JP4133686B2 - ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法 - Google Patents

ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4133686B2
JP4133686B2 JP2003302486A JP2003302486A JP4133686B2 JP 4133686 B2 JP4133686 B2 JP 4133686B2 JP 2003302486 A JP2003302486 A JP 2003302486A JP 2003302486 A JP2003302486 A JP 2003302486A JP 4133686 B2 JP4133686 B2 JP 4133686B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
magnet
ring magnet
radial
applying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003302486A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004111944A (ja
Inventor
孝治 佐藤
光雄 川端
武久 美濃輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2003302486A priority Critical patent/JP4133686B2/ja
Publication of JP2004111944A publication Critical patent/JP2004111944A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4133686B2 publication Critical patent/JP4133686B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法に関する。
フェライトや希土類合金のような結晶磁気異方性材料を粉砕し、特定の磁場中でプレス成形を行い作製される異方性磁石は、スピーカ、モータ、計測器、その他の電気機器等に広く使用されている。このうち特にラジアル方向に異方性を有する磁石は、磁気特性に優れ、自由な着磁が可能であり、またセグメント磁石のような磁石固定用の補強の必要もないため、ACサーボモータ、DCブラシレスモータ等に使用されている。特に近年はモータの高性能化にともない、長尺のラジアル異方性磁石が求められてきた。
ラジアル配向を有する磁石は垂直磁場垂直成形法又は後方押し出し法により製造される。垂直磁場垂直成形法は、プレス方向より、コアを介して磁場を対向方向から印加し、ラジアル配向を得ることを特徴とするものである。即ち、垂直磁場垂直成形法は、図1に示されるように、配向磁場コイル2において発生させた磁場をコア4及び5を介して対向させ、コアよりダイス3を通過し、成形機架台1を経て循環するような磁気回路にて、充填磁石粉8をラジアル配向させるものである。なお、図中6は上パンチ、7は下パンチである。
このように、この垂直磁場垂直成形装置において、コイルにより発生した磁界はコア、ダイス成形機架台、コアとなる磁路を形成させている。この場合、磁場漏洩損失低下のため、磁路を形成する部分の材料には強磁性体を用い、主に鉄系金属が使われる。しかし、磁石粉を配向させるための磁場強度は、以下のようにして決まってしまう。コア径をB(磁石粉充填内径)、ダイス径をA(磁石粉充填外径)、磁石粉充填高さをLとする。上下コアを通過した磁束がコア中央でぶつかり対向し、ダイスに至る。コアを通った磁束量はコアの飽和磁束密度で決定され、鉄製コアで磁束密度が20kG程度である。従って磁石粉充填内外径での配向磁場は、上下コアの通った磁束量を磁石粉充填部の内面積及び外面積で割ったものとなり、
2・π・(B/2)2・20/(π・B・L)=10・B/L …内周、
2・π・(B/2)2・20/(π・A・L)=10・B2/(A・L)…外周
となる。外周での磁場は内周より小さいので、磁石粉の充填部すべてにおいて良好な配向を得るには、外周で10kOe以上必要であり、このため、10・B2/(A・L)=10となり、従って、L=B2/Aとなる。成形体高さは充填粉の高さの約半分で、焼結時、更に8割程度になるので、磁石の高さは非常に小さくなる。このようにコアの飽和が配向磁界の強度を決定するためコア形状により配向可能な磁石の大きさ即ち高さが決まってしまい、円筒軸方向に長尺品を製造することが困難であった。特に、径が小さな円筒磁石では非常に短尺品しか製造することができなかった。
また、後方押し出し法は設備が大掛かりで、歩留まりが悪く、安価な磁石を製造することが困難であった。
このようにラジアル異方性磁石は、いかなる方法においても製造が困難であり、安く大量に製造することは難しく、ラジアル異方性磁石を用いたモータも非常にコストが高くなってしまうという不利があった。
特開平2−281721号公報 特開平10−55929号公報
近年、ユーザーからの材料並びに組み立て時のコストダウンの要請が強く、ラジアル異方性リング磁石においても、生産性及び組み立て性の向上が急務である。加えて、小型化、省力化から高性能化が望まれている。このようなユーザーの要求を満たすためには、長尺のラジアル異方性リング磁石が好ましいとされている(長尺品は内径<L寸のものをいう)。
長尺品は組み立てコストが削減できるが、短尺品では複数個の段積みを行う際、以下の問題が生じる。即ち、磁石とモータコアは接着剤及び磁石と強磁性モータコアの磁気的な吸引力により接合されている。しかし、接着剤が剥がれた際に、磁石同士の吸引力が磁石とコアの吸引力よりも強く、N極とS極がくっついてしまう。これによりモータの役割をなさなくなる。また、剥がれていない状態においても、磁極のNとSがくっつこうとする力により、接着剤にはせん断応力が働き、剥がれ易くなる。これに対し、一体物では上記のようなことが起こらず、仮に、接着剤が剥がれても、強磁性体であるモータコアと磁気的な力により引き合うため分離することがない。
