JP3350786B2 - 家庭用品品質表示に基づく洗濯用石鹸を用いて機械洗濯可能な羊毛構造物およびその製造方法 - Google Patents

家庭用品品質表示に基づく洗濯用石鹸を用いて機械洗濯可能な羊毛構造物およびその製造方法

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JP3350786B2
JP3350786B2 JP2000069317A JP2000069317A JP3350786B2 JP 3350786 B2 JP3350786 B2 JP 3350786B2 JP 2000069317 A JP2000069317 A JP 2000069317A JP 2000069317 A JP2000069317 A JP 2000069317A JP 3350786 B2 JP3350786 B2 JP 3350786B2
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ウールズ・オブ・ニュージーランド・ジャパン・リミテッド
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日用衣料品等の家
庭で簡便に取り扱うことができる羊毛構造物に関するも
のであり、特に、耐久性、弾力性を有しており、フェル
ト性が少なく、耐洗濯性能に優れた羊毛構造物、および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】羊毛は、他の繊維と違い、ヒトの体毛と
同質の細胞が集積することにより構成されており、保湿
性・吸湿性・放湿性等において優れた衣類原料であるも
のの、表皮細胞(スケール)の存在が、チクチクした肌
触りの原因となっている。また、この表皮細胞が、水で
洗濯した場合における縮み、フェルト化の原因となるた
め、羊毛は、通常、水で洗濯されることなく、ドライク
リーニングされる。しかしながら、ドライクリーニング
で使用される溶剤は、フロン系、塩素系、石油系である
ため、環境保全のための規則により、使用量が厳しく制
限されている。このため、水で洗濯可能な耐洗濯性を有
する羊毛構造物を得るための方法が種々考案されてお
り、そのような方法として、表皮細胞を合成樹脂でマス
キングし保護することによって防縮加工を施す方法や、
逆に、酸化処理を施して表皮細胞を除去することによっ
て防縮加工を施す方法(たとえば、英国特許第1150
557号)等が知られている。また、近年、羊毛に防縮
加工を施す方法として、種々の酵素によって羊毛の表皮
細胞を除去する方法が開発されている。また、そのよう
な酵素としては、主に、各種のタンパク質分解酵素が使
用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表皮細
胞を合成樹脂でマスキングし保護することによって防縮
加工を施す方法や、酸化処理を施して表皮細胞を除去す
ることによって羊毛に防縮加工を施す方法は、羊毛の風
合いを損なうことがある。
【0004】また、酵素は、一般の触媒と異なり、常温
・常圧という柔和な条件下で、きわめて効率的に化学反
応の触媒として機能するものの、高い基質特異性、反応
特異性を有しているため、どの種類の酵素が、どのよう
な反応の触媒として効果的に機能するのか把握しにく
い。それゆえ、従来の方法でプロテアーゼによって羊毛
の表皮細胞を完全に除去しようとすると、皮質細胞(コ
ルテックス)の非ケラチン質への反応を過剰に促進して
しまい、羊毛の著しい強力低下を生じ、場合によっては
羊毛のフィブリル化を招くことにもなる。すなわち、従
来の羊毛の酵素処理方法では、羊毛内部への影響が甚だ
しく、羊毛の強度の低下をきたすため、防縮性を有する
羊毛の工業的生産を期待できないのが実情である。
【0005】本発明の目的は、日用衣料品等の家庭で簡
便に取り扱うことができる羊毛構造物を提供することで
あり、特に、耐久性、弾力性を有しており、フェルト性
が少なく耐洗濯性に優れた羊毛構造物を提供することに
ある。また、昨今の自然破壊や環境汚染の問題に配慮
し、純洗濯用石鹸(すなわち、家庭で排出される天ぷら
油やサラダ油の廃油を原料とし、苛性ソーダを用いて製
造される家庭用品品質表示に基づく洗濯用石鹸)を用い
て普通に機械洗濯することができる耐洗濯性能に優れた
