JP3359182B2 - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JP3359182B2
JP3359182B2 JP13426895A JP13426895A JP3359182B2 JP 3359182 B2 JP3359182 B2 JP 3359182B2 JP 13426895 A JP13426895 A JP 13426895A JP 13426895 A JP13426895 A JP 13426895A JP 3359182 B2 JP3359182 B2 JP 3359182B2
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heat
heat exchanger
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱交換器に係り、特に
冷凍機器、空気調和機等に用いられる熱交換器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】隔板式熱交換器は、平板或いは管等によ
り完全に仕切られた区画室に流体を流入させ、区画室外
部に異なる温度の流体を接触させて、これら平板等を介
して垂直方向に熱を伝導させて流体から流体へ熱交換を
行うものであり、冷凍機器、空気調和機等に使用されて
いる。
【0003】従来より、図9、図10に示すような熱交
換器が用いられていた。
【0004】図9に示すように、この熱交換器は、熱交
換効率を高めるべく、幅方向の中心Oを軸に左右対称に
配置された多数のスリット3〜8(切り起こし)を有し
た放熱フィン1と伝熱管2とからなり、上記放熱フィン
1は、互いに間隔をあけて平行に複数配置されると共
に、その中央部が伝熱管2により貫通されている。
【0005】したがって、流体(冷媒)を伝熱管2に流
入し、伝熱管2及び放熱フィン1の外部に他の流体(空
気)を接触させると、伝熱管2内の流体の熱は放熱フィ
ン1に伝導され、放熱フィン1を介してその外部を流れ
る他の流体へ熱が伝導して、流体から流体へ熱交換が行
われる。
【0006】また、図10に示す熱交換器は、図9の熱
交換器を2列に重ね合わせたものであり、同様に熱交換
を行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
熱交換器をL字状等に湾曲させると、湾曲内側に強い負
荷がかかるため、湾曲内側の放熱フィン1がその幅方向
Wに潰れ、これに起因して伝熱管2が座屈してしまうと
いう問題があった。また、上記熱交換器を2つ並列して
一つの熱交換器とした場合においても、湾曲させると、
同様に伝熱管2が座屈してしまう。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、伝熱管2を湾曲させても、放熱フィンが潰れず、伝
熱管2が座屈しない熱交換器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、互いに間隔をあけて並設された放熱フィン
と、該放熱フィンを貫通する伝熱管とを有し、該伝熱管
を上記放熱フィンの幅方向に湾曲させて成る熱交換器に
おいて、上記放熱フィンの湾曲内側に短いスリットを、
湾曲外側に長いスリットを設けたものである。
【0010】なお、上記放熱フィン上の最も湾曲内側の
スリットのみを他のスリットよりも短く成形してもよ
く、最も湾曲内側に位置するスリットのみの幅を他のス
リットの幅よりも狭くしてもよい。また、熱交換器は、
上記放熱フィンおよび伝熱管を2列に重ね合わせて湾曲
させたものであっても構わない。さらに、その湾曲外側
列の熱交換器の放熱フィンにのみスリットを設け、湾曲
内側列の熱交換器の放熱フィンにはスリットを設けず当
該放熱フィンの表面をフラットとしてもよい。
【0011】
【作用】上記構成によれば、放熱フィンの湾曲内側の強
度を湾曲外側の強度よりも強くできるので、湾曲させて
も、放熱フィンが潰れることがなくなり、伝熱管の座屈
を防ぐことが可能となる
【0012】
【実施例】以下、本発明の第一の実施例を添付図面に基
づいて詳述する。
【0013】図1に示すように、この熱交換器は、互い
に所定の間隔をあけて並行に設けられた放熱フィン1
と、放熱フィン1を貫通する伝熱管2とで成り、フィン
幅方向に伝熱管2を湾曲させた構成である。
【0014】ここで、湾曲内側の放熱フィン1aの強度
は湾曲外側の放熱フィン1bの強度よりも高くなるよう
に構成されている。つまり、図2に示すように、上記放
熱フィン1は、左右両側に3本づつ合計6本のスリット
21〜26が設けられているが、各スリットの大きさは
従来のように幅方向の中心Oを軸に左右対称の同じ長さ
ではなく、中心Oを境にして湾曲内側1aには、湾曲外
側1bのスリット24,25,26より短いスリット2
1,22,23が配置されている。
【0015】すなわち、中心側Oに近い位置に配置され
た湾曲内側1aのスリット23の長さ23aは、湾曲外
側1bのスリット24の長さ24bよりも短くなってい
る(23a<24b)。同様に、スリット22の長さは
スリット25より短く、スリット21の長さはスリット
26より短くなっており、スリットの長さは左右非対称
となっている。
【0016】従って、湾曲外側1bのスリット24〜2
6より短いスリット21〜23を湾曲内側1aの放熱フ
ィンに設けることにより、スリット間の面積を異ならし
めて、湾曲内側の放熱フィン1aの強度を高くすること
ができたものである。よって、湾曲させても、放熱フィ
ン1が潰れずに伝熱管2の座屈を防ぐことが可能とな
る。言い換えると、フィン効果を高めるために切り起こ
しを設けた熱交換器において、その熱交換効率を大きく
損なうことなく強度を保全できるものである。
【0017】次に、本発明の他の実施例を述べる。
【0018】前記実施例は湾曲内側1aのスリットの長
さを短くして強度を高くしたが、図3に示すように、湾
曲内側1aに、湾曲外側1bのスリット34,35,3
6より幅の狭いスリット31,32,33を設けてもよ
い。すなわち、各スリット幅は従来のように幅方向の中
心Oを軸に左右対称ではなく、湾曲内側の放熱フイン1
aに配置されたスリット31,32,33の幅waを、
湾曲外側1bのスリット34,35,36の幅wbより
も狭く(wa<wb)している。このように構成するこ
とにより湾曲内側1aの放熱フィンの強度が高められ
る。
【0019】更に、図4に示すように、湾曲内側1aの
スリット数を湾曲外側1bのスリット数より少なくして
もよい。すなわち、各スリットの本数は従来のように中
心Oを軸に左右同数とするのではなく、湾曲内側1aに
は2本のスリット42,43を、湾曲外側1bには3本
のスリット44,45,46を設けることにより、湾曲
内側の放熱フィン1aの強度を高くしている。また、図
5に示すように、湾曲内側の放熱フイン1aに配置する
スリットの本数を0本として、フラット部57を設ける
ようにしてよい。この場合、上述した実施例において強
度を最も高くすることができる。
【0020】また、本発明は図6に示す第二の実施例の
ように、熱交換器を2列に重ね合わせて湾曲させたもの
にも適用することができる。すなわち、図7に示すよう
に、重ね合わせた境Cを中心として、湾曲内側の放熱フ
ィン1Aに形成する各スリット71〜76を、湾曲外側
の放熱フィン1Bの各スリット77〜82より短くす
る。これら放熱フィン1A,1Bには、それぞれ左右対
称にスリットが配置されている。また、図8に示すよう
に、境Cを中心として、湾曲内側1Aのスリットの本数
を0本としたフラット部を設けて、湾曲内側の放熱フィ
ン1Aの強度を高くしても構わない。
【0021】尚、上記実施例では、幅方向の中心O或い
は境Cを境にして湾曲内側の全てのスリットの長さ或い
は幅を、短く或いは狭くしたものであるが、本発明の目
的は湾曲内側の放熱フィンの強度を高くすることである
ため、湾曲内側のいくつかのスリットの長さ或いは幅
を、短く或いは狭くしたものでも構わない。例えば、最
も湾曲内側のスリットのみ、長さを短く、或いは幅を狭
くしてもよい。
【0022】また、上記実施例では、スリットの長さ、
幅、本数をそれぞれ個別に変化させて、湾曲内側の放熱
フィンの強度を高くしたが、これらを組み合わせてスリ
ット形状を変化させても構わない。
【0023】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、湾曲内側
の放熱フィンの強度を高くすることができるため、伝熱
管を湾曲させても、放熱フィンが潰れることはないた
め、伝熱管の座屈を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の放熱フィンを示す正面図である。
【図3】その他の実施例の放熱フィンを示す正面図であ
る。
【図4】その他の実施例の放熱フィンを示す正面図であ
る。
【図5】その他の実施例の放熱フィンを示す正面図であ
る。
【図6】本発明の第二の実施例の熱交換器を示す斜視図
である。
【図7】図6の放熱フィンを示す正面図である。
【図8】その他の実施例の放熱フィンを示す正面図であ
る。
【図9】従来の熱交換器を示す正面図である。
【図10】従来の他の熱交換器を示す正面図である。
【符号の説明】
1 放熱フィン 1a 湾曲内側(湾曲内側の放熱フィン) 1b 湾曲外側(湾曲外側の放熱フィン) 2 伝熱管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−38893(JP,A) 特開 昭64−57093(JP,A) 特開 昭62−206384(JP,A) 特開 昭62−9197(JP,A) 特開 平4−93595(JP,A) 特開 昭62−69096(JP,A) 特開 昭63−180089(JP,A) 実開 昭63−36872(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F28F 1/32 B21D 53/08 F24F 5/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに間隔をあけて並設された放熱フィ
    ンと、該放熱フィンを貫通する伝熱管とを有し、該伝熱
    管を上記放熱フィンの幅方向に湾曲させて成る熱交換器
    において、上記放熱フィンの湾曲内側に短いスリット
    を、湾曲外側に長いスリットを設けたことを特徴とする
    熱交換器。
  2. 【請求項2】 上記放熱フィン上の最も湾曲内側のスリ
    ットのみを他のスリットよりも短く成形した請求項1記
    載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 互いに間隔をあけて並設された放熱フィ
    ンと、該放熱フィンを貫通する伝熱管とを有し、該伝熱
    管を上記放熱フィンの幅方向に湾曲させて成る熱交換器
    において、上記放熱フィンに複数のスリットを形成し、
    その最も湾曲内側に位置するスリットのみの幅を他のス
    リットの幅よりも狭くしたことを特徴とする熱交換器。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜3に記載の熱交換器が、
    上記放熱フィンおよび伝熱管を2列に重ね合わせて湾曲
    させたものである熱交換器。
  5. 【請求項5】 互いに間隔をあけて並設された放熱フィ
    ンと該放熱フィンを貫通する伝熱管とを有する熱交換器
    を2列並べ、これら熱交換器を2列重ね合わせた状態で
    放熱フィンの幅方向に湾曲させて成る熱交換器におい
    て、湾曲外側列の熱交換器の放熱フィンにのみスリット
    を設け、湾曲内側列の熱交換器の放熱フィンにはスリッ
    トを設けず当該放熱フィンの表面をフラットとしたこと
    を特徴とする熱交換器。
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