JP3356973B2 - キトサンを含んで成る植物耐病性向上組成物 - Google Patents

キトサンを含んで成る植物耐病性向上組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、農業分野、より
詳しく言えば、生物活性物質の利用による、すなわちキ
トサンの天然多糖類を主成分とし、有機酸を含有すると
ともに、所望によりその効果を強化するための各種の生
物活性物質を含有する組成物の利用による、病原体によ
る植物の病害防除の分野に関するものである。この発明
は、現在使用されている農薬(殺菌剤)よりも環境安全
性の点ではるかに優れ、しかも病原体に対する効果の点
で後者に劣らない農作物の病害に対する生物的防除剤と
して、農作物の播種前の種苗処理のために、生育中の植
物の処理のために、及び播種(植付け)前の土壌中への
施用のために、幅広く利用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】植物の成長調節剤として農業植物栽培に
利用される、キトサンを主成分とする組成物が既に知ら
れている(米国特許No. 4,812,159)。既知の
組成物には、次の物質が含まれている(体積%)。 キトサン ……… 0.1〜10、主として ……… 2。 グルタミン酸 ……… 0.1〜10、主として ……… 2。 但し、キトサンとグルタミン酸の質量比は1:1。 キトサンを主成分とする既知の組成物の主な欠点は、そ
の機能範囲が狭いという点、すなわち、植物の成長調節
剤としての機能しかもたないという点にある。
【0003】既知の技術水準を分析したところ、本発明
の組成物の成分に含まれるキトサン及び有機酸、並びに
すべての生物活性物質(カタポール、サリチル酸、単基
置換オルト亜リン酸ナトリウムを除く)に関して、これ
まで既に知られているのは、成長調節作用のみであるこ
とが明らかとなった。カタポールに関しては、抗菌作用
及びアルジサイド作用のみが、これまで既に知られてい
る。サリチル酸は、抗菌剤として、及びリウマトイド疾
患の治療用に利用されてきた。単基置換オルト亜リン酸
ナトリウムに関しては、イネ科植物その他の栽培植物の
種子の真菌症の予防能力が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、植
物の成長調節のみならず、植物に、広範な植物病原体に
対して耐性を付与することができる新規な組成物を提供
しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の態様によれば、本
発明は、下記の成分: (1)分子量800〜150,000、脱ア セチル化度65〜97%のキトサン 0.004〜0.500重量% (2)下記の有機酸又は有機酸混合物(a) 又は(b) 0.004〜0.500重量% (a)乳酸もしくはコハク酸又はこの両者 (b)乳酸もしくはコハク酸又はこの両者とグルタミン酸もしくはその塩; (3)天然もしくは合成植物ホルモン、天然不飽和脂肪酸もしくはその合成誘 導体、N−ビニルピロリドンとクロトン酸との共重合体のアルキルジメチルベン ジルアンモニウム塩、及び無機塩から成る群から選択された1〜3種類の生物活 性物質;並びに (4)水 残り全部 から成り、前記成分(1)と成分(2)との重量比が
1:1であり、そして前記成分(3)と成分(1)との
重量比が0.0002〜2:1であることを特徴とする
植物耐病性向上組成物を提供する。
【0006】前記成分(3)における植物ホルモンとし
ては、ヘテロオーキシン(β−インドール酢酸IAA)
又は合成フッ素化合物、例えばFF806などが挙げら
れる。また前記成分(3)における天然不飽和脂肪酸又
はその合成誘導体としては、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸、アラキドン酸又は12−オキシ−シス−9
−オクトアデセン酸メチルエーテル等が挙げられる。ま
た、前記成分(3)におけるフェノール酸としては、例
えばサリチル酸が挙げられる。さらに前記成分(3)と
しての無機塩としては、亜リン酸一ナトリウムが挙げら
れる。
【0007】本発明の第2の態様によれば、下記の成
分: (1)分子量41,600〜800,000、 脱アセチル化度75〜90%のキトサ ン 0.004〜0.500重量% (2)下記の有機酸又は有機酸混合物(a) 又は(b) 0.004〜0.500重量% (a)乳酸もしくはコハク酸又はこの両者 (b)乳酸もしくはコハク酸又はこの両者とグルタミン酸もしくはその塩; (3)水 残り全部 から成り、成分(1)と成分(2)との重量比が1:1
であることを特徴とする植物耐病性向上組成物が提供さ
れる。
【0008】上記の必須成分には、任意成分として、天
然もしくは合成植物ホルモン、又は天然不飽和脂肪酸も
しくはその合成誘導体である生物活性剤(3)を含有す
るのが好ましい。前記任意成分としての天然もしくは合
成植物ホルモンとしては、例えばヘテロオーキシン、フ
ロロキサン(α−(4−メチルアミノベンゼン)−β,
β,β−三フッ化乳酸のエチルエーテル塩化水素塩、合
成フッ素化合物、例えばFF−806等が挙げられる。
また、上記任意成分としての天然不飽和脂肪酸もしくは
その合成誘導体としては、例えばアラキドン酸、12−
オキシ−シス−9−オクトアデセン酸のメチルエーテル
等が挙げられる。キトサンは、重合体環状構造を有する
天然多糖類ポリβ−(1−4)−2−アセトアミド−2
−ギオキシ−D−グルコピラノシドであって、下記の構
造式で表わされる。
【0009】
【化1】
【0010】式中、m+nは100モル%であり、nが
65〜97モル%であり、分子量は300〜1,00
0,000であるが、本発明の第一の態様においては、
n(脱アセチル化度)が65〜97%であり、そして分
子量が800〜150,000であるキトサンが好まし
い。また、本発明の第二の態様においては、n(脱アセ
チル化度)が75〜90%であり、そして分子量が4
1,600〜800,000であるキトサンが好まし
い。天然植物ホルモンであるヘテロオーキシン(β−イ
ンドール酢酸、IAA)は、成長促進活性を有するホル
モンであり次の化学式で示される。
【0011】
【化2】
【0012】植物ホルモンの合成誘導体であるフロキサ
ンは、α−(4−メチルアミノベンゼン)−β,β−β
三フッ化エチルエーテル塩化水素塩であり、成長調節
(細胞分裂調節)能力を有し、次の式で表わされる。
【化3】
【0013】FF−806は植物成長調節能力を有する
合成フッ素化合物であって、次の式で表わされる。
【化4】
【0014】N−ビニルピロリドンとクロトン酸との共
重合体のアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩は、
カタポールとも称され、次の式により表わされる。
【化5】
【0015】ここで、m=80〜85モル%、k=15
〜20モル%、R=Cn 2n+1で、n=10〜18、分
子量12,000〜400,000Dである。12−オ
キシ−シス−9−オクトアデセン酸のメチルエーテル
は、植物成長調節能力を有し、次の式で表わされる。 CH3 −(CH2)4 −(CH=CH−CH2)4 −CH2
CH2 −COOCH3 本発明の組成物は、キトサンと有機酸の質量比を1:1
として、コハク酸、乳酸又はこれらとグルタミン酸の混
合物の水溶液中にキトサンを溶解する方法で得られる。
次に、この溶液中に、その他の生物活性添加物を水溶液
の形で加える。なお、必要な場合(例えばIAA及びF
F−806の場合)には、溶解用として少量のジメチル
硫酸化物(組成物の最終濃度の0.05〜0.1%)を
利用する。
【0016】本発明者によって新たに発見された、本発
明の組成物を環境保全上安全な植物の生物活性剤として
使用する可能性は、これらの組成物の各成分及びその組
成全体の構造及び既知の性質から自明のこととして導か
れるものではない。これらの組成物の作用は、推測によ
れば、組成物の成分である、環境保護上安全な生物活性
物質としてのキトサンの、有害生物の総体に対する植物
の不特定な抵抗力を高めるという、これまでに知られて
いなかった能力によるものである。これは表1によって
裏付けられる。本発明の組成物は水溶性で、良好な皮膜
形成性と浸透性を有し、植物への付着性が高く、中性に
近いpH5.6〜6.0で活性的で、かつ安定しており
(必要な場合には、炭酸ナトリウムを添加することによ
ってpHを調整する)、植物毒素を持たない。
【0017】提案されている解決法が「産業的利用能
力」条件に合致していることを証明し、また、発明の本
質をより良く理解せしめるために、次に具体的な応用例
を挙げるが、当発明の本質がこれに尽きるわけではな
い。出願対象組成物が有する、植物の各種成長段階にお
ける幅広い種類の病原体に対する、環境に影響を与えな
い植物保護剤としての活性は、本発明の発明者によって
初めて発見されたものであって、これら組成物及び成分
全体のそれぞれの構造及び既知の特性から自明性をもっ
て導き出されるものではない。
【0018】推定し得る限りにおいて、出願対象組成物
の作用は、環境に影響を与えない生物活性物質であるキ
トサンが、組成物のその他の成分と組み合わされたと
き、植物病原体と植物との物質代謝の変化により、一連
の有害有機体に対する耐病性の植物活性剤として働くと
いう、これまで知られていなかった能力に基づくもので
ある。上記の活性をもつものは、厳密に特定された有機
酸及び我々によって出願されているその他いくつかの化
合物とキトサンとの特殊な組合わせに限られる。これ
は、この組成物が、次の2つの方法で植物の耐病性を誘
導することに関連している。
【0019】・細胞の酸化電位の上昇によって。酸化電
位は、不飽和(2重)結合をもつ天然脂肪酸(オレイン
酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸)又はこれ
らの不飽和類似物によって強まる(局部的な耐病性)。 ・植物の防御遺伝子の活動の活性化によって。この活性
化は、組成物の成分の中に特定の天然又は合成ホルモン
(例えばIAA,FF−806)、フェノール酸(例え
ばサリチル酸)及び無機塩(例えばNaH2 PO3 )を
含有させることによるものであり、これによって植物組
織内に体系的な耐病性が生じる。 従って、出願されている各種の生物活性物質及びその組
成物によって、原理的に同一の方法により同一の技術的
結果(植物の耐病性の向上)を得ることができる。
【0020】本発明の組成物は、水溶性であり、良好な
造膜性及び浸透性、植物体への高い付着力を備えてお
り、中性に近いpH5.6〜6.0のときに水溶液中で活
性的かつ安定的であり(必要な場合、pHは炭酸ナトリウ
ムを添加して調整される)、使用濃度の範囲内において
植物に対して毒性をもたない。本発明を利用すれば、生
物活性物質の濃度を大幅に引き下げても(種子1t当た
りヘテロアウクシン2g、フロロキサン0.2g、FF
−806 5g、カタポール25〜1.0kg)、著しく
高い農作物の病害予防効果を挙げることができ、このこ
とが、エコロジー的な労働条件の改善、残留農薬による
環境と農作物の汚染の防止につながる。
【0021】
【実施例】ここに提案されている解決法が「産業上の利
用可能性」の要件に適合していることを証明するため
に、及び発明の本旨のより正確な理解を目的として、具
体的な実施例を引用する。但し、本発明の発明の本旨
は、これらの実施例によってすべてが説明し尽くされる
訳ではない。
【0022】実施例1〜9.例1〜9は、一連の病気の
防除を目的とした大麦の種子の処理を行なった場合、及
び種子と生育中の大麦の総合的処理を行なった場合の、
キトサン水溶液を主成分とする本発明の組成物の効果の
発現における、個々の生物活性物質の機能の特徴を示し
ている。例1〜9の春撒き大麦(アバヴァ種)の栽培
は、有限会社「トヴェリ種子会社」(トヴェリ州)の実
験農地において、自然の感染因子バックグラウンドによ
り同一の野外試験条件の下で行われた。実験農地の土壌
は、軽ローム質の芝土ポドゾル土で、暗渠で排水されて
いる。試験区1区画の大きさは30平方メートルで、3
回反復とする。植物病理学的評価及び収量構造の分析
は、一般に採用されている方法に基づいて行われた
(「農作物種子の殺菌剤、抗生物質及び消毒薬の国家試
験に関する方法論的指示」モスクワ、1985、130
頁)。
【0023】例1〜9のデータは表1と表2に掲げられ
ており、対比可能なデータである。表1(例1〜5)に
は、出願されている組成による組成物を播種前の種子処
理に使用した場合に得られたデータが示されている。表
2(例1,6〜9)には、播種前の種子処理だけでな
く、生育中の大麦の分げつ期と出穂期における2回の処
理を含む、総合的処理の結果が示されている。
【0024】対照植物(処理を施さなかった大麦)の病
害性及び生産性に関するデータは、表1と表2の例1に
示されている。出願対象組成物との比較のため、種子処
理用(例5,9)には、広く利用されている殺菌剤Ba
itan U(バイエル社、ドイツ)2kg/t(「19
92〜1996年に農業分野での使用が許可されている
害虫・病気・雑草の防除・駆除用化学薬剤・生物農薬、
成長調節剤及びフェロモン一覧」、コロス(穂)出版
所、モスクワ、1994年。)が、また生育中の植物の
処理(例9)には、BT(生物農薬)葉面散布剤(バイ
エル社、ドイツ)1リットル/ha(8)が使用された。
例1〜9における根腐れ病は、病原体Helminthosporium
sativum Pamm. King et Bakke及びFusarium sp.によっ
て代表され、葉の斑点病菌による病斑は、病原体Helmin
thosporium sativum Pamm. King etBakke及びDrechsler
a teres Itoによって代表される。
【0025】種子処理用としては、質量%で次の組成の
組成物が使用された。 例2 キトサン−0.3、コハク酸−0.20、グルタ
ミン酸−0.1、水−100未満。 例3 キトサン−0.3、コハク酸−0.20、グルタ
ミン酸−0.1、ヘテロオーキシン−0.006
(6)、水−100未満。 例4 キトサン−0.3、コハク酸−0.20、グルタ
ミン酸−0.1、FF−806−0.016(米国特許
No. 4,312,159)、水−100未満。 種子処理用組成物の使用量−30リットル/t。 例1〜5に関する全データを表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】例6,7及び8の種子処理用組成物は、そ
れぞれ例2,3,4の組成物と同一である。分げつ期と
出穂期における植物への散布用としては、質量%で次の
組成の組成物が使用された。 例6 キトサン−0.05、コハク酸−0.03、グル
タミン酸−0.02、水−100未満。 例7 キトサン−0.05、コハク酸−0.03、グル
タミン酸−0.02、ヘテロオーキシン−0.05、水
−100未満。 例8 キトサン−0.05、コハク酸−0.03、グル
タミン酸−0.02、FF−806−0.05、水−1
00未満。 種子処理用組成物の使用量−200リットル/ha。 例1,6〜9に関する全データを表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】実施例10〜14.実施例10〜14は、
キトサン、乳酸及び追加成分(12−オキシ−シス−9
−オクトアデセン酸メチルエーテル)を含有する組成物
の作用の有効性を立証している。この有効性について
は、ジャガイモの疫病病原体(Phytophthora infestans
〔Mont. 〕de Bary )の防除を実施例として研究され
た。実施例は、対比可能な条件の下で、すなわち、組成
物を塗布してから5時間後に、菌の分生子の懸濁液(1
ml当り分生子200000個)によってジャガイモ(G
atchinsky種)の薄片を人工感染(接種)する
方法で行われた。病気の進行の評価は、接種から5日
間、5段階尺度に基づいて行われた。その全データを表
3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】実施例15〜31.実施例15〜31は、
穀類根腐れ病の病原体Helminthosporium sativum Pamm.
King et Bakke防除のために小麦の種子を処理した場合
の、出願対象組成物の高い生物学的有効性を立証してい
る。実施例は、小麦(Leningradka種)によ
ってH. sativumの人工的な感染バックグラウンドを利用
して行われた。小麦の種子処理は、組成物溶液中に18
時間浸す方法で行われた。次に、H. sativum胞子の懸濁
液(1ml当り胞子80000個)中に24時間浸す方法
で、発芽した種子への接種を行なった。小麦は人工照明
の下でロール(roll)栽培法によって育てられた。
組成物のpHは6.0だった。病気の進行の評価は、発芽
後12日目の小麦で4段階尺度に基づいて行われた。そ
の全データを表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】実施例32〜36.実施例32〜36は、
細菌性根腐れ病の病原体(Erwinia Carotovora (Jones)
-Holl.)からのトマト(Volgogradsky 5/95種)の若芽
の保護における組成物の作用の有効性を示している。実
施例は、対比可能な条件の下で行われた。トマトの種子
をキトサン0.5%を含む本発明の組成物の溶液(溶液
1ml中に種子1g)に4時間浸し、次にその種子を18
〜24時間後に細菌の液体培地(1ml当り細菌100万
〜300万個)中に同様に浸す方法によって感染バック
グラウンドを創出し、ペトリ皿中で栽培する。植物の病
害の程度の評価は、10日目の若芽の段階で標準的方法
に基づいて行われた。その全データを表5に示す。比較
のため、例6では、この目的のために推奨されている種
子消毒薬TMTD(tetramethylthiuram disulfide)の
80%懸濁液が使用されている。
【0034】
【表5】
【0035】実施例37〜42.実施例37〜42は、
ウドン粉病病原体(Erysiphe graminis DC. f. sp. tri
tici March)からの小麦の保護における、出願されてい
る組成による組成物の有効性を立証している。実施例
は、対比可能な条件の下で行われた。葉が2枚の段階の
小麦(Kharkovskaya 46 種)に、キトサン0.1質量%
の濃度の組成物を散布し、24時間後に病原体の分生子
を接種する。ウドン粉病の進行の評価は、感染から7日
後及び11日後に行う。比較のため、例42では、D.
V.が0.0001質量%の濃度の殺菌剤VTNが使用
されている(「第50回ドイツ植物防疫学会(ミュンス
ター、1996年9月23〜26日)」、「連邦農林業
生物学会」、ベルリン−ダーレム出版社、321号、ベ
ルリン、1996年、259頁)。その全データを表6
に示す。
【0036】
【表6】
【0037】種子処理用の組成物の組成は、重量%で次
のとおりである。キトサン−0.3、コハク酸−0.
2、グルタミン酸−0.06、ヘテロオーキシン−0.
006、サリチル酸−0.06、カタポール0.3、水
−100未満。 組成物の使用量−30リットル/t。 散布用の組成物の組成は、重量%で次のとおりである。 キトサン−0.05、コハク酸−0.05、サリチル酸
−0.05、水−100未満。 組成物の使用量−200リットル/ha。
【0038】実施例43〜46.実施例43〜46のデ
ータは表7及び表8に掲げられており、対比可能なデー
タである。
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】実施例43〜46は、キトサン、IAA、
カタポール及びサリチル酸を含有する本発明の組成物が
もつ、大麦の一連の病気に対する高い有効性を立証して
いる。本発明の組成物の試験は、VNIIMZ(全連邦
穀物栽培機械化研究所)(トヴェリ市)の常設実験農地
において春撒き大麦を使って行われた。農地の芝土は腐
食ポドゾル土で、暗渠で排水されている。本発明の組成
物は、生物学化栽培システムの条件の下で試験された
(例44)。標準試料としては、殺菌剤Baitan U, tilt
を使用した化学的防除システムが使われた(例46)。
【0042】各栽培システムには、防除剤を使用しない
対照例が設けられた(例43及び45)。試験区及び対
照区の面積は、それぞれ0.1haで、3回反復とする。
区画は一列に、体系的に配置されている。種子は、PS
Sh−5型消毒機を使い、本発明の組成物(キトサンの
分量0.1kg/t)及びBaitan U(分量2kg/
t)で処理された。植物への散布は、OP−2000型
トラクター散布機を使って行なった(本発明の組成物の
キトサン分量は0.1kg/ha、tilt(「1992〜
1996年に農業分野で使用が許可されている害虫・病
気・雑草の防除・駆除用化学薬剤・生物農薬、成長調節
剤及びフェロモン一覧」コスモ(穂)出版所、モスク
ワ、1994年)の分量は0.5kg/ha)。
【0043】播種は、SZ−3,6型播種機を使って行
われた。植物病理学的評価は、一般に採用されている方
法(「農作物種子の殺菌剤、抗生物質及び消毒薬の国家
試験に関する方法論的指示」、モスクワ、1985年、
130頁)に基づき、分げつ期、出穂期及び乳熟・蝋熟
期に定期的薬剤散布の前に行われた。収量構造の分析及
び生物学的収量評価は、1m2 単位の評価エリアで行わ
れた。
【0044】防除剤無使用の対照例(例43及び45)
における自然感染バックグラウンドは、いずれの栽培シ
ステムにおいても事実上同一であり、大麦の生育過程を
通じて増加する傾向をもっていた。全体として、自然感
染バックグラウンドは、出願対象組成物の生物学的有効
性を評価する上で十分なものだった。例43〜46にけ
る根腐れ病は、病原体Helminthosporium sativum Pamm.
King et Bakke及びFusarium sp.によって代表され、葉
の斑点病菌による病斑は、病原体Helminthosporium sat
ivum Pamm. King et Bakke(濃褐色の病斑)、Drechsle
ra teres Ito(網状の病斑)、及びDrechslera gramine
a Ito (縞状の病斑)によって代表される。Rhynchospo
riosの病原体はRhynchosporium graminicola Heinsであ
り、Septorios の病原体はSeptoria nodurum Berk であ
る。
【0045】実施例47〜49.実施例47〜49を表
9に示す。これらの組成物は、たとえ高濃度のものでも
(キトサン含有量0.1〜0.2質量%)、穀物根腐れ
病の病原菌(Helminthosporium sativum Pamm. King et
Bakke)に対して直接的な阻害作用を及ばすものではな
い、ということを示している。抗菌効果の評価は、寒天
培地の入ったペトリ皿に相応する最終濃度に至るまで組
成物を加えてin vitroで行われた。このペトリ皿には純
粋な菌の菌糸体(ミセリウム)を接種された。4日め
に、集落の直径が測定され、測定結果はブランクテスト
の結果に対する%で示された。実験の反復回数は4回。
表9のデータから、組成物の予防機能が、植物の病気に
対する抵抗力を高めるところにある、ということが立証
されている。
【0046】
【表9】
【0047】実施例50〜66.実施例50〜66は、
対比可能な条件のもとでの実験によるものである。すべ
てのデータが表10に示されているが、これらは、種子
の処理に際して、濃度の異なる組成物が穀物の根腐れ病
菌H. sativumの被害に対してどのような効果を及ぼすか
の評価を与えるものであり、また、組成物にカタポール
を加えた場合の効果の増大も示されている。
【0048】実験は、小麦(レニングラートカ種)で行
われ、H. sativumの人工的感染バックグラウンドが用い
られた。小麦種子の処理は、組成物溶液中に18時間浸
せきすることによって行われ、そののち、発芽した種子
をH. sativum芽胞の懸濁液(80,000芽胞/ml)に
一昼夜浸せきすることによって、接種がなされた。小麦
の発育は、人工照明のもとで、コイル状栽培法によって
行われた。組成物のpHは6.0であった。病気の状況
は、12日めの小麦で、4段階表記によって記録され
た。すべてのデータを表10に示す。
【0049】
【表10】
【0050】実施例67〜71.実施例67〜71は、
ジャガイモのフィトフトラ病に対して出願対象の組成物
が及ぼす効果を示している。実施例67〜71は、対比
可能な条件のもとでの実験によるものである。すべての
データを表11に示す。実験は、ジャガイモ(ジェツコ
セーリスキー種)の切り取った葉を用い、フィトフトラ
菌(Phytophthorainfestans〔Mont. 〕de Bary )に人
工的に感染させて行われた。つぼみ〜開花初期にあるジ
ャガイモの上のほうの葉をウェットチャンバーに入れ、
組成物溶液を散布する。しずくを乾燥させたのちただち
に、3〜4μlのP. infestans分生子懸濁液(500,
000分生子/ml)を葉に接種する。接種後3日め及び
5日めに病気の状況を記録する(5段階表記)。対照用
の葉には水を散布した。
【0051】
【表11】
【0052】実施例72〜74.実施例72〜74は、
対比可能な条件のもとでの実験によるものである。すべ
てのデータを表12に示す。これらの実施例では、出願
対象の組成を有する組成物が、実地条件のもとで、ジャ
ガイモのフィトフトラ病に対してどのような効果を及ぼ
すかが調査されている。この場合、組成物は、根茎に対
して植え付け前処理に用いられる。処理方法は半乾式に
よる。組成物使用量の規準は、キトサン0.1kg/t、
水20l/t。ジャガイモには、つぼみ〜開花期とその
10日後の計2回、組成物を散布する。
【0053】病気の状況は5段階表記によって記録され
る。実験の反復回数は4回。1耕地のジャガイモ20ず
つ。新しく収穫される根茎では、病気の拡散が記録され
る。出願対象の組成を有する組成物で根茎に対する植え
付け前処理を行った場合、(対照結果と比較して)健全
な根茎の数が2倍に増加することが確認された。同様の
結果が、実験により3年にわたって得られた。
【0054】キトサンをベースとする組成物がフィトフ
トラ病に対して高い生物学的効果を挙げ得ることを発見
したのはわれわれが最初である。フィトフトラ病は、ジ
ャガイモ(及び、大量に生産され、長期の保存を必要と
するその他の農作物)の最も危険な病害のひとつである
ことから、こうした効果は自明のものではなく、また将
来性を有するものである。毎年、収穫されるジャガイモ
の50%までがフィトフトラ病で廃棄されている。
【0055】
【表12】
【0056】実施例75〜79.実施例75〜79は、
キトサン、乳酸、及び追加成分(アラキドン酸誘導体)
を含有する組成物の効果を裏付けるものである。この効
果は、ジャガイモのフィトフトラ病原菌Phytophthora i
nfestans〔Mont. 〕de Bary について調査されている。
これらの実施例は、対比可能な条件のもとでの実験によ
っている。すなわち、組成物塗布後5時間たったジャガ
イモ(ガッチンスキー種)のスライスに、病原菌の分生
子懸濁液(200,000分生子/ml)によって人工感
染(接種)が行われた。病気の状況は接種から5昼夜の
ちに5段階表記によって記録された。すべてのデータを
表13に示す。
【0057】
【表13】
【0058】実施例80〜81.実施例80及び81
は、トマトのウドン粉病原菌(Oidium erysiphoides )
とフィトフトラ病原菌(Phytophthora infestans〔Mon
t. 〕de Bary )に対する組成物の効果を示している。
これらの実施例は対比可能な条件のもとでの実験によ
る。トマト(グレザンダ種)に、その第2本葉期にフィ
トフトラ病予防組成物を、第5本葉期にウドン粉病予防
組成物を散布する。48時間後、病原菌を接種。ウドン
粉病の状況は、標準方式(「農作物の種子の殺菌剤、抗
生物質、消毒剤の国家試験に関する方法論的指示書」モ
スクワ、1985、130頁)により、フィトフトラ病
の状況は、葉の切り取った部分を洗い流したのち分生子
数を算定する方法によって記録された。これらの実施例
を表14に示す。
【0059】
【表14】
【0060】実施例82〜94.実施例82〜94は、
各種病気の予防を目的とするいろいろな方法による大麦
の処理、すなわち、種子処理、種子及び生育中の総合的
処理、生育中の処理に際して、組成物が効果を挙げ得る
ことを裏付けている。実施例82〜94では、春蒔き大
麦(アバヴァ種)が、有限会社「トヴェリ種子」(トヴ
ェリ州)の暗渠排水設備を備えた芝土・ポドソール土性
軽ローム質土壌の実験農地で、同一の野外試験条件のも
とで、自然の高レベル感染バックグラウンドにおいて栽
培された。実験農地の広さは30平方メートル×3。収
穫物の組織の植物病理学的な記録と分析は、一般に用い
られている方式(「農作物の種子の殺菌剤、抗生物質、
消毒剤の国家試験に関する方法論的指示書」モスクワ、
1985、130頁)によって行われた。
【0061】実施例82〜94のデータは表15,16
及び17に示されており、これらは相互に対比可能であ
る。表15には、出願対象の組成を有する組成物を種子
の播種前処理用に用いた場合に得られたデータが示され
ている。表16には、播種前処理と叢生期及び穂の時期
にある大麦の2回の生育中処理を含む総合的処理の結果
が示されている。表17には、叢生期及び穂の時期の大
麦への2回の散布のみの結果が示されている。実施例8
2〜94における根腐れは、Helminthosporium sativum
Pamm. Kinget Bakke及びFusarium sp.によるものであ
り、葉のヘルミントスポリウム斑は、Helminthosporium
sativum Pamm. King et Bakke及びDrechslera teres I
toによるものである。
【0062】
【表15】
【0063】
【表16】
【0064】
【表17】
【0065】実施例95〜97.実施例95〜97は、
各種の病気予防を目的とするいろいろな方法による大麦
の処理(種子処理、種子及び生育中の総合的処理、生育
中の処理)に際して、出願対象の組成を有する組成物
が、産業的条件のもとでも効果を挙げ得ることを裏付け
ている。この場合、大麦は、有限会社「トヴェリ種子」
の実験農地で、産業的実験のフィールド条件のもとで栽
培された。これは、暗渠排水設備を備えた芝土・ポドゾ
ール土性軽ローム質土壌の実験農地で、同一のフィール
ド実験条件のもとで、自然の高レベル感染バックグラウ
ンドにおいて行われた。実験農地の広さは0.5ヘクタ
ール×3。収穫物の組織の植物病理学的な記録と分析
は、一般に用いられている方式(「農作物の種子の殺菌
剤、抗生物質、消毒剤の国家試験に関する方法論的指示
書」モスクワ、1985、130頁)によって行われ
た。
【0066】実施例95〜97における根腐れは、Helm
inthosporium sativum Pamm. Kinget Bakke及びFusariu
m sp.によるものであり、葉のヘルミントスポリウム斑
は、Drechslera teres Ito(網目状斑)、Helminthospo
rium sativum Pamm. King etBakke(暗褐色斑)、Drech
slera graminea Ito (筋状斑)によるものである。種
子の処理は、播種の7日前に、消毒機械ΠC−5で、使
用量0.1kg/t(組成物中のキトサン換算)として行
われた。実施例97での、生育中の大麦への散布は、キ
トサン濃度0.05%の組成物により、トラクター散布
機OΠ−2000で、穂の時期に一回行われた。実施例
95〜97におけるすべてのデータを表18に示す。
【0067】
【表18】
【0068】実施例98〜101.実施例98〜101
は、出願対象の組成を有する組成物が、播種前のニンジ
ンの種子処理に用いた場合、ニンジン収穫と立ち枯れ病
予防に対して効果を及ぼし得ることを裏付けている。対
照実験として、伝統的な二硫化テトラメチルチウラム6
g/kgによる処理が行われている。ニンジンは、野外試
験条件のもとで栽培された。収穫後、保存されているニ
ンジンの貯蔵根における立ち枯れ病(Fusarium sp.)の
状況が調査された(ウェットチャンバーの条件のもとで
接種)。実施例98〜101は、対比可能な条件のもと
での実験によるものであり、すべてのデータが表19に
示されている。
【0069】
【表19】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 タルラコフスキー スタニスラフ アレ クサンドロビッチ 191011,ロシア連邦 サンクト・ペテル ブルグ市,サダバヤ通り9,クバルチー ラ10 (72)発明者 ヤクブチィック ミハイル セルゲービ ッチ 189620,ロシア連邦 サンクト・ペテル ブルグ,プーシキン市 オクチャブルス キーブルバール,ドーム35,クバルチー ラ14 (72)発明者 コロミィエツ アレクセイ フィリーポ ビッチ 117813,ロシア連邦 モスクワ市,バビ ロワ通り ドーム28 (72)発明者 パナリン エブゲニィ フョードロビッ チ 196244,ロシア連邦 サンクト・ペテル ブルグ市,ビテフスキー大通り,ドーム 25,クバルチーラ13 (72)発明者 イスマイロフ エドアルド ヤコブレビ ッチ 119021,ロシア連邦 モスクワ市,チム ーラフルンゼ通り ドーム22 (72)発明者 ガムザザデ アリフ イスマイロビッチ 119021,ロシア連邦 モスクワ市,ミー ル大通り ドーム103,クバルチーラ54 (72)発明者 イスマイロフ ウラジーミル ヤコブレ ビッチ 350039,ロシア連邦 クラスノダール 市,バビーロワ通り ドーム1,クバル チーラ40 (72)発明者 ベグーノフ イワン イワノビッチ 350039,ロシア連邦 クラスノダール 市,バビーロワ通り ドーム9,クバル チーラ48 (56)参考文献 特開 平8−12514(JP,A) 特開 昭62−277304(JP,A) Chemical Abstract s,vol.122,no.15,Abst ract No.183386 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 7/00 A01N 63/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分: (1)分子量800〜150,000、脱アセチル化度65〜97%の
    キトサン 0.004〜0.500重量%; (2)下記の有機酸又は有機酸混合物 0.004〜0.500重
    量% (a)乳酸もしくはコハク酸又はこの両者、又は (b)乳酸もしくはコハク酸又はこの両者と、グルタミ
    ン酸もしくはその塩; (3)FF-806、12-オキシ-シス-9-オクトアデセン酸の
    メチルエーテル、カタポール、ジヒドロ亜リン酸一ナト
    リウム、アラキドン酸、又はフロロキサン(α-(4-メチ
    ルアミノベンゼン)-β,β,β-三フッ化乳酸);並びに (4)水 残り全部; からなり、前記成分(1)と(2)との重量比が1:1で
    あり、そして前記成分(3)と(1)との重量比が0.00
    02〜2:1であり、pHが5.6〜6.0であることを特徴とす
    る植物耐病性向上組成物。
  2. 【請求項2】 前記グルタミン酸又はその塩の量が、0.
    1〜2%である、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記成分(3)がFF-806である、請求項
    1又は2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記成分(3)が12-オキシ-シス-9-オ
    クトアデセン酸のメチルエーテルである、請求項1又は
    2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記成分(3)がカタポールである、請
    求項1又は2に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記成分(3)がジヒドロ亜リン酸一ナ
    トリウムであるか、又はジヒドロ亜リン酸一ナトリウム
    とサリチル酸とである、請求項1又は2に記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】 前記成分(3)がアラキドン酸である、
    請求項1又は2に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記成分(3)がフロロキサン(α-(4-
    メチルアミノベンゼン)-β,β,β-三フッ化乳酸)であ
    る、請求項1又は2に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 下記の成分: (1)分子量41,600〜800,000、脱アセチル化度75〜90
    %のキトサン 0.004〜0.500重量%; (2)乳酸もしくはコハク酸又はこの両者、あるいはさ
    らにグルタミン酸もしくはその塩0.004〜0.500重量%;(3)へテロオーキシン、FF-806、又はフロロキサン
    (α-(4-メチルアミノベンゼン)-β,β,β-三フッ化乳
    酸);並びに (4) 水 残り全部; からなり、前記成分(1)と(2)との重量比が1:1で
    あり、前記成分(3)と(1)との重量比が0.002〜0.
    2:1であり、そしてpHが5.6〜6.0であることを特徴とす
    る植物耐病性向上組成物。
  10. 【請求項10】 前記グルタミン酸又はその塩の量が、
    0.1〜2%である、請求項9に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記成分()がヘテロオーキシンで
    ある、請求項9又は10のいずれか1項に記載の組成
    物。
  12. 【請求項12】 前記成分()がFF-806である、請求
    11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記成分()がフロロキサン(α-
    (4-メチルアミノベンゼン)-β,β,β-三フッ化乳酸)で
    ある、請求項12のいずれか1項に記載の組成物。
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