JP3355886B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3355886B2
JP3355886B2 JP22490095A JP22490095A JP3355886B2 JP 3355886 B2 JP3355886 B2 JP 3355886B2 JP 22490095 A JP22490095 A JP 22490095A JP 22490095 A JP22490095 A JP 22490095A JP 3355886 B2 JP3355886 B2 JP 3355886B2
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敏久 本杉
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿内の所定の閉
領域を検知し、検知した領域内の画像処理を行う画像処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、使用者により選択される原稿
の閉領域内の画像に対して、画像処理を実行する装置が
ある。特開平4−46462号公報に開示される装置で
は、使用者によりマーカーで囲まれた領域が内接する矩
形領域内にある画像に対して画像処理を施す。また、特
開平4−97262号公報に開示される装置では、使用
者により原稿中に引かれた縦横の2線により特される矩
形領域に対して画像処理を施す。上記矩形領域の特定
は、タブレット等のポインティング装置を使用し、使用
者により原稿上の2点を指定して行ってもよい。上記画
像処理としては、下地色の変換や、画像の抽出などがあ
げられる。この他、例えば、特開平4−80885号公
報に開示される装置では、画像処理として、マーカーに
より特定される領域内の文字を認識し、これに対して翻
訳を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置は、マ
ーカー等により特定される閉領域に対して、予め設定さ
れている単一の内容の画像処理を実行する。画像処理の
内容を変更するには、装置本体を操作する必要がある。
このため、同一原稿中の複数の箇所の閉領域内の画像に
対して異なる内容の画像処理を施すのに手間を要する。
例えば、使用者により特定される原稿の閉領域内の画像
に対して画像処理を施すデジタルカラー複写機におい
て、原稿画像中の2カ所の閉領域に対して異なる内容の
画像処理を施したコピーを得るには、複写動作を2度繰
り返して行う必要がある。即ち、原稿画像中、一方の閉
領域を特定して所定の画像処理を施したコピーを出力し
た後に、複写機本体を操作して画像処理の内容を変更す
ると共に、上記コピーに対して残りの閉領域を特定し、
2度目の複写動作を行うことが必要となる。
【0004】本発明の目的は、より簡単に、原稿画像
中、選択された閉領域内の画像に対して、複数種の画像
処理を施すことのできる画像処理装置を提供することで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像処理装
置は、マーカー編集処理に用いるマーカーエリアを検出
し、マーカーエリア内の原稿内にある閉領域を検出する
閉領域検出手段と、閉領域検出手段により検出された閉
領域内にあるマーカーで付された点を検出する点検出手
段と、点検出手段により検出された点の数及びその色に
基づいて、閉領域内に編集処理を施すカラー編集部とを
備える。好ましくは、前記の画像処理装置において、マ
ーカーエリア内に、複数の前記閉領域が存在する場合に
は、各閉領域に画像処理を施す。 本発明に係る画像処理
方法は、マーカー編集処理に用いるマーカーエリアを検
出する処理を実行するステップと、マーカーエリアの検
出後、マーカーエリア内にある原稿内の閉領域の検出を
行うステップと、検出した各閉領域にマーカーで付され
た点の数及びその色を調べるステップと、調べた点の数
及びその色に基づいて、次のマーカー編集処理において
実行する各閉領域内の画像処理の内容を設定するステッ
プと、上記ステップで設定されたマーカー編集処理を実
行するステップとを有する。そして、マーカー編集処理
で実行する該ステップでは、マーカーエリア内に複数の
前記閉領域が存在する場合には、各閉領域に画像処理を
施す。
【0006】
【発明の実施の形態】
(1)ディジタルカラー複写機 図1は、本発明の画像処理装置の実施の形態の一例であ
るディジタルカラー複写機の構成を示す。自動原稿搬送
装置1により原稿台ガラス2上に搬送された原稿は、ス
キャナ10の備えるランプ3により照射される。原稿面
からの反射光は、ミラー4、5及び6を介してレンズ7
によって3ラインのフルカラーCCDセンサ8上に像を
結ぶ。フルカラーCCDセンサ8は、原稿からの反射光
をR,G,Bの電気信号に変換して信号処理部11に出
力する。スキャナ10は、Vの速度で矢印の方向(副走
査方向)に移動して原稿全体を走査する。スキャナ10
の移動に伴い、ミラー5及び6の格納されるミラーボッ
クス9は、V/2の速度で矢印の方向に移動する。信号
処理部11は、入力されるR,G,Bの各階調データを
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラ
ック(BK)の各成分に変換し、変換した各成分のデー
タを、1複写毎に順にレーザ制御部12に出力する。レ
ーザ制御部12は、入力される信号に応じてレーザダイ
オード駆動信号を生成し、この駆動信号によりレーザダ
イオード12aを発光させる。レーザダイオード12a
の発光するレーザ光は、ポリゴンミラー13、f−θレ
ンズ14、折り返しミラー15及び16を介して感光体
ドラム17の表面を走査する。感光体ドラム17の表面
は、1複写毎に露光を受ける前にイレーサランプ23で
照射され、帯電チャージャ22により一様に帯電されて
いる。この状態で露光を受けると、感光体ドラム17の
表面には、原稿の静電潜像が形成される。シアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)及びブラック
(BK)のトナー現像器18〜21が順に選択され、感
光体ドラム41上の静電潜像を現像する。給紙カセット
30〜32より適当な用紙が搬送され、搬送ローラ28
に対向して設けられる静電吸着チャージャ27により転
写ドラム24に吸着される。感光体ドラム17上に現像
されたトナー像は、転写チャージャ26により転写ドラ
ム24上に巻き付けられた複写紙に転写される。上記印
字過程は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン
(C)及びブラック(BK)の4色について繰り返し行
われる。その後、複写紙は、転写ドラム24の表面が分
離除電チャージャ25により除電され、その表面より分
離し、定着装置29を通って定着され、排紙される。
【0007】図2は、操作パネル50の正面図である。
コピー枚数は、テンキー51により入力される。タッチ
パネルディスプレイ52は、動作モードやメッセージを
表示し、また、そのメッセージに応じて動作モードを設
定するためのタッチキーを表示する。キー53は、マー
カー編集モードを設定するためのキーである。プリント
キー57は、複写開始を指示するためのキーである。リ
セットキー58は、複写動作や設定したモードをキャン
セルする際に用いるキーである。
【0008】図3は、本実施例のデジタルフルカラー複
写機の制御回路のブロック図である。フルカラーCCD
センサ8で読み取られた原稿のR,G,Bの各画像デー
タは、画像信号処理部11内の前処理部100において
ディジタル信号に変換されると共にシェーディング補正
が施された後、メモリ制御部101を介して画像メモリ
102に一旦格納される。画像メモリ102内には、原
稿に対してx座標(主走査方向)、y座標(副走査方
向)の2次元のアドレスが設定されており、RGB画像
データと共に、8ビットの属性データを各画素毎に記憶
する。属性データは、マーカーエリアの検出処理、閉領
域検出処理、及び、マーカー編集処理で用いる。画像メ
モリ144内の画像データに基づいてマーカーエリアの
検出処理及び閉領域検出処理が行われる。マーカーエリ
アの検出処理は、マーカーにより囲まれた閉領域(以
下、この領域をマーカーエリアという)の検出及びその
認識を行う。閉領域検出処理は、マーカーエリア内に、
更に存在する閉領域を認識し、かつ、各閉領域にマーカ
ーにより付された点の数、及び各点の色に基づいて、領
域毎にモードM1〜M8のマーカー編集処理を設定す
る。次の表1は、閉領域内に付された点の数、及び各点
の色と、これに基づいて設定されるモードM1〜M8、
そして各モードにおいて実行されるマーカー編集処理の
内容を示す。例えば、閉領域内に赤、青、緑の点がマー
カーによりマークされている場合には、モードM1を設
定する。
【表1】 マーカーエリアの検出処理及び閉領域処理の施された画
像データは、作像部の各色の作像タイミングに合わせて
色補正部104に読み出される。色補正部104では、
画像メモリ102より読み出されたRGB画像データを
シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラ
ック(BK)の何れか1つの8ビット階調データに変換
してカラー編集部105に出力する。カラー編集部10
5では、各閉領域内の画像に対して、CPU111によ
り設定されるモードのマーカー編集処理を実行する。例
えば、モードM1が設定されている場合には、閉領域内
の画像を赤/白のモノカラーに変換する。カラー編集部
105において所定のマーカー編集処理の施されたデー
タは、次のγ補正部106で、所定の階調補正が施され
た後に、D/A変換部107においてアナログ信号に変
換され、レーザ制御部12に出力される。レーザ制御部
12では、入力されるデータに基づいて、レーザダイオ
ードの駆動信号を発生して、レーザダイオード12aを
発光させる。使用者により操作パネル50を介して設定
された各種の複写条件についての情報は、制御メモリ1
03に格納される。CPU111は、制御メモリ103
に格納されている情報を読み取り、読み取ったデータに
基づいて、画像信号処理部11のシーケンス制御を行
う。また、複写実行時の他の入出力制御や図示しない他
のCPUとの通信制御は、入出力制御回路112を介し
て実行する。また、複写機本体には、ポインティング装
置として、タブレット70が接続されている。タブレッ
ト70から入力される情報は、入出力制御回路112を
介して、CPU111に入力される。図4は、タブレッ
ト70の正面図である。マーカー編集処理を行う閉領域
の特定は、原稿の該当箇所を直接マーカーでマークする
こと以外に、タブレット70の備えるパッド71上に原
稿を載置し、選択する矩形領域の対向する2点をポイン
ティングペン72で指定しても行うことができる。
【0009】(2)マーカー編集処理 CPU111は、原稿中、マーカーやタブレット70に
より選択される閉領域内に、特定の色(赤、緑、青)の
マーカーで付されている点を検出し、検出した点の数、
及び各点の色に基づいて、M1〜M8の8種類のモード
をカラー編集部105に設定する。マーカーエリア内に
複数の閉領域が存在する場合、各閉領域毎にモードの設
定を行い、各閉領域毎に異なる画像処理を同時に実行す
る。図5は、複写機全体の制御処理の流れを示す図であ
る。複写機の電源投入後、内部の初期設定を行う(ステ
ップS1)。使用者によるキー入力を受け付け(ステッ
プS2)、プリントキー157のキー入力であれば(ス
テップS3でYES)、以下の処理を実行する。使用者
によりマーカー編集モードが設定されている場合(ステ
ップS4でYES)、マーカー編集処理に用いる領域、
即ちマーカーエリアを検出する処理を実行する(ステッ
プS5)。マーカーエリアの検出処理については、後に
説明する。マーカーエリアの検出後、マーカーエリア内
にある閉領域の検出を行う(ステップS6)。このステ
ップS6では、検出した各閉領域にマーカーにより付さ
れている点の数及びその色を調べる。この結果に基づい
て、次のマーカー編集処理(ステップS7)において実
行する各閉領域内の画像処理の内容を設定する。ステッ
プS6における処理の後、上記ステップS6における処
理で設定されたマーカー編集処理を実行する(ステップ
S7)。マーカーエリア内に、複数の閉領域が存在する
場合には、各閉領域に画像処理を施す。マーカー編集処
理の実行後、複写動作を実行する(ステップS8)。
【0010】図6は、CPU111によるマーカーエリ
ア検出処理(図5、ステップS5)のフローチャートで
ある。図7は、原稿中、使用者によりマーカーで囲まれ
た領域201内の画像例を示す図である。本画像は、領
域201内に複数の閉領域を有し、各閉領域内には、所
定の数及び色のマーカーで点が付されている。マーカー
エリア検出処理では、まず、図7において斜線で示すマ
ーカーの付された領域200の画素を認識し、次にマー
カーで囲まれる領域201内の画素を検出する。領域2
01に属する画素の検出は、x座標軸に平行なラインL
を定め、このラインL上の画素の内、領域200に属す
る画素で囲まれる範囲内の画素を検出することにより実
行される。図6に示すフローにおいて、原稿中、マーカ
ーの付された画素を検出する(ステップS10)。マー
カーエリア画素の検出は、画像メモリ102に格納され
ているRGB画像データからマーカーの色に相当する画
素を検出することにより実行される。そして、画像メモ
リ102にRGB画像データと共に格納されるマーカー
エリア画素(x,y)の属性データの第1ビット(以
下、q(x,y)と表す)の値を1に設定し、それ以外
の画素のq(x,y)の値を0に設定する。次に、q
(x,y)=1に設定された画素の画像メモリ102内
におけるx,y座標の最大値(max.x及びmax.
y)と最小値(min.x及びmin.y)を求める(ス
テップS11)。次に画像メモリ102に格納されてい
る各画素の属性データの第2ビット(以下、r(x,
y)と表す)の値を0に設定する(ステップS12)。
次に、ラインLのy座標の初期値を、マーカーエリアの
最小値min.yに設定する(ステップS13)。ライ
ンLのx座標の初期値を、マーカーエリアの最小値mi
n.xに設定する(ステップS14)。ラインL上の画
素(x,y)がq(x,y)=1の画素、即ちマーカー
の付された画素に囲まれている場合(ステップS15で
YES)、当該画素の属性データr(x,y)の値を1
に変換する(ステップS16)。x座標の値に1を加算
し(ステップS17)、x座標の値がmax.xになる
までステップS15〜S17の処理を繰り返し実行する
(ステップS18)。ラインLのy座標の値に1を加算
し(ステップS19)、y座標の値がmax.yになる
までステップS14〜S19の処理を繰り返し実行する
(ステップS20)。以上の処理により、図7に示す原
稿中、マーカーの付された領域200に属する画素の属
性データq(x,y)は1に設定され、マーカーで囲ま
れた領域201に属する画素の属性データr(x,y)
は1に設定される。本検出処理は、マーカー編集処理を
実行する閉領域がマーカーによるマークによって特定さ
れる場合についての処理である。タブレット70を用い
る場合には、ステップS10及びS11の処理内容が変
わる。使用者は、マーカーにより原稿をマークする代わ
りに、タブレット70が備えるポインティングペン72
によりパッド71上に載置された原稿の2点をタッチし
て閉領域(=マーカーエリア)を特定する。この場合、
上記ステップS10及びS11における処理の代わり
に、使用者によりタッチされたパッド71上の2点より
閉領域のx,y座標の最大値(max.x、max.y)
及び最小値(min.x、min.y)を求める。閉領域
を特定した後、上記ステップS12以降の処理を実行す
る。
【0011】図8〜図10は、閉領域検出処理(図6、
ステップS8)のフローチャートである。ここでは、閉
領域であるマーカーエリア内に、更に存在する閉領域を
検出し、1以上の閉領域が検出された場合には、各閉領
域に所定の識別番号を付与する。図11において(a)
〜(e)は、図7に示した画像例について検出した閉領
域に識別番号を付与する処理の状況を示す。以下、図8
〜図10に示すステップに従い、また適宜、図11の
(a)〜(e)を用いて閉領域検出処理を説明する。ま
ず、マーカーエリア内に、更に存在する閉領域を検出
し、検出した各閉領域に識別番号を付与する処理を実行
する。画像メモリ102内に記憶されている画素のう
ち、属性データr(x,y)の値が1である画素、即
ち、マーカーで囲まれた閉領域201に属する画素を抽
出し、抽出した画素の内、属性データの第3ビットから
第8ビットの値を白画素については1に設定し、それ以
外の色の画素、文字や線画については0に設定する(ス
テップS50、図11の(a)を参照)。以下、画素
(x,y)の属性情報の第3ビットから第8ビットの値
をs(x,y)と示す。ここで、白画素とは、原稿で画
像が描かれていない画素であり、画像メモリ102の
R,G,B全ての値が所定値(256が最も明るいデー
タ値の場合、例えば230)以上の画素をいう。また、
ステップS50において、変数kを初期値の2に設定す
る。画像メモリ102内に属性データs(x,y)の値
が1の画素が存在する場合(ステップS51でYE
S)、これらの画素の内、最もy座標の値が小さな画素
を求める(ステップS52)。複数の画素が並ぶ場合に
は、その中でx座標の値が最も小さなものを注目画素と
する(ステップS53)。図11の(a)に示す画像の
場合、注目画素は、点300で示す箇所の画素になる。
注目画素の属性データs(x,y)の値をk(初期値は
2)にする(ステップS54)。注目画素の周辺にs
(x,y)=1の画素が存在する場合(ステップS55
でYES)、該当する周辺画素の属性データs(x,
y)の値をkに設定する(ステップS56)。ここで、
注目画素の周辺画素とは、注目画素の周囲に隣接する8
画素のことである。ステップS56で属性データs
(x,y)の値を書き換えられた周辺画素の内の1つを
注目画素とする(ステップS57)。ステップS55〜
S57の処理を繰り返し実行し、注目画素の周辺にs
(x,y)=1の画素がなくなった場合には(ステップ
S55でNO)、この時点で、図11の(b)に左下が
りの斜線で示す領域202の画素の属性データs(x,
y)の値は2に設定される。変数Kの値に1を加算した
後に(ステップS58)、上記ステップS51に戻る。
画像メモリ102内の画像中、属性データs(x,y)
=1の画素がなくなるまで、上記ステップS52〜S5
8を繰り返し実行する。本実施例の原稿画像の場合、図
11の(c)に右下がりの斜線と垂直線のクロスハッチ
ングよりなる領域203の画素の属性データs(x,
y)の値が3に設定される。次に、図11の(d)に右
下がりの斜線と水平線のクロスハッチングよりなる領域
204の画素の属性データs(x,y)の値が4に設定
される。そして最終的には、図11の(e)に示される
ように、各閉領域の属性データの値が設定される。即
ち、マーカーエリア内にある画素の属性データs(x,
y)の値が2に設定され、マーカーエリア内に更に複数
の閉領域が存在する場合には、xy座標上、原点に近い
閉領域内の画素から順に属性データs(x,y)の値が
3、4、…、n(図11に示す原稿画像例の場合、n=
7)に設定される。この属性データs(x,y)の値
は、各閉領域の識別番号としての意味を持つ。以下、属
性データs(x,y)=k(但し、kは3〜nの値を取
る。)の画素よりなる閉領域を閉領域kと表す。識別番
号の付された各閉領域内にマーカーにより点が付されて
いる場合には、その数及び色を検出し、検出した結果に
基づいて、カラー編集部105において実行するマーカ
編集処理の内容を設定する。画像メモリ102内の画
素のうち、属性データs(x,y)=1の画素がなくな
った場合、即ち、各閉領域内の画素に対して識別番号の
付与が終了した場合(ステップS51でNO)、以下の
処理を実行する。マーカーエリア内に、更に閉領域が存
在する場合、その閉領域内の画素の属性データs(x,
y)の値は3以上である。そこで、画像メモリ102
中、属性データs(x,y)の値が3以上の画素が存在
するか否かを判断する(図9、ステップS60)。ここ
で、マーカーエリア内に、更に、閉領域が存在する場合
(ステップS60でYES)、変数kの最大値nをkm
axとし(ステップS61)、変数kの値を3に設定す
る(ステップS62)。閉領域k内にある画素の内、マ
ーカーにより付される赤色と同じ色の画素の数DRを求
める(ステップS63)。閉領域k内にある画素の内、
マーカーで付される緑色と同じ色の画素の数DGを求め
る(ステップS64)。閉領域k内にある画素の内、マ
ーカーで付される青色と同じ色の画素の数DBを求める
(ステップS65)。ステップS63〜65において求
めた各画素数DR,DG,DBの値を基準値と比較し、
使用者により閉領域k内に付されたマーカーポインタの
数及びその色を特定する。この結果に基づいて、カラー
編集部105において実行するマーカー編集処理の内容
を定める。画素数DR,DB,DGの各値がそれぞれ所
定の基準値以上である場合(図10、ステップS66,
S67,S68においてYES)、赤、青、緑の点指定
があると判断する(ステップS69)。この場合、CP
U111は、カラー編集部105に閉領域k内の画像を
赤/白のモノカラー変換するモードM1を設定する。画
素数DR及びDBが基準値以上であり、画素数DGが基
準値以下である場合(ステップS66,S67でYE
S、S68でNO)、赤及び青色の点指定があると判断
する(ステップS70)。この場合、CPU111は、
カラー編集部105に閉領域kの縁を赤色に変換するモ
ードM2を設定する。画素数DR及びDGが基準値以上
であり、画素数DBが基準値に満たない場合(ステップ
S66でYES、S67でNO、S71でYES)、赤
及び緑色の点指定があると判断する(ステップS7
2)。この場合、CPU111は、カラー編集部105
に閉領域kの縁を緑色に変換するモードM3を設定す
る。画素数DRが基準値以上であり、画素数DB及びD
Gが基準値に満たない場合(ステップS66でYES、
S67,S71でNO)、赤色の点指定があると判断す
る(ステップS73)。この場合、CPU111は、カ
ラー編集部105に閉領域k内の下地の色を赤色に変換
するモードM4を設定する。画素数DRが基準値に満た
なく、画素数DB及びDGが基準値以上である場合(ス
テップS66でNO、S74,S75でYES)、青及
び緑色の点指定があると判断する(ステップS76)。
この場合、CPU111は、カラー編集部105に閉領
域k内の画像を青/白のモノカラーに変換するモードM
5を設定する。画素数DR及びDGが基準値に満たな
く、画素数DBが基準値以上である場合(ステップS6
6でNO、S74でYES、S75でNO)、青色の点
指定があると判断する(ステップS77)。この場合、
CPU111は、カラー編集部105に閉領域kの下地
の色を青色の変換するモードM6を設定する。画素数D
R及びDBが基準値に満たなく、画素数DGが基準値以
上の場合(ステップS66,S74でNO、S78でY
ES)、緑色の点指定があると判断する(ステップS7
9)。画素数DR,DG,DBの全てが基準値に満たな
い場合(ステップS66,S74,S78でNO)、マ
ーカーによる点指定はされていないと判断する(ステッ
プS80)。この場合、CPU111は、カラー編集部
105に閉領域k内の色を変換しないモードM8を設定
する。変数kの値がkmax(=n)でない場合には
(ステップS81でNO)、変数kの値に1を加算した
後に(ステップS82)、ステップS63に戻る。ま
た、変数kの値がkmaxである場合には(ステップS8
1でYES)、処理を終了してリターンする。なお、画
素数DR,DG,DBとの比較に用いる基準値は、全て
同じであっても良いし、互いに異なる値としても良い。
なお、本例のディジタルカラー複写機では、マーカーに
よって付した点の数、及びその色により8種類のマーカ
編集処理の内容を設定するが、使用する点の数と、そ
の色は、所望するマーカー編集処理の数に応じて設定す
れば良い。
【0012】
【発明の効果】本発明の画像処理装置によれば、検出手
段により検出される閉領域内に付されている印の数、及
びその色に基づいて、編集部の実行する内容を変更す
る。これにより、数少ない手続で閉領域内に施す編集処
理の内容を複数に変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディジタルカラー複写機の構成を示す。
【図2】 操作パネル50の正面図である。
【図3】 制御回路のブロック図である。
【図4】 タブレットの正面図である。
【図5】 複写機全体の制御処理の流れを示す図であ
る。
【図6】 CPUによるマーカエリア検出処理のフロー
チャートである。
【図7】 原稿中、使用者によりマーカーで囲まれた領
域内の画像例を示す図である。
【図8】 閉領域検出処理のフローチャートである。
【図9】 閉領域検出処理のフローチャートである。
【図10】 閉領域検出処理のフローチャートである。
【図11】 図7に示した画像例について検出した閉領
域に識別番号を付与する処理の状況を示す。
【符号の説明】
8…CCD 11…画像信号処理部 101…メモリ制御部 102…画像メモリ 103…制御メモリ 104…色補正部 105…カラー編集部 111…CPU 50…操作パネル 70…タブレット

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マーカー編集処理に用いるマーカーエリ
    アを検出し、マーカーエリア内の原稿内にある閉領域を
    検出する閉領域検出手段と、 閉領域検出手段により検出された閉領域内にあるマーカ
    ーで付された点を検出する点検出手段と、 点検出手段により検出された点の数及びその色に基づい
    て、閉領域内に編集処理を施すカラー編集部とを備える
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 1つのマーカーエリア内に、複数の前記
    閉領域が存在する場合には、各閉領域に画像処理を施す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 マーカー編集処理に用いるマーカーエリ
    アを検出する処理を実行するステップと、 マーカーエリアの検出後、マーカーエリア内の原稿内に
    ある閉領域の検出を行うステップと、 検出した各閉領域にマーカーで付された点の数及びその
    色を調べるステップと、 調べた点の数及びその色に基づいて、次のマーカー編集
    処理ステップにおいて実行する各閉領域内の画像処理の
    内容を設定するステップと、 上記ステップで設定されたマーカー編集処理を実行する
    ステップとを有し、 マーカー編集処理で実行する該ステップで、1つのマー
    カーエリア内に、複数の前記閉領域が存在する場合に
    は、各閉領域に画像処理を施すことを特徴とする画像処
    理方法。
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