JP3352398B2 - 封印シール及びその異常監視装置 - Google Patents

封印シール及びその異常監視装置

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JP3352398B2
JP3352398B2 JP19536298A JP19536298A JP3352398B2 JP 3352398 B2 JP3352398 B2 JP 3352398B2 JP 19536298 A JP19536298 A JP 19536298A JP 19536298 A JP19536298 A JP 19536298A JP 3352398 B2 JP3352398 B2 JP 3352398B2
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盟敏 井上
卓憲 主濱
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三基システムエンジニアリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、物品を封緘する封印シール及び
その異常監視装置に関する。
【0002】
【従来技術】封印シールは、物品に対して外部から変更
が加えられるのを防止または感知するために、物品の適
当な場所に貼付されるものである。即ち、物品の状態に
何らかの変更を加えようとする場合には、上記封印シー
ルを剥離したり切断するなどの過程を経ないで物品変更
の作業が不可能となるような適当な場所にこれを貼付す
る。
【0003】そして、封印シールの貼付状態を視認して
剥離の痕跡などシールの状態変化の有無を確認し、物品
に変更が加えられたか否かを検査する。このような封印
シールを貼付して物品状態を管理する物品としては、例
えば、パチンコ等の遊技機械の回路部や、各種装置の設
定部又は操作部や、電気やガス等の取引用計器箱の開閉
部等がある。
【0004】例えば、最近のパチンコ機械等の遊技機械
は、電子回路の設定やプログラムに基づいて所定の動作
をする電子制御方式が採用されており、回路やプログラ
ムを変更することにより出玉の状態を大幅に変化させる
ことが可能となる。その為、外部からプログラムや回路
に変更が加えられるのを防止すると共に異常操作の発生
を検知するために、上記封印シールが用いられている。
例えば、プログラム又は回路の格納部をカバー等で覆
い、カバーに上記封印シールを貼付する。そして、プロ
グラムや回路の変更が上記カバーの取り外しや開閉、即
ち封印シールの剥離や切断なしには不可能となるように
する。
【0005】例えば、図25に示すように、パチンコ機
械8の裏側には、電子回路やマイクロコンピュータ等を
搭載した制御基板82が取り付けられており、そこには
プログラムを書き込んだメモリ83等が実装され、且つ
制御基板82はボックス85の内部に収容されている。
そして、制御基板82とボックス85にかけて単一また
は複数の封印シール91が貼付されている。そのため、
制御基板82のプログラム(メモリ83)を変更した
り、メモリ83を取り替えたりしようとする場合には、
封印シール91を剥離したり、切断したりすることが必
要となる。その結果、封印シール91の状態に変化が無
いかどうかを視認することにより、ボックス85が開か
れて制御基板82に何らかの変更が加えられたかどうか
を判断することができる。
【0006】
【解決しようとする課題】しかしながら、上記のような
目視による封印シールにおける状態変化の有無の判定に
は、次のような問題点がある。第1に、きわめて巧妙に
封印シール91を切断しまたは剥離した場合には、それ
を人間の目で視認することは困難であり、シールの状態
変化の見落としが生じ易いという問題がある。また、目
視する人の熟練度や精査時間の長短によりその異常検知
精度も異なってくるから、その判定の信頼度にばらつき
がある。更に、シールの状態を一旦変化させた後にシー
ルを修復する所謂復元処理を行った場合には、人間によ
る異常の検知は一段と困難である。
【0007】第2に、仮に封印シール91に対して切断
や剥離などの何らかの異常が加えられたことを検知した
としても、上記従来の方法ではリアルタイムににそれを
検知することができないから、異常発生の事後確認とな
り、且つ状態変化がなされた時期を知ることができない
という問題がある。従って、何処でそのような変更行為
がなされたか知ることができず、予防処置の立案が困難
であり対策が後手となる。例えば、遊技機械の場合に
は、装置の変更が輸送の途中になされたのか店内に設置
後になされたのか等が判断できず、従って今後の予防措
置等を講ずることが困難となる。
【0008】本発明は、かかる従来の問題点に鑑み、物
品を封緘する封印シールの剥離や破断を電気的手段によ
り即時的に検知することを可能とする優れた封印シール
を提供すると共にその異常監視装置を提供しようとする
ものである。
【0009】
【課題の解決手段】本願の第1発明は、軟性の複数の膜
状部材を積層してなる積層体構造の封印シールに関する
ものであって、上記積層体は、封印する物品に貼着する
底面を備えた膜状の基材と、上面を覆う保護膜と、上記
基材と保護膜との間に配置され所定の回路を形成してな
るフレキシブルプリント配線板とを有しており、下記の
ように構成されている。即ち、上記フレキシブルプリン
ト配線板の上面には、単一又は複数のランド対が形成さ
れており、各ランド対は、1個のランド又は電気的に接
続され互いに近接して配置された複数のランドからなる
第1ランド群と、上記第1ランド群の外側に位置する外
在パターン領域を有し第1ランド群に対して電気的に絶
縁された1個又は複数のランドからなる第2ランド群と
からなり、上記第1ランド群には、封印シールの物品へ
の貼付状態においては上記第2ランド群と接触すること
のない導電性の隆起部材が搭載されており、上記隆起部
材には、上記第2ランド群における外在パターン領域の
上部に延設され且つ上記外在パターン領域の上面との間
に空部が形成されている笠状突部を設けてある。
【0010】本発明において特に注目すべきことの第1
点は、フレキシブルプリント配線板の上面にランド対を
少なくとも1対以上形成し、各ランド対は下記に述べる
第1ランド群と第2ランド群とからなるようにしたこと
である。即ち、第1ランド群は、1個のランド又は電気
的に接続され且つ空間的に互いに近接して配置された複
数のランドからなり、第2ランド群は、上記第1ランド
群の外側に位置する外在パターン領域を有し第1ランド
群に対して電気的に絶縁された1個又は複数のランドか
らなる(例えば詳細を後述する図3,図18等参照)。
【0011】本発明において特に注目すべきことの第2
点は、上記第1ランド群のランドには、物品への貼付状
態において第2ランド群と接することのない導電性の隆
起部材(立体的な部材)が単一又は複数個搭載されてお
り、且つ隆起部材は、次のような笠状突部が形成されて
いることである。即ち、上記笠状突部は、第2ランド群
における上記外在パターン領域の上部に第1ランド群の
中心部から遠心方向に横方向に延設され、物品貼着等正
常時には上記外在パターン領域の上面との間は空部が形
成されている(例えば詳細を後述する図5、図6参
照)。
【0012】そして、上記のように構成した結果、封印
シールに次のような機能が生ずるようになる。即ち、封
印シールが物品に貼付されている通常の状態では、上記
のように笠状突部と外在パターンとの間には絶縁空間が
形成されており第1ランド群と第2ランド群との間は絶
縁状態に保持されている。しかしながら、第1ランド群
を貼着した状態でフレキシブルプリント配線板の外在パ
ターン領域が折り曲げられて上方に隆起すれば、外在パ
ターンとの間が空部となっている笠状突部は外在パター
ンと一緒に曲がることはないから、上部に延設された笠
状突部と外在パターンとが接するようになり、第1ラン
ド群と第2ランド群との間が短絡される。
【0013】そして、上記外在パターン領域の折り曲げ
隆起は、封印シールを剥離する場合に容易に生ずる現象
