JPH05154964A - 防湿性包装材料 - Google Patents

防湿性包装材料

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JPH05154964A
JPH05154964A JP34792791A JP34792791A JPH05154964A JP H05154964 A JPH05154964 A JP H05154964A JP 34792791 A JP34792791 A JP 34792791A JP 34792791 A JP34792791 A JP 34792791A JP H05154964 A JPH05154964 A JP H05154964A
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moisture
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JP34792791A
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Hiroaki Sugaya
浩明 菅谷
Mikiaki Tsuchiya
幹朗 土屋
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Honshu Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾燥状態を維持する必要のある物品を包装す
る包装袋に適した防湿性と再封性とを有し、しかも、易
開封性の熱溶着部が形成され、かつ、焼却による廃棄処
理が容易な防湿性包装材料を得ることを目的とする。 【構成】 ワックスピック値による表面強度が10A以
上、インターナルボンドテスターによる内部結合強度が
縦,横のそれぞれに2Kgf−cm以上、引裂き強度が
縦,横のそれぞれに50gf以上の紙からなる基材シー
トと、該基材シートの表面に溶融塗工法にて形成されて
いる樹脂膜とを有し、前記樹脂膜がエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体による主成分と石油ワックスまたはエチレン
共重合体変性石油ワックスによる副成分とを含有する混
合樹脂によって形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、コーンフレー
ク等のシリアル食品,和菓子,飴,米菓,クッキー,ス
ナック菓子,珍味,乾麺等の乾燥食品を初め、錠剤や粉
・顆粒状の医薬品等を包装するのに適した防湿性包装材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】内容物の保存特性を得るために防湿性を
有する包装材料によって各種のものが包装されており、
金属箔やプラスッチク層によって防湿機能が果たされる
包装材料が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の防湿性包装材料
において、包装材料における防湿機能がプラスチック層
によって果たされているものは、該包装材料の復元作用
が大きく所謂デッドホールド性が無いため、包装材料に
よる密封袋の封緘部を一度開封すると、該開封部分を折
り畳んで閉塞することができなく、開封部分が開放状態
のままになる。このため、袋内の内容物を数回に亙って
消費するようなタイプの包装には適さない。また、包装
材料の防湿機能が金属箔やプラスチック層を主体とする
包装材料は、焼却による廃棄処理が容易でなく、これが
地球を汚染させる要因となっている。
【0004】これに対して本発明は、例えば、シリアル
食品,和菓子,飴,米菓,クッキー,スナック菓子,珍
味,乾麺等の乾燥食品を初め、錠剤や粉・顆粒状の医薬
品等を包装する包装袋に適した防湿性と柔軟性とを有
し、しかも、ヒートシーラント層として形成されている
樹脂膜面同士の熱溶着によって易開封性の溶着部が形成
され、かつ、廃棄処理の際に問題となる金属層を有さ
ず、また、プラスチック部分が少なく紙を主体としてい
ることから、焼却による廃棄処理が容易な防湿性包装材
料を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、特定
の物性を有する紙を基材シートとして利用することと、
該基材シートに対して特定の混合樹脂による樹脂膜を溶
融塗工法にて形成することとを組み合わせることによ
り、前述の諸種の問題を解決した。
【0006】すなわち、本発明の防湿性包装材料は、ワ
ックスピック値による表面強度が10A以上、インター
