JP3352640B2 - 微粒子体を添加したカルシウム強化乳飲料、及び乳飲料中のドロマイト微粒子体の安定化方法 - Google Patents

微粒子体を添加したカルシウム強化乳飲料、及び乳飲料中のドロマイト微粒子体の安定化方法

Info

Publication number
JP3352640B2
JP3352640B2 JP32922698A JP32922698A JP3352640B2 JP 3352640 B2 JP3352640 B2 JP 3352640B2 JP 32922698 A JP32922698 A JP 32922698A JP 32922698 A JP32922698 A JP 32922698A JP 3352640 B2 JP3352640 B2 JP 3352640B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
calcium
milk
ratio
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32922698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000152748A (ja
Inventor
豊 山下
輝男 浦野
Original Assignee
北海道共同石灰株式会社
村樫石灰工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 北海道共同石灰株式会社, 村樫石灰工業株式会社 filed Critical 北海道共同石灰株式会社
Priority to JP32922698A priority Critical patent/JP3352640B2/ja
Publication of JP2000152748A publication Critical patent/JP2000152748A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3352640B2 publication Critical patent/JP3352640B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dairy Products (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳飲料のカルシウ
ム強化用微粒子体に関し、更に詳述すれば、ホタテ貝、
かき、あこや貝等の貝殻を原料とするカルシウム強化用
微粒子体を添加した乳飲料、並びに、乳飲料中の含マグ
ネシウム化合物又はカルシウム化合物微粒子体の安定化
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カルシウムは人間の骨や歯の主成分であ
るだけでなく、体内の各種の生体機能に重要な役割を果
たしていることが知られている。カルシウムはこのよう
に人間にとり重要なものであるが、従来から若者や老人
を初めとし、日本人全体のカルシウム不足が指摘されて
いる。この問題を解決するため、従来様々な食品のカル
シウム濃度の改善が行われており、牛乳においてもカル
シウム強化牛乳が供給されている。
【0003】カルシウム強化に用いられるカルシウム剤
としては、貝殻、卵殻、魚骨、牛骨、乳酸カルシウム、
グルコン酸カルシウム、その他一般的なカルシウム化合
物が知られている。しかし、牛乳等の乳飲料中にカルシ
ウム剤を安定に分散させることは一般に困難で、このた
め用いられるカルシウム剤は極めて限定されており、わ
ずかに乳酸カルシウム等の有機酸カルシウムや、一部の
合成系若しくは鉱物系のカルシウム化合物が利用されて
いるに過ぎない。
【0004】有機酸カルシウムを用いる場合において
も、得られるカルシウム強化乳飲料は風味が損なわれた
り、蛋白が存在すると凝集を起こしたりすることが認め
られ、このため十分の量のカルシウム剤の添加が困難で
ある。又、合成系若しくは鉱物系のカルシウム化合物を
乳飲料に添加する場合には、カルシウム剤の合成過程に
おいて残留する不純物に起因すると考えられているが、
乳飲料の風味の変化がある。更に合成系及び鉱物系のカ
ルシウム化合物は分散性が悪く、このため時間の経過と
共に沈澱物が多量に析出する等の問題がある。従って、
上記問題を解決するカルシウム剤が従来求められてい
る。
【0005】本発明者の属する研究開発グループは上記
問題を解決するために種々検討した結果、ホタテ貝、か
き、あこや貝等の貝殻等の動物性カルシウム化合物を所
定の粒径まで機械粉砕したものは、乳飲料に添加した場
合、その分散性や保存性に優れ、しかも食感も良いこと
を知得し、発明を完成させ、先に出願した(特開平10
−257850号公報)。この先願発明により上記問題
を解決して、カルシウム強化用微粒子体、その製造方
法、及び前記微粒子体を添加した乳飲料を提供すること
を可能にした。
【0006】しかし、カルシウム強化剤については、よ
り高品質の微粒子体を強く求められる場合もあるが、こ
の場合その品質向上及び安定供給に関しては、まだ問題
が残る。また、合成系及び鉱物系のカルシウム化合物
は、前述のように分散性は悪いものの、動物性カルシウ
ム化合物に比べて入手が容易なことから、合成系若しく
は鉱物系のカルシウム化合物の乳飲料への改善された使
用方法も望まれている。
【0007】カルシウム強化と同様に、近年、骨の強化
にはカルシウムに加えてマグネシウム摂取が重要と認識
され始めている。また、改訂作業が進められている「日
本人の栄養所要量」ではマグネシウムの目標摂取量が所
定量(300mg)に格上げされる可能性が高い。この
ようにカルシウム強化と共にマグネシウム強化について
も重要視されている。
【0008】マグネシウム強化に食品添加物として用い
られるマグネシウム剤については、ドロマイト等の含マ
グネシウム化合物が知られている。
【0009】このマグネシウム剤の代表であるドロマイ
トは、食品の加工特性や風味に悪影響を与えないことに
加え、マグネシウム含有率も高いため、これらの面から
は食品添加物として栄養強化の目的で使用できる。
【0010】しかし、このドロマイトを乳飲料に添加す
る場合には、合成系若しくは鉱物系のカルシウム化合物
の場合と同様に、分散性が悪い。このため、分散後の時
間の経過と共に沈澱物が多量に析出する等の問題があ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、前述の
カルシウム強化及びマグネシウム強化における問題を解
決するため種々検討した。その結果、粉砕した貝殻から
得られるカルシウム化合物の微粒子体の平均粒径を所定
の範囲にすると共に、この微粒子体の長短比(長径を短
径で割って算出した数値)を所定の範囲にすることによ
って、より高品質の微粒子体を安定して供給できること
を知得した。また、前記微粒子体を、分散性の悪い含マ
グネシウム化合物又はカルシウム化合物微粒子体に、所
定の割合混合すると、意外にも前記含マグネシウム化合
物又はカルシウム化合物微粒子体の分散性を改善できる
ことを知得した。本発明は上記知見に基づき完成するに
至ったものである。
【0012】よって、本発明の目的とするところは、上
記問題を解決した乳飲料のカルシウム強化用微粒子体、
並びに、分散性の悪い含マグネシウム化合物又はカルシ
ウム化合物微粒子体の乳飲料への改善された使用方法に
よるカルシウム強化乳飲料を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、〔1〕 粉砕した貝殻からなる平均粒径
が0.5〜5μmで長短比が1.6〜100の微粒子体
100重量部と、平均粒径が0.5〜5μmのドロマイ
ト微粒子体0〜250重量部とからなる乳飲料添加用組
成物を提案するものである。
【0014】また本発明は、〔2〕 粉砕した貝殻から
なる平均粒径が0.5〜5μmで長短比が1.6〜10
0の微粒子体100重量部に対して、平均粒径が0.5
〜5μmのドロマイト微粒子体0〜250重量部の割合
で、両者を乳飲料に添加したカルシウム強化乳飲料を提
案するもので、〔3〕 微粒子体合計の添加割合が、乳
飲料100gに対して0.02〜4gであることを含
