JP3351059B2 - 回転速度検出装置 - Google Patents

回転速度検出装置

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JP3351059B2 JP27966393A JP27966393A JP3351059B2 JP 3351059 B2 JP3351059 B2 JP 3351059B2 JP 27966393 A JP27966393 A JP 27966393A JP 27966393 A JP27966393 A JP 27966393A JP 3351059 B2 JP3351059 B2 JP 3351059B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転体の回転速度を検出
する回転速度装置に関し、例えば車両における内燃機関
の回転速度や、インプットシャフトの回転速度等の検出
に用いられる。
【0002】
【従来の技術】従来このような分野の技術として特開平
3−197870号公報に記載のものがある。これに記
載の回転速度検出装置は、マイクロコンピュータに回転
速度演算より上位の割り込み処理が発生した場合に確実
に正確な回転速度を演算するために、1/2分周したパ
ルス信号の立ち上がり及び立ち下がりのエッジ時刻(別
々に保持されている)からエッジ発生時の割り込みタイ
ミングでパルスの時間間隔を演算するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の技術では車速演算より上位の割り込み処理が発生し
ても誤ったパルス時間間隔(回転速度)を演算すること
はないものの、この上位割り込みにより実行されなかっ
た車速演算にて設定されるパルス時間間隔を求めること
ができず、パルス時間間隔に抜けが生じていた。ところ
で、一般に回転速度検出装置は車速演算を過去の複数分
のパルスの時間間隔の平均から求めている。従って、上
位割り込みによりパルス時間間隔に抜けが生じた場合に
は正確に回転速度を求めることはできなかった。特に、
スロットル全開での1→2アップシフト時はエンジン回
転数(NE)、インプットシャフト回転数(NC0)が
高回転となるので割り込み負荷が高くなるが、変速中の
NC0の変化量(ΔNC0)を基に変速中の制御を実行
しているためNC0は常に正確な値を必要とする。この
ため、パルス時間間隔に抜けがあると、インプットシャ
フト回転数(NC0)が正確に求めることができず、変
速制御に不具合を招く虞があった。
【0004】したがって、本発明は上記問題に鑑み、よ
り正確な回転速度を検出できる回転速度検出装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、回転体の所定回転各ごとにパルス信号
を発生するセンサを有し、このパルス信号の発生間隔に
基づいて回転体の回転速度を演算するにあたり、上位割
り込みを優先させてから前記回転速度演算処理を実行す
る回転速度検出装置において、センサに接続された複数
の記憶手段が設けられ、この複数の記憶手段は、上位割
り込みに関係なく、連続する複数の前記発生間隔のデー
タをパルス信号の発生タイミング毎に交番的に記憶更新
し、指定手段はこの複数の記憶手段のうち、前記回転速
度の演算に未だ使用されていない最も新しい発生間隔デ
ータが記憶されている記憶手段を指定し、演算実行手段
はこの指定手段にて指定された記憶手段に記憶されてい
る発生間隔データに従って前記回転速度演算処理を実行
する。
【0006】
【作用】本発明の回転速度検出装置によれば、上位割り
込みに関係なく、連続する複数の前記発生間隔のデータ
がパルス信号の発生タイミング毎に交番的に記憶更新さ
れ、この複数の記憶手段のうち、前記回転速度の演算に
未だ使用されていない最も新しい発生間隔データが記憶
されている記憶手段が指定され、この指定手段にて指定
された記憶手段に記憶されている発生間隔データに従っ
て前記回転速度の演算処理が実行されることにより、従
来のようにパルス時間間隔抜けが無くなり、回転速度が
急激に変化する場合にも正確な回転速度を得ることがで
きる。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本発明の実施例に係る回転速度検出装
置の構成を示すブロック図である。本図に示すように、
本実施例は内燃機関の制御及びトランスミッション制御
が一体となった装置に適用される。
【0008】この実施例ではインプットシャフトの所定
回転角ごとにマグネットピックアップ(MPU)10か
らパルス信号を発生させ、このパルス信号の間隔を測定
することによりインプットシャフトの回転速度を演算す
る。マグネットピックアップ(MPU)10からの検出
信号Aは波形整形回路20に入力され、パルス信号Bに
波形整形されて出力される。波形整形回路20からのパ
ルス信号Bは、1/2分周回路30に入力され、パルス
信号Bの立ち下がりエッジに同期して分周され、分周パ
ルス信号Cに分周されて出力される。1/2分周回路3
0からの分周パルス信号Cはマイクロコンピュータ40
のインプットキャプチャ入力端子(ICR)に入力され
る。
【0009】図2は図1のマイクロコンピュータの機能
を模式的に示したブロック図である。マイクロコンピュ
ータ40には、記憶手段をなす内部レジスタ41,42
が設けられ、内部レジスタ41,42には分周信号Cの
Hiレベル時間間隔およびLoレベル時間間隔が記憶さ
れる。具体的にはインプットキャプチャ機能により、内
部レジスタ42では分周信号Cの立ち上がりエッジのタ
イミングでLoレベル時間間隔をインプットキャプチャ
レジスタTL (ICRTL )にラッチと同時に内部レジ
スタフラグXICRL ←1とする。これにより内部レジ
スタフラグXICRL にはレジスタICRTL の取り込
み時に1が立つことになる。一方、分周パルス信号Cの
立ち下がりエッジのタイミングでHiレベル時間間隔を
インプットキャプチャレジスタTH (ICRTH )にラ
ッチと同時に内部レジスタフラグXICRH ←1とす
る。これにより内部レジスタフラグXICRH にはレジ
スタICRTH の取り込み時に1が立つことになる。そ
してレジスタICRTL の値を分周信号Cの立ち上がり
のたびに更新し、レジスタICRTH の値を分周信号C
の立ち下がりのたびに更新する。
【0010】なお、Hiレベル時間間隔、Loレベル時
間間隔は前述のインプットキャプチャ機能によりハード
的に求められるものであるが、その原理を述べると、H
iレベル時間間隔なら分周信号Cの立ち上がり時刻をイ
ンプットキャプチャ内のレジスタに記憶しておき、立ち
下がり時に、この時点での時刻と上記立ち上がり時刻と
の差を演算して求めるものである。そしてこのようにし
て求めたHiレベル時間間隔は前述の如く、内部レジス
タ41に記憶される。
【0011】また、マイクロコンピュータ40には、さ
らに演算実行手段43が設けられ、演算実行手段43で
は、内部レジスタ41,42にラッチされたHiレベル
時間間隔およびLoレベル時間間隔を用いて、後述する
処理に従い回転速度を演算する。更に、マイクロコンピ
ュータ40にはパルス時間間隔データを記憶するRAM
47が配設されている。本実施例では、指定手段42と
して内部レジスタフラグXCIRL 、XCIRH の機能
を用いて説明するが、この機能を用いないで、ソフト中
で立ち上がり、立ち下がりのどちらのエッジ処理をする
のかをフラグで記憶する方法もある。
【0012】次に、この実施例によるインプットシャフ
トの回転速度演算処理について説明する。図3はマイク
ロコンピュータ40により実行されるフローチャートで
あり、図4はインプット回転の演算処理を説明するタイ
ムチャートである。図3のフローチャートは1/2分周
回路30からの分周信号Cの立ち上がりエッジ及び立ち
下がりエッジによって割り込み処理される。本図におい
て、先ず、ステップ101では、RAM47(Random Ac
cess Memory)にすでに記憶されている連続するパルス時
間間隔のデータT01、T12、T23…、を更新する。これ
らのメモリは回転速度演算割り込みの度にメモリTi の
内容をメモリTi-1 に、メモリTi-1 の内容をメモリT
i-2 に、メモリTi-2 の内容をTi-3 に更新する。回転
体のパルス信号Bの時間間隔T01、T12、T23…、は前
述したとおり、CPUの内蔵レジスタにパルス信号Bの
発生タイミング毎に最新データとして予め格納されてい
る。
【0013】ステップ102では分周パルス信号Cのレ
ベル(ハイレベル(Hi)またはローレベル(Lo))
に応じて分岐する。ステップ103では、ステップ10
2において分周パルス信号CのレベルがHiであると判
定された場合、内部レジスタフラグXICRH のレベル
を確認し、内部レジスタフラグXICRH =0の時はス
テップ107に進み、このステップでメモリTi にレジ
スタICRTL にラッチされているパルス時間間隔を格
納する。ステップ108で内部レジスタフラグXICR
L ←0とする。
【0014】一方、ステップ103において内部レジス
タフラグXICRH =1の時は、前回のパルス時間間隔
である値が処理されずにレジスタICRTH に残ってい
るので、ステップ104に進んで、メモリTi にレジス
タICRTH にラッチされているHiレベル時間間隔を
格納する。ステップ105では、内部レジスタフラグX
ICRH ←0とする。
【0015】ステップ106では、再度パルス時間間隔
を更新する。そして改めてステップ107でメモリTi
にレジスタICRTL にラッチされている最新のパルス
時間間隔を格納し、ステップ108で内部レジスタフラ
グXICRL ←0とする。また、ステップ102におい
て、分周パルス信号CのレベルがLoであると判断した
時はステップ113に進み、今度は内部レジスタフラグ
XICRLを確認する。そして、内部レジスタフラグX
ICRL=1の時はステップ104〜106と同様に前
回のパルス時間間隔である値を読み込み、パルス時間間
隔を更新する。また、内部レジスタフラグXICRL=
0の時はステップ114から116の処理を実行せずス
テップ117に進み、メモリTiにレジスタICRTH
に格納されている値を格納し、ステップ118では内部
レジスタフラグXICRH←0とする。
【0016】ステップ120では、回転速度を示す回転
時間TCO(ここでは、過去4パルス分の時間とする)を
以下のように算出する。 TCO←Ti +Ti-1 +Ti-2 +Ti-3 このようにしてマイクロコンピュータ40はインプット
シャフトの回転速度を示す回転時間を演算する。
【0017】次に、図4によってマイクロコンピュータ
40によるインプット回転速度の演算処理を説明する。
図4において、A、B、Cはそれぞれセンサ信号、パル
ス信号、1/2分周信号を示す。D、Eはそれぞれ、レ
ジスタICRTH 及びICRTL の内容を、D’及び
E’は内部レジスタフラグXICRH 及びXICRL の
レベルを示す。Fは上位割り込みによる演算処理を示
し、Gは回転速度の演算処理(図3に図示)を示す。
【0018】なおこの実施例では、エンジン回転数やク
ランク角等に応じた内燃機関の制御等が上位割り込みと
して発生する。レジスタICRTH の内容は分周パルス
信号Cの立ち下がりエッジごとに更新され、レジスタI
CRTL の内容は分周パルス信号Cの立ち上がりエッジ
ごとに更新される。分周信号Cのt1 の立ち下がりエッ
ジでGに示す割り込み処理P1が行われ、メモリTi に
最新パルス時間間隔T01が更新され、t2 の立ち上がり
エッジで割り込み処理P2 が行われ、メモリTi に最新
パルス時間間隔T12が、メモリTi-1 にパルス時間間隔
T01が更新される。同様に、t3 の立ち下がりエッジで
メモリTi に最新パルス時間間隔T23が、メモリTi-1
にパルス時間間隔T12が、メモリTi-2 にパルス時間間
隔T01が更新される。t4 の立ち上がりエッジで上位割
り込みが発生しているため、このt4 の立ち上がりエッ
ジによる回転速度演算処理は上位割り込みが終了してか
ら、割り込み処理P4 として実行される。
【0019】ここで、処理P4 はt5 の立ち下がりエッ
ジの発生後に実行されるが、図4E’に示す如く、内部
レジスタフラグXICRL =1となっているために、前
述した図3のステップ113の処理でパルス抜けが発生
したことがわかり最新パルス時間間隔の更新と合わせて
抜けたパルス時間間隔(図4ではT34)も、以下のよう
に、メモリTi に最新パルス時間間隔T45が、メモリT
i-1 にパルス時間間隔T34が、メモリTi-2 にパルス時
間間隔T23、メモリTi-3 にパルス時間間隔T12が更新
される。すなわち、レジスタフラグXICRH 及びXI
CRL はHi時間間隔及びLo時間間隔が記憶されると
自動的に1が立ち、ソフトでその時間間隔を読み出した
時にソフト上で0とする。このため、演算処理をする
時、通常レジスタフラグXICRH 及びXICRL のど
ちらかのフラグだけが1であるべき所、両方のフラグが
1である時はパルス抜けが生じたということで両側の時
間間隔を読み出して処理できる。
【0020】従って、パルス抜けが発生しても次の割り
込み処理では正確な回転時間TCOを得ることができる。
これをもう少し詳細に以下に説明する。図5はインプッ
トシャフト回転数(NC0)等に及ぼす効果を説明する
図である。本図(a)の左図は正常の場合の1→2アッ
プシフト時のインプットシャフト回転数NC0の変化を
示し、本図(a)の右図は左図の拡大図であり、回転速
度は過去4パルス分から演算する場合の回転速度演算割
り込みを示す。本図(b)はパルスの抜けが起きたとき
のインプットシャフト回転数NC0の動きを従来と本発
明によるものとの比較で示す。本図(b)の左図は従来
の回転速度演算割り込みを示す図であり、従来は、過去
4パルス分の時間から速度を求める場合、パルス抜けか
ら4つ目の回転速度演算割り込みまで影響がある。これ
に対して本図(b)の右図の本実施例による回転速度演
算割り込みを示す図であり、本実施例では上位割り込み
によりパルス時間間隔の格納に抜けが生じても上位割り
込み処理終了後の回転速度演算処理で、パルス抜けが発
生したパルス時間間隔も格納し、このパルス時間間隔も
考慮して回転速度を求めている。よって、パルス抜けか
ら次の回転速度割り込みまでしか影響がなく回転速度の
精度が向上することになる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、上
位割り込み関係なく、連続する複数の前記発生間隔のデ
ータがパルス信号の発生タイミング毎に交番的に記憶更
新され、回転速度の演算に未だ使用されていない最も新
しい発生間隔データが記憶されている記憶手段が指定さ
れ、指定された記憶手段に記憶されている発生間隔デー
タに従って回転速度演算処理が実行されるので、従来の
ようにパルス時間間隔抜けが無くなり、回転速度が急激
に変化する場合にも正確な回転速度を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る回転速度検出装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】図1のマイクロコンピュータ40の機能を模式
的に示したブロック図である。
【図3】マイクロコンピュータ40により実行されるフ
ローチャートである。
【図4】インプット回転の演算処理を説明するタイムチ
ャートである。
【図5】インプットシャフト回転数(NC0)等に及ぼ
す効果を説明する図である。
【符号の説明】
10…センサ 20…波形整形回路 30…1/2分周回路 40…マイクロコンピュータ 41…複数の記憶手段 42…指定手段 43…演算実行手段 50…内燃機関の制御部 60…トランスミッション制御部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体の所定回転角ごとにパルス信号を
    発生するセンサを有し、このパルス信号の発生間隔に基
    づいて回転体の回転速度を演算するにあたり、上位割り
    込みを優先させてから前記回転速度の演算処理を実行す
    る回転速度検出装置において、 上位割り込みに関係なく、連続する複数の前記発生間隔
    のデータをパルス信号の発生タイミング毎に交番的に記
    憶更新する複数の記憶手段と、 前記複数の記憶手段のうち、前記回転速度の演算に未だ
    使用されていない最も新しい発生間隔データが記憶され
    ている記憶手段を指定する指定手段と、 前記指定手段にて指定された記憶手段に記憶されている
    発生間隔データに従って前記回転速度の演算処理を実行
    する演算実行手段とを備えたことを特徴とする回転速度
    検出装置。
JP27966393A 1993-11-09 1993-11-09 回転速度検出装置 Expired - Fee Related JP3351059B2 (ja)

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