羊毛構造物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の機械洗濯可能な
耐洗濯性に優れた羊毛構造物は、縮み、フェルト化の原
因となる羊毛の表皮細胞を、羊毛内部へ損傷を与えるこ
となく、完全に除去することによって得られる。なお、
羊毛の表皮細胞は、エピキューティクル、エキソキュー
ティクル、およびエンドキューティクルの3層からなっ
ており、最表面を覆っているエピキューティクル、次層
のエキソキューティクルは、シスチンを多く含んでお
り、酵素によって分解されにくく、最内層のエンドキュ
ーティクルは、非ケラチン質で容易に除去、消去するこ
とができる。本発明の機械洗濯可能な耐洗濯性に優れた
羊毛構造物は、銅イオンにより活性が阻害されるタンパ
ク質分解酵素を用いることにより、酵素による羊毛内部
の構造、皮質細胞、細胞膜複合体(CMC)との反応を
極力抑えた上で、上記3層からなる表皮細胞を完全に除
去する技術によって得られる。
【0007】すなわち、本発明の構成の内、請求項1に
記載された発明の構成は、羊毛または羊毛糸を製織ある
いは製編してなる羊毛構造物であって、中性プロテアー
ゼにより改質処理され、90℃の温度で失活処理された
後に、酸性染料によって染色されており、かつ、羊毛あ
るいは羊毛糸が、ニュージーランド産のメリノ種、ポル
ウォース種、ハーフブレッド種、コリデール種、ペレン
デール種、テクセル種の内、1種または2種以上の羊か
ら採取されたニュージーランド羊毛を主成分としたもの
であることにある(以下、ニュージーランド産の羊毛を
ニュージーランド羊毛という)。なお、本発明の羊毛構
造物には、糸、織物、編物、その他の各種の加工製品が
すべてが含まれ、その種類は、特に限定されない。
【0008】また、羊毛(原毛)の性質は、羊の品種、
飼育条件、飼育される地域の自然環境等によって異なる
ことが知られている。たとえば、飼料中に銅分が欠乏す
ると羊の毛の量が減少し、採取される羊毛は、強力が低
く捲縮が少ない直毛になる。なお、このような羊に銅イ
オンを注射すると、羊毛は正常な状態に回復することも
知られている(1954年Burleyら)。加えて、
羊は、英国の短毛種、長毛種、山岳種に分類される純血
種だけでも40種以上存在する。また、オーストラリア
では、メリノ種が大多数を占めているが、ニュージーラ
ンドでは、ペレンデール、コルデール、ハーフブレッ
ド、クープウォース、ニュージーランドロムニー、ポル
ウォース等のクロスブレッド(交配種)が大多数を占め
ている。本発明者らは、これらの多種の羊毛の中から酵
素加工に適合する羊毛素材を選定することに試行錯誤し
た。その結果、ニュージーランド産の羊毛は、クリンプ
が多く、張りや腰の著しい強さ、弾力性、かさ高性を有
しているとともに、フェルト収縮率が低く、酵素加工に
適合した素材であることを見出すに至った。また、ニュ
ージーランドの土壌がオーストラリアの鉄分を多く含む
土壌とは異なり銅イオンを多く含んでいることに起因
し、同じメリノ種であっても、ニュージーランド産のメ
リノ種の毛は、オーストラリア産のメリノ種の毛とは、
性質が大きく異なってくることも判明した。そして、発
明者らは、これらの検討結果から、酵素加工に適合する
最適な羊毛を見出し、本発明にかかる耐洗濯性に優れた
羊毛構造物を発明するに至った。
【0009】なお、ニュージーランド羊毛には銅イオン
が多く含まれているため、その銅イオンがタンパク質分
解酵素の触媒作用を抑制し、羊毛内部(コルテックス
等)に対する過度な改質効果が抑えられ、羊毛内部を損
傷させることなく羊毛の防縮性を向上させることが可能
となったものと考えられる。また、本発明の羊毛構造物
は、ニュージーランド産の羊毛のみを中性プロテアーゼ
によって処理したものに限らず、ニュージーランド産の
羊毛の重量比率が約40%以上であれば、モヘアー、ア
ルパカ等の獣毛や、ニュージーランド産以外の羊毛、各
種の天然繊維、化学繊維、および合成繊維との混毛、混
紡、交繊、交撚でも良い。
【0010】一方、発明者らは、上記従来の羊毛構造物
が有する課題を解決するためには、羊毛内部(コルテッ
クス等)の損傷を極力抑えながら羊毛の防縮性を向上さ
せるような酵素処理を行うことが特に好ましいと考え、
各種のタンパク質分解酵素について鋭意検討した結果、
そのような酵素処理は、銅イオンにより活性が阻害され