しかし、ラジアル異方性リング磁石の成形においては、図1に示される垂直磁場垂直成形法により成形がなされるが、このような通常の方法では、短尺ものしか製造できなかった。この場合、長尺一体物のラジアル磁石の製造法として、特開平2−281721号公報に提案がある。即ち、特開平2−281721号公報では、キャビティに充填された原料粉を配向及び加圧成形した成形体を、ダイス非磁性部に移し、その後できたダイス内磁性部分のキャビティに原料粉を充填し加圧成形し、更に得られた成形体を下方に移し、給粉、加圧成形を任意回数繰り返し、リング軸方向の寸法L(以下、L寸と呼ぶ)の大なる成形体を得る成形方法(以下、多段成形法という)を提案している。
この多段成形法によると、Lの大きなラジアル異方性リング磁石を製造することができる。しかし、この方法は給粉、成形を繰り返し行い、接合部が発生し、1つの多層な成形体を製造するので成形時間が長く、量産に適さないばかりか、成形体を成形する際の荷重が一定であるため、成形体密度が等しい焼結体において、成形体の接合面に亀裂が発生し易いという問題があった。この点の改善に関しては、特開平10−55929号公報に提案がある。即ち、特開平10−55929号公報では、多段成形時の成形体密度をNd−Fe−B系磁石において3.1g/cm3以上とし、最終成形により(最終成形によりできた成形体を最終成形体と呼ぶ)、それまでの成形体(予備成形体という)より0.2g/cm3以上高い密度の成形体密度となるよう成形することで、成形体の接合面に発生する亀裂を軽減する提案がなされている。
しかし、該方法では圧力制御を厳密に行わなければならず、また、磁石粉の粒度及び粒度分布、バインダーの種類や量により磁石粉の状態は大きく異なり、最適圧力がその都度異なるため条件設定が難しい。加えて予備成形体密度が低いと2回目以降の磁場の影響を受けて磁気特性が悪く、最終成形体密度が低いと接合面に亀裂が発生し、最終成形体密度が高すぎると最終成形時に配向の乱れを生じてしまうため、特性と歩留まりを兼ね備えた長尺ラジアル異方性リング磁石の製造はきわめて困難であった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、磁気特性の良好なラジアル異方性リング磁石、及び水平磁場垂直成形法による該ラジアル異方性リング磁石の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、下記のラジアル異方性リング磁石及びその製造方法を提供する。
(1)円筒磁石用成形金型のコアの少なくとも一部の材質に飽和磁束密度5kG以上を有する強磁性体を用い、金型キャビティ内に充填した磁石粉を水平磁場垂直成形法により磁石粉に配向磁界を印加して成形することにより、ラジアル異方性リング磁石を製造する方法であって、下記(ii),(iv),(v
ii)磁場印加後、磁石粉を金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する
iv)磁場印加後、磁場発生コイルを磁石粉に対し金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する、
(v)複数のコイル対を用い、1つのコイル対に磁場印加した後、他のコイル対に磁場を印加する
の操作のうち少なくとも一の操作を行い、磁石粉をコイルによる発生磁場に対し、相対的に回転させて、磁石粉に対し一方向よりも多くの方向から磁場を印加して、加圧成形することにより製造され、
上記成形直前の回転において上記(ii)、(iv)又は(v)の操作を行い、コイルよりの発生磁場を0〜0.5kOe未満にした状態で磁石粉を回転前の磁場方向に対して60〜120°に回転させた後、回転前に印加した磁場の1/20〜1/3の大きさの磁場を印加し、印加後又は印加中成形することにより、磁石全般にわたりリング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度が80°以上100°以下であるラジアル異方性リング磁石を得ることを特徴とするラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(2)成形直前又は成形中の水平磁場垂直成形装置で発生する磁場が0.5〜3kOeであることを特徴とする(1)のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(3)円筒磁石用成形金型のコアの少なくとも一部の材質に飽和磁束密度5kG以上を有する強磁性体を用い、金型キャビティ内に充填した磁石粉を水平磁場垂直成形法により磁石粉に配向磁界を印加して成形することにより、ラジアル異方性リング磁石を製造する方法であって、下記(ii),(iv),(v
ii)磁場印加後、磁石粉を金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する
iv)磁場印加後、磁場発生コイルを磁石粉に対し金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する、
(v)複数のコイル対を用い、1つのコイル対に磁場印加した後、他のコイル対に磁場を印加する
の操作のうち少なくとも一の操作を行い、磁石粉をコイルによる発生磁場に対し、相対的に回転させて、磁石粉に対し一方向よりも多くの方向から磁場を印加して、加圧成形することにより製造され、
上記成形直前の回転において上記(ii)、(iv)又は(v)の操作を行い、磁場をかけない状態で磁石粉を回転前の磁場方向に対して90°に回転させた後、成形時より低い0.5〜3kOeの磁場を印加し、印加後成形することにより、磁石全般にわたりリング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度が80°以上100°以下であるラジアル異方性リング磁石を得ることを特徴とするラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(4)充填磁石粉を回転させる際、コア、ダイス及びパンチのうち少なくとも1つを周方向に回転させることで充填磁石粉を回転せしめることを特徴とする(1)〜(3)のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(5)磁場印加後充填磁石粉を回転させる際、強磁性コア及び磁石粉の残留磁化の値が50G以上であり、コアを周方向に回転させることで磁石粉を回転せしめることを特徴とする(1)〜(3)のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(6)ラジアル異方性リング磁石におけるリング磁石中心軸との垂直面上において、ラジアル方向に対する磁石粉の平均配向度が80%以上であることを特徴とする(1)〜(5)のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(7)リング磁石の中心軸方向の長さを内径で割った値が0.5以上であることを特徴とする(6)のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(8)ラジアル異方性リング磁石が長尺品であることを特徴とする(6)のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
(9)(8)の方法により得られたラジアル異方性リング磁石。
本発明によれば、性能に優れ、組み立て作業性がよいラジアル異方性リング磁石を廉価で大量に供給することができる。
本発明によれば、磁気特性の良好なラジアル異方性リング磁石を提供し得る。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。なお、以下では、主としてNd−Fe−B系の円筒燒結磁石について説明するが、フェライト磁石、Sm−Co系希土類磁石及び各種ボンド磁石等の製造においても有効であり、Nd−Fe−B系磁石に限るものではない。
本発明のラジアル異方性リング磁石は、好ましくは成形直前に磁場を変位させ、加圧成形により製造され、かつ、磁石全般にわたり、図2に示したように、リング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度が80°以上100°以下である。この場合、リング磁石中心軸との垂直面上において、ラジアル方向に対する磁石粉の平均配向度が80%以上であることが好ましく、またリング磁石の中心軸方向の長さを内径で割った値が0.5以上であることが好ましい。
リング磁石中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角が80°以上100°以下の範囲から外れるに従い、ラジアル異方性リング磁石から生じる磁束量の余弦成分のみしか回転力に寄与しなくなり、モータトルクが小さくなるので、リング磁石中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角を80°以上100°以下にする。加えて、ラジアルリング磁石の実用の多くは、ACサーボモータ、DCブラシレスモータ等であるが、モータにラジアル異方性リング磁石が使われる際、コギング対策として磁石又はステータにスキューを施す。リング磁石中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角が80〜100°から外れる角度であると、スキューの効果が軽減されてしまう。特に、ラジアル異方性リング磁石のL寸方向の端部でリング磁石中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角が80〜100°からのずれが大きい場合、この傾向が顕著となる。スキューが施されている場合、端部と中央部で逆の極になる部分があり、N極とS極の磁束量の比がリニアーに徐々に変わっていくことによりコギングを低減する。しかし、端部でリング磁石中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角が80〜100°からのずれが大きく、中央部と逆極の端部磁束量が小さくなる。
このように端部で特にずれが大きい磁石は、以下の製造方法の場合生じる。即ち、従来、ラジアル異方性リング磁石の成形においては、図1に示される垂直磁場垂直成形法により成形がなされるが、通常の方法では、先にも述べたが短尺のものしか製造できない。多段成形法では接合面より剥がれが生じ、磁極の乱れが生じるほか、分断されたり、剥がれ面に表面処理ができず、腐食の原因となる。図1で垂直磁場垂直成形プレスにより配向を行う際、長尺化を行うためにコアの飽和磁化以上の磁場を印加すると、コアの飽和後は上パンチの磁場コイルと下パンチの磁場コイルからの磁力線が、コアを介さずに対向してぶつかり、ラジアル方向に磁場が発生するものの、コアの中心線とラジアル異方性付与方向とのなす角が80〜100°から大きく逸脱し、この傾向は上下パンチ付近で大きくなる。このためリング磁石中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角が磁石端部で小さくなり、この方法はラジアルリング磁石の製造には適さない。
従って、磁石全般にわたり、リング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度が80°以上100°以下であることが必要である。
更に、磁石の配向度fは以下の式で算出される。
f=Br/[Is×{ρ/ρ0×(1−α)}2/3
Br:残留磁束密度
Is:飽和磁化
ρ:焼結体密度
ρ0:理論密度
α:非磁性相の体積率
