JP3351005B2 - 電子楽器の鍵盤装置 - Google Patents
電子楽器の鍵盤装置Info
- Publication number
- JP3351005B2 JP3351005B2 JP07143193A JP7143193A JP3351005B2 JP 3351005 B2 JP3351005 B2 JP 3351005B2 JP 07143193 A JP07143193 A JP 07143193A JP 7143193 A JP7143193 A JP 7143193A JP 3351005 B2 JP3351005 B2 JP 3351005B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- key
- friction member
- keyboard
- electronic musical
- musical instrument
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electrophonic Musical Instruments (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は電子楽器の鍵盤装置に関
するものであり、特にアコースチックピアノに近いタッ
チを有する鍵盤装置を提供するものである。
するものであり、特にアコースチックピアノに近いタッ
チを有する鍵盤装置を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、電子楽器用鍵盤においてはタッチ
の良いものが求められる傾向にあり、特に電子ピアノに
おいてはアコースチックピアノにできるだけ近いタッチ
を実現する取り組みが行われているが、アコースチック
ピアノのもつヒステリシス特性（押鍵時に指先に感じる
荷重よりも戻鍵時に指先に感じる荷重の方がかなり小さ
い）を低コストで実現することは難しかった。
の良いものが求められる傾向にあり、特に電子ピアノに
おいてはアコースチックピアノにできるだけ近いタッチ
を実現する取り組みが行われているが、アコースチック
ピアノのもつヒステリシス特性（押鍵時に指先に感じる
荷重よりも戻鍵時に指先に感じる荷重の方がかなり小さ
い）を低コストで実現することは難しかった。
【０００３】以下図面を参照しながら上述した従来の電
子楽器の鍵盤装置について説明する。図５は従来の電子
楽器の鍵盤装置を示す概略断面図である。図５において
１は鍵盤シャーシ、２は鍵でありその後端部に形成した
溝２ａを鍵盤シャーシ１に係合させここを支点として上
下揺動自在に支持されている。３は圧縮コイルバネであ
り鍵盤シャーシ１と鍵２の間に設けられ鍵２を上方へ付
勢している。一方鍵２の先端付近には重り４が固着さ
れ、鍵２の先端において所定の動作力を得るとともに、
鍵２の動作時に慣性力を増加させるようにしてアコース
チックピアノに近いタッチを得るようにしている。５は
ゴムスイッチでありプリント配線基板６とともにスペー
サ７を介在してネジ８によって鍵盤シャーシ１に固定さ
れている。ゴムスイッチ５は押鍵により鍵２に形成され
たアクチュエータ部２ｂに押されて導通し、発音信号を
本体へ送ることができる。９は鍵ガイド部材であり鍵２
の並設方向の規制をしている。１０は鍵上限制動フェル
トであり鍵２を押鍵開始位置で停止させ、１１は鍵下限
制動フェルトであり鍵２を押鍵終了位置で停止させてい
る。
子楽器の鍵盤装置について説明する。図５は従来の電子
楽器の鍵盤装置を示す概略断面図である。図５において
１は鍵盤シャーシ、２は鍵でありその後端部に形成した
溝２ａを鍵盤シャーシ１に係合させここを支点として上
下揺動自在に支持されている。３は圧縮コイルバネであ
り鍵盤シャーシ１と鍵２の間に設けられ鍵２を上方へ付
勢している。一方鍵２の先端付近には重り４が固着さ
れ、鍵２の先端において所定の動作力を得るとともに、
鍵２の動作時に慣性力を増加させるようにしてアコース
チックピアノに近いタッチを得るようにしている。５は
ゴムスイッチでありプリント配線基板６とともにスペー
サ７を介在してネジ８によって鍵盤シャーシ１に固定さ
れている。ゴムスイッチ５は押鍵により鍵２に形成され
たアクチュエータ部２ｂに押されて導通し、発音信号を
本体へ送ることができる。９は鍵ガイド部材であり鍵２
の並設方向の規制をしている。１０は鍵上限制動フェル
トであり鍵２を押鍵開始位置で停止させ、１１は鍵下限
制動フェルトであり鍵２を押鍵終了位置で停止させてい
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成によってある程度のピアノ演奏に耐えられる
タッチは得られたものの、図６に示すように押鍵時の荷
重と戻鍵時の荷重の差＝Ａが非常に小さいため、図７に
示すアコースチックピアノのヒステリシス特性（押鍵時
の荷重と戻鍵時の荷重の差＝Ｂが非常に大きい）とはか
なり違うという欠点を有していた。
従来の構成によってある程度のピアノ演奏に耐えられる
タッチは得られたものの、図６に示すように押鍵時の荷
重と戻鍵時の荷重の差＝Ａが非常に小さいため、図７に
示すアコースチックピアノのヒステリシス特性（押鍵時
の荷重と戻鍵時の荷重の差＝Ｂが非常に大きい）とはか
なり違うという欠点を有していた。
【０００５】本発明は上記の従来の課題を解決するもの
で、比較的簡単な構成すなわち低コストでアコースチッ
クピアノのヒシテリシス特性に近いタッチを実現できる
電子楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
で、比較的簡単な構成すなわち低コストでアコースチッ
クピアノのヒシテリシス特性に近いタッチを実現できる
電子楽器の鍵盤装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の電子楽器の鍵盤装置は、鍵盤本体に上下揺動
自在に支持された複数の鍵と、鍵の下部に形成された突
出杆と、突出杆が嵌挿されるとともに粘性グリスを充填
するための窪みをもつフリクション部材を設け、フリク
ション部材が鍵並設方向に微動自在となるよう、フリク
ション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯によって一体的に構
成している。なお、薄肉弾性帯は略Ｓ字状に形成され、
鍵並設方向に変形容易となるよう構成している。
に本発明の電子楽器の鍵盤装置は、鍵盤本体に上下揺動
自在に支持された複数の鍵と、鍵の下部に形成された突
出杆と、突出杆が嵌挿されるとともに粘性グリスを充填
するための窪みをもつフリクション部材を設け、フリク
ション部材が鍵並設方向に微動自在となるよう、フリク
ション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯によって一体的に構
成している。なお、薄肉弾性帯は略Ｓ字状に形成され、
鍵並設方向に変形容易となるよう構成している。
【０００７】
【作用】この構成により押鍵時および戻鍵時において、
鍵の下部に形成された突出杆が粘性グリスを充填したフ
リクション部材に嵌挿されて上下運動をするため、摩擦
抵抗が増大して押鍵時の荷重を引き上げるとともに戻鍵
時の荷重を引き下げることになる。この結果として押鍵
時の荷重と戻鍵時の荷重の差が大きくなり、アコースチ
ックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを実現する
ことができる。また、鍵の下部に形成された突出杆とフ
リクション部材は摩擦抵抗の発生を容易にするために隙
間なく嵌挿されており、フリクション部材を鍵盤本体に
もし固定すれば鍵並設方向の寸法バラツキ（部品および
組立）によってこじれ現象を起こし円滑な鍵の動作が得
られないことになる。そこでこれらの寸法バラツキを吸
収するためにフリクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯
によってつなぎ、さらに薄肉弾性帯が容易に変形しやす
いように略Ｓ字状に形成することでフリクション部材を
鍵並設方向に微動自在とし、円滑な鍵の動作が得られる
ようにしている。
鍵の下部に形成された突出杆が粘性グリスを充填したフ
リクション部材に嵌挿されて上下運動をするため、摩擦
抵抗が増大して押鍵時の荷重を引き上げるとともに戻鍵
時の荷重を引き下げることになる。この結果として押鍵
時の荷重と戻鍵時の荷重の差が大きくなり、アコースチ
ックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを実現する
ことができる。また、鍵の下部に形成された突出杆とフ
リクション部材は摩擦抵抗の発生を容易にするために隙
間なく嵌挿されており、フリクション部材を鍵盤本体に
もし固定すれば鍵並設方向の寸法バラツキ（部品および
組立）によってこじれ現象を起こし円滑な鍵の動作が得
られないことになる。そこでこれらの寸法バラツキを吸
収するためにフリクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯
によってつなぎ、さらに薄肉弾性帯が容易に変形しやす
いように略Ｓ字状に形成することでフリクション部材を
鍵並設方向に微動自在とし、円滑な鍵の動作が得られる
ようにしている。
【０００８】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。
ながら説明する。
【０００９】図１は本発明の一実施例における電子楽器
の鍵盤装置の概略断面図である。２１は鍵盤シャーシ、
２２は鍵でありその後端部に形成した溝２２ａを鍵盤シ
ャーシ２１に係合させここを支点として上下揺動自在に
支持されている。２３は圧縮コイルバネであり鍵盤シャ
ーシ２１と鍵２２の間に設けられ鍵２２を上方へ付勢し
ている。一方鍵２２の先端付近には重り２４が固着さ
れ、鍵２２の先端において所定の動作力を得るととも
に、鍵２２の動作時に慣性力を増加させるようにしてア
コースチックピアノに近いタッチを得るようにしてい
る。２５はゴムスイッチでありプリント配線基板２６と
ともにスペーサ２７を介在してネジ２８によって鍵盤シ
ャーシ２１に固定されている。ゴムスイッチ２５は押鍵
により鍵２２に形成されたアクチュエータ部２２ｂに押
されて導通し、発音信号を本体へ送ることができる。２
９は鍵ガイド部材であり鍵２２の並設方向の規制をして
いる。３０は鍵上限制動フェルトであり鍵２２を押鍵開
始位置で停止させ、３１は鍵下限制動フェルトであり鍵
２２を押鍵終了位置で停止させている。３２は鍵２２の
下部に形成された突出杆でありスペーサ２７と一体的に
形成されたフリクション部材３３に嵌挿されている。こ
の部分の詳細について図２および図３を参照しながら説
明する。
の鍵盤装置の概略断面図である。２１は鍵盤シャーシ、
２２は鍵でありその後端部に形成した溝２２ａを鍵盤シ
ャーシ２１に係合させここを支点として上下揺動自在に
支持されている。２３は圧縮コイルバネであり鍵盤シャ
ーシ２１と鍵２２の間に設けられ鍵２２を上方へ付勢し
ている。一方鍵２２の先端付近には重り２４が固着さ
れ、鍵２２の先端において所定の動作力を得るととも
に、鍵２２の動作時に慣性力を増加させるようにしてア
コースチックピアノに近いタッチを得るようにしてい
る。２５はゴムスイッチでありプリント配線基板２６と
ともにスペーサ２７を介在してネジ２８によって鍵盤シ
ャーシ２１に固定されている。ゴムスイッチ２５は押鍵
により鍵２２に形成されたアクチュエータ部２２ｂに押
されて導通し、発音信号を本体へ送ることができる。２
９は鍵ガイド部材であり鍵２２の並設方向の規制をして
いる。３０は鍵上限制動フェルトであり鍵２２を押鍵開
始位置で停止させ、３１は鍵下限制動フェルトであり鍵
２２を押鍵終了位置で停止させている。３２は鍵２２の
下部に形成された突出杆でありスペーサ２７と一体的に
形成されたフリクション部材３３に嵌挿されている。こ
の部分の詳細について図２および図３を参照しながら説
明する。
【００１０】図２は図１のＣ−Ｃ断面図、図３は図２の
斜視図である。３３はフリクション部材であり、略Ｓ字
状に形成した薄肉弾性帯３４によってスペーサ２７と一
体的に構成されている。薄肉弾性帯３４は円弧部３４ａ
および３４ｂの弾性によってフリクション部材３３をＤ
方向へ微動可能にしている。３３ａはフリクション部材
３３に形成された突出杆受部であり内側面には粘性グリ
スを充填するための窪み部３３ｂが設けられている。突
出杆３２は突出杆受部３３ａにわずかの隙間で嵌挿（Ｅ
≦Ｆ）されており、粘性グリスを充填することにより鍵
の動作力に摩擦抵抗を付加できる。
斜視図である。３３はフリクション部材であり、略Ｓ字
状に形成した薄肉弾性帯３４によってスペーサ２７と一
体的に構成されている。薄肉弾性帯３４は円弧部３４ａ
および３４ｂの弾性によってフリクション部材３３をＤ
方向へ微動可能にしている。３３ａはフリクション部材
３３に形成された突出杆受部であり内側面には粘性グリ
スを充填するための窪み部３３ｂが設けられている。突
出杆３２は突出杆受部３３ａにわずかの隙間で嵌挿（Ｅ
≦Ｆ）されており、粘性グリスを充填することにより鍵
の動作力に摩擦抵抗を付加できる。
【００１１】以上のように構成された電子楽器の鍵盤装
置について以下その動作を説明する。図４は鍵押圧力／
鍵ストローク特性図であり、上述したように鍵の動作力
に摩擦抵抗が付加された結果、押鍵時の荷重をＧに示す
分だけ引き上げるとともに戻鍵時の荷重をＨに示す分だ
け引き下げることになる。この結果として押鍵時の荷重
と戻鍵時の荷重の差がＩに示すように大きくなり、アコ
ースチックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを実
現することができる。また、フリクション部材３３は鍵
並設方向に微動自在であるため各部品の寸法バラツキや
組立バラツキ等を吸収し、こじれ現象のない円滑な鍵動
作が得られる。
置について以下その動作を説明する。図４は鍵押圧力／
鍵ストローク特性図であり、上述したように鍵の動作力
に摩擦抵抗が付加された結果、押鍵時の荷重をＧに示す
分だけ引き上げるとともに戻鍵時の荷重をＨに示す分だ
け引き下げることになる。この結果として押鍵時の荷重
と戻鍵時の荷重の差がＩに示すように大きくなり、アコ
ースチックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを実
現することができる。また、フリクション部材３３は鍵
並設方向に微動自在であるため各部品の寸法バラツキや
組立バラツキ等を吸収し、こじれ現象のない円滑な鍵動
作が得られる。
【００１２】以上のように本実施例によれば、鍵盤本体
に上下揺動自在に支持された複数の鍵と、鍵の下部に形
成された突出杆と、突出杆が嵌挿されるとともに粘性グ
リスを充填するための窪みをもつフリクション部材を設
け、フリクション部材が鍵並設方向に微動自在となるよ
う、フリクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯によって
一体的に構成したことにより、押鍵時および戻鍵時にお
いて、鍵の下部に形成された突出杆が粘性グリスを充填
したフリクション部材に嵌挿されて上下運動をするた
め、摩擦抵抗が増大して押鍵時の荷重を引き上げるとと
もに戻鍵時の荷重を引き下げることになる。この結果と
して押鍵時の荷重と戻鍵時の荷重の差が大きくなり、ア
コースチックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを
実現することができる。また、鍵の下部に形成された突
出杆とフリクション部材は摩擦抵抗の発生を容易にする
ために隙間なく嵌挿されるため、フリクション部材を鍵
盤本体にもし固定すれば鍵並設方向の寸法バラツキ（部
品および組立）によってこじれ現象を起こし円滑な鍵の
動作が得られないことになる。そこでこれらの寸法バラ
ツキを吸収するためにフリクション部材と鍵盤本体を薄
肉弾性帯によってつなぎ、さらに薄肉弾性帯が容易に変
形しやすいように略Ｓ字状に形成することでフリクショ
ン部材を鍵並設方向に微動自在とし、円滑な鍵の動作が
得られるようにしている。
に上下揺動自在に支持された複数の鍵と、鍵の下部に形
成された突出杆と、突出杆が嵌挿されるとともに粘性グ
リスを充填するための窪みをもつフリクション部材を設
け、フリクション部材が鍵並設方向に微動自在となるよ
う、フリクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯によって
一体的に構成したことにより、押鍵時および戻鍵時にお
いて、鍵の下部に形成された突出杆が粘性グリスを充填
したフリクション部材に嵌挿されて上下運動をするた
め、摩擦抵抗が増大して押鍵時の荷重を引き上げるとと
もに戻鍵時の荷重を引き下げることになる。この結果と
して押鍵時の荷重と戻鍵時の荷重の差が大きくなり、ア
コースチックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを
実現することができる。また、鍵の下部に形成された突
出杆とフリクション部材は摩擦抵抗の発生を容易にする
ために隙間なく嵌挿されるため、フリクション部材を鍵
盤本体にもし固定すれば鍵並設方向の寸法バラツキ（部
品および組立）によってこじれ現象を起こし円滑な鍵の
動作が得られないことになる。そこでこれらの寸法バラ
ツキを吸収するためにフリクション部材と鍵盤本体を薄
肉弾性帯によってつなぎ、さらに薄肉弾性帯が容易に変
形しやすいように略Ｓ字状に形成することでフリクショ
ン部材を鍵並設方向に微動自在とし、円滑な鍵の動作が
得られるようにしている。
【００１３】
【発明の効果】以上のように本発明は、鍵盤本体に上下
揺動自在に支持された複数の鍵と、鍵の下部に形成され
た突出杆と、突出杆が嵌挿されるとともに粘性グリスを
充填するための窪みをもつフリクション部材を設け、フ
リクション部材が鍵並設方向に微動自在となるよう、フ
リクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯によって一体的
に構成したことにより、押鍵時および戻鍵時において、
鍵の下部に形成された突出杆が粘性グリスを充填したフ
リクション部材に嵌挿されて上下運動をするため、摩擦
抵抗が増大して押鍵時の荷重を引き上げるとともに戻鍵
時の荷重を引き下げることになる。この結果として押鍵
時の荷重と戻鍵時の荷重の差が大きくなり、アコースチ
ックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを実現する
ことができる。また、鍵の下部に形成された突出杆とフ
リクション部材は摩擦抵抗の発生を容易にするために隙
間なく嵌挿されるため、フリクション部材を鍵盤本体に
もし固定すれば鍵並設方向の寸法バラツキ（部品および
組立）によってこじれ現象を起こし円滑な鍵の動作が得
られないことになる。そこでこれらの寸法バラツキを吸
収するためにフリクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯
によってつなぎ、さらに薄肉弾性帯が容易に変形しやす
いように略Ｓ字状に形成することでフリクション部材を
鍵並設方向に微動自在とし、円滑な鍵の動作が得られる
ようにしている。また、フリクション部材と鍵盤本体を
薄肉弾性帯によって一体的に構成できるため一体成形が
可能となり、低コストでの実現が可能である。
揺動自在に支持された複数の鍵と、鍵の下部に形成され
た突出杆と、突出杆が嵌挿されるとともに粘性グリスを
充填するための窪みをもつフリクション部材を設け、フ
リクション部材が鍵並設方向に微動自在となるよう、フ
リクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯によって一体的
に構成したことにより、押鍵時および戻鍵時において、
鍵の下部に形成された突出杆が粘性グリスを充填したフ
リクション部材に嵌挿されて上下運動をするため、摩擦
抵抗が増大して押鍵時の荷重を引き上げるとともに戻鍵
時の荷重を引き下げることになる。この結果として押鍵
時の荷重と戻鍵時の荷重の差が大きくなり、アコースチ
ックピアノのヒステリシス特性に近いタッチを実現する
ことができる。また、鍵の下部に形成された突出杆とフ
リクション部材は摩擦抵抗の発生を容易にするために隙
間なく嵌挿されるため、フリクション部材を鍵盤本体に
もし固定すれば鍵並設方向の寸法バラツキ（部品および
組立）によってこじれ現象を起こし円滑な鍵の動作が得
られないことになる。そこでこれらの寸法バラツキを吸
収するためにフリクション部材と鍵盤本体を薄肉弾性帯
によってつなぎ、さらに薄肉弾性帯が容易に変形しやす
いように略Ｓ字状に形成することでフリクション部材を
鍵並設方向に微動自在とし、円滑な鍵の動作が得られる
ようにしている。また、フリクション部材と鍵盤本体を
薄肉弾性帯によって一体的に構成できるため一体成形が
可能となり、低コストでの実現が可能である。
【図１】本発明の一実施例における電子楽器の鍵盤装置
の概略断面図
の概略断面図
【図２】図１のＣ−Ｃ断面図
【図３】図２の斜視図
【図４】本発明の一実施例における鍵押圧力／鍵ストロ
ーク特性図
ーク特性図
【図５】従来の電子楽器の鍵盤装置の概略断面図
【図６】従来例における鍵押圧力／鍵ストローク特性図
【図７】アコースチックピアノの鍵押圧力／鍵ストロー
ク特性図
ク特性図
２１ 鍵盤シャーシ ２２ 鍵 ２３ 圧縮コイルバネ ２４ 重り ２７ スペーサ ３２ 突出杆 ３３ フリクション部材 ３４ 薄肉弾性帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G10B 3/12 G10H 1/34 G10C 3/12
Claims (2)
- 【請求項１】 音高順に並設されその先端が上下揺動自
在となるよう鍵盤本体に支持された複数の鍵と、前記鍵
の下部に形成された突出杆と、前記突出杆が嵌挿される
とともに粘性グリスを充填するための窪みをもつフリク
ション部材を備え、前記フリクション部材が前記鍵並設
方向に微動自在となるよう、前記フリクション部材と前
記鍵盤本体を薄肉弾性帯によって一体的に構成したこと
を特徴とする電子楽器の鍵盤装置。 - 【請求項２】 前記薄肉弾性帯を略Ｓ字状に形成し、前
記鍵並設方向に変形容易となるよう構成したことを特徴
とする請求項１記載の電子楽器の鍵盤装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07143193A JP3351005B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07143193A JP3351005B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06282261A JPH06282261A (ja) | 1994-10-07 |
| JP3351005B2 true JP3351005B2 (ja) | 2002-11-25 |
Family
ID=13460336
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07143193A Expired - Fee Related JP3351005B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | 電子楽器の鍵盤装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3351005B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP07143193A patent/JP3351005B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06282261A (ja) | 1994-10-07 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2830101B2 (ja) | 電子鍵盤楽器の鍵盤装置 | |
| US20190043459A1 (en) | Pivot mechanism and keyboard apparatus | |
| WO2018173923A1 (ja) | スイッチング装置および鍵盤装置 | |
| US10777178B2 (en) | Keyboard apparatus | |
| US5243125A (en) | Keyboard apparatus for electronic musical instrument having cooperating jacks and hammers | |
| US10891929B2 (en) | Actuator, pressing device and keyboard instrument | |
| WO2018173664A1 (ja) | 電子楽器用スイッチング装置 | |
| JP3351005B2 (ja) | 電子楽器の鍵盤装置 | |
| JPH04350697A (ja) | 鍵盤装置 | |
| JP2000099030A (ja) | 鍵盤装置および電子楽器 | |
| JP2002006848A (ja) | 鍵盤装置 | |
| JP5145903B2 (ja) | 電子鍵盤楽器のペダル装置 | |
| JP3402183B2 (ja) | 鍵盤装置の駆動部構造 | |
| JP4224943B2 (ja) | 鍵盤装置 | |
| JP2902596B2 (ja) | 電子楽器の鍵盤装置 | |
| JPH04166994A (ja) | 鍵盤装置 | |
| JP2569947B2 (ja) | 鍵盤装置 | |
| JP2002023758A (ja) | 電子楽器用鍵盤装置 | |
| JP3601113B2 (ja) | 鍵盤装置 | |
| JPH0442877Y2 (ja) | ||
| JP2864544B2 (ja) | 鍵盤装置 | |
| JPH0449674Y2 (ja) | ||
| JPH04172397A (ja) | 鍵盤装置 | |
| JP2547150Y2 (ja) | 鍵盤装置 | |
| JP3304364B2 (ja) | 電子楽器の鍵盤装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |