JP3358458B2 - 内燃機関の吸気量制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸気量制御装置

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JP3358458B2
JP3358458B2 JP24201496A JP24201496A JP3358458B2 JP 3358458 B2 JP3358458 B2 JP 3358458B2 JP 24201496 A JP24201496 A JP 24201496A JP 24201496 A JP24201496 A JP 24201496A JP 3358458 B2 JP3358458 B2 JP 3358458B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に吸入され
る空気の量を制御する吸気量制御装置に係る。詳しく
は、内燃機関の吸気通路に設けられた吸気絞り弁を制御
することにより、吸気量を調節するようにした制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸気通路に設けられた吸気絞
り弁は、その開度を変化させることにより同機関に供給
される吸気量を調節する。この吸気絞り弁の開度を調節
するために、例えば、同弁をワイヤ等によりアクセルペ
ダルに駆動連結し、同ペダルの踏込量に応じて吸気絞り
弁の開度を調節するようにした構成が従来より採用され
ている。また、吸気絞り弁を、アクセルペダルの踏込量
及び内燃機関の運転状態に応じて制御されるアクチュエ
ータを用いて開閉駆動することにより、同弁の開度を調
節するようにした構成も知られている。
【0003】特開平3−50369号公報は、上記のよ
うな吸気絞り弁の開度をアクチュエータを用いて制御す
る装置の一例を開示する。この装置においては、図16
に示すように、エンジン(図示略)の吸気通路201に
設けられた吸気絞り弁202が、ダイヤフラム式のアク
チュエータ203によって開閉駆動される。アクチュエ
ータ203は、同図に示すように、ハウジング204
と、同ハウジング204内に設けられた2つのダイヤフ
ラム205,206とを備えている。第1のダイヤフラ
ム205に固定されたロッド207はリンク機構を介し
て吸気絞り弁202に連結されている。このダイヤフラ
ム205が変位することにより、吸気絞り弁202が軸
202aの回りを双方向に回転する。
【0004】ハウジング204内は各ダイヤフラム20
5,206によって3つの圧力室208,209,21
0に区画されている。第1のダイヤフラム205とハウ
ジング204によって囲まれた大気室208は、その内
部に大気が導入されて内圧が常に大気圧と等しくなる。
各ダイヤフラム205,206及びハウジング204に
よって囲まれた負圧室209内には、バキュームモジュ
レータ211によって大きさが調整された負圧が導入さ
れる。また、第2のダイヤフラム206とハウジング2
04によって囲まれた圧力室210内には、負圧又は大
気圧がバキュームスイッチングバルブ212によって選
択的に導入される。
【0005】第1のダイヤフラム205とハウジング2
04に固定されたホルダ213との間に設けられたスプ
リング214は、第1のダイヤフラム205を図16の
上方へ付勢している。第2のダイヤフラム206とハウ
ジング204との間に設けられたスプリング214は、
第2のダイヤフラム206を同じく上方へ付勢してい
る。また、第2のダイヤフラム206に固定されたロッ
ド状のストッパ215は、第1のダイヤフラム205側
へ向かって突出している。
【0006】上記装置では、アクチュエータ203の負
圧室209に負圧が導入されることにより、第1のダイ
ヤフラム205にはこの負圧と大気室208内の大気圧
との差圧に応じた力が作用する。そして、第1のダイヤ
フラム205は前記差圧による力とスプリング214の
付勢力とが釣り合う位置まで変位する。このように第1
のダイヤフラム205が図16の上方に変位することに
より、ロッド207が上下動して吸気絞り弁202の開
度が変更される。
【0007】エンジンがアイドリング状態に移行した場
合、負圧室209に導入される負圧(絶対値)はバキュ
ームモジュレータ211によって増大される。その結
果、第1のダイヤフラム205は下方に変位し、ロッド
207の下動に伴って吸気絞り弁202の開度が減少す
る。
【0008】ここで、第1のダイヤフラム205がスト
ッパ215に当接することにより、同ダイヤフラム20
5の変位が規制され、吸気絞り弁202の開度がアイド
リング状態における所定値(アイドル開度)に保持され
る。従って、上記装置によれば、ストッパ215により
第1のダイヤフラム205の変位が規制されることによ
り、アイドリング時に必要な所定の吸気量が確保され
る。このため、エンジンのアイドリング運転の安定化を
図ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記装置において、エ
ンジンのアイドリング時に負圧室209に導入される負
圧は、第1のダイヤフラム205がストッパ215に当
接するのに必要十分な大きさでなければならない。即
ち、この負圧が必要以上に大きい場合には、第1のダイ
ヤフラム205がストッパ215に当接する際の衝撃が
大きくなり、逆に負圧が十分に大きくない場合には、第
1のダイヤフラム205がストッパ215に当接せず、
所定のアイドル開度が確保されなくなるからである。
【0010】しかしながら、吸気絞り弁202をアイド
ル開度に保持するために負圧室209に導入されるべき
負圧は、第1のダイヤフラム205の弾性率、ストッパ
215の取付状態、或いは吸気絞り弁202の駆動抵抗
等の様々なバラツキにより変動し、各装置毎によって異
なった値となる。このため、所定のアイドリング開度を
確保するためには、負圧室209に導入される負圧を上
記変動を予め見越して大きく設定する必要がある。とこ
ろが、このような構成によれば、第1のダイヤフラム2
05がストッパ215に当接する際の衝撃が必然的に大
きくなる。このため、第1のダイヤフラム205とスト
ッパ215との衝突が長期間にわたり繰り返された場
合、両部材205,215に磨耗等の損傷が発生するお
それがある。
【0011】更に、吸気絞り弁202の開度を、例えば
全開位置からアイドリング開度にまで急激に減少させる
際には、第1のダイヤフラム205の変位速度、即ちス
トッパ215に衝突する際の速度が大きくなるため、同
部材215に対して大きな衝撃力が作用する。その結
果、ストッパ215に位置ズレが発生してしまい、吸気
絞り弁202の開度を所定のアイドル開度に正確に調節
することが困難になるおそれがあった。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、吸気絞り弁の開閉動作と連
動する連動部材に当接することにより同弁の開閉弁動作
を規制するための当接部材を含む規制機構を備えた内燃
機関の吸気量制御装置において、連動部材と当接部材と
の衝突に起因した種々の不具合を防止することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、内燃機関の吸気通路に設
けられた吸気絞り弁と、吸気絞り弁を開閉するための駆
動機構と、駆動機構の制御量を吸気絞り弁の実開度と所
定の目標開度との偏差に基づいてフィードバック制御す
ることにより吸気通路を通じて内燃機関に供給される吸
気量を調節するための制御手段と、吸気絞り弁の開閉動
作と連動する連動部材に当接することにより同弁の開閉
動作を規制するための当接部材を含む規制機構とを備え
た内燃機関の吸気量制御装置において、連動部材が当接
部材に近接するように吸気絞り弁を開閉動作させる場合
には、連動部材が当接部材から離間するように吸気絞り
弁を開閉動作させる場合よりも制御量を小さく設定する
ための設定手段と、制御手段は、その設定された制御量
に基づいて駆動機構をフィードバック制御することとを
更に備えたことをその趣旨とする。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】上記構成によれば、制御手段は、駆動機構
の制御量をフィードバック制御することにより、吸気絞
り弁の開度を変更し、内燃機関に供給される吸気量を調
節する。この際、規制機構の当接部材は、吸気絞り弁の
開閉動作と連動する連動部材に当接し前記開閉動作を規
制する。
【0022】設定手段は、連動部材が当接部材に近接す
るように吸気絞り弁の開度を開閉動作させる場合には、
連動部材が当接部材から離間するように吸気絞り弁の開
度を開閉動作させる場合よりも制御量を小さく設定す
る。制御手段は、その設定された制御量に基づいて駆動
機構をフィードバック制御する。従って、連動部材が当
接部材に当接する際の連動部材の速度は相対的に低下
し、その当接時における両部材の衝撃が緩和される。
【0023】
【発明の実施の形態】[第1の参考例] 以下、上記課題を解決する内燃機関の吸気量制御装置
を、車輌に搭載された内燃機関としてのディーゼルエン
ジンに具体化した第1の参考例について図面を参照して
説明する。
【0024】図1は、本参考例のディーゼルエンジンの
システムを示す概略構成図である。ディーゼルエンジン
(以下、単に「エンジン」という)11は燃焼室12を
含む気筒を複数有する。エンジン11の吸入行程におい
て、各気筒毎に設けられた吸気ポート13が吸気バルブ
14により開かれることにより、エアクリーナ15等を
通じて吸気通路16に吸入される外気(吸入空気)が各
燃焼室12に流入する。各気筒毎に設けられた燃料噴射
ノズル17は、燃料噴射ポンプ18より燃料ライン19
を通じて圧送される燃料を各燃焼室12内へ噴射する。
【0025】エンジン11の圧縮行程において、各燃焼
室12における燃料及び吸入空気がピストン20の上動
により加圧されて爆発・燃焼することにより、ピストン
20が下動してクランクシャフト21が回転し、エンジ
ン11に駆動力が得られる。エンジン11の排気行程に
おいて、各気筒毎に設けられた排気ポート22が排気バ
ルブ23により開かれることにより、各燃焼室12で生
じた排気ガスが排気通路24へ導出され、更に外部へ排
出される。
【0026】吸気通路16の一部を構成するスロットル
ボディ26は、その内部に吸気絞り弁27を有する。吸
気絞り弁27は、吸気通路16を流れる吸入空気量をエ
ンジン11の運転状態に応じて調整するために作動す
る。図2〜4に示すように、吸気絞り弁27は、軸27
aによってスロットルボディ26に回転可能に支持され
ている。スロットルボディ26には、吸気絞り弁27を
開閉駆動させるための第1のアクチュエータ28及び吸
気絞り弁27の開閉弁動作を規制するための第2のアク
チュエータ29が設けられている。スロットルボディ2
6の外部に突出した軸27aの一端には、断面L字状を
なすアーム31が一体回転可能に固定されている。図2
及び図3に示すように、アーム31の端部に形成された
取付部31aには、調整用のナット32によってストッ
パ33が固定されている。このストッパ33は軸27a
及びアーム31の回転に伴って軸27aを中心にして回
転する。ナット32を回動させることにより、取付部3
1aからのストッパ33の突出量を微調整することがで
きる。
【0027】図3(a),(b)に示すように、第1の
アクチュエータ28は、ブラケット35によってスロッ
トルボディ26に取り付けられている。このアクチュエ
ータ28は、ハウジング36内に設けられたダイヤフラ
ム37と、同ダイヤフラム37に基端が固定されたロッ
ド38と、ダイヤフラム37とハウジング36との間に
設けられ、ダイヤフラム37を一方向に付勢するスプリ
ング39とを有する。ロッド38はハウジング36の外
部にまで延び、その先端がアーム31に対して相対回転
可能に連結されている。ハウジング36に形成された導
入ポート40は、負圧通路43を通じて図1に示すよう
に、第1のエレクトリック・バキューム・レギュレーテ
ィング・バルブ(以下「第1のEVRV」という)44
に接続されている。
【0028】ハウジング36の内部は、ダイヤフラム3
7によって大気圧室41及び作動圧室42に区画されて
いる。大気圧室41は、ダイヤフラム37に対しロッド
38が設けられた側に位置しており、ハウジング36に
形成された複数の孔42から大気が導入され、その内圧
は常に大気圧と等しくなっている。これに対して、作動
圧室42は、スプリング39が配置された側に位置して
おり、その内部には負圧通路43及び導入ポート40を
介して第1のEVRV44によって調節された負圧が導
入される。
【0029】第1のEVRV44は、電気信号により作
動する電磁弁よりなる。図1に示すように、このEVR
V44は、負圧通路43に接続された出力ポート45
と、バキュームポンプ46に接続された負圧ポート47
と、フィルタ48を介して大気を導入する大気ポート4
9とを備える。このEVRV44が所定のデューティ比
信号をもって通電されることにより、作動圧室42には
そのデューティ比に応じた大きさの負圧が導入される。
【0030】図3(a),(b)に示すように、第2の
アクチュエータ29は、ブラケット51によってスロッ
トルボディ26に取り付けられている。このアクチュエ
ータ29は、ハウジング52内に設けられたダイヤフラ
ム53と、同ダイヤフラム53に基端が固定されたシャ
フト54と、ダイヤフラム53の一側面に固定されたス
トッパ55とハウジング52との間に設けられ、ダイヤ
フラム53を一方向に付勢するスプリング56とを有す
る。シャフト54はハウジング52の外部にまで延び、
ブラケット51に固定されたシリンダ57内に挿通され
ている。
【0031】図3(b)に示すように、シャフト54の
先端面には、ロッド38と連動してアーム31が軸27
aを中心に回転したときにストッパ33が当接可能であ
る。ハウジング52に形成された導入ポート58は、負
圧通路60を通じて、図1に示すように、バキューム・
スイッチング・バルブ(以下「VSV」という)61に
接続されている。
【0032】ハウジング52の内部は、ダイヤフラム5
3によって大気圧室62及び作動圧室63に区画されて
いる。大気圧室62は、ハウジング52内においてロッ
ド38が設けられた側に位置しており、その内部にハウ
ジング52に形成された複数の孔(図示略)から大気が
導入される。このため、大気圧室62の内圧は常時大気
圧と等しくなっている。これに対して、作動圧室63
は、ハウジング52内においてスプリング56が配置さ
れた側に位置しており、その内部には負圧通路60及び
導入ポート58を介してVSV61によって選択された
バキュームポンプ46の負圧又は大気圧が導入される。
【0033】VSV61は、電気信号により作動する電
磁弁よりなる。VSV61は、導入ポート58と負圧通
路60を介して接続された出力ポート64と、バキュー
ムポンプ46に接続された負圧ポート65と、フィルタ
66を介して大気を導入する大気ポート67とを備え
る。このVSV61に対する通電がON・OFFされる
ことにより、作動圧室63内にはバキュームポンプ46
の負圧又は大気圧が選択的に導入される。
【0034】電子制御装置(以下、「ECU」という)
90は、第1のEVRV44を所定のデューティ比DT
をもって通電制御することにより作動圧室42に導入さ
れる負圧の大きさ調節する。
【0035】図5はデューティ比DTと作動圧室42に
導入される負圧の大きさ(絶対値)との関係を示すグラ
フである。同図に示すように、本参考例ではデューティ
比DTが大きいほど、作動圧室42内には作用する負圧
の絶対値は大きくなる。
【0036】例えば、アイドリング運転時等の低負荷運
転時において、ECU90が第1のEVRV44を比較
的大きなデューティ比DTをもって通電制御することに
より、作動圧室42内に絶対値の大きな負圧が導入され
る。その結果、大気圧室41の内圧が作動圧室42の内
圧よりも大きくなり、両室41,42の差圧が増大す
る。ダイヤフラム37はこの差圧により、図3(b)に
示すように、スプリング39の付勢力に抗して作動圧室
42側に変位し、この変位に応じてロッド38がハウジ
ング36内に引き込まれるように移動する。このロッド
38の動きに連動し、アーム31が図3(a)に示す状
態から矢印で示す方向へ回転する。そして、ストッパ3
3の先端が同図(b)に示すようにシャフト54の先端
面に当接することにより、アーム31の回転動作が規制
される。
【0037】本参考例では、シャフト54のシリンダ5
7からの突出量を第2のアクチュエータ29によって変
更させる。これにより、アーム31の回転動作が規制さ
れる位置が2段階に切り換えられる。
【0038】即ち、ECU90は、エンジン11の運転
時に、VSV61に対する通電を停止している。これに
より、出力ポート64と大気ポート67とが連通され、
負圧通路60を通じて作動圧室63内には大気圧が導入
される。この場合、大気圧室62と作動圧室63との内
圧が等しくなるため、ダイヤフラム53には両室62,
63の差圧に起因した力が作用しない。その結果、図3
(a),(b)に示すように、ダイヤフラム53はスプ
リング56の付勢力によって大気圧室62側に変位し、
このダイヤフラム53の変位に伴って、シリンダ57か
らのシャフト54の突出量が最大となる。このように、
シリンダ57からの突出量が最大となるシャフト54の
位置を以下において、「第1の位置」とする。
【0039】上記のように、シャフト54が第1の位置
にある状態で、ストッパ33が同シャフト54の先端に
当接することにより、図4に示すように、吸気絞り弁2
7は全閉状態(同図に二点鎖線で示す)から所定開度
(以下、「アイドル開度」という)だけ開いた状態(同
図に一点鎖線で示す)に保持される。その結果、エンジ
ン11がアイドリング運転を行うのに必要十分な吸気量
が確保される。
【0040】これに対して、ECU90は、エンジン1
1を停止させる場合、即ち、運転者によりイグニッショ
ンスイッチがOFFに切り換えられた場合、VSV61
に対する通電を一時的に行う。これにより、出力ポート
64と負圧ポート65とが一時的に連通され、負圧通路
60を通じて作動圧室63内にはバキュームポンプ46
からの負圧が一時的に導入される。この場合、大気圧室
62の内圧が作動圧室63の内圧よりも大きくなるた
め、ダイヤフラム53には両室62,63の差圧による
力が作用する。その結果、ダイヤフラム53は、スプリ
ング56の付勢力に抗して前記ストッパ55がハウジン
グ52に当接するまで作動圧室63側へ一時的に変位す
る。このダイヤフラム53の変位に伴って、シャフト5
4のシリンダ57からの突出量が最小となる。このよう
に、シリンダ57からの突出量が最小となるシャフト5
4の位置を以下において、「第2の位置」とする。
【0041】上記のように、シャフト54が第2の位置
にある状態で、ストッパ33が同シャフト54の先端に
当接することにより、図4に二点鎖線で示すように、吸
気絞り弁27は全閉状態に保持される。その結果、エン
ジン11を停止させるためにエンジン11に対する空気
の供給を遮断することができ、衝撃や振動を抑制して静
かにエンジン11を停止させることができる。
【0042】以上、吸気絞り弁27の開度を減少させる
場合について説明したが、吸気絞り弁27の開度を増大
させる場合には、ECU90は、第1のEVRV44を
比較的小さなデューティ比DTをもって通電制御するこ
とにより、作動圧室42内に絶対値の小さな負圧を導入
する。その結果、作動圧室42の内圧と大気圧室41と
の内圧の差が小さくなる。その結果、ダイヤフラム37
は図3(a)に示すように、スプリング39の付勢力に
よって大気圧室41側に変位し、この変位に応じてロッ
ド38がハウジング36から突出するように移動する。
このロッド38の動きに連動し、アーム31が図3
(b)に示す状態から矢印で示す方向に回転する。EC
U90は、第1のEVRV44を最も小さなデューティ
比をもって通電制御することにより、作動圧室42内に
大気圧を導入する。これにより、図4に示すように、吸
気絞り弁27は全開状態(同図に実線で示す)に保持さ
れる。
【0043】このように、吸気絞り弁27の開度は、全
開状態からアイドル開度の間で、その時々の運転状態に
応じてECU90により連続的に調節される。エンジン
11が停止する際には、シャフト54の位置が第1の位
置から第2の位置に変更されて吸気絞り弁27が全閉状
態に一旦保持される。その後、シャフト54は再び第1
の位置に戻され、吸気絞り弁27は全開状態に保持され
る。
【0044】本参考例におけるエンジン11は、排気ガ
ス再循環装置(以下、「EGR装置」という)70、即
ち各燃焼室12から排気通路24へ排出される排気ガス
の一部を吸気通路16へ戻し各燃焼室12へ再循環させ
る機構を備える。このEGR装置70は、排気通路24
から吸気通路16へ排気ガスの一部を戻すためのEGR
通路71と、その通路を流れるEGR量(排気通路24
から吸気通路16へ再循環される排気ガスの量)を制御
するためのEGRバルブ72と、同バルブ72に供給さ
れる作動圧としての負圧及び大気圧を調整するための第
2のEVRV73を備える。ECU90は、所定のデュ
ーティ比をもって第2のEVRV73を通電制御し、E
GRバルブ72の内部に導入されるバキュームポンプ4
6の負圧の大きさを調節する。これにより、第2のEV
RV73の開度が調節され、EGR量がエンジン11の
運転状態に応じて連続的に調節される。
【0045】周知の分配型の燃料噴射ポンプ18は、各
燃焼室12で燃焼に供される燃料を燃料ライン19を通
じて各噴射ノズル17へ圧送する。噴射ポンプ18は燃
料タンク(図示略)に貯留された燃料を高圧に圧縮し、
所要の量と時期をもって各噴射ノズル17へ向けて吐出
する。各噴射ノズル17は圧送された燃料の圧力に基づ
き作動し、対応する各燃焼室12へ燃料を噴射する。噴
射ポンプ18に内蔵された電磁スピル弁75は、同ポン
プ18からエンジン11(クランクシャフト21)の各
回転毎に吐出される燃料の量、即ち各噴射ノズル17か
らの燃料の噴射量を調整する。同じく噴射ポンプ18に
内蔵されたタイマ装置76は、同ポンプ18からの燃料
の吐出開始時期、即ち各噴射ノズル17からの燃料の噴
射時期を調整する。ECU90は電磁スピル弁75及び
タイマ装置76を電気的に制御する。
【0046】エンジン11のクランクシャフト21は、
噴射ポンプのドライブシャフト77に連結されており、
同シャフト77を回転駆動する。従って、噴射ポンプ1
8はエンジン11の運転に連動して駆動される。噴射ポ
ンプ18に内蔵された回転速度センサ80は、ドライブ
シャフト21の回転速度を検出することにより、クラン
クシャフト21の回転速度、即ちエンジン回転速度NE
を検出する。
【0047】エアクリーナ15に隣接して設けられたエ
アフローメータ81は、吸気通路16に吸入される吸入
空気量Qを実測し、その量に応じた信号を出力する。図
1及び図2に示すように、スロットルボディ26には開
度センサ82が設けられている。この開度センサ82は
吸気絞り弁27の軸27aの回転角度、換言すれば、吸
気絞り弁27の開度(以下、「実開度」という)LUA
CTを検出し、その実開度LUACTに応じた信号を出
力する。
【0048】吸気通路16において、吸気絞り弁27よ
り下流側に設けられた吸気圧センサ83は、吸気通路1
6における吸入空気の圧力、即ち吸気圧PMを検出し、
その圧力に応じた信号を出力する。アクセルペダル88
の近傍に設けられたアクセルセンサ84は、アクセルペ
ダル88の踏込量に相当するアクセル開度ACCPを検
出する。アクセルセンサ84に内蔵されたアイドルスイ
ッチ85は、運転者によるアクセルペダル88の踏み込
みが解除された場合にアイドル信号IDLを「ON」と
して出力する。また、車輌の運転席にはエンジン11を
始動・停止させるために運転者によって操作されるイグ
ニッション89が設けられている。
【0049】エアフローメータ81に隣接して設けられ
た吸気温センサ86は、吸気通路16に吸入される外気
の温度、即ち吸気温THAを検出し、その温度に応じた
信号を出力する。また、車輌の運転席に設けられた表示
ディスプレイ(図示略)には吸気絞り弁27に係る異常
を表示するためのアラームランプ87が設けられてい
る。
【0050】図4のブロック回路図に示すように、EC
U90は中央処理装置(CPU)91、所定の制御プロ
グラム及び関数データ等を予め記憶した読み出し専用メ
モリ(ROM)92、CPU91の演算結果等を一時記
憶するランダムアクセスメモリ(RAM)93、記憶さ
れたデータを保存するバックアップRAM94を備え
る。ECU90は、これらCPU91、ROM92、R
AM93、バックアップRAM94と入力回路95及び
出力回路96とがバス97によって接続された構成を備
える。
【0051】エアフローメータ81、開度センサ82、
吸気圧センサ83、アクセルセンサ84、アイドルスイ
ッチ85、及び吸気温センサ86は、バッファ98、マ
ルチプレクサ99、及びA/D変換器100を介して入
力回路95に接続されている。回転速度センサ80は、
波形整形回路101を介して入力回路95に接続されて
いる。CPU91は各センサ等の検出信号を入力回路9
5を介して読み込む。
【0052】電磁スピル弁75、タイマ装置76、第1
のEVRV44、第2のEVRV73、VSV61及び
アラームランプ87は、駆動回路102を介して出力回
路96に接続されている。CPU91は各センサ等から
読み込んだ入力値に基づき、燃料噴射制御、吸気量制
御、及びEGR制御を実行するために電磁スピル弁7
5、タイマ装置76、VSV61、第1のEVRV44
及び第2のEVRV73を制御する。
【0053】ここで、燃料噴射制御とは、エンジン11
の運転状態に応じて燃料噴射ポンプ18から吐出される
燃料の量とタイミングを制御することである。吸気量制
御とは、同じくエンジン11の運転状態に応じて第1の
EVRV44及び第2のEVRV73を制御することに
より、吸気絞り弁27を駆動するための第1アクチュエ
ータ、及び第2のアクチュエータ29を作動させて吸入
空気量を調節することである。EGR制御とは、同じく
エンジン11の運転状態に応じて第2のEVRV73を
制御することにより、EGRバルブ72を作動させてE
GR量を調節することである。
【0054】次に、吸気絞り弁27の開度を制御するた
めの吸気量制御ルーチンの内容について、図7〜10の
フローチャートを参照して説明する。CPU91は、エ
ンジン11の運転が開始された後、このルーチンを所定
時間毎に実行する。
【0055】ステップ151において、CPU91はエ
ンジン回転速度NE、実開度LUACT、アイドル信号
IDLを回転速度センサ80、開度センサ82、アイド
ルスイッチ85からの検出信号から読み込むとともに、
最終燃料噴射量QFINをRAM93から読み出す。こ
こで、最終燃料噴射量QFINとは、詳述しない燃料噴
射量制御ルーチンにおいて、CPU91により別途算出
された後にRAM93に記憶された値である。CPU9
1は燃料噴射量制御ルーチンにおいて、エンジン回転速
度NE、アクセル開度ACCP、吸気温THA等に応じ
てこの最終燃料噴射量QFINを算出する。
【0056】ステップ152において、CPU91はエ
ンジン11がアイドリング運転状態にあるか否かを判定
する。即ち、CPU91は、エンジン回転速度NEが所
定値以下であり、且つ、アイドル信号IDLが「ON」
であるか否かを判定する。この判定結果が否定である場
合、エンジン11がアイドリング運転状態にないことか
ら、CPU91は処理をステップ175に移行する。ス
テップ152の処理を実行するCPU91を含むECU
90はアイドリング運転状態検出手段に相当する。
【0057】ステップ175において、CPU91はエ
ンジン回転速度NE及び最終燃料噴射量QFINに基づ
き吸気絞り弁27の目標開度LUTRGを算出する。R
OM92には、このエンジン回転速度NE及び最終燃料
噴射量QFINと、目標開度LUTRGとの関係が関数
データとして記憶されている。CPU91はこの関数デ
ータを参照することにより、そのときの各パラメータN
E,QFINに適合する目標開度LUTRGを算出す
る。
【0058】ステップ176において、CPU91は実
開度LUACTと目標開度LUTRGとの差(LUAC
T−LUTRG)に基づいて、第1のEVRV44に出
力するデューティ駆動信号に係るデューティ比DTを算
出する。
【0059】ステップ177において、CPU91はデ
ューティ比DTに基づいて第1のEVRV44を制御す
る。これにより、吸気絞り弁27の開度がエンジン11
の運転状態に適合する大きさにフィードバック制御され
る。ステップ177における処理を実行した後、CPU
91は本ルーチンを一旦終了し、次の制御周期を待って
本ルーチンを再開する。
【0060】これに対して、ステップ152における判
定結果が肯定である場合、エンジン11がアイドリング
運転状態であることから、CPU91は処理をステップ
153に移行する。ステップ153において、CPU9
1は第1判定フラグXFLG1が「1」に設定されてい
るか否かを判定する。この判定フラグXFLG1は、今
回の制御までに既に、後述するアイドリング時における
吸気絞り弁27の開度学習が実行されたか否かを示すも
のである。この判定フラグXFLG1が「0」である場
合としては、エンジン11を最初に始動させた場合、或
いはバックアックRAM93の記憶内容がクリアされた
後に、エンジン11を最初に始動させた場合が該当す
る。この判定フラグXFLG1が「0」である場合、C
PU91は処理を図8に示すステップ180に移行す
る。
【0061】ステップ180において、CPU91は予
め定められたデューティ比DTJDGに基づき第1のE
VRV44を制御する。ここで、デューティ比DTJD
Gは、このデューティ比DTJDGに基づいて第1のE
VRV44を制御することにより、第1のアクチュエー
タ28のストッパ33を第2のアクチュエータ29のシ
ャフト54に確実に当接させるためのものである。尚、
シャフト54は、エンジン11の運転が開始されると同
時に第2のアクチュエータ29によって第2の位置にあ
るように制御されている。
【0062】ステップ181において、CPU91はカ
ウンタ値CDLY1を「1」だけインクリメントする。
ここで、カウンタ値CDLY1はステップ180におい
てデューティ比DTJDGに基づき第1のEVRV44
の制御が開始されてからの経過時間を示すものである。
【0063】ステップ182において、CPU91は現
在のカウンタ値CDLY1が判定値CDLY1Kよりも
大きいか否かを判定する。本参考例において、この判定
値CDLY1Kは「500msec. 」に相当する値に設定
されている。
【0064】ステップ182の判定結果が否定である場
合、第1のEVRV44の制御が開始されてから所定の
時間が経過していないことから、CPU91は本ルーチ
ンの処理を一旦終了し、所定の制御周期をまって本ルー
チンの処理を再開する。これに対して、ステップ182
の判定結果が肯定である場合、CPU91は処理をステ
ップ183に移行する。
【0065】ステップ183において、CPU91はカ
ウンタ値CDLY1を次回の処理に備えて「0」にリセ
ットする。ここで、第1のEVRV44の制御が開始さ
れてから、所定の時間が経過しているために、ストッパ
33はシャフト54に当接した状態にある。この当接に
より、吸気絞り弁27の閉弁動作は確実に規制された状
態となっている。従って、CPU91は、ステップ18
4において、現在の実開度LUACTをアイドリング運
転時においてストッパ33とシャフト54が当接する開
度、即ち、学習アイドル開度LUIDLとして学習し、
バックアップRAM94に記憶する。
【0066】ステップ185において、CPU91は、
ステップ184において学習アイドル開度LUIDLの
学習がなされたことから、第1判定フラグXFLG1を
「1」に設定する。ステップ185の処理を実行した
後、CPU91は本ルーチンを一旦終了し、次回の制御
周期をまって本ルーチンを再開する。
【0067】以上、説明したステップ180〜135ま
での処理は、エンジン11を最初に始動させた場合、或
いはバックアックRAM93の記憶内容がクリアされた
後に、エンジン11を最初に始動させた場合にのみ実行
される。
【0068】これに対して、ステップ153において、
第1判定フラグXFLG1が「1」に設定されている場
合、CPU91は処理をステップ154に移行する。ス
テップ154において、CPU91は学習アイドル開度
LUIDLを現在の目標開度LUTRGに設定する。ス
テップ155において、CPU91は実開度LUACT
と目標開度LUTRGとの差(LUACT−LUTR
G)に基づいてデューティ比DTを算出する。
【0069】ステップ156において、CPU91は目
標開度LUTRGと実開度LUACTとの絶対偏差|L
UTRG−LUACT|が判定値LUJDG1より小さ
いか否かを判定する。この判定値LUJDG1は、学習
アイドル開度LUIDLの誤差を考慮した上で、ストッ
パ33がシャフト54に当接する可能性があるか否かを
判定するためのものである。換言すれば、絶対偏差|L
UTRG−LUACT|がこの判定値LUJDG1以上
である場合には、学習アイドル開度LUIDLの誤差を
考慮しても、ストッパ33はシャフト54の先端面から
確実に離間した位置にあることになる。
【0070】ステップ156における判定結果が否定で
ある場合、絶対偏差|LUTRG−LUACT|が大き
く、ストッパ33がシャフト54に当接するには更に実
開度LUACTを変更する必要があるため、CPU91
は処理をステップ177に移行する。ステップ177に
おいて、CPU91はデューティ比DTに応じて第1の
EVRV44を制御する。これにより、エンジン11の
アイドリング運転時における実開度LUACTがエンジ
ン回転速度NE及び最終燃料噴射量QFINに適合する
大きさにフィードバック制御される。
【0071】これに対して、ステップ156の判定結果
が肯定である場合、絶対偏差|LUTRG−LUACT
|が判定値LUJDG1より小さくなり、ストッパ33
とシャフト54とが近接した状態になったことから、C
PU91は処理を図9に示すステップ157に移行す
る。
【0072】ステップ157において、CPU91は第
2判定フラグXFLG2が「1」に設定されているか否
かを判定する。この判定フラグXFLG2は、後述する
保持制御を実行するための保持開度LUTRGHが既に
設定されているか否かを示すものである。この判定結果
が肯定である場合、CPU91は保持開度LUTRGH
の設定が既に行われていることから、ステップ160に
処理を移行する。
【0073】これに対して、ステップ157の判定結果
が否定である場合、CPU91は保持開度LUTRGH
が未設定であることから、処理をすステップ158に移
行する。ステップ158において、CPU91は、第2
判定フラグXFLG2を「1」に設定する。ステップ1
59において、CPU91は現在の実開度LUACTを
保持開度LUTRGHとして設定する。
【0074】ステップ160において、CPU91はカ
ウンタ値CDLYH1が判定値CDLYH1Kより大き
いか否かを判定する。本参考例では、後述するように、
絶対偏差|LUTRG−LUACT|が所定値LUJD
G1より小さくなってから所定時間が経過するまで、ス
テップ174の処理に基づき、現在の実開度LUACT
を現状のまま保持するための制御(以下、「保持制御」
という)を行う。ここで、カウンタ値CDLYH1は、
この保持制御が開始されてからの経過時間に相当するも
のである。また、判定値CDLYH1Kは、後述するよ
うに実開度LUACTの変動が収束するのに十分な大き
さに設定されている。
【0075】ステップ160の判定結果が否定である場
合、保持制御が開始されてから所定の経過時間が経過し
ていないことから、CPU91は処理をステップ173
に移行する。ステップ173において、CPU91はカ
ウンタ値CDLYH1を「1」だけインクリメントす
る。ステップ174において、CPU91は保持開度L
UTRGHに基づいてデューティ比DTを算出する。そ
して、図7に示すステップ177において、CPU91
はその算出されたデューティ比DTに基づいて第1のE
VRV44を制御する。即ち、CPU91は、前述した
ように保持制御を行うことにより吸気絞り弁27の開度
変更動作を一旦停止する。
【0076】これに対して、ステップ160における判
定結果が肯定である場合には、保持制御が開始されてか
ら、判定値CDLYH1Kに対応した所定時間が経過し
ていることから、CPU91は処理をステップ161に
移行する。このように、保持制御が開始されてから所定
の時間が経過するのを待つことにより、実開度LUAC
Tは目標開度LUTRGに収束する。
【0077】ステップ161において、CPU91は次
回の処理に備えて第2判定フラグXFLG2を「0」に
リセットする。更に、図10に示すステップ162にお
いて、CPU91は次回の処理に備えてカウンタ値CD
LYH1を「0」にリセットする。
【0078】ステップ163において、CPU91は第
3の判定フラグXFLG3が「1」に設定されているか
否かを判定する。この第3の判定フラグXFLG3は後
述するステップ165においてデューティ比DTに対す
る増量操作が行われたか否かを判定するためのものであ
り、この増量操作が既に実行されている場合には「1」
に設定される。
【0079】ステップ163の判定結果が否定である場
合、デューティ比DTに対する増量操作が実行されてい
ないことから、CPU91はステップ164に移行す
る。ステップ164において、CPU91は第3の判定
フラグXFLG3を「1」に設定する。ステップ165
において、CPU91はデューティ比DTを増量操作す
るために現在のデューティ比DTに対して増量値量△D
T1を加算する。この増量値量△DT1は、吸気絞り弁
27の開度を現状の実開度LUACTから更に閉弁側に
変更するためのものであり、同量△DT1が加算された
デューティ比DTに基づいて第1のEVRV44が制御
されることにより、ストッパ33がシャフト54の先端
面に確実に接触するようにその大きさが設定されてい
る。更に、増量値量△DT1は、仮に第2のアクチュエ
ータ29の異常により吸気絞り弁27の閉弁動作が規制
されないまま、同量△DT1が加算されたデューティ比
DTに基づき第1のEVRV44が制御された場合であ
っても、エンジン11がストールに至らない程度の吸気
量が確保される大きさに設定されている。ステップ16
5の後、CPU91は処理をステップ166に移行す
る。
【0080】これに対して、ステップ163の判定結果
が肯定である場合、デューティ比DTに対する増量操作
が既に実行されていることから、CPU91は処理をス
テップ166に移行する。
【0081】ステップ166において、CPU91は増
量操作されたデューティ比DTに基づいて第1のEVR
V44を制御する。この制御により、吸気絞り弁27は
現状よりも開度が減少して、ストッパ33がシャフト5
4に当接するように駆動される。
【0082】ステップ167において、CPU91はカ
ウンタ値CDLY2を「1」だけインクリメントする。
このカウンタ値CDLY2は、増量操作されたデューテ
ィ比DTに基づく第1のEVRV44の制御が開始され
てからの経過時間に相当するものである。
【0083】ステップ168において、CPU91はカ
ウンタ値CDLY2が判定値CDLY2Kより大きいか
否かを判定する。この判定値CDLY2Kは、増量操作
されたデューティ比DTに基づく第1のEVRV44の
制御が開始されてから、所定の時間が経過したか否か、
換言すれば、ストッパ33がシャフト54に確実に当接
した状態となったか否かを判定するためのものである。
【0084】ステップ168における判定結果が否定で
ある場合、増量操作されたデューティ比DTに基づく第
1のEVRV44の制御が開始されてから、判定値CD
LY2Kに対応した所定の時間が経過していないため、
CPU91は本ルーチンを終了し、次回の制御周期をま
って本ルーチンを再開する。
【0085】これに対して、ステップ168における判
定結果が肯定である場合、増量操作されたデューティ比
DTに基づく第1のEVRV44の制御が開始されてか
ら、判定値CDLY2Kに対応した所定の時間が経過し
ており、ストッパ33がシャフト54に確実に当接した
状態となっていることから、CPU91は処理をステッ
プ169に移行する。
【0086】ステップ169において、CPU91はカ
ウンタ値CDLY2を次回の処理に備えて「0」にリセ
ットする。ステップ170において、CPU91は第3
の判定フラグXFLG3を「0」にリセットする。
【0087】ステップ171において、CPU91は学
習アイドル開度LUIDLと実開度LUACTとの差
(LUIDL−LUACT)が判定値LUJDG2より
大きいか否かを判定する。この判定値LUJDG2は第
2のアクチュエータ29に異常が発生しているか否かを
判定するためのものである。ここで判定される第2のア
クチュエータ29の異常とは、シャフト54がシリンダ
57から十分に突出せず第1の位置に配置されないこと
から、所定のアイドル開度が確保されない状態にあるこ
とをいう。このような異常が第2のアクチュエータ29
に発生している場合、実開度LUACTが学習アイドル
開度LUIDLよりも小さくなるため、差(LUIDL
−LUACT)が増加する。この差(LUIDL−LU
ACT)が判定値LUJDG2よりも大きくなった場合
には、第2のアクチュエータ29に異常が発生している
と判定される。
【0088】ステップ171の判定結果が肯定である場
合、第2のアクチュエータ29に異常が発生しているこ
とから、CPU91はステップ186に処理を移行す
る。ステップ186において、CPU91は第4の判定
フラグXFLG4を「1」に設定する。この判定フラグ
XFLG4は、第2のアクチュエータ29に前述したよ
うな異常が発生しているか否か示すものである。この判
定フラグXFLG4が「1」に設定されている状態は、
第2のアクチュエータ29に異常が発生していることを
示している。CPU91はこのフラグXFLG4の状態
を異常コードとして、バックアップRAM94に記憶す
る。従って、車輌のメンテナンス時において、この異常
コードを確認することにより第2のアクチュエータ29
における異常を知ることができる。
【0089】ステップ187において、CPU91は運
転者に対して吸気絞り弁27に係る異常が発生した旨を
知らせるために、アラームランプ87を点灯させる。ス
テップ187における処理を実行した後、CPU91は
本ルーチンを一旦終了し、次回の制御周期をまって本ル
ーチンを再開する。
【0090】これに対して、ステップ171の判定結果
が否定である場合、第2のアクチュエータ29に異常が
発生していないことから、CPU91は処理をステップ
172に移行する。ステップ172において、CPU9
1は現在の実開度LUACTを学習アイドル開度LUI
DLとして学習し、バックアップRAM94に記憶す
る。ステップ172における処理を実行した後、CPU
91は本ルーチンを一旦終了し、次回の制御周期をまっ
て本ルーチンを再開する。
【0091】図11は、エンジン11が高負荷運転状態
からアイドリング運転状態に移行した場合における実開
度LUACTの時間的変化を示している。同図におい
て、時刻t0〜t1の間では、エンジン11が高負荷に
て運転されており、吸気絞り弁27の実開度LUACT
は、略全開状態である値LUACT1に保持されてい
る。そして、時刻t1において、運転者によるアクセル
ペダル88の踏み込みが解除されることにより、同時刻
t1以降は、吸気絞り弁27の開度が学習アイドル開度
LUIDLになるように、第1のEVRV44がCPU
91によって制御される。また、以下の説明では、前述
した学習アイドル開度LUIDLの学習が既に行われて
おり、バックアップRAM94には学習アイドル開度L
UIDLの値が記憶されているものとする。
【0092】時刻t1において、運転者によるアクセル
ペダル88の踏み込みが解除されることにより、CPU
91は前述したルーチンのステップ154において、目
標開度LUTRGの値を学習アイドル開度LUIDLの
値と等しく設定する。そして、時刻t1〜t2の間にお
いて、CPU91は実開度LUACTが目標開度LUT
RGの値と一致するようにフィードバック制御を行う。
従って、実開度LUACTと目標開度LUTRG(=学
習アイドル開度LUIDL)との絶対偏差|LUTRG
−LUACT|の値は徐々に減少する。ここで、絶対偏
差|LUTRG−LUACT|の値の減少率は、同図に
示すように時間の経過とともに増加している。従って、
アーム31の回転速度、換言すればストッパ33とシャ
フト54とが近接する際の速度は時刻t1以降、徐々に
増加する。これは、アーム31等を含む吸気絞り弁27
が、その軸27aを中心に所定の慣性モーメントを有し
ているからである。
【0093】実開度LUACTは値LUACT2にまで
減少することにより、時刻t2において、絶対偏差|L
UTRG−LUACT|は判定値LUJDG1を下回る
ようになる。このため、ステップ156における判定条
件が満たされるようになる。そして、時刻t2〜t3の
期間において、CPU91は時刻t2における実開度L
UACT2を保持開度LUTRGHとして設定し、実開
度LUACTがこの保持開度LUTRGHと一致するよ
うに第1のEVRV44を制御する。これにより、図1
1に示すように、実開度LUACTは学習アイドル開度
LUIDLの値に達する前に、一定時間、即ち、判定値
CDLYH1Kに対応した時間、値LUACT2に保持
されることになる。
【0094】時刻t3において、値LUACT2に保持
する制御が開始されてから判定値CDLYH1Kに対応
する時間が経過したことにより、CPU91はステップ
161以降の各処理を実行する。即ち、CPU91は、
現在のデューティ比DTに増量値量△DT1が加えられ
た新たなデューティ比DTに基づいて、第1のEVRV
44を制御する。これにより、時刻t3以降は、実開度
LUACTと学習アイドル開度LUIDLとの絶対偏差
|LUTRG−LUACT|は再び減少し始める。そし
て、時刻4において、ストッパ33がシャフト54に当
接することにより、吸気絞り弁27の閉弁動作が規制さ
れ、実開度LUACTは学習アイドル開度LUIDLの
値と略等しい値LUACT3に保持される。
【0095】以上のように、本参考例によれば、ストッ
パ33がシャフト54に当接するまで実開度LUACT
を減少させる際、ストッパ33がシャフト54に当接し
ない開度(値LUACT2)に実開度LUACTが一旦
保持される。従って、図11において時刻t1〜t2の
間で増加したアーム31の回転速度の大きさが、時刻t
2〜t3の間で一旦減少することになる。その結果、時
刻t3以降の閉弁動作においては、それ以前における吸
気絞り弁27の慣性による動きの影響が抑えられ、スト
ッパ33がシャフト54に当接する際の衝突速度が小さ
く抑えられる。
【0096】本参考例と異なり、実開度LUACTを上
記の値LUACT2に一旦保持することなく、目標開度
LUTRGの値にまで変更したとする。この場合には、
図11の一点鎖線で示すように、アイドル開度にまで達
したときの実開度LUACTの変化速度(同図の傾きに
相当する)、即ち、ストッパ33とシャフト54とが当
接する際の速度が大きくなる。従って、両部材33,5
4当接時の衝撃が極めて大きくなることから、それらに
損傷が生じるおそれがある。更に、ストッパ33によっ
てシャフト54が第2のアクチュエータ29のハウジン
グ36内に押し込まれてしまい、吸気絞り弁27の開度
のバラツキが大きくなってしまうおそれがある。
【0097】これに対して、本参考例によれば、吸気絞
り弁27の慣性による影響を抑制することによって当接
時における衝撃を緩和することができる。その結果、ス
トッパ33及びシャフト54に生じる磨耗等の損傷を未
然に防止することができ、ひいては各アクチュエータ2
8,29の耐久性を向上させることができる。更に、衝
撃に起因した吸気絞り弁27のアイドル開度のバラツキ
を減少させることができるため、エンジン11におい
て、そのアイドリング運転に必要十分な吸気量が確保さ
れるようになり、アイドリング運転の安定化を図ること
ができる。
【0098】更に、本参考例によれば、ストッパ33が
シャフト54に当接した際における吸気絞り弁27の実
開度LUACTがより正確な学習アイドル開度LUID
Lとして学習され、その学習アイドル開度LUIDLに
基づいて前述した制御が再び実行される。このため、当
接時における衝撃が更に緩和され、両部材33,54の
損傷、及び吸気絞り弁27のアイドル開度のバラツキを
更に減少させることができる。
【0099】本参考例によれば、上記のように吸気絞り
弁27のアイドル開度のバラツキを減少させることがで
き、その開度が一定値以下になることを確実に防止する
ことができる。このため、本参考例のように、EGR装
置40を備えたエンジン11においてアイドリング運転
時に要求される吸気量制御の特性を満足させることがで
きる。このため、アイドリング運転時のエンジン11に
対して、EGR量の不適合となる不具合を回避すること
ができる。
【0100】本参考例によれば、ストッパ33がシャフ
ト54に当接しない開度(値LUACT2)に実開度L
UACTを一旦保持する制御を開始してから、所定時間
(図11の時刻t2〜t3)が経過するまでは、吸気絞
り弁27の開度をストッパ33がシャフト54に当接す
る開度に減少させる制御を停止している。このため、吸
気絞り弁27の閉弁速度、換言すれば、アーム31の回
転速度を確実に「0」の状態にまで減少させることがで
きる。その結果、慣性による吸気絞り弁27の動きを確
実に停止させた後に、ストッパ33をシャフト54に当
接させることになるため、当接時における衝撃を確実に
緩和することができる。
【0101】また、本参考例によれば、ストッパ33が
シャフト54に当接した際の実開度LUACTと学習ア
イドル開度LUIDLとの差(LUIDL−LUAC
T)が判定値LUJDG2より大きい場合、シャフト5
4が第1の位置に配置されず所定のアイドル開度が確保
されない状態となっていることから、第2のアクチュエ
ータ29に異常が発生していると判定される。そして、
アラームランプ87を点灯させることによって運転者に
その異常を早期に知らせることができる。更に、第4の
判定フラグXFLG4の状態をメンテナンス時において
異常コードとしてバックアップRAM94から読み出す
ことにより、その異常に対処することが可能となる。
【0102】ここで、ストッパ33とシャフト54とが
当接する際の衝撃が大きい場合には、前述したように吸
気絞り弁27の開度のバラツキが大きくなり、前記異常
判定における基準値となる学習アイドル開度LUIDL
の精度が低下する。その結果、正確な異常判定が困難と
なり誤判定を招くおそれがある。
【0103】一方、前述したように、本参考例によれ
ば、ストッパ33とシャフト54とが当接する際の衝撃
を緩和し、吸気絞り弁27の開度のバラツキを減少させ
ることによって、学習アイドル開度LUIDLが正確な
値として学習されている。その結果、誤判定を未然に防
止して、正確な異常判定を行うことができる。
【0104】[第2の参考例] 次に、前記課題を解決する内燃機関の吸気量制御装置
具体化した第2の参考例について説明する。本参考例
は、以下に説明する「異常検出ルーチン」が更に実行さ
れる点で、上記第1の参考例と異なる。従って、エンジ
ン11のシステム構成等において、第1の参考例と同様
の部材については、同一の符号を付すとともに説明を省
略する。
【0105】以下、「異常検出ルーチン」の内容につい
て、図12のフローチャートを参照して説明する。CP
U91はこのルーチンを所定時間毎に実行する。ステッ
プ250において、CPU91は、実開度LUACTを
開度センサ82からの検出信号から読み込むとともに、
前述した「吸気量制御ルーチン」においてバックアップ
RAM94に記憶された学習アイドル開度LUIDLを
同RAM94から読み出す。
【0106】ステップ251において、CPU91はエ
ンジン11が停止すべき状態にあるか否かを、イグニッ
ションスイッチ89が「OFF」であるか否かに基づい
て判定する。この判定結果が肯定である場合、即ち、運
転者によってイグニッションスイッチ89が「ON」の
状態から「OFF」の状態へ操作された場合、CPU9
1は処理をステップ252に移行する。
【0107】ステップ252において、CPU91は第
2のアクチュエータ29のシャフト54の位置が第2の
位置となるようにVSV61を制御する。即ち、CPU
91は、VSV61を通電することにより、作動圧室4
2内にバキュームポンプ46の負圧を導入する。これに
より、ダイヤフラム53の変位に連動して、シリンダ5
7からのシャフト54の突出量が減少し、その位置が第
2の位置に配置される。
【0108】ステップ253において、CPU91は第
1のEVRV44をより大きなデューティ比DTで制御
することにより、吸気絞り弁27が全閉状態となるよう
に制御する。この場合、第2のアクチュエータ29が正
常に作動している場合には、シャフト54は第2の位置
にあるため、第1のアクチュエータ28のアーム31の
回動は、吸気絞り弁27が全閉状態、即ちその開度が最
小開度となった時点で規制されることになる。
【0109】ステップ254において、CPU91はカ
ウンタ値CDLYH2を「1」だけインクリメントす
る。このカウンタ値CDLYH2は、吸気絞り弁27の
開度が全閉状態になるように第1のEVRV44が制御
されてからの経過時間に相当するものである。
【0110】ステップ255において、CPU91はカ
ウンタ値CDLYH2が判定値CDLYH2Kより大き
いか否かを判定する。この判定値CDLYH2Kは、第
1のアクチュエータ28の応答遅れを考慮して上で、吸
気絞り弁27の開度が全閉状態となるのに十分な大きさ
に設定されている。この判定結果が肯定である場合、吸
気絞り弁27が全閉状態になっているものとして、CP
U91は処理をステップ256に移行する。ステップ2
56において、CPU91は次回の処理に備えてカウン
タ値CDLYH2を「0」にリセットする。
【0111】ステップ257において、CPU91は実
開度LUACTと学習アイドル開度LUIDLとの差
(LUIDL−LUACT)が判定値LUJDG3より
小さいか否かを判定する。この判定値LUJDG3は、
第2のアクチュエータ29に異常が発生しているか否か
を判定するためのものである。ここで、判定される第2
のアクチュエータ29の異常とは、固着等に起因してシ
ャフト54がシリンダ57から突出したままの状態とな
り、同シャフト54が第2の位置に配置されないため吸
気絞り弁27を全閉状態にすることができない状態にあ
ることをいう。第2のアクチュエータ29が正常に動作
している場合、エンジン11が停止する際には、第2の
アクチュエータ29のシャフト54がシリンダ57内に
引き込まれる量に対応した回転角だけ、更に吸気絞り弁
27を閉弁させることができる。即ち、図4において、
一点鎖線で示す状態から更に二点鎖線で示す状態にま
で、同図に示す回転角θ分だけ更に吸気絞り弁27の閉
弁動作が許容される。
【0112】これに対して、上記のような異常が第2の
アクチュエータ29に発生している場合、吸気絞り弁2
7が全閉状態になる前にその閉弁動作がシャフト54に
よって規制されてしまうことになる。従って、本来、前
記回転角θと等しくなる学習アイドル開度LUIDLと
実開度LUACTとの差(LUIDL−LUACT)
が、前記回転角θよりも減少する。判定値LUJDG3
は、学習アイドル開度LUIDL、実開度LUACTの
検出誤差等を考慮して、前記回転角θよりも若干小さく
設定されている。そして、前記差(LUIDL−LUA
CT)が判定値LUJDG3よりも小さくなった場合に
は、第2のアクチュエータ29に異常が発生していると
判定される。
【0113】ステップ257の判定結果が肯定である場
合、第2のアクチュエータ29に前述したような異常が
発生していることから、CPU91は処理をステップ2
58に移行する。
【0114】ステップ258において、CPU91は第
5の判定フラグXFLG5を「1」に設定する。この第
5の判定フラグXFLG5は第2のアクチュエータ29
に前述したような異常が発生していることを示すための
ものである。CPU91は別の処理ルーチンにおいて、
この第5の判定フラグXFLG5が「1」に設定されて
いるか否かを判定し、「1」に設定されている場合に
は、吸気絞り弁27に係る異常が発生している旨をアラ
ームランプ87を点灯させることにより運転者に知らせ
る。
【0115】ステップ258の処理を実行した後、及び
上記ステップ251,255,257における判定結果
が否定である場合、CPU91はステップ259に移行
する。ステップ259において、CPUは91は第5の
判定フラグXFLG5が「1」であるか否かを判定す
る。この判定結果が肯定である場合、第2アクチュエー
タ29に異常が発生していることから、CPU91はス
テップ260においてアラームランプ87を点灯させる
ことにより吸気絞り弁27に係る異常が発生している旨
を運転者に知らせる。ステップ259の判定結果が否定
である場合、及びステップ260の処理を実行した後、
CPU91は本ルーチンを一旦終了し、所定の制御周期
をまって本ルーチンの処理を再開する。
【0116】以上説明したように、本参考例によれば、
エンジン11が停止する際に、シャフト54が第2の位
置にあるように制御されるとともに、吸気絞り弁27が
全閉状態となるように制御される。そして、吸気絞り弁
27の実開度LUACTと学習アイドル開度LUIDL
との差(LUIDL−LUACT)が判定値LUJDG
3より小さい場合、第2のアクチュエータ29に異常が
発生していると判定される。
【0117】本参考例によれば第1の参考例と同様に、
ストッパ33とシャフト54とが当接する際の衝撃を緩
和し、吸気絞り弁27の開度のバラツキを減少させるこ
とによって、学習アイドル開度LUIDLが正確な値と
して学習されている。このため、本参考例によれば、第
1の参考例における効果に加え、固着等に起因してシャ
フト54がシリンダ57から突出したままの状態となる
第2のアクチュエータ29の異常を正確に判定すること
ができ、吸気絞り弁27の開度のバラツキに起因した誤
判定を未然に防止することができる。
【0118】[実施形態] 次に、発明を具体化した実施形態について説明する。
本実施形態は、後述する「吸気量制御ルーチン」におけ
る処理が上記第1の参考例と異なる。本実施形態におけ
るエンジン11のシステム構成等については第1の参考
と同様であるため、第1の参考例と同様の部材につい
ては、同一の符号を付すとともに説明を省略する。
【0119】以下、「吸気量制御ルーチン」の内容につ
いて、図13及び図14のフローチャートを参照して説
明する。CPU91はこのルーチンを所定時間毎に実行
する。
【0120】ステップ301において、CPU91はエ
ンジン回転速度NE,実開度LUACTを回転速度セン
サ80、開度センサ82の検出信号から読み込むととも
に、RAM93から最終燃料噴射量QFIN、本ルーチ
ンを前回実行した際に、バックアップRAM94に記憶
された目標開度LUTRGPを同RAM94から読み出
す。
【0121】ステップ302において、CPU91は図
7の「吸気量制御ルーチン」におけるステップ175の
処理と同様に、エンジン回転速度NE及び最終燃料噴射
量QFINに基づき吸気絞り弁27の目標開度(以下、
「基本目標開度」という)LUTRGBを算出する。
【0122】ステップ303において、CPU91は基
本目標開度LUTRGBと実開度LUACTとの差(L
UTRGB−LUACT)が「0」より小さいか否かを
判定する。即ち、CPU91は実開度LUACTを基本
目標開度LUTRGBに一致させるために、実開度LU
ACTを減少させる必要があるか否かを判定する。この
判定結果が否定である場合、即ち、実開度LUACTを
減少させる必要がない場合、CPU91は処理をステッ
プ321に移行する。
【0123】ステップ321において、CPU91は基
本目標開度LUTRGBを目標開度LUTRGとして設
定する。更に、図14に示すステップ322において、
CPU91は実開度LUACTと目標開度LUTRGと
の差(LUACT−LUTRG)に基づいて、第1のE
VRV44に出力するデューティ駆動信号のデューティ
比DTを算出する。ステップ323において、CPU9
1はその算出されたデューティ比DTに基づいて第1の
EVRV44を制御する。
【0124】これに対して、ステップ303の判定結果
が肯定である場合、即ち、実開度LUACTを減少させ
る必要がある場合、CPU91は処理をステップ304
に移行する。
【0125】ステップ304において、CPU91は目
標開度LUTRGが基本目標開度LUTRGBより小さ
いか否かを判定する。この判定結果が否定である場合、
CPU91は処理をステップ305に移行する。ステッ
プ305において、CPU91は前回の目標開度LUT
RGPから所定の減衰値αを減じ、これを今回の制御に
おける目標開度LUTRGとして設定する。これに対し
て、ステップ304の判定結果が否定である場合、CP
U91は処理をステップ324に移行する。ステップ3
24において、CPU91は基本目標開度LUTRGB
を目標開度LUTRGとして設定する。
【0126】即ち、本実施形態では、上記各ステップ3
04,305,324の各処理を行うことにより、例え
ば、基本目標開度LUTRGBをアイドル開度にまで急
激に減少させた場合であっても、目標開度LUTRGは
その基本目標開度LUTRGBの変化に追従せず、基本
目標開度LUTRGBになるまで徐々に減少することに
なる。ステップ305,324の処理を実行した後、C
PU91は処理をステップ306に移行する。
【0127】ステップ306において、CPU91は実
開度LUACTと目標開度LUTRGとの差(LUAC
T−LUTRG)が判定値LUJDG4以下であるか否
かを判定する。この判定値LUJDG4は、後述するス
テップ322,323の各処理により実開度LUACT
をフィードバック制御するか否かを判定するためのもの
であり、極めて微少な開度(例えば、「1°」)に相当
する値に設定されている。前記差(LUACT−LUT
RG)が判定値LUJDG4以下である場合、CPU9
1は後述するステップ307,308の各処理を実行す
ることにより、オープンループ制御により実開度LUA
CTを制御する。
【0128】ステップ306の判定結果が否定である場
合、CPU91は前述したステップ322,323の処
理を実行し、その後、処理をステップ311に移行す
る。これに対して、ステップ306の判定結果が肯定で
ある場合、CPU91はステップ307に処理を移行す
る。ステップ307において、CPU91は目標開度L
UTRGに基づいてデューティ比DTを算出する。ステ
ップ308において、CPU91は算出されたデューテ
ィ比DTに基づいて第1のEVRV44を制御する。
【0129】ステップ309において、CPU91はエ
ンジン11がアイドリング運転状態にあるか否かを判定
する。即ち、CPU91は、エンジン回転速度NEが所
定値以下であり、且つ、アイドル信号がIDLが「O
N」であるか否かを判定する。
【0130】ステップ309の判定結果が肯定である場
合には、エンジン11がアイドリング運転状態にあるこ
とから、CPU91は処理をステップ310に移行す
る。ステップ310において、CPU91は現在の実開
度LUACTの値を学習アイドル開度LUIDLの値と
して学習しバックアップRAM94に記憶する。このよ
うに記憶された学習アイドル開度LUIDLは、詳述し
ない第2のアクチュエータ29の異常を検出するための
ルーチンにおいて使用される。
【0131】ステップ309の判定結果が否定である場
合、及びステップ323,310の各処理を実行した
後、CPU91は処理をステップ311に移行する。ス
テップ311において、CPU91は次回の処理に備え
て現在の目標開度LUTRGを前回の目標開度LUTR
GPとしてバックアップRAM94に記憶する。ステッ
プ311の処理を実行した後、CPU91は本ルーチン
の一旦終了し、所定の制御周期をまって本ルーチンの処
理を再開する。
【0132】図15は、基本目標開度LUTRGBが同
図の破線で示すようにエンジン11の運転状態に応じて
変化した場合における、目標開度LUTRG及び実開度
LUACTの時間的変化を示している。同図において、
実線、一点鎖線は本実施形態における実開度LUAC
T、目標開度LUTRGの変化をそれぞれ示している。
【0133】同図に示す時刻t1において、基本目標開
度LUTRGBが、ストッパ33がシャフト54に当接
するときの開度、即ち、アイドル開度に相当する所定値
LUTRGB1から全開状態に相当する値LUTRGB
2に変更される。この場合、前述したルーチンのステッ
プ321において、CPU91は目標開度LUTRGを
基本目標開度LUTRGBと等しく設定する。これによ
り、CPU91はステップ322,323の各処理によ
り、実開度LUACTを目標開度LUTRGに一致させ
るべく第1のEVRV44をフィードバック制御する。
その結果、実開度LUACTは図15に示すように、時
刻t1以降、目標開度LUTRG(=L値UTRGB
2)に向けて応答遅れを伴いながら増加した後、同値L
UTRGB2に収束する。
【0134】時刻t2において、基本目標開度LUTR
GBが値LUTRGB2から値LUTRGB1に変更さ
れる。この場合、CPU91は前記ステップ305の処
理を実行することにより、目標開度LUTRGを前記減
衰値αづつ減少させる。これにより、目標開度LUTR
Gは図15の一点鎖線で示すように、時刻t2〜t4の
間において減衰値αに相当する時間的変化率をもって徐
々に減少する。そして、時刻t4において、目標開度L
UTRGは基本目標開度LUTRGB(=値LUTRG
B1)と等しくなる。
【0135】CPU91は、ステップ322において実
開度LUACTと目標開度LUTRGとの差(LUAC
T−LUTRG)に基づいてデューティ比DTを算出す
る。ここで、本実施形態において、フィードバック制御
量に相当する実開度LUACTと目標開度LUTRGと
の差(LUACT−LUTRG)は、基本目標開度LU
TRGBと実開度LUACTとの差(LUACT−LU
TRGB)よりも小さく設定されることになる。そし
て、ステップ323において、CPU91はその算出さ
れたデューティ比DTに基づき第1のEVRV44を制
御する。
【0136】これにより、実開度LUACTは時刻t2
以降、時間の経過とともに徐々に減少し、時刻t5にお
いて、目標開度LUTRGと実開度LUACTとの差
(LUACT−LUTRG)が判定値LUJDG4以下
となることから、CPU91はステップ307,308
の各処理を実行する。そして、時刻t6において、実開
度LUACTは目標開度LUTRG(=値LUTRGB
1)と等しくなる。この際、ストッパ33がシャフト5
4に当接することにより、吸気絞り弁27の閉弁動作が
規制されるようになる。
【0137】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、吸気絞り弁27の実開度LUACTを減少させる場
合には開度LUACTを増加させる場合と異なり、目標
開度LUTRGを徐々に減少させることにより基本目標
開度LUTRGBと一致させるようにしている。このた
め、目標開度LUTRGを基本目標開度LUTRGBと
等しくなるように変更する場合と比較して、吸気絞り弁
27が閉弁する速度、換言すれば、ストッパ33がシャ
フト54に近接する際の速度が小さくなる。
【0138】図15の二点鎖線は、目標開度LUTRG
を基本目標開度LUTRGBと等しくなるように変更し
た場合における、実開度LUACTの変化を示してい
る。同図に示すように、この場合には、本実施形態と比
較して実開度LUACTの変化率、即ち、ストッパ33
がシャフト54に近接する際の速度が大きくなる。この
ため、時刻t3においてストッパ33がシャフト54に
当接する場合、当接時に両部材33,54に生じる衝撃
が大きくなる。
【0139】これに対して、本実施形態によれば、前述
したように、ストッパ33がシャフト54に近接する際
の速度が小さいため、当接時における衝撃が小さく抑え
られる。その結果、上記第1の参考例と同様に、ストッ
パ33及びシャフト54に生じる磨耗等の損傷を未然に
防止することができ、ひいては各アクチュエータ28,
29の耐久性を向上させることができる。更に、衝撃に
起因した吸気絞り弁27の開度のバラツキを減少させる
ことができる。このため、エンジン11のアイドリング
運転に必要十分な吸気量が確保されるようになり、アイ
ドリング運転の安定化を図ることができる。
【0140】本発明は、上記実施形態の他、以下に示す
別の実施形態として具体化することもできる。これら別
の実施形態においても上記実施形態と略同様の作用効果
を奏することができる。
【0141】(1)上記実施形態では、ディーゼルエン
ジン11に設けられた吸気絞り弁27の開度を制御する
ようにした。これに対して、ガソリンエンジンに設けら
れた吸気絞り弁の開度を制御するようにしてもよい。ま
た、本発明は、吸気絞り弁の開閉動作と連動する連動部
材に当接することにより同弁の開閉弁動作を規制するた
めの当接部材を含む規制機構を備えた内燃機関であれ
ば、車輌用の内燃機関に限定されず、例えば、船舶用、
定置動力用等の内燃機関に適用することもできる。
【0142】(2)上記実施形態では、吸気絞り弁27
をダイヤフラム式のアクチュエータ28によって駆動
し、その開度を変更するようにした。これに対して、例
えば、ステッピングモータ等の他のアクチュエータによ
って吸気絞り弁27を駆動するようにしてもよい。
【0143】(3)上記実施形態では、吸気絞り弁27
の開閉動作と連動するストッパ33をシャフト54に当
接させることにより、同弁を閉弁させる際に、その開度
を規制してアイドリング運転の安定化を図るようにして
いる。これに対して、吸気絞り弁27を開弁させる際に
その開度を規制する構成を採用することにより、例え
ば、同弁27の最大開度を調節するようにしてもよい。
【0144】(4)上記第1及び第2の参考例では、実
開度LUACTと目標開度LUTRGとの差(LUAC
T−LUTRG)に基づいて、デューティ比DTを算出
し、そのデューティ比DTに基づいて第1のEVRV4
4をフィードバック制御するようにした。これに対し
て、目標開度LUTRGのみ基づいて第1のEVRV4
4をオープンループ制御するようにしてもよい。
【0145】(5)上記第1及び第2の参考例におい
て、吸気絞り弁27の実開度LUACTを減少させる場
合には、同開度LUACTを増加させる場合よりもその
変化速度を小さくするようにしてもよい。このようにす
れば、ストッパ33とシャフト54とが当接する際の衝
撃を更に緩和することができる。
【0146】(6)上記実施形態では、吸気絞り弁27
を閉弁させる際に、目標開度LUTRGを基本目標開度
LUTRGBにまで徐々に減少させることにより、スト
ッパ33とシャフト54とが当接する際の衝撃の緩和を
図るようにしている。これに対して、吸気絞り弁27を
閉弁させる際には、同弁27を開弁させる場合よりもフ
ィードバックゲインを小さく設定することにより、当接
時における衝撃の緩和を図るようにしてもよい。
【0147】上記実施形態又は各参考例から把握できる
技術的思想について以下にその効果とともに記載する。 (イ)内燃機関の吸気通路に設けられた吸気絞り弁と、
前記吸気絞り弁を開閉するための駆動機構と、前記駆動
機構を制御することにより前記吸気通路を通じて前記内
燃機関に供給される吸気量を調節するための制御手段
と、前記吸気絞り弁の開閉動作と連動する連動部材に当
接することにより同弁の開閉動作を規制するための当接
部材を含む規制機構とを備えた内燃機関の吸気量制御装
置において、前記連動部材と前記当接部材とが当接した
ときの前記吸気絞り弁の開度を学習開度として学習する
ための学習手段と、前記学習開度が学習された後に前記
連動部材が前記当接部材に当接するまで前記吸気絞り弁
の開度を開閉動作させる際には、前記制御手段は、一
旦、前記学習開度に代わって、前記連動部材が前記当接
部材から離間するような開度に基づいて前記駆動機構を
制御するものであることとを備え、前記規制機構は、前
記内燃機関がアイドリング運転状態となった際に、前記
吸気絞り弁の開度が所定開度以下になることを規制する
ものであることを特徴とする。
【0148】このような構成によれば、学習開度が学習
された後には、吸気絞り弁の開度は学習開度まで一度に
変更されるのではなく、連動部材が当接部材からある程
度離間するような開度まで一旦、変更されることにな
る。これにより、連動部材が当接部材に当接する際の速
度が小さく抑えられる。その当接時には両部材間の衝撃
が緩和される。このため、連動部材が当接部材に当接し
た際に、その衝撃によって生じる吸気絞り弁の開度のバ
ラツキ、即ち、規制機構によって吸気絞り弁の開閉動作
が規制されることにより確保されるべき開度と、実際に
規制機構により開閉動作が規制されたときの実開度との
偏差が減少する。更に、このときの実開度が学習開度と
して学習され、上記制御が再び実行されることによっ
て、当接時における衝撃が更に緩和されるとともに、実
開度と目標規制開度との偏差が更に減少するといった
果に加えて、燃焼状態が不安定化する傾向にあるアイド
リング運転状態において、吸気絞り弁の開度が所定開度
以下になることを確実に防止することができる。従っ
て、アイドリング運転の安定化を図ることができる。
【0149】(ロ)内燃機関の吸気通路に設けられた吸
気絞り弁と、前記吸気絞り弁を開閉するための駆動機構
と、前記駆動機構を制御することにより前記吸気通路を
通じて前記内燃機関に供給される吸気量を調節するため
の制御手段と、前記吸気絞り弁の開閉動作と連動する連
動部材に当接することにより同弁の開閉動作を規制する
ための当接部材を含む規制機構とを備えた内燃機関の吸
気量制御装置において、前記連動部材と前記当接部材と
が当接したときの前記吸気絞り弁の開度を学習開度とし
て学習するための学習手段とを備え、前記学習開度が学
習された後に前記連動部材が前記当接部材に当接するま
で前記吸気絞り弁の開度を開閉動作させる際には、前記
制御手段は、一旦、前記学習開度に代わって、前記連動
部材が前記当接部材から離間するような開度に基づいて
前記駆動機構を制御するものであり、前記規制機構は前
記当接部材を前記連動部材に対して近接した第1の位置
と前記連動部材に対して離間した第2の位置に変更可能
であることと、前記異常判定手段は、前記規制機構によ
り前記連動部材が第1の位置に配置され、且つ、前記連
動部材が前記当接部材に当接するまで前記吸気絞り弁が
駆動されたときに、そのときの前記吸気絞り弁の実開度
と前記学習開度との偏差が所定値以上となったことによ
り前記規制機構の異常を判定することとを更に備えたこ
とを特徴とする。
【0150】(ハ)内燃機関の吸気通路に設けられた吸
気絞り弁と、前記吸気絞り弁を開閉するための駆動機構
と、前記駆動機構を制御することにより前記吸気通路を
通じて前記内燃機関に供給される吸気量を調節するため
の制御手段と、前記吸気絞り弁の開閉動作と連動する連
動部材に当接することにより同弁の開閉動作を規制する
ための当接部材を含む規制機構とを備えた内燃機関の吸
気量制御装置において、前記連動部材と前記当接部材と
が当接したときの前記吸気絞り弁の開度を学習開度とし
て学習するための学習手段とを備え、前記学習開度が学
習された後に前記連動部材が前記当接部材に当接するま
で前記吸気絞り弁の開度を開閉動作させる際には、前記
制御手段は、一旦、前記学習開度に代わって、前記連動
部材が前記当接部材から離間するような開度に基づいて
前記駆動機構を制御するものであり、前記規制機構は前
記当接部材を前記連動部材に対して近接した第1の位置
と前記連動部材に対して離間した第2の位置に変更可能
であることと、前記異常判定手段は、前記規制機構によ
り前記連動部材が第2の位置に配置され、且つ、前記連
動部材が前記当接部材に当接するまで前記吸気絞り弁が
駆動されたときに、そのときの前記吸気絞り弁の実開度
と前記学習開度との偏差が所定値以下となったことによ
り前記規制機構の異常を判定することとを更に備えたこ
とを特徴とする。
【0151】上記(イ)及び(ロ)に記載した構成によ
れば、当接部材が所定の位置に配置されなくなった状態
を規制機構の異常として判定することができる。
【0152】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、連動部材が当
接部材に近接するように吸気絞り弁を開閉動作させる場
合には、連動部材が当接部材から離間するように吸気絞
り弁を開閉動作させる場合よりも制御量を小さく設定
し、その設定された制御量に基づいて駆動機構をフィー
ドバック制御するようにしている。
【0153】
【0154】
【0155】
【0156】
【0157】従って、連動部材が当接部材に当接する際
の連動部材の衝突速度が相対的に小さく抑えられ、当接
時における両部材間の衝撃が緩和される。その結果、連
動部材及び当接部材における磨耗等の損傷を抑制するこ
とができるとともに、当接時における吸気絞り弁のバラ
ツキを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンシステムを示す概略構成図。
【図2】吸気絞り弁等の構成を示す部分断面図。
【図3】(a),(b)ともに第1及び第2のアクチュ
エータを示す断面図。
【図4】スロットルボディを示す断面図。
【図5】デューティ比と作動室内圧との関係を示すグラ
フ。
【図6】ECU等の構成を示すブロック回路図。
【図7】第1の参考例における「吸気量制御ルーチン」
を示すフローチャート。
【図8】同じく「吸気量制御ルーチン」を示すフローチ
ャート。
【図9】同じく「吸気量制御ルーチン」を示すフローチ
ャート。
【図10】同じく「吸気量制御ルーチン」を示すフロー
チャート。
【図11】吸気絞り弁の開度の変化を示すタイミングチ
ャート。
【図12】第2の参考例における「異常検出ルーチン」
を示すフローチャート。
【図13】実施形態における「吸気量制御ルーチン」
を示すフローチャート。
【図14】同じく「吸気量制御ルーチン」を示すフロー
チャート。
【図15】吸気絞り弁の開度の変化を示すタイミングチ
ャート。
【図16】従来技術におけるアクチュエータ及び吸気絞
り弁を示す断面図。
【符号の説明】
11…エンジン、16…吸気通路、27…吸気絞り弁、
28…第1アクチュエータ、29…第2アクチュエー
タ、31…アーム、33…ストッパ、54…シャフト9
0…ECU。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気通路に設けられた吸気絞
    り弁と、前記吸気絞り弁を開閉するための駆動機構と、
    前記駆動機構の制御量を前記吸気絞り弁の実開度と所定
    の目標開度との偏差に基づいてフィードバック制御する
    ことにより前記吸気通路を通じて前記内燃機関に供給さ
    れる吸気量を調節するための制御手段と、前記吸気絞り
    弁の開閉動作と連動する連動部材に当接することにより
    同弁の開閉動作を規制するための当接部材を含む規制機
    構とを備えた内燃機関の吸気量制御装置において、 前記連動部材が前記当接部材に近接するように前記吸気
    絞り弁を開閉動作させる場合には、前記連動部材が前記
    当接部材から離間するように前記吸気絞り弁を開閉動作
    させる場合よりも前記制御量を小さく設定するための設
    定手段と、 前記制御手段は、前記設定された制御量に基づいて前記
    駆動機構をフィードバック制御すること とを更に備えた
    ことを特徴とする内燃機関の吸気量制御装置。
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