配向度が低いと、磁石より発生する磁束量が少なくなり、モータトルクが小さくなり、また、そればかりか着磁性が損なわれるおそれがあり、モータの着磁の際には、モータのロータを使っての着磁が多く、着磁性の低下は大きな問題となる場合がある。従って、ラジアル異方性リング磁石では、磁石粉の平均配向度は80%以上であることが好ましく、より好ましくは80〜100%である。
また、組み立て作業性を考慮すると、リング磁石の中心方向の長さをリング磁石の内径で割った値(L寸/磁石内径)は0.5以上、好ましくは0.5〜50とするとよい。
このようなラジアルリング磁石の製造方法は以下の水平磁場垂直成形法を採用することが好ましい。ここで、図3は、円筒磁石の成形時、磁場中配向を行うための水平磁場垂直成形装置の説明図であり、特にモータ用磁石の水平磁場垂直成形機である。ここで、図1の場合と同様、1は成形機架台、2は配向磁場コイル、3はダイスを示し、また5aはコアを示す。6は上パンチ、7は下パンチ、8は充填磁石粉であり、また9はポールピースを示す。
本発明においては、上記コア5aの少なくとも一部、好ましくは全体を飽和磁束密度5kG以上、好ましくは5〜24kG、更に好ましくは10〜24kGの強磁性体にて形成する。かかるコア材質としては、Fe系材料、Co系材料及びそれらの合金材料等の素材を用いた強磁性体が挙げられる。
このように、飽和磁束密度5kG以上を有する強磁性体をコアに使用すると、磁石粉に配向磁界を印加する場合、磁束は強磁性体に垂直に入ろうとするためラジアルに近い磁力線を描く。従って、図4aに示されるように、磁石粉充填部の磁界方向をラジアル配向に近づけることができる。これに対し、従来はコア5b全体を非磁性又は磁石粉と同等の飽和磁束密度を有した材料を用いており、この場合、磁力線は図4bに示したように、互いに平行で、図において中央付近はラジアル方向であるが、上側及び下側に向うにつれてコイルによる配向磁場方向となる。コアを強磁性体で形成してもコアの飽和磁束密度が5kG未満の場合、コアは容易に飽和してしまい、強磁性コアを用いたにもかかわらず、磁場は図4bに近い状態となる。加えて、5kG未満では充填磁石粉の飽和密度(磁石の飽和磁束密度×充填率)と等しくなり、充填磁石粉及び強磁性コア内での磁束の方向はコイルの磁界方向に等しくなってしまう。
また、コアの一部に5kG以上の強磁性体を用いた際も上記と同様な効果が得られ有効であるが、全体が強磁性体であることが好ましい。
ただ、コア材質を単に強磁性体にて形成するだけでは、コイルによる配向磁場方向に対し垂直方向近傍方向でラジアル配向とならない。磁場中に強磁性体がある場合、磁束は強磁性体に垂直に入ろうとし強磁性体に引き寄せられるため、強磁性体の磁場方向面では磁束密度が上昇し、垂直方向では磁束密度が低下する。このため、金型内に強磁性体コアを配した場合、充填磁石粉において強磁性体コアの磁場方向部では強い磁場により良好な配向が得られ、垂直方向部ではあまり配向しない。これを補うために磁石粉をコイルによる発生磁場に対し、印加中又は印加後、相対的に回転させ、不完全配向部を磁場方向の強い磁場部で磁場を変化させて再度配向することで、良好な磁石が得られる。より好ましくは印加後又は最初に印加した磁場の1/3以下の磁場中に相対的に回転させるとよい。なお、ここではじめに配向した部分に関しては、その後の配向時に垂直方向部となることがあり得るが、この部分の磁束密度は小さいので、最初の良好な配向はあまり乱されない。
ここで、磁石粉をコイルによる発生磁場に対し、相対的に回転させる方法としては、下記(i)〜(v)
(i)磁場印加中、磁石粉を金型周方向に所定角度回転させる、
(ii)磁場印加後、磁石粉を金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する、
(iii)磁場印加中、磁場発生コイルを磁石粉に対し金型周方向に所定角度回転させる、
(iv)磁場印加後、磁場発生コイルを磁石粉に対し金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する、
(v)複数のコイル対を用い、1つのコイル対に磁場印加した後、他のコイル対に磁場を印加する
の操作のうち少なくとも一の操作を1回又は繰り返して磁場を変化させて複数回行うものである。
なお、充填磁石粉の回転については、図5で示すように磁石粉をコイルによる発生磁場方向に対し、相対的に回転できれば、配向磁場コイル2、コア5a、ダイス3、上下パンチ6,7のいずれかを回転させてもよい。このうち特に、磁場印加後、充填磁石粉を回転させる際、強磁性コア及び磁石粉の残留磁化を50G以上、好ましくは100G以上存在させておけば、磁石粉は強磁性コアとの間に磁気的な吸引力が発生するため、強磁性コアを回転させるだけで磁石粉も回転させることができる。
複数のコイル対を用い一方に磁場印加後、他方に磁場印加させても、磁場方向と磁石粉を相対的に回転させたのと同義であるため、この方法を用いても同様な効果が得られる。
成形直前の磁場印加前の回転においては、回転後の印加磁場が小さいため、回転中に大きな磁場が印加されると最後の磁場印加の効果が現れなくなる。従って回転中の磁場は、0〜0.5kOeが好ましい。より好ましくは0.3kOe以下で、典型的には無磁場が好ましい。回転角度については回転前の磁場印加により乱された部位は回転前の磁場方向に対し垂直方向であるので、この部位の乱れを改善するために回転角度は、好ましくは60〜120°、より好ましくは90°±10°典型的には90°、印加磁場強度は、回転前の磁場強度が、強いと磁場方向に対し垂直方向でのラジアル配向からの乱れが大きいので、回転後の磁場強度も回転前の磁場が弱い場合よりも大きくしなければ、配向の乱れは改善されず、大きすぎると磁場方向の垂直方向にラジアル配向からの乱れが発生してしまうため、磁場は回転前に印加した磁場の1/20〜1/3より好ましくは1/10〜1/3にすることがよい。
ここで、水平磁場垂直成形装置で発生する磁場が大きい場合、図4aの5aのコアが飽和してしまい、図4bに近い状態になり、配向磁界が径方向配向に近くなり、ラジアル配向とならなくなるため、磁場は10kOe以下にすることが好ましい。強磁性コアを用いると磁束がコアに集中するため、コア周辺では、コイルによる磁場より大きな磁場が得られる。しかし、磁場があまり小さいとコア周辺においても配向に十分な磁場が得られなくなるため、0.5kOe以上が好ましい。前述のように強磁性体周辺では磁束が集まり、磁場が大きくなるため、ここで言う水平磁場垂直成形装置で発生する磁場とは、強磁性体から十分に離れた場所における磁場、又は、強磁性コアを取り除いて測定したときの磁場の値を意味する。
磁石粉をコイルによる発生磁場方向に対し相対的に回転させ、不完全配向部を磁場方向の強い磁場より再度配向することができ、はじめに配向した部分に関しては、その後の配向時に垂直方向部となることがあり得るが、この部分の磁束密度は小さいので、最初の良好な配向はあまり乱されないことを説明したが、発生磁場が比較的大きいとき、部分的な乱れが生じる場合がある。このような場合は、成形直前、磁場をかけない状態で、コイル磁場に対し、相対的に90°程度磁石粉を回転させた後、成形時より低い磁場、好ましくは0.5〜3kOeの磁場を印加し、成形することにより、磁場方向のみ再配向でき、より完全なラジアル配向が得られる。成形前の水平磁場垂直成形装置で発生する磁場が3kOeを超えてしまうと、前述のようにこれ以上大きな磁場を印加すると良好な配向をすでに得られている部分に不必要な磁場がかかるため好ましくなく、0.5kOe未満では、磁場が弱すぎて配向が改善されないため、0.5〜3kOeとすることが好ましい。
更に、本発明では、数回にわたり配向させるとよいが、多段階で磁場を下げていくことが好ましい。特に3回にわたり配向させることが好ましい。5回までにした方が特性の点から好ましい。
本発明は、上記のように成形するものであるが、それ以外は通常の水平磁場垂直成形法により磁石粉に配向磁界を印加して、50〜2000kgf/cm2の加圧範囲で成形し、更に不活性ガス下で1000〜1200℃で焼結し、必要により時効処理、加工処理等を施し、焼結磁石を得ることができる。ここで、本発明においては、1回の給粉、1回の加圧で所用軸長の磁石を得ることができるが、複数回の加圧により磁石を得るようにしてもよい。
なお、磁石粉としては、特に制限されるものではなく、Nd−Fe−B系の円筒磁石を製造する場合に好適であるほか、フェライト磁石、Sm−Co系希土類磁石、各種ボンド磁石等の製造においても有効であるが、いずれも平均粒径0.1〜10μm、特に1〜8μmの合金粉を用いて成形することが好ましい。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例、比較例]
それぞれ純度99.7重量%のNd、Dy、Fe、Co、M(MはAl、Si、Cu)と純度99.5重量%のBを用い、真空溶解炉で溶解鋳造してNd2Fe14B系磁石合金(Nd31.5Dy2Fe62Co31Cu0.2Al0.3Si1(重量%))インゴットを作製した。このインゴットをジョウクラッシャーで粗粉砕し、更に窒素気流中ジェットミル粉砕により平均粒径3.5μmの微粉末を得た。この粉末を飽和磁束密度20kGの強磁性体コア(S50C)を配置し、図3の水平磁場垂直成形装置にて成形を行った。
実施例1として、コイルの発生磁場4kOeの磁場中において配向させた後、コイルを90°回転させ、1kOeの配向磁場を付与し、500kgf/cm2の成形圧にて成形した。この際の金型形状はφ30mm×φ17mm、キャビティ60mm、磁石粉の充填率33%であった。成形体はArガス中1090℃で1時間焼結を行い、引き続き490℃で1時間の熱処理を行った。このようにして得られたラジアル磁石φ26mm×φ19mm×L27mm(L寸/内径=1.4)で、磁石中央部磁場方向から2mm角の磁石を切り出し、VSMにて磁気測定を行ったところ、Br:12.1kG、iHc:15kOe、配向度89%であった。また、リング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度がLの中心で87°、上3mmでは91°、下3mmでは89°であった。
実施例2として、実施例1と同様な金型及び磁石粉を用い、磁石粉充填率32%、コイルの発生磁場4kOeの磁場中において配向させた後、ダイスとコア及びパンチを90°回転させ、1.5kOeの配向磁場を付与し、500kgf/cm2の成形圧にて成形した。成形体はArガス中1090℃で1時間焼結を行い、引き続き490℃で1時間の熱処理を行った。このようにして得られたラジアル磁石φ26mm×φ19mm×L27mm(L寸/内径=1.4)で、磁石中央部磁場方向から2mm角の磁石を切り出し、VSMにて磁気測定を行ったところ、Br:12.0kG、iHc:15kOe、配向度88%であった。
実施例3として、実施例1と同様な金型及び磁石粉を用い、磁石粉充填率32%とし、コイルの発生磁場4.5kOeの磁場中において配向させた後、先端部の残留磁化が0.2kGのコアを90°回転させた。このときの磁石粉の残留磁化は600Gであった。その後0.7kOeの配向磁場を付与し、500kgf/cm2の成形圧にて成形した。成形体はArガス中1090℃で1時間焼結を行い、引き続き490℃で1時間の熱処理を行った。このようにして得られたラジアル磁石φ26mm×φ19mm×L27mm(L寸/内径=1.4)で、磁石中央部磁場方向から2mm角の磁石を切り出し、VSMにて磁気測定を行ったところ、Br:11.9kG、iHc:15kOe、配向度87%であった。
実施例1,2,3の磁石は、その後加工を行い、φ25mm×φ20mm×L25mmの円筒磁石とした。
上記の円筒磁石を図6に示す着磁機にて6極、20°でスキュー着磁し、着磁後の磁石を磁石と同一高さの図7に示す構成のステータ内に組み込んだモータを作製した。
ここで、11は円筒磁石、20は着磁機、21は着磁機磁極歯、22は着磁機コイル、30は3相モータ、31はステータ歯、32はコイルである。
