JPH11112052A - 磁気抵抗センサ及びこれを用いた磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気抵抗センサ及びこれを用いた磁気記録再生装置

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JPH11112052A
JPH11112052A JP9265474A JP26547497A JPH11112052A JP H11112052 A JPH11112052 A JP H11112052A JP 9265474 A JP9265474 A JP 9265474A JP 26547497 A JP26547497 A JP 26547497A JP H11112052 A JPH11112052 A JP H11112052A
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Japan
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film
magnetoresistive sensor
alloy
magnetic layer
ferromagnetic
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JP9265474A
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Katsuro Watanabe
克朗 渡辺
Keishi Shigematsu
恵嗣 重松
Shigeru Tadokoro
茂 田所
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn

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Abstract

(57)【要約】 【課題】バルクハウゼンノイズがなく、再生特性の変動
が小さい磁気抵抗センサ及びそれを用いた磁気記録再生
装置を提供する。 【解決手段】硬磁性層として、少なくともCoを含む合
金を下地膜を設けずに用い、第2の強磁性膜に縦バイア
ス磁界を効率良く印加することができ、バルクハウゼン
ノイズがなく、再生特性の変動が小さいスピンバルブ構
造の磁気抵抗センサ。さらに、スピンバルブ構造の磁気
抵抗センサ積層膜の反強磁性膜に、体心立方格子,体心
正方格子または単純正方格子である反強磁性膜、あるい
は、Mnと、Cr,Ni,Pd,Ptから選ばれる少な
くとも1種類の元素を含む反強磁性膜を用いた磁気抵抗
センサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気的に情報を記
憶する磁気ディスク装置、及び記録された情報の再生に
用いられる磁気抵抗センサ及び磁気記録再生装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年の磁気ディスク装置の小型化,高密
度化の進行に伴い、面記録密度が急速に向上し、高密度
に記録された情報をも読み出すことができる磁気抵抗セ
ンサ、つまり磁気抵抗効果型ヘッド(MRヘッド)が実
用化されている。現在使われているMRヘッドは、19
75年出版のアイイーイーイー トランザクション オ
ン マグネティクスMAG−11巻の1039ページに
詳細に説明されている異方性磁気抵抗効果に基づき動作
するものであり、その電気抵抗は、磁気抵抗センサ積層
膜内の磁化の方向と信号検出電流の方向のなす角度θの
余弦の2乗,cos2θで変化することが知られている。
【0003】数Gb/in2 以上の面記録密度になると、
異方性磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗センサでは感度不
足が予想されるため、1989年出版のフィジカル レ
ビュー ビー 39巻の4828ページに紹介されてい
るような、非磁性導電性薄膜を介して積層された2層の
磁性膜の互いの磁化の方向のなす角度によって電気抵抗
が変化する巨大磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗センサの
研究開発が盛んに行われている。
【0004】巨大磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗センサ
においても、異方性磁気抵抗効果を用いた磁気抵抗セン
サと同様に、磁気抵抗センサ積層膜、特に磁気記録媒体
から作用する磁界によって、その磁化が回転する強磁性
膜における磁壁移動に起因するバルクハウゼンノイズを
抑制する必要がある。特開平3−125311 号に磁気抵抗セ
ンサ積層膜の両脇に硬磁性層を配置した構造が、特開平
7−57223号には強磁性材料層と反強磁性材料層の積層
膜、または硬磁性層を配置した構造が開示されている。
1995年出版のアイイーイーイー トランザクション
オン マグネティクス 31巻の2612ページに
は、非磁性導電性薄膜を介して積層された2層の磁性膜
のうちの一方をFeMn反強磁性膜で固定した、スピン
バルブ構造の磁気抵抗センサ積層膜の両端にCoCrP
t硬磁性層を設けた磁気抵抗センサについて記載されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の特開平3−1
25311 号は、異方性磁気抵抗効果により動作する磁気抵
抗センサ積層膜の両脇に硬磁性層を設けた磁気抵抗セン
サの構造に関するものであり、特開平7−57223号もま
た、異方性磁気抵抗効果により動作する磁気抵抗センサ
における、磁気抵抗センサ積層膜と、両脇に設けられる
縦方向バイアス層(強磁性材料層と反強磁性材料層の積
層膜、または硬磁性層)との接合部の形状について述べ
たものである。
【0006】異方性磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗セ
ンサ積層膜は、一般に基板側より、横バイアス膜,分離
膜,異方性磁気抵抗効果膜、及び保護膜からなってお
り、バルクハウゼンノイズを抑制するために縦バイアス
磁界を印加する異方性磁気抵抗効果膜が積層膜の上の方
に位置していること、及び、磁気抵抗センサ積層膜の全
膜厚の7割近くが、結晶構造が面心立方格子である横バ
イアス膜及び異方性磁気抵抗効果膜であることが特徴で
ある。縦方向バイアス層として用いられるCo合金が、
面心立方構造を有する膜の上に成膜されると、Coのc
軸が膜面と垂直方向に向いてしまい保磁力が劣化してし
まうため、体心立方構造を有するCrなどの下地膜を設
け、その上にCo合金を成膜することが行われている。
【0007】一方、スピンバルブ構造の磁気抵抗センサ
積層膜は、基板側より、第2の強磁性膜,非磁性導電
膜,第1の強磁性膜,反強磁性膜、及び保護膜からなっ
ており、必要によっては結晶配向を促進し特性を向上さ
せる目的で第2の強磁性膜の下にバッファ層を設けるこ
ともある。但し、その厚さは、バッファ層にセンス電流
が分流することにより出力電圧が低下するため、10n
m以下、望ましくは5nm程度と薄くしなければならな
い。この積層膜の特徴として、少なくとも第2の強磁性
膜,非磁性導電膜,第1の強磁性膜の3層は、その結晶
構造が面心立方格子であること、及び、縦バイアス磁界
を印加するのが第2の強磁性膜であり、積層膜の下の
方、即ち基板に近い方に位置することが挙げられる。
【0008】異方性磁気抵抗効果を利用した磁気抵抗セ
ンサ積層膜と比較すると、面心立方構造を有する磁性膜
からなることは共通しているが、縦バイアス磁界を印加
する磁性膜の位置が異なっている。硬磁性膜について考
えると、Co合金が面心立方構造を有する膜の上に成膜
されるため、保磁力が劣化するうえに、スピンバルブ構
造磁気抵抗センサ積層膜の場合には、下地膜を設けると
硬磁性層が第2の強磁性膜よりも上に位置するために、
縦バイアス磁界が有効に作用しないことが考えられるこ
とから、下地膜を設けずに硬磁性を得なければならない
という問題がある。
【0009】硬磁性層により縦バイアス磁界を印加した
スピンバルブ構造磁気抵抗センサが、1995年出版の
アイイーイーイー トランザクション オン マグネテ
ィクス 31巻の2612ページに記述されているが、
第1の強磁性膜の磁化の方向を拘束するために設けられ
る反強磁性膜として、結晶構造が面心立方格子であるF
eMn膜が用いられている。磁気抵抗センサの製造上、
反強磁性膜の側面またはエッチングされた面にCo合金
から成る硬磁性層が乗り上げることは避けられず、硬磁
性層の特性の劣化、及び外部磁界が作用したときの安定
性の劣化が懸念される。
【0010】本発明の目的は、スピンバルブ構造の磁気
抵抗センサ積層膜の両脇に、優れた硬磁性を有し、かつ
外部磁界に対しても安定な硬磁性層を設け、バルクハウ
ゼンノイズがなく、再生特性の変動が小さいスピンバル
ブ構造磁気抵抗センサ、及びそれを搭載した磁気記録再
生装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば以下のような磁気抵抗センサ及び磁
気記録再生装置が提供される。
【0012】すなわち、非磁性導電膜を介して第1の強
磁性膜と第2の強磁性膜が積層されており、前記第1の
強磁性膜の磁化の方向は固定されており、前記第2の強
磁性膜の磁化は外部磁界により回転し、前記第1の強磁
性膜の磁化の方向と前記第2の強磁性膜の磁化の方向の
相対的な角度が変わることによって電気抵抗が変化する
磁気抵抗センサ積層膜と、前記磁気抵抗センサ積層膜に
縦バイアス磁界を印加するために前記磁気抵抗センサ積
層膜の両脇に設けられた硬磁性層と、前記磁気抵抗セン
サ積層膜に信号検出電流を流すための電極と、前記磁気
抵抗センサ積層膜の電気抵抗変化を検知する手段を有す
る磁気抵抗センサにおいて、前記硬磁性層が少なくとも
Coを含む膜であり、下地膜を有することなく前記磁気
抵抗センサ積層膜の両脇に配置されていることを特徴と
する磁気抵抗センサ、及びこれを搭載した磁気記録再生
装置である。
【0013】ここで、第1の強磁性膜の磁化の方向を固
定するために、結晶構造が体心立方格子,体心正方格子
または単純正方格子である反強磁性膜、あるいは、Mn
と、Cr,Ni,Pd,Ptから選ばれる少なくとも1
種類の元素を含む反強磁性膜を、前記第1の強磁性膜と
直接接するように積層する。
【0014】また、硬磁性層は、Coと、Cr,Ni,
Pd,Ta,Re,Ptから選ばれる少なくとも1種類
の元素を含むCo合金、あるいは、これらの他に、さら
に、酸化アルミニウム,酸化シリコン,酸化チタン,酸
化ジルコニウム,酸化ハフニウム,酸化タンタル,窒化
アルミニウム,窒化シリコン,窒化チタン,窒化ジルコ
ニウム,窒化ハフニウム、窒化タンタルの内から選ばれ
た少なくとも1種類以上の化合物を含むCo合金を用い
る。
【0015】上述の構成を採用することにより、以下の
作用を生じることができる。
【0016】スピンバルブ構造の磁気抵抗センサ積層膜
は、前述のように、バッファ層,第2の強磁性膜,非磁
性導電膜,第1の強磁性膜,反強磁性膜,保護膜から構
成され、このうち少なくとも、第2の強磁性膜,非磁性
導電膜,第1の強磁性膜の3層は面心立方構造を有する
薄膜が用いられている。硬磁性層の磁気特性の劣化を抑
えて、さらに再生特性の外部磁界に対する安定性を確保
するためには、磁気抵抗センサ積層膜を面心立方構造以
外の結晶構造を有する薄膜で構成することが好ましい。
先に述べた3層は、良好な感度および外部磁界に対する
安定性を確保するためには面心立方構造を有する薄膜を
用いることが必要であるが、反強磁性膜は、第1の強磁
性膜の磁化を固定することができ、それが外部磁界に対
しても十分安定であれば、どのような結晶構造であって
もよい。
【0017】そのため、面心立方格子以外の結晶構造を
有する反強磁性膜、具体的には、体心立方格子,体心正
方格子、または単純正方格子を有する反強磁性膜、ある
いは、Mnと、Cr,Ni,Pd,Ptから選ばれる少
なくとも1種類の元素を含む反強磁性膜を用いることに
より、硬磁性層の特性劣化を抑えることができる。
【0018】また、硬磁性層から発生する縦バイアス磁
界を、効率よく第2の強磁性膜に作用させるためには、
硬磁性層と第2の強磁性膜が基板面からほぼ同じ高さに
あることが好ましく、これは、下地膜を設けなくとも大
きな保磁力が得られる硬磁性層によって実現できる。
【0019】このような硬磁性層について種々の検討を
行った結果、Coと、Cr,Ni,Pd,Ta,Re,
Ptから選ばれる少なくとも1種類の元素を含むCo合
金をバイアススパッタリング法により作成した場合に、
大きな保磁力が得られることを見出した。また、これら
の合金に、さらに、酸化アルミニウム,酸化シリコン,
酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化ハフニウム,酸化
タンタル,窒化アルミニウム,窒化シリコン,窒化チタ
ン,窒化ジルコニウム,窒化ハフニウム,窒化タンタル
の内から選ばれた少なくとも1種類以上の化合物を含む
Co合金の場合には、バイアスを印加しなくとも、優れ
た硬磁性が得られた。
【0020】以上のような硬磁性層を用いることによ
り、縦バイアス磁界が有効に作用するため、バルクハウ
ゼンノイズを抑え、再生特性の変動を小さくすることが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】まず、下地膜を必要としない硬磁
性膜について説明する。図1は、硬磁性層の特定の例で
あるCo−Cr−Pt合金(Co78.2Cr11.1
10.7)を、基板バイアスを印加しながらスパッタリン
グ法によりガラス基板上に作成したときの、保磁力H
c、及び、残留磁束密度と飽和磁束密度の比で定義され
る角型比Sと、基板バイアス電位(−V)との関係を示
したものである。なお、膜厚は20nmである。
【0022】Co−Cr−Pt合金は、Crなどの下地
膜上に成膜すると2000Oe程度またはそれ以上の大
きな保磁力が得られるが、基板バイアスを印加せずにガ
ラス基板上に成膜すると、850Oe程度の保磁力しか
得られない。基板バイアスを印加して成膜すると、保磁
力,角型比ともに向上し、−600Vの基板バイアスに
おいて、それぞれ1350Oe,0.88 の最大値を示
しており、磁気抵抗センサに十分適用できる特性が得ら
れている。X線回折により膜構造を調べたところ、基板
バイアス電位が大きくなるに従って、Co(002)の強
度が次第に弱くなっていることが確認され、磁化容易軸
であるc軸が膜面方向に傾いたことにより、特性が向上
したものと考えられる。
【0023】なお、膜厚20nmの図を示したが、より
厚い膜においても保磁力,角型比の大きさは異なるが、
基板バイアスを印加すると特性が向上するという傾向が
確認されている。さらに、本実験では、基板バイアス電
位が−600Vで最も特性が改善されているが、この値
は実験に用いた成膜装置,硬磁性材料に特有の値であ
り、他の実験条件では別の値になることもあり得るもの
であるが、基板バイアスを印加することにより特性が改
善されるという効果については変わりはない。
【0024】また、Co−Cr−Pt合金は、本発明の
特定の例であり、Co−Cr−Ta系合金,Co−Cr
−Ni系合金,Co−Pd系合金,Co−Re系合金、
またはCo−Pt系合金でも同様の効果が得られる。
【0025】図2は、Co−Cr−Pt合金(Co78.2
Cr11.1Pt10.7)ターゲット上にZrO2 チップを載
せて、スパッタリング法によりガラス基板上に膜厚20
nmの膜を作成したときの、保磁力Hc及び角型比S
と、ZrO2 含有量との関係を示したものである。ここ
で、横軸は、膜中のZr原子は酸素原子と結合して存在
していると考えられるため、ZrがZrO2 の形で存在
するものと仮定して表わしたものである。
【0026】ZrO2 を添加しないCo78.2Cr11.1
10.7の保磁力及び角型比は、それぞれ850Oe及び
0.70 であるが、ZrO2 含有量が増加するに従って
向上し、2mol%ZrO2 近傍で1650Oe及び0.9
2の最大値を示す。さらに添加量を増やすと、保磁力,
角型比ともに減少するが、6mol%ZrO2 までは Z
rO2 を添加しない膜よりも良好な特性を示す。ZrO
2 の添加により、Coの(100)の強度と(002)の
強度の比が小さくなっていることが、c軸が膜面方向に
傾いたことによりX線回折により確認されており、配向
性が変化することにより特性が向上するものと考えられ
る。
【0027】図3は、ZrO2の添加量を2.1mol%一
定として、Pt含有量を変えたときの保磁力の値を示し
たものである。Pt含有量が10at.%では1130O
eであるが、21at.% において最大値2350Oeを
とったのち、再び減少する。従って、Pt含有量として
は、20at.% 近傍が好ましい。なお、保磁力が最大を
示すときの組成は、Co68.6Cr8.6Pt20.7(ZrO2)
20.7であった。
【0028】なお、ここでは、化合物を添加する合金が
Co−Cr−Pt合金、化合物が酸化ジルコニウムであ
る場合について説明したが、これらは本発明の特定の実
施の形態であり、これらに限定されるものでない。化合
物を添加する合金としては、Co−Cr−Ta系合金,
Co−Cr−Ni系合金,Co−Ni−Pt系合金,C
o−Pd系合金,Co−Re系合金、またはCo−Pt
系合金が、化合物としては、酸化アルミニウム,酸化シ
リコン,酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化ハフニウ
ム,酸化タンタル,窒化アルミニウム,窒化シリコン,
窒化チタン,窒化ジルコニウム,窒化ハフニウム,窒化
タンタルの内から選ばれた少なくとも1種類以上の化合
物を用いても、同様の効果が得られる。
【0029】また、合金ターゲット上に化合物のチップ
を置いて成膜する方法を用いたが、合金に化合物を混入
させたターゲットを用いて作製する方法、または、合金
ターゲットと化合物ターゲットを同時に放電させて基板
上で化合物添加硬磁性膜を作製する方法などを用いても
良い。
【0030】次に、スピンバルブ構造磁気抵抗センサ積
層膜の両脇に硬磁性層を配置した場合を模擬するため
に、Co−Cr−Pt合金に化合物として酸化ジルコニ
ウムを添加した硬磁性層を表1に示す下地の上に成膜し
て、その特性を調べた。具体的には、(1)glass、
(2)glass/Ta5nm/Ni−Fe系合金7nm/
Co2nm/Cu2nm/Co3nm、(3)glass/T
a5nm/Ni−Fe系合金7nm/Co2nm/Cu
2nm/Co3nm/Fe−Mn系反強磁性膜15n
m、(4)glass/Ta5nm/Ni−Fe系合金7nm
/Co2nm/Cu2nm/Co3nm/Cr−Mn−
Pt系反強磁性膜40nmであり、(2)は反強磁性膜
を成膜していないスピンバルブ構造磁気抵抗センサ積層
膜であり、面心立方構造になっていると考えられ、
(3)は反強磁性膜として面心立方構造を有するFe−
Mn系反強磁性膜を成膜したもので、これも面心立方構
造になっていると考えられる。これに対し、(4)は、
反強磁性膜として面心立方構造ではなく、体心立方構造
またはそれが歪んだ結晶構造を有するCr−Mn−Pt
系反強磁性膜を成膜したものである。ここで、実際の磁
気抵抗センサでは、後に説明するようにリフトオフマス
ク材を形成した状態で硬磁性層を成膜するため、図4の
ように硬磁性層26は次第に膜厚が薄くなっていくこと
から、硬磁性層の膜厚を20nm、及び、これよりもさ
らに薄い10nmを選び検討した。膜厚20nmにおい
ては、(1)のglass上では、保磁力が2350Oe,
角型比が0.80であり、面心立方構造の上に成膜され
(2)及び(3)では、保磁力が約400Oe,角型比
が約0.50 と著しく劣化している。これに対し、面心
立方構造ではないCr−Mn−Pt系反強磁性膜の上に
成膜した場合には、保磁力が2100Oe,角型比が0.7
4 を示しており、特性の変化はわずかである。膜厚が
薄い10nmでは、Cr−Mn−Pt系反強磁性膜上で
は1920Oe,0.66 であり、膜厚20nmのとき
と比べても特性の劣化があまり見られない。以上のこと
から、硬磁性膜を面心立方構造を有する反強磁性膜を用
いた磁気抵抗センサ積層膜の両脇に配置した場合には、
特性が著しく劣化するため、バルクハウゼンノイズを抑
制することは困難と思われるが、Cr−Mn−Pt系反
強磁性膜などのように面心立方構造ではない反強磁性膜
を用いた磁気抵抗センサ積層膜の両脇に配置した場合に
は、glass(実際の磁気抵抗センサではアルミナなどの
絶縁膜)上、及び、反強磁性膜上のかなり膜厚が薄くな
るところまで優れた硬磁気特性を有するため、バルクハ
ウゼンノイズがなく、再生特性の変動が小さい磁気抵抗
センサが得られる。
【0031】
【表1】
【0032】図4は、本発明の磁気抵抗センサの一実施
形態の断面構造を示す図である。
【0033】セラミクスからなる非磁性基板の上に、絶
縁膜としてアルミナ膜を約10μm形成し、表面に精密
研磨を施して、下部シールド層としてスパッタリング法
によりCo−Zr−Nb系合金非晶質薄膜を約2μm形
成し、イオンミリングを用いて所定の形状に加工する。
さらに、下部ギャップ層としてアルミナ膜を0.1μm成
膜し(以上、不図示)、スピンバルブ構造磁気抵抗セン
サ積層膜の成膜を行う。即ち、下地層30としてTa薄
膜5nmを、第2の強磁性膜31としてNi−Fe系合
金薄膜7nmとCo薄膜2nmの積層膜を、非磁性導電
性薄膜32としてCu薄膜2nmを、第1の強磁性膜3
3としてCo薄膜3nmを、反強磁性膜34としてCr
−Mn−Pt系合金薄膜40nmを、保護膜35として
Ta薄膜3nmを、順次成膜した。
【0034】この磁気抵抗センサ積層膜上にリフトオフ
マスク材を形成し、所定の形状に加工した後、その両端
に、バルクハウゼンノイズを抑制するための硬磁性層2
6として、Co−Cr−Pt合金に化合物として酸化ジ
ルコニウムを添加した硬磁性膜50nmを形成する。こ
のときの特性は、保磁力1500Oe,角型比0.75であ
る。図3に示した膜厚20nmのときに比べ保磁力は低
下しているが、膜厚80nmまではこれと同様の特性が
得られる。次に、磁気抵抗効果積層膜の電気抵抗の変化
を読み出すため、Ta薄膜からなる電極17を形成した
後、リフトオフマスク材を除去する。さらに、厚さ0.
1μm のアルミナからなる上部ギャップ層(不図示)
と、厚さ約2μmのNi−Fe系合金からなる上部シー
ルド層(不図示)を順次形成し、その上部に絶縁膜(不
図示)を形成後、記録用の誘導型磁気ヘッドを作成する
が詳細は省略する。
【0035】素子形成完了後、第1の強磁性膜33であ
るCo薄膜と、反強磁性膜34であるCr−Mn−Pt
系合金薄膜の間に交換結合を生じさせるために、真空中
で3kOeの直流磁界を磁気抵抗センサ積層膜の素子高
さ方向(図4において紙面と垂直の方向)に印加しなが
ら、250℃,3時間の熱処理を行う。さらに、室温に
おいて、磁気抵抗効果積層膜の長さ方向(図4において
紙面と平行で、磁気抵抗センサ積層膜面と平行な方向)
に、5kOeの直流磁界を印加して硬磁性層26を着磁
する。この後、基板を切断し、スライダに加工して磁気
抵抗センサの作製を完了する。
【0036】以上のように作成した磁気抵抗センサにお
いて、バルクハウゼンノイズは観測されず、再生特性も
安定していることを確認できた。
【0037】本実施の形態では、硬磁性層26と電極1
7が同じ位置に形成されているが、図5のように、電極
17を硬磁性層26よりも内側に配置しても、本発明の
効果は変わるものではない。
【0038】また、本発明の硬磁性層は、図6のよう
に、まず硬磁性層を形成した後で、スピンバルブ構造磁
気抵抗センサ積層膜を形成して構成される磁気抵抗セン
サに用いることもできる。
【0039】図7は、本発明の磁気抵抗センサを適用し
た磁気ディスク装置の一実施形態の概略構造を示す図で
ある。ここでは、磁気記録再生装置としての磁気ディス
ク装置に本発明の磁気抵抗センサを適用した実施形態を
示すが、本発明の磁気抵抗センサは、例えば、磁気テー
プ装置等のような磁気記録再生装置にも適用可能なこと
は明らかである。
【0040】この磁気ディスク装置の概略構造を説明す
る。図7に示すように、磁気ディスク装置は、スピンド
ル202と、スピンドル202を軸として、等間隔に積
層された複数の磁気ディスク204a,204b,20
4c,204d,204eと、スピンドル202を駆動
するモータ203とを備えている。さらに、移動可能な
キャリッジ206と、キャリッジ206に保持された磁
気抵抗センサを備えた磁気ヘッド群205a,205
b,205c,205d,205eと、このキャリッジ
206を駆動するボイスコイルモータ213を構成する
マグネット208及びボイスコイル207と、これを支
持するベース201とを備えて構成させる。また、磁気
ディスク制御装置等の上位装置212から送出される信
号に従って、ボイスコイルモータ213を制御するボイ
スコイルモータ制御回路209を備えている。また、上
位装置212から送られてきたデータを、磁気ディスク
204a等の書き込み方式に対応し、磁気ヘッドに流すべき
電流に変換する機能と、磁気ディスク204a等から送
られてきたデータを増幅し、ディジタル信号に変換する
機能とを持つリード/ライト回路210を備え、このリ
ード/ライト回路210は、インターフェイス211を介
して、上位装置212と接続されている。
【0041】次に、この磁気ディスク装置において、磁
気ディスク204dのデータを読み出す場合の動作を説
明する。上位装置212から、インターフェイス211
を介して、ボイスコイルモータ制御回路209に、読み
出すべきデータの指示を与える。ボイスコイルモータ制
御回路209からの制御電流によって、ボイスコイルモ
ータ213がキャリッジ206を駆動させ、磁気ディス
ク204d上の指示されたデータが記憶されているトラ
ックの位置に、磁気ヘッド群205a,205b,205
c,205d,205eを高速で移動させ、正確に位置
付けする。この位置付けは、磁気ディスク204d上に
データとともに書き込まれているサーボ情報を磁気ヘッ
ド205dが読み取り、位置に関する信号をボイスコイ
ルモータ制御回路209に提供することにより行われ
る。また、ベース201に支持されたモータ203は、
スピンドル202に取り付けた複数の磁気ディスク20
4a,204b,204c,204d,204eを回転
させる。次に、ライト/リード回路210からの信号に
従って、指示された所定の磁気ヘッド205dを選択
し、指示された領域の先頭位置を検出後、磁気ディスク
204dのデータ信号を読み出す。この読み出しは、ラ
イト/リード回路210に接続されている磁気ヘッド2
05dが、磁気ディスク204dとの間で信号の授受を
行うことにより行われる。読み出されたデータは、所定
の信号に変換され、上位装置212に送出される。
【0042】ここでは、磁気ディスク204dのデータ
を読み出す場合の動作を説明したが、他の磁気ディスク
の場合も同様である。また、図7においては、5枚の磁
気ディスクからなる磁気ディスク装置を示してあるが、
必ずしも5枚である必要はない。
【0043】
【発明の効果】上述の通り本発明によれば、スピンバル
ブ構造の磁気抵抗センサにおいて、硬磁性層として、少
なくともCoを含む合金を下地膜を設けずに用いること
により、第2の強磁性膜に縦バイアス磁界を効率良く印
加することができ、これにより、バルクハウゼンノイズ
がなく、再生特性の変動が小さい磁気抵抗センサを提供
することができる。さらに、スピンバルブ構造磁気抵抗
センサ積層膜の反強磁性膜に、結晶構造が面心立方格子
ではなく、体心立方格子,体心正方格子または単純正方
格子である反強磁性膜、あるいは、Mnと、Cr,N
i,Pd,Ptから選ばれる少なくとも1種類の元素を
含む反強磁性膜を用いることにより、より安定な磁気抵
抗センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Co−Cr−Pt系合金硬磁性膜を形成する際
の基板バイアスと、保磁力および角型比の関係を示す図
である。
【図2】Co−Cr−Pt系合金に酸化ジルコニウムを
添加して作成した硬磁性膜のZrO2 含有量と、保磁力
および角型比の関係を示す図である。
【図3】Co−Cr−Pt系合金に酸化ジルコニウムを
添加して作成した硬磁性膜のPt含有量と保磁力の関係
を示す図である。
【図4】本発明の磁気抵抗センサの一実施の形態を示す
断面図である。
【図5】本発明の磁気抵抗センサの一実施の形態を示す
断面図である。
【図6】本発明の磁気抵抗センサの一実施の形態を示す
断面図である。
【図7】本発明の磁気抵抗センサを備えた磁気ヘッドを
用いた磁気ディスク装置の一実施形態の概略構造を示す
図である。
【符号の説明】
17…電極、26…硬磁性層、30…下地層、31…第
2の強磁性膜、32…非磁性導電性薄膜、33…第1の
強磁性膜、34…反強磁性膜、35…保護膜、201…
ベース、202…スピンドル、203…モータ、204
a,204b,204c,204d,204e…磁気デ
ィスク、205a,205b,205c,205d,2
05e…磁気ヘッド、206…キャリッジ、207…ボ
イスコイル、208…マグネット、209…ボイスコイ
ルモータ制御回路、210…リード/ライト回路、21
1…インターフェイス、212…上位装置。

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性導電膜を介して第1の強磁性膜と第
    2の強磁性膜が積層されており、前記第1の強磁性膜の
    磁化の方向は固定されており、前記第2の強磁性膜の磁
    化は外部磁界により回転し、前記第1の強磁性膜の磁化
    の方向と前記第2の強磁性膜の磁化の方向の相対的な角
    度が変わることによって電気抵抗が変化する磁気抵抗セ
    ンサ積層膜と、前記磁気抵抗センサ積層膜に縦バイアス
    磁界を印加するために前記磁気抵抗センサ積層膜の両脇
    に設けられた硬磁性層と、前記磁気抵抗センサ積層膜に
    信号検出電流を流すための電極と、前記磁気抵抗センサ
    積層膜の電気抵抗変化を検知する手段を有する磁気抵抗
    センサにおいて、 前記硬磁性層が少なくともCoを含む膜であり、下地膜
    を有することなく前記磁気抵抗センサ積層膜の両脇に配
    置されていることを特徴とする磁気抵抗センサ。
  2. 【請求項2】前記第1の強磁性膜の磁化の方向を固定す
    るために、前記第1の強磁性膜と直接接するように反強
    磁性膜が積層されていることを特徴とする請求項1に記
    載の磁気抵抗センサ。
  3. 【請求項3】前記反強磁性膜の結晶構造が、体心立方格
    子,体心正方格子または単純正方格子であることを特徴
    とする請求項2に記載の磁気抵抗センサ。
  4. 【請求項4】前記反強磁性膜が、Mnと、Cr,Ni,
    Pd,Ptから選ばれる少なくとも1種類の元素を含む
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の磁気抵抗セ
    ンサ。
  5. 【請求項5】前記反強磁性膜が、Cr−Mn−Pt系合
    金,Ni−Mn系合金,Pd−Pt−Mn系合金、また
    はPt−Mn系合金からなることを特徴とする請求項4
    に記載の磁気抵抗センサ。
  6. 【請求項6】非磁性導電膜を介して第1の強磁性膜と第
    2の強磁性膜が積層されており、前記第1の強磁性膜の
    磁化の方向は固定されており、前記第2の強磁性膜の磁
    化は外部磁界により回転し、前記第1の強磁性膜の磁化
    の方向と前記第2の強磁性膜の磁化の方向の相対的な角
    度が変わることによって電気抵抗が変化する磁気抵抗セ
    ンサ積層膜と、前記磁気抵抗センサ積層膜に縦バイアス
    磁界を印加するために前記磁気抵抗センサ積層膜の両脇
    に設けられた硬磁性層と、前記磁気抵抗センサ積層膜に
    信号検出電流を流すための電極と、前記磁気抵抗センサ
    積層膜の電気抵抗変化を検知する手段を有する磁気抵抗
    センサにおいて、 前記第1の強磁性膜と直接接するようにCr−Mn−P
    t系合金からなる反強磁性膜が積層されており、前記硬
    磁性層が少なくともCoを含む膜であり、下地膜を有す
    ることなく前記磁気抵抗センサ積層膜の両脇に配置され
    ていることを特徴とする磁気抵抗センサ。
  7. 【請求項7】前記硬磁性層が、Coと、Cr,Ni,P
    d,Ta,Re,Ptから選ばれる少なくとも1種類の
    元素を含むことを特徴とする請求項1ないし6のうちい
    ずれかに記載の磁気抵抗センサ。
  8. 【請求項8】前記硬磁性層が、Co−Cr−Pt系合
    金,Co−Cr−Ta系合金,Co−Cr−Ni系合
    金,Co−Pd系合金,Co−Re系合金、またはCo
    −Pt系合金からなることを特徴とする請求項7に記載
    の磁気抵抗センサ。
  9. 【請求項9】前記硬磁性層が、Coと、Cr,Ni,P
    d,Ta,Re,Ptから選ばれる少なくとも1種類の
    元素を含み、さらに、酸化アルミニウム,酸化シリコ
    ン,酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化ハフニウム,
    酸化タンタル,窒化アルミニウム,窒化シリコン,窒化
    チタン,窒化ジルコニウム,窒化ハフニウム,窒化タン
    タルの内から選ばれた少なくとも1種類以上の化合物を
    含むことを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか
    に記載の磁気抵抗センサ。
  10. 【請求項10】前記硬磁性層が、Co−Cr−Pt系合
    金,Co−Cr−Ta系合金,Co−Cr−Ni系合
    金,Co−Ni−Pt系合金,Co−Pd系合金,Co
    −Re系合金、またはCo−Pt系合金と、酸化アルミ
    ニウム,酸化シリコン,酸化チタン,酸化ジルコニウ
    ム,酸化ハフニウム,酸化タンタル,窒化アルミニウ
    ム,窒化シリコン,窒化チタン,窒化ジルコニウム,窒
    化ハフニウム,窒化タンタルの内から選ばれた少なくと
    も1種類以上の化合物を含むことを特徴とする請求項9
    に記載の磁気抵抗センサ。
  11. 【請求項11】前記硬磁性層の化合物の含有量が、酸素
    あるいは窒素を除いた化合物を構成する元素の、酸素あ
    るいは窒素を除いた硬磁性層を構成する全ての元素に対
    する割合が、0から6原子パーセントであることを特徴
    とする請求項9または10に記載の磁気抵抗センサ。
  12. 【請求項12】非磁性導電膜を介して第1の強磁性膜と
    第2の強磁性膜が積層されており、前記第1の強磁性膜
    の磁化の方向は固定されており、前記第2の強磁性膜の
    磁化は外部磁界により回転し、前記第1の強磁性膜の磁
    化の方向と前記第2の強磁性膜の磁化の方向の相対的な
    角度が変わることによって電気抵抗が変化する磁気抵抗
    センサ積層膜と、前記磁気抵抗センサ積層膜に縦バイア
    ス磁界を印加するために前記磁気抵抗センサ積層膜の両
    脇に設けられた硬磁性層と、前記磁気抵抗センサ積層膜
    に信号検出電流を流すための電極と、前記磁気抵抗セン
    サ積層膜の電気抵抗変化を検知する手段を有する磁気抵
    抗センサにおいて、 前記第1の強磁性膜と直接接するようにCr−Mn−P
    t系合金からなる反強磁性膜が積層されており、前記硬
    磁性層が、Co−Cr−Pt系合金またはCo−Pt系
    合金と、酸化ジルコニウムを含むことを特徴とする磁気
    抵抗センサ。
  13. 【請求項13】前記硬磁性層の化合物の含有量が、酸素
    あるいは窒素を除いた化合物を構成する元素の、酸素あ
    るいは窒素を除いた硬磁性層を構成する全ての元素に対
    する割合が、0から6原子パーセントであることを特徴
    とする請求項12に記載の磁気抵抗センサ。
  14. 【請求項14】情報を記録する磁気記録媒体と、 前記磁気記録媒体上に磁気的に記録されたデータを検出
    するための磁気抵抗センサとを備え、前記磁気抵抗セン
    サが、非磁性導電膜を介して第1の強磁性膜と第2の強
    磁性膜が積層され、反強磁性膜と前記第1の強磁性膜が
    積層されており、前記第1の強磁性膜の磁化の方向が固
    定されており、前記第2の強磁性膜の磁化は外部磁界に
    より回転し、前記第1の強磁性膜の磁化の方向と前記第
    2の強磁性膜の磁化の方向の相対的な角度が変わること
    によって電気抵抗が変化する磁気抵抗センサ積層膜と、
    前記磁気抵抗センサ積層膜に縦バイアス磁界を印加する
    ために前記磁気抵抗センサ積層膜の両脇に設けた、少な
    くともCoを含む膜からなり下地膜を有しない硬磁性層
    と、前記磁気抵抗センサ積層膜に信号検出電流を流すた
    めの電極と、前記磁気抵抗センサ積層膜の電気抵抗変化
    を検知する手段とを備え、 さらに、前記磁気抵抗センサを前記磁気記録媒体上の所
    定位置に移動させるアクチュエータ手段と、前記磁気抵
    抗センサが読み取り又は書き込みする前記情報の送受信
    とアクチュエータ手段の移動を制御する制御手段とを含
    むことを特徴とする磁気記録再生装置。
  15. 【請求項15】前記反強磁性膜の結晶構造が体心立方格
    子,体心正方格子または単純立方格子であることを特徴
    とする請求項14に記載の磁気記録再生装置。
  16. 【請求項16】前記反強磁性膜がMnと、Cr,Ni,
    Pd,Ptから選ばれる少なくとも1種類の元素を含む
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の磁気記
    録再生装置。
  17. 【請求項17】前記反強磁性膜が、Cr−Mn−Pt系
    合金からなることを特徴とする請求項16に記載の磁気
    記録再生装置。
  18. 【請求項18】前記硬磁性層が、Coと、Cr,Ni,
    Pd,Ta,Re,Ptから選ばれる少なくとも1種類
    の元素を含み、さらに、酸化アルミニウム,酸化シリコ
    ン,酸化チタン,酸化ジルコニウム,酸化ハフニウム,
    酸化タンタル,窒化アルミニウム,窒化シリコン,窒化
    チタン,窒化ジルコニウム,窒化ハフニウム,窒化タン
    タルの内から選ばれた少なくとも1種類以上の化合物を
    含むことを特徴とする請求項14ないし17のうちいず
    れかに記載の磁気記録再生装置。
  19. 【請求項19】前記硬磁性層が、Co−Cr−Pt系合
    金またはCo−Pt系合金と、酸化ジルコニウムを含む
    ことを特徴とする請求項14ないし17のうちいずれか
    に記載の磁気記録再生装置。
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WO2000065578A1 (en) * 1999-04-28 2000-11-02 Seagate Technology Llc Giant magnetoresistive sensor with pinning layer
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