JP4281310B2 - 磁気抵抗効果素子及びそれを用いた磁気ヘッド、磁気記録再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CPP構造の磁気抵抗効果素子及びそれを用いた磁気ヘッド、磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、いわゆる「スピンバルブタイプ」のCPP−GMR素子の概略を説明する。CPP−GMR素子は、導電性非磁性中間層によって分離された強磁性膜(1)と強磁性膜(2)を含む適切なる物質上に形成された積層構造を含有する。代表的なスピンバルブタイプのCPP−GMR素子の積層構造は、下部電極/強磁性膜(1)/非磁性中間層/強磁性膜(2)/反強磁性膜/上部電極である。ここで、最上層が上部電極、最下層が下部電極であり、以下の積層膜もこのように表記する。強磁性膜のひとつ、強磁性膜(2)の磁化方向は、外部印加磁場ゼロで、強磁性膜(1)の磁化方向と垂直に固定されている。この強磁性膜(2)の磁化方向の固定は、反強磁性膜を隣接させ、反強磁性膜と強磁性膜(2)との交換結合により、強磁性膜(2)に一方向異方性エネルギー(あるいは、交換バイアス、結合磁界、とも呼ばれている)を付与することによりなされる。そのため、強磁性膜(2)は固定層と呼ばれており、本明細書においても、固定層なる表現を用いることにする。
【0003】
固定層の代表的な磁化の固定方向は浮上面(媒体対抗面)と垂直な方向である。一方、強磁性膜(1)の磁化方向は、外部印加磁場によって自由に回転することができるために、自由層と呼ばれている。CPP−GMR素子では、磁性媒体から発生する磁場を印加磁場として、この磁場に応じて自由層の磁化方向が自由に回転し、結果、固定層の磁化方向と自由層の磁化方向のなす角度に変化が生ずる。CPP−GMR素子は、これら固定層と自由層の磁化方向のなす角度の変化に応じて電気抵抗が変化することを利用して磁性媒体からの磁気的信号を電気的信号に変換する磁気抵抗トランスデューサーである。
【0004】
実用的なCPP−GMR素子が、例えば、ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス誌、Vol.89、pp.6943-6945、(2001)号公報に開示されている。少なくとも、下部電極上に、PdPtMn反強磁性膜と、該反強磁性膜により磁化方向が固定されるCoFeB膜より構成される固定層と、Cu非磁性中間層と、外部磁場に応じて磁化方向が自由に変化するCoFeB膜より構成される自由層と、上部電極と、を含み、順次積層して構成された、いわゆる「スピンバルブタイプ」のCPP−GMR素子が開示されている。同公報によると、そのCPP−GMR素子の磁気抵抗変化(以下、MR比と呼ぶ。)は、約2%との記載がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
記録密度の十分に高い磁気記録再生装置を実現するためには、従来構造より高出力なCPP−GMR素子を実現する必要がある。高出力(高MR比)なCPP−GMR素子を得る一手段として、スピン分極率Pが1とされているハーフメタルを強磁性膜(固定層あるいは自由層の強磁性膜)として用いる方法がある。MR比は、スピン分極率Pが大きいほど大きくなる、とされているためである。なお、従来技術のCIP−GMR素子、CPP−GMR素子、及び上記公報記載に適用されている、自由層、及び固定層の金属強磁性膜のスピン分極率Pは、約0.3程度と小であり、ハーフメタルのスピン分極率P=1と比べると極めて小さい。
【0006】
ハーフメタル強磁性膜としては、Fe3O4(マグネタイト)膜、CrO2(クロマイト)、La0.7Sr0.3MnO3(LSMO、マンガナイト)などが知られている。ここで、Fe3O4膜、CrO2膜、LSMO膜のキュリー温度(TC)は、それぞれ、約850 K、395 K、360 Kである。実用化のためにはCPP−GMR素子動作温度(約100℃)よりも十分に高いTCを所有している材料を選択しなけらばならず、本観点から、実用的ハーフメタル強磁性膜は、十分に高いTCを有するFe3O4膜に限られる。
【0007】
そして、Fe3O4膜を用いての実用的ハーフメタルFe3O4膜適用CPP−GMR素子を実現するためには、いわゆる「スピンバルブタイプ」のCPP−GMR素子としなければならない。スピンバルブタイプのCPP−GMR素子を実現するためには、ハーフメタルFe3O4膜を適当な反強磁性膜でもって固定層化しなくてはならない。
【0008】
Fe3O4膜を反強磁性膜でもって固定層化するためには、(1)Fe3O4膜に十分に大きな一方向異方性定数(Ke)[結合磁界(Hex)]を付与できる磁性積層膜構成とすること、(2)Fe3O4膜から反強磁性膜への酸素拡散を防止できる磁性積層膜構成とすること、の2つを同時に満足する必要がある。そこで、筆者らは、これらを満足できるハーフメタルFe3O4膜適用CPP−GMR素子構造を提案し、さきに何件か特許出願した。少なくとも下部電極/自由層/導電性非磁性中間層/Fe3O4膜/金属強磁性膜/反強磁性膜/上部電極を含み構成されるハーフメタルFe3O4膜適用CPP−GMR素子、或いは、少なくとも下部電極/反強磁性膜/金属強磁性膜/Fe3O4膜/導電性非磁性中間層/自由層/上部電極を含み構成されるハーフメタルFe3O4膜適用CPP−GMR素子などを記載した。
【0009】
しかしながら、上記ハーフメタルFe3O4膜適用CPP−GMR素子においてのFe3O4膜は、たとえスピン分極率Pが1であっても、Spin Minorityバンドに属する電子が伝導電子を担っている状態であり、そのため単位体積あたりのd伝導電子の数が少ないという欠点があった。曰く、せっかく固定層を「金属強磁性膜(スピン分極率P≒0.3)→ハーフメタルFe3O4膜(スピン分極率P=1)」に変えても、単位体積あたりのd伝導電子の数が少ないことから、ハーフメタル特性(スピン分極率P=1)のうれしさを、MR比向上に充分に反映しきれていない、という欠点があった。〔ここで、Spin Minorityとは、以下のように定義される。
【0010】
磁性体のバンド構造は、↑Spinバンド構造(↑:上向き)と↓Spinバンド構造(↓:下向き)で構成され、↑Spinバンドと↓Spinバンドは分極したバンド構造を有している。↑Spinバンドに入っている電子数と↓Spinバンドに入っている電子数は異なり、これら↑Spinバンド、↓Spinバンドのうち、電子数の少ない方のバンドをSpin Minorityと称している。これに対し、電子数の多い方のバンドをSpin Majorityと称している。〕
そこで、本発明の目的は、Spin Minorityバンドに属する電子が伝導電子を担っているがために単位体積あたりのd伝導電子の数が少なくなってしまう、という従来技術の欠点を克服するため、Spin Majorityバンドに属する電子が伝導電子を担うことができるようにして単位体積あたりのd伝導電子の数を大とし、これにより、従来構造より高出力(高MR比)なCPP−GMR素子を提供することにある。さらには、該CPP−GMR素子を用いた磁気記録再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る磁気抵抗効果素子、これを備える磁気ヘッド、磁気記録録再生装置では、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する自由層と、導電性非磁性中間層と、CrO2膜又はLaSrMnO3膜と、Fe3O4膜と、金属強磁性膜と、反強磁性膜とを順次積層してなる磁気抵抗効果素子を有することを主な構成要件とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図8に示すように、ハーフメタル強磁性体として、Fe3O4(マグネタイト)、CrO2(クロマイト)、La0.7Sr0.3MnO3(LSMO、マンガナイト)が知られている。ここで、Fe3O4、CrO2、LSMOのキュリー温度(TC)は、それぞれ、約850K、395K、360Kである(図8参照)。実用化のためにはCPP−GMR素子動作温度(約100℃)よりも十分に高いTCを所有している材料を選択しなけらばならず、本観点から、実用的ハーフメタル強磁性膜は、十分に高いTCを有するFe3O4膜に限られる。
【0013】
一方、Fe3O4のd伝導電子はSpin Minorityバンドにある電子であり、CrO2、LSMOのd伝導電子はSpin Majorityにある電子である。よって、Fe3O4のd伝導電子の数は、CrO2、LSMOのd伝導電子の数に比べて少ないという欠点がある。概算すると、Fe3O4、CrO2、LSMOの単位体積あたりのd伝導電子の数は、それぞれ、約1.40×1021、5.62×1023、1.02×1022 (ヶ/cm3)〔×106 ヶ/m3〕である(詳細は後で説明する)。Spin Minorityバンドに属する電子が伝導電子を担っているFe3O4のd伝導電子の数は、Spin Majorityバンドに属する電子が伝導電子を担っているCrO2、LSMOのd伝導電子の数に比べ、圧倒的に少ない(1〜2桁少ない)ことがわかる。
【0014】
以上、ハーフメタルFe3O4は、実用に耐える充分に高いTCを有するメリットを有するが、反面、Spin Minorityバンドに属する電子が伝導電子を担っているがために単位体積あたりのd伝導電子の数が少なく、ハーフメタル特性(スピン分極率P=1)をMR比向上に充分に反映しきれていないというデメリットのあることを明らかにした。
【0015】
そこで、本発明では、「高TCと、単位体積あたりのd伝導電子の数の増大」の相克を目指した。曰く、「高TCと、単位体積あたりのd伝導電子の数の増大」を相克できる人工ハーフメタル(積層ハーフメタル)の創製を目指した。
【0016】
図1、及び2に、本発明に係わる積層ハーフメタルの実施例を示す。図1は、極薄CrO2膜、或いはLSMO膜501上にFe3O4膜500を形成した積層ハーフメタル(ここで、極薄CrO2膜、或いはLSMO膜が、導電性非磁性中間層に接する)、図2は、Fe3O4膜500上に極薄CrO2膜、或いはLSMO膜501を形成した積層ハーフメタルである(ここで、極薄CrO2膜、或いはLSMO膜が、導電性非磁性中間層に接する)。Fe3O4膜500の膜厚は5-15nmと厚く、一方のCrO2膜、或いはLSMO膜501の膜厚は0.5-2 nmと極薄である。
【0017】
上述したように、CrO2膜、LSMO膜のTCは、約395K、360Kと低く、単膜では使い物にならない。しかしながら、厚いFe3O4膜に隣接し、下側、或いは上側に、極薄CrO2膜、或いはLSMO膜を設け、「極薄CrO2、或いはLSMO/Fe3O4積層構成」、「Fe3O4/極薄CrO2、或いはLSMO積層構成」とすることにより、極薄CrO2膜、或いはLSMO膜に高TC≒850Kを付与することが可能である。曰く、CrO2膜、或いはLSMO膜が極薄である場合には、CrO2膜、或いはLSMO膜のTCは、Fe3O4膜の高TC≒850 Kを引きずることが可能である。
【0018】
一方、「極薄CrO2、或いはLSMO/Fe3O4積層構成」(図1)、「Fe3O4/極薄CrO2、或いはLSMO積層構成」(図2)とした積層ハーフメタルでは、導電性非磁性中間層に接するハーフメタルは、CrO2膜、或いはLSMO膜である。CrO2膜、或いはLSMO膜は、Spin Majorityバンドに属する電子が伝導電子を担っており、Spin Minorityバンドに属する電子が伝導電子を担っているFe3O4膜に比べ、単位体積あたりのd伝導電子の数が多い(図8)。上述したが、CrO2膜、LSMO膜の単位体積あたりのd伝導電子の数は約5.62×1023、1.02×1022(ヶ/cm3)〔×106ヶ/m3〕であり、Fe3O4膜の単位体積あたりのd伝導電子の数約1.40×1021(ヶ/cm3)〔×106ヶ/m3〕に比べて、1−2桁も多い。
【0019】
以上から、「極薄CrO2、或いはLSMO/Fe3O4積層構成」(図1)、「Fe3O4/極薄CrO2、或いはLSMO積層構成」(図2)とした積層ハーフメタルとし、かつ極薄CrO2膜、或いはLSMO膜を導電性非磁性中間層に接するような構成とすることにより、「高TCと、単位体積あたりのd伝導電子の数の増大」を相克できた。
【0020】
次に、Fe3O4膜、CrO2膜、LSMO膜の単位体積あたりのd伝導電子の数の概算値について説明する。
【0021】
(i)Fe3O4膜の場合
Fe3O4は、スピネル結晶AB2O4を有しており、Fe3+(Fe2+Fe3+)O4と表記される〔( )の前のFe3+:Aサイト、( )内のFe2+、Fe3+:Bサイト〕。Fe3O4は、Bサイトのみが伝導に寄与しており、伝導はBサイト中のFe2+とFe3+との間のホッピング伝導により行われる。図5に、伝導に寄与しているBサイトのFe2+とFe3+の基底状態を示す。Fe2+は6ヶのd電子を有しており、このうち5ヶがSpin Majorityバンドに入り(3ヶはdε軌道、2ヶはdγ軌道)、1ヶがSpin Minorityバンド(dε軌道)に入る。一方、Fe3+は5ヶのd電子を有しており、5ヶともSpin Majorityバンドに入る(3ヶはdε軌道、2ヶはdγ軌道)。
【0022】
Fe2+、及びFe3+ともに、Spin Majorityバンドには、d電子が5ヶフルに入ってしまうことから、局在し、結果、Spin Majorityバンドに属する5ヶのd電子はInsulatorとなる。一方、Fe2+、及びFe3+ともに、Spin Minorityバンドには、ホッピング伝導により、平均0.5ヶのd電子が入り、Half-metallic伝導を示す(図5では、Fe2+に1ヶ、Fe3+に0ヶ入るとして記述しているが、実際にはホッピング伝導により平均化され、それぞれ0.5ヶずつ入る)。よって、Fe3O4膜の単位体積あたりのd伝導電子の数は、
〔(Fe3O4単位格子あたりのBサイトのFe2+の数 ×0.5ヶ)+(Fe3O4単位格子あたりのBサイトのFe3+の数×0.5ヶ)〕/(Fe3O4単位格子の体積)≒1.40×1021(ヶ/cm3)〔×106ヶ/m3〕と概算される。
【0023】
(ii)CrO2膜の場合
CrO2は、ルチル結晶を有しており、Crイオンの価数は4価である。図6に、Cr4+の基底状態を示す。Cr4+は2ヶのd電子を有しており、2ヶともSpin Majorityバンドに入る(2ヶともdε軌道)。この2ヶのd電子は、隣接するCr4+−Cr4+間同志に働く強磁性的相互作用に伴う伝導により、Half-metallic伝導を示す(dε軌道に3ヶフルにd電子が入ってしまうと局在し、Insulatorとなってしまうが、dε軌道に2ヶのd電子が入っている状態であり、このため隣接するCr4+−Cr4+間同志で電子のやりとりを行うことができ、Half-metallic伝導を示す)。よって、CrO2膜の単位体積あたりのd伝導電子の数は、
(CrO2単位格子あたりのCr4+の数 ×2ヶ)/(CrO2単位格子の体積)≒5.62×1023(ヶ/cm3)〔×106ヶ/m3〕と概算される。
【0024】
(iii)LSMO膜の場合
LSMO膜は、ペロブスカイト結晶を有しており、Mnイオンの価数は、3価と4価が半々である。図7に、Mn3+とMn4+の基底状態を示す。Mn3+は4ヶのd電子を有しており、4ヶともSpin Majorityバンドに入る(3ヶはdε軌道、1ヶはdγ軌道)。一方、Mn4+は3ヶのd電子を有しており、3ヶともSpin Majorityバンドに入る(3ヶともdε軌道)。
【0025】
Mn3+、及びMn4+ともに、dε軌道には、d電子が3ヶフルに入ってしまうことから、局在し、結果、dε軌道に属する3ヶのd電子はInsulatorとなる。一方、Mn3+、及びMn4+ともに、dγ軌道には、隣接するMn3+−Mn4+間に働く二重交換相互作用に伴う伝導により、平均0.3ヶのd電子が入り、Half-metallic伝導を示す(図7では、Mn3+に1ヶ、Mn4+に0ヶ入るとして記述しているが、実際には、Mn3+−Mn4+間二重交換相互作用に伴う伝導などにより平均化され、それぞれ0.3ヶずつ入っている)。よって、LSMO膜の単位体積あたりのd伝導電子の数は、
〔(LSMO単位格子あたりのMn3+の数 ×0.3ヶ)+(LSMO単位格子あたりのMn4+の数×0.3ヶ)〕/(LSMO単位格子の体積)≒1.02×1022(ヶ/cm3)〔×106ヶ/m3〕と概算される。
【0026】
以上、Spin Majorityバンドに属する電子が伝導電子を担っているCrO2、LSMOのd伝導電子の数は、Spin Minorityバンドに属する電子が伝導電子を担っているFe3O4のd伝導電子の数に比べ、1−2桁多いことを明らかにした。
【0027】
次に、上述の「高TCと、単位体積あたりのd伝導電子の数の増大」を相克できる積層ハーフメタルを実CPP−GMR素子に適用した。以下、代表的な実施例を示す。
【0028】
(実施例1)
図3は、本発明の、少なくとも、下部電極100上に、シード層200と、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する自由層300と、導電性非磁性中間層400と、極薄CrO2膜、或いはLSMO膜501と、Fe3O4膜500と、金属強磁性膜600と、反強磁性膜700(或いは、Ru膜/金属強磁性膜/反強磁性膜で構成しても良い。いわゆる、「積層フェリ」と称されている構成。)と、上部電極800と、を順次積層してなる磁性積層膜を含み、構成されることを特徴とするCPP−GMR素子の拡大断面図である(媒体対抗面と平行方向の断面)。
【0029】
素子両端部では、バルクハウゼンノイスを抑制するための、例えば、アルミナ絶縁膜900/CoCrPtハード膜950/アルミナ絶縁膜900を配置してある。実施例1のCPP−GMR素子の代表的な材料、膜厚は、以下のとうりである。下部電極100は、たとえばRu膜より構成され、膜厚は50 nmである。シード層200は、たとえばAu膜より構成され、膜厚は10nmである。自由層300は、たとえばNiFe膜より構成され、膜厚は5 nmである。導電性非磁性中間層400は、たとえばAu膜より構成され、膜厚は5nmである。CrO2膜、或いはLSMO膜501の膜厚は、0.5-2nmである。Fe3O4膜500の膜厚は、5-15nmである。金属強磁性膜600は、たとえばNiFe膜より構成され、膜厚は3 nmである。反強磁性膜700は、PtMn、NiMn、CrMnPt、CrMnRh、CrMnPd、MnIr,PdPtMn、MnRhのいずれか一つの材料で構成され、膜厚は10-30nmである。上部電極800は、たとえばRu膜より構成され、膜厚は50nmである。
【0030】
実施例1では、固定層に「高TCと、単位体積あたりのd伝導電子の数の増大」を同時に満足できる積層ハーフメタルを適用し、積層ハーフメタル適用CPP−GMR素子(積層ハーフメタル:極薄CrO2膜、或いはLSMO膜501/Fe3O4膜500)としている。従来技術のハーフメタルFe3O4単膜適用CPP−GMR素子に比べ、TCを低下させることなく、d伝導電子の数を1−2桁向上できる。従来技術のハーフメタルFe3O4単膜適用CPP−GMR素子のMR比は数%のオーダーであるが、d伝導電子の数を1−2桁向上できることから、積層ハーフメタル適用CPP−GMR素子とすることで、数十%オーダーのMR比を得ることが可能となる。
【0031】
(実施例2)
図4は、本発明の、少なくとも、下部電極100上に、反強磁性膜700(或いは、反強磁性膜/金属強磁性膜/Ru膜で構成しても良い。いわゆる、「積層フェリ」と称されている構成。)と、金属強磁性膜600と、Fe3O4膜500と、極薄CrO2膜、或いはLSMO膜501と、導電性非磁性中間層400と、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する自由層300と、上部電極800と、を順次積層してなる磁性積層膜を含み、構成されることを特徴とするCPP−GMR素子の拡大断面図である(媒体対抗面と平行方向の断面)。素子両端部では、バルクハウゼンノイスを抑制するための、例えば、アルミナ絶縁膜900/CoCrPtハード膜950/アルミナ絶縁膜900を配置してある。実施例2のCPP−GMR素子の代表的な材料、膜厚は、以下のとうりである。下部電極100は、たとえばRu膜より構成され、膜厚は50nmである。
【0032】
反強磁性膜700は、PtMn、NiMn、CrMnPt、CrMnRh、CrMnPd、MnIr,PdPtMn、MnRhのいずれか一つの材料で構成され、膜厚は10-30 nmである。金属強磁性膜600は、たとえばNiFe膜より構成され、膜厚は3 nmである。Fe3O4膜500の膜厚は、5-15nmである。CrO2膜、或いはLSMO膜501の膜厚は、0.5-2 nmである。導電性非磁性中間層400は、たとえばAu膜より構成され、膜厚は5 nmである。自由層300は、たとえばNiFe膜より構成され、膜厚は5 nmである。上部電極800は、たとえばRu膜より構成され、膜厚は50 nmである。
【0033】
実施例2では、固定層に「高TCと、単位体積あたりのd伝導電子の数の増大」を同時に満足できる積層ハーフメタルを適用し、積層ハーフメタル適用CPP−GMR素子(積層ハーフメタル:Fe3O4膜500/極薄CrO2膜、或いはLSMO膜501)としている。従来技術のハーフメタルFe3O4単膜適用CPP−GMR素子に比べ、TCを低下させることなく、d伝導電子の数を1−2桁向上できる。従来技術のハーフメタルFe3O4単膜適用CPP−GMR素子のMR比は数%のオーダーであるが、d伝導電子の数を1−2桁向上できることから、積層ハーフメタル適用CPP−GMR素子とすることで、数十%オーダーのMR比を得ることが可能となる。
【0034】
(実施例3)
図9は、本発明によるCPP−GMR素子を用いた一実施例の磁気デイスク装置を示す図である。磁気記録装置としての磁気デイスク装置に本発明によるCPP−GMR素子を適用した概要を示すものである。しかしながら、本発明のCPP−GMR素子は、たとえば、磁気テープ装置などのような磁気記録装置、光磁気デイスク装置にも適用することが可能である。
【0035】
図示した磁気デイスク装置は、同心円状のトラックとよばれる記録領域にデータを記録するための、デイスク状に形成された磁気記録媒体としての磁気デイスク10と、本発明によるCPP−GMR素子からなり、上記データの読み取り、書き込みを実施するための磁気ヘッド18と、該磁気ヘッド18を支え磁気デイスク10上の所定位置へ移動させるアクチュエーター手段と、磁気ヘッド18が読み取り、書き込みするデータの送受信及びアクチェータ手段の移動などを制御する制御手段とを含み構成される。
【0036】
さらに、構成と動作について以下に説明する。少なくとも一枚の回転可能な磁気デイスク10が回転軸12によって支持され、駆動用モーター14によって回転させられる。少なくとも一個のスライダー16が、磁気デイスク10上に設置され、該スライダー16は、一個以上設けられており、読み取り、書き込みするための磁気ヘッド18を支持している。
【0037】
磁気デイスク10が回転すると同時に、スライダー16がデイスク表面を移動することによって、目的とするデータが記録されている所定位置へアクセスされる。スライダ16は、ジンバル20によってアーム22にとりつけられる。ジンバル20はわずかな弾力性を有し、スライダー16を磁気デイスク10に密着させる。アーム22はアクチュエーター24に取り付けられる。
【0038】
アクチュエーター24としてはボイスコイルモーター(以下、VCMと称す。)がある。VCMは固定された磁界中に置かれた移動可能なコイルからなり、コイルの移動方向および移動速度等は、制御手段26からライン30を介して与えられる電気信号によって制御される。したがって、本実施例によるアクチュエーター手段は、例えば、スライダ16とジンバル20とアーム22とアクチュエーター24とライン30を含み構成されるものである。
【0039】
磁気デイスクの動作中、磁気デイスク10の回転によってスライダー16とデイスク表面の間に空気流によるエアベアリングが生じ、それがスライダー16を磁気デイスク10の表面から浮上させる。したがって、磁気デイスク装置の動作中、本エアベアリングはジンバル20のわずかな弾性力とバランスをとり、スライダー16は磁気デイスク表面にふれずに、かつ磁気デイスク10と一定間隔を保って浮上するように維持される。
【0040】
通常、制御手段26はロジック回路、メモリ、及びマイクロプロセッサなどから構成される。そして、制御手段26は、各ラインを介して制御信号を送受信し、かつ磁気デイスク装置の種々の構成手段を制御する。例えば、モーター14はライン28を介し伝達されるモーター駆動信号によって制御される。
【0041】
アクチュエーター24はライン30を介したヘッド位置制御信号及びシーク制御信号等によって、その関連する磁気デイスク10上の目的とするデータートラックへ選択されたスライダー16を最適に移動、位置決めするように制御される。
【0042】
そして、制御信号26は、磁気ヘッド18が磁気デイスク10のデータを読み取り変換した電気信号を、ライン32を介して受信し解読する。また,磁気デイスク10にデータとして書き込むための電気信号を、ライン32を介して磁気ヘッド18に送信する。すなわち、制御手段26は、磁気ヘッド18が読み取りまたは書き込みする情報の送受信を制御している。
【0043】
なお、上記の読み取り、書き込み信号は、磁気ヘッド18から直接伝達される手段も可能である。また、制御信号として例えばアクセス制御信号およびクロック信号などがある。さらに、磁気デイスク装置は複数の磁気デイスクやアクチュエーター等を有し、該アクチュエーターが複数の磁気ヘッドを有してもよい。
【0044】
最後に、本発明に係わる導電性非磁性金属膜としては、上述したAu膜の他、Pt、Pd、Rh、Ir、Ag、Cu膜などの化学的に貴な元素で構成しても良く、これら2元以上の合金で構成しても良い。また、導電性非磁性金属膜として、このような化学的に貴な元素から構成される膜は、CrO2膜、或いはLSMO膜と化学的に反応しにくく、「導電性非磁性金属膜−CrO2膜、或いはLSMO膜界面」のCrO2膜、或いはLSMO膜のハーフメタル特性を、膜内部と同じような状態に保てる、という利点がある。
【0045】
さらに、本発明の金属強磁性膜は、上述したNiFe膜の他、Co、CoFe膜など、他の強磁性膜としても良いことはいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳述したように、「極薄CrO2、或いはLSMO/Fe3O4積層構成」(図1)、「Fe3O4/極薄CrO2 、或いはLSMO積層構成」(図2)とした積層ハーフメタルとし、かつ極薄CrO2膜、或いはLSMO膜を導電性非磁性中間層に接するような構成とすることにより、「高TCと、単位体積あたりのd伝導電子の数の増大」の相克できる。これにより、従来技術のハーフメタルFe3O4単膜適用CPP−GMR素子に比べ、TCを低下させることなく、d伝導電子の数を1−2桁向上できる。従来技術のハーフメタルFe3O4単膜適用CPP−GMR素子のMR比は数%のオーダーであるが、d伝導電子の数を1−2桁向上できることから、積層ハーフメタル適用CPP−GMR素子とすることで、数十%オーダーのMR比を得ることが可能となる。従って、従来構造よりも高出力なCPP−GMRヘッド、さらには高密度磁気記録再生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】極薄CrO2、或いはLSMO膜/Fe3O4膜とした磁性積層膜の拡大断面図。
【図2】Fe3O4膜/極薄CrO2、或いはLSMO膜とした磁性積層膜の拡大断面図。
【図3】「極薄CrO2、或いはLSMO/Fe3O4積層構成」積層ハーフメタル適用CPP−GMR素子の拡大断面図。
【図4】「Fe3O4/極薄CrO2、或いはLSMO積層構成」積層ハーフメタル適用CPP−GMR素子の拡大断面図。
【図5】Fe3O4におけるFe2+とFe3+の基底状態。
【図6】CrO2におけるCr4+の基底状態。
【図7】LSMOにおけるMn3+とMn4+の基底状態。
【図8】Fe3O4、CrO2、LSMOのキュリー温度、伝導電子の種類、単位体積あたりのd伝導電子の数。
【図9】本発明によるCPP−GMR素子を用いた実施例の磁気デイスク装置。
【符号の説明】
10 磁気デイスク、12 回転軸、14 モーター、16 スライダー、18 磁気ヘッド、20 ジンバル,22 アーム、24 アクチュエーター、26 制御手段、28,30,32 ライン、100 下部電極、200 シード層、300 自由層、400 非磁性中間層、500 Fe3O4膜(マグネタイト膜)、501 極薄CrO2、或いはLSMO膜、600 金属強磁性膜、700 反強磁性膜、800 上部電極、900 アルミナ膜、950 ハード膜。
Claims (4)
- 外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する自由層と、導電性非磁性中間層と、膜厚が0.5−2nmの極薄CrO 2 膜又は極薄LaSrMnO 3 膜と、Fe 3 O 4 膜と、金属強磁性膜と、反強磁性膜とを順次積層した磁気抵抗効果素子。
- 少なくとも、下部電極上に、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する自由層と、導電性非磁性中間層と、膜厚が0.5−2nmの極薄CrO 2 膜又は極薄LaSrMnO 3 膜と、Fe 3 O 4 膜と、金属強磁性膜と、反強磁性膜と、上部電極とを順次積層してなる磁気ヘッド。
- 前記磁気ヘッドは、記録ヘッドを有することを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッド。
- 情報を記録する磁気記録媒体と、
少なくとも、下部電極上に、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する自由層と、導電性非磁性中間層と、膜厚が0.5−2nmの極薄CrO 2 膜又は極薄LaSrMnO 3 膜と、Fe 3 O 4 膜と、金属強磁性膜と、反強磁性膜と、上部電極とを順次積層してなる磁気ヘッドと、
該磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の所定の位置へ移動させるアクチュエーター手段と、
前記磁気ヘッドが読み取りする前記情報の送受信とアクチェーター手段の移動を制御する制御手段とを備えることを特徴とする磁気記録再生装置。
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