JP3351946B2 - 受光位置検出回路及びこれを用いた距離検出装置 - Google Patents

受光位置検出回路及びこれを用いた距離検出装置

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JP3351946B2 JP01426196A JP1426196A JP3351946B2 JP 3351946 B2 JP3351946 B2 JP 3351946B2 JP 01426196 A JP01426196 A JP 01426196A JP 1426196 A JP1426196 A JP 1426196A JP 3351946 B2 JP3351946 B2 JP 3351946B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受光部における受
光位置を検出する回路であり、例えば、カメラのオート
フォーカス用の距離検出装置に利用される受光位置検出
回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カメラのオートフォーカス機
能等に利用される距離検出装置において、ディスクリー
ト部品であるPSD(Position Sensitive light Detec
tor)が用いられている。
【0003】図7は、このPSD50を用いた距離検出
装置の一部の概略構成を示している。PSD50は、半
導体基板に形成されたpn接合を利用して受光した光を
光電流に変換する半導体素子であり、PSD50の両端
には図示しない光電流取り出し用の電極が形成されてい
る。この電極間には、半導体のp層またはn層より構成
された所定の抵抗値を有する内部抵抗が存在しており、
PSD50で発生した光電流は、その発生位置に応じて
内部抵抗によって分流され、両端の電極から取り出され
る。各電極から取り出される光電流は、その発生位置か
ら各電極までの距離に反比例しており、各電極にその入
力端子が接続されたアンプ52、54は、各電極から取
り出した光電流と基準電圧Vref とを比較して所定の検
出信号を発生する。アンプ52、54の出力端子は、そ
れぞれアンプ56の各入力端子に接続されており、アン
プ56は、アンプ52、54からの出力信号を比較して
所定の検出信号を発生し、図示しない演算部がこの検出
信号に基づいてPSD50における受光位置を求める。
【0004】例えば、カメラ等の距離検出装置では、図
示しない発光部から被写体等の目標物に光を照射し、目
標物からの反射光がPSD50に入射した位置を検出
し、この受光位置に基づいてカメラから目標物までの距
離を求める。さらに、検出した距離に応じてカメラのレ
ンズ位置を移動させて、カメラのピント合わせが行われ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PSD
50にて、受光によって発生する光電流は、極めて微少
(例えば、nA程度)であるため、外来ノイズの影響を
受け易いという問題がある。特に、PSD50がディス
クリート部品として構成されているため、PSD50の
両端からアンプ52、54までの配線経路で外来ノイズ
が重畳されてしまう可能性が高かった。このようなノイ
ズの影響を低減するために、アンプ52、54のゲイン
を大きくする方法も考えられるが、これではゲインの増
大に伴ってノイズレベルも上昇してしまいS/N比を向
上することはできない。
【0006】また、PSD50及び各アンプ52、54
を例えばIC化して、配線経路を短くする方法も考えら
れるが、この場合、PSD50の内部抵抗の製造が、ト
ランジスタ等の他の半導体素子製造プロセス(特に、不
純物濃度)の制約を受け、微少な光電流を検出するのに
必要な任意の抵抗値を有する内部抵抗を容易に形成する
ことができず現実的でなかった。
【0007】そこで、従来よりPSD50を用いた受光
位置検出回路では、PSD50からアンプ52、54の
配線経路長をなるべく短くし、かつ、この配線を別途シ
ールドすることにより、ノイズの影響を少なくして必要
な受光位置検出精度を維持していた。このため、装置設
計の自由度が制限され、また組立コスト等が高い等の問
題があった。
【0008】また、距離検出距離の精度を向上するため
に、受光位置検出動作を多数回繰り返し、得られた受光
位置または求めた目標物までの距離に対して平均化処理
を行っていた。このため距離検出に長時間を要するとい
う問題があった。
【0009】上記課題を解決するために、本発明の受光
位置検出回路及び距離検出装置は、外来ノイズの影響を
防止して、短時間で精度よく受光位置または距離を検出
することを可能とする受光位置検出回路及び距離検出装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の受光位置検出回路は、以下のような特徴を有
する。
【0011】まず、それぞれが光を検知して光電流を発
生する複数の光検知素子が並列配置された受光部と、直
列接続された複数の抵抗であって、各抵抗に前記光検知
素子が対応して接続され、前記光検知素子からの光電流
をその発生位置に応じて分流するための抵抗群と、前記
抵抗群の両端にそれぞれ接続され、前記抵抗群を介して
供給される光電流に応じてそれぞれ検出信号を発生する
第1及び第2電流検出手段と、を有し、前記電流検出手
段が発生する電流検出信号に基づいて前記受光部の受光
位置を検出すべく前記受光部と前記抵抗群と前記第1お
よび第2電流検出手段が同一の半導体基板内に形成され
ているとともに、前記半導体基板には、前記抵抗群と前
記第1および第2電流検出手段を覆う金属製の遮光層が
設けられ、この遮光層は電源またはグランドに接続さ
れ、前記抵抗群と前記第1および第2電流検出手段のシ
ールドとして機能することを特徴とする
【0012】このように、本発明では、並列配置された
複数の光検知素子が受光して発生する光電流がその発生
位置に応じて、別途設けた抵抗群により分流される。こ
の抵抗群を構成する直列接続抵抗の各抵抗値は、光検知
素子の製造プロセスには特に制約されず、任意の値に設
定することができる。よって、受光位置検出回路の各構
成を同一基板に形成してワンチップ化することにより
受光部から電流検出手段までの配線距離をきわめて短く
でき、かつこの配線経路を電気的にシールドすることが
容易となり、光電流の検出精度、すなわち受光位置検出
精度が格段に上昇する。そして、記抵抗群と前記第1お
よび第2電流検出手段を覆う金属製の遮光層が設け
、この遮光層を電源またはグランドに接続すること
で、前記抵抗群と前記第1および第2電流検出手段を効
果的にシールドすることができる。
【0013】さらに、本発明では、前記抵抗群の中間部
分の抵抗に第3電流検出手段を接続し、この第3電流検
出手段により受光部を複数の受光区間に分割することと
した。
【0014】また、この第3電流検出手段によって分割
される受光区間の長さが不均一となるようにすることに
より、長さの短い受光区間での受光位置検出精度を他の
区間に対して選択的に高くすることができる。
【0015】本発明では、さらに、この第3電流検出手
段の検出動作またはその動作停止がスイッチによって任
意に切り替え可能であることを特徴とする。このよう
に、スイッチによって、第3電流検出手段の動作を切り
替えることにより、受光部の受光区間への分割が選択的
に行われる。
【0016】なお、前記抵抗群の各抵抗は、半導体基板
に形成された不純物の拡散抵抗であることを特徴とす
る。このため、各抵抗間でその抵抗値の比にばらつきが
なく、かつその抵抗値を任意に設定することが容易とな
る。
【0017】次に、本発明の上記受光位置検出回路を用
いた受光位置検出方法にあっては、まず、前記スイッチ
によって前記第3電流検出手段を動作停止状態として、
前記第1及び第2電流検出手段からの検出信号に基づい
て前記受光部における受光領域を判定する。次に、前記
スイッチによって前記第3電流検出手段を動作状態と
し、前記受光部を複数の受光区間に分割し、前記受光領
域の属する受光区間の両端に位置する第3電流検出手段
と前記第1または第2電流検出手段のいずれかよりそれ
ぞれ得られた検出信号に基づいて前記受光位置を求め
る。
【0018】さらに、上記受光位置検出回路を用いた距
離検出装置にあっては、前記受光部と所定の光学的位置
関係で配置されて目標物に向けて光を出射する発光部
と、前記発光部から目標物を経て戻る光を集光して前記
受光部に導く集光手段と、前記発光部から前記目標物ま
での距離演算を行う演算部と、を有し、前記受光部上の
所定の基準位置と受光位置との距離と、前記発光部と前
記集光手段との光学的距離と、を利用して前記発光部か
ら前記目標位置までの距離を検出することを特徴とす
る。位置検出精度のきわめて高い受光位置検出回路を利
用して目標物までの距離を求めれば、検出された距離の
信頼性が高くなり、また、受光位置の検出が短時間で行
われるため、距離検出時間が大幅に短縮化される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
形態について説明する。なお、以下説明する図面におい
て、互いに対応する部分には同一符号を付す。
【0020】[受光位置検出回路の構成]図1は、本発
明の実施形態に係る受光位置検出回路の構成を示してい
る。図において、受光部10は、短冊形の複数のフォト
ダイオード(PD)10−1〜10−nを所定間隔で並
列配置して構成されている。なお、PSDに代えてこの
受光部10を用いる場合、複数のフォトダイオード10
−1〜10−nより構成される受光部10の総受光面積
は、PSDの受光面積と同程度に設定される。
【0021】抵抗群RRは、直列接続された複数の抵抗
RR1〜RRn−1により構成され、各抵抗RR1〜R
Rn−1には、フォトダイオード10−1〜10−nが
対応して接続されている。
【0022】抵抗群RRの両端には第1及び第2電流検
出アンプ12、16の一方の入力端子が対応して接続さ
れている。なお、このアンプ12、16は受光部10か
らの微少な光電流を電圧信号に変換して光電流を検出す
る電流電圧変換回路である。また、抵抗群RRの中間部
分に位置する所定の抵抗には第3電流検出アンプ14の
一方の入力端子が接続されている。この第3電流検出ア
ンプ14は、抵抗群RRを複数区間に分割、すなわち受
光部10を複数の受光区間に分割すると共に、他のアン
プ12、16と同様、各受光区間で発生する光電流を電
圧信号に変換している。また、第3電流検出アンプ14
には、例えばNPN型のトランジスタQ1より構成され
るスイッチ18が接続されている。
【0023】スイッチ18は、スイッチ端子TSWに後述
のマイクロコンピュータ等の制御部から所定の制御信号
に応じ、例えば第3電流検出アンプ14の一方の入力端
子と抵抗群RRとを選択的に接続・遮断し、これにより
第3電流検出アンプ14の電流検出動作が制御されてい
る。
【0024】なお、各アンプ12、14、16の一方の
入力端子と出力端子VOUT1〜VOUT3との間には、それぞ
れ抵抗及びコンデンサが並列に接続されており、各アン
プ12、14、16の他方の入力端子には、共通の基準
電源(Vref )が接続されている。さらに、各アンプ1
2、14、16は、共通の電源(VCC)とグランド
(GND)との間に設けられて動作している。
【0025】ここで、複数のフォトダイオード10−1
〜10−nのいずれかが受光して光電流を発生すると、
その発生位置に応じて発生した光電流が上記抵抗群RR
によって分流される。各電流検出アンプ12、14、1
6は、その一方の入力端子に受光部10からの光電流が
供給されると、これと各アンプ12、14、16の他方
の入力端子に供給される基準電圧Vref とを比較し、光
電流に応じた所定の検出信号を発生し、これが各出力端
子VOUT1〜VOUT3より出力される。
【0026】図2は、図1の受光位置検出回路の断面概
略を示している。図2に示すように、受光位置検出回路
を構成する受光部10と、抵抗群RR及び電流検出アン
プ12、14、16等より構成される回路部20は、共
に同一の半導体基板22内に形成されている。
【0027】各フォトダイオード10−1〜10−n
は、半導体基板内のpn接合によって構成され、一方、
抵抗群RRは、同一基板に形成された不純物の拡散抵抗
などによって構成されている。抵抗群RRの各抵抗RR
1〜n−1の抵抗値は、半導体基板における拡散抵抗の
面積を変更することにより任意に設定できる。また、各
抵抗RR1〜n−1は、同一工程で、かつ基板の同一領
域部分に形成されるため、各抵抗1〜n−1での抵抗値
のばらつきが極めて小さく抑えられている。
【0028】基板22上の全面にはSiO2 層21が形
成され、このSiO2 層21の受光部10の領域上には
開口部27が形成され、一方の回路部20の領域上に
は、回路部20の金属配線層23、24が、その間を層
間絶縁層で隔てられて形成されている。さらに、配線層
24の上層には、層間絶縁層を介して回路部20の形成
領域を覆うように遮光層26が形成されており、この遮
光層26によって、回路部20の形成領域は遮光され、
外部からの光は受光部10のみに照射される。また、こ
の遮光層26は、金属材料で形成されており、電源(V
CC)またはグランド(GND)に接続されて外来ノイ
ズのシールド層としても機能している。なお、遮光層2
6上には、更に保護層としてジャケット層25が形成さ
れている。
【0029】[距離検出装置の構成]図3は、図1に示
す光検出回路を距離検出装置に利用したカメラの構成例
を示している。赤外光を発生する発光部31と、受光部
10とは、オートフォーカス(AF)部30の一部をな
し、この発光部31と受光部10は、発光部31からの
赤外光が被写体40で反射されて受光部10に入射する
よう互いに所定の光学的位置関係で配置されている。
【0030】発光部31からの光が受光部10の所定位
置に入射すると、受光したフォトダイオードからの光電
流は、その位置に応じて抵抗群RRで分流され電流検出
アンプ12、14、16で検出される。電流検出アンプ
12、14、16は、受光部10からの光電流に基づい
た検出信号をマイクロコンピュータ34を出力する。そ
して、マイクロコンピュータ34は、この電流検出アン
プ12、14、16から得られた検出結果に基づいて、
受光位置、すなわち受光したフォトダイオード10−1
〜10−nの位置を判断し、その位置に基づき後述する
方法を用いてカメラから被写体40までの距離を演算す
る。さらに、求められた距離に応じ、モータドライバ3
6に所定の駆動信号を供給する。
【0031】モータドライバ36はこの駆動信号に応じ
てレンズ用モータ38を駆動し、これによりレンズの位
置が変更され、カメラのピントがカメラと被写体との距
離に応じて調整される。なお図中メモリ32は、マイク
ロコンピュータ34での演算内容やその結果等が記憶さ
れている。
【0032】[受光位置検出方法]本実施形態における
受光部10での受光位置の検出方法の一例をさらに図4
をを用いて以下に説明する。なお、図4は図1の電流検
出アンプ12、16、14にて、検出される光電流と、
受光部10での受光位置との関係を示している。
【0033】第3電流検出アンプ14を使用せず、アン
プ12、16によって光電流を検出した場合、図4
(b)に示すように各アンプ12、16で検出される光
電流は、各アンプ12、16と受光位置との距離に逆比
例または反比例して、受光部10の受光位置が各アンプ
12、16から離れるほど小さくなる。例えば、受光部
10での受光位置が図中の[β]である場合には、アン
プ16で検出される光電流は、アンプ12で検出される
光電流よりも距離が近い分だけ大きくなる。
【0034】よって、受光位置演算部、例えば図3のマ
イクロコンピュータ34は、アンプ12、16より光電
流に応じた検出信号が供給されると、この検出信号に基
づいて受光部10での受光位置を求めることができる。
【0035】本実施形態では、さらに受光位置の検出精
度を高めるため、既に説明したように図1の抵抗群RR
の中間部分に第3電流検出アンプ14を接続している。
図4(a)に示すように、このアンプ14を図1のスイ
ッチ18の制御によって抵抗群RRの中央部の抵抗に接
続した場合には、中央のアンプ14によって抵抗群、即
ち対応する受光部10が2つの区間A、Bに分割され、
各アンプ12、14、16で検出される光電流は、図4
(c)のようになる。なお、図4(c)において、点線
はアンプ14で検出される光電流、実線はアンプ12で
検出される光電流、一点鎖線はアンプ16で検出される
光電流を示している。そして、図4(c)に示されるよ
うに、アンプ12、14が区間Aで発生する光電流を検
出し、アンプ14、16が区間Bで発生する光電流を検
出する。このように複数のアンプ、すなわち第3電流検
出アンプ14を設けて受光領域を複数の区間に分割すれ
ば、例えば、区間A、Bの長さがほぼ等しい場合には、
各アンプ12、16が検出する区間長が約半分となり、
受光部10における受光位置の変化に対する各アンプ1
2、16での検出精度が、図4(b)の場合に比較して
約2倍程度となる。従って、受光検出精度をより高くす
ることが可能となる。
【0036】また、図4(d)は、第3電流検出アンプ
14の他の配置例を示している。図4(d)では、アン
プ14によって受光部10は不均等な長さの受光区間
A’、B’に分割されている。この受光区間A’、B’
の内、短い区間(図ではB’)は、図4(e)に示すよ
うに他方の区間よりもアンプの光電流検出精度が高く、
この区間における位置検出精度は高い。従って、受光部
10においてより高い位置検出精度が要求される領域が
ある場合には、その領域をより短い区間とすることによ
り検出精度の要求に対応することができる。
【0037】例えば、カメラにおけるオートフォーカス
では、遠距離にある被写体40に対するピント合わせよ
りも、近距離にある被写体40に対するピント合わせの
精度のほうが高いことが要求される。そして、後述する
ようにカメラの近距離に位置する被写体40から得られ
る光は、受光部10の所定区間内に入射される。そこ
で、近距離の被写体40からの光が入射する領域の区間
長が短くなるようにアンプ14を配置する。このように
すれば、近距離の被写体40からの光の受光位置は、間
隔の狭い区間内で検出されることとなり、位置検出感度
を近距離側で特に高くすることができる。
【0038】また、カメラのズーム化が進み、高倍率の
撮影レンズを使用すると、遠距離にある被写体40に対
してもピント合わせの精度が要求される。遠距離にある
被写体40からの反射光電流は距離の2乗分の1に比例
して受光光電流は小さくなる。そのため、遠距離にある
被写体40に対する受光検出精度を高くすることが必要
になる。そして、後述するようにカメラの遠距離に位置
する被写体40から得られる光は、受光部10の所定区
間内に入射される。そこで、遠距離の被写体40からの
光が入射する領域の区間長が短くなるようにアンプ14
を配置する。このようにすれば、遠距離の被写体40か
らの光の受光位置は、間隔の狭い区間内で検出されるこ
ととなり、位置検出感度を遠距離側で高くすることがで
きる。
【0039】なお、図4では第3電流検出アンプとして
アンプ14の1つを設けた例を示しているが、第3電流
検出アンプは1つには限られず、要求される位置検出精
度に基づいて複数設けてもよい。
【0040】次に、図4に示すように第1、第2及び第
3電流検出アンプ12、16、14を用いた受光位置検
出手順について、さらに図5を用いて説明する。
【0041】まず、図3のマイクロコンピュータ34か
らの制御信号に基づいて発光部31がパルス状に赤外光
IRED を発生する(図5(a)参照)。受光部10は、
この発光部31からの光が被写体40で反射されて戻る
光を受光する。また、この時、図5(b)に示すよう
に、スイッチ18であるトランジスタQ1は、そのベー
スには、例えばマイクロコンピュータ34からの「Lレ
ベル」の制御信号が供給されてオフ制御され、第3電流
検出アンプ14は抵抗群RRから切り離されて動作停止
状態となる。このため、アンプ14からの出力はなく
(図5(e)参照)、抵抗群RRの両端の第1及び第2
電流検出アンプ12、16が、発生した光電流を図4
(b)に示すような特性で検出する。
【0042】受光部10での受光位置が、例えば図4
(a)の[β]であったとすると、図5(c),(d)
に示されるようにアンプ16で検出される光電流のほう
がアンプ12で検出される光電流よりも大きくなる。よ
って、アンプ16の検出出力がアンプ12の検出出力よ
りも大きくなる。マイクロコンピュータ34はこの検出
出力を比較し、受光部10での受光位置がアンプ16寄
りである、即ち受光領域が区間Bに存在すると判断す
る。
【0043】次に、マイクロコンピュータ34は、図5
(b)に示すように、発光部31における1回目の赤外
光IRED 発生から2回目の赤外光IRED 発生までの間
に、所定のタイミングで、例えば「Hレベル」の制御信
号をスイッチ18に供給し、スイッチ18をオン制御す
る。これにより、アンプ14は抵抗群RRに接続されて
動作状態となり、受光部10は複数の受光区間A,Bま
たはA’,B’に分割される。
【0044】また、マイクロコンピュータ34の制御に
より次の所定のタイミングで再び発光部31が赤外光I
RED を発生する。この光に対する受光部10での受光結
果については、マイクロコンピュータ34は、区間Bま
たはB’に係るアンプ16からの検出信号とアンプ14
からの検出信号とを参照し、区間BまたはB’内におい
て受光したフォトダイオードの位置を検出する。
【0045】このように、まず最初に抵抗群RR両端の
アンプ12、16からの出力結果に基づき、受光部10
での受光領域が受光区間A、Bまたは受光区間A’、
B’のいずれに存在するか判定する。次に、アンプ14
