JP3356470B2 - Itoスパッタリングターゲットの製造方法 - Google Patents

Itoスパッタリングターゲットの製造方法

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JP3356470B2
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康博 瀬戸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ITOスパッタリング
ターゲットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】一般に、In23とSn
2とを主成分とするITO膜は可視光透過率が高いと
同時に電気抵抗が低いことから透明導電膜として広く用
いられている。ITO膜を形成する方法としては、真空
蒸着法やスパッタリング法が用いられているが、特にI
TO焼結体をターゲットとしたスパッタリング法が、プ
ロセス制御の容易さ、得られる膜質の良さ、成膜速度の
速さ等の利点を有することから最も広く適用されてい
る。ITO焼結体ターゲットはバッキングプレートに接
合して用いられ、スパッタ中はバッキングプレートを介
して間接的に冷却される。この冷却速度を上げるため、
接合には、熱的接触の良い低融点半田接合が一般に用い
られる。冷却が十分に行なわれない場合、熱膨張歪等に
より焼結体ターゲットが破壊し易く、また接合に用いた
半田が融けてターゲットがバッキングプレートから剥離
する場合もある。スパッタ中、ITO焼結体ターゲット
表面のエロージョン部が時間の経過とともに黒化し、突
起状の組織が発達してくる現象(林立現象)が知られて
おり、これが成膜速度を低下させ、膜質も劣化させる一
因となっている。そのため、ある程度の時間連続してス
パッタに使用したITOターゲットは表面の突起状組織
を削り落とすクリーニングを行なう必要がある。このク
リーニング作業はスパッタ装置の真空を破って行なうた
め、ITO成膜の能率を著しく悪化させるものである。
【0003】このようなクリーニング作業による能率低
下を軽減するための提案として、特開昭64−3937
3号には、酸素分圧20%以上のAr雰囲気中で前記I
TOターゲットをスパッタし、黒化を回復する方法が示
されている。また、特開平3−207858号公報に
は、ITO焼結体ターゲットの密度を高くする方法が開
示され、これにより前記の黒化現象を減少させることが
できるとしている。特開平3−126655号公報では
密度の高いITO焼結体ターゲットを用いることで耐熱
衝撃性が良くなることが示されている。
【0004】しかしながら、これら従来のITO焼結体
ターゲットは、いずれもバッキングプレートに低融点ハ
ンダにより接合されて一体で使用されるため、ターゲッ
ト輸送時等には、バッキングプレート分の重量増とな
り、輸送コストがよけいにかかるという問題があった。
金属ターゲット等の場合には、ターゲット材単体をバッ
キングプレート上にクランプにより固定して使用される
場合があり、このような場合には輸送時の問題はない
が、このクランプ固定はセラミックであるITOターゲ
ットでは従来行なわれていない。その理由は、ターゲッ
トとバッキングプレートの熱的接触が不良となり、冷却
効率が悪くなり、ターゲット温度が上昇し、熱歪により
ターゲットが破壊してしまうためである。特開平3−1
26655号では、高密度のITO焼結体とすること
で、耐熱衝撃性の高いターゲットが得られることが示さ
れているが、これもクランプ固定でのスパッタに耐え得
る程度には耐熱衝撃性は高くない。
【0005】本発明の目的は、クランプ固定状態での使
用を可能とする高い耐熱衝撃性を有するITOスパッタ
リングターゲットの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、In
SnOとを主成分とする粉末混合体を1300℃以上
の温度で焼成した後、これを解砕し、粒径50μm以上
1000μm以下の焼結顆粒とし、これにバインダーを
添加し、プレス成形後、1300℃以上の温度で焼結す
ることにより焼結顆粒の間隙に空孔が残留したITOス
パッタリングターゲットを得ることを特徴とするITO
スパッタリングターゲットの製造方法に関する。
【0007】本発明において、焼結顆粒の粒径が50μ
m以上のものを使用するのは、これ以下の粒径ではプレ
ス後焼結を行なったとき、焼結顆粒の間隙に十分な空孔
が残留しない場合があるためで、このような焼結体は満
足できる耐熱破壊性を示さなくなる。逆に焼結顆粒の粒
径が1000μm以下のものに限定するのは、より大き
な粒を持ちいると十分な強度を持った焼結体が得られな
いためである。好ましい焼結顆粒の粒径は250〜50
0μmである。
【0008】また、本発明における焼結温度を1300
℃以上とするのは、これ以下び温度では焼結が十分に進
まず、焼結体の強度が弱くなるためである。好ましくい
焼結温度は1400℃以上とする。なお、焼成、焼結は
大気中、不活性雰囲気中、酸化雰囲気中の加圧、減圧、
いずれの雰囲気においても達成できる。
【0009】
【作用】本発明方法により得られた焼結体は平均粒径5
0μm以上1000μm以下の焼結顆粒が互いに焼結さ
れてその間隙に空孔が残留したものとなるため、この空
孔が局所的な加熱等による熱歪を緩和し、全体のターゲ
ットの破壊を防止することにより耐熱破壊性が著しく向
上するようになる。従って、本発明に係るスパッタリン
グターゲットはクランプ固定状態でスパッタが可能とな
る。また、輸送コストが低減され、さらにバッキングプ
レートに低融点半田により接合しないため冷却効率が低
下しスパッタリングターゲットが高温となることにより
黒化現象及び林立現象が防止される。
【0010】
【効果】以上のような本発明によれば以下のような効果
を有する。 (1)バッキングプレートと一体で輸送する必要がない
ため、ターゲット材正味重量のみとなり、輸送コストが
低減される。 (2)分割ターゲットの場合、分割品の一部のみを交換
することが容易である。 (3)ターゲット交換が容易になり、大パワーを投入し
てもターゲットの破壊が起りにくい。 (4)黒化現象及び林立現象が殆ど見られなくなる。こ
れはスパッタ中にターゲットが従来より冷却されにくい
ため、従来より高温となるためと推測される。これによ
り、ターゲットのクリーニング必要回数が減少あるいは
ゼロとなり、成膜効率が著しく向上する。 (5)従来は、ターゲットとバッキングプレートが一体
であったために、冷却水圧によりバッキングプレートが
変形すると、その歪が直接ターゲット材に伝わり、ター
ゲットの破壊が起りやすかったが、本発明ではクランプ
固定が可能であるため、バッキングプレートとターゲッ
トが完全に密着されず、バッキングプレートの変形がタ
ーゲットに伝わる度合いが少なくなり、破壊も起りにく
くなる。 (6)バッキングプレートとターゲットのハンダ付けが
不要となるため、ボンディング時のターゲット割れやボ
ンディング不良あるいはスパッタリング時の過熱による
ボンディング不良に起因するターゲットのバッキングプ
レートからの脱落が防止される。 (7)従来は、使用後のITOターゲットは低融点ハン
ダの付着により汚染されているため、ターゲット原料と
してのリサイクル利用が困難であったが、クランプ固定
でスパッタ可能となることによりハンダ付着がなくな
り、リサイクル利用が容易となる。
【0011】以下に実施例を示す。
【実施例】In23粉末とSnO2粉末を混合して、1
450℃で焼成した後、分級して250〜500μmの
顆粒のみを得た。これにバインダーを混合し、1.5to
n/cm2の圧力でプレス成形した後、1450℃で焼結を
行ない、ITO焼結体を得た。この焼結体はその焼結組
織が平均粒径約300μmの凝結粒子が互いに焼結し、
その間隙に空孔が残留したものであった。この焼結体を
127.0mm×279.4mm×4mmtのサイズに
加工後、バッキングプレート上にクランプ固定し、スパ
ッタリングを行なったところ、表1に示されるように
3.38w/cm2までの投入電力に対して割れが発生
しなかった。また、ターゲットのエロージョン部表面は
やや黒化したものの、林立現象はまったく見られなかっ
た。
【0012】
【比較例】実施例と同様にして原料粉末を1450℃で
焼成した後、これを解砕し、50μm以下の粒子とした
ものを使用して、以下は実施例と同様にしてITO焼結
体を得た。この焼結体を実施例と同様にしてバッキング
プレート上にクランプ固定し、スパッタリングを行なっ
たところ、表1に示すように1.97w/cm2までの
投入電力に対して割れが発生しなかったが、これ以上の
投入電力では割れが発生した。
【0013】
【表1】
【0014】表1より、本発明によるITOターゲット
は格段の耐熱破壊性を示すことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−293707(JP,A) 特開 平4−77344(JP,A) 特開 平6−24827(JP,A) 特開 平2−115326(JP,A) 特開 平6−2124(JP,A) 特開 昭62−21751(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/34 - 14/58 C04B 35/495 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InとSnOとを主成分とする
    粉末混合体を1300℃以上の温度で焼成した後、これ
    を解砕し、粒径50μm以上1000μm以下の焼結顆
    粒とし、これにバインダーを添加し、プレス成形後、1
    300℃以上の温度で焼結することにより焼結顆粒の間
    隙に空孔が残留したITOスパッタリングターゲットを
    得ることを特徴とするITOスパッタリングターゲット
    の製造方法。
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