む。
【0015】更に本発明は、〔4〕 ドロマイト微粒子
体250重量部以下を含有する乳飲料に、粉砕した貝殻
からなる平均粒径が0.5〜5μmで長短比が1.6〜
100の微粒子体を100重量部の割合で添加する乳飲
料中のドロマイト微粒子体の安定化方法を提案するもの
である。
【0016】牛乳等の乳飲料には、前述のように従来合
成系若しくは鉱物系のカルシウム化合物微粒子がカルシ
ウム強化剤として用いられることが多かったが、この強
化剤は分散性が悪く沈降した。これに対し、本発明の属
する研究開発グループの開発した前記発明(特願平10
−257850号公報)の微粒子体は乳飲料中における
分散性が良く、沈降が起きにくい。両者の分散性が相違
する理由については、完全には解明されていないが、粒
子個々の形状的、構造的相違に基づくものと推定してい
る。光やレーザー光による粒度測定において、同等の値
であっても、合成系若しくは鉱物系のカルシウム化合物
微粒子は、構造的均一性が高く、少々角ばってはいるも
のの球状に近いほぼ同じ様な形状のものである。
【0017】これに対し、前記特開平10−25785
0号公報に記載された微粒子体は、ホタテ貝、かき、あ
こや貝等の貝殻等の動物性カルシウム化合物を機械的に
粉砕したものである。その形状は多様な無定形であり、
この形状の多様性が分散安定性等に何らかの好ましい影
響を与えているものと、上記先願発明者は推定した。
【0018】しかし、特開平10−257850号公報
に記載された微粒子体は、その形状は多様な無定形とい
うことに止まり、更に明瞭には特定できるものではなか
った。そのため、前述したように、より高品質の微粒子
体が求められた場合、その品質向上及び安定供給には問
題があった。
【0019】本発明に係る微粒子体は、乳飲料等に対す
る分散性が良く、更に、本発明に係る微粒子体と、分散
性の悪い微粒子体とを混合した場合、分散性の悪い微粒
子体の分散性を改善させる。この理由については、以下
のように推定している。
【0020】即ち、カルシウム化合物の組織構造におけ
る形態型はいくつかに分類されているが、ホタテ貝、か
き、あこや貝等の貝殻の組織構造は、後述するように、
長短比が大きい微粒子体、即ち棒状、短冊状等の形状の
微粒子体を得る形態型として適したものと考えられる、
葉状構造群、交差板構造群などの形態型である。
【0021】本発明に係る微粒子体は、長短比が大きい
ので、密な凝集体を形成することなく、せいぜい緩やか
で疎な結合体を形成する程度と思われ、このため粒子の
沈降を防止できるものと推定している。
【0022】これに対し、合成系及び鉱物系のカルシウ
ム化合物及び含マグネシウム化合物の微粒子体は長短比
が1に近く、即ち球状に近い形状であるため、凝集が進
み分散性が悪くなるものと思われる。
【0023】更に、本発明に係る微粒子体は、分散性の
悪い微粒子体間のブリッジとしても作用し、これにより
密な凝集体の形成を防止する。これにより粒子の沈降を
防止して、微粒子体の分散性を改善するものと推定して
いる。また、分散媒体中においては、貝殻の持つ有機基
質もその分散性に寄与しているものと推察している。
【0024】以下、本発明を詳細に説明する。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の乳飲料に用いるカルシウ
ム強化用微粒子体、即ち本発明に係る微粒子体は、前述
のように貝殻を粉砕して得られる。この微粒子体の平均
粒径は0.5〜5μm、より好ましくは1〜4μmであ
る。更に、この微粒子体の長短比は1.6〜100、よ
り好ましくは2.0〜10である。
【0026】平均粒径が0.5μm未満のもの又は長短
比が100を超えるものは、後述するように機械的粉砕
で製造することが困難である。また、平均粒径が5μm
を超えるもの又は長短比が1.6未満の微粒子体は、乳
製品に添加した場合、微粒子体自体の分散が充分でな
く、沈澱する傾向にある。更に、この平均粒径が5μm
を超えるもの又は長短比が1.6未満の微粒子体は、本
発明に係る微粒子体と異なる微粒子体であって分散性の
悪い微粒子体と共に、乳飲料に添加した場合において