である。即ち、物品に貼付された封印シールを物品から
剥離すると、通常は封印シールの剥離された部分が次々
と上方に浮き上がって非剥離部分に対して折り曲げられ
た形状となる(図12,図23参照)。
【0014】従って、プリント配線板において第1ラン
ド群より外側に位置し第1ランド群に対して剥離の進行
方向の前方にある外在パターン領域は、第1ランド群よ
り先に上方に折り曲げられて浮き上がることとなる(折
り曲げの生じない例外現象は、シールの両端を互いに反
対に横方向に引っ張り、シール全体に強い張力を与えて
引っ張り上げ曲げを生じさせないことであるが、このよ
うな剥離方法は極めて不自然である。この場合、シール
の引っ張り強度を剥離力よりも小さく設定することによ
り、このような操作を行えばフレキシブルプリント配線
板が破断するようになり、このような試みは防止するこ
とができる)。そして、上記外在パターン領域の先行剥
離は、外在パターン領域により第1ランド群を囲むこと
により、あらゆる方向からの剥離に対して生ずるように
なる。
【0015】その結果、外在パターン領域が、その上部
に延設された笠状突部と接触し、第1ランド群と第2ラ
ンド群との間が短絡されることとなる。それ故、第1ラ
ンド群と第2ランド群との間の短絡を電気的に検知する
ことにより、封印シールの剥離行為を即時的(リアルタ
イム)に検知することが可能となる。
【0016】また、第1ランド群と第2ランド群の電位
状態を監視することにより、封印シールの破断等に伴う
回路の断線を検知することも可能である。即ち、第1ラ
ンド群及び第2ランド群のそれぞれを所定の電位に設定
しておけば、封印シール(フレキシブルプリント配線
板)が破断しこれにより第1ランド群又は第2ランド群
を構成するランドの一部が所定の電位(電源)から切り
離されると、切り離されたランドの電位が変化すること
となる。従って、ランドの電位の変化を監視することに
よりシール破断の異常を電気的に検知することが可能と
なる。
【0017】上記のように、本発明によれば、物品を封
緘する封印シールの物品からの剥離現象または封印シー
ルの破断現象等を電気的手段により即時的に検知するこ
とが可能な優れた封印シールを提供することができる。
【0018】なお、上記封印シールは、請求項4に記載
のように、封印シールの物品に対する貼着前の状態にお
いては、基材の底面を覆いこれを保護する取り外し可能
な剥離シートを基材の底面に設けることが好ましい。上
記剥離シートは、物品へ貼着する迄の間に用いられるも
のであり、物品へ貼着した後は不要となるものである。
上記剥離シートがないと物品への貼着前に貼着面(底
面)が劣化するからである。例えば、基材の底面に物品
貼着用の粘着材を塗布したタイプのものでは、剥離シー
トがないとゴミなどがそこに付着し貼着能力を低下させ
ることとなる。
【0019】また、上記隆起部材は、請求項2に記載の
ように、上記笠状突部が容易に下方に押し下げられるこ
とのない程度の剛性を備えることが好ましい。このよう
に構成することにより、封印シールの表面が指などによ
り押圧された場合にも、笠状突部が押し下げられて外在
パターンに接触するという不具合が生じなくなるからで
ある。何故ならば、仮に笠状突部が押し下げられて外在
パターンに接触すると、外在パターン領域が折り曲げ隆
起する場合と同様に第1ランド群と第2ランド群との間
が短絡され、剥離等の異常行為による短絡と区別出来な
くなり誤った異常検出情報を出力する不具合を生ずるか
らである。
【0020】或いは、請求項3に記載のように、笠状突
部の周囲をスペーサ等により囲繞し外力によって前記笠
状突部が容易に下方に押し下げられないように防護して
も同様の効果を得ることができる。即ち、スペーサによ
り笠状突部の押下を防護することにより、指などにより
押圧された場合にも、笠状突部が押し下げられてシール
剥離時と同様に外在パターンに接触するという不具合の
発生を防止する。
【0021】なお、第1ランド群のランドを複数のラン
ドX,Y...により構成する場合には、請求項5に記
載のように、ランドX,Y...間の接続は上記隆起部
材を介して行うことができる。この場合、ランドX,
Y...間の接続が隆起部材にのみ依存しているときに
は、何らかの原因により隆起部材が取り外されると、ラ
ンドX,Y...間の電気的な接続が切り離され、ラン
ドX,Y...を介して接続された両側の回路間が切り
離されることになる。従って、第1ランド群のランド
X,Y...を接続してなる回路の断路を検知すること
により、隆起部材の取り外しという異常事態を検出する
ことができるようになる。
【0022】隆起部材の取り外しが発生する異常事態の
例として、封印シールに破断の痕跡を殆ど残さずにフレ
キシブルプリント配線板に加工を施そうとする以下に述
べるような悪質なケースが考えられる。それは、薄い刃
物を封印シールの面と平行に入れて面と平行に動かし、
表面の保護膜をフレキシブルプリント配線板から切り離
しフレキシブルプリント配線板の表面を露出させる行為
である。そして、フレキシブルプリント配線板に加工を
施した後、再び保護膜を表面に接着すれば、封印シール
に対して破断など加工の痕跡を殆ど残すことなくフレキ
シブルプリント配線板の回路改造が可能となる。
【0023】また、請求項6に記載のように、フレキシ
ブルプリント配線板に複数のランド対を形成し、各ラン
ド対における第1ランド群を直列に接続して第1の短絡
パターンを形成すると共に、各ランド対における第2ラ
ンド群を直列に接続して第2の短絡パターンを形成する
ことにより以下に述べる利点が生ずるようになる。
【0024】即ち、このように構成することにより、第
1短絡パターンと第2短絡パターンとの間の短絡を単に
検知することにより、各ランド対における第1、第2ラ
ンド群間の短絡を一括して検知することが可能となり、
短絡の検知手段の構成が簡素となる。そして、前記のよ
うに封印シールを普通に剥離する場合には、第1ランド
群と第2ランド群との間が短絡され第1短絡パターンと
第2短絡パターンとの間が短絡されるから、第1短絡パ
ターンと第2短絡パターンとの間の短絡を検知すること
により封印シールの剥離を検知することができるように
なる。同様に、封印シールを導電性の刃物で切断し、第
1短絡パターンと第2短絡パターンとの間が短絡される
場合も同様に短絡異常として検知することができる。
【0025】また、第1短絡パターン及び第2短絡パタ
ーンに所定の電位を与えておき第1短絡パターン及び第
2短絡パターンの末端(電源から遠い側)の電位を監視
することにより、第1短絡パターン又は第2短絡パター
ンに生じた断路、即ち封印シールの破断等に伴う回路断
を一括して確実に検知可能となり、かつ検知手段の構成
が簡素となる。しかしながら、この構成の場合には、ど
のランド対において短絡または断路が生じたかの判定は
できなくなる。
【0026】また、請求項7に記載のように、フレキシ
ブルプリント配線板に複数のランド対を形成すると共に
各ランド対における第2ランド群を電気的に互いに絶縁
されたA,B二つのランドグループに分割して構成し、
奇数番目のランド対における第1ランド群と偶数番目の
ランド対における第2ランド群のランドグループAとを
順次接続する第1短絡バスと、偶数番目のランド対にお
ける第1ランド群と奇数番目のランド対における第2ラ
ンド群のランドグループAとを順次接続する第2短絡バ
スと、偶数番目のランド対における第2ランド群のラン
ドグループBを順次接続する第3短絡バスと、奇数番目
のランド対におけ第2ランド群のランドグループBを順
次接続する第4短絡バスとを形成することにより、笠状
突部と外在パターン領域との接触を介して生ずる短絡現
象を下記のようにより詳細に区分して把握することがで
きる(第1〜第4短絡バスの構成例は図1参照)。
【0027】即ち、第1短絡バスと第2短絡バスとの間
の短絡を検知することにより、奇数番目のランド対にお
ける第1ランド群と奇数番目のランド対におけるランド
グループA(第2ランド群)間の短絡または偶数番目の
ランド対における第1ランド群と偶数番目のランド対に
おけるランドグループA(第2ランド群)間の短絡が検
出でき、第1短絡バスと第3短絡バスとの間の短絡を検
知することにより、奇数番目のランド対における第1ラ
ンド群と奇数番目のランド対におけるランドグループB
(第2ランド群)との間の短絡が検出できる。
【0028】また、第2短絡バスと第4短絡バスの間の
短絡を検知することにより、偶数番目のランド対におけ
る第1ランド群と偶数番目のランド対におけるランドグ
ループB(第2ランド群)との間の短絡が検出できる。
また、短絡バスが4個あるから、封印シールを破断して
パターンが切断された場合に場合に、短絡バスのいずれ
かが断路する確率は2本の場合よりも高くなる。
【0029】そして、前記のように封印シールを普通に
剥離する場合には、第1ランド群と第2ランド群との間
が短絡され、短絡バス間が短絡されるから短絡バス間の
短絡を電気的に検知することにより封印シールの剥離を
検知することが可能となる。同様に、封印シールを導電
性の刃物で切断し、短絡バス間が短絡される場合も同様
に異常として検知される。また、封印シールを破断すれ
ばフレキシブルプリント配線板のパターンが切断される
から、短絡バスに生じた断路を介して封印シールの破断
を一括して確実に検知することができる。
【0030】更に、請求項8に記載のように、狭小な間
隙を介して対置する下記の第1電極と第2電極を設ける
ことが好ましい。即ち、第1短絡パターン又は第1短絡
バス若しくは第3短絡バスからそれぞれ第2短絡パター
ン又は第2短絡バス若しくは第4短絡バスに向けて突設
した第1電極を形成し、上記第2短絡パターン又は第2
短絡バス若しくは第4短絡バスからそれぞれ第1短絡パ
ターン又は第1短絡バス若しくは第3短絡バスに向けて
突設した第2電極を形成する(図17,図20の符号1
71,172参照)。
【0031】上記のように第1電極と第2電極とを狭小
な間隙を介して対置することにより、封印シールを例え
ば金物などの導電性の刃物を用いて切断した場合に、そ
の切断の途中において両者の狭小間隙故に第1電極と第
2電極との間が刃物を介して確実に短絡され、結果とし
て第1短絡パターンと第2短絡パターンとの間または第
1短絡バス若しくは第3短絡バスと第2短絡バス若しく
は第4短絡バスとの間が確実に短絡される。
【0032】その結果、第1短絡パターンと第2短絡パ
ターンとの間の短絡または第1短絡バス若しくは第3短
絡バスと第2短絡バス若しくは第4短絡バスとの間の短
絡の検知、即ち導電性の刃物を用いた封印シールの切断
の検知をより確実に行うことができるようになる。な
お、上記電極は、多数の突部により構成することが好ま
しい。多数の突部から構成することにより、多数の位置
で上記短絡発生が可能となり、突部間の短絡発生の確率
の向上、即ち短絡現象がより確実に発生するようになる
からである。また、上記突部は、電極の間隙が多くの方
向の切断線にしても狭小となるよう曲折した突部とする
ことが好ましい。このようにすることにより、どのよう
な方向から上記の導電性の刃物を入れても電極間が短絡
されるようになるからである。
【0033】また、請求項9に記載のように、封印シー
ルを左右対称形の形状に形成し、フレキシブルプリント
配線板の左右両端には封印シールの左右を入れ替えた場
合にも全く同一の空間的配置となる外部接続用の端子を
設け、かつ封印シールの左右を入れ替えた場合に同じ位
置にある端子間の回路接続は左右いずれの配置の場合に
も全く同一回路となるようにすることが好ましい。これ
によって、その状態で所定の位置関係にある端子間を接
続することにより、即ち端子の絶対的なアドレスを確認
することなく端子の空間的な配置にのみ基づいて所定の
回路接続を得ることができる。即ち、例えば「左の一番
上の端子と右最下の端子を接続」のごとく端子の絶対的
なアドレスを気にすることなく、所望の回路に接続する
ことが可能となる。その結果、封印シールの物品への貼
付と電気的接続が単純となる。
【0034】一方、本願の第2発明は、請求項10に記
載のように、第1、第2短絡パターンを形成してなる前
記封印シール、第1〜第4短絡バスを生成してなる前記
封印シール、又は更に第1、第2電極を設けた前記封印
シールを用いた異常監視装置にある。即ち、単一又は複
数の上記封印シールと、上記封印シールの第1、第2短
絡パターンまたは第1〜第4短絡バスに接続され、上記
短絡パターン又は短絡バスに生じた断路を検知すると共
に短絡パターン間または短絡バス間に生じた短絡を検知
する検出部とを有する異常監視装置である。
【0035】前記のように、上記封印シールは、普通に
物品から剥離するとフレキシブルプリント配線板が折り
曲げられ第1ランド群と第2ランド群との間が短絡さ
れ、短絡パターン間または短絡バス間が短絡される。同
様に、封印シールを導電性の刃物で切断し、短絡パター
ン間または短絡バス間が短絡される場合も同様に異常と
して検知される。従って、本装置は、上記短絡の検知に
より封印シールの剥離等の異常を検出することができ
る。
【0036】また、封印シールを破断すればフレキシブ
ルプリント配線板のパターンが切断されるから、短絡パ
ターンまたは短絡バスに生じた断路を介して封印シール
の破断を一括して確実に検知することができる。上記の
ように、本発明によれば、物品を封緘する封印シールの
物品からの剥離現象または封印シールの破断現象を電気
的手段により即時的に検知することができる封印シール
の異常監視装置を提供することができる。
【0037】そして、上記第2発明にかかる異常監視装
置において、検出部と封印シール(短絡パターン)の間
の接続態様には、例えば請求項11に記載のようなもの
がある。即ち、各封印シールの対応する番号の短絡パタ
ーン又は短絡バスを直列に接続すると共に短絡バスの上
記直列接続体については第1短絡バスの直列接続体の一
端と第3短絡バスの直列接続体の一端との間並びに第2
短絡バスの直列接続体の一端と第4短絡バスの直列接続
体の一端との間を接続し、これによって短絡パターン又
は短絡バスを接続してなる2つの短絡ラインを形成す
る。そして、検出部は、上記第1短絡ライン及び第2短
絡ラインの端部に接続され、第1又は第2短絡ラインに
生じた断路及び第1、第2短絡ライン間に生じた短絡を
検知する(図7,図13,図14参照)。
【0038】このような接続形態の場合には、どの封印
シールの短絡パターン若しくは短絡バスに生じた断路も
短絡ラインの一部に生じた断路として検知され、また何
れの封印シールの短絡パターン間若しくは短絡バス間に
生じた短絡も第1、第2短絡ライン間に生じた短絡とし
て検知することが出来るから、単一の検出部により複数
の封印シールの何れかにおいて生じた短絡パターン若し
くは短絡バスの断路並びに短絡パターン間若しくは短絡
バス間の短絡を検出することができる。従って、検出部
の構成は簡素となる。しかしながら、どの封印シールに
おいて上記断路又は短絡が生じたかは、判定することが
出来なくなる。
【0039】そして、このような請求項11の接続形態
における検出部の回路構成態様には、例えば請求項13
に記載のようなものがある。即ち、検出部は、上記第1
短絡ラインの一端と第2短絡ラインの一端との間に接続
された容量素子と、指令に応動して作動し上記第1短絡
ラインの他端と第2短絡ラインの他端との間に所定の電
圧を印加する電圧発生手段と、上記容量素子の端子電圧
に応動し二値信号を発する判定回路と、指令に応動して
作動し上記容量素子の電荷を放電する放電用スイッチン
グ回路と、上記電圧発生手段と判定回路と放電用スイッ
チング回路とを制御する制御部とを備える(図7参
照)。そして、上記制御部は、第1ステップとして上記
放電用スイッチング回路を作動させて上記容量素子の電
荷を放電させ、次の第2ステップとして上記電圧発生手
段を作動させて所定の電圧を印加し、続く第3ステップ
として上記判定回路を作動させその二値出力を読みと
る。
【0040】上記第1ステップでは、放電用スイッチン
グ回路を作動させ、第1短絡ラインの一端と第2短絡ラ
インの一端との間に接続された容量素子の電荷を空にし
容量素子の端子間電圧V(c)を0にする(リセッ
ト)。そして、次の第2ステップでは、電圧発生手段を
作動させて第1短絡ラインの他端と第2短絡ラインの他
端との間に所定の電圧Vcを印加する。その結果、正常
な接続状態(図7参照)では、第1短絡ラインの末端と
第2短絡ラインの末端の間に接続された容量素子は、再
び充電されて端子間電圧V(c)ぱ上記電圧Vcとな
る。それ故、上記正常な接続状態では、第3ステップに
おける判定回路の出力の二値信号は、容量素子の端子間
電圧Vcに対応したものとなる。(タイムチャート図8
参照)。
【0041】しかしながら、正常な接続状態でない場
合、例えば第1又は第2短絡ラインが断路(=短絡パタ
ーン若しくは短絡ラインの断路)した場合には(図14
参照)、上記第2ステップにおいて、容量素子(図14
のC1)の一端が開放状態となり容量素子は再充電され
ることがない。また、第1、第2短絡ライン間が短絡し
た場合には(図13参照)、上記第2ステップにおい
て、容量素子(図13のC1)の両端は短絡され容量素
子は再充電されない。その結果、何れの場合も、第3ス
テップにおける判定回路の出力の二値信号は、容量素子
の端子間電圧がVcである場合と異なったものとするこ
とができる。
【0042】また、上記第2発明における検出部と封印
シール間の他の接続の態様には、例えば請求項12に記
載のようなものもある。即ち、各封印シールの短絡パタ
ーン間若しくは短絡バス間を直列に接続することなく、
検出部を各封印シールの短絡パターン及び短絡バスに
(1:1)に直接に接続し、それぞれの封印シールにお
いて発生した短絡パターン若しくは短絡バスの断路また
は短絡パターン間若しくは短絡バス間の短絡を各封印シ
ール毎に別個に検知するようにする(図22参照)。こ
の方式では、どの封印シールにおいて上記断路又は短絡
が生じたかを別個に判定することができるが、逆に検出
部の構成は相対的に複雑となる。
【0043】そして、このような請求項12の接続形態
における検出部の回路構成態様には、例えば請求項14
に記載のようなものがある。即ち、始めに、第1〜第4
短絡バスを有する封印シールの場合には第1短絡バスの
一端と第3短絡バスの一端との間及び第2短絡バスの一
端と第4短絡バスの一端との間を接続してそれぞれ第1
バス連結体及び第2バス連結体を形成する(即ち4つの
短絡バスを2つの短絡回路に集約する。図22の上方の
符号10参照)。そして、検出部は、各封止シールにお
ける第1短絡パターン若しくは第1バス連結体の一端と
第2短絡パターン若しくは第2バス連結体の一端との間
に接続された容量素子と、指令に応動して作動し上記第
1短絡パターン若しくは第1バス連結体の他端と第2短
絡パターン若しくは第2バス連結体の他端との間に所定
の電圧を印加する電圧発生手段と、上記容量素子の端子
電圧に応動し二値信号を発する判定回路と、指令に応動
して作動し上記容量素子の電荷を放電する放電用スイッ
チング回路と、上記電圧発生手段と判定回路と放電用ス
イッチング回路とを制御する制御部とを備える。また、
上記制御部は、始めの第1ステップで上記放電用スイッ
チング回路を作動させて上記容量素子の電荷を放電さ
せ、次いで第2ステップで上記電圧発生手段を作動させ
て所定の電圧を印加し、続いて第3ステップで上記判定
回路を作動させその二値出力を読みとるようにする。
【0044】この回路構成態様は、請求項13記載の回
路構成態様において短絡ラインを短絡パターン自体若し
くはバス連結体自体に置き換えたものである。そして、
短絡ラインも短絡パターンもバス連結体も回路的には短
絡回路であり、各封印シールにおいて断路又は短絡が生
じたことを別個に判定する以外は、検出部の構成及び機
能、断路検出及び短絡検出の手順(ステップ)は前記と
同様である。
【0045】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本例は、封印シールに生じた異常を検知する異常監視装
置1であって、図1に示すように、複数の封印シール1
0と検出部2とからなる。封印シール10は、軟性の複
数の膜状部材を積層してなる積層体構造を有し、図2に
示すように、封印する物品85に粘着する底面を備えた
膜状の基材11と、上面を覆う保護膜12と、基材11
と保護膜12との間に配置され所定の回路を形成してな
るフレキシブルプリント配線板15とを有している。
【0046】そして、フレキシブルプリント配線板15
の上面には、図1に示すように、それぞれ2個のランド
対61が形成されており、各ランド対61は、図3,図
4に示すように、互いに近接して配置され且つ後述する
隆起部材65を介して接続された2個のランド621,
622からなる第1ランド群62と、第1ランド群62
の外側に位置する外在パターン領域を有し第1ランド群
62に対して電気的に絶縁された2個のランド631,
632からなる第2ランド群63とからなる。
【0047】そして、第1ランド群62には、図2に示
す封印シール10の物品85への貼付状態においては、
第2ランド群63と接することのない導電性の隆起部材
65(図5,図6)が搭載されている。隆起部材65
は、図2,図6に示すように、第2ランド群63を構成
する外在パターン領域(ランド631,632)の上部
に延設され且つ上記外在パターン領域の上面との間に空
部69(図6)が形成されている笠状突部651と、本
体650とを有している。
【0048】そして、図2に示すように、笠状突部65
1の周囲をスペーサ13により囲繞し指などの外力によ
って笠状突部651が容易に下方に押し下げられないよ
うに防護している。また、封印シール10を物品85に
貼着する前の状態においては、基材11の底面にはこの
底面を覆いこれを保護する取り外し可能な図示しない剥
離シートが取り付けられている。
【0049】そして、前記のように第1ランド群62
は、複数のランド621,622により構成されてお
り、2つのランド621,622は隆起部材65を介し
て電気的に接続されている。また、第2ランド群63は
電気的に互いに絶縁された二つのランド631,632
からなる。
【0050】そして、図1に示すように、各封印シール
10には、左端から1番目に位置するランド対61にお
ける第1ランド群62と2番目のランド対61における
第2ランド群63のランド631とを順次接続する第1
短絡バス161と、左端から2番目のランド対61にお
ける第1ランド群62と1番目のランド対における第2
ランド群63のランド631とを順次接続する第2短絡
バス162と、左端から偶数番目のランド対61におけ
る第2ランド群63のランド632を順次接続する第3
短絡バス163と、左端から奇数番目のランド対61に
おけ第2ランド群63のランド632を順次接続する第
4短絡バス164とが形成されている。
【0051】そして、図1に示すように、各封印シール
10の第1〜第4の各短絡バス161〜164をそれぞ
れ直列に接続すると共に第1短絡バス161の直列接続
体の一端と第3短絡バス163の直列接続体の一端との
間、並びに第2短絡バス162の直列接続体の一端と第
4短絡バス164の直列接続体の一端との間を接続して
短絡バス161,163又は162,164を直列に接
続してなる2つの短絡ライン32,31(図7)を形成
する。そして、検出部2は、図7に示すように、第1短
絡ライン31及び第2短絡ライン32の端部に接続さ
れ、第1短絡ライン31又は第2短絡ライン32に生じ
た断路及び第1、第2短絡ライン31,32間に生じた
短絡を検知する。
【0052】そして、封印シール10は、図1に示すよ
うに、左右対称形の長方形の形状を有すると共にフレキ
シブルプリント配線板15の左右両端には180度回転
させて左右を入れ替えた場合にも全く同一の空間的配置
となる外部接続用の端子159が左右各4個ずつ設けら
れており、かつ同じ位置関係になる2つの端子159間
の回路接続は180度回転させて左右を入れ替えても全
く同一となる。
【0053】図1,図7に示すように、検出部2は、上
記第1短絡ライン31の一端311(図7)と第2短絡
ライン32の一端321(図7)との間に接続された容
量素子21と、指令に応動して作動し第1短絡ライン3
1の他端312と第2短絡ライン32の他端322との
間に所定の電圧を印加する電圧発生手段22と、容量素
子21の端子電圧に応動し二値信号を発する判定素子2
3と、指令に応動して作動し容量素子21の電荷を放電
する放電用スイッチング回路24と、電圧発生手段22
と判定素子23と放電用スイッチング回路24とを制御
する制御部25とを有している。
【0054】同図において、符号T1,T2はスイッチ
ングトランジスタである。そして、電圧発生手段22の
コンデンサ221の容量をC2,容量素子21の容量を
C1とすると、C2>>C1であり、抵抗R4>>R5
である。そして、制御部25は、図8に示すように、始
めにステップ1でトランジスタT2がオンの状態でトラ
ンジスタT1をオンにして放電用スイッチング回路24
を作動させて容量素子21の電荷を放電させ、次いでス
テップ2でT1,T2ともオフにし電圧発生手段22を
通して容量素子21に所定の電圧を印加し、続いてステ
ップ3で判定回路23を作動させその二値出力を読みと
る。
【0055】以下、それぞれについて説明を補足する。
始めに、封印シール10の構造および各封印シール10
の電気的な接続について説明する。図16に示すよう
に、封印シール10はパチンコ機械等の制御基板82を
覆うボックス85の主要部に複数貼付されている。そし
て、ボックス85内の制御基板82には、機械の動作態
様を決めるプログラムメモリ83が搭載されている。そ
のため、メモリ83や制御基板82に何らかの手を加え
ようとする場合には、封印シール10を剥離する必要が
ある。
【0056】そして、図1に示すように本例の封印シー
ル10のフレキシブルプリント配線板15には2つのラ
ンド対61が形成されており、それぞれのランド対61
における第1ランド群62を構成する内側のランド62
1,622(図3,図4)には、図6に示すように、物
品(ボックス)85への貼付状態においてランド63
1,632(第2ランド群63)と接することのない導
電性の隆起部材65搭載されている。
【0057】そして、図3,図4に示すように、第1ラ
ンド群62を構成する内側のランド621,622は、
中継パターン169を介して第1短絡バス161又は第
2短絡バス162に接続され、第2ランド群63を構成
する外側のランド631,632は、中継パターン16
9を介して第1〜第4短絡バス161〜164の何れか
に接続されている。隆起部材65は、図6に示すよう
に、有底筒形の本体650と本体650の頂部から鍔状
に横に突き出した笠状突部651からなる。
【0058】そして、笠状突部651と第2ランド群6
3を構成するランド631,632の上面との間は空部
69が形成されており、物品85への貼付状態において
は隆起部材65とランド631,632とは接しておら
ず、従って第1ランド群62と第2ランド群63との間
は絶縁状態に保持されている。即ち、封印シール10が
物品85へ貼付された状態では、図2に示すようにシー
ルが平らな状態となるか山形に外(表面側)に向かって
突状に曲げられた形であるから、笠状突部651がラン
ド631,632と接することはない。そして、図2に
示すように、笠状突部651の周囲をスペーサ13によ
り囲繞しており、人が指などにより隆起部材65を押圧
してもスペーサ13に囲まれた笠状突部651は下方に
曲がることがない。
【0059】しかしながら、通常封印シール10を物品
85から剥離しようとすると、笠状突部651がランド
631,632に接するようになる。即ち、物品85に
貼付された封印シール10を剥離すると、図12に示す
ように、剥離された部分101が次々と上方に浮き上が
り、まだ剥離されていない部分102に対して折り曲げ
られた形状となる(後述する図23も参照)。
【0060】そして、フレキシブルプリント配線板15
において第1ランド群62の外側を取り囲み剥離の進行
方向に対して常に前側にある第2ランド群63のランド
631,632は、図12に示すようにランド621,
622より先に上方に折り曲げられて浮き上がることと
なる。折り曲げの生じない例外的現象は、封印シール1
0の両端を互いに反対に横方向に引っ張り、封印シール
10の全体に強い張力を与えて引っ張り上げ曲げを生じ
させないことであるが、シール10の引っ張り強度を剥
離力よりも小さく設定してあるので、このような操作を
行えばフレキシブルプリント配線板15が破断し、この
ような試みは不可能なようになっている。
【0061】そして、図12に示すように、ランド63
1,632が折り曲げられて上方に隆起すれば、その上
部に延設された笠状突部651とランド631,632
とが接するようになり第1ランド群62(ランド63
1,632)と第2ランド群63(ランド631,63
2)との間が短絡される。その結果、図1,図7に示す
第1短絡ライン31と第2短絡ライン32の間が短絡さ
れる。第1ランド群62(ランド631,632)と第
2ランド群63(ランド631,632)とは、第1短
絡ライン31または第2短絡ライン32の一部を構成し
ているからである。それ故、第1短絡ライン31と第2
短絡ライン32との間の短絡を電気的に検知することに
より、封印シール10の剥離行為を検知することができ
る。
【0062】一方、封印シール10を破断又は切断した
場合には、フレキシブルプリント配線板15に形成され
たパターンが切断されるから、短絡ライン31,32は
断路する。従って、短絡ライン31,32に生じた断路
を介して全ての封印シール10に生じた破断などを一括
して確実に検知することができるようになる。
【0063】また第3の異常行為として、薄い刃物等を
封印シール10の面と平行にして保護膜12とフレキシ
ブルプリント配線板15の間に差込み、刃物を面と平行
方向に動かし、表面の保護膜12をフレキシブルプリン
ト配線板15から切り離しフレキシブルプリント配線板
15の表面を露出させるような場合には、通常はフレキ
シブルプリント配線板15に搭載された隆起部材65が
ランド621,622から引き剥がされ外される。
【0064】隆起部材65がランド621,622から
引き剥がされると、ランド621とランド622の間が
電気的に絶縁され、短絡ライン31,32が断路し、上
記の破損行為が異常として検知されることとなる。第1
ランド群62(ランド631,632)は、第1短絡ラ
イン31または第2短絡ライン32の一部を構成してい
るからである。
【0065】また、封印シール10は長方形の左右対称
形の形状に形成し、フレキシブルプリント配線板15の
左右両端には、図1に示すように、封印シール10を1
80度回転し左右を入れ替えた場合にも全く同一の空間
的配置となる外部接続用の端子159が設けられてい
る。そして、封印シール1の左右を入れ替えた場合に同
じ位置となる端子159間の回路接続は180度回転し
ても全く同一回路接続となっている。
【0066】従って、いずれの回転状態でも所定の位置
関係にある端子159間を接続することにより、即ち端
子159の絶対的なアドレスを確認することなく端子1
59の空間的な配置のみに基づいて所定の回路接続を得
ることができる。例えば「左の一番上の端子と右最下の
端子を接続」のごとく端子159の絶対的なアドレスを
気にすることなく、所望の回路に接続することが可能と
なる。
【0067】次に、検出部2の回路構成とその動作手順
について説明する。図7に示すように、検出部2の外部
回路は、短絡ライン31,32に単純化することができ
る。そして、検出部2は、第1短絡ライン31の一端3
11(図7)と第2短絡ライン32の一端321(図
7)との間に接続された容量素子21と、第1短絡ライ
ン31の他端312と第2短絡ライン32の他端322
との間に所定の電圧を印加する電圧発生手段22と、容
量素子21の端子電圧に応動し二値信号を発する判定素
子23と、容量素子21の電荷を放電する放電用スイッ
チング回路24と、制御部25とを有している。
【0068】電圧発生手段22は、コンデンサ221の
両端が短絡されていない通常の状態では、コンデンサ2
21の両端に電圧Voを発生させる。また、放電用スイ