実施例1のモータを5000rpmで回転させた際の誘起電圧及び同モータを5rpmで回転させた際の荷重計によるトルクリップルの大きさを測定した。その他の実施例においても同様に測定した。表1に誘起電圧の絶対値の最大及びトルクリップルの最大最小の差を示す。
実施例4として、実施例1と同じコイルを回転させることができる水平磁場垂直成形装置を用い、10kOeの磁場中において90°回転させながら配向を行い、その後、無磁場で90°回転させた後で1.5kOeの磁場中で再び配向させながら500kgf/cm2の成形圧にて成形した。成形体はArガス中1090℃で1時間焼結を行い、引き続き490℃で1時間の熱処理を行った。このようにして得られたラジアル磁石φ26mm×φ19mm×L27mm(L寸/内径=1.4)で、磁石中央部磁場方向から2mm角の磁石を切り出し、VSMにて磁気測定を行ったところ、Br:12.0kG、iHc:15kOe、配向度88%であった。実施例1と同一形状に磁石を加工し、モータ特性を測定した。
比較例1として、金型形状及びコア材質は実施例1と同じとし、ダイス材質は飽和磁束密度15kGのSKD11材を用いた垂直磁場垂直成形装置を使い、磁石粉の充填率は33%として、上下のコイルより30kOeのパルス磁場を対向するように印加した。その後500kgf/cm2の成形圧にて成形した。成形体はArガス中1090℃で1時間焼結を行い、引き続き490℃で1時間の熱処理を行った。このようにして得られたラジアル磁石は、上下部φ27mm×φ19.5mm、中央部φ26mm×φ18.7mm×L27mmで、平均のL寸/内径=1.35で、磁石中央部磁場方向から2mm角の磁石を切り出し、VSMにて磁気測定を行ったところ、Br:11.8kG、iHc:15kOe、配向度87%であった。磁石の上下3mmではリング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度が上は120°、下は60°であった。実施例1と同一形状に磁石を加工し、この磁石を実施例1と同様モータ特性を測定した。
比較例2として、金型形状及びコア材質は実施例1と同じとし、ダイス材質は飽和磁束密度15kGのSKD11材を用いた垂直磁場垂直成形装置を使い、磁石粉の充填率は28%として、上下のコイルより3kOeのパルス磁場を対向するように印加した。その後300kgf/cm2の成形圧にて成形した。成形体はArガス中1090℃で1時間焼結を行い、引き続き490℃で1時間の熱処理を行った。このようにして得られたラジアル磁石は、φ25.8mm×φ19.5mm×L27mmで平均のL寸/内径=1.4で、磁石中央部磁場方向から2mm角の磁石を切り出し、VSMにて磁気測定を行ったところ、Br:9.5kG、iHc:16kOe、配向度70%であった。実施例1と同一形状に磁石を加工し、モータ特性を測定した。
比較例3として、実施例1と同じ成形条件で4kOeの磁場で配向させ、その後は同一とせず、回転させずにそのまま磁界中500kgf/cm2の成形圧にて成形した。成形体はArガス中1090℃で1時間焼結を行い、引き続き490℃で1時間の熱処理を行った。このようにして得られたラジアル磁石φ26mm×φ19mm×L27mm(L寸/内径=1.4)で、磁石中央部磁場方向から2mm角の磁石を切り出し、VSMにて磁気測定を行ったところ、Br:12.3kG、iHc:15kOe、配向度90%であった。次に磁石中央部磁場方向からリング中心軸垂直面上90°ずれた方向より同形状の2mm角の磁石を切り出し、磁気測定を行ったところ、Br:2.5kG、iHc:15.8kOe、配向度18%であった。実施例1と同一形状に磁石を加工し、モータ特性を測定した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 0004133686
表1より、比較例に対し実施例ではトルクに相応する誘起電圧が大きく改善されており、本発明がモータ用磁石の製造方法として優れた方法であることがわかる。
また、図8は実施例1、図9は比較例3の着磁後のロータ磁石の表面磁束を測定したものである。実施例は比較例に対し各極が均一化しており、かつ極の面積が大きくなっており、実施例は大きな磁場を均一に発生できることがわかる。
ラジアル異方性円筒磁石を製造する際に使用する従来の垂直磁場垂直成形装置を示す説明図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)図におけるA−A’線断面図である。 リング磁石の中心軸に対する種々のラジアル異方性付与方向の角度を示す説明図である。 円筒磁石を製造する際に使用する水平磁場垂直成形装置の一実施例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。 円筒磁石を製造する際に使用する水平磁場垂直成形装置で磁場発生時の磁力線の様子を模式的に示す説明図であり、(a)は本発明に係る成形装置の場合、(b)は従来の成形装置の場合である。 円筒磁石を製造する際に使用する成形装置で、回転式水平磁場垂直成形装置の一例を示す説明図である。 着磁機を用いて円筒磁石の着磁を行う様子を示す着磁模式図である。 6極に多極着磁した円筒磁石と9個のステータ歯を組み合わせた3相モータの平面図を示したものである。 本発明に係る水平磁場垂直成形機により作製したNd−Fe−B系円筒磁石に6極着磁を行った際の表面磁束密度を示した図である。 従来の水平磁場垂直成形機により作製したNd−Fe−B系円筒磁石に6極着磁を行った際の表面磁束密度を示した図である。
符号の説明
1 成形機架台
2 配向磁場コイル
3 ダイス
5a コア
6 上パンチ
7 下パンチ
8 充填磁石粉
9 ポールピース
11 円筒磁石
20 着磁機
21 着磁機磁極歯
22 着磁機コイル
30 3相モータ
31 ステータ歯
32 コイル

Claims (9)

  1. 円筒磁石用成形金型のコアの少なくとも一部の材質に飽和磁束密度5kG以上を有する強磁性体を用い、金型キャビティ内に充填した磁石粉を水平磁場垂直成形法により磁石粉に配向磁界を印加して成形することにより、ラジアル異方性リング磁石を製造する方法であって、下記(ii),(iv),(v
