JP3358004B2 - カラートナー - Google Patents

カラートナー

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JP3358004B2
JP3358004B2 JP30874693A JP30874693A JP3358004B2 JP 3358004 B2 JP3358004 B2 JP 3358004B2 JP 30874693 A JP30874693 A JP 30874693A JP 30874693 A JP30874693 A JP 30874693A JP 3358004 B2 JP3358004 B2 JP 3358004B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法等により形成された静電潜像を現像し、特に、熱定着
ロールにより定着画像を得るカラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法等により形成された静
電荷像は、一般に、バインダー樹脂及び着色剤を主成分
とする粉体トナーで現像後、コピー用紙上に転写、定着
される。トナー像の定着法は種々あるが、熱効率が高い
こと、高速定着が可能であること等から熱ロール定着方
式が広く採用されている。
【0003】このような熱定着方式で定着を行なう場
合、トナーには良好な定着特性が要求されるが、カラー
トナーにおいては、OHPシート等への定着画像がOH
Pによる投光により色調が再現されることを要求される
場合が多い。これらの要求を満たすために、透明性の高
い結着樹脂を用い、該樹脂中に着色剤を均一に分散する
ことが知られている。しかし、カラートナーにおいても
カラートナーに適した定着特性が要求され、特に定着装
置内でのオイル塗布を行なわず、トナーに熱定着ロール
との離型性を具備させる必要があるため、透明性の高い
樹脂を安易に使用することはできず、2種以上の異なる
樹脂を用いて互いに特性を相補いながら色再現性を図ろ
うとしているのが実情である。
【0004】一方、カラートナーに離型性を付与するも
のとして、特開平3−185459号公報には、バイン
ダー樹脂、ポリオレフィンワックス及び加工顔料、すな
わち、バインダー樹脂と同種の樹脂と着色剤とをあらか
じめ混練して得られるものを含有するカラートナーが記
載されている。このトナーは加工顔料を用いることによ
り顔料とポリオレフィンワックスとの接触を減少させ、
顔料とポリオレフィンワックスとのなじみやすさによる
バインダー樹脂中へのポリオレフィンワックスの微細分
散を回避して、熱ローラー定着時の耐オフセット性を向
上させようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、後記するよ
うに低分子量ポリプロピレンを用いたカラートナーの熱
定着ローラーへの離型性は十分とはいえず離型不良が生
じる。また、OHPシートによる色の再現性も良好なも
のとはならなかった。
【0006】従って、本発明の目的は、熱定着ローラー
への離型性を保持しつつ、OHPシートに画像形成され
たときのトナー像が色再現性の良好な投影画像を形成す
ることができるカラートナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この問題
に関して鋭意検討した結果、2種以上の異なる結着樹脂
を用いてOHPシート画像における色再現性を向上させ
るためには、カラートナーのヘイズ度を下げる必要があ
り、そのためには少なくともヘイズ度の低い結着樹脂中
により多くの着色剤を分散することが効果的であるこ
と、更にそのためには着色剤とヘイズ度の低い着色樹脂
を予備混練しておくことが有効であることを見出し、本
発明に至った。
【0008】すなわち、本発明によれば、少なくとも2
種類の結着樹脂、着色剤及び下記(イ)〜(ハ)で示さ
れる離型剤の少なくとも1種を溶融混練して得られるト
ナーにおいて、前記結着樹脂のうちヘイズ度の最も低い
結着樹脂に分散された着色剤の方がそれより高いヘイズ
度の結着樹脂中に分散された着色剤よりも結着樹脂中の
着色剤の存在比が大きいことを特徴とするカラートナー
が提供される。 (イ)酸価5以下の脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス (ロ)モンタン系ワックス (ハ)酸価10〜30の酸化ライスワックス
【0009】また、本発明によれば、少なくとも2種類
の結着樹脂、着色剤及び下記(イ)〜(ハ)で示される
離型剤の少なくとも1種を溶融混練して製造されるカラ
ートナーの製造方法において、前記トナー組成分の溶融
混練に先だって、前記結着樹脂のうち少なくともヘイズ
度の最も低い結着樹脂と着色剤を予備混練しておくこと
を特徴とするカラートナーの製造方法が提供される。 (イ)酸価5以下の脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス (ロ)モンタン系ワックス (ハ)酸価10〜30の酸化ライスワックス
【0010】以下に本発明を図面を参照しつつ更に詳し
く説明する。図1は3種類の異なる結着樹脂のヘイズ度
を示す。図2は図1に示した3種類の結着樹脂を重量比
で1/3ずつ使用してトナーとした場合において、着色
剤と予備混練した結着樹脂の種類によってトナーのヘイ
ズ度が大きく変化することを示す。なお、本発明でいう
予備混練とは、着色剤と結着樹脂のみを重量比で1/1
〜1/5の割合で機械的にミキサー等で混合した後に、
加熱3本ロールミル又は2本ロールミル等のバッチ式混
練、若しくはスクリュー加熱方式等の連続混練による混
練を行ない、いわゆるマスターバッチ化することをい
う。また、ヘイズ(Haze)は、曇りの度合いを示
し、ガラス、プラスチック等の透明さの程度を表わす。
完全な透明体はヘイズ度が0%で、曇り具合が増えるに
従って値が高くなる。
【0011】図1及び図2に示すように、ヘイズ度の最
も低い結着樹脂Aと着色剤を予備混練すると、トナー中
の結着樹脂Aの中に着色剤が多く分散しており、トナー
のヘイズ度を低減させていることが明らかである。この
原因については明らかではないが、混練後のトナーにお
いて透過型顕微鏡によりトナー断面を観察したところ、
異なる結着樹脂同士は相溶しておらず、明瞭な界面をも
って存在し、着色剤は予備混練を行なった結着樹脂中に
その大部分が存在していることが分かった。更に、前記
透過型顕微鏡によるトナー断面の拡大写真(1万〜10
万倍)から、樹脂中への着色剤の存在比を画像解析装置
(日本アビオニクス社製、カラーイメージプロセッサー
SPICCA)により評価したところ、着色剤は予備混
練を行なった樹脂中に90%、予備混練しない樹脂(図
2中、「未実施」)中には10%程度存在していた。な
お、予備混練を特に行なわない場合でも、混練時に着色
剤と結着樹脂の相溶性、分散性等によって着色剤の結着
樹脂中への存在比が変わる場合はある。
【0012】次に、本発明における結着樹脂及びトナー
のヘイズ度の測定方法について述べ、それにより測定し
てカラートナーのヘイズ度とOHPシートにおける色調
再現性との関係を表1に示す。まず、サンプル(粉体)
をOHPシートに均一に1.0±0.05mg/cm2
となるように現像付着させ、次の条件の定着装置にて定
着を行なう。次いで定着サンプルをスガ試験機社製、直
読ヘイズコンピューターにセットし、ヘイズ度を測定す
る。
【0013】〈定着装置条件〉 定着ローラー:テフロン系材質(ハードタイプ)、 ローラー径:40mm 定着バックアップローラー:シリコーン系材質(ソフト
タイプ)、 ローラー径:40mm 定着ローラー表面温度:180±2℃ 定着ローラー間ニップ幅:4.5mm 〈使用OHPシート〉 リコー教育機器社製、タイプPPC−DX 〈測定結果〉上記測定法により測定してカラートナーの
ヘイズ度とOHPシートにおける色調再現性との関係は
表1の通りである。
【0014】
【表1】
【0015】以下、本発明のカラートナーで使用される
材料について述べる。まず、離型剤としては、基本的に
はOHPシートにおける色再現性を悪化させないもので
なければならない。そのためには結着樹脂への分散性が
良好であり、且つそれ自身のヘイズ度が低い離型剤を用
いる必要がある。このような観点から次の3種類が選択
される。 (イ)脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス (ロ)モンタン系エステルワックス (ハ)酸化ライスワックス
【0016】上記(イ)のカルナウバワックスは、カル
ナウバワックスを原料にして遊離脂肪酸を脱離したもの
で、このため酸価が5%以下となり、且つ従来のカルナ
ウバワックスより微結晶で、バインダー樹脂中での分散
粒子径が1μm以下となり、分散性が良好となる。上記
(ロ)のモンタン系エステルワックスは、鉱物より精製
されたもので、カルナウバワックスと同様に微結晶で、
バインダー樹脂での分散粒子径が1μm以下となり、分
散性が向上する。モンタン系エステルワックスの場合、
酸価は5〜14であることが好ましい。上記(ハ)の酸
化ライスワックスは、米ぬかワックスを空気酸化したも
のである。酸価は10〜30であることが好ましく、1
0未満では定着下限温度が上昇し低温定着性が不十分と
なり、30より大きいとコールドオフセット温度が上昇
し、やはり低温定着性が不十分となる。上記ワックスは
単独で用いても組み合わせて用いてもよく、トナー全体
の1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%含有させ
ることにより良好な結果が得られる。
【0017】本発明における結着樹脂としては、ポリス
チレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン
などのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/
p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共
重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン
/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、
スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アク
リル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、
スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α
−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アク
リロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルエーテ
ル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合
体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合
体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、
スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸
エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチ
ルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩
化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポ
キシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹
脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹
脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹
脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げ
られる。
【0018】本発明における荷電制御剤としては、正帯
電性に制御するものとして、第四級アンモニウム塩、そ
の他、塩基性電子供与性の有機物質などであり、トナー
を負帯電性に制御するものとして、サリチル酸誘導体の
金属塩、含フッ素四級アンモニウム塩等、特にカラート
ナーの色調を損なうことのない程度の白色ないし透明の
ものが好ましい。
【0019】また、トナーの流動性を向上する添加剤と
しては、例えばコロイダルシリカ、酸化アルミニウム、
酸化チタン等の流動性付与剤を添加することも可能であ
る。更に、現像剤置内でのブレード固着を防止する潤滑
剤として脂肪酸金属塩、例えばステアリン酸バリウム、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸リチウム、ステアリン酸鉛、ラウリン酸バリウ
ム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン
酸マグネシウム、ラウリン酸リチウム、ラウリン酸鉛、
パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸マグネシウム、
二塩基性ステアリン酸鉛等を添加してもよい。これら脂
肪酸金属塩の添加量は0.01〜5重量%含有すること
が望ましい。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。な
お、以下で示す「部」は重量部を意味する。
【0021】実施例1 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 3部 スチレン/メチルアクリレート共重合体(ヘイズ度25%) 3部 銅フタロシアニンブルー顔料 2部 をブレンダーにて機械的に混合した後、加熱した三本ロ
ールミルにて混練し、混練物を冷却後、カッターミルに
より平均粒子径約2mmに粗分砕した。このサンプルを
マスターバッチAとする。
【0022】 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 47部 スチレン/メチルアクリレート共重合体(ヘイズ度25%) 47部 マスターバッチA 8部 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(酸価4) 5部 サリルチル酸誘導体亜鉛塩 2部
【0023】以上の組成物をブレンダーで十分混合した
後、120〜130℃に加熱した二本ロールミルによっ
て溶融混合した。混練物を自然放冷後、カッターミルで
粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風
力分級機を用いて体積平均粒子径7.5μmとして母体
トナーを得た。更に、これにシリカ微粉末を母体トナー
100に対し重量比で0.5添加し、ミキサーで混合し
トナーとした。
【0024】このトナーをOHPシート(リコー教育機
器社製、タイプPPC−DX)に1.0mg/cm2
なるように現像し、ヘイズ度を測定したところ、32%
であった。また、このトナーをリコー社製複写機FT−
8200に装填して定着ロール温度140〜220℃の
範囲において定着状態を観察したところ、オフセット現
象等定着離型性に関する異常は全く認められなかった。
なお、このトナーにおける銅フタロシアニンブルー顔料
の樹脂中存在比は、ポリエステル樹脂中に1.8、スチ
レン/メチルアクリレート共重合体中に0.2であっ
た。
【0025】実施例2 ポリエステル樹脂(ヘイズ度8%) 6部 フタロシアニンブルー顔料 2部 を実施例1と同様に処理してマスターバッチBを得た。
【0026】 ポリエステル樹脂(ヘイズ度8%) 24部 スチレン/ブチルアクリレート共重合体(ヘイズ度30%) 70部 マスターバッチB 8部 モンタン系エステルワックス 5部 サリルチル酸誘導体亜鉛塩 2部
【0027】以上の組成物を実施例1と同様に処理し、
体積平均粒子径10μmの母体トナーを得た。更に、こ
れにシリカ微粉末を母体トナー100に対し重量比で
0.5添加し、ミキサーで混合しトナーとした。
【0028】このトナーについて、実施例1と同様の評
価を行なったところ、ヘイズ度は30%であった。ま
た、140〜220℃の定着ロール温度範囲において、
定着離型性に関する異常は認められなかった。なお、銅
フタロシアニンブルー顔料の樹脂中存在比は、ポリエス
テル樹脂中に1.8、スチレン/ブチルアクリレート共
重合体中に0.2であった。
【0029】実施例3 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 2部 スチレン/n−ブメチルアクリレート共重合体(ヘイズ度28%) 2部 ポリスチレン(ヘイズ度20%) 2部 銅フタロシアニンブルー顔料 2部 を実施例1と同様に処理してマスターバッチCを得た。
【0030】 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 33部 スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体(ヘイズ度28%) 33部 ポリスチレン(ヘイズ度20%) 28部 マスターバッチC 8部 酸化ライスワックス 5部 サリルチル酸誘導体亜鉛塩 2部
【0031】以上の組成物を実施例1と同様に処理し
て、体積平均粒子径8μmの母体トナーを得た。更に、
これにシリカ微粉末を母体トナー100に対して重量比
で0.4添加し、ミキサーで混合しトナーとした。
【0032】このトナーについて、実施例1と同様の評
価を行なったところ、ヘイズ度は32%であった。ま
た、140〜220℃の定着ロール温度範囲において、
定着離型性に関する異常は認められなかった。なお、銅
フタロシアニンブルー顔料の樹脂中存在比は、ポリエス
テル樹脂中に1.2、スチレン/nブチルアクリレート
共重合体中に0.9、ポリスチレン中に0.9であっ
た。
【0033】実施例4 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 8部 キナクリドン系レッド顔料 4部 を実施例1と同様に処理してマスターバッチDを作成し
た。
【0034】 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 42部 スチレン/メチルアクリレート共重合体(ヘイズ度25%) 30部 ポリスチレン(ヘイズ度20%) 20部 マスターバッチD 12部 サリルチル酸誘導体亜鉛塩 2部 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(酸価3) 5部
【0035】以上の組成物を実施例1と同様に処理し
て、体積平均粒子径7.5μmの母体トナーを得た。更
に、これにシリカ微粉末を母体トナー100に対して重
量比で0.5添加し、ミキサーで混合しトナーとした。
【0036】このトナーについて、実施例1と同様の評
価を行なったところ、ヘイズ度は34%であった。ま
た、140〜220℃の定着ロール温度範囲において、
定着離型性に関する異常は認められなかった。なお、キ
ナクリドン系レッド顔料の樹脂中存在比は、ポリエステ
ル樹脂中に1.9、スチレン/メチルアクリレート共重
合体中に0.1、ポリスチレン中に0.1であった。
【0037】実施例5 ポリオール系樹脂(ヘイズ度7%) 10部 キナクリドン系レッド顔料 4部 を実施例1と同様に処理してマスターバッチEを作成し
た。
【0038】 ポリオール系樹脂(ヘイズ度7%) 40部 スチレン/メチルアクリレート共重合体(ヘイズ度25%) 50部 マスターバッチE 14部 モンタン系エステルワックス 5部 含フッ素四級アンモニウム塩化合物 2部
【0039】以上の組成物を実施例1と同様に処理し
て、体積平均粒子径10μmの母体トナーを得た。更
に、これにシリカ微粉末を重量比で母体トナー100に
対して0.2添加し、ミキサーで混合しトナーとした。
【0040】このトナーについて、実施例1と同様の評
価を行なったところ、ヘイズ度は28%であった。ま
た、140〜220℃の定着ロール温度範囲において、
定着離型性に関する異常は認められなかった。なお、キ
ナクリドン系レッド顔料の樹脂中存在比は、ポリオール
系樹脂中に1.7、スチレン/メチルアクリレート共重
合体中に0.3であった。
【0041】実施例6 ポリオール系樹脂(ヘイズ度9%) 5部 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 5部 キナクリドン系レッド顔料 4部 を実施例1と同様に処理してマスターバッチFを作成し
た。
【0042】 ポリオール系樹脂(ヘイズ度9%) 45部 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 45部 マスターバッチE 14部 酸化ライスワックス 5部 含フッ素四級アンモニウム塩化合物 2部
【0043】以上の組成物を実施例1と同様に処理し
て、体積平均粒子径10μmの母体トナーを得た。更
に、これにシリカ微粉末を重量比で母体トナー100に
対して0.2添加し、ミキサーで混合しトナーとした。
【0044】このトナーについて、実施例1と同様の評
価を行なったところ、ヘイズ度は24%であった。ま
た、140〜220℃の定着ロール温度範囲において、
定着離型性に関する異常は認められなかった。なお、キ
ナクリドン系レッド顔料の樹脂中存在比は、ポリオール
系樹脂中に1.2、ポリエステル樹脂中に0.8であっ
た。
【0045】比較例1 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 50部 スチレン/メチルアクリレート共重合体(ヘイズ度25%) 50部 銅フタロシアニンブルー顔料 2部 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(酸価4) 5部 サリルチル酸誘導体亜鉛塩 2部
【0046】以上の組成物をブレンダーで十分混合した
後、120〜130℃に加熱した二本ロールミルによっ
て溶融混練した。混練物を自然放冷後、カッターミルで
粗粉砕し、ジェット気流を用いた微粉砕機で粉砕後、風
力分級機を用いて体積平均粒子径7.5μmの母体トナ
ーを得た。更に、これにシリカ微粉末を重量比で母体ト
ナー100に対し0.5添加し、ミキサーで混合しトナ
ーとした。
【0047】このトナーを実施例1と同様に評価したと
ころ、ヘイズ度は59%であった。また、140〜22
0℃の定着ロール温度範囲において、定着離型性に関す
る異常は発生しなかった。なお、銅フタロシアニンブル
ー顔料の樹脂中存在比は、ポリエステル樹脂中に0.
8、スチレン/メチルアクリレート共重合体中に1.2
であった。
【0048】比較例2 ポリオール系樹脂(ヘイズ度8%) 30部 スチレン/ブチルアクリレート共重合体(ヘイズ度30%) 70部 銅フタロシアニンブルー顔料 2部 モンタン系エステルワックス 5部 サリルチル酸誘導体亜鉛塩 2部
【0049】以上の組成物を実施例1と同様に処理し、
体積平均粒子径10μmの母体トナーを得た。更に、こ
れにシリカ微粉末を母体トナー100に対して0.1添
加し、ミキサーで混合しトナーとした。
【0050】このトナーを実施例1と同様に評価したと
ころ、ヘイズ度は55%であった。また、140〜22
0℃の定着ロール温度範囲において、定着離型性に関す
る異常は発生しなかった。なお、銅フタロシアニンブル
ー顔料の樹脂中存在比は、ポリオール系樹脂中に0.
8、スチレン/ブチルアクリレート共重合体中に1.2
であった。
【0051】比較例3 実施例1における脱遊離脂肪酸型カルナウバワックスの
代わりに低分子ポリプロピレン5部を使用したこと以外
は、全て実施例1と同様にしてトナーを作成した。
【0052】このトナーを実施例1と同様に評価したと
ころ、ヘイズ度は48%であった。また、定着離型性は
160℃以下において離型不良による画像部への定着分
離爪の跡が付いた。なお、このトナーにオける銅フタロ
シアニンブルー顔料の樹脂中存在比は、ポリエステル樹
脂中に0.9、スチレン/メチルアクリレート共重合体
中に1.1であった。
【0053】比較例4 スチレン/メチルアクリレート共重合体(ヘイズ度25%) 6部 銅フタロシアニンブルー顔料 2部 を実施例1と同様に処理してマスターバッチGを作成し
た。
【0054】 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 50部 スチレン/メチルアクリレート共重合体(ヘイズ度25%) 24部 ポリスチレン(ヘイズ度20%) 20部 マスターバッチG 8部 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス 5部 含フッ素四級アンモニウム塩化合物 2部
【0055】以上の組成物を実施例1と同様に処理し、
体積平均粒子径7.5μmの母体トナーを得た。更に、
これにシリカ微粉末を重量比で母体トナー100に対し
0.4添加し、ミキサーで混合しトナーとした。
【0056】このトナーを実施例1と同様に評価したと
ころ、ヘイズ度は46%であった。また、140〜22
0℃の定着ロール温度範囲において、定着離型性に関す
る異常は認められなかった。なお、このトナーにおける
銅フタロシアニンブルー顔料の樹脂中存在比は、ポリエ
ステル樹脂中に0.3、スチレン/メチルアクリレート
共重合体中に1.5、ポリスチレン中に0.2であっ
た。
【0057】実施例7 ポリエステル樹脂(ヘイズ度15%) 47部 キナクリドン系レッド顔料 4部 脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス(酸価4) 5部 サリルチル酸誘導体亜鉛塩 2部
【0058】以上の物質をブレンダーで十分混合した
後、スチレン/メチルアクリレート共重合体47部と同
時に120〜130℃に加熱した二本ロールによって溶
融混練し、実施例1と同様にしてトナーを作成し、同様
の評価を行なった。本トナーのヘイズ度は36%であ
り、定着離型性も良好なものであった。なお、本トナー
のポリエステル樹脂中へのキナクリドン系レッド顔料の
存在比は1.2、スチレン/メチルアクリレート共重合
体中への存在比は0.8であった。また、本トナーの定
着離型性も良好なものであった。
【0059】以上の実施例及び比較例で得たトナーの評
価結果をまとめると、表2の通りである。なお、定着離
型性の評価及び着色剤の樹脂中存在比の測定・算出は次
のように行なった。 (1)定着離型性の評価 ○ :定着離型温度幅70℃以上 △ : 〃 30〜70℃未満 (×): 〃 30℃未満 (2)着色剤の樹脂中存在比の測定・算出 透過型電子顕微鏡によるトナー断面の拡大写真(1万〜
10万倍)を、画像解析装置(日本アビオニクス社製カ
ラーイメージプロセッサーSPICCA)にかけ、結着
樹脂単位で樹脂中の着色剤の断面積を測定し、次式によ
り樹脂中の着色剤の存在比を算出する。B,C樹脂につ
いても同様にして算出する。 A樹脂中の着色剤の存在比=A樹脂中の着色剤の断面積
率/全樹脂中着色剤の断面積率
【0060】
【表2】 (註)表中、「結着樹脂」の欄の括弧〔《 》及び(
)〕内の数字は結着樹脂のヘイズ度を表わす。また、
括弧《 》は予備混練ありを、括弧( )は予備混練な
しを示す。
【0061】表2から、ヘイズ度の低い結着樹脂の方に
着色剤がより多く存在する実施例のトナーは、逆にヘイ
ズ度の高い結着樹脂の方に着色剤がより多く存在する比
較例のトナーに比べ、明らかにトナーのヘイズ度が低く
なること、また、予備混練はヘイズ度の低い結着樹脂の
方に着色剤をより多く存在させるのに非常に有効である
こと、更にまたヘイズ度の低い結着樹脂はトナーのヘイ
ズ度を低下させ、殊にヘイズ度が10%以下のものはそ
れが顕著であることが分かる。そして、実施例のトナー
はいずれも熱ロール温度70℃以上で定着離型性に問題
がなく、且つヘイズ度が40%未満であり、表1に記載
されるように色再現性のよい投影像が得られることが明
らかである(表1参照)。
【0062】
【発明の効果】以上のごとく本発明のカラートナーによ
れば、熱定着ロールに必要な離型性を保持しつつ、OH
Pシート上に現像されたとき、形成されたトナー像によ
り色再現性の良好なカラー投影像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】結着樹脂の種類とヘイズ度との関係を示す図で
ある。
【図2】結着樹脂と着色剤を予備混練して作製されたト
ナーにおける結着樹脂の種類とトナーのヘイズ度との関
係を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 増田 稔 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平5−19533(JP,A) 特開 平5−165252(JP,A) 特開 平4−83274(JP,A) 特開 平5−249745(JP,A) 特開 平5−142856(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種類の結着樹脂、着色剤及
    び下記(イ)〜(ハ)で示される離型剤の少なくとも1
    種を溶融混練して得られるトナーにおいて、前記結着樹
    脂のうちヘイズ度の最も低い結着樹脂に分散された着色
    剤の方がそれより高いヘイズ度の結着樹脂中に分散され
    た着色剤よりも結着樹脂中の着色剤の存在比が大きいこ
    とを特徴とするカラートナー。 (イ)酸価5以下の脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス (ロ)モンタン系ワックス (ハ)酸価10〜30の酸化ライスワックス
  2. 【請求項2】 前記ヘイズ度の最も低い結着樹脂のヘイ
    ズ度が10%以下である請求項1記載のカラートナー。
  3. 【請求項3】 少なくとも2種類の結着樹脂、着色剤及
    び下記(イ)〜(ハ)で示される離型剤の少なくとも1
    種を溶融混練して製造されるカラートナーの製造方法に
    おいて、前記トナー組成分の溶融混練に先だって、前記
    結着樹脂のうち少なくともヘイズ度の最も低い結着樹脂
    と着色剤を予備混練しておくことを特徴とするカラート
    ナーの製造方法。 (イ)酸価5以下の脱遊離脂肪酸型カルナウバワックス (ロ)モンタン系ワックス (ハ)酸価10〜30の酸化ライスワックス
  4. 【請求項4】 前記ヘイズ度の最も低い結着樹脂のヘイ
    ズ度が10%以下である請求項3記載のカラートナーの
    製造方法。
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