円筒部は
    径方向に圧縮加工されて当該圧縮方向である径方向に磁
    気異方性を有していると共に鍔部は円筒軸方向に圧縮加
    工されて当該圧縮方向である円筒軸方向に磁気異方性を
    有する永久磁石を得ることを特徴とする異方性希土類−
    鉄系永久磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】 円筒部を径方向に磁気異方性を有するモ
    ータ駆動用磁界発生部に形成すると共に、鍔部を円筒軸
    方向に磁気異方性を有するモータ回転周波数検出用磁界
    発生部に形成する請求項3に記載の異方性希土類−鉄系
    永久磁石の製造方法。
  5. 【請求項5】 円筒部を径方向に磁気異方性を有するモ
    ータ回転周波数検出用磁界発生部に形成すると共に、鍔
    部を円筒軸方向に磁気異方性を有するモータ駆動用磁界
    発生部に形成する請求項3に記載の異方性希土類−鉄系
    永久磁石の製造方法。
  6. 【請求項6】 塑性加工として熱間後方押出しを用いる
    請求項3ないし5のいずれかに記載の異方性希土類−鉄
    系永久磁石の製造方法。
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