    ii)磁場印加後、磁石粉を金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する
    iv)磁場印加後、磁場発生コイルを磁石粉に対し金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する、
    (v)複数のコイル対を用い、1つのコイル対に磁場印加した後、他のコイル対に磁場を印加する
    の操作のうち少なくとも一の操作を行い、磁石粉をコイルによる発生磁場に対し、相対的に回転させて、磁石粉に対し一方向よりも多くの方向から磁場を印加して、加圧成形することにより製造され、
    上記成形直前の回転において上記(ii)、(iv)又は(v)の操作を行い、コイルよりの発生磁場を0〜0.5kOe未満にした状態で磁石粉を回転前の磁場方向に対して60〜120°に回転させた後、回転前に印加した磁場の1/20〜1/3の大きさの磁場を印加し、印加後又は印加中成形することにより、磁石全般にわたりリング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度が80°以上100°以下であるラジアル異方性リング磁石を得ることを特徴とするラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  2. 成形直前又は成形中の水平磁場垂直成形装置で発生する磁場が0.5〜3kOeであることを特徴とする請求項1記載のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  3. 円筒磁石用成形金型のコアの少なくとも一部の材質に飽和磁束密度5kG以上を有する強磁性体を用い、金型キャビティ内に充填した磁石粉を水平磁場垂直成形法により磁石粉に配向磁界を印加して成形することにより、ラジアル異方性リング磁石を製造する方法であって、下記(ii),(iv),(v
    ii)磁場印加後、磁石粉を金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する
    iv)磁場印加後、磁場発生コイルを磁石粉に対し金型周方向に所定角度回転させ、その後再び磁場を印加する、
    (v)複数のコイル対を用い、1つのコイル対に磁場印加した後、他のコイル対に磁場を印加する
    の操作のうち少なくとも一の操作を行い、磁石粉をコイルによる発生磁場に対し、相対的に回転させて、磁石粉に対し一方向よりも多くの方向から磁場を印加して、加圧成形することにより製造され、
    上記成形直前の回転において上記(ii)、(iv)又は(v)の操作を行い、磁場をかけない状態で磁石粉を回転前の磁場方向に対して90°に回転させた後、成形時より低い0.5〜3kOeの磁場を印加し、印加後成形することにより、磁石全般にわたりリング磁石の中心軸とラジアル異方性付与方向とのなす角度が80°以上100°以下であるラジアル異方性リング磁石を得ることを特徴とするラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  4. 充填磁石粉を回転させる際、コア、ダイス及びパンチのうち少なくとも1つを周方向に回転させることで充填磁石粉を回転せしめることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  5. 磁場印加後充填磁石粉を回転させる際、強磁性コア及び磁石粉の残留磁化の値が50G以上であり、コアを周方向に回転させることで磁石粉を回転せしめることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  6. ラジアル異方性リング磁石におけるリング磁石中心軸との垂直面上において、ラジアル方向に対する磁石粉の平均配向度が80%以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  7. リング磁石の中心軸方向の長さを内径で割った値が0.5以上であることを特徴とする請求項6記載のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  8. ラジアル異方性リング磁石が長尺品であることを特徴とする請求項6記載のラジアル異方性リング磁石の製造方法。
  9. 請求項8記載の方法により得られたラジアル異方性リング磁石。
JP2003302486A 2002-08-29 2003-08-27 ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4133686B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003302486A JP4133686B2 (ja) 2002-08-29 2003-08-27 ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002250657 2002-08-29
JP2003302486A JP4133686B2 (ja) 2002-08-29 2003-08-27 ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008102227A Division JP4650643B2 (ja) 2002-08-29 2008-04-10 ラジアル異方性リング磁石の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004111944A JP2004111944A (ja) 2004-04-08
JP4133686B2 true JP4133686B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=32301281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003302486A Expired - Fee Related JP4133686B2 (ja) 2002-08-29 2003-08-27 ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4133686B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008205498A (ja) * 2002-08-29 2008-09-04 Shin Etsu Chem Co Ltd ラジアル異方性リング磁石の製造方法

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4527436B2 (ja) * 2004-04-19 2010-08-18 三菱電機株式会社 リング型焼結磁石およびその製造方法
TWI289967B (en) 2004-04-20 2007-11-11 Aichi Steel Corp Anisotropic bond magnet for four-magnetic-pole motor, motor using the same, device for orientation processing of anisotropic bond magnet for four-magnetic-pole motor
CN1934662B (zh) * 2004-06-22 2010-10-06 信越化学工业株式会社 径向各向异性的环形烧结磁体和永磁体电动机
US20070151629A1 (en) * 2004-06-22 2007-07-05 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Methods of producing radial anisotropic cylinder sintered magnet and permanent magnet motor-use cyclinder multi-pole magnet
JP4698610B2 (ja) * 2004-12-20 2011-06-08 株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ リング状マグネットの着磁方法および磁気エンコーダ
US7740714B2 (en) 2005-12-13 2010-06-22 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Method for preparing radially anisotropic magnet
CN101256898B (zh) * 2008-03-27 2011-06-29 成问好 辐射取向的圆环状磁体的成型方法和设备
JP5506234B2 (ja) * 2009-04-24 2014-05-28 三菱電機株式会社 異方性磁石、モータ、及び異方性磁石の製造方法
JP5288276B2 (ja) * 2009-08-28 2013-09-11 日立金属株式会社 R−t−b系永久磁石の製造方法
JP5288277B2 (ja) * 2009-08-28 2013-09-11 日立金属株式会社 R−t−b系永久磁石の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008205498A (ja) * 2002-08-29 2008-09-04 Shin Etsu Chem Co Ltd ラジアル異方性リング磁石の製造方法
JP4650643B2 (ja) * 2002-08-29 2011-03-16 信越化学工業株式会社 ラジアル異方性リング磁石の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004111944A (ja) 2004-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4650643B2 (ja) ラジアル異方性リング磁石の製造方法
KR100891855B1 (ko) 방사상 이방성 원통 자석, 자석 회전자 및 모터
JP4438967B2 (ja) ラジアル異方性磁石の製造方法
JP5089979B2 (ja) ラジアル異方性円筒焼結磁石、その製造方法及び永久磁石モータ
JPWO2005124800A1 (ja) ラジアル異方性円筒焼結磁石及び永久磁石モータ用円筒多極磁石の製造方法
JP4133686B2 (ja) ラジアル異方性リング磁石及びその製造方法
JP4238971B2 (ja) ラジアル異方性焼結磁石の製造方法
JP4890620B2 (ja) 金型、磁場成形機及び永久磁石の製造方法
JP5353976B2 (ja) ラジアル異方性焼結磁石並びに磁石ロータ
JP4471698B2 (ja) 金型、永久磁石磁場成形機及び永久磁石の製造方法
KR20070023644A (ko) 레이디얼 이방성 원통 소결 자석 및 영구 자석 모터용 원통다극 자석의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080410

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080507

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080602

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4133686

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140606

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees