JP3354968B2 - 分離容易な複合体 - Google Patents

分離容易な複合体

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昭一 牧本
俊彦 中野
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TOYO ALMINIUM KABUSHIKI KAISHA
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルミニウム箔と合
成樹脂フィルム又はシートを積層した複合体、アルミニ
ウム箔合成樹脂成形品を接合した複合体、アルミニウ
ム箔成形品と合成樹脂成形品を接合した複合体のような
種々の複合体を接合界面で分離容易にすることに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えばアルミニウム箔は、ガスバリヤ
性、遮光性、耐熱性等の優れた特性を有しているが、一
方ではヒートシール性がなく容易に破断する等の欠点が
あり、この欠点をカバーするため、紙や合成樹脂フィル
ムを貼り合せた複合体として利用されてきた。
【0003】ところが近年、地球環境を大切にする要請
が高まり、各種材料のリサイクルが重要となってきてい
る。
【0004】アルミニウム箔は、元来リサイクルに適し
た材料であって、再溶融することによって再生すること
ができる。しかし、アルミニウム箔と紙或は合成樹脂な
どとの複合材料では、各材料ごとに分離しない限り、再
利用、再資源化は困難である。
【0005】
【発明の課題】そこで、この発明の課題は、実際の使用
条件例えば衝撃度や包装内容物などに応じて要求される
接着力、各種耐性を実用上十分満足し、しかもある特定
の非実際的な条件においては、容易に分離できるような
複合体を提供することである。
【0006】
【課題の解決手段】上記の課題を解決するため、この発
明においては、アルミニウム箔合成樹脂部材を接合し
た接合界面に、アルギン酸及びその誘導体の単体又は混
合物を主体とする樹脂層を設けたのである。
【0007】
【作用】アルギン酸及びその誘導体は、極性基を有して
いるため、アルミニウム箔との接着性に優れている。従
てアルミニウム箔と合成樹脂部材をポリエチレンで接
着する場合のプライマとして使用することができる。同
様に、アルミニウム箔にヒートシール剤をコーティング
する場合のプライマとして使用することができる。
【0008】一方、アルギン酸及びその誘導体は、水、
アルコール、アルコール水溶液に溶解し易い。
【0009】このように、プライマとして他の合成樹脂
フィルムを積層し複合体にすると、牛乳、ジュースのよ
うな液体内容物を入れる容器として用いることができ、
使用後は前記溶液に浸漬し、攪拌するとプライマの界面
で簡単に剥離する。
【0010】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0011】図1に示すように、この発明の複合体1
は、アルミニウム箔2と他の合成樹脂部材3をプライマ
層4及び接着剤層5を介して積層したものである。
【0012】
【0013】前記プライマ層4は、アルギン酸、アルギ
ン酸ナトリウム、アルギン酸亜鉛、アルギン酸アミン等
のアルギン酸及びその誘導体の単体又は混合物を主体と
する樹脂より成る。
【0014】前記接着剤層5としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、それらの混合物、ポリウレタンなど種
々のものを用いることができる。
【0015】図2に示すように、合成樹脂部材3aが成
形品であってもよい。ここで、成形品とは、成形型によ
って形成されるもののほか、切削加工等によって形成さ
れるものも含む。
【0016】また、接着剤層5aとして、アルギン酸及
びその誘導体の単体又は混合物を主体とする樹脂を用い
ることができる。即ち前記プライマ層4を接着剤層にす
ることができる。
【0017】
【0018】図3に示すように、アルミニウム箔2a、
合成樹脂部材3a共に成形品であってもよい
【0019】以下、さらに詳細な実験例及び比較例につ
いて述べる。
【0020】〔実験例1〕一面に厚さ30μのポリエチ
レンをコートした紙の他面に、両面にアルギン酸ナトリ
ウム又はアルギン酸を厚さ1μにコートした厚さ7μの
アルミニウム箔をポリエチレンによって貼り合せた。こ
のポリエチレンの厚みは15μであった。さらに前記ア
ルミニウム箔の外面にポリエチレンを厚さ30μにコー
トした。
【0021】この積層複合体を40℃×90%の高温多
湿雰囲気中に3ヶ月間放置したが、層間剥離は生じなか
った。また、サラダ油中に3ヶ月間浸漬しても剥離は認
められなかった。さらに、前記複合体で平袋を作り、水
を充填密封して3ヶ月間室温で放置したところ、層間剥
離は全く認められなかった。
【0022】上記複合体を細片に切り、80℃の湯の中
に15分間浸漬したところ、アルギン酸ナトリウム又は
アルギン酸をコートした部分で剥離が生じ、比重差によ
ってアルミニウム箔が沈降し、ポリエチレンの部分が浮
揚して容易に分離回収することができた。
【0023】〔実験例2〕厚さ50μのアルミニウム箔
の片面にそれぞれアルギン酸ナトリウム、アルギン酸、
アルギン酸亜鉛を1μの厚さにコートし、さらに酸変性
ポリエチレンを3μの厚さにコートした。
【0024】これらの複合体をポリエチレン容器の蓋材
として用い、容器のフランジにヒートシールした。
【0025】蓋材のヒートシール強度を測定したとこ
ろ、いずれも180°剥離で1000〜1300g/1
5mm巾であり、実用的強度を有することが分った。
【0026】これらの容器を40℃×90%の雰囲気中
に3ヶ月間放置してもヒートシール強度の低下は認めら
れなかった。
【0027】次に、ポリエチレン容器に水、サラダ油、
アルコールを充填し、上記それぞれの蓋材でヒートシー
ルにより密封し、倒立して3ヶ月間室温で放置したとこ
ろ内容物の漏れは全く認められなかった。
【0028】さらに、前記蓋材を細片にし、80℃の湯
に30分間浸漬し、攪拌することによってアルミニウム
箔とポリエチレンが分離した。
【0029】〔実験例3〕厚さ20μのアルミニウム箔
にアルギン酸亜鉛を1μコートし、さらに酸変性ポリプ
ロピレンを3μコートした。この複合体を、ポケット
(凹所)を設けたポリプロピレンシートにヒートシール
し、プレススルーパックを形成した。
【0030】複合体のヒートシール強度は、1850g
/15mm巾であり、40℃×90%の雰囲気中に3ヶ
月間放置したところ、大きな強度低下はなかった。
【0031】一方、複合体の分離に関しては、実験例1
及び2と同様に、容易に分離回収できた。
【0032】〔比較例〕実験例1、2、3において、ア
ルギン酸及びその誘導体を使用しない複合体を用意し、
細片にしたのち、水、湯、水蒸気、アルコール溶液のす
べてについて分離テストを行なったが複合体を分離する
ことはできなかった。
【0033】
【効果】この発明によれば、以上のように、アルミニウ
ム箔合成樹脂部材の接合界面に、アルギン酸又はその
誘導体を介在させたので、水に直接接触させると溶解し
て界面で簡単に分離してしまうため、水、湯、蒸気、ア
ルコール、アルコール水溶液中に浸漬して攪拌すること
により、簡単に複合体を分離することができる。
【0034】一方、上記アルギン酸等は、耐油性、耐熱
性に優れ、食品衛生的にも良好であるので、アルギン酸
等の層を他の合成樹脂で被うと、牛乳やジュースなどの
液体の内容物に対してその包装用に使用することがで
き、油性の内容物には特に好適であり、ヒートシール時
の加熱によって剥離が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の複合体の一例を示す断面図
【図2】同上の他の例を示す断面図
【図3】同上のさらに他の例を示す断面図
【符号の説明】
1 複合体 2、2a アルミニウム箔 3 合成樹脂部材 3a 合成樹脂成形部材 4 プライマ層 5、5a 接着剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−80457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム箔合成樹脂部材とを接合
    した接合界面に、アルギン酸及びその誘導体の単体又は
    混合物を主体とする樹脂層を設けた分離容易な複合体。
JP23353792A 1992-09-01 1992-09-01 分離容易な複合体 Expired - Fee Related JP3354968B2 (ja)

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