JP3361650B2 - 抄紙用シームフェルト - Google Patents

抄紙用シームフェルト

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JP3361650B2 JP07969595A JP7969595A JP3361650B2 JP 3361650 B2 JP3361650 B2 JP 3361650B2 JP 07969595 A JP07969595 A JP 07969595A JP 7969595 A JP7969595 A JP 7969595A JP 3361650 B2 JP3361650 B2 JP 3361650B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿紙から水分を搾出する
抄紙用シームフェルト、特に、製紙機械の高加圧パート
で使用される抄紙用シームフェルトに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】抄紙用シームフェルトは両端に接合ルー
プを有する基布に繊維層をニードリング結合してなり、
製紙機械のロール間に渡してから両端の接合ループを互
いに噛み合わせ、これにより出来た共通孔中に芯線を通
して無端状に接合できるようになっている。この抄紙用
シームフェルトの高加圧プレスにおける耐久性は基布の
耐久性によるところが大きく、従って、該基布の構造と
しては従来から二重織布と一重織布を重ね合わせるか、
三重織以上の多重織布が用いられていた。
【0003】また、シームフェルトの基布の両端部に接
合ループを形成する方法として、従来より次の2つの方
法が行われていた。織成する際に織機上の緯糸で接合
ループを形成する方法である。この場合の「織機上の緯
糸」は基布としては丈方向の糸(縦糸)となる。織成
後、織布の両端部の幅方向の糸(横糸)の一部を引き抜
いて丈方向の糸(縦糸)を露出させ、その露出した縦糸
で接合ループを作って折り返し、該縦糸の先端部を前記
横糸に絡み込ませる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、二重織
布と一重織布を重ね合わせてなる基布は、先ず、両端に
接合ループを有する二重織布に、接合ループを形成しな
い一重織布を重ねて一体化してなる。この場合、接合ル
ープを形成しない一重織布の両端がほつれないように縫
い付けるが、そのための工数が増大したばかりでなく、
端部が厚くなることから接合部が使用中に摩耗による損
傷したり、接合部マークを作る原因にもなった。
【0005】また、三重織以上の多重織布からなる基布
の場合、前記の織成方式では織機上の緯糸の総てが接
合ループの形成に寄与する訳ではなく、接合ループ形成
に寄与しない糸は通常の織り組織を構成するから、この
織り組織部分は後から切断しなければならず、その作業
には熟練を必要としたばかりでなく、多くの工数が必要
となっていた上に、切断端がほつれるという問題があっ
た。
【0006】また、前記の織成後に織布の縦糸を折り
返して接合ループを作り、その先端部を横糸に絡み込ま
せる方式では三重織以上の多重織の場合、組織が複雑で
縦糸の先端部を横糸に絡み込ませる作業に多くの手間と
時間がかかるという問題があった。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題とするものであり、簡単に三重織以上の多重構
造の基布が得られる新規な抄紙用シームフェルトを提供
することを目的としている。また、本発明の他の目的は
高加圧下において耐久性の高い新規な抄紙用シームフェ
ルトを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、両端に接合ループを有する基布に繊維層
をニードルパンチングにより結合させてなる抄紙用シー
ムフェルトであって、前記基布が、偏平袋状に織成され
た無端織布の上布と下布との間に、両端に接合ループを
有する有端織布を介入し、かつ、該有端織布の両端の接
合ループを前記無端織布の上布と下布との境界屈曲部の
縦糸間を通して外部へ引き出してなることを特徴とする
抄紙用シームフェルトを提供するものである。
【0009】前記接合ループを有する有端織布はシーム
フェルト使用中の偏平化を防止し、接合ループの強度と
寸法安定性を維持するために機能する。従って、構成糸
には前記接合ループの強度と寸法安定性を維持できる
ノフィラメント或いはマルチフィラメントを使用するこ
とが好ましい。織り組織としては一重織でも二重織でも
よい。また、接合ループの形成方法としても前述した織
成方式か織成後の絡み込み方式のいずれでも良い。
【0010】また、無端織布は湿紙の表面を滑らかに仕
上げられていることが良く、しかも有端織布を介入する
際に丈方向に伸びると該有端織布と丈方向の長さを一致
させ易いので、ある程度の柔軟性が必要である。従っ
て、構成糸にはマルチフィラメントや紡毛糸やモノフィ
ラメント撚糸を使用することができる。
【0011】
【作用】無端織布でループ付有端織布を包み込むように
重ね合わせて多重織布と同効のものとなし、これを基布
として用いるため、無端織布の上布と下布との境界屈曲
部において縦糸が連続し、ほつれ易い切断端が出来ず、
高加圧下において高い耐久性を備える。
【0012】また、有端織布の両端のループを無端織布
の上布と下布との境界屈曲部の縦糸間を通して外部へ引
き出すだけで極めて簡単に多重構造の基布を構成するこ
とができる。
【0013】さらに、シーム端部で糸の折り返しがない
から接合端部が、厚くなることがなく、接合部が使用中
に摩耗により損傷したり、接合部マークを作らない。し
かも有端織布が比較的非圧縮性の糸で構成されているか
ら、使用中に偏平化することが有効に防止でき、かつ接
合ループの強度と寸法安定性を維持できる一方、無端織
布が、専ら、平面性とか平滑性に重点をおいて織り方
(組織・密度)や縦糸・横糸を自由に選択でき、抄紙の
仕上げ面を良好にすることが可能である。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1は接合ループ付の有端織布と偏平袋状の無
端織布からなる基布を略示的に示す側面図、図2は基布
に繊維層を層状に重ねてニードルパンチングにより一体
化してなる本願フェルトの接合部の部分拡大図、図3は
接合ループを有する有端織布の略示的斜視図、図4は偏
平袋状の無端織布の略示的斜視図、図5は無端織布でル
ープ付有端織布を包み込むように重ね合わせた状態の略
示的斜視図である。
【0015】図1において、1は両端に接合ループ1
a、1bを有する有端織布、2は偏平袋状の無端織布で
ある。有端織布1は縦糸(織機上の経糸とは限らない)
11に0・5mmΦのナイロンモノフィラメントを、横
糸(織機上の緯糸とは限らない)12に0・45mmΦ
のナイロンモノフィラメントをそれぞれ使用して2重織
で織成(図面では作図上の便宜のため一重組織になって
いる)した後、両端部に接合ループ1a、1bを形成
し、該接合ループ1a、1bをヒートセットにより安定
させてなる(図3参照)。
【0016】一方、偏平袋状の無端織布2は縦糸(織機
上の緯糸)21に0・17mmΦのナイロンモノフィラ
メントを2本撚し、それを3組撚り合わせて6本撚りの
糸で構成し、横糸(織機上の経糸)22に0.26mm
Φのナイロンモノフィラメントをそれぞれ使用して無端
状に織成してなる。織り方は1/3崩織とし、前記ルー
プ付の有端織布1のほぼ2倍の周長となっている。該偏
平袋状の無端織布2の上布2aと下布2bの境界屈曲部
3、3の横糸を数本抜いて縦糸21のみの簾部分23を
形成する(図4参照)。
【0017】しかして、前記有端織布1を無端織布2の
上布2aと下布2bの間に介入し、有端織布1の両端の
接合ループ1a、1bを、前記無端織布2の境界屈曲部
3、3の横糸を抜いて得た縦糸間の簾部分(無端織布2
の密度によっては境界屈曲部3、3の横糸を抜かなくて
も縦糸間の簾部分が得られる)23を通して外部に引き
出し、無端織布2の上布2a、下布2b、有端織布1の
三層構造の基布Bを得る。
【0018】しかる後、該基布Bの両端の接合ループ1
a、1bを、図2の如く互いに噛み合わせ、これにより
出来た共通孔4の中に芯線5を通して無端状に仮接合
し、該基布Bの両面に繊維バット6を積層しつつニード
ルパンチ7した後、熱セットして本願シームフェルト1
00として仕上げる。しかる後、接合部8の下部を切除
8aし、共通孔4から芯線5を引き抜いて仮接合を解除
し、接合部8の上面を斜めにカット8bしてなる。この
カット8bにより有端状のシームフェルトが完成する。
【0019】上記実施例において、無端織布2と、ルー
プ付有端織布1とで構成された基布Bは多重織布と同効
のものであり、ほつれ易い端部が出来ないし、有端織布
1の両端のループ1a、1bを無端織布の上布と下布と
の境界屈曲部3、3の縦糸間の簾部分23を通して外部
へ引き出して構成するから多重構造とすることが極めて
簡単である。
【0020】また、織布のシーム端部において縦糸の折
り返しがないから、接合端部が厚くなることがなく、接
合部が使用中に摩耗により損傷したり、接合部マークを
作らない。
【0021】しかも、無端織布2が、専ら、平面性とか
平滑性に重点をおいて織り方や構成糸を選択できるの
で、紙の仕上げ面を良好にできるものである。
【0022】
【発明の効果】以上の如く、本発明は両端に接合ループ
を有する基布に繊維層をニードルパンチングにより結合
させてなる抄紙用シームフェルトであって、前記基布
が、偏平袋状に織成された無端織布の上布と下布との間
に、両端に接合ループを有する有端織布を介入し、か
つ、該有端織布の両端の接合ループを前記無端織布の上
布と下布との境界屈曲部の縦糸間の簾部分を通して外部
へ引き出してなるから、簡単に多重構造の基布が得ら
れ、高加圧下において、偏平化しないシームフェルトが
提供できる。
【0023】また、無端織布でループ付有端織布を包み
込むように重ね合わせているから、横糸のほつれが全く
ないシームフェルトを提供できる。さらに、無端織布で
ループ付の有端織布が被包された構成となっており、シ
ーム端部に切断糸端や折り返し部がないから、加圧下に
おいてシーム部と地部の厚み差がなくなり、紙へのマー
ク発生を防ぐことが可能となる。
【0024】さらにまた、厚みの不均一性がなくなるこ
とで吸引脱水ボックスでの引掛かりも大幅に減少でき、
シーム領域を覆うバット層の剥離も減少する。また、無
端織布と有端織布の両布の相互作用により高加圧下にお
いても偏平化を防ぐことが可能となり、搾水効果も充分
に持続できる。
【0025】さらにまた、ループ付織布の表裏から覆う
無端織布は寸法安定性を強く要求されないから、専ら、
平面性とか平滑性に重点をおいて縦糸・横糸を選択でき
るので紙の仕上げ面を良好にするなど、各種の優れた効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】接合ループ付の有端織布と偏平袋状の無端織布
からなる基布を略示的に示す側面図である。
【図2】基布に繊維層を層状に重ねてニードルパンチン
グにより一体化してなる本願フェルトの接合部の部分拡
大図である。
【図3】接合ループを有する有端織布の略示的斜視図で
ある。
【図4】偏平袋状の無端織布の略示的斜視図である。
【図5】無端織布でループ付有端織布を包み込むように
重ね合わせた状態の略示的斜視図である。
【符号の説明】
1 有端織布 1a 接合ループ 1b 接合ループ 11 縦糸 12 横糸 2 偏平袋状の無端織布 2a 上布 2b 下布 21 縦糸 22 横糸 23 簾部分 3 境界屈曲部 4 共通孔 5 芯線 6 繊維バット 7 ニードルパンチ 8 接合部 8a 切除部 8b カット部 B 基布 100 本願シームフェルト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に接合ループを有する基布に繊維層
    をニードルパンチングにより結合させてなる抄紙用シー
    ムフェルトであって、前記基布が、偏平袋状に織成され
    た無端織布の上布と下布との間に、両端に接合ループを
    有する有端織布を介入し、かつ、該有端織布の両端の接
    合ループを前記無端織布の上布と下布との境界屈曲部の
    縦糸間を通して外部へ引き出してなることを特徴とする
    抄紙用シームフェルト。
  2. 【請求項2】 前記有端織布は、接合ループの強度と寸
    法安定性を維持できるモノフィラメント或いはマルチフ
    ィラメントで構成したことを特徴とする請求項1に記載
    の抄紙用シームフェルト。
  3. 【請求項3】 前記無端織布は、マルチフィラメント、
    紡毛糸或いはモノフィラメント撚糸で構成したことを特
    徴とする請求項1または2に記載の抄紙用シームフェル
    ト。
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