JP3363966B2 - 非線形処理装置 - Google Patents
非線形処理装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子楽器等にお
いて、楽音信号にエフェクトを付加するために、入力信
号を歪ませて、倍音成分を付加する非線形処理装置に関
する。
いて、楽音信号にエフェクトを付加するために、入力信
号を歪ませて、倍音成分を付加する非線形処理装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、非線形処理装置としては、例えば
図6(a)に示すように、入力信号aのレベルが予め定
めたレベルL以上になると、同図(b)に示すように、
出力信号bのレベルを上記レベルLにクリップして出力
するものがある。このような非線形処理をディジタル入
力信号に対して行った場合、図7(a)に示すような周
波数f0の入力信号に非線形処理によって、同図(b)に
示すように倍音f1、f2・・・が発生するが、これら倍音
には、サンプリング周波数の1/2の周波数より高い周
波数の倍音成分が発生し、これがD/A変換した際に、
折り返し雑音faを発生することがある。
図6(a)に示すように、入力信号aのレベルが予め定
めたレベルL以上になると、同図(b)に示すように、
出力信号bのレベルを上記レベルLにクリップして出力
するものがある。このような非線形処理をディジタル入
力信号に対して行った場合、図7(a)に示すような周
波数f0の入力信号に非線形処理によって、同図(b)に
示すように倍音f1、f2・・・が発生するが、これら倍音
には、サンプリング周波数の1/2の周波数より高い周
波数の倍音成分が発生し、これがD/A変換した際に、
折り返し雑音faを発生することがある。
【0003】このような折り返し雑音を軽減するため
に、DSPを用いて、入力信号をオーバーサンプリング
してから、非線形処理を行い、その後にデシメーション
・フィルタを通してアンダーサンプリングするという方
法があった。
に、DSPを用いて、入力信号をオーバーサンプリング
してから、非線形処理を行い、その後にデシメーション
・フィルタを通してアンダーサンプリングするという方
法があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】オーバーサンプリング
及びアンダーサンプリングすると、折り返し雑音を軽減
することはできるが、オーバーサンプリング及びアンダ
ーサンプリングに伴うフィルタ処理のために、DSPの
処理量が多くなり、処理時間が長くなり、非線形処理に
よる効果以外の効果を付加するための処理をDSPに行
わせる余裕がなくなるという問題点があった。
及びアンダーサンプリングすると、折り返し雑音を軽減
することはできるが、オーバーサンプリング及びアンダ
ーサンプリングに伴うフィルタ処理のために、DSPの
処理量が多くなり、処理時間が長くなり、非線形処理に
よる効果以外の効果を付加するための処理をDSPに行
わせる余裕がなくなるという問題点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するためになされたもので、ディジタル入力信号
を変調する第1の変調手段と、該第1の変調手段からの
出力信号を非線形処理する非線形処理手段と、該非線形
処理手段からの出力信号を変調する第2の変調手段と、
第1及び第2の変調手段にノイズ信号を供給するノイズ
発生手段とを、具備している。第1及び第2の変調手段
は、入力信号に上記ノイズ信号によって位相変調を施す
もので、かつ第1の変調手段からの出力信号をそのまま
第2の変調手段に入力した場合には第1の変調手段への
入力信号とほぼ同じ信号が第2の変調手段から出力され
る変調方式である。
を解決するためになされたもので、ディジタル入力信号
を変調する第1の変調手段と、該第1の変調手段からの
出力信号を非線形処理する非線形処理手段と、該非線形
処理手段からの出力信号を変調する第2の変調手段と、
第1及び第2の変調手段にノイズ信号を供給するノイズ
発生手段とを、具備している。第1及び第2の変調手段
は、入力信号に上記ノイズ信号によって位相変調を施す
もので、かつ第1の変調手段からの出力信号をそのまま
第2の変調手段に入力した場合には第1の変調手段への
入力信号とほぼ同じ信号が第2の変調手段から出力され
る変調方式である。
【0006】第1及び第2の変調手段での位相変調は、
加重平均によって行うことができる。また、ノイズ発生
手段が発生するノイズ信号は2値信号とすることができ
る。
加重平均によって行うことができる。また、ノイズ発生
手段が発生するノイズ信号は2値信号とすることができ
る。
【0007】
【作用】本発明によれば、入力信号は、第1の変調手段
で位相変調された後、非線形処理手段によって非線形処
理が行われ、再び第2の変調手段で位相変調される。第
1及び第2の変調手段は、第1の変調手段からの出力信
号をそのまま第2の変調手段に入力すると、第1の変調
手段への入力信号とほぼ同じ信号が第2の変調手段から
出力される変調方式のものであるので、第2の変調手段
から第1の変調手段への入力信号とほぼ同じ出力信号が
出力される。ところが、非線形処理手段によって発生し
た折り返し雑音は、第2の変調手段によって変調される
だけであるので、帯域内に拡散され、目立たなくなる。
で位相変調された後、非線形処理手段によって非線形処
理が行われ、再び第2の変調手段で位相変調される。第
1及び第2の変調手段は、第1の変調手段からの出力信
号をそのまま第2の変調手段に入力すると、第1の変調
手段への入力信号とほぼ同じ信号が第2の変調手段から
出力される変調方式のものであるので、第2の変調手段
から第1の変調手段への入力信号とほぼ同じ出力信号が
出力される。ところが、非線形処理手段によって発生し
た折り返し雑音は、第2の変調手段によって変調される
だけであるので、帯域内に拡散され、目立たなくなる。
【0008】
【実施例】本実施例の非線形処理装置は、実際にはDS
Pによって実現されるが、説明を簡易化するため、DS
Pが実現する機能を、図1に示すようにブロック化して
説明する。この非線形処理装置は、変調手段、例えば位
相変調装置2を有し、この位相変調装置2は、電子楽器
から供給されたディジタル入力信号を、ノイズ発生装置
4が発生するノイズ信号に基づいて位相変調する。な
お、ノイズ信号は、正負2値のディジタル信号である。
Pによって実現されるが、説明を簡易化するため、DS
Pが実現する機能を、図1に示すようにブロック化して
説明する。この非線形処理装置は、変調手段、例えば位
相変調装置2を有し、この位相変調装置2は、電子楽器
から供給されたディジタル入力信号を、ノイズ発生装置
4が発生するノイズ信号に基づいて位相変調する。な
お、ノイズ信号は、正負2値のディジタル信号である。
【0009】この位相変調装置2からの出力信号は、非
線形処理装置6に供給される。この非線形処理装置6
は、例えばルックアップテーブルによって構成されてお
り、位相変調装置2の出力信号が予め定めた第1の閾値
レベル以上のレベルであると、出力信号を第1の閾値レ
ベルとし、予め定めた第2の閾値レベル以下のレベルで
あると、出力信号を第2の閾値レベルとするものであ
る。
線形処理装置6に供給される。この非線形処理装置6
は、例えばルックアップテーブルによって構成されてお
り、位相変調装置2の出力信号が予め定めた第1の閾値
レベル以上のレベルであると、出力信号を第1の閾値レ
ベルとし、予め定めた第2の閾値レベル以下のレベルで
あると、出力信号を第2の閾値レベルとするものであ
る。
【0010】この非線形処理装置6の出力信号は、変調
手段、例えば逆位相変調装置8に供給される。この逆位
相変調装置8は、ノイズ発生装置4が発生するノイズ信
号に基づいて、位相変調装置2とは逆に位相変調する。
即ち、位相変調装置2の出力信号をそのまま逆位相変調
装置8に入力すると、逆位相変調装置8の出力信号とし
て、位相変調装置2の入力信号とほぼ同一の信号が得ら
れる。
手段、例えば逆位相変調装置8に供給される。この逆位
相変調装置8は、ノイズ発生装置4が発生するノイズ信
号に基づいて、位相変調装置2とは逆に位相変調する。
即ち、位相変調装置2の出力信号をそのまま逆位相変調
装置8に入力すると、逆位相変調装置8の出力信号とし
て、位相変調装置2の入力信号とほぼ同一の信号が得ら
れる。
【0011】位相変調装置2におけるディジタル入力信
号のノイズ信号による変調は、ノイズ信号が正の値のと
き、αサンプルだけ遅延させた値を直線補間(外挿)に
よって求め、ノイズ信号が負の値のとき、αサンプルだ
け進めた値を直線補間(内挿)によって求めるものであ
る。即ち、加重平均によって位相変調を行っている。
号のノイズ信号による変調は、ノイズ信号が正の値のと
き、αサンプルだけ遅延させた値を直線補間(外挿)に
よって求め、ノイズ信号が負の値のとき、αサンプルだ
け進めた値を直線補間(内挿)によって求めるものであ
る。即ち、加重平均によって位相変調を行っている。
【0012】例えば、位相変調しようとするディジタル
入力信号をX0、1サンプル前のディジタル入力信号を
X1とすると、位相変調装置2のディジタル出力信号U
を、
入力信号をX0、1サンプル前のディジタル入力信号を
X1とすると、位相変調装置2のディジタル出力信号U
を、
【数1】U=(1+α)*X0−α*X1
で計算する。但し、ノイズ信号が正のときαも正であ
り、ノイズ信号が負のときαも負である。
り、ノイズ信号が負のときαも負である。
【0013】αを1/4サンプルとすると、ノイズ信号
が正のとき、Uは
が正のとき、Uは
【数2】U=(5/4)*X0−1/4*X1
で求められ、ノイズ信号が負のとき、Uは
【数3】U=(3/4)*X0+1/4*X1
で求められる。
【0014】例えば図2(a)に示すディジタル入力信
号D1乃至D7と、同図(b)に示すノイズ信号とが、
位相変調装置2に入力されたとすると、ディジタル入力
信号D1が入力されたとき、ノイズ信号は正であるの
で、数2によって演算された値を持つ1/4サンプル位
相を遅延させたディジタル出力信号d1として出力す
る。また、ディジタル入力信号D2が入力されたとき、
ノイズ信号は負であるので、数3によって演算された値
を持つ1/4サンプル位相を進めたディジタル出力信号
d2として出力する。
号D1乃至D7と、同図(b)に示すノイズ信号とが、
位相変調装置2に入力されたとすると、ディジタル入力
信号D1が入力されたとき、ノイズ信号は正であるの
で、数2によって演算された値を持つ1/4サンプル位
相を遅延させたディジタル出力信号d1として出力す
る。また、ディジタル入力信号D2が入力されたとき、
ノイズ信号は負であるので、数3によって演算された値
を持つ1/4サンプル位相を進めたディジタル出力信号
d2として出力する。
【0015】以下、同様にして入力信号D3乃至D7
は、ノイズ信号の正負に応じて位相変調され、出力信号
d3乃至d7を生じる。
は、ノイズ信号の正負に応じて位相変調され、出力信号
d3乃至d7を生じる。
【0016】位相変調装置2からの出力信号d1、d2
・・・は、非線形処理装置6によって非線形処理、例え
ばクリップ処理が行われる。即ち、図3(a)に示すよ
うに閾値レベルLよりも小さなレベルの信号、例えばd
1、d2、d7は、そのまま出力され、同図(b)に示
すd1c、d2c、d7cとなるが、閾値レベルLより
も大きなレベルの信号、例えばd3、d4、d5は、閾
値レベルLにクリップされて、d3c、d4c、d5c
として出力される。このクリップ処理によって倍音成分
が付加される。なお、図には示していないが、位相変調
装置2からの出力信号のレベルが、閾値レベル−Lより
も小さい場合には、−Lにクリップされる。
・・・は、非線形処理装置6によって非線形処理、例え
ばクリップ処理が行われる。即ち、図3(a)に示すよ
うに閾値レベルLよりも小さなレベルの信号、例えばd
1、d2、d7は、そのまま出力され、同図(b)に示
すd1c、d2c、d7cとなるが、閾値レベルLより
も大きなレベルの信号、例えばd3、d4、d5は、閾
値レベルLにクリップされて、d3c、d4c、d5c
として出力される。このクリップ処理によって倍音成分
が付加される。なお、図には示していないが、位相変調
装置2からの出力信号のレベルが、閾値レベル−Lより
も小さい場合には、−Lにクリップされる。
【0017】逆位相変調装置8は、非線形処理装置6か
らの出力信号d1c、d2c・・・・を、位相変調装置
2に供給しているのと同じノイズ信号を用いて逆位相変
調する。即ち、位相変調装置2で位相をαサンプル進め
たものは、αサンプルだけ位相を遅延させた出力信号と
し、位相変調装置2で位相をαサンプル遅延させたもの
は、αサンプルだけ位相を進めた出力信号とする。これ
も、位相変調装置2での位相変調と同様に、直線補間
(外挿、内挿)によって行っている。即ち、加重平均に
よって行っている。
らの出力信号d1c、d2c・・・・を、位相変調装置
2に供給しているのと同じノイズ信号を用いて逆位相変
調する。即ち、位相変調装置2で位相をαサンプル進め
たものは、αサンプルだけ位相を遅延させた出力信号と
し、位相変調装置2で位相をαサンプル遅延させたもの
は、αサンプルだけ位相を進めた出力信号とする。これ
も、位相変調装置2での位相変調と同様に、直線補間
(外挿、内挿)によって行っている。即ち、加重平均に
よって行っている。
【0018】そのため、例えば、逆位相変調しようとす
る非線形処理装置6からの出力信号をV、1サンプル前
の逆位相変調装置8の出力信号をY1、逆位相変調装置
8の今回の出力信号をY0とすると、
る非線形処理装置6からの出力信号をV、1サンプル前
の逆位相変調装置8の出力信号をY1、逆位相変調装置
8の今回の出力信号をY0とすると、
【数4】Y0=V/(1+α)−Y1*α/(1+α)
でY0を計算する。但し、ノイズ信号が正のときαも正
であり、ノイズ信号が負のときαも負である。
であり、ノイズ信号が負のときαも負である。
【0019】αを上記と同様に1/4サンプルとする
と、ノイズ信号が正のとき、Y0は
と、ノイズ信号が正のとき、Y0は
【数5】Y0=(4/5)*V+1/5*Y1
で求められ、ノイズ信号が負のとき、Y0は
【数6】Y0=(4/3)*V−1/3*Y1
で求められる。
【0020】従って、図4(a)に示すように非線形処
理装置6からの出力信号d1cが入力されたとき、ノイ
ズ信号は正であるので、数5に従って演算した値を持つ
1/4サンプル進めた出力信号D11が、逆位相変調装
置8から出力される。また、非線形処理装置6からの出
力信号d2cが入力されたとき、ノイズ信号は負である
ので、数6に従って演算した値を持つ1/4サンプル遅
延させた位相の出力信号D21が、逆位相変調装置8か
ら出力される。以下、同様にしてd3c乃至d7cは、
D31乃至D71に逆位相変調されて、出力される。
理装置6からの出力信号d1cが入力されたとき、ノイ
ズ信号は正であるので、数5に従って演算した値を持つ
1/4サンプル進めた出力信号D11が、逆位相変調装
置8から出力される。また、非線形処理装置6からの出
力信号d2cが入力されたとき、ノイズ信号は負である
ので、数6に従って演算した値を持つ1/4サンプル遅
延させた位相の出力信号D21が、逆位相変調装置8か
ら出力される。以下、同様にしてd3c乃至d7cは、
D31乃至D71に逆位相変調されて、出力される。
【0021】このように位相変調装置2によって位相変
調された信号は、逆位相変調装置8によって逆位相変調
されるので、元の波形に戻るが、非線形処理装置6での
非線形処理によって発生した折り返し雑音は、逆位相変
調装置8によって位相変調を受けるだけである。従っ
て、この位相変調によって発生した各側波帯Faが、図
5に示す逆位相変調装置の出力信号の信号スペクトル図
から明らかなように、様々な周波数に拡散されるので、
目立たなくなる。なお、図5において、F0は、基本波
成分、F1乃至F5は、非線形処理装置6によって付加
された倍音成分を示す。
調された信号は、逆位相変調装置8によって逆位相変調
されるので、元の波形に戻るが、非線形処理装置6での
非線形処理によって発生した折り返し雑音は、逆位相変
調装置8によって位相変調を受けるだけである。従っ
て、この位相変調によって発生した各側波帯Faが、図
5に示す逆位相変調装置の出力信号の信号スペクトル図
から明らかなように、様々な周波数に拡散されるので、
目立たなくなる。なお、図5において、F0は、基本波
成分、F1乃至F5は、非線形処理装置6によって付加
された倍音成分を示す。
【0022】なお、上記の実施例では、変調装置2によ
る変調及び逆変調装置8による逆変調は、それぞれ1/
4サンプルだけ遅延させるか、進めるかによって行った
が、必ずしも1/4サンプルに限ったものではなく、他
のサンプル値だけ遅延させたり、進めたりしてもよい。
る変調及び逆変調装置8による逆変調は、それぞれ1/
4サンプルだけ遅延させるか、進めるかによって行った
が、必ずしも1/4サンプルに限ったものではなく、他
のサンプル値だけ遅延させたり、進めたりしてもよい。
【0023】また、上記の実施例では、変調装置2によ
る変調は、位相変調しようとするディジタル入力信号X
0、1サンプル前のディジタル入力信号X1による直線
補間(1次補間)を行ったが、これ以外の補間法を使用
することができる。例えば、ディジタル入力信号X0、
X1の他に、位相変調しようとするディジタル入力信号
X0より2サンプル前のディジタル入力信号X2を用
い、X0とX1との値によりX0からαサンプル進めた
値a〔=X1+(X0−X1)(1−α)〕と、X1と
X2との値によりX1からαサンプル進めた値b〔=X
2+(X1−X2)(1−α)〕とを求め、a、b間の
傾きを求めておき、ノイズ信号が正のときa、bを外挿
してαサンプルだけ進めた値cを、ノイズ信号が負の値
のとき、a、bを内挿してαサンプルだけ遅延させた値
dを求めてもよい。この場合、c、dは、数7、数8に
よって表される。
る変調は、位相変調しようとするディジタル入力信号X
0、1サンプル前のディジタル入力信号X1による直線
補間(1次補間)を行ったが、これ以外の補間法を使用
することができる。例えば、ディジタル入力信号X0、
X1の他に、位相変調しようとするディジタル入力信号
X0より2サンプル前のディジタル入力信号X2を用
い、X0とX1との値によりX0からαサンプル進めた
値a〔=X1+(X0−X1)(1−α)〕と、X1と
X2との値によりX1からαサンプル進めた値b〔=X
2+(X1−X2)(1−α)〕とを求め、a、b間の
傾きを求めておき、ノイズ信号が正のときa、bを外挿
してαサンプルだけ進めた値cを、ノイズ信号が負の値
のとき、a、bを内挿してαサンプルだけ遅延させた値
dを求めてもよい。この場合、c、dは、数7、数8に
よって表される。
【0024】
【数7】
c=a+α(a−b)
=X1+(X0−X1)(1−α)
+α(X1+(X0−X1)(1−α)−X2−(X1−X2)(1−α)
=(1−α2 )X0+2α2 X1−α2 X2
【数8】
d=a−α(a−b)
=X1+(X0−X1)(1−α)
−α(X1+(X0−X1)(1−α)−X2−(X1−X2)(1−α)
=(1−α)2 X0+2α(1−α)X1+α2 X2
【0025】αを1/4サンプルとしたとき、数7、数
8は、それぞれ数9、数10で表される。
8は、それぞれ数9、数10で表される。
【0026】
【数9】
c=(15/16)*X0+(1/8)*X1−(1/16)*X2
【数10】
d=(9/16)*x0+(3/8)*X1+(1/16)*X2
【0027】また、数9、数10に基づいて変調する場
合の逆変調は、ノイズ信号が正の場合、数11によっ
て、ノイズ信号が負の場合、数12によって、それぞれ
行う。この数9、数10、数11、数12による変調及
び逆変調の方が、実験の結果、ノイズが少なかった。
合の逆変調は、ノイズ信号が正の場合、数11によっ
て、ノイズ信号が負の場合、数12によって、それぞれ
行う。この数9、数10、数11、数12による変調及
び逆変調の方が、実験の結果、ノイズが少なかった。
【0028】
【数11】
Y0=0.6*V+0.53*Y1−0.13*Y2
【数12】Y0=V
なお、Y0は、今回の逆位相変調装置8の出力信号、Y
1は1サンプル前の逆位相変調装置8の出力信号、Y2
は2サンプル前の逆位相変調装置8の出力信号、Vは今
回の逆位相変調装置8の入力信号である。
1は1サンプル前の逆位相変調装置8の出力信号、Y2
は2サンプル前の逆位相変調装置8の出力信号、Vは今
回の逆位相変調装置8の入力信号である。
【0029】上記の実施例では、非線形処理装置6は、
入力信号のレベルが閾値レベルL以上になったとき出力
レベルをLに、入力信号のレベルが閾値レベル−L以下
になったとき、出力レベルを−Lにクリップし、入力信
号のレベルが閾値レベルLと−Lとの間では入力信号を
そのまま出力するものを示したが、入力信号のレベルが
閾値レベルLと−Lとの間でも、入力信号レベルと異な
る信号レベルを出力するようにしてもよい。
入力信号のレベルが閾値レベルL以上になったとき出力
レベルをLに、入力信号のレベルが閾値レベル−L以下
になったとき、出力レベルを−Lにクリップし、入力信
号のレベルが閾値レベルLと−Lとの間では入力信号を
そのまま出力するものを示したが、入力信号のレベルが
閾値レベルLと−Lとの間でも、入力信号レベルと異な
る信号レベルを出力するようにしてもよい。
【0030】また、上記の実施例では、ノイズ信号とし
て2値のものを示したが、例えば正、零、負の3値のも
のを使用し、零の場合には、変調や逆変調を施さないよ
うにしてもよい。さらに第1及び第2の正、第1及び第
2の負の4値のノイズ信号とし、第1の正または負の場
合、1/4サンプル遅延または進めた変調及び逆変調と
し、第2の正または負の場合1/8サンプル遅延または
進めた変調及び逆変調としてもよい。
て2値のものを示したが、例えば正、零、負の3値のも
のを使用し、零の場合には、変調や逆変調を施さないよ
うにしてもよい。さらに第1及び第2の正、第1及び第
2の負の4値のノイズ信号とし、第1の正または負の場
合、1/4サンプル遅延または進めた変調及び逆変調と
し、第2の正または負の場合1/8サンプル遅延または
進めた変調及び逆変調としてもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、非線形
処理手段によって発生した折り返し雑音は、第2の変調
手段だけで変調されるので、拡散され、目立たなくな
る。従って、オーバーサンプリングやアンダーサンプリ
ングする必要がなく、DSPによって本発明を実施して
も、DSPの処理量はさして増えず、DSPの負担は少
なく、入力信号に対して他の効果を付加する余裕が生じ
る。
処理手段によって発生した折り返し雑音は、第2の変調
手段だけで変調されるので、拡散され、目立たなくな
る。従って、オーバーサンプリングやアンダーサンプリ
ングする必要がなく、DSPによって本発明を実施して
も、DSPの処理量はさして増えず、DSPの負担は少
なく、入力信号に対して他の効果を付加する余裕が生じ
る。
【図1】本発明による非線形処理装置の1実施例のブロ
ック図である。
ック図である。
【図2】同実施例の変調装置の動作の説明図である。
【図3】同実施例の非線形処理装置の動作の説明図であ
る。
る。
【図4】同実施例の逆変調装置の動作の説明図である。
【図5】同実施例の逆変調装置の出力信号のスペクトラ
ム図である。
ム図である。
【図6】従来の非線形処理装置の動作の説明図である。
【図7】従来の非線形処理装置の入力信号及び出力信号
の周波数スペクトラム図である。
の周波数スペクトラム図である。
2 位相変調装置(第1の変調手段)
4 ノイズ発生装置(ノイズ発生手段)
6 非線形処理装置(非線形処理手段)
8 逆位相変調装置(第2の変調手段)
Claims (3)
- 【請求項1】 ディジタル入力信号を変調する第1の変
調手段と、該第1の変調手段からの出力信号を非線形処
理する非線形処理手段と、該非線形処理手段からの出力
信号を位相変調する第2の変調手段と、第1及び第2の
変調手段にノイズ信号を供給するノイズ発生手段とを、
具備し、第1及び第2の変調手段は、入力信号に上記ノ
イズ信号によって変調を施すもので、かつ第1の変調手
段からの出力信号をそのまま第2の変調手段に入力した
場合には第1の変調手段への入力信号とほぼ同じ信号が
第2の変調手段から出力される変調方式であることを特
徴とする非線形処理装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の非線形処理装置におい
て、上記位相変調を加重平均によって行うことを特徴と
する非線形処理装置。 - 【請求項3】 請求項1記載の非線形処理装置におい
て、上記ノイズ信号が2値信号であることを特徴とする
非線形処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23873393A JP3363966B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 非線形処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23873393A JP3363966B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 非線形処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0764551A JPH0764551A (ja) | 1995-03-10 |
JP3363966B2 true JP3363966B2 (ja) | 2003-01-08 |
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ID=17034455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23873393A Expired - Fee Related JP3363966B2 (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 非線形処理装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3363966B2 (ja) |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP23873393A patent/JP3363966B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0764551A (ja) | 1995-03-10 |
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