JP3356373B2 - 光減衰器 - Google Patents

光減衰器

Info

Publication number
JP3356373B2
JP3356373B2 JP19732996A JP19732996A JP3356373B2 JP 3356373 B2 JP3356373 B2 JP 3356373B2 JP 19732996 A JP19732996 A JP 19732996A JP 19732996 A JP19732996 A JP 19732996A JP 3356373 B2 JP3356373 B2 JP 3356373B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrule
optical
attenuator
optical fiber
attenuating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19732996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1039145A (ja
Inventor
善明 竹内
亮 長瀬
成幸 三田地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP19732996A priority Critical patent/JP3356373B2/ja
Publication of JPH1039145A publication Critical patent/JPH1039145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3356373B2 publication Critical patent/JP3356373B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光計測、
CATVシステム等の分野において、光信号の強度を一
定の割合で減衰させるために使用する光減衰器及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバコネクタ接続用の光減衰器
は、光ファイバを保持するフェルールとスリーブにより
光コネクタとアダプタに接続する機構を形成し、そのフ
ェルールの中に減衰機構を付加したのが基本構造であ
る。この基本構造を減衰フェルールとよぶ。ここで使用
するフェルールは、光ファイバコネクタに使用されてい
るものと同様な方法で製造することにより、その寸法精
度を確保している。
【0003】この様な構造の光減衰器における光信号の
減衰原理は種々の方法が考えられているが、特に、光減
衰性のドーパントを添加した減衰性光ファイバを用いた
ものが、高性能、高信頼性、低価格等の理由により着目
されている。
【0004】このような技術は、特開昭54−2754
号公報、実開昭63−96504号公報、実開昭63−
96506号公報、特開平6−303156号公報等に
紹介されている。減衰性光ファイバを用いたSC形光固
定減衰器の構造を図8に示す。
【0005】図8において、1は減衰性光ファイバ、1
7は減衰フェルール、5はジルコニア割りスリーブ、6
は筐体である。前記減衰フェルールの構造を図9に示
す。図9において、1は減衰性光ファイバ、18は減衰
器用ジルコニアフェルールである。
【0006】前記減衰フェルール17は、単にフェルー
ル中に減衰性光ファイバを接着固定した後、両端面を接
続用に研磨しただけの単純な構造である。ここで使用す
るフェルールは、サブμmの加工精度が要求されるた
め、ジルコニアを成形・焼成した後、切削加工により精
度を向上させるのが一般的な製造方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来
の技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
【0008】一般に用いられている光ファイバコネクタ
用のフェルールで精度的に重要となるのは、接続端での
外径、光ファイバ用穴の外径、穴の偏心であり、他端で
の穴径、穴の偏心等の精度はそれほど必要でない。実際
に光コネクタフェルールの両端で光ファイバ用の穴の精
度を確保すると、歩留まりが大幅に低下し、高価なもの
となる。
【0009】減衰フェルールを用いる光減衰器は、図8
に示すように、両端で光コネクタに接続する構造である
ため、これに用いるフェルールは、図9に示すように、
光コネクタフェルールより長尺である上、両端での光フ
ァイバ用穴の外径精度と偏心が重要となり、光コネクタ
フェルールより製造歩留まりが大幅に低下する。
【0010】従って、生産量が光コネクタフェルールよ
り格段に少なく、特注品的に製造されていることにも依
存し、光減衰器用のフェルールは、光コネクタフェルー
ルと比較し、一桁以上高価なものとなっていた。その結
果、この特別仕様のフェルールの価格が光固定減衰器の
価格低下を妨げる原因となっていた。
【0011】また、両端での精度を必要とする一体型の
フェルールを用いない光減衰器として特開平2−135
305号公報(特願昭63−289688号明細書)に
示すように、光ファイバを挿入し接着固定した後、その
一端を斜め研磨し、金属膜を蒸着した2つのフェルール
軸回転方向を合わせた上、サブμmの位置精度でつき合
わせ、接着固定しているものがある。この構造はフェル
ールそのものが高価になることは無いが、2度の斜め研
磨加工、金属膜蒸着、サブμm精度での2つのフェルー
ルの突き合わせ接着等の多くの手作業的な工程を必要と
し、歩留まりの向上も制限されるため、一体型のフェル
ールを用いた例以上に低価格化は望めなかった。
【0012】更に、特開平6−109923号公報で述
べられているように、減衰量の大きい固定減衰器ではコ
ア中を伝搬する減衰された光信号の強度と接続点でのコ
アのズレやモードフィールドの相違により生じる僅かな
クラッドモードの強度とが相対的に近づくため、モード
結合状態により、減衰値波長依存性にビートを生じるこ
と、減衰値が不安定となること、光信号が正常に伝搬し
ないこと等の問題が生じていた。
【0013】このクラッドモードの問題は、光ファイバ
に溝を加工し、ギャップにより光信号を減衰させるタイ
プの減衰器等のクラッドに光信号を逃がす構造の減衰器
で最も顕著に現れていた。これらの場合は低減衰値の減
衰器でもクラッドモードの影響が問題となっていた。
【0014】本発明の目的は、基本特性に優れた光減衰
器を安価に提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、クラッドモードの影
響を効果的に低減することが可能な技術を提供すること
にある。
【0016】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らか
にする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以
下のとおりである。
【0018】(1)減衰性光ファイバを複数のフェルー
ルに挿入して固定した構造を有する光減衰器であって、
前記複数のフェルールの間に、光散乱材、光吸収材、あ
るいは、遮光材を充填したことを特徴とする。
【0019】(2)減衰性光ファイバを複数のフェルー
ルに挿入して固定した構造を有する光減衰器であって、
前記複数のフェルールの間に、光散乱性、遮光性、ある
いは、光吸収性のスペーサを挿入し、前記スペーサは、
前記減衰性光ファイバ外径以上の直径を有し、前記減衰
性光ファイバが挿入される孔を有することを特徴とす
る。
【0020】(3)前記(2)の光減衰器において、
記スペーサは、ガラス系の材料で構成されることを特徴
とする。
【0021】(4)前記(2)または(3)の光減衰器
において、前記スペーサは、屈折率が光ファイバのクラ
ッドの屈折率と同等、またはそれ以上であることを特徴
とする。
【0022】(5)前記(1)ないし(4)のうちのい
ずれか1つの光減衰器において、前記複数のフェルール
は、フランジ、割りスリーブ、あるいは、精密スリーブ
で連結されていることを特徴とする
【0023】(6)前記(1)ないし(5)のうちのい
ずれか1つの光減衰器において、前記複数のフェルール
少なくとも一つは、ガラス系フェルールであることを
特徴とする。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】すなわち、従来の減衰性光ファイバを用い
た光減衰器において、光減衰器用フェルールは一般に市
販されている光ファイバコネクタ用のフェルールより長
く、両端での穴精度を確保した特殊なフェルールを使用
しており、この特別仕様のフェルールが光固定減衰器の
価格低下を妨げる原因となっていた。また、光を吸収ま
たは反射させるための金属膜やフィルタを挿入するタイ
プの光減衰器の場合は、2度の斜め研磨加工、金属膜蒸
着、サブμm精度での2つのフェルールの突き合わせ接
着等の多くの工程を必要とし、歩留まりの向上が制限さ
れ、光固定減衰器の価格低下を妨げる原因となってい
た。
【0028】更に、従来の光減衰器では、高減衰量品
で、クラッドモードのコアモードへの再結合により、減
衰量波長特性が短周期で振動し、減衰特性が不安定とな
る欠点があった。クラッドモードの影響を低減する方法
は前述の特開平6−109923号公報に提案されてい
るが、これらの方法は光ファイバのクラッドに減衰性を
付加するものである。
【0029】これに対し、本発明は、減衰フェルールの
構造でクラッドモードの低減を図るものであり、クラッ
ドモードを光ファイバの外部に放射させ、その外部での
光の散乱、反射、吸収等によりコアモードとの再結合を
防ぐものである。従って、この点に関して問題意識は同
様であるが、その解決手段は基本的に異なるものであ
り、それらは互いに容易に類推されるものではない。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態(実施例)を詳細に説明する。
【0031】なお、実施形態(実施例)を説明するため
の全図において、同一機能を有するものは同一符号を付
け、その繰り返しの説明は省略する。
【0032】(参考例1) 図1は本発明の参考例1による光減衰器用の減衰フェル
ールの概略構成を示す断面図であり、1は減衰性光ファ
イバ、2、3は市販の光コネクタ用ジルコニアフェルー
ル、4はプラスチックフランジである。
【0033】減衰性光ファイバ1のコアには、光減衰性
ドーパントとしてCoイオンがドーピングしてある。C
oは波長1.55μm帯の光減衰に適した元素である。
この場合、図1に示す減衰フェルール全長と同じ長さで
波長1.55μmでの光減衰量が15dBとなるように
Coの含有量を調節した。
【0034】前記プラスチックフランジ4はスペーサと
しても働き、このスペーサ部の長さで減衰フェルールの
全長を調節している。ジルコニアフェルール2、3は、
このプラスチックフランジ4に圧入した。この様にフェ
ルールを組み立てた後に、減衰性光ファイバ1を挿入
し、接着剤で固定した後、フェルール両端をアドバンス
トPC研磨した。
【0035】前記プラスチックフランジ4のスペーサ部
中央には内径約0.14mmの穴を形成し、スペーサ部
分での減衰性光ファイバ1の曲がりを防いだ。この部分
では、光ファイバ素線等で被覆樹脂の長さ方向の収縮に
起因して発生するマイクロベンディングは問題とならな
いので、プラスチックフランジ4のスペーサ部の光ファ
イバ用の穴径は0.14mmで充分である。
【0036】しかし、この部分で減衰性光ファイバ1が
大きく曲がったまま固定されると、減衰フェルール中の
減衰性光ファイバ1の全長が変化し、減衰値の変動の原
因となる。また、マクロな曲がりによる損失の発生原因
ともなる。この穴径も含めプラスチックフランジ4はフ
ェルールのように1μm以下の形状精度は必要でなく、
加工が容易なのでコストを低減することができる。
【0037】図2は図1の減衰フェルールを用いたSC
形光固定減衰器の構造を示す一部欠き断面図及び正面図
であり、5は割りスリーブ、6は筐体である。割りスリ
ーブ5は一般に市販されている光ファイバコネクタ用の
ジルコニア割りスリーブを用いた。この光固定減衰器の
1.31μmでの減衰値は15.5dB、1.55μmで
の減衰値は14.3dBでほぼ設計どおりであった。
【0038】また、信頼性試験として、−10℃〜80
℃の温度サイクル試験を行ったが、減衰値の温度変化は
波長1.31μmと1.55μmで±0.2dB以下で、
試験後の減衰値の変化は殆どなかった。これらの特性は
従来品と同等で問題はなかった。
【0039】(実施形態) 図3は本発明の実施形態による光減衰器用の減衰フェ
ルールの概略構成を示す断面図であり、1は減衰性光フ
ァイバ、2はジルコニアフェルール、7はガラスフェル
ール、8は割りスリーブ、9は光吸収性ガラススペー
サ、10は金属フランジである。ジルコニアフェルール
2、ガラスフェルール7、割りスリーブ8(リン青銅)
は何れも一般に市販されている光ファイバコネクタ用の
ものを使用した。
【0040】リン青銅割りスリーブ8は、切断して長さ
を調節しているが、他のものは市販品をそのまま使用し
た。減衰性光ファイバ1のコアには光減衰性ドーパント
としてCoイオンをドーピングした。この場合、減衰フ
ェルール全長と同じ長さで波長1.55μmでの光減衰
量が20dBとなるようにCoの含有量を調節した。前
記光吸収性ガラススペーサ9には、Crイオンを添加し
た光吸収性ガラスを用いており、外径2.49mm、内
径0.13mm、厚さ1.4mmとした。ジルコニアフェ
ルール2、ガラスフェルール7、割りスリーブ8、光吸
収性ガラススペーサ9、金属フランジ10は互いに接着
剤で固定し、減衰器用フェルールとして組立てた。
【0041】減衰性光ファイバ1の減衰器用フェルール
への接着には、屈折率1.45の屈折率整合接着剤を用
いた。特に、光吸収性ガラススペーサ9と減衰性光ファ
イバ1との間は屈折率整合接着剤を隙間なく充填した。
【0042】この減衰フェルールを用いてSC形光固定