も、分散性の悪い微粒子体の分散性の改善効果が得られ
なかったりして好ましくない。
【0027】これに対し、本発明に係る微粒子体につい
ては、この本発明に係る微粒子体100重量部を、本発
明に係る微粒子体と異なる微粒子体であって分散性の悪
い微粒子体250重量部以下、より好ましくは1〜25
0重量部、更に好ましくは1〜200重量部と共に、乳
飲料に添加した場合、分散性の悪い微粒子体の分散性の
改善効果が得られる。
【0028】貝殻としては、何れの貝殻でも用いること
ができ、ホタテ貝、かき、あこや貝、あさり貝、アオヤ
ギ、蛤、赤貝等の貝殻が例示できる。これら各種の貝殻
間では成分上の差異は少ないものである。これらの貝殻
の構成成分としては、炭酸カルシウムの含有比率が96
〜98重量%で、カルシウムの含有比率としては約39
重量%である。また、蛋白成分は0.5重量%以下で、
更にマグネシウム、ナトリウム等の微量成分の酸化物は
1〜3重量%である。
【0029】貝殻の入手の容易さからは、採取又は養殖
が大規模に行われているもので、更に採取又は養殖後の
加工が工場などで行われているため、貝殻がまとまって
入手できるものが好ましい。この観点からは、ホタテ
貝、かき、あこや貝等が好ましいものである。
【0030】上記入手した貝殻のように、その組織中に
含有される有機成分が少ない動物性カルシウム化合物の
場合は、そのまま粉砕しても良いが、まず大量の水で十
分洗浄し、次いで乾燥、殺菌をすることが好ましい。
【0031】カルシウム化合物において、その組織構造
の形態は、(1)結晶の形状、(2)結晶の集合状態、及び
(3)有機基質の形状により差異を生じる。(1)の結晶の
形状の場合は、アラレ石質の結晶が針状に成長するもの
と板状に成長するものとではそれぞれ異なる形態型とな
る。(2)の結晶の集合状態の例では、針状に成長したア
ラレ石質の結晶の集合状態が半球晶状に(円錐状に)成
長するもの、交差状態で成長するものなどがあり、これ
らもそれぞれ異なる形態型となる。
【0032】カルシウム化合物の組織構造における形態
型の分類の中で長短比が大きい微粒子体を得るのに適し
た形態型として主要なものは、葉状構造群と交差板構造
群などである。なお、動物性カルシウム化合物の中で
も、特にホタテ貝等の貝殻の組織構造は、この葉状構造
群、交差板構造群などの形態型をとることを特徴として
いる。
【0033】葉状構造の特徴は、細長い板状体(結晶)
がその長軸を平行させて並ぶブロック群の集合から構成
されている。また、各ブロックの結晶の長軸方向は同一
でない。
【0034】一方、交差板構造の特徴は、細長い針状の
第3次薄板(結晶)がその長軸を平行させて集合し、第
2次薄板と称する中間組織構造体を介して第1次薄板と
称するブロック群を形成するものである。このブロック
群において、隣り合うブロックを形成する互いのブロッ
ク中の結晶の長軸は交互に反対の向きをとるものであ
る。
【0035】この貝殻の組織構造の形態に帰因し、本発
明に係る微粒子体の製造方法によれば長短比が大きい微
粒子体が得られるものと推定している。よって、動物性
カルシウム化合物の中でも、特にホタテ貝等の貝殻は好
ましいものである。
【0036】乾燥、殺菌処理は加熱による方法が好まし
い。加熱による乾燥条件、殺菌処理条件は、前記前処理
段階で動物性カルシウム化合物の組織中に残存している
有機成分に応じて設定する。貝殻は、動物性カルシウム
化合物の中でも前記残存有機成分が少ないので、前処理
後は100〜250℃で1〜24時間保つのが好まし
く、特に150〜200℃で1〜8時間保つのが好まし
い。この加熱条件により、前記動物性カルシウム化合物
の乾燥、殺菌が確実に行える。加熱温度が250℃を超
えると、貝殻に含まれる蛋白の熱分解が起こり、製品に
焦げ臭さを生じる。100℃未満の場合は、乾燥に長時
間を要すると共に、殺菌が不十分になる傾向にある。
【0037】以上の乾燥、殺菌処理の後、複数の段階で
機械粉砕を行う。この機械粉砕において、予めスクリー
ンミル、ローラーミル、ハンマーミル及びピンミルのい
ずれかの粉砕機を用いて平均粒径5〜200μm、より
好ましくは平均粒径10〜150μmに予備粉砕する。
その後、前記機械粉砕の最終段階で高速ジェットミルを
用いて粉砕する。
【0038】予備粉砕によって得られた粒子の平均粒径
が5μm未満の場合は、最終段階における高速ジェット
ミルでの粉砕で得られる微粒子体の長短比が1.6未満
となり、その微粒子体の乳飲料への分散性が悪くなるの
で好ましくない。一方、予備粉砕によって得られた粒子
の平均粒径が200μmを超える場合は、最終段階の高
速ジェットミルでの粉砕で得られる微粒子体の平均粒径
が5μmを超え、その微粒子体の乳飲料への分散性が悪
くなるので好ましくない。
【0039】本発明に係る微粒子体の製造方法により、
平均粒径が0.5〜5μmで長短比が1.6〜100の
乳飲料のカルシウム強化用微粒子体を得ることができる
理由については、現在のところ完全には解明されていな
いが、以下のように推定している。
【0040】ジェットミルは、ジェット気流で粒子を加
速し、粒子相互又は機壁との衝突によって粒子を粉砕分
散する粉砕機である。
【0041】一方、前述したように、ホタテ貝等の貝殻
の組織構造は、カルシウム化合物の組織構造における形
態型の分類の中で長短比が大きい微粒子体を得る形態型
として適したものと推定している、葉状構造群、交差板
構造群などの形態型である。
【0042】この貝殻の組織構造の形態と、前記ジェッ
トミルの粉砕分散機構とが、相互に有利に作用しあっ
て、本発明に係る長短比が大きい微粒子体が得られるも
のと推定している。
【0043】なお、ジェットミルのなかでも、例えば、
分級器を持つ内部流動層型ジェットミルを用いる場合に
は、更に粉砕分散が促進されると共に、粗大粒子は循環
により効率的に粉砕分散され微粒子体を得ることができ
るので、より好ましいものである。
【0044】これらの特徴を持った微粒子体は、乳飲料
に添加した場合、分散性が良く、沈澱物が少ない等の好
ましい性質を発揮するものである。
【0045】以下、3段階による粉砕を例示して説明す
る。原料の動物性カルシウム化合物に貝殻を用いる場
合、貝殻は通常数cm〜15cmの径のものであるの
で、第1段階はハンマーミルや、ピンミル等を用いて粗
砕することが好ましい。上記第1段階により、貝殻を通
常1mm以下の粗砕貝殻にする。更に、第2段階の粉砕
により、平均粒径が5〜200μm、より好ましくは1
0〜150μmの粒子とする。この粉砕段階に用いる粉
砕機械としては、スクリーンミル、ローラーミル等が好
ましい。最終段階の第3段階は、高速ジェットミルを用
いて粉砕することが好ましい。
【0046】最終段階において微粒子体の平均粒径を5
μm以下、特に3μm以下にすることは、ボールミル等
を用いる湿式粉砕方法により行うこともできる。しか
し、この場合は乾燥等の後工程の追加が必要になる。な
お、ボールミル等を用いるメディア攪拌型の乾式粉砕方
法では、得られる微粒子が二次凝集を起こしやすく、3
μm以下の微粒子を得ることは一般に困難である。ま
た、平均粒径が0.5μm未満又は長短比が100を超
える微粒子を機械粉砕によって得ることは、湿式粉砕や
高速ジェットミルを用いても一般に困難で、この場合は
得られる微粒子が二次凝集を起こしやすい。
【0047】以上3段階による粉砕を例示したが、2段
階による粉砕もほぼ同様のことがいえる。この場合は、
第1段階でピンミル、スクリーンミル、ハンマーミル等
の粉砕機械を用いて、動物性カルシウム化合物を5〜2
00μm、より好ましくは10〜150μmに粉砕した
後、最終段階(第2段階)に高速ジェットミルを用いる
ことが好ましい。
【0048】なお、更に付加的粉砕段階を設けて粉砕段
階を4段階以上に構成しても良い。
【0049】乳飲料への分散 本発明のカルシウム強化用微粒子体を添加する乳飲料
は、特に制限がないが、牛乳、羊乳、山羊乳等の獣乳、
ヨーグルト等の加工乳製品、コーヒー、ココア等の他の
飲料を混合した乳飲料、更にはビタミン等の他の添加物
を添加した乳飲料、またこれらを濃縮又は希釈したもの
等が例示できる。
【0050】カルシウム強化用及びマグネシウム強化用
の微粒子体の合計添加割合は、乳飲料100gに対し、
0.02〜4gが好ましい。人のカルシウム摂取量の基
準として、1日当たり600mgの量が定められてい
る。本発明に係る微粒子体のカルシウム含有率は約39
重量%であるから、摂取量600mgは本発明に係る微
粒子体約1.5gに相当する。
【0051】また、前述したように、改訂作業が進めら
れている「日本人の栄養所要量」ではマグネシウムの目
標摂取量が所定量(300mg)に格上げされる可能性
が高い。マグネシウム剤の代表であるドロマイトのマグ
ネシウム含有率は約10重量%であるから、摂取量30
0mgはドロマイト微粒子体約3.0gに相当する。な
お、このドロマイトのカルシウム含有率は約20重量%
であるから、ドロマイト微粒子体約3.0gにはカルシ
ウム摂取量の基準の600mgが含まれている。
【0052】従ってカルシウム強化用及びマグネシウム
強化用の微粒子体の乳飲料100gに対する合計添加割
合は0.02〜4g、特に0.1〜1.0gがカルシウ
ム強化及びマグネシウム強化の目的からは適当である。
しかしこれに限られるものではなく、例えば1日当たり
の摂取乳飲料の合計量等を考慮し、目的に応じて上記範
囲以外の任意の添加量とすることができる。
【0053】乳飲料にカルシウム強化用及びマグネシウ
ム強化用の微粒子体を添加するに際しては、微粒子体を
そのまま乳飲料に添加しても良い。しかし、予め適当量
の水と、乳化剤と、微粒子体とを充分混合したスラリー
を作り、このスラリーを乳飲料に混合することが好まし
い。混合には、ホモミキサー等を用いることが好まし
い。
【0054】乳化剤としては、食品添加用として認めら
れている乳化剤のうち、親水性の高いHLB値が10以
上のものが好ましい。このようなものとして、脂肪酸多
価アルコールエステルが例示でき、特にショ糖ステアリ
ン酸エステルが好ましい。
【0055】乳化剤の使用量は、カルシウム強化用及び
マグネシウム強化用の微粒子体100重量部当たり、2
〜50重量部が好ましい。
【0056】乳化剤を水に溶解し、次いで、カルシウム
強化用及びマグネシウム強化用の微粒子体を加えて混合
してスラリー化し、このスラリーを乳飲料に添加混合す
る方法が好ましいものである。なお、乳化剤は、水10
0gに対し、10〜50gとすることが好ましい。
【0057】微粒子体又は上記スラリー等を乳飲料に添
加した後、ホモミキサー等を用いて乳飲料を強力攪拌す
ることが、得られる乳飲料の均一性、分散の安定化の見
地から好ましいものである。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0059】作製例1 (微粒子体Aの製造) ホタテ貝殻を水洗浄した後、熱風乾燥機に入れ、170
℃で6時間加熱した。この加熱処理したホタテ貝殻を、
ハンマーミル(三井鉱山(株)製)を用いて粗砕した
(第1段階)。次いで、上記粗砕したホタテ貝殻をアト
マイザー(東京アトマイザー製造(株)製)で粉砕した
(第2段階)。これにより、平均粒径が58μmの粒子
を得た。最後に、上記平均粒径58μmの粒子をジェッ
トミル(コンダックス 三井鉱山(株)製)を用いて粉
砕し、平均粒径1.7μm、長短比3.57の本発明に
係る微粒子体Aを得た。
【0060】なお、平均粒径は、SKレーザーミクロン
サイザー7000S((株)セイシン企業社製)を用い
て測定した。長短比は、日本電子社製JMS−5300
走査式電子顕微鏡で観察した画像をニコレ社製画像解析
装置ルーゼックスIIIUで解析して求めた。
【0061】作製例2 (微粒子体Bの製造) 天然に産するドロマイト鉱石(主成分Ca・Mg(CO
32)を粉砕し、2.5〜5.0mmの粒度とする。こ
のものを水洗し、表面に付着した不純物を除去した。次
いで、160℃で2時間加熱し、乾燥・滅菌した。その
後、作製例1で用いたアトマイザーにて平均粒径60μ
mとし、更に、作製例1と同一のジェットミルを用い、
平均粒径1.5μm、最大粒径5.0μmのドロマイト
微粒子体を得た。このドロマイト微粒子体は走査型電子
顕微鏡で観察すると、粒子形状は角のある無定形の微粒
子体であり、長短比は1.06であった。このドロマイ
ト微粒子体を微粒子体Bとした。
【0062】試験例1 以下の手順にて牛乳における微粒子体の分散性試験を行
った。1.0部(重量基準、以下同様)の微粒子体A
に、0.1部のショ糖ステアリン酸エステル(商品名
DKエステルSS 第一工業製薬社製)と、2.0部の
水とを加え、ホモジナイザー(商品名 オムニミキサー
GHL型 ヤマト科学社製)で混合してスラリーを得
た。このスラリーの全量を牛乳100部に添加し、ホモ
ジナイザーで10分間攪拌した。その後、微粒子体Aを
添加した牛乳を100mlメスシリンダーに移し、静置
した。静置直後、並びに、静置して2日、3日、4日、
及び5日経過後にメスシリンダー底部に堆積する沈澱物
の層の厚み、沈降界面即ち上澄層と懸濁層との界面を、
100mlメスシリンダーの目盛りで読み取ることによ
って測定した。
【0063】更に、水における微粒子体の分散試験を行
った。上記の手順にて調製したスラリーの全量を水10
0部に添加した以外は、上記の牛乳における分散試験例
と同様にして水における分散性試験を行った。
【0064】試験例2 試験例1における微粒子体A1.0部を用いる代わり
に、微粒子体A0.5部と微粒子体B0.5部とを用い
る以外は、試験例1と同様にしてスラリーを調製し、同
様にして牛乳における分散性試験、水における分散性試
験を行った。
【0065】比較試験例1 試験例1における微粒子体A1.0部を用いる代わり
に、微粒子体A0.25部と微粒子体B0.75部とを
用いる以外は、試験例1と同様にしてスラリーを調製
し、同様にして水における分散性試験を行った。
【0066】比較試験例2 試験例1における微粒子体A1.0部を用いる代わり
に、微粒子体B1.0部を用いる以外は、試験例1と同
様にしてスラリーを調製し、同様にして牛乳における分
散性試験、水における分散性試験を行った。
【0067】微粒子体A、及びBの諸物性値、並びに、
試験例1、2、及び比較試験例1、2において得られた
評価結果を、表1及び2に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】 * 牛乳又は水100重量部当たりの添加重量部 鉱物系微粒子体Bは、表1に示されるように、本発明に
係る微粒子体Aと同様の平均粒径を持つにもかかわら
ず、長短比が1.6未満であり、表2の比較試験例2の
データに示されるように、牛乳中や水中における分散安
定性が悪い。
【0070】しかし、この牛乳中や水中における分散安
定性が悪い微粒子体Bに、本発明に係る微粒子体Aを一
定量混合した場合は、試験例2と、比較試験例1及び2
との比較から明らかなように、著しく分散性が改善され
ている。
【0071】
【発明の効果】本発明の乳飲料のカルシウム強化用微粒
子体は原料の貝殻を粉砕し、その平均粒径を0.5〜5
μmに制御すると共に、その長短比を1.6〜100に
制御しているので、乳飲料中で安定に分散する。又、原
料の貝殻は容易に入手できるものである。更に、本発明
に係る微粒子体の製造方法において、貝殻を予めスクリ
ーンミル、ローラーミル、ハンマーミル及びピンミルの
いずれかの粉砕機を用いて平均粒径5〜200μmに粉
砕しておき、最終粉砕段階で高速ジェットミルを用いる
場合は、簡単に微粒子体の平均粒径を0.5〜5μm
に、長短比を1.6〜100にすることができ、製造効
率が高い。また更に、本発明に係るの微粒子体を添加し
た乳飲料は分散安定性の高いものであり、そのうえ、本
発明に係る微粒子体を、分散性の悪い含マグネシウム化
合物又はカルシウム化合物微粒子体に、所定の割合混合
することによって、前記含マグネシウム化合物又はカル
シウム化合物微粒子体の分散性も改善する等の特徴を有
する。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−257850(JP,A) 特開 昭62−100261(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23C 9/13 - 9/156 A23L 1/304 A23L 2/38 - 2/52

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕した貝殻からなる平均粒径が0.5
    〜5μmで長短比が1.6〜100の微粒子体100重
    量部と、平均粒径が0.5〜5μmのドロマイト微粒子
    〜250重量部とからなる乳飲料添加用組成物。
  2. 【請求項2】 粉砕した貝殻からなる平均粒径が0.5
    〜5μmで長短比が1.6〜100の微粒子体100重
    量部に対して、平均粒径が0.5〜5μmのドロマイト
    微粒子体〜250重量部の割合で、両者を乳飲料に添
    加したカルシウム強化乳飲料。
  3. 【請求項3】 微粒子体合計の添加割合が、乳飲料10
    0gに対して0.02〜4gである請求項2に記載の乳
    飲料。
  4. 【請求項4】 平均粒径が0.5〜5μmで長短比が
    1.6未満のドロマイト微粒子体1〜250重量部を含
    有する乳飲料に、粉砕した貝殻からなる平均粒径が0.
    5〜5μmで長短比が1.6〜100の微粒子体を10
    0重量部の割合で添加する乳飲料中のドロマイト微粒子
    体の安定化方法。
  5. 【請求項5】 平均粒径が0.5〜5μmで長短比が
    1.06未満のドロマイト微粒子体1〜250重量部を
    含有する乳飲料に、粉砕した貝殻からなる平均粒径が
    0.5〜5μmで長短比が1.6〜100の微粒子体を
    100重量部の割合で添加する乳飲料中のドロマイト微
    粒子体の安定化方法。
JP32922698A 1998-11-19 1998-11-19 微粒子体を添加したカルシウム強化乳飲料、及び乳飲料中のドロマイト微粒子体の安定化方法 Expired - Fee Related JP3352640B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32922698A JP3352640B2 (ja) 1998-11-19 1998-11-19 微粒子体を添加したカルシウム強化乳飲料、及び乳飲料中のドロマイト微粒子体の安定化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32922698A JP3352640B2 (ja) 1998-11-19 1998-11-19 微粒子体を添加したカルシウム強化乳飲料、及び乳飲料中のドロマイト微粒子体の安定化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000152748A JP2000152748A (ja) 2000-06-06
JP3352640B2 true JP3352640B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=18219069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32922698A Expired - Fee Related JP3352640B2 (ja) 1998-11-19 1998-11-19 微粒子体を添加したカルシウム強化乳飲料、及び乳飲料中のドロマイト微粒子体の安定化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3352640B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101510445B1 (ko) 2013-07-19 2015-04-10 세종대학교산학협력단 나노칼슘을 함유하는 요구르트 및 그의 제조방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62100261A (ja) * 1985-10-28 1987-05-09 Kenji Kimoto 補助栄養食品の製法
JP2896363B2 (ja) * 1997-01-14 1999-05-31 北海道共同石灰株式会社 乳飲料のカルシウム強化用微粒子体、その製造方法、及び乳飲料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000152748A (ja) 2000-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69831658T2 (de) Produkte mit hohem beta-conglycinin-gehalt und ihre verwendung
Qu et al. Casein-maltodextrin conjugate as an emulsifier for fabrication of structured calcium carbonate particles as dispersible fat globule mimetics
JP4484992B2 (ja) 食品添加剤スラリー組成物及びパウダー組成物、並びにこれらを含有する食品組成物
CN107929313A (zh) 用于预防和治疗钙缺乏症的天然型牡蛎碳酸钙制剂及其制备方法
CN1105138C (zh) 含水悬浮液组合物、其制备方法和水分散性干组合物
CN115175572A (zh) 用于减少盐的喷雾干燥的低钠盐组合物
JP2001507072A (ja) タンパク質組成物中に不溶性カルシウム塩類を懸濁する方法
JP2896363B2 (ja) 乳飲料のカルシウム強化用微粒子体、その製造方法、及び乳飲料
JP3352640B2 (ja) 微粒子体を添加したカルシウム強化乳飲料、及び乳飲料中のドロマイト微粒子体の安定化方法
CN114568681A (zh) 一种空心结构NaCl微球及其制备方法
JP2004057146A (ja) 食品添加剤組成物、及びこれを含有する食品組成物
JP2005073695A (ja) 高分散性乳清カルシウム組成物及びその製造方法
JP4042977B2 (ja) 食品添加剤組成物の製造方法
JP4833176B2 (ja) 鉄強化飲食品用組成物
JP2001333735A (ja) 食品添加剤スラリー組成物及びパウダー組成物、及びこれらを含有する食品組成物
KR100839211B1 (ko) 고분산성 철분제제 조성물 및 그 제조방법
ES2350480T3 (es) Composición mineral.
JP4084524B2 (ja) 飲料もしくはペースト状食品、及び懸濁液
JPH099911A (ja) 炭酸カルシウム水懸濁液組成物およびその製造方法
JP4287544B2 (ja) ドロマイト微粒子分散飲料
KR20150142724A (ko) 가용화 나노칼슘의 제조방법 및 이를 이용한 음료
JP4040919B2 (ja) 炭酸カルシウムスラリー組成物及びそれを配合したカルシウム強化飲料
CN111406853A (zh) 一种罗非鱼去腥味配方饲料及其制备方法
CN110192655A (zh) 一种α-生育酚的微球及其制备方法
Adi et al. The influence of particle size on the absorption rate of catfish (Clarias gariepinus) bone calcium

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020827

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080920

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920

Year of fee payment: 7

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100920

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100920

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110920

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110920

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120920

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120920

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130920

Year of fee payment: 11

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees