JP3359900B2 - 磁気トランスデューサー及び磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気トランスデューサー及び磁気記録再生装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一方向異方性を利用
した磁気トランスデューサーに関し、該磁気トランスデ
ューサーと該磁気トランスデューサーを使用し情報を読
み書きする磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気トランスデューサーの抵抗変化が、
非磁性層を介した磁性層間における伝導電子のもつスピ
ンに依存した電気伝導、及び、それに付随する層界面で
のスピン依存性散乱に帰される磁気抵抗効果が知られて
いる。この磁気抵抗効果は巨大磁気抵抗効果やスピンバ
ルブと呼ばれている。
【0003】欧州特許EP-490608A2号公報
は、スピンバルブ効果を利用した磁気トランスデューサ
ー(以下スピンバルブセンサーと称す。)を記載してい
る。このスピンバルブセンサーとは、非磁性膜によって
分離された強磁性膜(1)と強磁性膜(2)を含む適切
なる物質上に形成された積層構造を含有する。代表的な
スピンバルブセンサー層の積層構造は強磁性膜(2)/
非磁性膜/強磁性膜(1)/反強磁性膜である。ここ
で、最上層部が反強磁性膜、最下層が強磁性膜(2)で
ある。以下、積層膜の表記はこのように表現する。強磁
性膜のひとつ、例えば、強磁性膜(1)の磁化方向は外
部印加磁場ゼロで、強磁性膜(2)の磁化方向と垂直に
固定されている。この強磁性膜(1)の磁化方向の固定
は、反強磁性膜を隣接させて反強磁性膜と強磁性膜
(1)との界面で発生する交換結合によって強磁性膜
(1)に一方向異方性を付与することによりなされる。
そのため、強磁性膜(1)は固定層と呼ばれ、本明細書
においても固定層なる表現を用いることにする。固定層
の代表的な磁化の固定方向は浮上面と垂直な方向であ
る。
【0004】一方、強磁性膜(2)の磁化方向は外部磁
場によって自由に回転することができるために、自由層
と呼ばれている。スピンバルブセンサーでは磁性媒体か
ら発生する磁場を印加磁場として、この磁場に応じて自
由層の磁化方向が自由に回転し、結果、固定層の磁化方
向と自由層の磁化方向のなす角度に変化が生ずる。スピ
ンバルブセンサーはこれら固定層と自由層の磁化方向の
なす角度の変化に応じて電気抵抗が変化することを利用
して磁性媒体からの磁気的信号を電気的信号に変換する
磁気抵抗センサーである。
【0005】次に固定層用反強磁性膜について説明す
る。例えば特開昭54-10997号公報には強磁性N
iFe合金膜と反強磁性FeMn合金膜の交換結合は、
一方向異方性を生じ、NiFe合金膜の磁化曲線を原点
から磁場軸の方向にシフトさせることが開示されてい
る。また、この磁化曲線の原点からのシフト量を結合磁
界と定義し、本明細書でもこの結合磁界という表現を用
いることとする。
【0006】代表的な反強磁性膜としては、米国特許第
4103315号公報に面心立方晶構造を有する不規則
層のFeMn合金が開示されている。
【0007】さらに、特開平6-76247号公報に
は、反強磁性膜として体心正方晶構造を有するMn合金
が示されている。具体的には、NiMn(Mn量46-
60at.%)、MnPt(Mn量33-60 at.
%)、およびMnRh(Mn量50-65 at.%)合
金などが列挙されている。
【0008】さらに本発明に近い従来技術としては、米
国特許5726838号公報に、反強磁性膜としてNi
O膜が、特願平10-302263号公報に、反強磁性
膜として、NiO/Fe23積層膜が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】スピンバルブセンサー
の固定用強磁性膜と反強磁性膜との交換結合膜には、
(1)反強磁性膜が高耐触性を示すこと、(2)大きな
一方向異方性エネルギー定数を有すること(高結合磁
界)、(3)高ブロッキング温度を示すこと、(4)反
強磁性膜が高比抵抗を有すること、(5)反強磁性膜を
高交換結合特性を維持しつつ薄膜化できること、(6)
結合磁界を得るための熱処理温度が低いこと、である。
ここで、ブロッキング温度とは、結合磁界の消失する温
度と定義される。
【0010】上記従来技術、特願平10-302263
号公報によれば、NiO/Fe2 3積層膜と強磁性膜と
の交換結合膜は、上記(1)から(6)の条件を全て満
足すると開示されている。しかし、スピンバルブセンサ
ーの動作温度は100℃前後であり、センサとしての熱
的信頼性確保のためには、本温度付近での一方向異方性
エネルギー定数をエンハンスさせる必要がある。そのた
めには、一方向異方性エネルギー定数を向上させ、一方
向異方性エネルギー定数の温度特性を改善する必要があ
る。
【0011】そこで、本発明の目的は、強磁性膜と反強
磁性膜からなる交換結合膜の上記応用上の問題を解決す
るため、新しい一方向磁気異方性を有する反強磁性膜と
強磁性膜との交換結合膜を提供することにある。さらに
は、該交換結合膜を用いた磁気トランスデユーサーおよ
び、磁気記録再生装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明は強磁性体と該磁性体に密着する反強磁性体
との磁性積層膜(交換結合膜)を考える。本発明の目的
は、反強磁性膜の層構成をNiO/Fe23/CoOと
することにより達成される。さらに、本発明は、NiO
/Fe23/CoOより構成される反強磁性膜と、該反
強磁性膜により磁化方向が固定される第一の強磁性膜
と、非磁性材料からなる前記第一強磁性膜を磁気的に分
離する非磁性膜と、外部印加磁場に応じて磁化方向が自
由に変化する第二の強磁性膜と、前記第二の強磁性膜と
分割された電極と、を順次積層してなる磁気トランスデ
ユーサー、にすることによって達成される。
【0013】さらに、本発明は、情報を記録する磁気記
録媒体と、強磁性体と、該強磁性体に密着しNiO/F
23/CoOより構成される反強磁性体との磁性積層
膜(交換結合膜)を含む磁気トランスデユーサーからな
って、前記情報を読み取り、または書き込みする磁気ヘ
ッドと、該磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の所定位置
に移動させるアクチュエーター手段と、前記磁気ヘッド
が読み取りまたは書き込みする前記情報の送受信とアク
チュエーター手段の移動を制御する制御手段とを含み、
構成されることを特徴とする磁気記録再生装置、とする
ことによって達成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0015】まず、本実施例に関わる磁性積層膜(交換
結合膜)の作製方法について説明する。本実施例の磁性
積層膜はスパッタリング法により作製した。最も簡単な
膜の構成を図1に示す。基板100上に反強磁性膜10
2と強磁性膜101とを順次スパッタリングにより成長
させた。基板100はガラスを用いた。強磁性膜101
にはNiFe合金膜を用いた。反強磁性膜102は、反
強磁性膜1、反強磁性膜2、反強磁性膜3、より構成
し、それぞれ、NiO、Fe23、CoO膜を用いた。
最も代表的な膜構成はガラス/NiO(50nm)/F
23(2nm)/CoO(0.8nm)/NiFe
(6nm)である(以下、nmの単位は省略する。)。
【0016】図2に、本発明のガラス/NiO(50)
/Fe23(2)/CoO(0.8)/NiFe(6)
とした磁性積層膜(交換結合膜)の磁化曲線を示す。比
較のため、従来技術である、ガラス/NiO(50)/
NiFe(6)及びガラス/NiO(50)/Fe23
(2)/NiFe(6)とした磁性積層膜(交換結合
膜)の磁化曲線を示しておいた。本発明のガラス/Ni
O(50)/Fe23(2)/CoO(0.8)/Ni
Fe(6)の結合磁界は、従来技術のガラス/NiO
(50)/Fe23(2)/NiFe(6)、ガラス/
NiO(50)/NiFe(6)のそれと比べて大きい
のが確認できる。結合磁界の大きさから、一方向異方性
エネルギー定数の大きさを算出すると、ガラス/NiO
(50)/NiFe(6)、ガラス/NiO(50)/
Fe23(2)/NiFe(6)、ガラス/NiO(5
0)/Fe23(2)/CoO(0.8)/NiFe
(6)で、それぞれ、約0.09 erg/cm2、0.
15 erg/cm2、0.17 erg/cm2であり、
本発明のNiO(50)/Fe23(2)/CoO
(0.8)とした反強磁性積層構造とすることにより、
一方向異方性エネルギー定数を向上できることがわかっ
た。
【0017】図3は、本発明のガラス/NiO(50)
/Fe23(2)/CoO(0.8)/NiFe(6)
の一方向異方性エネルギー定数の温度依存性である。比
較のため、従来技術である、ガラス/NiO(50)/
NiFe(6)及びガラス/NiO(50)/Fe23
(2)/NiFe(6)とした一方向異方性エネルギー
定数の温度依存性を示しておいた。ガラス/NiO(5
0)/NiFe(6)、ガラス/NiO(50)/Fe
23(2)/NiFe(6)、ガラス/NiO(50)
/Fe23(2)/CoO(0.8)/NiFe(6)
の一方向異方性エネルギー定数が消失する温度、いわゆ
るブロッキング温度はいずれも約230℃であるが、本
発明のガラス/NiO(50)/Fe23(2)/Co
O(0.8)/NiFe(6)の室温での一方向異方性
エネルギー定数が大きい分、ガラス/NiO(50)/
Fe23(2)/CoO(0.8)/NiFe(6)の
一方向異方性エネルギー定数の温度特性は、従来技術の
ガラス/NiO(50)/NiFe(6)、ガラス/N
iO(50)/Fe23(2)/NiFe(6)のそれ
と比べて優れていることがわかった。
【0018】図4は、本発明の強磁性膜/反強磁性膜の
磁性積層膜(交換結合膜)と、非磁性膜を介して積層さ
れた強磁性膜からなる磁気トランスデユーサーの構造を
示す断面図である。これは、通称、スピンバルブセンサ
ーとよばれており、図中100は基板、121は外部磁
界によって磁化が自由に回転する強磁性膜(自由層)で
あり、CoFe膜である。101 は反強磁性膜によっ
て磁化の方向が固定されている強磁性膜(固定層)であ
り、CoFe膜である。122は固定層と自由層を分離
するための非磁性膜でCuよりなる。102は固定層の
磁化を一方向に向けるための反強磁性膜であり、反強磁
性膜1、反強磁性膜2、反強磁性膜3、を順次積層した
層で構成され、それぞれ、NiO膜、Fe23膜、Co
O膜である。125はこのトランスデユーサーに検出電
流を流すための電極である。固定層101および、自由
層121の膜厚はいずれも1-5nmであり、非磁性膜
122の膜厚は1-3nmである。反強磁性膜1の膜厚
は、25-50nm、反強磁性膜2の膜厚は1-4nm、
反強磁性膜3の膜厚は0.5-2nmである。本実施例の
ごとく、本構成よりなる磁気トランスデユーサーに本発
明の磁性積層膜(交換結合膜)を用いれば、一方向異方
性エネルギー定数の温度特性が優れていることから、熱
的信頼性に優れた高感度磁気トランスデユーサーを実現
できる。
【0019】上記実施例においては、本発明の磁性積層
膜(交換結合膜)をスピンバルブセンサーに適用した
が、いわゆる異方性磁気抵抗効果を用いたMRヘッドの
磁区制御膜に用いることが可能である。
【0020】さらに、本発明の磁性積層膜は所謂トンネ
ル型GMRセンサの固定層および固定層用反強磁性膜に
も適用できる。
【0021】さらに、本発明の磁性積層膜は、固定層1
01を強磁性層/Ru/強磁性層とした、いわゆる積層
フエリ型スピンバルブセンサの固定層用反強磁性膜にも
適用できる。
【0022】図5は、本発明による磁気トランスデユー
サーを用いた一実施例の磁気デイスク装置を示す図であ
る。磁気記録装置としての磁気デイスク装置に本発明に
よる磁気トランスデユーサーを適用した概要を示すもの
である。しかしながら、本発明の磁気トランスデユーサ
ーは、たとえば、磁気テープ装置などのような磁気記録
装置にも適用することが可能である。
【0023】図示した磁気デイスク装置は、同心円状の
トラックとよばれる記録領域にデータを記録するため
の、デイスク状に形成された磁気記録媒体としての磁気
デイスク10と、本発明による磁気トランスデユーサー
からなり、上記データの読み取り、書き込みを実施する
ための磁気ヘッド18と、該磁気ヘッド18を支え磁気
デイスク10上の所定位置へ移動させるアクチュエータ
ー手段と、磁気ヘッド18が読み取り、書き込みするデ
ータの送受信及びアクチェータ手段の移動などを制御す
る制御手段とを含み構成される。
【0024】さらに、構成と動作について以下に説明す
る。少なくとも一枚の回転可能な磁気デイスク10が回
転軸12によって支持され、駆動用モーター14によっ
て回転させられる。少なくとも一個のスライダー16
が、磁気デイスク10上に設置され、該スライダー16
は、一個以上設けられており、読み取り、書き込みする
ための磁気ヘッド18を支持している。
【0025】磁気デイスク10が回転すると同時に、ス
ライダー16がデイスク表面を移動することによって、
目的とするデータが記録されている所定位置へアクセス
される。スライダ16は、ジンバル20によってアーム
22にとりつけられる。ジンバル20はわずかな弾力性
を有し、スライダー16を磁気デイスク10に密着させ
る。アーム22はアクチュエーター24に取り付けられ
る。
【0026】アクチュエーター24としてはボイスコイ
ルモーター(以下、VCMと称す。)がある。VCMは
固定された磁界中に置かれた移動可能なコイルからな
り、コイルの移動方向および移動速度等は、制御手段2
6からライン30を介して与えられる電気信号によって
制御される。したがって、本実施例によるアクチュエー
ター手段は、例えば、スライダ16とジンバル20とア
ーム22とアクチュエーター24とライン30を含み構
成されるものである。
【0027】磁気デイスクの動作中、磁気デイスク10
の回転によってスライダー16とデイスク表面の間に空
気流によるエアベアリングが生じ、それがスライダー1
6を磁気デイスク10の表面から浮上させる。したがっ
て、磁気デイスク装置の動作中、本エアベアリングはジ
ンバル20のわずかな弾性力とバランスをとり、スライ
ダー16は磁気デイスク表面にふれずに、かつ磁気デイ
スク10と一定間隔を保って浮上するように維持され
る。
【0028】通常、制御手段26はロジック回路、メモ
リ、及びマイクロプロセッサなどから構成される。そし
て、制御手段26は、各ラインを介して制御信号を送受
信し、かつ磁気デイスク装置の種々の構成手段を制御す
る。例えば、モーター14はライン28を介し伝達され
るモーター駆動信号によって制御される。
【0029】アクチュエーター24はライン30を介し
たヘッド位置制御信号及びシーク制御信号等によって、
その関連する磁気デイスク10上の目的とするデーター
トラックへ選択されたスライダー16を最適に移動、位
置決めするように制御される。
【0030】そして、制御信号26は、磁気ヘッド18
が磁気デイスク10のデータを読み取り変換した電気信
号を、ライン32を介して受信し解読する。また、磁気
デイスク10にデータとして書き込むための電気信号
を、ライン32を介して磁気ヘッド18に送信する。す
なわち、制御手段26は、磁気ヘッド18が読み取りま
たは書き込みする情報の送受信を制御している。
【0031】なお、上記の読み取り、書き込み信号は、
磁気ヘッド18から直接伝達される手段も可能である。
また、制御信号として例えばアクセス制御信号およびク
ロック信号などがある。さらに、磁気デイスク装置は複
数の磁気デイスクやアクチュエーター等を有し、該アク
チュエーターが複数の磁気ヘッドを有してもよい。
【0032】以上詳術したように、本発明によれば、反
強磁性膜を反強磁性積層構造、NiO/Fe23/Co
Oで構成することにより、一方向異方性エネルギー定数
を向上させ、かつ一方向異方性エネルギー定数の温度特
性を改善できる効果がある。
【0033】さらに、一方向異方性エネルギー定数の温
度特性が改善できることから、本発明のNiO/Fe2
3/CoOより構成される反強磁性積層構をスピンバ
ルブセンサーなどの磁気抵抗トランスデユーサーに応用
した場合には、熱的信頼性に優れた高感度磁気トランス
デユーサー、さらには高記録密度磁気記録再生装置を提
供できる。
【0034】
【発明の効果】本発明における磁気トランスデユーサー
によれば、一方向異方性エネルギー定数を向上させ、か
つ一方向異方性エネルギー定数の温度特性を改善でき
る。
【0035】さらに、一方向異方性エネルギー定数の温
度特性が改善できることから、本発明をスピンバルブセ
ンサーなどの磁気抵抗トランスデユーサーに応用した場
合には、熱的信頼性に優れた高感度磁気トランスデユー
サー、さらには高記録密度磁気記録再生装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるNiO/Fe23/CoOより構
成される反強磁性膜と強磁性膜との磁性積層膜(交換結
合膜)を示す側断面図。
【図2】ガラス/NiO(50)/NiFe(6)、ガ
ラス/NiO(50)/Fe23(2)/NiFe
(6)、ガラス/NiO(50)/Fe23(2)/C
oO(0.8)/NiFe(6)膜の磁化曲線。
【図3】ガラス/NiO(50)/NiFe(6)、ガ
ラス/NiO(50)/Fe23(2)/NiFe
(6)、ガラス/NiO(50)/Fe23(2)/C
oO(0.8)/NiFe(6)膜の一方向異方性エネ
ルギー定数の温度依存性。
【図4】本発明の強磁性膜/反強磁性膜の磁性積層膜
(交換結合膜)と、非磁性膜を介して積層された強磁性
膜からなる磁気トランスデユーサーの構造を示す断面
図。
【図5】本発明による磁気トランスデユーサーを用いた
実施例の磁気デイスク装置。
【符号の説明】
10 磁気デイスク、12 回転軸、14 モーター、1
6 スライダー、18 磁気ヘッド、20 ジンバル、
22 アーム、24 アクチュエーター、26 制御手
段、28、30、32 ライン、100 基板、101
強磁性膜(固定層)、102 NiO/Fe23/Co
Oより構成される反強磁性積層膜、121 強磁性膜
(自由層)、122 非磁性膜、125 信号検出電
極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−168250(JP,A) 特開 平9−16920(JP,A) 特開2000−133858(JP,A) 日本応用磁気学会誌,2000年,Vo l.24,No.10,pp.1319−1322 IEEE Transactions on Magnetics,1998年7 月,Vol.34,No.4,pp.954 −956 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 43/08 G01R 33/09 G11B 5/39 H01F 10/08 H01F 10/32 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性体と該強磁性体に密着する反強磁性
    体とを有する積層膜を含み、前記反強磁性体は、NiO
    層、Fe23層及びCoO層を順次積層したことを特徴
    とする磁気トランスデューサー。
  2. 【請求項2】反強磁性膜と、反強磁性膜により磁化方向
    が固定される強磁性膜あるいは強磁性層/Ru層/強磁
    性層を有する積層膜からなる第一の磁性膜と、非磁性で
    あって該第一の磁性膜を磁気的に分離する非磁性膜と、
    外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する第二の強磁
    性膜と、電極とを有し、前記反強磁性膜は、NiO層、
    Fe23層及びCoO層を順次積層したことを特徴とす
    る磁気トランスデューサー。
  3. 【請求項3】前記NiO層の膜厚が25-30nm 、F
    23層の膜厚が1-4nm 、CoO層の膜厚が0.5
    -1nmであることを特徴とする請求項1又は2記載の
    磁気トランスデューサー。
  4. 【請求項4】情報を記録する磁気記録媒体と、前記情報
    を読み取りまたは書き込みする、請求項1、2又は3に
    記載の磁気トランスデューサーを少なくとも一つ有する
    磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の所
    定の位置へ移動させるアクチュエーター手段とを有する
    ことを特徴とする磁気記録再生装置。
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IEEE Transactions on Magnetics,1998年7月,Vol.34,No.4,pp.954−956
日本応用磁気学会誌,2000年,Vol.24,No.10,pp.1319−1322

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