るタンパク質分解酵素において酵素の分子量を調整する
ことで達成されることを見出した。そして、種々の羊毛
に対して、種々の分子量を有する様々な酵素による処理
を繰り返し行った結果、ニュージーランド産の羊毛に対
しては、特に、約30000〜50000の分子量を有
するプロテアーゼによる処理が好ましいこと、約300
00〜50000の分子量を有するプロテアーゼとして
は、中性プロテアーゼが好適に使用できること、中性プ
ロテアーゼの中でも、バチラスサブティラス(Baci
llus Subtilis)を起源とする金属プロテ
アーゼが特に好ましいと考えられることを見出し、本発
明の羊毛構造物を発明するに至った。
【0011】すなわち、本発明においては、銅イオンに
より活性が阻害されるタンパク質分解酵素として、中性
プロテアーゼを使用すると好ましい。さらに、銅イオン
により活性が阻害されるタンパク質分解酵素として、バ
チラスサブティラスを起源とする金属プロテアーゼを使
用すると好ましい。なお、中性プロテアーゼ(特に、バ
チラスサブティラスを起源とする金属プロテアーゼ)が
銅イオンによって活性を阻害される傾向の強いものであ
るため、羊毛内部(コルテックス等)に対する過度な改
質効果が十分に抑えられ、羊毛内部を損傷させることな
く羊毛の防縮性を一層向上させることが可能となったも
のと考えられる。また、バチラス・サブティラスを起源
とする金属プロテアーゼとしては、阪急バイオインダス
トリー株式会社製のヌクレイシン、オリエンターゼ10
NL、オリエンターゼ90N、天野製薬株式会社製のプ
ロテアーゼN、東洋紡績株式会社製のトヨチーム・NE
P、ノボノルディスクバイオインダストリー株式会社製
のニュートラーゼ等が市販されているが、使用時の安全
性、作業性が良好な液体製品で力価が高い阪急バイオイ
ンダストリー株式会社製のオリエンターゼ10NLを好
適に用いることができる。
【0012】また、本発明においては、羊毛の平均繊度
が22μm以上であると好ましい。このように平均繊度
が22μm以上の羊毛を用いると、中性プロテアーゼに
よる改質効果が過度にならず、中性プロテアーゼによる
処理後の強度が高く保たれるので好ましい。
【0013】さらに、発明者らは、中性プロテアーゼの
処理によって、羊毛のコルテックスが中空、スポンジ状
になることに着目するとともに、この中空、スポンジ状
のコルテックス構造が、従来の羊毛に対して使用できな
かった硫化染料、建染染料を吸収し、過酸化水素により
酸化して固着させることが可能であることを見出した結
果、請求項5に記載された羊毛構造物を発明するに至っ
た。
【0014】すなわち、本発明においては、硫化染料、
建染染料、酸性染料、含金属染料または反応染料の内、
少なくとも1つで染色すると好ましい。
【0015】さらに、本発明にかかる羊毛構造物を得る
ためには、酵素処理を円滑にするための前処理として、
羊毛に対して予め酸化もしくは還元処理を施し、エピキ
ューティクル、エキソキューティクル細胞を開裂させ
て、中性プロテアーゼが羊毛内部で羊毛に大きな損傷を
与えることなく斑なく反応して表皮細胞を完全に除去で
きるようにすることが必要である。また、中性プロテア
ーゼで処理した後には、中性プロテアーゼを失活させる
必要があるが、かかる失活処理の方法としては、加熱処
理、pH処理、キレート剤や界面活性剤を用いた処理等
の方法を用いることができる。なお、それらの失活処理
の中でも、熱処理は簡便な処理にも拘わらず高い失活効
果が得られるので好ましい。加えて、加熱処理は、羊毛
構造物を損傷させないために、90℃以下で行うことが
好ましい。
【0016】一方、本発明の内、請求項2に記載された
発明の構成は、羊毛または羊毛糸を製織あるいは製編す
る羊毛構造物の製造方法であって、羊毛または羊毛糸あ
るいはそれらを製織もしくは製編してなる羊毛布地を、
中性プロテアーゼにより改質処理し、90℃の温度で失
活処理した後に、酸性染料によって染色するものであ
り、かつ、羊毛あるいは羊毛糸が、ニュージーランド産
のメリノ種、ポルウォース種、ハーフブレッド種、コリ
デール種、ペレンデール種、テクセル種の内、1種また
は2種以上の羊から採取されたニュージーランド羊毛を
主成分としたものであることにある。かかる製造方法と
しては、羊毛に酵素処理を施した後に、その羊毛を紡績
し、得られた羊毛糸を製織する方法、羊毛原料を紡績し
た羊毛糸に、酵素処理を施した後に製織する方法、羊毛
原料を紡績してなる羊毛糸を製織した後に、酵素処理を
施す方法のいずれの方法を採用することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明にかかる羊毛構造物の製造
には、ニュージーランド産のメリノ種、ポルウォース
種、ハーフブレッド種、コリデール種、ペレンデール
種、テクセル種の内、1種または2種以上の羊から採取
された羊毛を用いることができる。
【0018】また、中性プロテアーゼによる処理を効果
的にするための前処理として、酸化剤あるいは還元剤を
用いてエピキューティクル、エキソキューティクル細胞
を開裂させる必要がある。なお、酸化剤としては、ジク
ロルイソシアヌル酸塩、次亜塩素酸塩、過マンガン酸
塩、過酸化水素、モノ過硫酸等を好適に用いることがで
き、還元剤としては、チオグルコール酸アンモニウム、
亜ジチオン酸ナトリウム、硫化水素、ハイドロキノン、
シュウ酸2水和物、モノエタノールアミン、二酸化チオ
尿素、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド、
還元型ニコチンアミドデニンジヌクレオチドリン酸等を
好適に用いることができる。
【0019】さらに、中性プロテアーゼとしては、上述
の如く、バチラス・サブティラスを起源とする金属プロ
テアーゼを好適に用いることができる。また、中性プロ
テアーゼによって処理をする際に、使用する水が通常の
ものであれば、pHを調整する必要がない。加えて、本
発明の羊毛構造物を工業的に生産する場合には、酵素処
理する際の処理温度、処理時間等の条件を、できる限り
一定にすること(たとえば、約50℃の温度で約90分
間処理を行うこと)が好ましい。
【0020】また、中性プロテアーゼによる処理は、羊
毛、羊毛糸や、それらを製織、製編した羊毛布地、ある
いはそれらに種々の染色を施したものに行うことができ
るが、処理の対象の違いによって、中性プロテアーゼに
よる処理や、その後の失活処理の効果に違いが生じるの
で、中性プロテアーゼの使用量を適宜調整することが好
ましい。なお、中性プロテアーゼの使用量は、通常、羊
毛1gに対する力価(タンパク質分解力)で示される。
また、力価は、Casein−Folin呈色法によ
り、乳性カゼインを基質とし、30℃で、1分間に1μ
gのチロジンに相当する非蛋白性のフォリン試液呈色物
質の増加をもたらす酵素量を1単位として定義される
(なお、中性プロテアーゼでは、基質のpHを7.0に
調整した場合のタンパク質分解力が用いられる)。
【0021】以下、本発明にかかる羊毛構造物およびそ
の製造方法について、種々の実験結果に基づいて詳細に
説明する。
【0022】 [実験1(ニュージーランド羊毛(トップ)とオースト
ラリア羊毛(トップ)との比較)] 参考のために、ニュージーランド羊毛、およびオースト
ラリア羊毛の強伸度、フェルト性を調べる実験を行っ
た。その結果を図1に示す。なお、図1において、繊度
は、単繊維2000本の平均値であり、強伸度は、JI
S L−1081−1998にしたがって、掴み間隔を
2cmとし、2cm/分の定速で引っ張る実験を30回
繰り返した場合の平均値である。また、フェルト性は、
アーヘンフェルトボール試験によって評価した。アーヘ
ンフェルトボール試験は、フェルト溶液(蒸留水)中に
1gの試料を浸して150rpmの回転数で90分間回
転させることによって形成されたフェルトボールの密
度、平均直径を測定することによって行った。なお、図
1における試料No.6は、試料No.2のニュージー
ランド羊毛に、塩素(1.8%owf)により酸化処理
を施したものである。
【0023】図1から、ほぼ同一の繊度で比較した場
合、ニュージーランド羊毛の方が、オーストラリア羊毛
に比べて、強度、伸度が高く、フェルト性が良好である
ことが分かる。
【0024】 [実験2(中性プロテアーゼ処理・前処理による強伸度
の変化)] ニュージーランド産のコリデール種から採取した約2
9.1μmの平均繊度を有する羊毛を紡績することによ
って、羊毛糸(20番手の羊毛をZ撚りした普通糸)を
得た。そして、得られた羊毛糸を、酢酸、および酢酸ナ
トリウムによりpHを約5.0に調整し、かつ塩素を溶
解させた約50℃の水溶液(日産化学株式会社製D.
C.C.A)中に約30分間浸漬することによって、羊
毛に酸化処理を施した。しかる後、その酸化処理を施し
た羊毛糸を、約35000の分子量を有する中性プロテ
アーゼ(細菌を起源とする金属プロテアーゼ:阪急バイ
オインダストリー株式会社製オリエンターゼ10NL)
を溶解させ、羊毛糸の重量に対して約0.03重量%の
CaCl(塩化カルシウム)を溶解させた約50℃
の水(pH≒7.0)中に約90分間浸漬することによ
って、羊毛糸に酵素処理を施した。さらに、その羊毛糸
を、約90℃の水中に約15分間浸漬し、羊毛糸内に入
り込んだ酵素の失活処理を施すことによって、試料N
o.4〜7の羊毛糸を得た。なお、酸化処理における塩
素濃度、中性プロテアーゼの使用量(羊毛糸1gあたり
の力価)、水温、処理時間は、表2に示した通りであ
る。また、参考のために、得られた羊毛糸の電子顕微鏡
写真を図9に示す。この電子顕微鏡写真から、羊毛糸に
局所的な分解が起こっており、コルテックスの内部が適
度に改質され、中空、スポンジ状になっていることが分
かる。
【0025】そして、上記の如く中性プロテアーゼによ
って処理された羊毛糸(試料No.4〜7)、酸化処理
のみを施した羊毛糸(試料No.2,3)、未処理の羊
毛糸(試料No.1)の強伸度を測定した。なお、強伸
度は、JIS L−1081−1998にしたがって、
掴み間隔を2cmとし、2cm/分の定速で引張する実
験を30回繰り返した場合の平均値を算出した。結果を
図2に示す。
【0026】図2から、ニュージーランド羊毛に中性プ
ロテアーゼ処理・前処理を施しても、強度・伸度がほと
んど変化しないことが分かる。
【0027】 [実験3(中性プロテアーゼ処理・前処理による染色後
の強伸度の変化)] オーストラリア産のメリノ種、ニュージーランド産のメ
リノ種から採取した羊毛を紡績し、種々の平均繊度を有
する羊毛糸を得た。そして、得られた羊毛糸に、上記実
験2と同様の方法によって、酸化処理、中性プロテアー
ゼ処理、失活処理を施した。しかる後、処理された羊毛
糸を、チーズ染色機によって酸性染料で染色することに
よって、試料No.1〜4の羊毛糸を得た。なお、試料
No.1〜4の羊毛糸の糸使い、中性プロテアーゼ処理
における中性プロテアーゼの使用量(羊毛糸1gあたり
の力価)、水温、処理時間は、図3に示した通りであ
る。
【0028】そして、酸化処理・中性プロテアーゼ処理
を施さない羊毛糸、酸化処理・中性プロテアーゼ処理・
失活処理を施した染色前の羊毛糸、および酸化処理・中
性プロテアーゼ処理・失活処理を施し染色した羊毛糸の
強伸度を測定した。なお、強伸度は、JIS L−10
95−1990にしたがって、掴み間隔を50cmと
し、30cm/分の定速で引っ張る実験を50回繰り返
した場合の平均値を算出した。また、酸化処理・中性プ
ロテアーゼ処理・失活処理、染色による強伸度の減少率
も算出した。結果を図3に示す。
【0029】図3から、ニュージーランド羊毛に中性プ
ロテアーゼ処理・前処理を施しても、染色後の強度・伸
度がほとんど変化しないことが分かる。また、ニュージ
ーランド羊毛に中性プロテアーゼ処理・前処理を施して
染色した場合には、オーストラリア産の羊毛に中性プロ
テアーゼ処理・前処理を施して染色した場合よりも、強
度、伸度の減少率が低いことが分かる。
【0030】 [実験4(中性プロテアーゼ処理した羊毛からなる羊毛
布地の特性評価)] ニュージーランド産のポルウォース種から採取した約2
4.4μmの平均繊度を有する羊毛に、実験2と同様な
酸化処理(約1.8%owfの塩素濃度)を施した後、
酸化処理した羊毛を通常の方法によって紡績することに
よって羊毛糸(30番手の双糸)を得た。しかる後、得
られた羊毛糸に、上記実験2と同様の方法によって、中
性プロテアーゼ処理(羊毛1gあたり約8000単位の
中性プロテアーゼ使用量)、失活処理を施し、処理され
た羊毛糸を、チーズ染色機を用いて酸性染料とクロム染
料との混合染料によって染色した。さらに、染色後の羊
毛糸を通常の方法(経糸4550本、おさ幅65インチ
(165.1cm)、緯糸打ち込み本数50本/インチ
(20.83本/cm))で製織することによって、羊
毛布地(デニム)を得た。
【0031】そして、得られた羊毛布地を用いて耐洗濯
性の評価を行った。耐洗濯性の評価は、JIS L−1
096−1999−G法にしたがい、市販の電気洗濯機
を用い、家庭用品品質表示に基づく洗濯用石鹸(有限会
社山田製のエコマーク商品「長良川」)を約0.5重量
%分散させた約25℃の水の中で洗濯し、すすいで脱水
した後に、平干しすることによって乾燥させる、という
工程を10回繰り返し、1回毎の羊毛布地の経糸方向・
緯糸方向の寸法変化率(%)を測定することによって行
った。なお、洗濯は、電気洗濯機の水流を「強」にセッ
トして行った。また、洗濯前後の羊毛布地の強伸度を、
JIS L−1096−1999にしたがって測定し
た。耐洗濯性、強伸度の評価結果を、それぞれ図4、図
5に示す。
【0032】図4、図5から、ニュージーランド羊毛を
酸化処理し紡績した後に中性プロテアーゼ処理・失活処
理して染色した羊毛糸を製織してなる羊毛布地は、水で
機械洗濯を繰り返しても、ほとんど寸法変化せず、強伸
度がほとんど低下しないことが分かる。
【0033】 [実験5(混毛を含めた中性プロテアーゼ処理の効
果)] ニュージーランド産のポルウォース種から採取した羊毛
を通常の方法によって紡績することによって羊毛糸を得
た。しかる後、得られた羊毛糸に、上記実験2と同様な
酸化処理を施した後、酸化処理された羊毛糸を通常の方
法で製織することによって羊毛布素地を得た。さらに、
得られた羊毛布素地に、実験2と同様の方法によって、
中性プロテアーゼ処理、失活処理を施し、処理された羊
毛布素地を、染色機を用いて染色し、通常の方法で製織
することによって、試料No.1〜4,12の羊毛布地
を得た。
【0034】また、ニュージーランド産のポルウォース
種、ハーフブレッド種、コリデール種から採取した羊毛
を、通常の方法によって紡績することによって羊毛糸を
得た。しかる後、得られた羊毛糸に、上記実験2と同様
な酸化処理を施した後、実験2と同様の方法によって、
中性プロテアーゼ処理、失活処理を施し、処理された羊
毛糸を、チーズ染色機によって染色し、通常の方法で製
織することによって、試料No.5,8,9,13,1
5の羊毛布地を得た。一方、同様の方法によって得た羊
毛染色糸を、他の原料(コットン、ポリウレタン)から
なる糸と交織することによって、試料No.6,7,1
0,11,14の羊毛布地を得た。(試料No.6,1
0,11,14は、ウール60重量%とコットン40重
量%との混毛であり、試料No.7は、ウール60重量
%とコットン38重量%とポリウレタン2重量%との混
毛である)。なお、酸化処理において使用する塩素の濃
度、中性プロテアーゼの使用量、染色に用いる染料の種
類、製織における糸使い、羊毛以外の繊維の混率、目
付、製織された布地のタイプは、表6に示した通りであ
る。
【0035】そして、得られた羊毛布地を用いて耐洗濯
性の評価を行った。耐洗濯性の評価は、JIS L−1
096−1999−G法にしたがい、市販の電気洗濯機
を用い、実験2と同じ家庭用品品質表示に基づく洗濯用
石鹸を約0.5重量%分散させた約25℃の水の中で約
50分間洗濯し、約20分間のすすぎを2回繰り返し
(通常の洗濯10回分に相当する)、しかる後に、3分
間脱水し、平干しすることによって乾燥させる、という
工程を2回繰り返し、1回毎の羊毛布地の経糸方向・緯
糸方向の寸法変化を測定することによって行った。な
お、洗濯は、実験2と同様に、電気洗濯機の水流を
「強」にセットして行った。また、洗濯後の羊毛布地の
強伸度を、JIS L−1096−1999にしたがっ
て測定した。
【0036】一方、得られた羊毛布地を用いて、浸漬寸
法変化率、ピリング性、耐光堅牢度、水堅牢度、汗堅牢
度(酸あるいはアルカリに対するもの)、摩擦堅牢度、
ホットプレシング堅牢度、洗濯堅牢度、滑脱抵抗力を評
価した。なお、各特性の評価は、それぞれ、JIS L
−1096−1999−C法、JIS L−1076−
1992−A法、JIS L−0842−1996(紫
外線カーボンアーク灯光)、JIS L−0846−1
996、JIS L−0848−1996、JIS L
−0849−1996(経方向)、JIS L−085
6−1994(A−2号湿潤)、JIS L−0844
−1997(A−2号:洗剤「長良川」)、JIS L
−1096−1999−B法(荷重117.7N)にし
たがった。なお、ピリング性、耐光堅牢度、水堅牢度、
汗堅牢度、摩擦堅牢度、ホットプレシング堅牢度、洗濯
堅牢度については、良好なものを「5」とし、不良なも
のを「1」として、「1」〜「5」の5段階で官能評価
した。さらに、得られた羊毛布地を用いて、JIS L
−1096−1999にしたがって、強伸度を測定し
た。各特性の評価結果を図7、図8に示す。
【0037】図7、図8から、ニュージーランド羊毛を
紡績し酸化処理を施した後に中性プロテアーゼ処理・失
活処理して染色した後に製織してなる羊毛布地、ニュー
ジーランド羊毛に酸化処理を施し紡績・製織した後に中
性プロテアーゼ処理・失活処理して染色してなる羊毛布
地、ニュージーランド羊毛を紡績し酸化処理を施した後
に中性プロテアーゼ処理・失活処理して染色した羊毛糸
とその他の原料からなる糸とを交織してなる羊毛布地と
も、水で機械洗濯を繰り返しても、ほとんど寸法が変化
せず、ほとんど強伸度が低下しないことが分かる。ま
た、上記いずれの羊毛布地とも、浸漬寸法変化率が小さ
く、ピリング性、耐光堅牢度、水堅牢度、汗堅牢度、摩
擦堅牢度、ホットプレシング堅牢度、洗濯堅牢度が良好
であり、滑脱抵抗力が高く、強度、伸度が高いことが分
かる。
【0038】なお、本発明の羊毛構造物およびその製造
方法は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものでは
なく、羊毛の種類・平均繊度、中性プロテアーゼの種
類、中性プロテアーゼによる処理の方法、染料の種類、
酸化・還元処理の方法、失活処理の方法等を、本発明の
趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更するこ
とができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の羊毛構造物は、羊毛のコルテッ
クスの内部が適度に改質され、中空、スポンジ状になっ
ている。このため、本発明の羊毛構造物によれば、軽く
て通気性が良く、適度な弾力性があり、スポンジ圧のよ
うな適度なフィット感、ストレッチ性を有し、快適な着
用感があり、皺が寄りにくく、元の形状に復元しやすい
羊毛製品を製造することができる(なお、中空・スポン
ジ状のコルテックス構造は、ニュージーランドの土壌や
飼料を介してコルテックス内部に適度に蓄積された銅や
銅イオンが、中性プロテアーゼによる過剰な作用を抑制
することによって得られたものと考えられる)。また、
本発明の羊毛構造物は、完全に表皮細胞が除去されたコ
ルテックス細胞の集合であるので、絹のような肌触りで
ある上、非常に柔らかい。かかる本発明の羊毛構造物
を、ウール100%、またはウール混のウールジーニン
グ、ウール・チノクロス、ウールギャバジン、ウールシ
ャツ地、ウール・ニット・ジャージー等の製品に応用す
ることによって、洗濯用石鹸を用いて家庭で機械洗濯可
能であり清潔で取り扱いが容易な日用生活用衣料品を得
ることができる。さらに、本発明の羊毛構造物は、綿等
に比べて速乾性があるため、老人介護用品等の用途にも
利用することができる。
【0040】さらに、本発明の羊毛構造物は、家庭用品
品質表示に基づく洗濯用石鹸を使用して電気洗濯機で洗
濯を繰り返しても縮んだりしない。したがって、他の綿
製品や合成繊維構造物と同様に家庭で簡単に機械洗濯す
ることができる。加えて、本発明の羊毛構造物によれ
ば、従来の羊毛に対して使用できなかった硫化染料、建
染染料を用いて染色することができる。したがって、本
発明の羊毛構造物によれば、河川、湖沼、海、土壌の汚
染の軽減に大きく貢献することができる。かかる本発明
の羊毛構造物は、羊毛本来が有している防炎性、吸湿・
放湿性、伸縮性等の優れた性質が損なわれておらず、し
かも、自然、環境、人体に悪い影響を与えないものであ
るので、正に、地球に優しいエコ・ウールといえる。
【0041】一方、本発明の羊毛構造物の製造方法によ
れば、上記の如く家庭で簡単に機械洗濯できるウオッシ
ャブルな羊毛構造物を、きわめて容易に製造することが
できる。また、中性プロテアーゼによって羊毛を改質処
理するものであり、処理時の水のpHの調整が不要であ
るため、非常に効率良く、安価に製造することができ
る。さらに、本発明の羊毛構造物の製造方法は、羊毛や
羊毛糸のみならず、織物、編物、ニット等の製品の段階
でも中性プロテアーゼ処理を施し得るものであるので、
様々な種類の羊毛製品の需要に対するクイックレスポン
スが可能であり、羊毛製品の流通の面においても大きく
貢献することができる。
【0042】加えて、本発明の羊毛構造物およびその製
造方法は、従来の羊毛製品分野ばかりでなく、これまで
羊毛を使用できなかった製品分野にも応用することが期
待できるので、羊毛業界全体の活性化に大きく貢献でき
るものと思料される。
【図面の簡単な説明】
【図1】オーストラリア羊毛・ニュージーランド羊毛の
物性評価結果を示す表である。
【図2】酸化処理/酵素処理を施した羊毛糸の強伸度評
価結果を示す表である。
【図3】酸化処理/酵素処理/染色を施した羊毛の強伸
度評価結果を示す表である。
【図4】ニュージーランド羊毛を用いた羊毛布地の耐洗
濯性評価結果を示す表である。
【図5】ニュージーランド羊毛を用いた羊毛布地の耐洗
濯性評価結果を示す表である。
【図6】ニュージーランド羊毛を用いた羊毛布地の物性
評価結果(羊毛布地の内容)を示す表である。
【図7】ニュージーランド羊毛を用いた羊毛布地の物性
評価結果を示す表である。
【図8】ニュージーランド羊毛を用いた羊毛布地の物性
評価結果を示す表である。
【図9】中性プロテアーゼによって改質された羊毛の電
子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮腰 強 大阪府寝屋川市高柳1丁目2番6号 阪 急バイオインダストリー株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−511437(JP,A) 特開 昭58−144105(JP,A) 特開 平4−281782(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 16/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羊毛または羊毛糸を製織あるいは製編し
    てなる羊毛構造物であって、 中性プロテアーゼにより改質処理され、90℃の温度で
    失活処理された後に、酸性染料によって染色されて
    り、かつ、 羊毛あるいは羊毛糸が、ニュージーランド産のメリノ
    種、ポルウォース種、ハーフブレッド種、コリデール
    種、ペレンデール種、テクセル種の内、1種または2種
    以上の羊から採取されたニュージーランド羊毛を主成分
    としたものであることを特徴とする 羊毛構造物。
  2. 【請求項2】 羊毛または羊毛糸を製織あるいは製編す
    る羊毛構造物の製造方法であって、 羊毛または羊毛糸あるいはそれらを製織もしくは製編し
    てなる羊毛布地を、中性プロテアーゼにより改質処理
    し、90℃の温度で失活処理した後に、酸性染料によっ
    て染色するものであり、かつ、 羊毛あるいは羊毛糸が、ニュージーランド産のメリノ
    種、ポルウォース種、ハーフブレッド種、コリデール
    種、ペレンデール種、テクセル種の内、1種または2種
    以上の羊から採取されたニュージーランド羊毛を主成分
    としたものであることを特徴とする 羊毛構造物の製造方
    法。
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