JP3362727B2 - 弾性表面波フィルタ装置 - Google Patents

弾性表面波フィルタ装置

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JP3362727B2
JP3362727B2 JP2000076584A JP2000076584A JP3362727B2 JP 3362727 B2 JP3362727 B2 JP 3362727B2 JP 2000076584 A JP2000076584 A JP 2000076584A JP 2000076584 A JP2000076584 A JP 2000076584A JP 3362727 B2 JP3362727 B2 JP 3362727B2
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/64Filters using surface acoustic waves
    • H03H9/6423Means for obtaining a particular transfer characteristic
    • H03H9/6433Coupled resonator filters
    • H03H9/6483Ladder SAW filters

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,弾性表面波(SAW:
Surface Acoustic Wave)フィルタ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年,移動体通信器端末の普及に伴い,
これに組み込まれる分波器の小型化,高性能化が求めら
れている。SAWフィルタを用いて構成されたSAW分
波器は,他の分波器と比べて小型化の点で有利であり,
通過帯域における挿入損失の低減や減衰帯域(通過帯域
外の周波数帯域)における減衰量の増大等の性能向上が
期待されている。
【0003】SAWフィルタは,直列腕共振器の共振周
波数frと,並列腕共振器の反共振周波数faとを一致
させ,その一致した周波数付近において入出力インピー
ダンスを特性インピーダンスと整合させることによって
通過帯域を得るものである。
【0004】図18は,従来のSAWフィルタ装置1の
構成を示している。このSAWフィルタ装置1は,圧電
基板上に形成されたSAWフィルタ2と,SAWフィル
タ2を収納する多層セラミックパッケージから成る。
【0005】SAWフィルタ2は,フィルタ入力端子T
Fiとフィルタ出力端子TFoとの間に直列に配された
直列腕3と,直列腕3と基準電位との間に配された第1
並列腕4および第2並列腕5から構成されている。
【0006】直列腕3は,フィルタ入力端子TFiとフ
ィルタ出力端子TFoとの間に直列多段に接続された直
列腕第1共振器S1,直列腕第2共振器S2,および直
列腕第3共振器S3から構成されている。直列腕第1共
振器S1の一端はフィルタ入力端子TFiに接続され,
他端はノードn1に接続されている。直列腕第2共振器
S2の一端はノードn1に接続され,他端はノードn2
に接続されている。直列腕第3共振器S3の一端はノー
ドn2に接続され,他端はフィルタ出力端子TFoに接
続されている。
【0007】第1並列腕4は,第1並列腕共振器P1か
ら構成されており,第2並列腕5は,第2並列腕共振器
P2から構成されている。第1並列腕共振器P1の一端
は,ノードn1に接続され,第2並列腕共振器P2の一
端は,ノードn2に接続されている。そして,第1並列
腕共振器P1の他端と第2並列腕共振器P2の他端は,
SAWフィルタ2が形成される圧電基板上で共通化さ
れ,並列腕基準電位端子TPgに接続されている。
【0008】フィルタ入力端子TFiは,入力ボンディ
ングワイヤWiによって,パッケージ上に形成されたパ
ッケージ入力電極TPCiに接続されている。フィルタ
出力端子TFoは,出力ボンディングワイヤWoによっ
て,パッケージ上に形成されたパッケージ出力電極TP
Coに接続されている。並列腕基準電位端子TPgは,
基準電位ボンディングワイヤWg1によって,パッケー
ジ上に形成されたパッケージ基準電位電極TPCg1に
接続されている。
【0009】以上のように構成されたSAWフィルタ装
置1は帯域通過フィルタ装置として用いられることか
ら,減衰帯域において信号をより大きく減衰させること
が要求される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来,
製造誤差の影響を受けて,SAWフィルタの入出力イン
ピーダンスや多層セラミックパッケージの入出力インピ
ーダンスにばらつきが生じる場合があった。また,ボン
ディングワイヤやパッケージ配線には,不可避の寄生イ
ンダクタンス,寄生容量が発生する。この結果,SAW
フィルタと多層セラミックパッケージとのインピーダン
ス整合がとれず,減衰帯域における信号の減衰量につい
て,十分な特性が得られないおそれがあった。
【0011】本発明は,上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり,その目的は,装置規模の増大を最小
限に抑えつつ,周波数特性の向上が図られたSAWフィ
ルタ装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の第1の観点によれば,複数の共振器を備え
た弾性表面波フィルタを含む弾性表面波フィルタ装置が
提供される。そして,この弾性表面波フィルタ装置は,
請求項1に記載のように,弾性表面波フィルタに入力さ
れる入力信号の入力信号伝送ラインにおける所定のポイ
ントと,電気的フローティング状態にある電極との間を
接続するワイヤを備えたことを特徴としている。
【0013】かかる構成によれば,ワイヤ(ボンディン
グワイヤ)がスタブ(オープンスタブ)として機能する
ため,ワイヤの長さを調整することによって,弾性表面
波フィルタ装置と外部装置(特に,弾性表面波フィルタ
装置の入力側に接続される外部装置)とのインピーダン
ス整合が可能となる。すなわち,このワイヤによってス
タブを形成するため,インピーダンス調整に重要なスタ
ブ長の調整が容易化されると共に,スタブ形成に要する
基板面積の増加を最小限に抑えることが可能となる。
【0014】ワイヤが接続される入力信号伝送ラインに
おける所定のポイントとして,請求項2に記載のよう
に,弾性表面波フィルタの入力信号が入力されるフィル
タ入力端子を選択してもよく,また,請求項3に記載の
ように,弾性表面波フィルタが組み込まれるパッケージ
の入力信号が入力されるパッケージ入力電極を選択して
もよい。いずれの場合も,ワイヤの接続が容易であるた
め,複雑な工程を追加することなくスタブを形成するこ
とが可能となる。
【0015】本発明の第2の観点によれば,複数の共振
器を備えた弾性表面波フィルタを含む弾性表面波フィル
タ装置が提供される。そして,この弾性表面波フィルタ
装置は,請求項4に記載のように,弾性表面波フィルタ
から出力される出力信号の出力信号伝送ラインにおける
所定のポイントと,電気的フローティング状態にある電
極との間を接続するワイヤを備えたことを特徴としてい
る。
【0016】かかる構成によれば,ワイヤ(ボンディン
グワイヤ)は,スタブ(オープンスタブ)として機能す
るため,ワイヤの長さを調整することによって,弾性表
面波フィルタ装置と外部装置(特に,弾性表面波フィル
タ装置の出力側に接続される外部装置)とのインピーダ
ンス整合が可能となる。また,ワイヤによってスタブを
形成するため,インピーダンス調整に重要なスタブ長の
調整が容易化されると共に,スタブ形成に要する基板面
積の増加を最小限に抑えることが可能となる。
【0017】ワイヤが接続される出力信号伝送ラインに
おける所定のポイントとして,請求項5に記載のよう
に,弾性表面波フィルタの出力信号が出力されるフィル
タ出力端子を選択してもよく,また,請求項6に記載の
ように,弾性表面波フィルタが組み込まれるパッケージ
の出力信号が出力されるパッケージ出力電極を選択して
もよい。いずれの場合も,ワイヤの接続が容易であるた
め,複雑な工程を追加することなくスタブを形成するこ
とが可能となる。
【0018】電気的フローティング状態にある電極とし
て,複数の共振器に備えられた反射器が有する反射器電
極のなかの一つ,または,複数の反射器電極が共通接続
されている共通電極を採用することが好ましい。このよ
うに,反射器電極等をワイヤ接続ポイントとして利用す
ることによって,スタブを構成するために要する基板面
積の増加が最小限に抑えられ,表面弾性波フィルタ装置
の小型化が実現する。
【0019】電気的フローティング状態にある電極とし
,弾性表面波フィルタが形成される圧電基板上にワイ
ヤを接続するために専用に設けられた電極,あるいは
性表面波フィルタが組み込まれるパッケージ上にワイ
ヤを接続するために専用に設けられた電極を採用しても
よい。かかる構成によれば,ワイヤの経路を調整し,例
えば,ワイヤに対する高周波ノイズの影響を低減させる
ことが可能となる。
【0020】スタブ長をワイヤ長のみで調整することが
困難な場合は,電気的フローティング状態にある電極と
して,弾性表面波フィルタが形成される圧電基板上にス
トリップラインを設けてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照しながら,
本発明にかかるSAWフィルタ装置の好適な実施の形態
について詳細に説明する。なお,以下の説明および添付
された図面において,略同一の機能および構成を有する
構成要素については,同一符号を付すことによって重複
説明を省略する。
【0022】本発明の実施の形態にかかるSAWフィル
タ装置11の構成を図1に示す。このSAWフィルタ装
置11は,圧電基板上に形成されたSAWフィルタ12
と,SAWフィルタ12を収納する多層セラミックパッ
ケージから成る。
【0023】SAWフィルタ12は,フィルタ入力端子
TFiとフィルタ出力端子TFoとの間に直列に配され
た直列腕13と,直列腕13と基準電位との間に配され
た第1並列腕14および第2並列腕15から構成されて
いる。
【0024】直列腕13は,フィルタ入力端子TFiと
フィルタ出力端子TFoとの間に直列多段に接続された
直列腕第1共振器S1,直列腕第2共振器S2,および
直列腕第3共振器S3から構成されている。直列腕第1
共振器S1の一端はフィルタ入力端子TFiに接続さ
れ,他端はノードn1に接続されている。直列腕第2共
振器S2の一端はノードn1に接続され,他端はノード
n2に接続されている。直列腕第3共振器S3の一端は
ノードn2に接続され,他端はフィルタ出力端子TFo
に接続されている。
【0025】第1並列腕14は,第1並列腕共振器P1
から構成されており,第2並列腕15は,第2並列腕共
振器P2から構成されている。第1並列腕共振器P1の
一端は,ノードn1に接続され,第2並列腕共振器P2
の一端は,ノードn2に接続されている。そして,第1
並列腕共振器P1の他端と第2並列腕共振器P2の他端
は,SAWフィルタ12が形成される圧電基板上で共通
化され,並列腕基準電位端子TPgに接続されている。
【0026】フィルタ入力端子TFiは,入力ボンディ
ングワイヤWiによって,パッケージ上に形成されたパ
ッケージ入力電極TPCiに接続されている。フィルタ
出力端子TFoは,出力ボンディングワイヤWoによっ
て,パッケージ上に形成されたパッケージ出力電極TP
Coに接続されている。並列腕基準電位端子TPgは,
基準電位ボンディングワイヤWg1によって,パッケー
ジ上に形成されたパッケージ基準電位電極TPCg1に
接続されている。
【0027】図2は,図1に示したSAWフィルタ12
の平面図である。なお,図2には,SAWフィルタ12
の全領域の中で,直列腕13,第1並列腕14,および
第2並列腕15が形成されている領域のみを具体的に示
している。
【0028】直列腕第1共振器S1,直列腕第2共振器
S2,直列腕第3共振器S3,第1並列腕共振器P1,
および第2並列腕共振器P2はそれぞれ,反射器を2個
ずつ備えている。
【0029】直列腕第1共振器S1の2つの反射器はそ
れぞれ電極TS1r1,TS1r2を備え,直列腕第2
共振器S2の2つの反射器はそれぞれ電極TS2r1,
TS2r2を備え,直列腕第3共振器S3の2つの反射
器はそれぞれ電極TS3r1,TS3r2を備えてい
る。
【0030】第1並列腕共振器P1の2つの反射器はそ
れぞれ電極TP1r1,TP1r2を備え,第2並列腕
共振器P2の2つの反射器はそれぞれ電極TP2r1,
TP2r2を備えている。そして,第1並列腕共振器P
1の一方の反射器に備えられた電極TP1r1と,第2
並列腕共振器P2の一方の反射器に備えられた電極TP
2r1は,圧電基板上で共通化され,第1共通電極C_
TPr1に接続されている。また,第1並列腕共振器P
1の他方の反射器に備えられた電極TP1r2と,第2
並列腕共振器P2の他方の反射器に備えられた電極TP
2r2は,圧電基板上で共通化され,第2共通電極C_
TPr2に接続されている。
【0031】図3は,SAWフィルタ12を収納する多
層セラミックパッケージ(5層構造)のパッケージ第3
層21の平面図である。SAWフィルタ12がセットさ
れる中央部の周囲には,SAWフィルタ12とのワイヤ
ボンディングのための複数の電極が形成されている。
【0032】パッケージ第3層21のパッケージ基準電
位電極TPCg1,TPCg2,TPCg3,TPCg
4は,図4に示すように,各電極に形成されているスル
ーホールを介してパッケージ第4層22に形成されてい
る基準電位パターンPPgに接続されている。パッケー
ジ第3層21のパッケージ入力電極TPCiは,入力信
号線路LSiに接続され,パッケージ出力電極TPCo
は,出力信号線路LSoに接続されている。SAWフィ
ルタ装置11は,入力信号線路LSiおよび出力信号線
路LSoを介して,外部との信号の送受信を行う。
【0033】SAWフィルタ12は,図5に示すよう
に,パッケージ第3層21に組み込まれる。そして,S
AWフィルタ12の複数の電極とパッケージ第3層21
の複数の電極は,次のように接続されている。
【0034】直列腕第1共振器S1の2つの反射器の電
極TS1r1,TS1r2はそれぞれ,基準電位ボンデ
ィングワイヤWg2,Wg3によって,パッケージ基準
電位電極TPCg1,TPCg2に接続されている。直
列腕第2共振器S2の2つの反射器の電極TS2r1,
TS2r2は共にオープンとされている。直列腕第3共
振器S3の2つの反射器の電極TS3r1,TS3r2
はそれぞれ,基準電位ボンディングワイヤWg4,Wg
5によって,パッケージ基準電位電極TPCg3,TP
Cg4に接続されている。以上の接続によって,直列腕
第1共振器S1および直列腕第3共振器S3それぞれに
備えられた2つの反射器は基準電位となり,直列腕第2
共振器S2に備えられた2つの反射器は電気的フローテ
ィング状態となる。
【0035】フィルタ入力端子TFiは,入力ボンディ
ングワイヤWiによって,パッケージ入力電極TPCi
に接続されており,フィルタ出力端子TFoは,出力ボ
ンディングワイヤWoによって,パッケージ出力電極T
PCoに接続されている。並列腕基準電位端子TPg
は,基準電位ボンディングワイヤWg1によって,パッ
ケージ基準電位電極TPCg1に接続されている。
【0036】第1並列腕共振器P1の一方の反射器に備
えられた電極TP1r1と第2並列腕共振器P2の一方
の反射器に備えられた電極TP2r1とが接続されてい
る第1共通電極C_TPr1,第1並列腕共振器P1の
他方の反射器に備えられた電極TP1r2,並びに,第
2並列腕共振器P2の他方の反射器に備えられた電極T
P2r2,および,これらの電極が共通接続されている
第2共通電極C_TPr2は,パッケージ第3層21の
パッケージ基準電位電極TPCg1,TPCg2,TP
Cg3,TPCg4のいずれにも接続されておらず,電
気的フローティング状態となる。
【0037】そして,図1,図5に示すように,このよ
うに電気的フローティング状態にある第1共通電極C_
TPr1に対して,スタブ形成用ボンディングワイヤW
sの一端が接続され,パッケージ入力電極TPCiに対
して,その他端が接続される。本実施の形態にかかるS
AWフィルタ装置11において,スタブ形成用ボンディ
ングワイヤWsは,最も特徴的な構成要素である。この
スタブ形成用ボンディングワイヤWsと電気的フローテ
ィング状態にある第1共通電極C_TPr1は,オープ
ンスタブとして機能し,この結果,パッケージ入力電極
TPCiおよびフィルタ入力端子TFiにオープンスタ
ブが接続されることになる。なお,スタブ形成用ボンデ
ィングワイヤWsを直接フィルタ入力端子TFiに接続
してもよい。
【0038】ここで,オープンスタブについて説明す
る。オープンスタブとは一般的に先端開放の線路(本実
施の形態においては,主としてスタブ形成用ボンディン
グワイヤWsが対応する)を指し,その入力インピーダ
ンスZinは,次の式で表される。
【0039】Zin=-jZ0cot(βL) ・・・(式1)
【0040】式1において,Zは線路の特性インピー
ダンスであり,Lは線路長を示している。また,β(=
2π/λ,λ:波長)[rad/m]は位相定数(Phas
e Constant)であり,伝送線路において波が単位長進む
間に変化する位相角を表している。したがって,β×L
は,スタブ(線路)の電気長を表すことになる。電気長
をθとすると,式1は次の式2となる。
【0041】Zin=-jZ0cotθ ・・・(式2)
【0042】式1,2から,オープンスタブの入力イン
ピーダンスZinは,線路長Lに応じて変化することが
理解できる。そして,オープンスタブは,L<λ/4の
範囲では,キャパシタとして機能し,λ/4<L<λ/
2の範囲では,インダンクタとして機能する。
【0043】次に,オープンスタブとして機能するスタ
ブ形成用ボンディングワイヤWsを備えたSAWフィル
タ装置11の周波数特性(太線)と,従来のSAWフィ
ルタ装置1の周波数特性(細線)を図6に示す。ここ
で,SAWフィルタ装置1,11は送信用フィルタ装置
として構成されている。したがって,送信信号の帯域に
対応する824〜849MHzに通過帯域が調整されて
おり,受信信号の帯域に対応する869〜894MHz
に減衰帯域が調整されている。そして,上述のように,
通過帯域においては,低挿入損失が求められ,減衰帯域
においては,高減衰量が求められる。本発明の実施の形
態にかかるSAWフィルタ装置11は,従来のSAWフ
ィルタ装置1に比べて,特に減衰帯域における信号の減
衰量増加に関して性能向上が図られている。なお,図6
の周波数特性曲線において,減衰帯域に見られる極a
は,直列腕第1共振器S1および直列腕第3共振器S3
によって生じるものであり,極bは,直列腕第2共振器
S2によって生じるものである。また,通過帯域よりも
低域側に現れる極cは,第1並列腕共振器P1および第
2並列腕共振器P2によって生じるものである。
【0044】図6から明らかなように,スタブ形成用ボ
ンディングワイヤWsを備えたSAWフィルタ装置11
の周波数特性曲線(太線)は,従来のSAWフィルタ装
置1の周波数特性曲線(細線)に比べて,減衰帯域が低
周波側にシフトしている。ここで,減衰帯域の下限周波
数869MHz近傍における減衰量に注目し,図7に図
6を拡大して示す。
【0045】SAWフィルタ装置11の周波数特性曲線
(太線)の極aは,従来のSAWフィルタ装置1の周波
数特性曲線(細線)の極aに対して,低周波側にシフト
している。これに伴い,周波数869MHzにおけるS
AWフィルタ装置11の減衰量は,SAWフィルタ装置
1の減衰量に比べて増加する。
【0046】周波数869MHz近傍に現れる極aの周
波数は,直列腕共振器の共振周波数によって決定され
る。直列腕共振器の電気的等価回路を図8に示す。図8
(a)は,パッケージ入力電極TPCi(フィルタ入力
端子TFi)にオープンスタブ(先端開放λ/4線路)
が接続されていない従来のSAWフィルタ装置1の等価
回路を示し,図8(b)はオープンスタブ(先端開放λ
/4線路)が接続された本発明の実施の形態にかかるS
AWフィルタ装置11の等価回路を示している。
【0047】図8(a)に示した従来のSAWフィルタ
装置1の減衰特性α(1)は次の式で与えられる。
【0048】α(1)=10LOG(1+K1 2/4) ・・・(式3)
【0049】ここで,
【0050】 K1=(1-ω2L1C1)/(C0+C12L1C1C0) ・・・(式4)
【0051】すなわち,図6に示したオープンスタブが
ないときの周波数特性における極周波数は,
【0052】C0+C12L1C1C0=0 ・・・(式5)
【0053】を満足することによって得られる。
【0054】一方,図8(b)に示した本発明の実施の
形態にかかるSAWフィルタ装置11の減衰特性α
(2)は次の式で与えられる。
【0055】 α(2)=10LOG((1+K1K2/2)2+((K1+K2)/2)2) ・・・(式6)
【0056】ここで,
【0057】K2=ωCS/(1-ω2LSCS) ・・・(式7)
【0058】図6に示したオープンスタブがあるときの
周波数特性における極aの周波数は,オープンスタブが
ない場合のインピーダンスと,オープンスタブに等価の
直列共振回路のインピーダンスとの合成インピーダンス
で与えられる。極周波数は,例えば次の式8,式9を満
足することによって得られる。
【0059】C0+C12L1C1C0=0 ・・・(式8) 1-ω2LSCS=0 ・・・(式9)
【0060】式8,式9を満足する周波数を等しくする
と図6の極aが形成される。式3と式6を比較すれば明
らかなように,オープンスタブ(先端開放λ/4線路)
が備えられたことによる極の形成に伴い,フィルタ特性
(減衰特性)の向上が実現する。
【0061】スタブ形成用ボンディングワイヤWsが備
えられていないSAWフィルタ装置(サンプル1:従来
のSAWフィルタ装置1に相当)と,サンプル1に対し
て,パッケージ入力電極TPCiと第1共通電極C_T
Pr1との間にスタブ形成用ボンディングワイヤWsを
追加したSAWフィルタ装置(サンプル2:SAWフィ
ルタ装置11に相当)を作製し,オープンスタブの有無
による周波数869MHz近傍の減衰量を測定した。そ
の結果を図9,図10に示す。
【0062】サンプル1の場合,図9に示すように,周
波数869MHzにおける減衰量は,−41dBであ
る。このサンプル1にスタブ形成用ボンディングワイヤ
Wsが追加されたサンプル2の場合,図10に示すよう
に,周波数869MHzにおける減衰量は,−48dB
である。つまり,スタブ形成用ボンディングワイヤWs
が追加されることによって,周波数869MHzにおけ
る減衰量は7dB増加する。
【0063】ところで,式1,式2を用いて説明したよ
うに,周波数特性のシフト量はオープンスタブの線路長
にも依存する。本実施の形態にかかるSAWフィルタ装
置11において,スタブ形成用ボンディングワイヤWs
のワイヤ長は,第1共通電極C_TPr1のサイズ(長
さ方向)に対して十分に長いため,スタブ形成用ボンデ
ィングワイヤWsのワイヤ長がオープンスタブの実質的
な線路長Lと考えられる。
【0064】まず,スタブ形成用ボンディングワイヤW
sが備えられていないSAWフィルタ装置(サンプル
3:従来のSAWフィルタ装置1に相当)を作製し,周
波数869MHz近傍の減衰量を測定した。その結果を
図11に示す。周波数869MHzにおける減衰量は,
−37dBである。
【0065】次に,サンプル3に対して,パッケージ入
力電極TPCiと第1共通電極C_TPr1との間にス
タブ長L1のスタブ形成用ボンディングワイヤWsを追
加したSAWフィルタ装置(サンプル4:SAWフィル
タ装置11に相当),および,スタブ長L1よりも長い
スタブ長L2のスタブ形成用ボンディングワイヤWsを
追加したSAWフィルタ装置(サンプル5:SAWフィ
ルタ装置11に相当)を作製し,それぞれ周波数869
MHz近傍の減衰量を測定した。その結果を図12,図
13に示す。
【0066】図12,図13に示したオープンスタブあ
りのサンプル4,5によれば,図11に示したオープン
スタブなしのサンプル3に比べて,周波数869MHz
における減衰量が増加する。さらに,サンプル4とサン
プル5を比較すると,減衰量のスタブ長L依存性が明ら
かになる。周波数869MHzにおける減衰量は,サン
プル4では−39dBであるのに対して,サンプル5で
は−42dBに増加している。すなわち,スタブ長Lが
伸張することに伴い,周波数869MHzにおける減衰
量も増加することになる。サンプル3,4,5の中で,
減衰帯域において大きな減衰量を得るという観点ではサ
ンプル5が最も優れていると言える。なお,スタブ長L
の決定に際して,減衰帯域における減衰量の増加を考慮
することはもちろんのこと,必用以上に通過帯域を狭め
ないよう,周波数特性の低周波側へのシフト量に留意す
る必要がある。
【0067】以上のように,本実施の形態にかかるSA
Wフィルタ装置11によれば,パッケージ入力電極TP
Ciにオープンスタブが備えられているため,減衰帯域
が低周波側にシフトし,減衰帯域の下限周波数869M
Hzにおける信号の減衰量が増加することなる。したが
って,SAWフィルタ装置11を送信用フィルタ装置と
して用いられたとき,周波数869〜894MHzの受
信信号は確実に遮断される。
【0068】しかも,本実施の形態にかかるSAWフィ
ルタ装置11において,オープンスタブは,スタブ形成
用ボンディングワイヤWsによって形成されており,線
路長Lを3次元的に調整することが可能である。したが
って,例えば,圧電基板上にストリップラインによって
オープンスタブを形成する場合に比べて,狭い領域の中
でオープンスタブを形成することが可能となり,SAW
フィルタ装置11の小型化にも繋がる。
【0069】さらに,スタブ形成用ボンディングワイヤ
Wsを用いてオープンスタブを構成することによって,
回路パターンを変更することなく線路長Lの長さを変更
することが可能となり,周波数特性の変更への対応が容
易化される。
【0070】SAWフィルタ装置11において,一端が
パッケージ入力電極TPCiに接続されたスタブ形成用
ボンディングワイヤWsの他端の接続ポイントは,第1
共通電極C_TPr1であり,スタブ形成用ボンディン
グワイヤWsを張るために改めて電極を形成する必要が
ない。したがって,SAWフィルタ12が形成される圧
電基板の面積が大きくなることはない。また,従来に対
して圧電基板の回路パターンの変更も発生しない。
【0071】ところで,SAWフィルタ12とパッケー
ジ第3層21との間に張られる複数本のボンディングワ
イヤの位置によっては,パッケージ入力電極TPCi
(フィルタ入力端子TFi)と第1共通電極C_TPr
1との間にスタブ形成用ボンディングワイヤWsを,他
のボンディングワイヤに接触させることなく張ることが
できない場合もあり得る。この問題は,スタブ形成用ボ
ンディングワイヤWsの接続ポイントを,第1共通電極
C_TPr1から,フローティング状態にある他の電極
(例えば,第2共通電極C_TPr2)に変更すること
によって解決可能である。
【0072】スタブ形成用ボンディングワイヤWsは,
圧電基板上に形成されている共振器や伝送線路から放射
されるおそれのある高周波の影響を受けない経路に張ら
れることが望ましい。この条件を満たしつつ,スタブ形
成用ボンディングワイヤWsを,SAWフィルタ12に
既に形成されているフローティング状態の電極に接続す
ることが困難な場合は,図14に示すように,スタブ形
成用ボンディングワイヤWsを接続するためのスタブ形
成用フィルタ電極TFsが追加されたSAWフィルタ3
2を採用する。このSAWフィルタ32によれば,スタ
ブ形成用ボンディングワイヤWsの経路を,他のボンデ
ィングワイヤの経路に干渉しないように,また,他の回
路から放射される高周波の影響を受けないように,調整
することが可能となる。
【0073】スタブ形成用フィルタ電極TFsは,スタ
ブ形成用ボンディングワイヤWsと共にオープンスタブ
を構成するものである。したがって,スタブ形成用ボン
ディングワイヤWsの長さの調整と共に,スタブ形成用
フィルタ電極TFsのサイズを調整することによって,
SAWフィルタ32の入力インピーダンスをより高精度
に制御することが可能となる。なお,スタブ形成用フィ
ルタ電極TFsのサイズは,例えば,0.3mm×0.
2mmとされる。またさらに,スタブ形成用フィルタ電
極TFsに代えて,圧電基板上またはパッケージ上に形
成した伝送線路(ストリップライン)を用いることも可
能である。スタブ形成用ボンディングワイヤWsの長さ
調整が困難な場合等には有効な構成である。
【0074】ここまで,スタブ形成用ボンディングワイ
ヤWsが接続されるスタブ形成用フィルタ電極TFsを
圧電基板上に備えたSAWフィルタ装置11について説
明してきたが,この他,スタブ形成用ボンディングワイ
ヤWsが接続される電極をパッケージ側に形成するよう
にしてもよい。スタブ形成用ボンディングワイヤWsが
接続される電極として,パッケージ上にスタブ形成用パ
ッケージ電極TPsを備えたSAWフィルタ装置41を
図15に示す。
【0075】SAWフィルタ装置41において,スタブ
形成用ボンディングワイヤWsは,パッケージ入力電極
TPCiとスタブ形成用パッケージ電極TPsとの間
(実線),あるいは,フィルタ入力端子TFiとスタブ
形成用パッケージ電極TPsとの間(点線)に接続さ
れ,オープンスタブを構成する。このオープンスタブに
よって,SAWフィルタ装置41の入力インピーダンス
は適切な値に調整される。
【0076】SAWフィルタ12の出力側,すなわちフ
ィルタ出力端子TFoやパッケージ出力電極TPCoに
スタブ形成用ボンディングワイヤWsを接続し,オープ
ンスタブを構成してもよい。図11に示したサンプル3
に対して,フィルタ出力端子TFoにスタブ形成用ボン
ディングワイヤWsが追加接続されているサンプル6の
周波数特性を図16に示す。サンプル3によれば,周波
数869MHzにおける減衰量は−37dBであるのに
対して,サンプル6によれば,減衰量は−41dBに増
加している。すなわち,スタブ形成用ボンディングワイ
ヤWsによって構成されたオープンスタブを,SAWフ
ィルタ12の入力側と出力側のいずれか,または,その
両方に接続することによって,減衰帯域における減衰量
の増加が実現する。
【0077】本実施の形態にかかるSAWフィルタ装置
11,41が適用可能なSAW分波器51の構成を図1
7に示す。このSAW分波器51は,インピーダンス整
合回路53,分波回路55,送信用SAWフィルタ装置
57,および受信用SAWフィルタ装置59を備えてい
る。受信信号の帯域が送信信号の帯域よりも高周波側に
存在する場合(例えば,送信信号の帯域:824〜84
9MHz,受信信号の帯域:869〜894MHz),
上述のSAWフィルタ装置11,41を送信用SAWフ
ィルタ装置57として用いる。逆に,受信信号の帯域が
送信信号の帯域よりも低周波側に存在する場合(例え
ば,cdmaOne),上述のSAWフィルタ装置1
1,41を受信用SAWフィルタ装置59として用い
る。
【0078】インピーダンス整合回路53は,アンテナ
端子Taを介して,外部のアンテナ装置61に接続され
ている。また,インピーダンス整合回路53は,分波回
路55を介して,送信用SAWフィルタ装置57および
受信用SAWフィルタ装置59に接続されている。
【0079】送信用SAWフィルタ装置57は,送信端
子TTxを介して,外部の送信回路63に接続されてい
る。受信用SAWフィルタ装置59は,受信端子TRx
を介して,受信回路65に接続されている。
【0080】SAWフィルタ装置11,41が送信用S
AWフィルタ装置57または受信用SAWフィルタ装置
59として採用された場合,SAWフィルタ装置11,
41には,スタブ形成用ボンディングワイヤWsによる
オープンスタブが備えられているため,SAWフィルタ
装置11,41内部のSAWフィルタ12とパッケージ
との間のインピーダンス整合のみならず,例えば,送信
用SAWフィルタ装置57と送信回路63との間のイン
ピーダンス整合,受信用SAWフィルタ装置59と分波
回路55との間のインピーダンス整合が容易かつ適切に
調整されることになる。
【0081】添付図面を参照しながら本発明の好適な実
施の形態について説明したが,本発明はかかる実施の形
態に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に
記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例ま
たは修正例に想到し得ることは明らかであり,それらに
ついても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解
される。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
装置規模の増大を最小限に抑えつつ,周波数特性の改
善,特に減衰帯域における信号の減衰量を増加させるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるSAWフィルタ装
置の構成を示す回路図である。
【図2】図1のSAWフィルタ装置に備えられたSAW
フィルタの構成を示す平面図である。
【図3】図1のSAWフィルタ装置に備えられたパッケ
ージ第3層の構成を示す平面図である。
【図4】図1のSAWフィルタ装置に備えられたパッケ
ージ第3層とパッケージ第4層の構成を示す斜視図であ
る。
【図5】図2のSAWフィルタと図3のパッケージ第3
層との接続を示す平面図である。
【図6】SAWフィルタ装置の周波数特性曲線図(その
1)である。
【図7】図6の周波数特性曲線図の拡大図である。
【図8】図2のSAWフィルタに備えられた直列腕共振
器の等価回路図である。
【図9】SAWフィルタ装置の周波数特性曲線図(その
2)である。
【図10】SAWフィルタ装置の周波数特性曲線図(そ
の3)である。
【図11】SAWフィルタ装置の周波数特性曲線図(そ
の4)である。
【図12】SAWフィルタ装置の周波数特性曲線図(そ
の5)である。
【図13】SAWフィルタ装置の周波数特性曲線図(そ
の6)である。
【図14】図1のSAWフィルタ装置に備えられた他の
SAWフィルタの構成を示す平面図である。
【図15】本発明の他の実施の形態にかかるSAWフィ
ルタ装置の構成を示す回路図である。
【図16】SAWフィルタ装置の周波数特性曲線図(そ
の7)である。
【図17】図1,15のSAWフィルタ装置を備えるS
AW分波器の構成を示すブロック図である。
【図18】従来のSAWフィルタ装置の構成を示す回路
図である。
【符号の説明】
11:SAWフィルタ装置 12:SAWフィルタ 13:直列腕 14:第1並列腕 15:第2並列腕 21:パッケージ第3層 22:パッケージ第4層 32:SAWフィルタ 41:SAWフィルタ装置 C_TPr1:第1共通電極 C_TPr2:第2共通電極 P1:第1並列腕共振器 P2:第2並列腕共振器 S1:直列腕第1共振器 S2:直列腕第2共振器 S3:直列腕第3共振器 TFi:フィルタ入力端子 TFo:フィルタ出力端子 TFs:スタブ形成用フィルタ電極 TP1r1:電極 TP1r2:電極 TP2r1:電極 TP2r2:電極 TPCg1:パッケージ基準電位電極 TPCi:パッケージ入力電極 TPCo:パッケージ出力電極 TPg:並列腕基準電位端子 TPs:スタブ形成用パッケージ電極 Wg1:基準電位ボンディングワイヤ Wi:入力ボンディングワイヤ Wo:出力ボンディングワイヤ Ws:スタブ形成用ボンディングワイヤ

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の共振器を備えた弾性表面波フィル
    タを含む弾性表面波フィルタ装置であって, 前記弾性表面波フィルタに入力される入力信号の入力信
    号伝送ラインにおける所定のポイントと,電気的フロー
    ティング状態にある電極との間を接続するワイヤを備
    前記電気的フローティング状態にある電極は,前記複数
    の共振器に備えられた反射器が有する反射器電極のなか
    の一つ,または,複数の反射器電極が共通接続されてい
    る共通電極である ことを特徴とする,弾性表面波フィル
    タ装置。
  2. 【請求項2】 前記入力信号伝送ラインにおける所定の
    ポイントは,前記弾性表面波フィルタの前記入力信号が
    入力されるフィルタ入力端子であることを特徴とする,
    請求項1に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  3. 【請求項3】 前記入力信号伝送ラインにおける所定の
    ポイントは,前記弾性表面波フィルタが組み込まれるパ
    ッケージの前記入力信号が入力されるパッケージ入力電
    極であることを特徴とする,請求項1に記載の弾性表面
    波フィルタ装置。
  4. 【請求項4】 複数の共振器を備えた弾性表面波フィル
    タを含む弾性表面波フィルタ装置であって, 前記弾性表面波フィルタから出力される出力信号の出力
    信号伝送ラインにおける所定のポイントと,電気的フロ
    ーティング状態にある電極との間を接続するワイヤを備
    前記電気的フローティング状態にある電極は,前記複数
    の共振器に備えられた反射器が有する反射器電極のなか
    の一つ,または,複数の反射器電極が共通接続されてい
    る共通電極である ことを特徴とする,弾性表面波フィル
    タ装置。
  5. 【請求項5】 前記出力信号伝送ラインにおける所定の
    ポイントは,前記弾性表面波フィルタの前記出力信号が
    出力されるフィルタ出力端子であることを特徴とする,
    請求項4に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  6. 【請求項6】 前記出力信号伝送ラインにおける所定の
    ポイントは,前記弾性表面波フィルタが組み込まれるパ
    ッケージの前記出力信号が出力されるパッケージ出力電
    極であることを特徴とする,請求項4に記載の弾性表面
    波フィルタ装置。
  7. 【請求項7】 複数の共振器を備えた弾性表面波フィル
    タを含む弾性表面波フィルタ装置であって, 前記弾性表面波フィルタに入力される入力信号の入力信
    号伝送ラインにおける所定のポイントと,電気的フロー
    ティング状態にある電極との間を接続するワイヤを備
    前記電気的フローティング状態にある電極は,前記弾性
    表面波フィルタが形成される圧電基板上に設けられたス
    トリップラインである ことを特徴とする,弾性表面波フ
    ィルタ装置。
  8. 【請求項8】 前記入力信号伝送ラインにおける所定の
    ポイントは,前記弾性表面波フィルタの前記入力信号が
    入力されるフィルタ入力端子であることを特徴とする,
    請求項7に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  9. 【請求項9】 前記入力信号伝送ラインにおける所定の
    ポイントは,前記弾性表面波フィルタが組み込まれるパ
    ッケージの前記入力信号が入力されるパッケージ入力電
    極であることを特徴とする,請求項7に記載の弾性表面
    波フィルタ装置。
  10. 【請求項10】 複数の共振器を備えた弾性表面波フィ
    ルタを含む弾性表面波フィルタ装置であって, 前記弾性表面波フィルタから出力される出力信号の出力
    信号伝送ラインにおける所定のポイントと,電気的フロ
    ーティング状態にある電極との間を接続するワイヤを備
    前記電気的フローティング状態にある電極は,前記弾性
    表面波フィルタが形成される圧電基板上に設けられたス
    トリップラインであること ことを特徴とする,弾性表面
    波フィルタ装置。
  11. 【請求項11】 前記出力信号伝送ラインにおける所定
    のポイントは,前記弾性表面波フィルタの前記出力信号
    が出力されるフィルタ出力端子であることを特徴とす
    る,請求項10に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  12. 【請求項12】 前記出力信号伝送ラインにおける所定
    のポイントは,前記弾性表面波フィルタが組み込まれる
    パッケージの前記出力信号が出力されるパッケージ出力
    電極であることを特徴とする,請求項10に記載の弾性
    表面波フィルタ装置。
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