JP3355323B2

JP3355323B2 - 線材コイル集束装置

Info

Publication number: JP3355323B2
Application number: JP2000066825A
Authority: JP
Inventors: 武志丹下
Original assignee: Sumitomo Heavy Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date: 2000-03-10
Filing date: 2000-03-10
Publication date: 2002-12-09
Anticipated expiration: 2020-03-10
Also published as: JP2001252717A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、線材コイル集束装
置に関する。さらに詳しくは、線材圧延設備から連続す
るリング状の状態で送り出される線材をコイル状に集積
する線材コイル集束装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の線材コイル集束装置を図５に基づ
き説明する。５１は線材圧延設備から連続するリング状
の線材Ｓを送ってくる送りテーブル、５２は線材コイル
集束装置を構成する搬送ローラテーブル、５３は前記搬
送ローラテーブル５２の出側に設けられたリフォーミン
グタブである。搬送ローラテーブル５２は、複数本のロ
ーラ５４を備えており、各ローラ５４はモータ５５で回
転される。この回転速度は一定であるので、リング状の
線材Ｓの搬送速度も一定である。また、搬送ローラテー
ブル５２は固定されている。リフォーミングタブ５３は
リング状の線材Ｓをコイル状に集積するための有底円筒
状の部材であり、中心部に落下するリング状の線材Ｓを
案内するためのマンドレル５６を立設している。上記従
来例では、搬送ローラテーブル５２で連続的に送られた
リング状の線材Ｓは搬送ローラテーブル５２の先端から
落下すると、リフォーミングタブ５３内にコイルＣとし
て集積されるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来例
では、リング状の線材Ｓの落下は自然落下のため、コイ
ルＣの集積形状に方向性が生じ、リフォーミングタブ５
３内のコイルＣは搬送ローラテーブル５２側で高く、そ
の反対側で低くなる傾向がある。また、集積されたコイ
ルＣの重なり具合も乱雑であり、そのまま結束しても姿
形の良い線材コイルＣとならず、その線材Ｓを用いて加
工する場合、線材Ｓの引き出し抵抗が多くなって加工作
業がやりにくい等の問題が発生する。また、上記の不具
合を解消するには、リフォーミングタブ５３内でリング
の落ちる方向を規制するためのデフレクタを回転させた
り、出没させたりする等の整列工程を必要とし、そのた
めの装置も必要であった。さらに、これらの装置を挿入
するために、タブの高さを高くする必要があった。

【０００４】本発明はかかる事情に鑑み、線材コイルを
きれいに整列させて集積できる線材コイル集束装置を提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１の線材コイル集
束装置は、線材圧延設備から連続したリング状の線材を
受け取って、リフォーミングタブに送り込む搬送ローラ
テーブルを備えた線材コイル集束装置であって、前記搬
送ローラテーブルの搬送速度を周期的に増減するローラ
駆動装置と、前記搬送ローラテーブルの出側を、前記ロ
ーラ駆動装置の増減周期と同一周期で左右に揺動させる
テーブル揺動装置とを備えることを特徴とする。請求項
２の線材コイル集束装置は、請求項１記載の発明におい
て、前記テーブル揺動装置が、前記搬送ローラテーブル
の入側を水平面内で回転自在に支持する支持台と、前記
搬送ローラテーブルの出側に取り付けられたスライダ
と、前記搬送ローラテーブルの出側下面に設けられてお
り、該搬送テーブルの左右方向に延び、前記スライダの
摺動を案内するレールと、揺動用モータと、該揺動用モ
ータの回転運動を、前記レール上のスライダの往復運動
に変換させる変換機構とからなることを特徴とする。請
求項３の線材コイル集束装置は、請求項１記載の発明に
おいて、前記テーブル揺動装置が、前記搬送ローラテー
ブルの入側を水平面内で回転自在に支持する支持台と、
前記搬送ローラテーブルの出側に取り付けられたスライ
ダと、前記搬送ローラテーブルの出側下面に設けられて
おり、該搬送テーブルの左右方向に延び、前記スライダ
の摺動を案内するレールと、前記搬送ローラテーブルの
出側端近傍部と定置フレームとの間に、両端が連結され
たシリンダとからなることを特徴とする。

【０００６】請求項１の発明によれば、リング状の線材
をリフォーミングタブに送り込む搬送ローラテーブル
が、その搬送速度を周期的に増減することにより、線材
の落下地点を周期的に前後に変位させ、搬送ローラテー
ブルの出側を同一周期で左右に揺動させることにより、
線材の落下地点を左右にも変位させる。このため、リン
グ状の線材はリフォーミングタブ内で前後左右に振られ
ながら落下し、リフォーミングタブ内で高さが均等にな
るように集積されることになるので、姿形のよいコイル
が得られる。請求項２の発明によれば、変換機構によっ
て、揺動用モータによる回転運動を搬送ローラテーブル
の揺動運動に変換し、搬送ローラテーブルをレールとス
ライダとで確実に案内できる。このため、シンプルな構
造でありながら揺動動作が円滑である。また、揺動用モ
ータの回転数を調整するだけで、ローラ駆動装置におけ
る搬送速度の増減周期と同期をとることができるので、
リング状の線材を均等に集積することができる。請求項
３の発明によれば、シリンダを伸縮させることによって
搬送ローラテーブルを揺動させ、搬送ローラテーブルを
レールとスライダとで確実に案内できる。このため、シ
ンプルな構造でありながら揺動動作が円滑である。ま
た、シリンダの伸縮速度を調整するだけで、ローラ駆動
装置における搬送速度の増減周期と同期をとることがで
きるので、リング状の線材を均等に集積することができ
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図１は本実施形態の線材コイル集束
装置の説明図であって、(A) は平面図、(B) は側面図で
ある。同図に示すように、本実施形態の線材コイル集束
装置は、本体３０に、ローラ駆動装置１０およびテーブ
ル揺動装置２０を設けたものである。

【０００８】本体３０は、従来の線材コイル集束装置と
実質同様の構造である。すなわち、３１は線材圧延設備
から連続するリング状の線材Ｓを送ってくる送りテーブ
ル、３２は線材コイル集束装置を構成する搬送ローラテ
ーブル、３３は前記搬送ローラテーブル３２の出側に設
けられたリフォーミングタブである。搬送ローラテーブ
ル３２は、複数本のローラ３４を備えており、各ローラ
３４は後述する搬送用モータ１１で回転されるようにな
っている。リフォーミングタブ３３はリング状の線材Ｓ
をコイル状に集積するための有底円筒状の部材であり、
中心部に落下するリング状の線材Ｓを案内するためのマ
ンドレル３６を立設している。搬送ローラテーブル３２
で連続的に送られたリング状の線材Ｓは、搬送ローラテ
ーブル３２の先端から落下すると、リフォーミングタブ
３３内にコイルＣとして集積されるようになっている。

【０００９】つぎに、ローラ駆動装置１０を説明する。
符号１１は搬送用モータを示している。この搬送用モー
タ１１は、搬送ローラテーブル３２の駆動源であり、ス
プロケットやチェーン等の伝達機構を介して、ローラ３
４を回転させることができる。この搬送用モータ１１
は、例えばサーボモータ等を使用しており、搬送用モー
タ１１の回転速度を公知の速度制御回路によって周期的
に変えることができる。このため、この搬送用モータ１
１によって、搬送ローラテーブル３２の搬送速度を周期
的に増減することができる。

【００１０】つぎに、テーブル揺動装置２０を説明す
る。前記搬送ローラテーブル３２の入側下面には、揺動
軸２１がその上端を取り付けられている。この揺動軸２
１の下端は、支持台２２に水平面内で回転自在に取り付
けられている。他方、前記搬送ローラテーブル３２の出
側下面には、スライダ２３が取り付けられている。この
スライダ２３は、レール２４に摺動自在に案内されてい
る。このレール２４は、前記支持台２２とスライダ２３
との間の距離を半径とし、支持台２２を中心とした円の
一部の円弧状に形成されており、搬送ローラテーブル３
２の左右方向に延びた方向に沿って配設されている。

【００１１】符号２７は揺動用モータを示している。こ
の揺動用モータ２７の駆動軸には、リンク２６の一端が
枢着されている。このリンク２６の他端には、リンク２
５の一端が枢着されている。リンク２５の他端は搬送ロ
ーラテーブル３２の適所に枢着されている。つまり、前
記揺動用モータ２７と搬送ローラテーブル３２との間に
は、リンク２５，２６からなるリンク機構が設けられて
いる。このリンク機構によって、揺動用モータ２７の回
転運動を搬送ローラテーブル３２の揺動運動に変換し、
搬送ローラテーブル３２の出側をローラ駆動装置１０の
増減周期と同一周期で左右に揺動させることができる。
かかるテーブル揺動装置２０によれば、前記リンク機構
によって、揺動用モータ２７による回転運動を搬送ロー
ラテーブル３２の揺動運動に変換し、コイルＣを、レー
ル２４とスライダ２３とで確実に案内できる。このた
め、シンプルな構造でありながら、揺動動作が円滑であ
る。また、揺動用モータ２７の回転数を調整するだけ
で、搬送ローラテーブル３２の搬送用モータ１１におけ
る搬送速度の増減周期と同一周期で、搬送ローラテーブ
ル３２の出側を左右に揺動させることができる。なお、
前記リンク機構としては、リンク２５，２６の替わり
に、搬送ローラテーブル３２の長手方向に凹溝を形成
し、この凹溝に嵌合する突起が先端に形成されたアーム
を利用してもよい。

【００１２】テーブル揺動装置は、図４に示す構成のテ
ーブル揺動装置20B であってもよい。図４は他の実施形
態のテーブル揺動装置20B を適用した線材コイル集束装
置の平面図であって、(A) は第１例、(B) は第２例であ
る。図４(A) に示すように、搬送ローラテーブル３２の
出側下面には、スライダ２３が取り付けられている。こ
のスライダ２３は、レール２４に摺動自在に案内されて
いる。このレール２４は、前記支持台２２とスライダ２
３との間の距離を半径とし、支持台２２を中心とした円
の一部の円弧状に形成されており、搬送ローラテーブル
３２の左右方向に延びた方向に沿って配設されている。
そして、図４(A) に示すように、搬送ローラテーブル３
２の出側端近傍部と定置フレーム４１との間に、油圧シ
リンダ等のシリンダ４２がその両端をそれぞれ枢着され
ている。このシリンダ４２を伸縮させることによって、
搬送ローラテーブル３２を揺動させ、この搬送ローラテ
ーブル３２をレール２４とスライダ２３で確実に案内で
きる。このため、シンプルな構造でありながら揺動動作
が円滑である。また、レール２４の伸縮速度を調整する
だけで、ローラ駆動装置１０における搬送速度の増減周
期と同期をとることができる。なお、前記油圧シリンダ
４２の替わりに、図４(B) のモートルシリンダ42B であ
ってもよく、種々のシリンダを採択しうる。

【００１３】つぎに、本実施形態の線材コイル集束装置
の作用効果を説明する。図２は搬送ローラテーブル３２
の説明図であって、(A) は搬送速度線図、(B)はリング
落下位置の説明図である。図２(A) の横軸は時刻ｔ、縦
軸はローラ駆動装置１０の速度Ｖを示している。まず、
図２(A) に示すように、ローラ駆動装置１０の搬送用モ
ータ１１によって、搬送ローラテーブル３２の搬送速度
をＣ１→Ｃ２→Ｃ３→Ｃ４→Ｃ１→…で示すごとく、周
期的に増減させる。すると、リフォーミングタブ３３
に、線材Ｓを速く送ったり、遅く送ったりすることがで
きる。

【００１４】また、テーブル揺動装置２０の振動周期
は、ローラ駆動装置１０の増減周期に従属している。こ
のため、テーブル揺動装置２０によって、搬送ローラテ
ーブル３２の出側を、ローラ駆動装置１０の増減周期と
同一周期で左右に揺動させることができる。

【００１５】図２(B) に示すように、重ね合わせの原理
により、搬送ローラテーブル３２およびテーブル揺動装
置２０の運動が重なり合って、リフォーミングタブ３３
に落下する直前の線材Ｓの中心は前後左右に移動する。
すなわち、線材Ｓの中心は、リフォーミングタブ３３の
中心の周囲をＣ１→Ｃ２→Ｃ３→Ｃ４→Ｃ１→…で示す
ごとく繰り返し移動するのである。

【００１６】図３はリフォーミングタブ３３内における
線材の集積状況の説明図である。線材Ｓの中心は図２の
ごとき軌跡を描くのであるから、線材Ｓは図３の符号Ｃ
１→Ｃ２→Ｃ３→Ｃ４→Ｃ１→…に示すごとく、リフォ
ーミングタブ３３とマンドレル３６の間におけるマンド
レル３６の周囲を、前後左右に振られながら落下し、集
積されていく。

【００１７】つまり、リング状の線材Ｓをリフォーミン
グタブ３３に送り込む搬送ローラテーブル３２が、その
搬送速度を周期的に増減することにより、線材Ｓの落下
地点を周期的に前後に変位させ、搬送ローラテーブル３
２の出側を同一周期で左右に揺動させることにより、線
材Ｓの落下地点を左右にも変位させることができる。こ
のため、リング状の線材Ｓはリフォーミングタブ３３内
で前後左右に振られながら落下し、リフォーミングタブ
３３内で高さが均等になるように集積されることになる
ので、姿形のよいコイルＣが得られるという効果を奏す
る。

【００１８】上記のごとく、本実施形態の線材コイル集
束装置によれば、線材コイルＣをきれいに整列させて集
積できるという効果を奏する。

【００１９】

【発明の効果】請求項１の線材コイル集束装置によれ
ば、リング状の線材をリフォーミングタブに送り込む搬
送ローラテーブルが、その搬送速度を周期的に増減する
ことにより、線材の落下地点を周期的に前後に変位さ
せ、搬送ローラテーブルの出側を同一周期で左右に揺動
させることにより、線材の落下地点を左右にも変位させ
る。このため、リング状の線材はリフォーミングタブ内
で前後左右に振られながら落下し、リフォーミングタブ
内で高さが均等になるように集積されることになるの
で、姿形のよいコイルが得られる。請求項２の線材コイ
ル集束装置によれば、変換機構によって、揺動用モータ
による回転運動を搬送ローラテーブルの揺動運動に変換
し、搬送ローラテーブルをレールとスライダとで確実に
案内できる。このため、シンプルな構造でありながら揺
動動作が円滑である。また、揺動用モータの回転数を調
整するだけで、ローラ駆動装置における搬送速度の増減
周期と同期をとることができるので、リング状の線材を
均等に集積することができる。請求項３の線材コイル集
束装置によれば、シリンダを伸縮させることによって搬
送ローラテーブルを揺動させ、搬送ローラテーブルをレ
ールとスライダとで確実に案内できる。このため、シン
プルな構造でありながら揺動動作が円滑である。また、
シリンダの伸縮速度を調整するだけで、ローラ駆動装置
における搬送速度の増減周期と同期をとることができる
ので、リング状の線材を均等に集積することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態の線材コイル集束装置の説明図であ
って、(A) は平面図、(B) は側面図である。

【図２】搬送ローラテーブル３２の説明図であって、
(A) は搬送速度線図、(B) はリング落下位置の説明図で
ある。

【図３】リフォーミングタブ３３内における線材の集積
状況の説明図である。

【図４】他の実施形態のテーブル揺動装置20B を適用し
た線材コイル集束装置の平面図であって、(A) は第１
例、(B) は第２例である。

【図５】従来の線材コイル集束装置の説明図であって、
(A) は平面図、(B) は側面図である。

【符号の説明】

１０ローラ駆動装置２０テーブル揺動装置２２支持台２３スライダ２４レール２５リンク２６リンク２７揺動用モータ３２搬送ローラテーブル３３リフォーミングタブＡ線材圧延設備ＣコイルＳ線材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭62−166022（ＪＰ，Ａ) 特開平２−142616（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−54228（ＪＰ，Ａ) 特開平３−285715（ＪＰ，Ａ) 特開平１−178315（ＪＰ，Ａ) 特開平６−238330（ＪＰ，Ａ) 特開昭57−145774（ＪＰ，Ａ) 実開昭59−99021（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B21C 45/00 - 49/00 B21B 39/00 B21B 41/00 B21B 45/02 320 B65H 54/56 - 54/88

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】線材圧延設備から連続したリング状の線材
を受け取って、リフォーミングタブに送り込む搬送ロー
ラテーブルを備えた線材コイル集束装置であって、前記
搬送ローラテーブルの搬送速度を周期的に増減するロー
ラ駆動装置と、前記搬送ローラテーブルの出側を、前記
ローラ駆動装置の搬送速度の増減周期と同一周期で左右
に揺動させるテーブル揺動装置とを備えることを特徴と
する線材コイル集束装置。
【請求項２】前記テーブル揺動装置が、前記搬送ローラ
テーブルの入側を水平面内で回転自在に支持する支持台
と、前記搬送ローラテーブルの出側に取り付けられたス
ライダと、前記搬送ローラテーブルの出側下面に設けら
れており、該搬送テーブルの左右方向に延び、前記スラ
イダの摺動を案内するレールと、揺動用モータと、該揺
動用モータの回転運動を、前記レール上のスライダの往
復運動に変換させる変換機構とからなることを特徴とす
る請求項１記載の線材コイル集束装置。
【請求項３】前記テーブル揺動装置が、前記搬送ローラ
テーブルの入側を水平面内で回転自在に支持する支持台
と、前記搬送ローラテーブルの出側に取り付けられたス
ライダと、前記搬送ローラテーブルの出側下面に設けら
れており、該搬送テーブルの左右方向に延び、前記スラ
イダの摺動を案内するレールと、前記搬送ローラテーブ
ルの出側端近傍部と定置フレームとの間に、両端が連結
されたシリンダとからなることを特徴とする請求項１記
載の線材コイル集束装置。