ッチング回路24は、トランジスタT1をオンさせるこ
とにより非断線時の第2短絡ライン32又はオン状態に
あるトランジスタT2を経た閉回路により容量素子21
の電荷を放電する。そして、図8に示すように、ステッ
プ1においてトランジスタT1,T2をオンさせて、容
量素子21の電荷をC1*R2に比例する時定数で放電
し容量素子21の電圧V(C1)をゼロにする(回路の
初期化)。
【0069】次に、ステップ2において、トランジスタ
T1,T2をオフにする。そして、外部回路に回路変更
のイベントが特にない場合には、図8に示すように容量
素子21は再び充電され容量素子21の電圧V(C1)
はVoとなりその状態が維持される。そして、ステップ
3においてトランジスタT2をオンにして容量素子21
の一端を基準電位にセットする。そして、判定素子23
の信号をセンシングすると、電圧V(C1)=Voに対
応する正常時に対応する二値信号Snが判定素子23か
ら発せられる。しかしながら、以下に述べるように外部
回路の回路を変更するイベントが発生すると検出部2は
異なった挙動をする様になる。
【0070】第1に、図13に示すように第1短絡ライ
ン31と第2短絡ライン32との間を短絡するイベント
が発生すると、図9のタイムチャートに示すように、容
量素子21及びコンデンサ221の両端が短絡され電荷
を放電し、それぞれの電圧V(C1)及びV(C2)が
ゼロになる。そして、ステップ3において判定素子23
の信号をセンシングすると、電圧V(C1)=0に対応
する異常時を示す二値信号Saが判定素子23から発せ
られるようになる。前記のように、第1短絡ライン31
と第2短絡ライン32との間の短絡は、封印シール10
の剥離や導電性の刃物による切断時に発生するから、こ
れらの行為は異常(信号Sa)として検知される。
【0071】また、図14に示すように第1短絡ライン
31又は第2短絡ライン32に断路のイベントが発生す
ると、図10のタイムチャートに示すように、上記ステ
ップ2において容量素子21は電源Voから切り離され
て充電されず、その電圧V(C1)はゼロのままにな
る。従って、同様にステップ3において異常時の二値信
号Saが判定素子23から発せられる。そして前記のよ
うに、第1短絡ライン31または第2短絡ライン32の
断路は、封印シール10の破断や、非導電性の刃物によ
る封印シール10の切断時や、隆起部材65のフレキシ
ブルプリント配線板15からの取り外し時に発生するか
ら、これらの行為は異常(信号Sa)として検知するこ
とができる。
【0072】そして、第1短絡ライン31と第2短絡ラ
イン32との間に発生した極めて短時間の短絡の場合
は、要部の信号の変化は図11に示す様になる。上記瞬
時短絡は、理論的には極めて高速に封印シール10の剥
離を行った場合や、導電性の刃物による切断を極めて高
速に行った場合に考えられる。この場合には、短絡が発
生すると図9の場合と同様に容量素子21及びコンデン
サ221の両端が短絡され短時間の内に電荷を放電し、
それぞれの電圧V(C1)及びV(C2)はゼロになる
(放電時定数小)。
【0073】しかしながら、短絡現象が復元して正常時
の外部回路に戻っても、要部の信号、即ち容量素子21
及び電圧発生手段22の電圧は、すぐには復元しない。
前記のように、C2>>C1、抵抗R4>>R5に設定
してあり、C2*R4(∝電圧発生手段22の立ち上が
り時定数Tv)を大きくしてあるから、電圧発生手段2
2の電圧、即ちコンデンサ221の電圧V(C2)は、
検出の1サイクル(ステップ1〜3)に比べて非常にゆ
っくりと立ち上がる。即ち、上記時定数Tvは、検出の
1サイクルに対して相対的に大きく設定してあり、電圧
V(C1)及びV(C2)は短時間に回復しない。
【0074】そのため、少なくとも短絡回復後の次の検
出サイクルにおける判定素子23からの出力信号は、異
常時の二値信号Saのままとなる。従って、極めて短時
間の短絡の発生、即ち超高速剥離などの非常に発生困難
な異常行為も異常現象(信号Sa)として検知すること
ができる。そして、検出の1サイクルにおける検出部2
の消費電力は、主として容量素子21の1回の充放電電
流による消費電力であり、上記充放電時以外には電流は
殆ど流れない。従って、装置1の消費電力は非常に少な
くて済む。
【0075】上記のように、本例によれば物品85を封
緘する封印シール10の剥離や破断を電気的手段により
即時的に検知することのできる優れた異常監視装置1を
得ることができる。なお、内空の隆起部材65に代え
て、図15に示すように円柱形の内実の本体680と笠
状突部651とからなる内実型の隆起部材68としても
よい。
【0076】実施形態例2 本例は、図17に示すように、実施形態例1において、
第1短絡バス161には第2短絡バス162に向けて突
設した櫛の歯状の第1電極171を形成し、同様に第2
短絡バス162には第1短絡バス161に向けて突設し
た櫛の歯状の第2電極172を形成し、第1電極171
と第2電極172とを狭小な間隙を介して対置したもう
一つの実施形態例である。
【0077】上記のように第1電極171と第2電極1
72とを狭小な間隙を介して対置することにより、封印
シール10を例えば金物などの導電性の刃物を用いて切
断した場合に、その切断の途中において複数の位置で第
1電極171と第2電極172との間が刃物を介して短
絡され、確実に電極間に短絡現象が発生する。その結
果、第1短絡ライン31と第2短絡ライン32との間が
短絡し、それを検知することにより導電性の刃物を用い
た封印シール10の切断の検知を行うことができるよう
になる。その他については実施形態例1と同様である。
【0078】実施形態例3 本例は、図18に示すように、実施形態例1において、
各封印シール10のフレキシブルプリント配線板15の
2つのランド対61における第2ランド群63は単一の
ランド630からなり、第1ランド群62を直列に接続
して第1の短絡パターン165を形成すると共に第2ラ
ンド群63のランド630を直列に接続して第2の短絡
パターン166を形成し、更に各封印シール10の第1
短絡パターン165を直列に接続して第1短絡ライン3
1すると共に第2短絡パターン166を直列に接続して
第2短絡ライン32を形成したもう一つの実施形態例で
ある。
【0079】図19に示すように、第1ランド群62を
構成する内側のランド621,622は、裏面側に形成
された破線表示の中継パターン169及びスルーホール
168を介して第1短絡パターン165に接続され、第
2ランド群63を構成する外側のランド630は、中継
パターン169を介して第2短絡パターン166に接続
されている。そして、内側のランド621,622は、
隆起部材65を介して接続されている。
【0080】本例のフレキシブルプリント配線板15
は、表面に形成されるパターンの量が実施形態例1の場
合よりも少なくなる。検出部2と第1、第2短絡ライン
31,32との接続関係は図7と同じであり、その他に
ついては実施形態例1と同様である。
【0081】実施形態例4 本例は、図20に示すように、実施形態例3において、
第1短絡パターン165には第2短絡パターン166に
向けて突設した櫛の歯状の第1電極171を形成し、同
様に第2短絡パターン166には第1短絡パターン16
5に向けて突設した櫛の歯状の第2電極172を形成
し、第1電極171と第2電極172とを狭小な間隙を
介して対置したもう一つの実施形態例である。
【0082】上記のように第1電極171と第2電極1
72とを狭小な間隙を介して対置することにより、封印
シール10を例えば金物などの導電性の刃物を用いて切
断した場合に、その切断の途中において第1電極171
と第2電極172との間が切断中に刃物を介して確実に
短絡される。その結果、第1短絡ライン31と第2短絡
ライン32との間が短絡され、それを検知することによ
り導電性の刃物を用いた封印シール10の切断の検知を
行うことができるようになる。その他については実施形
態例3と同様である。
【0083】実施形態例5 本例は、実施形態例3,4において、図21に示すよう
に、第1ランド群62を構成する内側のランド620を
単一にしたもう一つの実施形態例である。その結果、本
例のフレキシブルプリント配線板15は、表面に形成さ
れるパターンの量が実施形態例3,4の場合よりも少な
くなる。しかしながら、隆起部材65が引き剥がされて
も、短絡パターン165の断路現象は生じなくなる。そ
の他については実施形態例3,4と同様である。
【0084】実施形態例6 本例は、図22に示すように、実施形態例1〜5におい
て、検出部2は、2個の封印シール10の第1、第2短
絡ライン31,32とそれぞれ別個に直接接続されてお
り、各封印シール10において発生した短絡ライン3
1,32の断路または短絡ライン間31,32間の短絡
を各封印シール10毎に別個に検知するもう一つの実施
形態例である。本例は、どの封印シールにおいて異常現
象が生じたかを別個に判定することができる。その他に
ついては、実施形態例1〜5と同様である。
【0085】実施形態例7 本例は、実施形態例1〜6において、スペーサ13(図
2)を用いないで、隆起部材に対して笠状突部が容易に
下方に押し下げられることのない程度の剛性を付与した
もう一つの実施形態例である。即ち、図23に示すよう
に、断面形状が台形の内実の隆起部材66または断面形
状がお椀形の内実の隆起部材67により構成し、笠状突
部661,671が指の押圧等により下方に押し下げら
れることがないようにする。そして、図24に示すよう
に、隆起部材66を搭載したフレキシブルプリント配線
板15を基材11と保護膜12の間に接着材18により
接着する。同図において、符号17は、物品への貼着前
に基材11の底面を覆い基材11の表面を保護する取り
外し可能な剥離シートである。その他については、実施
形態例1〜6と同様である。
【0086】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、物品を
封緘する封印シールの剥離や破断を電気的手段により即
時的に検知することを可能とする優れた封印シール及び
その異常監視装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の異常監視装置のシステム構成
図。
【図2】実施形態例1の封印シールを物品へ貼着した状
態の断面図。
【図3】実施形態例1の封印シールにおけるフレキシブ
ルプリント配線板の第1のランド対近傍のパターン拡大
図。
【図4】実施形態例1の封印シールにおけるフレキシブ
ルプリント配線板の第2のランド対近傍のパターン拡大
図。
【図5】実施形態例1の封印シールにおける隆起部材の
平面図(a)及び正面図(b)。
【図6】図5の隆起部材のフレキシブルプリント配線板
への搭載時の断面図(図5のA−A矢視線断面図。
【図7】実施形態例1の異常監視装置の回路図(封印シ
ール正常時)。
【図8】実施形態例1の異常監視装置の検出部における
要部の信号変化を示すタイムチャート(正常時)。
【図9】実施形態例1の異常監視装置の検出部における
要部の信号変化を示すタイムチャート(短絡異常発生
時)。
【図10】実施形態例1の異常監視装置の検出部におけ
る要部の信号変化を示すタイムチャート(断路異常発生
時)。
【図11】実施形態例1の異常監視装置の検出部におけ
る要部の信号変化を示すタイムチャート(瞬時短絡異常
発生時)。
【図12】実施形態例1の封印シールを物品から剥離す
る場合における剥離部と非剥離部の態様を示す断面図。
【図13】実施形態例1の異常監視装置の回路図(短絡
異常発生時)。
【図14】実施形態例1の異常監視装置の回路図(断路
異常発生時)。
【図15】実施形態例1の封印シールにおけるその他の
隆起部材の平面図(a)及び正面図(b)。
【図16】実施形態例1の封印シールと異常監視装置の
物品(制御基板ボックス)への配置図。
【図17】実施形態例2の異常監視装置のシステム構成
図。
【図18】実施形態例3の異常監視装置のシステム構成
図。
【図19】実施形態例3の封印シールにおけるフレキシ
ブルプリント配線板のランド対近傍のパターン拡大図。
【図20】実施形態例4の異常監視装置のシステム構成
図。
【図21】実施形態例5の封印シールにおけるフレキシ
ブルプリント配線板のランド対近傍のパターン拡大図。
【図22】実施形態例6の異常監視装置の回路図(封印
シール正常時)。
【図23】実施形態例7の隆起部材のフレキシブルプリ
ント配線板への搭載時の断面図(封印シール剥離時)。
【図24】実施形態例7の封印シールの物品への貼着前
の状態の断面図。
【図25】パチンコ機械における従来の封印シールの配
置図。
【符号の説明】
1...異常監視装置 2...検出部 10...封印シール 11...基材 12...保護膜 13...スペーサ 15...フレキシブルプリント配線板 18...接着材 21...容量素子 22...電圧発生手段 23...判定回路,判定素子 24...放電用スイッチング回路 25...制御部 31...第1短絡ライン 32...第2短絡ライン 61...ランド対 62...第1ランド群 63...第2ランド群 65,66,67,68...隆起部材 69...空部 82...制御基板 83...プログラムメモリ 83...メモリ 85...ボックス 85...物品 91...封印シール 101...剥離部分 102...非剥離部分 159...端子 161,162,163,164...短絡バス 165...第1短絡パターン 166...第2短絡パターン 168...スルーホール 169...中継パターン 171...第1電極 172...第2電極 221...コンデンサ 620,621,622,630,631,63
2...ランド 650,680...本体 651,661,671...笠状突部 Sa...二値信号(異常) Sn...二値信号(正常) T1,T2...トランジスタ
フロントページの続き (72)発明者 井上 盟敏 東京都八王子市明神町4丁目7番14号 八王子ONビル3F 三基システムエン ジニアリング株式会社内 (72)発明者 主濱 卓憲 東京都八王子市明神町4丁目7番14号 八王子ONビル3F 三基システムエン ジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−189673(JP,A) 特開 平8−221676(JP,A) 特開 平4−177155(JP,A) 特開 平7−121779(JP,A) 登録実用新案3021776(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 13/00 - 31/00 G09F 3/03

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟性の複数の膜状部材を積層してなる積
    層体構造の封印シールであって、上記積層体は、封印す
    る物品に貼着する底面を備えた膜状の基材と、上面を覆
    う保護膜と、上記基材と保護膜との間に配置され所定の
    回路を形成してなるフレキシブルプリント配線板とを有
    しており、上記フレキシブルプリント配線板の上面に
    は、単一又は複数のランド対が形成されており、各ラン
    ド対は、1個のランド又は電気的に接続され互いに近接
    して配置された複数のランドからなる第1ランド群と、
    上記第1ランド群の外側に位置する外在パターン領域を
    有し第1ランド群に対して電気的に絶縁された1個又は
    複数のランドからなる第2ランド群とからなり、上記第
    1ランド群には、封印シールの物品への貼付状態におい
    ては上記第2ランド群と接することのない導電性の隆起
    部材が搭載されており、上記隆起部材は、上記第2ラン
    ド群における外在パターン領域の上部に延設され且つ上
    記外在パターン領域の上面との間に空部が形成されてい
    る笠状突部を有していることを特徴とする封印シール。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記隆起部材は、前
    記笠状突部が容易に下方に押し下げられることのない程
    度の剛性を備えていることを特徴とする封印シール。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記笠状突部の周囲
    をスペーサにより囲繞し外力によって前記笠状突部が容
    易に下方に押し下げられないように防護していることを
    特徴とする封印シール。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
    おいて、封印シールを物品に貼着する前の状態において
    は、前記基材の底面にはこの底面を覆いこれを保護する
    取り外し可能な剥離シートが取り付けられていることを
    特徴とする封印シール。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれか1項に
    おいて、前記第1ランド群は、複数のランドにより構成
    されており、各ランドは前記隆起部材を介して電気的に
    接続されていることを特徴とする封印シール。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれか1項に
    おいて、前記フレキシブルプリント配線板には、複数の
    ランド対が形成されており、全てのランド対の第1ラン
    ド群を直列に接続する第1の短絡パターンと、全てのラ
    ンド対の第2ランド群のランドを直列に接続する第2の
    短絡パターンとが形成されていることを特徴とする封印
    シール。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項5のいずれか1項に
    おいて、前記フレキシブルプリント配線板には、複数の
    ランド対が形成されていると共に各ランド対における前
    記第2ランド群は電気的に互いに絶縁されたA,B二つ
    のランドグループからなり、 端から奇数番目に位置するランド対における第1ランド
    群と偶数番目のランド対における第2ランド群のランド
    グループAとを順次接続する第1短絡バスと、偶数番目
    のランド対における第1ランド群と奇数番目のランド対
    における第2ランド群のランドグループAとを順次接続
    する第2短絡バスと、偶数番目のランド対における第2
    ランド群のランドグループBを順次接続する第3短絡バ
    スと、奇数番目のランド対におけ第2ランド群のランド
    グループBを順次接続する第4短絡バスとが形成されて
    いることを特徴とする封印シール。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7において、前記
    第1短絡パターン又は第1短絡バス若しくは第3短絡バ
    スにはそれぞれ第2短絡パターン又は第2短絡バス若し
    くは第4短絡バスに向けて突設された第1電極が形成さ
    れると共に、上記第2短絡パターン又は第2短絡バス若
    しくは第4短絡バスにはそれぞれ第1短絡パターン又は
    第1短絡バス若しくは第3短絡バスに向けて突設された
    第2電極が形成されており、上記第1電極と第2電極と
    は狭小な間隙を介して対置されていることを特徴とする
    封印シール。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれか1項に
    おいて、前記封印シールは左右対称形の形状を有すると
    共にフレキシブルプリント配線板の左右両端には左右を
    入れ替えた場合にも全く同一の空間的配置となる外部接
    続用の端子が設けられており、かつ同じ位置関係になる
    2つの端子間の回路接続は左右を入れ替えても全く同一
    となることを特徴とする封印シール。
  10. 【請求項10】 単一または複数個の請求項6から請求
    項9のいずれか1項に記載の封印シールと、上記封印シ
    ールの第1、第2短絡パターンまたは第1〜第4短絡バ
    スに接続され、上記短絡パターンまたは短絡バスの断路
    を検知すると共に上記短絡パターン間または短絡バス間
    に生じた短絡を検知する検出部とを有することを特徴と
    する封印シールの異常監視装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、各封印シールの
    第1、第2又は第1〜第4の対応する番号の各短絡パタ
    ーン又は短絡バスを直列に接続すると共に短絡バスの直
    列接続体については第1短絡バスの直列接続体の一端と
    第3短絡バスの直列接続体の一端との間並びに第2短絡
    バスの直列接続体の一端と第4短絡バスの直列接続体の
    一端との間を接続して短絡パターン又は短絡バスを直列
    に接続してなる2つの短絡ラインを形成し、 前記検出部は、上記第1短絡ライン及び第2短絡ライン
    の端部に接続され、第1又は第2短絡ラインに生じた断
    路及び第1、第2短絡ライン間に生じた短絡を検知する
    ことを特徴とする封印シールの異常監視装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、前記検出部は、
    全ての封印シールの第1、第2短絡パターンまたは第1
    〜第4短絡バスとそれぞれ別個に直接接続されており、
    封印シールにおいて発生した短絡パターン若しくは短絡
    バスの断路または短絡パターン間若しくは短絡バス間の
    短絡を各封印シール毎に別個に検知することを特徴とす
    る封印シールの異常監視装置。
  13. 【請求項13】 請求項11において、前記検出部は、
    上記第1短絡ラインの一端と第2短絡ラインの一端との
    間に接続された容量素子と、指令に応動して作動し上記
    第1短絡ラインの他端と第2短絡ラインの他端との間に
    所定の電圧を印加する電圧発生手段と、上記容量素子の
    端子電圧に応動し二値信号を発する判定回路と、指令に
    応動して作動し上記容量素子の電荷を放電する放電用ス
    イッチング回路と、上記電圧発生手段と判定回路と放電
    用スイッチング回路とを制御する制御部とを有してお
    り、上記制御部は、始めに上記放電用スイッチング回路
    を作動させて上記容量素子の電荷を放電させ、次いで上
    記電圧発生手段を作動させて所定の電圧を印加し、続い
    て上記判定回路を作動させその二値出力を読みとること
    を特徴とする封印シールの異常監視装置。
  14. 【請求項14】 請求項12において、請求項7記載の
    ように第1〜第4短絡バスを有するタイプの封印シール
    の場合には第1短絡バスの一端と第3短絡バスの一端と
    の間及び第2短絡バスの一端と第4短絡バスの一端との
    間を接続してそれぞれ第1バス連結体及び第2バス連結
    体を形成し、 前記検出部は、各封止シールにおける第1短絡パターン
    若しくは第1バス連結体の一端と第2短絡パターン若し
    くは第2バス連結体の一端との間に接続された容量素子
    と、指令に応動して作動し上記第1短絡パターン若しく
    は第1バス連結体の他端と第2短絡パターン若しくは第
    2バス連結体の他端との間に所定の電圧を印加する電圧
    発生手段と、上記容量素子の端子電圧に応動し二値信号
    を発する判定回路と、指令に応動して作動し上記容量素
    子の電荷を放電する放電用スイッチング回路と、上記電
    圧発生手段と判定回路と放電用スイッチング回路とを制
    御する制御部とを有しており、上記制御部は、上記放電
    用スイッチング回路を作動させて上記容量素子の電荷を
    放電させ、次いで上記電圧発生手段を作動させて所定の
    電圧を印加し、続いて上記判定回路を作動させその二値
    出力を読みとることを特徴とする封印シールの異常監視
    装置。
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