JP3360015B2 - 電源立ち上げ方法および電源立ち上げ装置 - Google Patents

電源立ち上げ方法および電源立ち上げ装置

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JP3360015B2 JP04771898A JP4771898A JP3360015B2 JP 3360015 B2 JP3360015 B2 JP 3360015B2 JP 04771898 A JP04771898 A JP 04771898A JP 4771898 A JP4771898 A JP 4771898A JP 3360015 B2 JP3360015 B2 JP 3360015B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源断後の電源立
ち上げ方法および電源立ち上げ装置に関し、特に、冗長
システムによる回線において電源断後の電源再立ち上げ
時に回線を選択する電源立ち上げ方法および電源立ち上
げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の電源立ち上げ装置の概略
構成を示すブロック図である。図3に示すように、従来
の電源立ち上げ装置1は、0系と1系の同一系統の二つ
の入力回線の回線状態を監視する回線監視回路2と、0
系あるいは1系の何れかの入力回線を選択して選択系出
力回線として出力する回線選択回路3と、回線選択回路
3が選択する入力回線を指示する選択系設定回路4とを
有している。
【0003】この電源立ち上げ装置1により、選択系設
定回路4を構成する例えば手動スイッチ等を操作して、
電源断後の電源の再立ち上げ時に冗長構成の回線から正
常に機能する接続回線を選択することができる。
【0004】また、特開平03−211631号公報に
開示された情報処理システムのように、メモリ一等で選
択回線情報を記憶させておいて電源再立ち上げ時に回線
を選択させる方法もある。この場合、システムの電源断
時、電源断の直前に運用系とその予備系の各サブシステ
ムの内の何れがシステムに接続され使用されていたかを
記憶しておき、電源再立ち上げ時にその接続状態を再現
することができる。
【0005】上述した電源立ち上げ装置1においては、
回線の選択に際し、手動スイッチ等や他の制御装置から
の選択信号の入力による強制的な制御を併用したり、予
め優先選択系に強制的に制御してから電源を断する等の
操作を介在させる必要があり、自動的に再選択されるも
のではなかった。また、メモリ一等で選択回線情報を記
憶させるものにおいては、再選択した回線が電源の再投
入時に障害に陥っていた場合までは想定されていなかっ
た。
【0006】ところで、0系や1系等で冗長の通信回線
を切り替え選択する装置において、増設や障害調査等で
電源断の必要が生じた場合、電源断の前も電源立ち上げ
後も回線が正常に機能していれば、運用上の監視の容易
性や利便性から電源断の前後で自動的に同一の回線を選
択する方がよい。また、電源断の前は正常であった回線
が電源立ち上げ時に何らかの障害が発生して正常に機能
しない場合は、他の正常な回線を選択できるようにして
回線の復旧を早める必要性も生じている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、立ち上
げ後の回線の再選択が、手動による操作で行われあるい
は回線状況に関係無く行われると、人為的ミスによる選
択の間違いや選択後にも速やかな回線復旧ができない状
況が生じてしまう。
【0008】本発明の目的は、人為的ミスによる選択の
間違いや選択後にも速やかな回線復旧ができない状況を
生じさせない電源立ち上げ方法および電源立ち上げ装置
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る電源立ち上げ方法は、冗長システムに
よる回線状態の監視により得られた回線監視情報に基づ
き回線を選択する電源立ち上げ方法において、電源断後
の電源再立ち上げに際し、前記回線監視情報および電源
断前に接続されていた前接続回線情報に基づき、正常に
機能する前接続回線の選択、或いは前接続回線と同一系
統の正常に機能する回線の選択が行われ、電源再立ち上
げと殆ど同時に正常回線が選択されることを特徴として
いる。
【0010】上記構成を有することにより、回線監視情
報および電源断前に接続されていた前接続回線情報に基
づき、電源断する前に選択していた回線が正常な場合に
同一回線を、正常でない場合に同一系統の他の正常な回
線を選択することにより、電源再立ち上げと殆ど同時に
正常回線が選択されて電源の再立ち上げが行われる。こ
のため、人為的ミスによる選択の間違いや選択後にも速
やかな回線復旧ができない状況が生じない。
【0011】また、本発明に係る電源立ち上げ装置によ
り、上記電源立ち上げ方法を実現することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0013】図1は、本発明の実施の形態に係る電源立
ち上げ装置の概略構成を示すブロック図である。図1に
示すように、電源立ち上げ装置10は、冗長システムに
よる0系と1系の同一系統の二つの入力回線からの入力
信号を基に現在の回線状況を監視する回線監視回路(回
線監視手段)11と、回線監視回路11からの回線監視
情報aに基づき0系あるいは1系の何れかの入力回線を
選択して選択系出力回線として出力すると共に、何れの
入力回線を選択しているかの選択系情報bを後述する選
択系記憶回路14に出力する回線選択回路(回線選択手
段)12と、回線選択回路12が選択する入力回線を指
示する正常回線選択回路(正常回線選択手段)13とを
備えている。
【0014】正常回線選択回路13は、選択系記憶回路
14と、電圧監視回路15と、電源立ち上げ回線設定回
路16とからなり、回線選択回路12に対し、電源断後
の電源再立ち上げ時に電源断前に接続されていた前接続
回線と同一系統で正常な回線の選択を指示する。
【0015】選択系記憶回路14は、電源断時でも電源
断する前の情報を記憶することができる記憶手段、例え
ばラッチングリレーで構成され、電源断時でも電源断す
る前の回線選択系を記憶している。この回線選択情報c
は、電源立ち上げ回線設定回路16へ出力される。
【0016】電圧監視回路15は、電源の継(オン)/
断(オフ)の状況やそのタイミング、およびシステムが
まだ動作範囲にある内に回線電圧の降下や上昇を監視す
る。そして、電圧がある一定の閾値を越えた場合に、特
定の信号である作動信号dを選択系記憶回路14および
電源立ち上げ回線設定回路16へ出力する。
【0017】電源立ち上げ回線設定回路16は、回線監
視回路11からの回線監視情報a、選択系記憶回路14
からの前接続回線情報である回線選択情報c、および電
圧監視回路15からの作動信号dの入力により、電源断
する前に選択していた前接続回線が電源立ち上げ時も正
常であった場合、電源の再立ち上げ時に再度同一の回線
を選択する機能を有する。即ち、電源立ち上げ回線設定
回路16は、入力した各情報および信号により、0系あ
るいは1系の何れの入力回線を選択するかを決定し、そ
の制御信号eを回線選択回路12へ出力する。
【0018】従って、正常回線選択回路13は、回線監
視情報aおよび回線選択情報cに基づき、前接続回線が
正常に機能する場合は前接続回線の選択指令を、前接続
回線が正常に機能しない場合は前接続回線と同一系統の
正常に機能する回線の選択指令を、回線選択回路12に
出力する。
【0019】この制御信号eによる回線選択回路12の
制御は、回線監視情報a、回線選択情報cおよび作動信
号dに基づく全ての入力条件を総合的に判断して、ある
タイミングで行われるため、その制御情報が入力するま
での選択系は不定となり、どのような系を選択している
かは不定の立ち上げ条件により決定されることになる。
よって、その間の状態には一切関与しない。また、電圧
監視回路15が作動信号dによる出力制御を行うまで
は、電源立ち上げ回線設定回路16も何ら出力制御を行
わないため、回線の選択系は問わない。
【0020】次に、上記各回路の作動を説明する。図2
は、電源状態、電圧監視回路出力および回線監視回路出
力のタイミングチャートである。
【0021】図2に示すように、電源が断(論理不定)
のオフ状態になると、電圧監視回路出力がオフになり、
オフに伴う記憶制御により選択系記憶が行われる。選択
系記憶回路14には、電源断時に正常動作状態にあって
回線選択回路12により選択されていた1系の入力回線
情報が記憶される。この記憶制御の後に、回線監視回路
出力がオン状態、即ち1系の入力回線が正常でないこと
を示す警報を発した状態になる。この電源オフ状態にお
いては、選択された入力回線情報を選択系記憶回路14
によって維持するのみの状態となる。
【0022】その後、電源再立ち上げ(パワーオンリセ
ット)により電源が継のオン状態になる。電源再立ち上
げに伴う回線選択回路12の制御動作はあるタイミング
tで行われることから、そのタイミングtの後に入力回
線の選択制御が行われ電圧監視回路出力がオンになる。
このタイミングtの間、選択系は不定である。
【0023】電圧監視回路出力がオンになった時点で、
電源立ち上げ回線設定回路16は、回線監視情報a、回
線選択情報cおよび作動信号dに基づき選択する入力回
線を決定する。この時点で、回線監視回路出力がオフ状
態、即ち1系の入力回線が正常でないことを示す警報が
ない状態(図2参照)であるため、1系の入力回線が正
常であると判断され前接続回線と同一の1系の入力回線
の選択が指示される。
【0024】一方、電圧監視回路出力がオンになった時
点で、回線監視回路出力がオン状態、即ち警報を発した
ままの状態であった場合は、1系の入力回線が正常でな
いと判断されて、警報が無い方の回線である0系の入力
回線の選択が指示される。この0系の入力回線は、前接
続回線と同一系統の正常な回線である。
【0025】なお、上記タイミングtは数十ミリセコン
ド(ms)であり、正常回線の選択は、電源再立ち上げ
と殆ど同時に行われる。
【0026】このように、回線選択回路12は、回線監
視情報aと制御信号eの入力により、通常の運用時は正
常系を選択し、電源再投入による再立ち上げ時は、電源
断する前に選択していた回線が正常な場合に同一回線
を、正常でない場合に同一系統の他の正常な回線を選択
することになる。
【0027】従って、本発明によれば、増設や障害調査
等により電源をオフ/オンした場合にも、電源断する前
の選択系を優先選択条件等に関係無く自動的に間違いな
く選択できるようになり、人為的ミスによる選択の間違
いが生じないので、運用上の監視の面で利便性が増加す
る。また、電源断する前の選択回線が電源再投入時に障
害に陥っていたとしても、その選択回線と同一系統の正
常な回線を選択できることから、回線選択後にも速やか
な回線復旧ができない状況が発生せず、通信障害等を素
早く回避できるようになる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回線監視情報および電源断前に接続されていた前接続回
線情報に基づき、電源断する前に選択していた回線が正
常な場合に同一回線を、正常でない場合に同一系統の他
の正常な回線を選択することにより、電源再立ち上げと
殆ど同時に正常回線が選択されて電源の再立ち上げが行
われることから、人為的ミスによる選択の間違いや選択
後にも速やかな回線復旧ができない状況を生じさせず、
運用上の監視の面で利便性が増加すると共に、通信障害
等を素早く回避できるようになる。また、本発明に係る
電源立ち上げ装置により、前述した電源立ち上げ方法を
実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電源立ち上げ装置の
概略構成を示すブロック図である。
【図2】電源状態、電圧監視回路出力および回線監視回
路出力のタイミングチャートである。
【図3】従来の電源立ち上げ装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 電源立ち上げ装置 11 回線監視回路 12 回線選択回路 13 正常回線選択回路 14 選択系記憶回路 15 電圧監視回路 16 電源立ち上げ回線設定回路 a 回線監視情報 b 選択系情報 c 回線選択情報 d 作動信号 e 制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−216048(JP,A) 特開 平5−308349(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 29/14 H04L 1/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冗長システムによる回線状態の監視により
    得られた回線監視情報に基づき回線を選択する電源立ち
    上げ方法において、 電源断後の電源再立ち上げに際し、前記回線監視情報お
    よび電源断前に接続されていた前接続回線情報に基づ
    き、正常に機能する前接続回線の選択、或いは前接続回
    線と同一系統の正常に機能する回線の選択が行われ、電
    源再立ち上げと殆ど同時に正常回線が選択され 前記回線監視情報、回線選択情報、及び回線電圧の監視
    により所定条件で出力される作動信号に基づき選択する
    回線を決定する時点で、回線が正常でないことを示す警
    報がない場合、回線が正常であると判断されて前接続回
    線と同一の回線の選択が指示され、前記警報を発したま
    まの場合、回線が正常でないと判断されて前接続回線と
    同一系統の正常な回線の選択が指示されることを特徴と
    する電源立ち上げ方法。
  2. 【請求項2】電源がオフ状態になるとオフに伴う記憶制
    御により、電源断時に正常動作状態にあって選択されて
    いた回線情報が記憶され、この記憶制御の後に、前記警
    報を発した状態になることを特徴とする請求項に記載
    の電源立ち上げ方法。
  3. 【請求項3】冗長システムによる回線の状態を監視する
    回線監視手段と、回線監視手段からの回線監視情報に基
    づき回線を選択する回線選択手段とを備えた電源立ち上
    げ装置において、 電源断後の電源再立ち上げに際し、前記回線監視情報お
    よび電源断前に接続されていた前接続回線情報に基づ
    き、正常に機能する前接続回線の選択、或いは正常に機
    能しない前接続回線と同一系統の正常に機能する回線の
    選択を行って、その選択指令を前記回線選択手段に出力
    し、電源再立ち上げと殆ど同時に正常回線を選択する正
    常回線選択手段を備え 前記正常回線選択手段は、 電源のオン/オフの状況やそのタイミング、及びシステ
    ムがまだ動作範囲にあ る内に回線電圧の降下や上昇を監
    視し、前記回線電圧がある一定の閾値を越えた場合に、
    選択する回線を決定するための作動信号を出力する電圧
    監視回路を備えたことを特徴とする電源立ち上げ装置。
  4. 【請求項4】前記正常回線選択手段は、 電源断時でも電源断する前の情報を記憶することができ
    る記憶手段で構成され、電源断時でも電源断する前の回
    線選択系を記憶している選択系記憶回路と、 前記回線監視手段からの回線監視情報、前記選択系記憶
    回路からの前接続回線情報である回線選択情報、及び前
    記作動信号の入力により、電源断する前に選択していた
    前接続回線が電源立ち上げ時も正常であった場合、電源
    の再立ち上げ時に再度同一の回線を選択する機能を有す
    る電源立ち上げ回線設定回路とを備えたことを特徴とす
    る請求項に記載の電源立ち上げ装置。
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