ナルボンドテスターによる内部結合強度が縦,横のそれ
ぞれの方向において2Kgf−cm以上、引裂き強度が
縦,横のそれぞれの方向において50gf以上の紙から
なる基材シートと、該基材シートにおける前記ワックス
ピック値が10A以上の表面強度を有する面に溶融塗工
法にて形成されている樹脂膜とを具備し、かつ、前記樹
脂膜が、エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる主成分
と、石油ワックスまたはエチレン共重合体変性石油ワッ
クスからなる副成分とを含有する混合樹脂で形成されい
るものである。
【0007】本発明の包装材料において、基材シートと
して利用される紙は、溶融塗工法による樹脂膜が形成さ
れる面のワックスピック値による表面強度が10A以上
であることが必要であり、一般の印刷用紙や上質紙に要
求される7A〜9Aの表面強度と比較してより高い表面
強度を有する紙が利用される。このワックスピック値に
よる表面強度が10A以上の紙は、例えば、抄紙機に配
設されているサイズプレスやロールコーター等の塗工設
備を利用するオンマシンコーティング法により、各種の
加工澱粉,ポリビニルアルコール,各種のアクリル系樹
脂,酢酸ビニル系樹脂,スチレン−ブタジエン樹脂,グ
リオキザール,セルロース誘導体,エピクロルヒドリン
系樹脂,尿素・ホルマリン樹脂等の単独または2種以上
の混合物による塗工剤を、紙の表面に塗工あるいは含浸
する等して得られる。なお、紙の表面に塗工あるいは含
浸する際の塗工量は、0.1〜10g(dry)/m2
程度である。
【0008】また、前記基材シートとして利用される紙
は、インターナルボンドテスターによる内部結合強度が
縦,横のそれぞれの方向において2Kgf−cm以上で
あることが必要である。なお、この内部結合強度は、紙
等の層状をなすシート状物のZ軸に沿う剥離に抗する強
度のことである。縦,横のそれぞれの方向において2K
gf−cm以上の内部結合強度を有する紙は、例えば、
共押出し樹脂フィルムの内部結合強度と同等の内部結合
強度を有するもので、長繊維長の繊維を利用する、レー
ヨンやポリエチレン繊維等の他の合成繊維を併用する、
あるいは、合成樹脂を含浸させる等の手段によって得ら
れる。
【0009】さらに、前記基材シートとして利用される
紙は、引裂き強度が縦,横のそれぞれの方向において5
0gf以上であることが必要であり、紙のZ軸方向の大
きさを増大させる、すなわち、低密度にすることによっ
て得られる。
【0010】以上の各物性値を満足する基材シートとし
て、一般的には、20〜500g/m2 程度の坪量の紙
を利用するのが、包装材料によって奏される折り曲げ適
性に基づく再封性能の点において好適である。
【0011】ワックスピック値による表面強度が10A
以上、インターナルボンドテスターによる内部結合強度
が縦,横のそれぞれの方向において2Kgf−cm以
上、引裂き強度が縦,横のそれぞれの方向において50
gf以上の紙による基材シートの表面に、エチレン・酢
酸ビニル共重合体からなる主成分と石油ワックスまたは
エチレン共重合体変性石油ワックスからなる副成分とを
含有する混合樹脂による樹脂膜を溶融塗工法にて形成す
ることにより、該樹脂膜をヒートシーラント層として利
用する樹脂膜面同士の熱溶着部に、易開封性、すなわち
500g〜1000g/15mm幅程度の接着強度が得
られるようになる。
【0012】本発明の防湿性包装材料は、基材シートに
形成されているエチレン・酢酸ビニル共重合体からなる
主成分と石油ワックスまたはエチレン共重合体変性石油
ワックスからなる副成分とを含有する混合樹脂による樹
脂膜が防湿フィルム層とヒートシーラント層とを兼備す
るもので、該樹脂膜面同士の熱溶着によって易開封性の
封緘部が形成される。なお、ヒートシーラント層となる
樹脂膜が形成される基材シートの面の平滑性が高くなる
程、樹脂膜面同士の熱溶着部に易開封性が得られるよう
になる。
【0013】ワックスピック値が10A以上の表面強度
となっている基材シートの面に溶融塗工法にて形成され
ている樹脂膜は、前述の通り、エチレン・酢酸ビニル共
重合体からなる主成分と石油ワックスまたはエチレン共
重合体変性石油ワックスからなる副成分とを含有する混
合樹脂によって形成される。副成分として利用されるエ
チレン共重合体変性石油ワックスは、例えば、エチレン
・酢酸ビニル共重合体,エチレン・イソブチルアクリレ
ート共重合体,エチレン・エチルアクリレート共重合体
等のエチレン共重合体で変性した石油ワックス等からな
る。また、エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる主成
分と石油ワックスまたはエチレン共重合体変性石油ワッ
クスからなる副成分とを含有する混合樹脂は、これらの
両者の外にさらに、ロジンベースの樹脂,ポリテルペン
樹脂,石油樹脂等を若干含有していても良い。
【0014】なお、基材シートのワックスピック値が1
0A以上の表面強度を有する面に溶融塗工法によって前
記樹脂膜を形成する際に利用する混合樹脂は、常温で透
明な固体をなし、徐々に加熱すると50℃程度で軟化
し、55〜65℃で透明な液状を呈するもので、ヒート
シーラント層形成用の樹脂として、例えば、実公昭51
−1322号公報や特公昭53−7872号公報等に説
明されており、より具体的には、ディックサームEL
[大日本インキ化学工業 (株)],メルセン[東洋曹達
工業 (株) ],ヒロダイン[ヒロダイン工業 (株) ],
PROXMELT[セメダイン (株) ]等として上市さ
れており、通常、単層の押出しフィルムとして成形した
場合に、破断強度が150g/15mm/25μ以下と
なり、ポリエチレンの単層フィルム等と比較して破断強
度が極めて弱いことによって特徴付けられる。
【0015】基材シートの表面にエチレン・酢酸ビニル
共重合体からなる主成分と石油ワックスまたはエチレン
共重合体変性石油ワックスからなる副成分とを含有する
混合樹脂による樹脂膜を形成する手段としては、バーコ
ート法,ロールコート法等の各種の溶融樹脂コート法及
びエクストルージョンラミネート法が利用されるが、基
材シートへの溶融樹脂の浸透性及び樹脂膜の形成性の点
から、エクストルージョンラミネート法が最も好適であ
る。エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる主成分と石
油ワックスまたはエチレン共重合体変性石油ワックスか
らなる副成分とを含有する混合樹脂による樹脂膜は、易
開封性の熱溶着部に形成されるヒートシーラント層とし
ての作用と、10g/m2 /24hr(40℃,90%
RH)以下好ましくは3g/m2 /24hr(40℃,
90%RH)以下の透湿度となる防湿フィルム層として
の作用とを兼備するように、20〜40μ程度の厚さで
基材シートに適用するのが好ましい。すなわち、前記混
合樹脂による樹脂膜を基材シートの表面に形成する際
に、基材シートの表面に適用される樹脂膜の厚さが20
μ未満になると、10g/m2/24hr以下の透湿度
による防湿性が得られ難くなり、また、該樹脂膜の厚さ
が40μを超えるようになると、1応の目安としての1
000g/15mm幅以下の接着強度による易開封性の
熱溶着部が得られ難くなる。
【0016】
【作用】本発明の防湿性包装材料は、ワックスピック値
による表面強度が10A以上、インターナルボンドテス
ターによる内部結合強度が縦,横のそれぞれの方向にお
いて2Kgf−cm以上、引裂き強度が縦,横のそれぞ
れの方向において50gf以上の紙による基材シート
と、該基材シートにおける前記ワックスピック値が10
A以上の表面強度を有する面に溶融塗工法にて形成され
ている樹脂膜とを有しており、しかも、前記樹脂膜が、
エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる主成分と石油ワ
ックスまたはエチレン共重合体変性石油ワックスからな
る副成分とを含有する混合樹脂で形成されている。
【0017】前記構成による本発明の防湿性包装材料
は、基材シートとして利用されている紙が、表面強度等
において特別の物性を有するものであり、また、該基材
シートの表面に溶融状態で適用される混合樹脂が、軟化
点及び融点が低く、メルトインデックスが高く、良好な
接着性を有し、かつ、低温での造膜性に優れた作用を奏
する。
【0018】したがって、基材シートの表面に溶融状態
で適用される混合樹脂の厚さが小さくても十分な防湿性
能を有する包装材料が得られる。また、基材シートの表
面に防湿膜兼ヒートシーラント層として形成された樹脂
膜面同士を熱溶着することによって、易開封性のシール
部が形成される。なお、本発明の防湿性包装材料による
熱溶着部が易開封性に形成されることは、基材シートに
利用されている紙の表面強度等が特定のものであること
と、該基材シートの表面に形成されているヒートシーラ
ント層をなす樹脂膜の強度がそれ程大きくないこととの
組み合わせにより、前述の熱溶着部の剥離の際にヒート
シーラント層をなす樹脂膜の凝集力が基材シートの表面
の破壊力よりも小さくなっていることと、熱溶着部の剥
離の際に基材シートが受ける応力を1点で支え得る強度
を基材シートが具備しており、剥離工程において基材シ
ートが破壊しないこととに起因している。
【0019】また、本発明の防湿性包装材料は、プラス
チック部分が少なく、しかも、紙を主体として形成され
ており、かつ、金属層を有さず、柔軟性を有するもので
あることから、包装材料の復元作用が小さく、所謂デッ
ドホールド性に優れた作用を有することから、該包装材
料による密封袋の封緘部を一度開封した後に、この開封
部分を折り畳んで閉塞させる得る再封性において優れた
作用を奏し、また同時に、焼却による廃棄処理が容易な
ため、地球汚染の防止に対して優れた作用を奏する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の防湿性包装材料の具体的な構
成を製造実施例を以って説明する。
【0021】実施例1 米坪量50g/m2 の上質紙[ワックスピック値による
表面強度:12A、インターナルボンドテスターによる
内部結合強度:T/Y=2.4/2.5Kgf−cm、
引裂き強度:T/Y=58/66gf]からなる基材シ
ートの表面に、エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる
主成分と石油ワックスまたはエチレン共重合体変性石油
ワックスからなる副成分とを含有する混合樹脂[PRO
XMELT 4030(セメダイン株式会社:商品
名)]による厚さ25μの溶融樹脂膜を、エクストルー
ジョンラミネート法によって適用し、透湿度2.5g/
2 /24hr(40℃,90%RH)の本発明の1実
施例品である防湿性包装材料(A)を得た。なお、前記
エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる主成分と石油ワ
ックスまたはエチレン共重合体変性石油ワックスからな
る副成分とを含有する混合樹脂[PROXMELT 4
030(セメダイン株式会社:商品名)]を押出し成形
して得られる厚さ25μの単層フィルムの破断強度は1
40g/15mm/25μである。
【0022】比較例1〜5 下記の[表1]の所定の欄に表示されているワックスピ
ック値による表面強度,インターナルボンドテスターに
よる内部結合強度,引裂き強度等を具備する紙を基材シ
ートとして利用し、該基材シートの表面に、前記実施例
1と同様にして、エチレン・酢酸ビニル共重合体からな
る主成分と石油ワックスまたはエチレン共重合体変性石
油ワックスからなる副成分とを含有する混合樹脂による
厚さ25μの溶融樹脂膜を、エクストルージョンラミネ
ート法によって適用し、比較のための防湿性包装材料
(a)〜(e)を得た。
【0023】なお、[表1]において、米坪量の単位は
g/m2 、厚さの単位はμである。また、表面強度は、
JIS P8129の”紙及び板紙の表面強さ試験方
法”に準じて測定した数値、内部結合強度は、J.TA
PPINo.18の”紙及び板紙の内部結合強さ試験方
法”に準じて測定した数値、引裂き強度は、JISP8
116の”紙及び板紙の引裂き強さ試験方法”に準じて
測定した数値である。
【0024】また、比較のための防湿性包装材料(a)
〜(e)に利用した基材シートは、以下の通りのもので
ある。 防湿性包装材料(a)・・・・片艶上質紙(片艶クラフト
紙) 防湿性包装材料(b)・・・・表面サイジングされている上
質紙 防湿性包装材料(c)・・・・引裂き強度の弱い樹脂含浸紙 防湿性包装材料(d)・・・・グラシン紙 防湿性包装材料(e)・・・・包装用原紙
【0025】
【表1】
【0026】比較例6 実施例1で利用した基材シートと同一の紙を基材シート
として利用し、該基材シートの表面に、ポリプロピレン
樹脂による厚さ25μの溶融樹脂膜をエクストルージョ
ンラミネート法によって適用し、比較のための防湿性包
装材料(f)を得た。
【0027】比較例7 アルミニウム蒸着ポリプロピレンフィルムと2軸延伸ポ
リプロピレンフィルムとを貼着した積層シートからなる
市販品の防湿性包装材料を、比較のための防湿性包装材
料(g)として準備した。
【0028】[実験1]実施例1及び比較例1〜7の防
湿性包装材料のシール強度,易開封性,再封性及び透湿
度についての試験結果を[表2]に示す。なお、[表
2]におけるシール強度,易開封性,再封性及び透湿度
は以下の通りの試験方法によって得た数値である。
【0029】シール強度(g/15mm幅) 各防湿性包装材料を該防湿性包装材料におけるヒートシ
ーラント層面同士が接当するようにして二ツ折りにし、
幅10mm,165℃のホットプレートをその上,下の
両面から圧力1Kgf/cm2 で0.5秒間押し付けて
ヒートシーラント層面同士の熱溶着部によるシール部を
形成した後、シール方向と直角方向に15mm幅で切り
取ることによって得られた試験片を、300mm/mi
nの引張速度で剥離する際の剥離強度によって表示し
た。
【0030】易開封性 各防湿性包装材料により、長さ28cm,幅20cmの
平板状の密閉袋を得た後、該密閉袋の上方封緘部の開封
操作によって易開封性を試験した。すなわち、包装材料
によって折り曲げ底部を形成し、左,右の縁辺部をヒー
トシーラント層面同士の熱溶着部で形成し、さらに、上
方封緘部を、袋の上端縁部から下方へ1.7cmの間隔
を除いて幅10mmに亙る部分のヒートシーラント層面
同士の熱溶着部で形成することにより密閉袋を得た後、
該密閉袋の上方封緘部の開封を、該封緘部の上辺の非熱
溶着部を両手の指先で摘んで、封緘部を左,右に引き剥
す力を加える操作によって行ない、易開封性を判断し
た。かかる開封操作において、上方封緘部が、袋の内周
面層をなすヒートシーラント層同士の間で剥離し、か
つ、紙を基材シートとして利用したものについては、基
材シートが破れるようなことが無く、しかも、ヒートシ
ーラント層が基材シートと剥離して樹脂膜として残存す
ることのないものを○で表示し、剥離面にヒートシーラ
ント層の断片が残存したり、または、紙を基材シートと
して利用したものについては、ヒートシーラント層と紙
との間で剥離したり、さらには、上方封緘部を指先で引
き剥した際に加わった力によって基材シートである紙が
破れたりしたものを×で表示した。なお、密閉袋の上方
封緘部は、165℃のホットプレートを袋の上,下の両
面から圧力1Kgf/cm2 で0.5秒間押し付けるこ
とによって形成した。
【0031】再封性 各防湿性包装材料を長さ方向に200mm,幅15mm
に裁断して試験片を得た後、該試験片を長さ方向の10
0mmのところで二ツ折りにし、さらに、これを長さ方
向の50mmのところで折り曲げることにより、二重折
りの資料を作成した。この資料を平面板の上に置き、そ
の上に15×50mmの平板状の1kgの錘を10秒間
載置し、錘を取り除いた後の5分間経過した時点におけ
る二重折りの部分の拡開度を測定し、該拡開度が60度
以内のものを○で表示し、拡開度が60度を超えるが1
80度には至らないものを△、二重折りにする前の状態
に戻るものを×で表示した。
【0032】透湿度[g/m2 /24hr(40℃,9
0%RH)] LYSSY透湿度試験器により、JIS Z0208
の”防湿包材の透湿度試験方法(カップ法)”に基づい
て試験した結果を表示した。
【0033】
【表2】
【0034】なお、前記比較例1〜5の防湿性包装材料
は、易剥離性の試験においていずれも、紙層内部、紙と
樹脂膜との界面、あるいは、皺が発生している箇所等の
応力集中箇所からの破断が発生し、包装材料のヒートシ
ーラント層面同士を溶着する前の状態に近い剥離界面は
得られなかった。
【0035】
【効果】本発明の防湿性包装材料は、例えば、コーンフ
レーク等のシリアル食品,和菓子,飴,米菓,クッキ
ー,スナック菓子,珍味,乾麺等の乾燥食品を初め、錠
剤や粉・顆粒状の医薬品等を包装するのに適した防湿性
と再封性に適した柔軟性とを兼備し、しかも、ヒートシ
ーラント層として形成されている樹脂膜面同士の熱溶着
によって易開封性の溶着部が形成され、かつ、廃棄処理
の際に問題となるプラスチック部分が少なく紙を主体と
して形成されているものであることから、焼却処理が容
易に行なえる等の特徴を有しており、実用面での価値に
多大な効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/10 7199−3B D21H 5/00 Z

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワックスピック値による表面強度が1
    0A以上、インターナルボンドテスターによる内部結合
    強度が縦,横のそれぞれの方向において2Kgf−cm
    以上、引裂き強度が縦,横のそれぞれの方向において5
    0gf以上の紙による基材シートと、該基材シートにお
    ける前記ワックスピック値が10A以上の表面強度を有
    する面に溶融塗工法にて形成されている樹脂膜とを有し
    ており、しかも、前記樹脂膜が、エチレン・酢酸ビニル
    共重合体からなる主成分と石油ワックスまたはエチレン
    共重合体変性石油ワックスからなる副成分とを含有する
    混合樹脂で形成されていることを特徴とする防湿性包装
    材料。
JP34792791A 1991-12-03 1991-12-03 防湿性包装材料 Pending JPH05154964A (ja)

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