JP3353896B2 - スライバの紡績装置 - Google Patents

スライバの紡績装置

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JP3353896B2 JP50486294A JP50486294A JP3353896B2 JP 3353896 B2 JP3353896 B2 JP 3353896B2 JP 50486294 A JP50486294 A JP 50486294A JP 50486294 A JP50486294 A JP 50486294A JP 3353896 B2 JP3353896 B2 JP 3353896B2
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    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H5/00Drafting machines or arrangements ; Threading of roving into drafting machine
    • D01H5/18Drafting machines or arrangements without fallers or like pinned bars
    • D01H5/26Drafting machines or arrangements without fallers or like pinned bars in which fibres are controlled by one or more endless aprons
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は請求の範囲1の前提部分の記載にかかるス
ライバの紡績装置に関するものである。
ジェット紡績のための装置はDE3541219A1から公知で
ある。この装置はインジェクタ部と:このインジェクタ
部に近接した仮撚部とから構成される。インジェクタ及
び仮撚部はスライバを牽伸するためのドラフト装置の直
下流に位置している。この装置では良好な糸を製造する
ことが可能である。しかしながら、芯糸への縁糸の巻き
付けを充分満足に行なうことができない。
EP−A−418694が開示するノズル装置はインサートに
よって糸通路に“肩部”を形成し、かつ通過方向におい
て肩部の背後のダクトに開口する入口孔を備えている。
この配置は正しい方向への一段階ではあるが、依然とし
て最適な対策ではない。
EP−A−449 073及びEP−A−450 371はジェット紡績
に適したドラフト機構を開示している。システムの最適
化を図るために重要なことは、種々の構成要素の機能を
可能な限りにおいて分離し、かつこれらを別個に考慮す
ることである。このように考え方からすると、最適なジ
ェット紡績システムは3個の実質的な構成要素から成る
ものである。即ち、 −所定の“送出幅”をもって牽伸繊維で充填されるドラ
フト機構等の装置(DE−A−354219等参照) −繊維構造体中に仮撚を発生し、加撚された芯糸とこの
芯糸から突出する縁糸(Randfasen)を生成せしめる仮
撚加撚エレメント −ドラフト機構と仮撚加撚スピンドルとの間に配置さ
れ、縁糸を芯糸の周囲に巻き付けるインジェクタ部。
この発明の目的はこれらのエレメントが各々その機能
を最善に達成することができ、かつその機能の達成時に
システムの他のエレメントを全然損なうことがないよう
にすることを目的とする。
この目的は請求の範囲1の特徴部分により本発明によ
って達成することができる。スライドはドラフト機構に
おいて牽伸され、かつ拡開され、最初はこの状態でイン
ジェクタ部に達する。ここで、 縁糸は吸引され、かつ加撚エレメントの加撚効果によっ
て仮撚された糸芯上の或る位置をとる。仮撚エレメント
では、通路の開口は最初はスライバのために狭く、次い
で肩状に拡開される。肩状の拡張部の直後において、空
気入口孔が仮撚加撚エレメントの内部空間に開口してい
る。空気入口孔の領域においてスライバは仮撚加撚エレ
メントの内壁面に近接して位置しない。かくして、空気
入口孔を通して仮撚加撚エレメントの内部空間に流入し
た空気ジェットは繊維構造体に衝突し、この繊維構造体
はこの領域では仮撚加撚エレメントの内壁を通して横方
向に案内を受けない。従って、この位置では空気ジェッ
トは繊維構造体の繊維に作用するためには非常に良好な
位置を占める。仮撚加撚エレメントの内部空間内をらせ
ん状に移動する繊維構造の壁面に沿って摺動しないスラ
イバの部分は空気流を通して曲りくねって移動する。こ
の発明では入口孔を通して流れる空気の作用箇所が良好
であることから、良好な加撚効果を得ることができる。
この撚りはドラフト機構まで連なり、ドラフト機構にお
いて被覆繊維が紡出三角形の外側に形成される。このこ
とは紡出三角形を狭める働きをする。スライバはドラフ
ト機構を出てくるがそのときの幅はインジェクタノズル
の内径の少なくとも1.5倍である。このようにして、ド
ラフト機構の出口でのスライバの幅は紡出三角形より拡
開される。このようなカバー繊維の意図的な形成によ
り、最終的には平行化される芯部の繊維の、縁糸による
良好な被覆が実現され、換言すれば糸の必要強力を得る
ことができる。
インジェクタ部に比較して仮撚エレメントを短縮し、
仮撚エレメントの肩部の直後の拡開内径の長さに対する
比が1:6から1:16の範囲内にあるように構成することに
よって仮撚形成を最適にすることができると共に、芯糸
に対して縁糸の均等分布(芯糸被覆)を達成することが
できる。縁糸の均等分布はその実現のために均等の被覆
を行なわしめるような条件の付与ということにより達成
される。そのためには、流れ条件が維持されており、そ
こから惹起される回転運動により被覆を行わしめる必要
がある。インジェクタ部の壁面の摩擦は積極的な役割を
果たすものである。
仮撚エレメントにおいては、仮撚エレメントの壁面に
おける糸の摩擦はできる限りにおいて少ないことが要求
される。それは、かかる摩擦は仮撚の付与性を損なうか
らである。与えられた仮撚で可能な最大の送り出し速度
は糸速度を高めることによっても増大することができ
る。しかしながら、仮撚エレメントの長さの選定は糸に
おいてらせんが形成され、空気流の影響下で、現実の仮
撚付与器として機能するように選定すべきである。
インジェクタ部の長さは好ましくは仮撚エレメントの
長さより30%、必要な場合は100%まで長い。好ましい
実施例ではインジェクタ部は仮撚エレメントより50%長
い。
仮撚部材の長さは25と35mmの間(好ましくは30mm)で
選定することができる。インジェクタ部の長さは好まし
くは40mmより短くはない。
仮撚エレメントにおいて生じた回転がドラフト機構ま
で戻るように伝わることはインジェクタエレメントが実
質的に一定の筒状内部部材を有している場合は特に好適
である。このようにして、糸の回転は損なわれることが
ない。加えて、これは摩擦損失を小さくし、糸に対する
損傷を殆ど起こさない。インジェクタエレメント中での
糸の低摩擦回転を行わせることができるのは、特に、仮
撚エレメントの拡張内径がインジェクタ部の内径と等し
いかそれより小さいときである。
カバー繊維上で空気流の特に好適な屈曲(クランク)
効果を達成するためには、肩状拡開部からの空気入口孔
の距離が仮撚エレメントの内径の差、即ち、肩部の高さ
に等しいかこれより小さいことが必要であることが判っ
た。このようにして、空気流の、被覆繊維に対する良好
な作用点を確保することができる。
特に好適な実施例は仮撚エレメントの内径が2.2から
2.8mmの間のときであることが判った。
空気導入口の軸線がその投影において仮撚エレメント
の内部空間の軸線に対して直角に配置されているとき、
糸に作用する空気流は特に効果的であった。繊維は肩部
の直後で空気流を受け強力に回転される。
複数の空気入口が糸に作用した場合は糸に対して好都
合な均等な力が付与される。この点に関して空気入口は
EP−A−489 686に準じて仮撚エレメントの内部空間に
対して接線方向にかつ半径外方に開口しているのが好ま
しい。
仮撚エレメントの拡開内径の長さに対する比が1:12か
ら1:14までの範囲内にある場合に最も良好な品質及び強
度が得られた。
インジェクタ部に配置される入口孔はインジェクタ部
の軸線に対して30゜の角度で配置されるのが好適であ
る。縁糸により芯繊維の好適な被覆はにおいてはドラフ
ト機構から出てくるスライバの幅はインジェクタ部の内
径より大きくなっている。スライバの幅をインジェクタ
部の内径の1.5倍とすることが好ましい。この場合にお
いて、スライバは空気流にルーズな状態で供給され、か
くして容易に加撚することができる。
一実施例では仮撚エレメントの肩状の拡開部からの空
気入口孔のキャリヤは0.5mmより短い。このようにし
て、極めて良好な紡出結果を達成することができる。
以下、この発明の詳細を次の添付図面を参照しながら
説明する。
第1図は仮撚エレメントを示す。
第2図は肩状拡開部の詳細を示す。
第3図は空気入口孔の領域での仮撚エレメントを通し
ての断面図である。
第4図は適当なドラフト機構の側面図である。
第5図はII方向(第4図)より示す図である。
第6図から第11図は第1図及び第2図により現される
部分の効果を説明する概略図である。
第1図はスライバの紡糸のためのこの発明の装置を示
す。インジェクタ部1及び仮撚エレメント2は空気式の
仮撚装置を構成する。この仮撚装置はスライバ(図示し
ない)の通過方向において送出ローラ対3、4の下流に
配置されている。送出ローラ対3、4はドラフト機構の
最後のローラ対であり、供給スライバは牽伸され紡績糸
の強度をもつに至る。送出ローラ3、4からの到着する
スライバの幅はインジェクタ部1の内径Aより広い。送
出ローラ3、4から出て来るスライバはインジェクタ部
1の内部チャンバ12に達する。内部チャンバ12におい
て、スライバは空気流の作用を受けるが、この空気流は
空気入口孔10,11を通して内部チャンバ12に達するもの
である。空気入口孔10,11はインジェクタ部1内に角度
αをもって配置されている。投影面においてインジェク
タ部1の軸線と空気入口の軸線との間の略30゜の角度が
好ましいことが判っている。この角度αで後のカバー繊
維の良好な案内を得るために特に好ましい。摩擦を可能
な限りにおいて最小とし、かつ送出ローラ3、4上での
ニップ点までの良好な連続性を得るためにインジェクタ
部1の内部チャンバ12はシリンダ状に配置されている。
仮撚エレメント2はインジェクタ部1の下流に僅かな
距離をもって配置されている。(仮撚エレメント2に流
入する際にスライバは最初は狭小部220に案内される。
狭小部220の径Cはインジェクタ部1の径Aより小さ
い。直径Cはその狭小部が糸の撚止めとして機能するよ
うには細くないし、若しくは狭小部を通しての通過の際
に糸と係合することによりこれを閉塞してしまうほどに
は細くない。直径Dの肩状拡開部が狭小部220に継続す
る。直径Dとしては2.2と2.8mmとの間の値が好ましいこ
とが判っている。狭小部220は同部分の壁面での糸の摩
擦を小さく維持することができるように短いものでなけ
ればならない。直径Dに対する肩状拡開部の直後に空気
入口孔200,210が形成され、この空気入口孔200,210を通
して空気は内部チャンバ230に流入される。肩状の拡開
部は流入空気をして、内部チャンバ230に位置する糸部
分に好適に衝突せしめる作用を達成する。空気の作用に
より糸に良好な仮撚を付与することが可能となる。糸は
空気入口孔200,210の位置での内部チャンバ230の壁面に
沿って摺動せず、空気流によってクランク状に回転せし
められる。この回転は送出ローラ3,4のニップ点まで広
い範囲に進められる。狭小部220において撚りの減少が
ないことにより、安定な紡出条件を得ることができ、糸
の強力を高めることができる。糸芯の周囲に巻き付くカ
バー繊維の生成が、ドラフト機構を出てくるスライバの
幅の故に、所期のように行われる。このようにして、糸
の外側の繊維による内側繊維の好適な被覆及び糸の必要
な強力を得ることができる。
インジェクタ部の内径Aが大きいことにより、仮撚エ
レメント2への糸の供給はその良好な回転が起こるよう
に行われる。このようにして、糸の部分に空気入口孔20
0,210を通して働く空気流が大きな腕長を持つことにな
る。その投影において、仮撚エレメント2の軸線に対す
る空気入口孔200,210の矩形配置により糸の良好な回転
を得ることができる。
インジェクタ部1及び仮撚エレメント2において回転
する糸の部分の摩擦力を減少させるために、仮撚エレメ
ント2をインジェクタ部1より短く配置することが好適
である。このようにして、内側チャンバ230の内壁への
摩擦による糸の損傷を実質的に防止することができる。
その結果、糸に高い品質を持たせることができる。
最適な長さ関係を第6図から第11図を参照してより後
で詳細に説明する。試験によれば仮撚エレメント2の長
さは略30mm(25mmと35mmとの間)とすることができる。
空気入口開口とノズル出口との間の部分的な長さは略20
mm(18mmと22mmとの間)とすることができる。
特に好適な配置では仮撚エレメント2の拡開内径Dの
長さLに対する比は1:6から1:16の範囲内にある。内側
チャンバ230は糸の通過方向では円錐状に拡開すること
ができる。これは第1図において破線にて示される。内
部チャンバ230に円錐状拡開部を形成することにより一
層の糸摩擦の減少を図ることが可能である。しかしなが
ら、インジェクタ部1の内部チャンバ12はシリンダ状に
配置することが好ましい。
試験によればインジェクタ部1は長さ略45mm(40mmと
50mmとの間)とすることが好ましい。二つ以上の空気入
口を設ける必要はなく、インジェクタ部の中央1/3に配
置することができる。インジェクタ部の空気入口孔と出
口との間の領域の長さは好ましくはカバー繊維の離間部
分の長さと大略等しい。
ノズルは可能な限りにおいてドラフト機構の送出ロー
ラに近接して設置する必要がある。かくして、インジェ
クタ部1により惹起こされる吸引流は“縁部繊維”をノ
ズルに案内する位置をとることになる。径が大きいこと
はこの吸引効果に対して有利となる。
第2図は肩状の拡開部及び空気入口孔200,210の配置
を示す。内部チャンバ230を狭小部220から拡開すること
によって高さcの肩部が形成される結果となる。かくし
て、スライバ上への空気流の特に効果的な作用が得られ
るのは、肩状拡開部から空気入口孔210への距離bが仮
撚エレメントの内径の差と等しいかそれより大きいと
き、即ち、肩部の高さcより小さいか若しくは等しいと
きである。0.5mmの距離bが特に好適な値である。空気
入口孔200,210はその直径としては大略0.3mmであるのが
特に好適である。
第3図は空気入口孔200,210の領域での仮撚エレメン
ト2を通しての断面図である。空気入口孔200,210は横
方向のオフセットdを有している。空気入口孔200,210
は内部チャンバ230に対してその接線方向に開口してい
る。仮撚エレメント2上の空気入口孔200,210のオフセ
ットdに応じて、空気入口孔10,11はインジェクタ部1
にも開口することができる。糸部分を回転させる空気流
の作用はこの横方向のオフセット配置により特に良好と
することができる。
複数の空気入口孔がインジェクタ部1及び仮撚エレメ
ントの周囲に均等に配置されていることが特に好まし
い。好ましい配置では少なくとも4個、より好適には8
個の空気導入孔が設けられている。孔の数が多いほど、
断面積は小さくし、これにより最終的な孔の数は制限を
受ける。数が多いことにより仮撚エレメント2のダクト
内でのより実質的に均等な渦の形成を行うことができ、
仮撚の生成のための糸へのエネルギ伝達に好適となる。
第4図において、符号110,120はドラフト機構の入口
ローラ対である。スライバは予備ドラフト領域13を通過
し、エプロン対16,17の2枚の近接ストランド間に入
る。このエプロン16,17は底部エプロンローラ14及び上
部エプロンローラ15更には偏向本体18,19及び37,38の周
囲を案内される。
偏向本体18,19はエプロン16,17の近接ストランドの端
部において搬送方向Fに設置され、そこから横方向に離
間位置された偏向本体37.38及びエプロンローラ14,15と
協働して、下流の送出ローラの領域において比較的鋭角
X,Yを確保し、この結果、二重エプロンベルト案内手段
の出口が送出ローラ20,21の入口ニップに位置するよう
にされる。
図示されるドラフト機構の主ドラフト領域はエプロン
ローラ対14,15及び送出ローラ対20,21の間に位置され
る。
コンデンサ26は送出ローラ対20,21のニップライン23
と二重エプロンベルト案内手段16,17,18,19の出口の間
に位置される。コンデンサは有効な残留空間に適合する
ように小さく配置され、かつ第5図に示すようにエプロ
ン16,17の幅の方向に延びる長手方向形状をなし、第4
図に示すように、送出ローラ20,21の表面部分に相補的
に配置され、この送出ローラ20,21は、送出ローラ20,21
を向いたその表面に関して対向している。コンデンサ26
は実質的に三角形状をなし、コンデンサ26のエプロン1
6,17を向いた表面は、その回りにエプロン16,17が案内
され、鋭角の巻き付き角度α、βを形成している。変向
本体18,19の案内表面24,25の形態に実質的に適合してい
る。
重要なことはコンデンサ26は底部送出ローラ20の周面
上に載せられるが、上部送出ローラ21に対しては僅かな
間隔29をおいていることである。かくして、低摩擦のプ
ラスチック材料より好ましくは構成されるコンデンサ26
は一般的に金属から構成される底部送出ローラ20上にの
み載せられ、ここでコンデンサ26は僅かな摩擦でもって
摺動が可能であり、一方、ゴムからなる上部送出ローラ
21との接触は防止される。このようにして、上部送出ロ
ーラの不所望の摩擦及び損傷を防止することができる。
底部ローラ110,14,20は金属、特に表面硬化鋼より構
成されるが、対向ローラ120,15,21はゴム等の弾性部材
により構成される。
かくして、送出ローラ20,21のニップライン23と、二重
エプロン案内手段16,17,18,19の出口との間に設けられ
る最小の空間は第4及び5図のコンデンサを収納するハ
ウジングとして使用することができる。ここに、コンデ
ンサ26は入口側では漏斗型であり、底部送出ローラ20に
面した側で底部送出ローラ20に開口するスロット35を形
成している。
通常の吸引手段が、ローラの軸線に垂直に延びるダク
ト34の形態で、第4若しくは5図に示されるドラフト機
構の下方に設けられる。
ドラフト手段は1992年9月10日のドイツ特許出願第42
30314号のように設けられる。予備ドラフト領域にコン
デンサを設けることが可能であり、これについてはEP−
A−449073若しくはその改良である1,992年9月10日の
ドイツ特許出願第4230317号に開示されている。これら
のコンデンサ機構は、ドラフト機構から出てくる繊維流
の幅にわたって、スライバの牽伸を損なうことなく、非
常に好適な制御を可能とする。この牽伸はEP−A−4403
61におけるエプロン装置により良好に行うことができ、
この点は1,993年1月28日の米国特許出願SN08/010265号
に開示されている。これらの出願の内容はこの出願の一
部とするものとする。
このシステムの各エレメントの影響はより詳細に第6
図から第11図にダイヤグラムによって説明されている。
これらの単純化されたダイヤグラムは全紡糸プロセスの
うちのごく短い部分のみを現しており、即ち、ドラフト
機構の出口における“繊維送出位置”(第6図)から仮
撚エレメント2の出口における容易に紡出された糸(第
11図)までの進行を各図により表している。ダイヤグラ
ムは種々の機能を説明するように配置されている。その
縮尺は、相互間の関係も含めて、実際とは違っている。
ラインK(第6図)はドラフト機構の出口のニップラ
インを表している。インジェクタ部1への入口は断面に
て表される。ドラフト機構により供給される繊維Fの大
部分は糸芯GKを形成する。2つの繊維F1及びF2は芯に加
撚されず、後述のようにプロセスの過程において、“カ
バー繊維”となる。
1つのカバー繊維F1の“前進”部分(“ヘッド”)は
空気流Sの引張りによりインジェクタ部1に直接に導入
される。第2のカバー繊維F2のヘッドは暫時は部分1に
入らない。しかしながら、二つの糸の“後端”部は芯に
おいて集合される(さもなければ風綿として損失され
る)。その直後に、第7図の状態となる。空気流による
引張りにより、繊維F1は糸芯GKの移動方向において“包
摂点"E1から延びる。繊維F2はその包摂点から反対方向
に延び、インジェクタ部のエッジ上をノズル内に引き込
まれる。均一な糸構造を実現するため、カバー繊維は相
互に平行化されている必要がある。
入口下流において、包摂点E1,E2は孔(空気入口)10,
11(第8及び9図)を通過する。第8図において、繊維
F2は依然として運ばれている(ヘッドは後方)と仮定す
る。しかしながら、包摂点E2が空気入口を極めて遅く通
過すると、繊維F2は圧縮空気流の影響下でひっくり返さ
れ、そのヘッドは、繊維F1と同じように、今や前方を向
けられる(第9図)。
この点に至るまで糸芯はノズルダクトの中心に位置し
ているとごく単純な仮定をしていた。しかしながら、糸
芯GKはダクトの長手方向軸線の回りを回転し、その結果
ダクト内で一種の“バルーン”(第10図)が形成され
る。この糸芯GK及びカバー繊維はダクトの内面F1に沿っ
て摺動する。ダクトの軸線回りでの糸芯の各回転は糸芯
の回りにおいてカバー繊維を略1回転せしめる。インジ
ェクタ部1の出口AGに至るまで、各カバー繊維は被覆の
ために役立つ全長にわたって糸芯をカバーするようにな
っている。
仮撚エレメント2(第11図)内での条件は異なってく
る。繊維構造はここでは既に充分な加撚を受けており、
従って、ソリッドな構造となっている。このソリッドな
構造は新規に流入される空気流によりいまやらせんに変
換される。空気流自体は加撚エレメント2内では渦Wを
形成し、エネルギはこの渦から糸らせんに伝達される。
ダクトの長手方向軸線の回りでの糸の部分の回転は仮撚
エレメントの“上流”で糸芯内における上述仮撚回転を
生成し、これは実質的にドラフト機構の紡出三角形まで
継続する。(仮撚エレメント2の下流では、仮撚である
ことに基づいて、前記加撚は再度解かれる。しかしなが
ら、この点はこの発明の主題ではないことから、ここで
の詳細説明は省略するものとする。) らせんの駆動のためには、ある領域で空気流がらせん
に作用することが必要である。(仮撚エレメント2)こ
の領域で必要なことは、最も均一な渦が生成され、最大
量のエネルギが渦から糸の部分に伝達されることであ
る。しかしながら、このプロセスは以下の要因、 −一方で、仮撚エレメント2の内壁上での摩擦等に起因
して空気渦流が徐々に弱くなること; −他方で、糸部分とその内面との間の摩擦が糸部分の回
転を阻害すること; による制限を受ける。
従って、仮撚エレメントの実際の効果は、カバー繊維
を巻き付けるのに必要となるインジェクタ部1の領域よ
り実質的に短い領域において惹起される。
インジェクタ部における空気流の回転方向は仮撚部に
おける回転方向と反対でなければならず、これはカバー
繊維を、仮撚(図10) とは反対に糸芯上での回転方向においてドラフト機構に
提供せしめる。
この発明はここに図示される実施例に限定されること
はない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 P4230317.6 (32)優先日 平成4年9月10日(1992.9.10) (33)優先権主張国 ドイツ(DE) (31)優先権主張番号 010,265 (32)優先日 平成5年1月28日(1993.1.28) (33)優先権主張国 米国(US) (56)参考文献 特開 平3−146726(JP,A) 特開 昭61−186534(JP,A) 実開 平4−37270(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 1/115

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドラフト機構と、ドラフト機構の直後に配
    置された空気式仮撚装置とを有し、仮撚装置はインジェ
    クタ部(1)とインジェクタ部(1)に対して中間の空
    間を介して近接して位置した仮撚エレメント(2)とよ
    り成り、かつ仮撚エレメント(2)の内径は肩状に拡開
    され、空気入口(20,21)は仮撚エレメント(2)の内
    部室(230)に対して内径の肩状の拡大部の直後におい
    て開口しているスライバの紡糸装置において、仮撚エレ
    メント(2)はインジェクタ部(1)より短く、仮撚エ
    レメント(2)の肩部の直後の拡開内径(D)の長さ
    (L)に対する比が1:6から1:16の範囲内にあり、仮撚
    エレメントの長さはらせん状の糸条の形成が許容される
    ように選択されていることを特徴とするスライバの紡績
    装置。
  2. 【請求項2】インジェクタ部(1)は実質的に一定に留
    まるシリンダ状の内径部を有していることを特徴とする
    請求の範囲1に記載の紡績装置。
  3. 【請求項3】仮撚エレメント(2)の拡開内径(D)は
    インジェクタ部(1)の内径(A)に等しいかそれより
    小さいことを特徴とする請求の範囲1若しくは2に記載
    の装置。
  4. 【請求項4】仮撚エレメント(2)の拡開内径(D)は
    2.2から2.8mmであることを特徴とする請求の範囲1から
    3のいずれかに記載の装置。
  5. 【請求項5】仮撚エレメント(2)の肩部の直後の拡開
    内径(D)の長さ(L)に対する比が1:12から1:14の範
    囲内にあることを特徴とする請求の範囲1から4のいず
    れかに記載の装置。
  6. 【請求項6】仮撚エレメント(2)の空気入口孔(200,
    210)の、肩状拡開部からの距離(b)は仮撚エレメン
    トの肩部高さ(c)に等しいかそれより小さいことを特
    徴とする請求の範囲1から5のいずれかに記載の装置。
  7. 【請求項7】仮撚エレメント(2)の空気入口孔(200,
    210)の、肩状拡開部からの距離(b)は0.5mmに等しい
    かそれより小さいことを特徴とする請求の範囲1から6
    のいずれかに記載の装置。
  8. 【請求項8】空気入口孔(200,210)は、仮撚エレメン
    ト(2)の軸線に対する投影において直角βをなしてい
    ることを特徴とする請求の範囲1から7のいずれかに記
    載の装置。
  9. 【請求項9】空気入口孔(10,11)の軸線はインジェク
    タ部(1)の軸線に対する投影において略30゜の角度α
    をなすことを特徴とする請求の範囲1から8のいずれか
    に記載の装置。
  10. 【請求項10】空気入口孔(10,11;200,210)はインジ
    ェクタ部及び/若しくは仮撚エレメント(2)の内部チ
    ャンバ(12,230)に対して実質的に接線方向に開口して
    いることを特徴とする請求の範囲1から9のいずれかに
    記載の装置。
  11. 【請求項11】空気入口孔(10,11)はインジェクタ部
    (1)及び/若しくは仮撚エレメント(2)のチャンバ
    (12;230)に対して外方に開口位置していることを特徴
    とする請求の範囲1から10のいずれかに記載の装置。
  12. 【請求項12】3個若しくはそれ以上(好ましくは4つ
    それ以上)の空気入口孔(10,11;200,210)がインジェ
    クタ部(1)及び/若しくは仮撚エレメント(2)の周
    上に均等分布して設けられることを特徴とする請求の範
    囲1から11のいずれかに記載の装置。
  13. 【請求項13】ドラフト機構から出てくるスライバの幅
    はインジェクタ部(1)の内径(A)より広いことを特
    徴とする請求の範囲1から12のいずれかに記載の装置。
JP50486294A 1992-07-31 1993-07-29 スライバの紡績装置 Expired - Fee Related JP3353896B2 (ja)

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