を動作させ、上記判定結果に基づいて判定した区間の両
端のアンプ14とアンプ12、16のいずれか一方から
の検出出力を判断し、その区間内で受光したフォトダイ
オードの位置を検出する。以上のように、受光領域の区
間を特定してからその区間内で受光位置の検出を行うた
め、検出精度が向上するとともに、最低限の検出回数で
受光位置の検出が可能となり、受光位置検出に要する検
出時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0046】なお、図5ではIRED の信号発生をスイッ
チ18のOFF時1回、ON時1回づつの例を示してい
るが、IRED 発生信号は1回づつには限られず、要求さ
れる位置検出精度に基づいて複数回発生させて平均化
し、より精度を高めても良い。 [距離検出方法]図6は、目標物までの距離を求めるた
めに用いられる三角測距の原理を示している。図6に示
すように、発光部31からの光は投光用レンズ44を介
して被写体40に到達し、この被写体40で反射された
光が集光用レンズ46によって集光され、受光部10の
所定位置に照射される。
【0047】投光用レンズ44から被写体40までの距
離をl(l1 ,l2 )とすると、例えば、距離l1 で反
射された光は、発光部10においてその基準位置から距
離x1 だけ離れた位置に入射する。また、距離l2 の位
置にあるときは、光は受光部10において、基準位置か
ら距離x2 離れた位置に入射する。
【0048】ここで、投光用レンズ44の光軸と集光用
レンズ46の光軸との距離をD、集光用レンズ46と受
光部10との距離をfとすると、受光部10での距離x
1 ,x2 と、被写体40までの距離l1 ,l2 とは、次
式のような関係となる。
【0049】
【数1】 x1 =D×f/l1 ・・・・(1)
【数2】 x2 =D×f/l2 ・・・・(2) 従って、上述のような方法によって受光部10に於ける
受光位置を検出し、その位置に基づいて上式を演算する
ことによって、カメラから被写体40までの距離lを精
度よくかつ短時間で検出することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、複数の光検知素子を抵抗群にそれぞれ接続し、この
抵抗群によって光検知素子が受光して発生する光電流を
分流させる。この抵抗群は、受光素子と同一の基板内に
例えば拡散抵抗などを利用して作り込むことができ、ま
たその抵抗値は自由に設定することができる。さらに各
抵抗の抵抗値の比をほぼ同一とすることも容易となる。
【0051】従って、本発明の受光位置検出回路は、ワ
ンチップ上に受光位置検出に必要な構成を形成すること
、受光部から電流検出手段までの配線距離を短くでき
ると共に容易に電流検出手段等の回路部をシールドでき
る。このため、外来ノイズ等の影響をなくし、位置検出
精度を格段に向上させることが可能となる。
【0052】また、第3電流検出手段による受光部の受
光区間の分割を所望の配分とすることにより、受光部内
での受光位置検出精度を要求に応じて選択的に高くする
ことができる。従って、例えば、この受光位置検出回路
を距離検出装置に応用した場合には、目標物までの特定
の距離を選択的に精度よく検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の受光位置検出回路の構成を示す
図である。
【図2】 図1の受光位置検出回路の概略断面図であ
る。
【図3】 本実施形態の受光位置検出回路を利用したカ
メラの構成を示す図である。
【図4】 図1の受光部10の受光位置を検出するため
の方法を示す図である。
【図5】 本実施形態の受光位置検出回路の駆動方法を
示す図である。
【図6】 三角形測距の原理を示す図である。
【図7】 従来のPSDを利用した距離センサの構成を
示す図である。
【符号の説明】
10 受光部、12 第1電流検出アンプ、14 第3
電流検出アンプ、16第2電流検出アンプ、20 回路
部、30 AF部、31 発光部、32 メモリ、34
マイクロコンピュータ、36 モータドライバ、38
レンズ用モータ、40 被写体、44 投光用レン
ズ、46 集光用レンズ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 顕 千葉県四街道市鹿渡934−13番地 株式 会社精工舎 千葉事業所内 (56)参考文献 特開 平6−112523(JP,A) 特開 平5−5837(JP,A) 特公 平6−44616(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 3/06 H01L 27/146

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが光を検知して光電流を発生す
    る複数の光検知素子が並列配置された受光部と、 直列接続された複数の抵抗であって、各抵抗に前記光検
    知素子が対応して接続され、前記光検知素子からの光電
    流をその発生位置に応じて分流するための抵抗群と、 前記抵抗群の両端にそれぞれ接続され、前記抵抗群を介
    して供給される光電流に応じてそれぞれ検出信号を発生
    する第1及び第2電流検出手段と、 を有し、 前記電流検出手段が発生する検出信号に基づいて前記受
    光部の受光位置を検出すべく前記受光部と前記抵抗群と
    前記第1および第2電流検出手段が同一の半導体基板内
    に形成されているとともに、 前記半導体基板には、前記抵抗群と前記第1および第2
    電流検出手段を覆う金属製の遮光層が設けられ、この遮
    光層は電源またはグランドに接続され、前記抵抗群と前
    記第1および第2電流検出手段のシールドとして機能す
    ることを特徴とする受光位置検出回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の受光位置検出回路にお
    いて、 さらに、前記抵抗群の中間部分の抵抗に接続され、前記
    受光部を複数の受光区間に分割する第3電流検出手段を
    有することを特徴とする受光位置検出回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の受光位置検出回路にお
    いて、 前記第3電流検出手段は、前記受光部を不均等な長さの
    複数の受光区間に分割することを特徴とする受光位置検
    出回路。
  4. 【請求項4】 請求項2または3の一方に記載の受光位
    置検出回路において、 さらに、前記第3電流検出手段の検出動作またはその動
    作停止を任意に切り替えるスイッチを有することを特徴
    とする受光位置検出回路。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の受
    光位置検出回路において、 前記抵抗群の各抵抗は、半導体基板に形成された不純物
    の拡散抵抗によって構成されることを特徴とする受光位
    置検出回路。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の受光位置検出回路を用
    いた受光位置検出方法であって、 前記スイッチによって前記第3電流検出手段を動作停止
    状態として、前記第1及び第2電流検出手段からの検出
    信号に基づいて前記受光部における受光領域を判定する
    工程と、 前記スイッチによって前記第3電流検出手段を動作状態
    として、前記受光部を複数の受光区間に分割し、前記受
    光領域の属する前記受光区間の両端に位置する第3電流
    検出手段と、前記第1または第2電流検出手段のいずれ
    かよりそれぞれ得られた検出信号に基づいて前記受光部
    の受光位置を求める工程と、 を有することを特徴とする受光位置検出方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項のいずれか一つに記
    載の受光位置検出回路を用いた距離検出装置であって、 更に、前記受光部と所定の光学的位置関係で配置され、
    目標物に向けて光を出射する発光部と、前記発光部から
    目標物を経て戻る光を集光して前記受光部に導く集光手
    段と、前記発光部から前記目標物までの距離演算を行う
    演算部と、を有し、 前記受光部上の所定の基準位置から受光位置までの距離
    と、前記発光部と前記集光手段との光学的距離と、を利
    用して前記発光部から前記目標物までの距離を検出する
    ことを特徴とする距離検出装置。
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