減衰器を作製した。ガラスフェルール7は挿抜のない内
部側に使用した。ガラスフェルール7はジルコニアフェ
ルール2と比較し安価であるが、本来傷に弱く、使用時
の加傷により強度が劣化し、実用性に劣る欠点がある。
しかし、本実施形態のようにSC形固定減衰器の内部
に使用する場合は使用時に外部に露出しないため、加傷
の問題がなく、実用に耐える。この場合、ガラスフェル
ール7は挿抜が全くないため、割りスリーブ8による磨
耗の問題も生じなく、低価格化の手段として有効であ
る。
【0043】このSC形光固定減衰器の1.55μm帯
での減衰値波長依存性を測定した。図4にその結果を示
す。図4において、Aは本発明の減衰器(発明品)、B
は従来形の減衰器(従来品)であり、比較試料として、
同じ減衰性光ファイバを従来の一体形フェルールを用い
て組み立てたSC形光固定減衰器(B)の結果を本発明
の減衰器(A)の結果と併せて示している。
【0044】本発明による減衰器(A)の1.55μm
での減衰値は、図4からわかるように、20.3dBで
ほぼ設計どおりであった。従来形の減衰器(B)では減
衰値波長依存性に短周期の振動(ビート)が現れてい
る。
【0045】このビートの原因は、前述した特開平6−
109923号公報等に示されているように、クラッド
モードとコア伝搬モードとの結合によるものである。
【0046】本発明による減衰器では、このビートが低
減されている。これはクラッド中を伝搬したクラッドモ
ードが光吸収性ガラススペーサ9中に反射されることな
く広がり、吸光性のある光吸収性ガラススペーサ9で吸
収され、クラッドモードの伝搬が効果的に阻止されたた
めと考えられる。フェルール中に漏洩したクラッドモー
ドも光吸収性ガラススペーサ9で吸収されるため、本構
造でのクラッドモード低減効果は大きい。光吸収性ガラ
ススペーサ9と減衰性光ファイバ1との隙間が十分に狭
い場合には接着剤として屈折率整合接着剤を用いること
は特に必須ではない。
【0047】(実施形態) 前記実施形態の構造において、光吸収性ガラススペー
サ9の代わりに石英ガラススペーサを用い、屈折率整合
接着剤として有機色素を添加した接着剤を用いて減衰フ
ェルールを組み立てた。ガラスフェルール7は特に使用
せず、ジルコニアフェルール3(図1)を用いた。減衰
性光ファイバ1は同じものを使用した。石英ガラススペ
ーサの穴径は約0.15mmに加工した。ジルコニアフ
ェルール2、3、割りスリーブ8、石英ガラススペー
サ、金属フランジ10は互いに前記接着剤で固定し、減
衰器用フェルールとして組立てた。特に、石英ガラスス
ペーサと減衰性光ファイバ1との間は上記接着剤を隙間
なく充填した。
【0048】この減衰フェルールを用いてSC形光固定
減衰器を作製した。本発明による減衰器の1.55μm
での減衰値は20.2dBでほぼ設計どおりであった。
このSC形固定減衰器の1.55μm帯での減衰値波長
依存性を測定したがビートはほぼ解消されていた。
【0049】(参考例2) 図5は本発明の参考例2による光減衰器用の減衰フェル
ールの概略構成を示す断面図であり、1は減衰性光ファ
イバ、12、13は長尺ジルコニアフェルール、14は
フランジ、15は有機金属添加接着剤である。減衰性光
ファイバ1のコアには光減衰性ドーパントとしてCoイ
オンをドーピングした。この場合、減衰フェルール全長
と同じ長さで波長1.3μm及び1.55μmでの光減衰
量が30dBとなるようにCoの含有量を調節した。長
尺ジルコニアフェルール12、13は一般に市販されて
いる光ファイバコネクタ用のものより長尺で、後端部よ
り長さ約5mm、外径約0.15mmの穴あけ加工を施
したが、この加工は精度を必要としないため焼成前に施
し、容易であった。
【0050】この長尺ジルコニアフェルール12、13
は特注品であるが、従来の光減衰器に用いていたフェル
ールのように両端での穴精度を確保する必要がない上、
光ファイバ用の細径の穴の長さが半分程度なので後加工
が容易となり、高価とならない。フランジ14は従来の
光減衰器で使用していたものである。長尺ジルコニアフ
ェルール12、13とフランジ14を接着剤で固定した
後、フェルールに減衰性光ファイバ1を挿入、接着固定
し、フェルール両端をアドバンストPC研磨した。光フ
ァイバ用の接着剤15には有機金属(Coアセチルアセ
トナート)を10wt%添加したものを用い、減衰性光
ファイバ1と長尺ジルコニアフェルール12、13の間
の空間にも充填させた。
【0051】この減衰フェルールを用いてSC形光固定
減衰器を作製した。このSC形光固定減衰器の1.55
μm帯での減衰値波長依存性を測定した。図6にその結
果を示す。図6において、Aは参考例2の減衰器、Bは
従来形の減衰器(従来品)であり、比較試料として、同
じ減衰性光ファイバを従来の一体形フェルールを用いて
組み立てたSC形光固定減衰器(B)の結果を参考例2
の減衰器(A)の結果と併せて示している。
【0052】参考例2による減衰器の1.55μmでの
減衰値は、図6からわかるように、29.6dBでほぼ
設計どおりであった。従来形の減衰器ではクラッドモー
ドの影響で減衰値波長依存性に短周期の振動(ビート)
が現れているが、参考例2による減衰器ではこのビート
が抑制されている。これはクラッドモードが接着剤中の
有機金属に効果的に吸収されたためと考えられる。
【0053】この減衰フェルール構造は、スペーサが必
要なく、単純な構造であると同時に、フランジも従来品
と同等なので、従来のSC形光固定減衰器の筐体構造の
変更が必要ない。従来の高価なフェルールも使用してい
ないのでその経済効果は大きい。
【0054】また、低減衰量品を作製する場合、又は特
願平8−4号明細書等で提案されているクラッドモード
の影響を受けない減衰性光ファイバを用いて高減衰量品
を作製する場合は、クラッドモードの除去構造は必要な
いので、長尺ジルコニアフェルールに特別に径の大きい
穴加工を特別に施す必要はなく、単に長さだけを合わせ
たフェルールを使用すれば良く、接着剤に有機金属を添
加した接着剤を使用する必要もない。これらの場合、構
造が更に簡素となり、参考例2と同等以上の経済効果が
期待できる。
【0055】(参考例3) 図7は本発明の参考例3による光減衰器用の減衰フェル
ールの概略構成を示す断面図であり、1は減衰性光ファ
イバ、2はジルコニアフェルール、16は長尺ガラスフ
ェルール、14はフランジである。ジルコニアフェルー
ル2は光コネクタ用ジルコニアフェルールである。長尺
ガラスフェルール16は筐体に組み込んだときに外部に
露出せず、挿抜のない内部側に使用した。光コネクタ用
のガラス系フェルールはジルコニアフェルールと比較し
安価であり、線引きにより連続的に成形されるため長尺
化しても価格の上昇は殆どない。従って、前記参考例2
の構造より更に低価格化が可能となる。減衰ファイバ1
は前記参考例1と同等のものを用いた。
【0056】この減衰フェルールを用いて作製したSC
形光固定減衰器の減衰値は、1.3μmで15.8dB、
1.55μmで14.7dBでほぼ設計どおりであった。
【0057】以上の実施形態1、2では、SC形光固定
減衰器への適用例を挙げたが、その適用はSC形に限定
されるものではなく、FC形等他の減衰器への適用が可
能であることは言うまでもない。更に、本発明の実施形
態では、単一モード光ファイバ用の光減衰器を取り上げ
たが、多モード光ファイバ用の光減衰器は同様な方法で
より簡便に製造できることは言うまでもない。
【0058】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前
記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲において種々変更可能であることは勿論であ
る。
【0059】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すると以下
のとおりである。
【0060】(1)減衰性光ファイバを用いた光減衰器
において、高価な特注フェルールを使用する必要がな
く、一般に光コネクタで使用されているフェルール又は
その類似品を使用するので、加工の歩留まりを向上する
ことができる。これにより、大幅な低価格化が可能とな
る。
【0061】(2)2つのフェルールを用いたタイプの
光減衰器と比較しても、2度の斜め研磨加工、金属膜蒸
着、サブμm精度での2つのフェルールの突き合わせ接
着等の多くの工程を省略することができるので、更に、
加工の歩留まりを向上することができる。
【0062】(3)構造上クラッドモードの再結合の低
減に有利であり、フェルール、スペーサ、接着剤等の工
夫により積極的なクラッドモードの減衰が可能となるの
で、高性能化が図れる。すなわち、従来の高減衰量形で
のクラッドモードとコアモードの結合による減衰量の変
動原因が減り、高性能化が図れる。
【0063】これらにより、光減衰器の低価格化と高性
能化が同時に達成され、信頼性も充分に確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例1による光減衰器の減衰フェル
ールの概略構成を示す断面図である。
【図2】参考例1によるSC形光固定減衰器の構造を示
す一部欠き断面図及び正面図である。
【図3】本発明の実施形態による光減衰器の減衰フェ
ルールの概略構成を示す断面図である。
【図4】本実施形態によるSC形光固定減衰器の1.
55μm帯での減衰値波長依存性の測定結果を示す図で
ある。
【図5】本発明の参考例2による光減衰器の減衰フェル
ールの概略構成を示す断面図である。
【図6】参考例2によるSC形光固定減衰器の1.55
μm帯での減衰値波長依存性の測定結果を示す図であ
る。
【図7】本発明の参考例3による光減衰器の減衰フェル
ールの概略構成を示す断面図である。
【図8】従来の光減衰器の構造を示す一部欠き断面図及
び正面図である。
【図9】従来の減衰フェルールの構造例を示す図(フラ
ンジ取付前)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−2110(JP,A) 実開 平1−101201(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減衰性光ファイバを複数のフェルールに
    挿入して固定した構造を有する光減衰器であって、前記複数のフェルールの間に、光散乱材、光吸収材、あ
    るいは、遮光材を充填した ことを特徴する光減衰器。
  2. 【請求項2】 減衰性光ファイバを複数のフェルールに
    挿入して固定した構造を有する光減衰器であって、 前記複数のフェルールの間に、光散乱性、遮光性、ある
    いは、光吸収性のスペーサを挿入し、 前記スペーサは、前記減衰性光ファイバ外径以上の直径
    を有し、前記減衰性光ファイバが挿入される孔を 有する
    ことを特徴とする光減衰器。
  3. 【請求項3】 前記スペーサは、ガラス系の材料で構成
    されることを特徴とする請求項2に記載の光減衰器。
  4. 【請求項4】 前記スペーサは、屈折率が光ファイバの
    クラッドの屈折率と同等、またはそれ以上であることを
    特徴とする請求項2または請求項3に記載の光減衰器。
  5. 【請求項5】 前記複数のフェルールは、フランジ、割
    りスリーブ、あるいは、精密スリーブで連結されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1
    項に記載光減衰器。
  6. 【請求項6】 前記複数のフェルールの少なくとも一つ
    は、ガラス系フェルールであることを特徴とする請求項
    1ないし請求項5のいずれか1項に記載光減衰器。
JP19732996A 1996-07-26 1996-07-26 光減衰器 Expired - Fee Related JP3356373B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19732996A JP3356373B2 (ja) 1996-07-26 1996-07-26 光減衰器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19732996A JP3356373B2 (ja) 1996-07-26 1996-07-26 光減衰器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1039145A JPH1039145A (ja) 1998-02-13
JP3356373B2 true JP3356373B2 (ja) 2002-12-16

Family

ID=16372661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19732996A Expired - Fee Related JP3356373B2 (ja) 1996-07-26 1996-07-26 光減衰器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3356373B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3513114B2 (ja) * 2001-03-02 2004-03-31 ヒロセ電機株式会社 フェルール保持構造
KR20040076771A (ko) * 2003-02-26 2004-09-03 엘지전선 주식회사 광감쇠기 및 그 제조방법
JP4338048B2 (ja) 2007-06-29 2009-09-30 日本航空電子工業株式会社 光部品及びそれを備えたアダプタ
CN102356341B (zh) 2009-04-30 2014-10-08 Adamant工业株式会社 光纤连接器插头

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1039145A (ja) 1998-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5241613A (en) Optical fiber coupling/connector element
US5633974A (en) All fiber attenuator
US6185358B1 (en) Optical attenuator and method of manufacturing same
US10067298B2 (en) Fiber optic cable connector assembly including integrated enhanced functionality
EP4206762A1 (en) Optical fiber termination structure, optical connection component and hollow-core optical fiber
JP3888942B2 (ja) 光ファイバ部品
JP3285166B2 (ja) 光ファイバ機能部品およびその製造方法
JP3356373B2 (ja) 光減衰器
KR100284796B1 (ko) 광섬유감쇠기
JP3159861B2 (ja) 光ファイバの無反射終端部
JPH0921608A (ja) ファラデ回転ミラー
KR100361441B1 (ko) 탭 커플러
US6690858B2 (en) Optical collimator and method of assembling same
JP3360005B2 (ja) 光固定減衰器
US4659216A (en) Optical fibre reflectometer
JP3209497B2 (ja) 光減衰性光ファイバ
JP3300608B2 (ja) 増幅用光ファイバ
WO2000025091A9 (en) A method and system for modal noise suppression in fiber optic systems
KR100204091B1 (ko) 고정형광감쇠기
JPH03131804A (ja) 光コネクタ用光ファイバ接続端子
JPH04265908A (ja) 光固定減衰器
JP2006039310A (ja) 光ループバックコネクタ
JPS5917744A (ja) 光アイソレ−タ
JPH11249033A (ja) 可変型光アッテネータ
JP2004004388A (ja) 光配線板装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081004

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091004

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees