JPH054446B2 - - Google Patents
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- JPH054446B2 JPH054446B2 JP12504690A JP12504690A JPH054446B2 JP H054446 B2 JPH054446 B2 JP H054446B2 JP 12504690 A JP12504690 A JP 12504690A JP 12504690 A JP12504690 A JP 12504690A JP H054446 B2 JPH054446 B2 JP H054446B2
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- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Description
イ 発明の目的
〔産業上の利用分野〕
この発明は、ドラフト装置によつてドラフトさ
れた無撚の短繊維束に旋回気流を作用させて加撚
することにより紡績糸を製造する装置に関するも
のである。 〔従来の技術〕 従来の空気式紡績装置として、以下に述べる紡
績装置が知られている(特開昭63−85123号公報
参照)。 この装置は、ドラフト装置のフロントローラか
ら出た繊維束を通す通路を有し回転するスピンド
ルと、スピンドルの入口近傍に旋回空気流を作用
させて繊維束から繊維端部を分離させる空気噴射
ノズルとからなり、その繊維端部を繊維束の周囲
に巻回させるものである。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記した従来の装置によつて製造される糸は、
無撚又は甘撚の芯繊維の周囲に他の繊維がらせん
状に巻きついた性状をしており、ほとんどの繊維
が撚られた状態にあるリング糸に比べ、外観も異
なるし、糸強力も落ちるものである。また、従来
の装置においては、落綿も多い。 この発明は、このような空気式紡績装置におい
てリング糸と変わらない特性を有する糸を製造す
ることができ、しかも落綿の少ない装置を提供す
ることを目的としている。 ロ 発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、この発明の紡績装
置は、ドラフト装置を出た繊維束に旋回気流を作
用させるノズルブロツク内に配置され、回転又は
静止するスピンドルの入口中心に先端が向けられ
たガイド部材を有し、ノズルロツク内のノズル口
の前にオリフイスを設け、スピンドルを覆う部分
にラツパ状のプツシユを設けたものである。 〔作 用〕 上記のように構成された紡績装置においては、
ドラフト装置を出た繊維束は、ノズルブロツク内
に吸引され、スピンドル入口近傍において旋回気
流にさらされ、少し仮撚される。このとき繊維束
の全ての繊維は、ガイド部材の周囲に位置し、空
気流に直接さらされ、繊維束から分離する力を受
けるが、スピンドルの入口位置にある繊維の先端
は、仮撚を受けているため、容易に分離しない。
分離した繊維後端は、空気流の作用によりスピン
ドルの外周に巻き付きついて外側へ延びる。その
繊維は、繊維束の走行に伴い、繊維束の周囲を旋
回しながら徐々に引き出され、ほとんどの繊維が
らせん状に巻き付き、実撚状の紡績糸となる。 〔実施例〕 図面を参照して、この発明の紡績装置の実施例
を説明する。 この紡績装置Aは、第1図に示すようにスライ
ド投入ガイド25に続いて配置された、バツクロ
ーラ対26、エプロン29を有するミドルローラ
対28、フロントローラ対20とからなるドラフ
トパートDの次に配置されている。なお、同図中
の左右に延びる線は、繊維束S又は糸Yの走行路
であり、27は、スライバ巾規制ガイドである。 第2図により、紡績装置Aの詳細を説明する。 1は、フレームに固定された支持プレートであ
り、これには、中空円筒状の軸受2と、スピンド
ル6及び回転体9のケーシング3が固定されてい
る。このケーシング3は、前後一対の分割型から
構成され、ネジ止めされている。 軸受2の内部には、ベアリング4,5を介して
スピンドル6が回転自在に支持されており、スピ
ンドル6の外周には中空のプーリ7が挿入されて
いる。 8は、プーリ7の外周に接触してユニツトに沿
つて懸回され、スピンドル6を高速回転するため
の無端状の駆動ベルトである。スピンドル6のベ
アリング5前方位置には、一体に回転体9を設け
ている。 スピンドル6の中心には繊維束通路10が貫通
形成してあり、この通路10の中心とケーシング
3の各中心は、共に繊維束Sの走行路と一致する
同一直線上に位置している。 スピンドル入口6aとフロントローラ20のニ
ツプ点Nとの距離は、繊維束Sを構成する繊維の
平均長より短くなるように設定する。スピンドル
6の入口6aの外径は充分に小さく、入口6aに
続く部分は、外径が回転体9に向けて増大する円
錐状部6bに形成している。ケーシング3のスピ
ンドル6を覆う部分には、ラツパ状に開いたテー
パーを有するブツシユ32が嵌合されており、ス
ピンドル6との間に小径円筒状の中空室11を形
成している。この中空室11に続く部分を、大き
な角度で開いた円錐状の中空室12としている。 小径の中空室11より前方は、ノズルブロツク
23によつて、スピンドル6の先端径よりも僅か
に大径の円筒状にしてあり、その円筒状部は繊維
束Sのガイド通路となるものである。円錐状の中
空室12の手前には、環状の中空室14と、それ
に続く接線方向の空気逃し孔15が形成してあ
る。この空気逃し孔15には空気吸引パイプが連
結されている。 ケーシング3の内部には、ノズルブロツク23
との間に中空の空気溜16を形成している。ノズ
ルブロツク23には、空気溜16からスピンドル
6の入口6a方向へと向き、かつ中空室11に対
して接線方向を向いた4つの空気噴射ノズル17
が形成してあり、空気溜16には、孔18を介し
てエアホース19が接続してある。ノズル17の
向きは、スピンドル6の回転方向と同一に設定し
てある。 ホース19から供給される圧縮空気は、空気溜
16に流入した後、ノズル17から中空室11内
に噴出し、スピンドル入口6aの近傍に高速の旋
回空気流を生じさせる。 この空気流は、中空室11内部で旋回した後、
円錐状中空室12内をゆるく旋回しながら外方へ
拡散し、逃し孔15方向へと導かれ、排出され
る。また同時に、この空気流は、フロントローラ
20のニツプ点Nからケーシング3の中空部内へ
と流入する吸引空気流を発生させる。 21は、軸受2の後端に嵌着したキヤツプであ
る。 更に、ノズルロツク23の内壁には、ガイド部
材支持体13及びその手前にオリフイス31を固
定している。ガイド部材支持体13は、一端が円
錐状に突出した円柱状をしており、その一側を切
り欠いてノズルブロツク23との間に間〓24を
形成し、その間〓24を繊維束Sのガイド通路と
している。このようにガイド部材支持体13の一
端を円錐状に突出させることにより、間〓から供
給される繊維束Sの繊維が巻き付きにくくなり、
例え巻き付いても、それは極わずかであるため解
けやすい。 オリフイス31は、ノズルロツク23内の空気
及び繊維束通路を細く絞るためのものである。 また、ガイド部材支持体13の長手方向には、
スピンドル6通10の中心線に合致する孔を穿設
し、その孔はピン状のガイド部材22を挿通して
いる。ガイド部材22は、ガイド部材支持体13
の孔から突出して先端をフリー状態とし、スピン
ドル6の入口6aに臨ませている。このようなガ
イド部材22に設置方法によると、装置の入口側
をガイド部材22で塞がないので、繊維束Sの進
入を邪魔することはない。 ガイド部材22は、スピンドル6の入口6aの
通路直径よりも小さい直径のものであり、先端を
滑らかな曲線で形成している。 ガイド部材22の先端は、第2図では、スピン
ドル6の入口6aから通路10内部へ若干入つた
位置にある場合を示しており、その状態が最も好
ましく、製造される糸も、最もリング糸に近い外
観を呈している。しかしながら、条件によつては
入口6a端面から離反した位置をとることも可能
であり、リング糸に近い外観を有する糸を製造す
ることができる。これらの糸は、強力特性におい
てもリング糸と比べて遜色がない。なお、ガイド
部材22の形状及び設置方法も、以上のものに限
られるものではない。 ガイド部材22は、後述する糸形成過程におけ
る撚の伝播の阻止し、あるいは中心繊維束の代わ
りを一時的に果たす、いわゆる疑似芯の働きをな
し、従来の空気式結束紡績糸に現れる無撚の芯繊
維束の形成を阻止して事実上巻付繊維のみによつ
て糸を形成する働きをなすものである。 次に、この実撚風糸製造装置Aによる糸の製造
過程を説明する。 ドラフト装置Dでドラフトされ、フロントロー
ラ20から送り出された繊維束Sは、ガイド部材
支持体13とノズルロツク23との間の間〓24
から吸引される空気流によつて装置内に引き込ま
れるが、このフロントローラ20からの繊維束S
の送出に先立つて、図示しないサクシヨンパイプ
先端がキヤツプ21の出口30に当接され、スピ
ンドル6内へ吸引する空気流が生じる。従つて、
この空気流により、間〓24を進入してくる繊維
束Sは、円滑にスピンドルスピンドル6内へ吸引
される。 スピンドル6内を通つてサクシヨンパイプ内へ
吸引された糸は、サクシヨンパイプの移動によつ
て糸継ぎ装置へと導入され、同様にサクシヨンマ
ウスによつて導入されているパツケージ側の糸と
糸継ぎされる。 キヤツプ2の出口30下流側に設けてあるデリ
ベリローラの風速は、フロントローラ20の周速
よりも僅かに大に設定してあり、紡績中にこの装
置Aの中を通る繊維束Sに対して、常時テンシヨ
ンが掛かるようにしている。 繊維束は、スピンドル6の入口6a近傍におい
て旋回する圧縮空気流の作用を受け、同方向に少
し仮撚される。このとき繊維束Sは、ガイド部材
22が存在することによつて、このガイド部材2
2の占める空間内に位置することが不可能であ
る。従つて、全ての繊維がガイド部材22の周囲
に位置することになり、空気流に直接さらされ、
全外周のいたる所から分離され、その内側に位置
する繊維も空気流にさらされて繊維束Sから分離
する力を受ける。しかしながら、繊維の先端がス
ピンドル6の入口6a位置にあるとき、その先端
は上記したように仮撚をうけているため、容易に
分離しない。また、その繊維の後端は、フロント
ローラ20にニツプされているか又はノズル17
から遠い位置にあつて空気の作用をあまり受けな
いため、未だ分離していない。繊維の後端は、フ
ロントローラ20から離脱してノズル17からの
空気流を強く受ける位置にやつてきて、はじめて
繊維束Sから分離する。分離された繊維後端は、
空気流の作用によりスピンドル6の入口6a部に
1回又は複数回巻き付き、続いてスピンドル6の
円錐状部6bに少し巻きついた後、回転体9に案
内されて外側へ延びる。 繊維束Sは第2図の下方へと走行し続け、一
方、スピンドル6が回転しているため、繊維後端
は、繊維束Sの周囲を旋回しながら徐々に引き出
される。 この結果、繊維は繊維束Sの周囲にらせん状に
巻き付き、繊維束Sは紡績糸Yとなつて繊維束通
路10を通過する。 巻付繊維の巻付方向は、ノズル17の方向及び
スピンドル6の回転方向によつて定まる。ノズル
17による空気流の旋回方向は、巻付繊維の巻付
方向を乱さず、また繊維先端が分離することのな
いよう、スピンドル6の回転方向と同一方向に設
定することが好ましい。 上述のごとく、本実施例の装置によれば、スピ
ンドル6からフロントローラ20側へ伝播しよう
とする仮撚が、ガイド部材22によつてその伝播
を阻止され、フロントローラ20を出た繊維束S
が仮撚によつて撚りこまれるということもなく、
ほとんどの繊維が巻付き繊維となる。このこと
は、ガイド部材22を設置しない場合に、フロン
トローラ20から送り出される偏平状繊維束のロ
ーラ巾方向中央付近に走行方向の筋状部分が生じ
ることによつて確認することができる。 ここで、ノズルブロツク径4.5mm、ノズル径0.8
mm、噴射角度45゜のノズルを4本有する紡績装置
Aを用い、28G/Yの綿スライバーを供給し、ス
ピンドル回転数30000rpm、球体径5/32mm、総ド
ラフト68倍、糸速100m/minとし、オリフイス3
1及びブツシユ32の条件を種々変えて紡績糸を
製造してみた。そして、それらの紡出糸の番手
(Ne)とフアイバーロス(%)等を測定した。そ
の結果は、1表のとおりである。
れた無撚の短繊維束に旋回気流を作用させて加撚
することにより紡績糸を製造する装置に関するも
のである。 〔従来の技術〕 従来の空気式紡績装置として、以下に述べる紡
績装置が知られている(特開昭63−85123号公報
参照)。 この装置は、ドラフト装置のフロントローラか
ら出た繊維束を通す通路を有し回転するスピンド
ルと、スピンドルの入口近傍に旋回空気流を作用
させて繊維束から繊維端部を分離させる空気噴射
ノズルとからなり、その繊維端部を繊維束の周囲
に巻回させるものである。 〔発明が解決しようとする課題〕 上記した従来の装置によつて製造される糸は、
無撚又は甘撚の芯繊維の周囲に他の繊維がらせん
状に巻きついた性状をしており、ほとんどの繊維
が撚られた状態にあるリング糸に比べ、外観も異
なるし、糸強力も落ちるものである。また、従来
の装置においては、落綿も多い。 この発明は、このような空気式紡績装置におい
てリング糸と変わらない特性を有する糸を製造す
ることができ、しかも落綿の少ない装置を提供す
ることを目的としている。 ロ 発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、この発明の紡績装
置は、ドラフト装置を出た繊維束に旋回気流を作
用させるノズルブロツク内に配置され、回転又は
静止するスピンドルの入口中心に先端が向けられ
たガイド部材を有し、ノズルロツク内のノズル口
の前にオリフイスを設け、スピンドルを覆う部分
にラツパ状のプツシユを設けたものである。 〔作 用〕 上記のように構成された紡績装置においては、
ドラフト装置を出た繊維束は、ノズルブロツク内
に吸引され、スピンドル入口近傍において旋回気
流にさらされ、少し仮撚される。このとき繊維束
の全ての繊維は、ガイド部材の周囲に位置し、空
気流に直接さらされ、繊維束から分離する力を受
けるが、スピンドルの入口位置にある繊維の先端
は、仮撚を受けているため、容易に分離しない。
分離した繊維後端は、空気流の作用によりスピン
ドルの外周に巻き付きついて外側へ延びる。その
繊維は、繊維束の走行に伴い、繊維束の周囲を旋
回しながら徐々に引き出され、ほとんどの繊維が
らせん状に巻き付き、実撚状の紡績糸となる。 〔実施例〕 図面を参照して、この発明の紡績装置の実施例
を説明する。 この紡績装置Aは、第1図に示すようにスライ
ド投入ガイド25に続いて配置された、バツクロ
ーラ対26、エプロン29を有するミドルローラ
対28、フロントローラ対20とからなるドラフ
トパートDの次に配置されている。なお、同図中
の左右に延びる線は、繊維束S又は糸Yの走行路
であり、27は、スライバ巾規制ガイドである。 第2図により、紡績装置Aの詳細を説明する。 1は、フレームに固定された支持プレートであ
り、これには、中空円筒状の軸受2と、スピンド
ル6及び回転体9のケーシング3が固定されてい
る。このケーシング3は、前後一対の分割型から
構成され、ネジ止めされている。 軸受2の内部には、ベアリング4,5を介して
スピンドル6が回転自在に支持されており、スピ
ンドル6の外周には中空のプーリ7が挿入されて
いる。 8は、プーリ7の外周に接触してユニツトに沿
つて懸回され、スピンドル6を高速回転するため
の無端状の駆動ベルトである。スピンドル6のベ
アリング5前方位置には、一体に回転体9を設け
ている。 スピンドル6の中心には繊維束通路10が貫通
形成してあり、この通路10の中心とケーシング
3の各中心は、共に繊維束Sの走行路と一致する
同一直線上に位置している。 スピンドル入口6aとフロントローラ20のニ
ツプ点Nとの距離は、繊維束Sを構成する繊維の
平均長より短くなるように設定する。スピンドル
6の入口6aの外径は充分に小さく、入口6aに
続く部分は、外径が回転体9に向けて増大する円
錐状部6bに形成している。ケーシング3のスピ
ンドル6を覆う部分には、ラツパ状に開いたテー
パーを有するブツシユ32が嵌合されており、ス
ピンドル6との間に小径円筒状の中空室11を形
成している。この中空室11に続く部分を、大き
な角度で開いた円錐状の中空室12としている。 小径の中空室11より前方は、ノズルブロツク
23によつて、スピンドル6の先端径よりも僅か
に大径の円筒状にしてあり、その円筒状部は繊維
束Sのガイド通路となるものである。円錐状の中
空室12の手前には、環状の中空室14と、それ
に続く接線方向の空気逃し孔15が形成してあ
る。この空気逃し孔15には空気吸引パイプが連
結されている。 ケーシング3の内部には、ノズルブロツク23
との間に中空の空気溜16を形成している。ノズ
ルブロツク23には、空気溜16からスピンドル
6の入口6a方向へと向き、かつ中空室11に対
して接線方向を向いた4つの空気噴射ノズル17
が形成してあり、空気溜16には、孔18を介し
てエアホース19が接続してある。ノズル17の
向きは、スピンドル6の回転方向と同一に設定し
てある。 ホース19から供給される圧縮空気は、空気溜
16に流入した後、ノズル17から中空室11内
に噴出し、スピンドル入口6aの近傍に高速の旋
回空気流を生じさせる。 この空気流は、中空室11内部で旋回した後、
円錐状中空室12内をゆるく旋回しながら外方へ
拡散し、逃し孔15方向へと導かれ、排出され
る。また同時に、この空気流は、フロントローラ
20のニツプ点Nからケーシング3の中空部内へ
と流入する吸引空気流を発生させる。 21は、軸受2の後端に嵌着したキヤツプであ
る。 更に、ノズルロツク23の内壁には、ガイド部
材支持体13及びその手前にオリフイス31を固
定している。ガイド部材支持体13は、一端が円
錐状に突出した円柱状をしており、その一側を切
り欠いてノズルブロツク23との間に間〓24を
形成し、その間〓24を繊維束Sのガイド通路と
している。このようにガイド部材支持体13の一
端を円錐状に突出させることにより、間〓から供
給される繊維束Sの繊維が巻き付きにくくなり、
例え巻き付いても、それは極わずかであるため解
けやすい。 オリフイス31は、ノズルロツク23内の空気
及び繊維束通路を細く絞るためのものである。 また、ガイド部材支持体13の長手方向には、
スピンドル6通10の中心線に合致する孔を穿設
し、その孔はピン状のガイド部材22を挿通して
いる。ガイド部材22は、ガイド部材支持体13
の孔から突出して先端をフリー状態とし、スピン
ドル6の入口6aに臨ませている。このようなガ
イド部材22に設置方法によると、装置の入口側
をガイド部材22で塞がないので、繊維束Sの進
入を邪魔することはない。 ガイド部材22は、スピンドル6の入口6aの
通路直径よりも小さい直径のものであり、先端を
滑らかな曲線で形成している。 ガイド部材22の先端は、第2図では、スピン
ドル6の入口6aから通路10内部へ若干入つた
位置にある場合を示しており、その状態が最も好
ましく、製造される糸も、最もリング糸に近い外
観を呈している。しかしながら、条件によつては
入口6a端面から離反した位置をとることも可能
であり、リング糸に近い外観を有する糸を製造す
ることができる。これらの糸は、強力特性におい
てもリング糸と比べて遜色がない。なお、ガイド
部材22の形状及び設置方法も、以上のものに限
られるものではない。 ガイド部材22は、後述する糸形成過程におけ
る撚の伝播の阻止し、あるいは中心繊維束の代わ
りを一時的に果たす、いわゆる疑似芯の働きをな
し、従来の空気式結束紡績糸に現れる無撚の芯繊
維束の形成を阻止して事実上巻付繊維のみによつ
て糸を形成する働きをなすものである。 次に、この実撚風糸製造装置Aによる糸の製造
過程を説明する。 ドラフト装置Dでドラフトされ、フロントロー
ラ20から送り出された繊維束Sは、ガイド部材
支持体13とノズルロツク23との間の間〓24
から吸引される空気流によつて装置内に引き込ま
れるが、このフロントローラ20からの繊維束S
の送出に先立つて、図示しないサクシヨンパイプ
先端がキヤツプ21の出口30に当接され、スピ
ンドル6内へ吸引する空気流が生じる。従つて、
この空気流により、間〓24を進入してくる繊維
束Sは、円滑にスピンドルスピンドル6内へ吸引
される。 スピンドル6内を通つてサクシヨンパイプ内へ
吸引された糸は、サクシヨンパイプの移動によつ
て糸継ぎ装置へと導入され、同様にサクシヨンマ
ウスによつて導入されているパツケージ側の糸と
糸継ぎされる。 キヤツプ2の出口30下流側に設けてあるデリ
ベリローラの風速は、フロントローラ20の周速
よりも僅かに大に設定してあり、紡績中にこの装
置Aの中を通る繊維束Sに対して、常時テンシヨ
ンが掛かるようにしている。 繊維束は、スピンドル6の入口6a近傍におい
て旋回する圧縮空気流の作用を受け、同方向に少
し仮撚される。このとき繊維束Sは、ガイド部材
22が存在することによつて、このガイド部材2
2の占める空間内に位置することが不可能であ
る。従つて、全ての繊維がガイド部材22の周囲
に位置することになり、空気流に直接さらされ、
全外周のいたる所から分離され、その内側に位置
する繊維も空気流にさらされて繊維束Sから分離
する力を受ける。しかしながら、繊維の先端がス
ピンドル6の入口6a位置にあるとき、その先端
は上記したように仮撚をうけているため、容易に
分離しない。また、その繊維の後端は、フロント
ローラ20にニツプされているか又はノズル17
から遠い位置にあつて空気の作用をあまり受けな
いため、未だ分離していない。繊維の後端は、フ
ロントローラ20から離脱してノズル17からの
空気流を強く受ける位置にやつてきて、はじめて
繊維束Sから分離する。分離された繊維後端は、
空気流の作用によりスピンドル6の入口6a部に
1回又は複数回巻き付き、続いてスピンドル6の
円錐状部6bに少し巻きついた後、回転体9に案
内されて外側へ延びる。 繊維束Sは第2図の下方へと走行し続け、一
方、スピンドル6が回転しているため、繊維後端
は、繊維束Sの周囲を旋回しながら徐々に引き出
される。 この結果、繊維は繊維束Sの周囲にらせん状に
巻き付き、繊維束Sは紡績糸Yとなつて繊維束通
路10を通過する。 巻付繊維の巻付方向は、ノズル17の方向及び
スピンドル6の回転方向によつて定まる。ノズル
17による空気流の旋回方向は、巻付繊維の巻付
方向を乱さず、また繊維先端が分離することのな
いよう、スピンドル6の回転方向と同一方向に設
定することが好ましい。 上述のごとく、本実施例の装置によれば、スピ
ンドル6からフロントローラ20側へ伝播しよう
とする仮撚が、ガイド部材22によつてその伝播
を阻止され、フロントローラ20を出た繊維束S
が仮撚によつて撚りこまれるということもなく、
ほとんどの繊維が巻付き繊維となる。このこと
は、ガイド部材22を設置しない場合に、フロン
トローラ20から送り出される偏平状繊維束のロ
ーラ巾方向中央付近に走行方向の筋状部分が生じ
ることによつて確認することができる。 ここで、ノズルブロツク径4.5mm、ノズル径0.8
mm、噴射角度45゜のノズルを4本有する紡績装置
Aを用い、28G/Yの綿スライバーを供給し、ス
ピンドル回転数30000rpm、球体径5/32mm、総ド
ラフト68倍、糸速100m/minとし、オリフイス3
1及びブツシユ32の条件を種々変えて紡績糸を
製造してみた。そして、それらの紡出糸の番手
(Ne)とフアイバーロス(%)等を測定した。そ
の結果は、1表のとおりである。
【表】
第1表において、No.1は、ノズルブロツク径と
オリフイス径が等しい、即ち、オリフイスが存在
せず、ブツシユにテーパーのない装置のものであ
り、No.2は、オリフイスは存在するが、ブツシユ
にテーパーのない装置のものであり、No.3は、オ
リフイスも存在し、ブツシユにテーパーが存在す
るこの発明の装置のものである。 これによると、ノズル6内のオリフイス31を
取り付けることによつて、フアイバーロスが極端
に少なくなり、糸の太さは細くなつている。ま
た、テーパーブツシユを取り付けることにより、
毛玉状ロスフアイバーが無くなる。 また、ロスフアイバーの繊維長分布を調べた結
果は第3図のとおりである。 これによると、No.3、即ち、この発明のもの
は、No.1、即ち、オリフイスが存在せず、ブツシ
ユにテーパーのない装置に比べてロスフアイバー
の繊維長分布が短い方にずれている。平均繊維長
にして17mm→13mmと短くなつている。 オリフイス31、テーパーブツシユ32の存在
により、空気の流れが整流に近くなることによ
り、このような効果を上げることができるものと
推測される。 なお、この実施例では、スピンドルにより撚り
を掛けるタイプの装置について説明したが、スピ
ンドル6は、糸に撚を掛ける補助をするものであ
つて、これが回転しなくても、糸によつては、製
造可能である。従つて、スピンドル6は、必ずし
も回転するものである必要はない。 ハ 発明の効果 この発明は、以上説明したように構成されてい
るので、以下に記載するような効果を奏する。 即ち、巻付繊維量が極めて多く、外観、強力特
性共にリング糸に遜色のない実撚の糸を製造する
ことができる。 また、ノズル内にオリフイスを取り付けること
によつて、フアイバーロスが極端に少なくなり、
細い糸が紡出され、テーパーブツシユを取り付け
ることにより、毛玉状ロスフアイバーが無くな
る。更に、ロスフアイバーの繊維長は短くなる。
オリフイス径が等しい、即ち、オリフイスが存在
せず、ブツシユにテーパーのない装置のものであ
り、No.2は、オリフイスは存在するが、ブツシユ
にテーパーのない装置のものであり、No.3は、オ
リフイスも存在し、ブツシユにテーパーが存在す
るこの発明の装置のものである。 これによると、ノズル6内のオリフイス31を
取り付けることによつて、フアイバーロスが極端
に少なくなり、糸の太さは細くなつている。ま
た、テーパーブツシユを取り付けることにより、
毛玉状ロスフアイバーが無くなる。 また、ロスフアイバーの繊維長分布を調べた結
果は第3図のとおりである。 これによると、No.3、即ち、この発明のもの
は、No.1、即ち、オリフイスが存在せず、ブツシ
ユにテーパーのない装置に比べてロスフアイバー
の繊維長分布が短い方にずれている。平均繊維長
にして17mm→13mmと短くなつている。 オリフイス31、テーパーブツシユ32の存在
により、空気の流れが整流に近くなることによ
り、このような効果を上げることができるものと
推測される。 なお、この実施例では、スピンドルにより撚り
を掛けるタイプの装置について説明したが、スピ
ンドル6は、糸に撚を掛ける補助をするものであ
つて、これが回転しなくても、糸によつては、製
造可能である。従つて、スピンドル6は、必ずし
も回転するものである必要はない。 ハ 発明の効果 この発明は、以上説明したように構成されてい
るので、以下に記載するような効果を奏する。 即ち、巻付繊維量が極めて多く、外観、強力特
性共にリング糸に遜色のない実撚の糸を製造する
ことができる。 また、ノズル内にオリフイスを取り付けること
によつて、フアイバーロスが極端に少なくなり、
細い糸が紡出され、テーパーブツシユを取り付け
ることにより、毛玉状ロスフアイバーが無くな
る。更に、ロスフアイバーの繊維長は短くなる。
第1図はこの発明の装置を適用した紡績装置の
実施例を示す概略図、第2図はこの発明の装置の
断面図、第3図は各条件下でのロスフアイバーの
繊維長分布を示す図である。 6……スピンドル、6a……スピンドル入口、
13……ガイド部材支持体、17……ノズル、2
2……ガイド部材、23……ノズルブロツク、3
1……オリフイス、32……ブツシユ、D……ド
ラフト装置、S……繊維束。
実施例を示す概略図、第2図はこの発明の装置の
断面図、第3図は各条件下でのロスフアイバーの
繊維長分布を示す図である。 6……スピンドル、6a……スピンドル入口、
13……ガイド部材支持体、17……ノズル、2
2……ガイド部材、23……ノズルブロツク、3
1……オリフイス、32……ブツシユ、D……ド
ラフト装置、S……繊維束。
Claims (1)
- 1 ドラフト装置を出た繊維束に旋回気流を作用
させるノズルブロツク内に配置され、回転又は静
止するスピンドルの入口中心に先端が向けられた
ガイド部材を有し、ノズルロツク内のノズル口の
前にオリフイスを設け、スピンドルを覆う部分に
ラツパ状のブツシユを設けた紡績装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12504690A JPH0424222A (ja) | 1990-05-15 | 1990-05-15 | 紡績装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12504690A JPH0424222A (ja) | 1990-05-15 | 1990-05-15 | 紡績装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0424222A JPH0424222A (ja) | 1992-01-28 |
JPH054446B2 true JPH054446B2 (ja) | 1993-01-20 |
Family
ID=14900499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12504690A Granted JPH0424222A (ja) | 1990-05-15 | 1990-05-15 | 紡績装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0424222A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2553855Y2 (ja) * | 1993-06-14 | 1997-11-12 | 村田機械株式会社 | 紡績装置 |
-
1990
- 1990-05-15 JP JP12504690A patent/JPH0424222A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0424222A (ja) | 1992-01-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |