JP3350494B2 - 廃棄プラスチックの選別装置 - Google Patents
廃棄プラスチックの選別装置Info
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Description
棄プラスチック中のプラスチックボトルおよびこれに形
状が近い玩具等のハードプラスチックを材質別および色
別等に分別する廃棄プラスチックの選別装置に関するも
のである。
スペクトルはその材質により特有であることは良く知ら
れている。環境先進国であるヨーロッパにおいては、こ
のような近赤外光吸収スペクトルを用いて材質を特定す
る計測手段を用いた廃棄プラスチックボトルの自動選別
装置の開発が早くから行われ、商品化されている(特開
平9−220532号公報)。また、我が国において
も、ここ数年このような技術に関連する技術開発が盛ん
になり、いくつかの技術が公開されている(特開平8−
1101号公報、特開平9−89768号公報、特開平
9−220532号公報)。
吸収スペクトルによるプラスチックの材質の測定速度
は、近赤外分光素子と近赤外領域で使用できる一次元固
体撮像素子との組合わせによる分光システムにより、一
点あたり0.01秒未満のものも開発されている。ま
た、プラスチックの色の測定測度も極めて短い時間で行
われるようになってきた。したがって、廃棄プラスチッ
クボトル等の自動選別システムの処理能力は、雑多に投
入されたプラスチックボトル等を一列に整列させる速度
によって決定されることになる。
ル等は、圧縮され扁平に潰れている場合が多く、しかも
軽量であるため整列が極めて困難であった。このため、
廃棄プラスチックボトルの自動選別装置においては、プ
ラスチックボトルの整列が困難であることから処理能力
を向上させることが難しく、また装置が複雑となってし
まうといった問題があった。
れたものであり、廃棄プラスチックボトル等の整列を安
定して素早くすることが可能であり、これにより廃棄プ
ラスチックの選別の効率を大幅に向上させることがで
き、さらに比較的簡単な構造の廃棄プラスチックの選別
装置を提供することを目的とするものである。
成するために、請求項1において、(1)第1の整列手
段に廃棄プラスチックを投入する投入手段と、(2)上
記投入手段により投入された廃棄プラスチックを、廃棄
プラスチックの長手方向に一列に整列させる第1整列手
段と、(3)上記第1整列手段により整列させた廃棄プ
ラスチックの内、一列に整列されなかった廃棄プラスチ
ックを選別排除する第2整列手段と、(4)上記第2整
列手段により一列に整列された廃棄プラスチックを検知
する検知手段と、(5)上記第2整列手段により一列に
整列された廃棄プラスチックを仕分ける仕分手段と、
(6)上記検知手段により検知された情報にしたがっ
て、上記仕分手段の仕分作業を制御する仕分制御手段と
を有し、第1整列手段が、幅方向に傾斜して配置された
移送コンベアと、この幅方向に傾斜した移送コンベアの
下側の辺に沿って設けられた走行ガイドと、上記移送コ
ンベア上で搬送される廃棄プラスチックを長手方向に一
列に配列させる配列手段とを有し、上記配列手段が、上
記投入手段により廃棄プラスチックが投入される移送コ
ンベアの廃棄プラスチック投入部位から移送コンベアの
第2整列手段側端部にかけて、上記移送コンベア上に張
設されたロープ状物であって、このロープ状物と走行ガ
イドとの隙間が上記廃棄プラスチック投入部位から上記
第2整列手段側端部にかけて拡大するように配置された
ロープ状物であることを特徴とする廃棄プラスチックの
選別装置を提供するものである。
選別装置は、第1整列手段と第2整列手段を有するの
で、効率良く廃棄プラスチックを長手方向に一列に整列
することが可能となり、その後の仕分作業を効率よく行
うことができるという効果を有する。このように、移送
コンベアを幅方向に傾斜して配置することにより、投入
手段により移送コンベアに投入された廃棄プラスチック
は、この傾斜により下側に設けられた走行ガイド側に滑
り落ちる。ここで、走行ガイドと移送コンベアの移動速
度を変化させておけば、走行ガイドに触れた廃棄プラス
チックは、長手方向に整列されることになる。さらに、
この移送コンベア上には搬送される廃棄プラスチックを
長手方向に一列に配列させる配列手段を有しているの
で、廃棄プラスチックを長手方向に一列に配列すること
ができる。このように、ロープ状物と走行ガイドとの隙
間が上記廃棄プラスチック投入部位から上記第2整列手
段側端部にかけて拡大するようにロープ状物を配置する
ことにより、以下のような作用により廃棄プラスチック
を長手方向に一列に配列させる。すなわち、廃棄プラス
チックは移送コンベアの廃棄プラスチック投入部位で投
入された際に、上述したように移送コンベアと走行ガイ
ドとの作用により長手方向に整列される。この際、例え
ば2本の廃棄プラスチックが一度に移送コンベアに投入
された場合、廃棄プラスチックは、2本が長手方向に平
行に整列されて移動することになる。ここで、上記配列
手段であるロープ状物を廃棄プラスチックの幅と略同等
の幅で走行ガイドとの隙間を有するように配置すること
により、平行に整列された2本の廃棄プラスチックの間
にロープ状物が配置されることになる。この状態で、移
送コンベアで搬送すると、ロープ状物と走行ガイドとの
隙間が廃棄プラスチック投入部位から第2整列手段側端
部にかけて拡大しているので、外側の廃棄プラスチック
は、徐々に走行ガイドから離れる方向に移動し、2本の
廃棄プラスチックが離れていく。これにより、走行ガイ
ド側の廃棄プラスチックは長手方向に一列に配列される
ことになる。
ラスチックの選別装置においては、請求項2に記載する
ように、上記ロープ状物の上記廃棄プラスチック投入部
位と上記第2整列手段側端部との中間部より第2整列手
段側端部側の部位を起点として、上記第2整列手段側端
部にかけて配置され、かつ上記移送コンベアに対し離れ
る方向に張設されたY字ロープ状物が設けられているこ
とが好ましい。
した場合、廃棄プラスチックがこのロープ状物をまたい
だ状態で移送コンベア上を搬送される場合があり、この
ような場合は移送コンベアから次ぎの第2整列手段に乗
り継ぐ際に、廃棄プラスチックが不安定な挙動を示し、
廃棄プラスチックの流れを乱すことがある。この場合、
上記Y字ロープ状物を設けることにより、ロープ状物を
またいで搬送されていた廃棄プラスチックは、鉛直方向
に傾斜を有するY字ロープ状物に乗り上げることによ
り、ロープ状物の内側、すなわち走行ガイド側、もしく
は外側に倒されることになり、走行ガイドと平行な状態
となることから、廃棄プラスチックの流れを乱すことを
未然に防止することができる。
の廃棄プラスチックの選別装置においては、請求項3に
記載するように、第2整列手段が、廃棄プラスチックを
長手方向に一列で搬送し得る幅を有する搬送コンベア
と、この搬送コンベアで搬送されなかった廃棄プラスチ
ックを上記投入手段に戻す戻し搬送手段とを有すること
が好ましい。第1整列手段によっても一列に整列されな
かった廃棄プラスチックは、第2整列手段が廃棄プラス
チックを長手方向に一列に搬送し得る幅しかない搬送コ
ンベアであるので、この搬送コンベア上には乗ることが
できずに強制的に選別排除され、戻し搬送手段により上
記投入手段に戻される。これにより、より確実に廃棄プ
ラスチックを一列に配列することができる。
クの選別装置においては、請求項4に記載するように、
第2整列手段が、搬送コンベア上における廃棄プラスチ
ックの長さおよび廃棄プラスチック間の間隔を検知する
非整列センサと、搬送コンベア上から廃棄プラスチック
を排除する排除手段と、非整列センサからの情報に基づ
いて排除手段による廃棄プラスチックの排除を制御する
排除制御手段とを有することが好ましい。これは、廃棄
プラスチックが扁平である場合、通常は一列しか乗らな
い幅の搬送コンベアであっても、上下2段重なり合って
搬送されることがある。この場合は、この非整列センサ
により廃棄プラスチックの長さを測定し、一本分より長
さが長い場合は重なり合ったものであるとして検出し、
排除手段により排除することにより対応することができ
るのである。
の請求項に記載される廃棄プラスチックの選別装置にお
いては、請求項5に記載するように、検知手段が、廃棄
プラスチックの色、材質、または色および材質を検知す
る検知手段であることが好ましい。廃棄プラスチックの
材質および/または色を検知し、これにより仕分・選別
を行うことにより、仕分・選別された廃棄プラスチック
の再利用を円滑に行うことができるからである。
いずれかの請求項に記載の廃棄プラスチックの選別装置
においては、請求項6に記載するように、投入手段は、
搬送速度が外部信号で制御できる桟付傾斜コンベアであ
る投入コンベアと、この投入コンベア上に少なくとも一
つ設けられたコンベア面と平行な軸を有する回転式の回
転平滑機とを有することが好ましい。このように、桟付
傾斜コンベアと回転式の平滑機との組合わせにより、コ
ンベアの桟にて形成される区画(以下、升とする。)に
入る廃棄プラスチックの量をほぼ一定とすることができ
る。これにより第1および第2整列手段に送られる廃棄
プラスチックの量を一定とすることができ、整列手段の
能力を最大限発揮させることが可能となる。よって、本
発明の廃棄プラスチックの選別装置が有する能力を最大
限発揮させることができる。
ずれかの請求項に記載の廃棄プラスチックの選別装置に
おいては、請求項7に記載するように、上記投入手段と
上記第1整列手段との間に、上記第1整列手段の所定の
位置に廃棄プラスチックを投入することができる乗り継
ぎシュートが配置されることが好ましい。
により、投入手段から第1整列手段に廃棄プラスチック
を投入した際に、廃棄プラスチックが第1整列手段の所
定の位置に投入されるので、第1整列手段において廃棄
プラスチックを一列に整列しやすくなるからである。
図1は、本発明の廃棄プラスチックの選別装置の一例を
示すものである。本発明において、まず廃棄プラスチッ
クは、ホッパー1に投入される。なお、本発明でいう廃
棄プラスチックとは、廃棄プラスチックボトルおよびこ
れに形状が近い玩具等のハードプラスチックを含むもの
であり、特に幅に比べて長さの長い廃棄プラスチックが
本発明の選別装置に好適に用いることができる。中で
も、特に近年多量に消費されるようになってきた廃棄プ
ラスチックボトルに適用されることが、本発明をより有
効に活用することができる点で好ましい。
は、投入コンベア2によりホッパー1から引き出され、
搬送途中において回転平滑機3で均一にならされる。均
一にならされた廃棄プラスチックは投入コンベア2から
引き出しコンベア4を経て、第1整列手段Aに投入され
る。以下、まず投入手段である投入コンベア2および回
転平滑機3について説明する。
滑機3の一例を示すものである。図2に示すように、投
入コンベア2はホッパー1から斜め上方に傾斜して設け
られたものであり、所定の間隔で桟6が設けられてい
る。ホッパー1内の廃棄プラスチック7は、この桟6内
に収容されつつ投入コンベア2により斜め上方に移動す
る。そして、この投入コンベア2の途中には、少なくと
も一つの回転平滑機3が設けられており、桟6で区切ら
れた升内の廃棄プラスチックの量を一定としている。
の傾斜コンベアの上面に、簾やかきおとし板を設けて、
升内に収容された搬送物をならして搬送量を定量化する
方法は良く用いられていた。しかしながら、このような
方法は、搬送物が粉体や粒状体のように大きさが小さく
粒が揃っている場合には問題が少なく効果的であるが、
本発明における廃棄プラスチックのように個別の大きさ
が大きく、かつ様々な形状を有する場合には、問題を生
じる場合があった。すなわち、廃棄プラスチックを搬送
する場合、簾やかきおとし板を設けても一升当たりの本
数が必ずしも一定とならないばかりでなく、ときとして
コンベア上面のかきおとし板とコンベアの桟の間に廃棄
プラスチックが挟まれてコンベアがオーバーロードとな
り停止してしまうといったトラブルが発生するという問
題が生じるのであった。上記、回転平滑機3はこのよう
な問題点を解決したものである。
る回転式の平滑機を少なくとも一つ投入コンベア上に設
け、回転させることにより、升内の廃棄プラスチックの
量をほぼ均等とし、さらに廃棄プラスチックが挟まって
投入用コンベアが停止する等のトラブルの発生を防止す
るようにしたものである。
す。この回転平滑機3は、回転軸8に短冊状の羽板9が
取付けられたものである。本発明において、この羽板9
は、樹脂等の可撓性のある材料で形成されていることが
好ましく、例えばFRP等により形成される。この回転
平滑機3の回転軸8は、投入コンベア2と平行に配置さ
れ、羽板9の先端が桟6の先端とほぼ接するように配置
される。
た廃棄プラスチック7は、投入コンベア2の桟6により
引き上げられ上方に搬送される。この際、廃棄プラスチ
ック7は桟6の間に山盛り状態で収納されている。これ
を投入コンベア2上に設けられた上記回転平滑機3を、
廃棄プラスチック7が下方にかきおとされる方向に回転
させることにより、山盛り状態の廃棄プラスチック7を
桟6の上端を結ぶ平面にならすことができる。これによ
り各桟6の間の升内の空間にほぼ均一に廃棄プラスチッ
ク7を収容することができる。
の能力に見合った廃棄プラスチックを常時過不足無く供
給するために、投入コンベア2は外部信号でその速度を
コントロールすることができる構造とされており、その
信号としては、例えば後述する第2整列手段に設けられ
た非整列センサによる単位時間当たりの搬送本数等を用
いることができる。このように整列手段の状況に対応し
た外部信号により投入コンベアの速度を制御することに
より、整列手段に供給される廃棄プラスチックの量は常
に適正となり、廃棄プラスチックをスムースに整列手段
により整列することができる。これにより、廃棄プラス
チックの選別の処理速度が大幅に向上するばかりでな
く、廃棄プラスチック相互の重なりも激減し最終的な仕
分の精度も向上する。
た廃棄プラスチック7は、図1に示すように引き出しコ
ンベア4を経て、第1整列手段Aである移送コンベアお
よび走行ガイドに投入される。次に、この第1整列手段
Aについて、図4、図5および図6を用いて説明する。
プラスチック7は、移送コンベア5に投入される。この
移送コンベア5は、図5に示すように、幅方向に傾斜し
て設けられている。この幅方向に傾斜した移送コンベア
5の下側の辺には、この辺に沿って移送コンベア5とほ
ぼ直角に設けられた走行ガイド10が配置されている。
は、このような移送コンベア5および走行ガイド10
と、さらに移送コンベア5上で搬送される廃棄プラスチ
ックを長手方向に一列に配列させる配列手段が設けられ
て第1整列手段とされている。図4、図5および図6に
示す例においては、この配列手段として、例えば図4に
示すように、少なくとも移送コンベア5の下流側では廃
棄プラスチックを長手方向に一列で搬送し得る幅の移送
コンベア5の面を残して移送コンベア5の表面を覆うカ
バー11を有するものである。この配列手段であるカバ
ー11は、図5および図6から明らかなように、上流
側、すなわち引き出しコンベア4側では、移送コンベア
5の上側の一部を覆うものであり、下流に行くにしたが
ってカバー11の覆う面積が大きくなり、最終的には図
4および図6に示すように廃棄プラスチック7が長手方
向に一列で搬送し得る幅の移送コンベア5の面を残し、
上側全ての面を覆うように設けられている。
すように、移送コンベア5の表面に平行に走行ガイド1
0側にエアーを噴射できるエアーノズル12が配置され
ている。このエアーノズル12は、移送コンベア5の全
長にわたって設けられていることが好ましいが、エアー
消費量の関係で、スポット的に移送コンベア5に沿って
複数個設けられていてもよい。
プラスチックの整列について説明する。引き出しコンベ
ア4から移送コンベア5に投入された廃棄プラスチック
7は、移送コンベア5が幅方向に傾斜しているため、下
側、すなわち走行ガイド10側に落ちていく。そして、
移送コンベア5の下側に設けられた走行ガイド10と接
触する。この走行ガイド10は、移送コンベア5と同じ
か速い速度で動いているため、走行ガイド10に接触し
た廃棄プラスチック7は、走行ガイド10と同じ方向、
すなわち廃棄プラスチック7の長手方向に整列される。
された場合は、廃棄プラスチック7が複数列に並び、搬
送方向に動き出すことになる。しかしながら、移送コン
ベア5は、その下流側において、廃棄プラスチック7が
長手方向に一列で搬送し得る幅の移送コンベア5の面を
残し、上側全ての面を覆うようにカバー11が設けられ
ているため、走行ガイド10に沿った1列を除いて上側
の他の列はこのカバー11に接するか、乗り上げること
によりブレーキがかかり搬送力が減少する。このため、
走行ガイド10に接する1列のみが先に進み、他の廃棄
プラスチック7は走行ガイド10に接する列が空いたと
きにここに落ち込んで搬送されることになる。
は、移送コンベア5上をうまく滑り落ちなかったり、カ
バー11上に残ったり、さらには走行ガイド10に沿っ
て平行になりきれずに斜めの姿勢のままで搬送されるこ
とがある。このような場合は、移送コンベア5の上側に
設けられたエアーノズル12よりエアーを移送コンベア
5の進行方向と直角に噴射することにより、廃棄プラス
チックを走行ガイド10側に滑らせたり、廃棄プラスチ
ック7の姿勢を走行ガイド10と平行になるようにする
ことができる。
手段の他の例について図7を用いて説明する。この例で
は配列手段として、ロープ状物30が設けられている。
このロープ状物30は、図7に示すように、移送コンベ
ア5上の引き出しコンベア4により廃棄プラスチック7
が投入される廃棄プラスチック投入部位31から、移送
コンベア5の第2整列手段側端部32までの間に少なく
とも配置されている。
抗の低いロープ状のものであれば特に限定されるもので
はないが、例えば、ロープ、ワイヤ、チェーン等を用い
ることができる。なお、本発明に用いられるロープ状物
は上述したような可撓性を有するロープ等が好ましい
が、例えば棒状物等の可撓性のないものであっても用い
ることができる。
る走行ガイド10とロープ状物30との隙間は、引き出
しコンベア4から廃棄プラスチックが投入された際に、
この廃棄プラスチック投入部位31で廃棄プラスチック
7が長手方向に一列形成できる幅とすることが好まし
い。このような幅とすることにより、ロープ状物30と
走行ガイド10との間に廃棄プラスチックを長手方向に
一列に配列することが可能となるからである。すなわ
ち、廃棄プラスチック投入部位31において、ロープ状
物30と走行ガイド10との隙間を廃棄プラスチック7
が一列形成できる幅とすることにより、引き出しコンベ
ア4から複数本の廃棄プラスチック7が同時に投入され
た場合でも、その内の一本のみがこのロープ状物30と
走行ガイド10の間に挿入されることになり、他の廃棄
プラスチックは、ロープ状物30の外側、すなわちロー
プ状物30の走行ガイド10と反対側の位置に配置する
ことになる。このロープ状物30は、図7に示すように
廃棄プラスチック投入部位31から第2整列手段側端部
32側に進むにしたがって、走行ガイド10との隙間が
広がる方向に傾いて配置されている。したがって、ロー
プ状物30の外側に投入された廃棄プラスチック7は、
移送コンベア5で搬送されるにしたがって、徐々に走行
ガイド10から離れることになる。一方、ロープ状物3
0と走行ガイド10との間に投入された廃棄プラスチッ
ク7は走行ガイド10に沿って移送コンベア5上を搬送
されることになる。そして、ロープ状物30と走行ガイ
ド10との間に位置する長手方向一列に配列された廃棄
プラスチックのみ、第2整列手段、例えば後述する搬送
コンベア13上に乗り継がせ、他の外側に投入された廃
棄プラスチック7を、例えば後述する戻し搬送手段14
等を用いて、ホッパー1に戻す等することにより、長手
方向に一列で配置された廃棄プラスチック7のみを、第
2整列手段に受け渡すことができるのである。
おけるロープ状物30と走行ガイド10との隙間の幅で
あるが、上述したように廃棄プラスチック7の最大幅と
略同等とすることができ、選別する廃棄プラスチック7
の種類により異なるものである。例えば、廃棄プラスチ
ック7がプラスチックボトルである場合は、具体的には
60〜90mmの範囲内である。一方、第2整列手段側
端部32におけるロープ状物30と走行ガイド10との
隙間の幅は、走行ガイド10に沿って搬送されている一
列に配列された廃棄プラスチック7とロープ状物30の
外側を搬送されている廃棄プラスチック7とを第2整列
手段により分別できる距離となる幅であれば特に限定さ
れるものではない。具体的には、例えば第2整列手段が
後述する廃棄プラスチック7を一列のみ搬送することが
できる搬送コンベア13であれば、この搬送コンベア1
3の幅に20mm〜50mm加えた幅とすることができ
る。例えば、廃棄プラスチック7がプラスチックボトル
である場合は、搬送コンベア13の幅が約90mm程度
であることが一般的であるので、具体的な幅としては、
110mmから140mmの範囲内とすることができ
る。
通常は所定の幅を有するものであるが、本発明でいう廃
棄プラスチック投入部位とは、その幅のいずれかの位置
を示すものである。したがって、廃棄プラスチック投入
部位31に対して、上述したロープ状物30と走行ガイ
ド10との隙間の幅のように、もしくは後述するような
数値範囲が示されている場合は、この廃棄プラスチック
投入部位のいずれかの位置において示された数値範囲内
の数値とされていればよいのである。
5との隙間について、図7のD−D’断面を示す図8を
用いて説明する。ロープ状物30の廃棄プラスチック投
入部位31に相当する部位では、ロープ状物30と移送
コンベア5との隙間は、移送コンベア5と接触しない程
度の距離を有し、かつ廃棄プラスチック7がロープ状物
30を越えて走行ガイド10側と外側との間を移動でき
るような高さであれば特に限定されるものではない。具
体的には20mm以下であり、好ましくは10〜20m
mの範囲内である。一方、第2整列手段側端部32にお
いては、廃棄プラスチック7がロープ状物30を越え
て、あるいはロープ状物30と移送コンベア5との隙間
から、ロープ状物30の走行ガイド10側とロープ状物
30の外側との間を移動することができない高さとする
ことができる。具体的には、廃棄プラスチックがプラス
チックボトルである場合、小さいプラスチックボトルと
して一般的な350mlのプラスチックボトルの径80
mmより小さい40mm〜60mmの範囲内であること
が好ましい。
少なくとも移送コンベア5の廃棄プラスチック投入部位
31から第2整列手段側端部32までの間に配置されれ
ばよいのであり、一般的には、廃棄プラスチック投入部
位31および第2整列手段側端部32の外側にそれぞれ
設けられたロープ状物固定部33の間に設けられる場合
が多い。
してロープ状物を用いた場合は、さらに、Y字ロープ状
物を用いることが好ましい。このY字ロープ状物につい
て図9を用いて説明する。このY字ロープ状物34は、
ロープ状物30の中間部、すなわち廃棄プラスチック投
入部位31と第2整列手段側端部32との中間部から第
2整列手段側端部32寄りの部位を連結部35とし、そ
こを起点として上記第2整列手段側端部32側にかけて
配置されたものである。このY字ロープ状物34は、上
記連結部35から第2配列手段側端部32にかけて移送
コンベア5に対し離れる方向、すなわち鉛直方向に離れ
る方向に配置されている。
ことにより、例えば扁平したプラスチックボトル等の廃
棄プラスチック7の場合、走行ガイド10に平行になら
ずに、ロープ状物30をまたいで斜めに位置する場合が
ある。このままの状態で搬送され、第2整列手段側に乗
り継いだ場合、このような廃棄プラスチック7が不安定
な挙動を示し、他の廃棄プラスチック7の流れを不安定
化させる場合があり好ましくない。上記Y字ロープ状物
34を配置すると、ロープ状物30にまたがって搬送さ
れてきた廃棄プラスチック7が、連結部35を越えて搬
送された場合、搬送が進むにしたがって、Y字ロープ状
物34に乗り上げることになり、移送コンベア5との距
離が大きくなる。そしていずれロープ状物30の内側、
すなわち走行ガイド10側か、ロープ状物30の外側に
倒されることになり、上述したような廃棄プラスチック
7の流れを乱すことがなく、効率的に選別することがで
きるという利点を有するのである。
物30と同様に摩擦係数の小さいロープ状のものであれ
ばいかなるものも用いることができ、具体的にはロー
プ、ワイヤー、チェーン等を挙げることができる。上記
連結部35の位置は、上記ロープ状物30の中間部から
第2整列手段側端部32側の位置であれば特に限定され
るものではないが、一般的には第2整列手段側端部32
から移送コンベア5の長さの3分の1から2分の1の範
囲内の距離とすることができる。具体的には、第2整列
手段側端部32から800〜1200mmの範囲内であ
る。また、このY字ロープ状物34の第2整列手段側端
部32における移送コンベア5との距離であるが、搬送
されている廃棄プラスチックの大きさにもよるが、廃棄
プラスチック7がプラスチックボトルである場合は、2
00〜300mm程度であることが好ましい。
るものではないが、連結部35と、ロープ状物30の第
2整列手段側端部32側のロープ状物固定部33との間
に張設されるようにしてもよい。
列した廃棄プラスチック7は、図1に示すように、次に
さらに第2整列手段Bにより整列される。この第2整列
手段Bについて図4、図7および図10を用いて説明す
る。
段Bは、搬送コンベア13と戻し搬送手段14、および
非整列センサ15、排除手段16、および排除制御手段
17とから構成されている。搬送コンベア13は、廃棄
プラスチック7を長手方向に一列で搬送し得る幅を有す
るものであり、配列手段がカバー11である場合は、図
10に示すように第1整列手段の移送コンベア5のカバ
ー11で覆われていない部分に相当する部分に合致する
ように配置されており、一般的には選別する廃棄プラス
チック7の幅よりやや大きい幅を有する程度とされてい
る。戻し搬送手段14は、この搬送コンベア13で搬送
されなかった廃棄プラスチック7をホッパー1に戻すも
ので、図10ではホッパー1に向けて傾斜する板状の部
材で形成されている。搬送コンベア13の途中には、非
整列センサ15が配置されており、この非整列センサ1
5で得た情報は、排除制御手段17に送られるようにな
ており、この排除制御手段17により排除手段16が制
御される構成となっている。
棄プラスチックの整列作用について説明する。第1整列
手段Aの配列手段により走行ガイド10側に一列に整列
された廃棄プラスチック7は、そのまま上記搬送コンベ
ア13で搬送される。しかしながら、扁平状の廃棄プラ
スチック7は、互いに絡み合って場合によっては複数列
でそのまま移送コンベア5上を搬送されてくる場合があ
る。このような場合は、移送コンベア5から搬送コンベ
ア13に乗り換える際に、搬送コンベア13の幅が廃棄
プラスチック7を長手方向に一列で搬送し得る幅でしか
ないことから、走行ガイド10側の一列以外の廃棄プラ
スチック7は搬送コンベア13に乗ることができずに落
下して戻し搬送手段14によりホッパー1に戻されるこ
とになる。
ック7も、扁平な形状であるので、ときとして上下に重
なって搬送コンベア13上を搬送される場合がある。こ
のような場合は、二つの廃棄プラスチックが重なってい
るので、通常見かけの長さが長くなっている。非整列セ
ンサ15は、このように見かけ上の長さが異常に長い
物、および廃棄プラスチック7間の間隔が狭く、後述す
る仕分に際して不十分であるような場合を検知して、情
報を排除制御手段17に送る。排除制御手段17は、こ
の情報に基づいてエアーバルブ等からなる排除手段16
を操作して、上述したような上下に重なった廃棄プラス
チック7や間隔の狭い廃棄プラスチック7を搬送コンベ
ア上から排除し、戻し搬送手段14によりホッパー1に
戻す。このように、第2整列手段Bにより上下に重なっ
たものや、間隔の狭いものがないように廃棄プラスチッ
クを配列することができる。
列手段Bにより、廃棄プラスチック7をその形状によら
ず1個づつしかも高速で、後段の仕分手段に搬送するこ
とができる。
り整列した廃棄プラスチックは、図1に示すようにタイ
ミングセンサ18によりその通過を検出され、タイミン
グセンサ18から既知の距離にある色識別センサ19お
よび材質識別センサ20にて色と材質が検知される。こ
の情報は、仕分制御手段21に送られ、例えばエアジェ
ット等の仕分手段22により、色および材質別に仕分2
3に仕分られる。
8、色識別センサ19、および材質識別センサ20は、
従来より公知のセンサを用いることができ、これらは例
えば特開平5−126761号公報、特開平6−308
022号公報等に記載されている。
装置においては、上記投入手段と上記第1整列手段との
間、すなわち図1に示す例では、引き出しコンベア4と
第1整列手段Aとの間に乗り継ぎシュートが配置されて
いることが好ましい。この乗り継ぎシュートについて、
図11を用いて説明する。
うに、引き出しコンベア4上を搬送されてきた廃棄プラ
スチック7を第1整列手段Aの移送コンベア5上に投入
するに際して、引き出しコンベア4から乗り継ぎシュー
ト40に廃棄プラスチック7を投入し、この乗り継ぎシ
ュート40上で廃棄プラスチック7の移送コンベア5上
への投入位置を調整することにより、移送コンベア5上
の所定の位置に廃棄プラスチック7を投入できるように
したものである。
の例としては、図11(a)に示すように、板状の乗り
継ぎシュート40の中央部に移送コンベア5側に向けて
下りの傾斜を有する谷部41を設け、この谷部41の移
送コンベア側端部42が、移送コンベア5の走行ガイド
10側の位置となるように配置された例を示すことがで
きる。なお、この下りの傾斜は、30°以上であること
が好ましい。この乗り継ぎシュート40は、図11
(b)に示すように、引き出しコンベア4よりは低く、
移送コンベア5よりは高い位置に配置されている。
れた場合、引き出しコンベア4上を搬送されてきた廃棄
プラスチック7は、まず乗り継ぎシュート40上に投入
される。乗り継ぎシュート40上に投入された廃棄プラ
スチック7は、その谷部41に沿って滑り落ち、谷部4
1の移送コンベア側端部42から移送コンベア5の走行
ガイド10側の位置に投入される。
移送コンベア5上に廃棄プラスチック7を投入すること
により、複数個の廃棄プラスチック7が同時に移送コン
ベア5上に投入される可能性を低減させ、かつ走行ガイ
ド10側の位置に廃棄プラスチックを投入することがで
きるので、廃棄プラスチックを移送コンベア5上の走行
ガイド10側の位置で長手方向に一列に整列させること
が容易となる。
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
段を、色識別センサおよび材質識別センサとしたが、本
発明はこれらに限定されるものではなく、例えば色識別
センサのみであってもよく、また材質識別センサのみで
あってもよい。さらに、廃棄プラスチック中にスチール
缶やアルミ缶が混在しており、これを仕分ける必要があ
る場合は、さらに金属センサを加えることも可能であ
る。
アージェットとしたが、これに限定されるものではな
く、例えばレバー等により機械的に仕分するものであっ
てもよい。
に用いた図11においては、配列手段がロープ状物30
の例を示したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば配列手段が他の手段、例えばカバー11であ
ってもよい。
ため整列が困難であった廃棄プラスチックを、比較的簡
便な装置により効率良く整列することができる。したが
って、廃棄プラスチックの仕分の精度および効率が大幅
に向上し、廃棄プラスチックをリサイクルする上で非常
に有効である。
説明するための説明図である。
段の一例を示す説明図である。
列手段および第2整列手段を示す概略平面図である。
る。
る。
を示す概略平面図である。
る。
を示す概略断面図である。
る。
するための図であって、(a)が概略平面図、(b)が
概略断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 (1)第1整列手段に廃棄プラスチック
を投入する投入手段と、 (2)前記投入手段により投入された廃棄プラスチック
を、廃棄プラスチックの長手方向に一列に整列させる第
1整列手段と、 (3)前記第1整列手段により整列させた廃棄プラスチ
ックの内、一列に整列されなかった廃棄プラスチックを
選別排除する第2整列手段と、 (4)前記第2整列手段により一列に整列された廃棄プ
ラスチックを検知する検知手段と、 (5)前記第2整列手段により一列に整列された廃棄プ
ラスチックを仕分ける仕分手段と、 (6)前記検知手段により検知された情報にしたがっ
て、前記仕分手段の仕分作業を制御する仕分制御手段と
を有し、前記第1整列手段が、幅方向に傾斜して配置された移送
コンベアと、この幅方向に傾斜した移送コンベアの下側
の辺に沿って設けられた走行ガイドと、前記移送コンベ
ア上で搬送される廃棄プラスチックを長手方向に一列に
配列させる配列手段とを有し、 前記配列手段が、前記投入手段により廃棄プラスチック
が投入される移送コンベアの廃棄プラスチック投入部位
から移送コンベアの第2整列手段側端部にかけて、前記
移送コンベア上に張設されたロープ状物であって、この
ロープ状物と走行ガイドとの隙間が前記廃棄プラスチッ
ク投入部位から前記第2整列手段側端部にかけて拡大す
るように配置されたロープ状物であることを特徴とする
廃棄プラスチックの選別装置。 - 【請求項2】 前記ロープ状物の前記廃棄プラスチック
投入部位と前記第2整列手段側端部との中間部より第2
整列手段側端部側の部位を起点として、前記第2整列手
段側端部にかけて配置され、かつ前記移送コンベアに対
し離れる方向に張設されたY字ロープ状物が設けられた
ことを特徴とする請求項1記載の廃棄プラスチックの選
別装置。 - 【請求項3】 前記第2整列手段が、廃棄プラスチック
を長手方向に一列で搬送し得る幅を有する搬送コンベア
と、この搬送コンベアで搬送されなかった廃棄プラスチ
ックを前記投入手段に戻す戻し搬送手段とを有すること
を特徴とする請求項1又は2に記載の廃棄プラスチック
の選別装置。 - 【請求項4】 前記第2整列手段が、搬送コンベア上の
廃棄プラスチックの長さおよび廃棄プラスチック間の間
隔を検知する非整列センサと、搬送コンベア上から廃棄
プラスチックを排除する排除手段と、非整列センサから
の情報に基づいて排除手段による廃棄プラスチックの排
除を制御する排除制御手段とを有することを特徴とする
請求項3記載の廃棄プラスチックの選別装置。 - 【請求項5】 前記検知手段が、廃棄プラスチックの
色、材質、または色および材質を検知する検知手段であ
ることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれ
かの請求項に記載の廃棄プラスチックの選別装置。 - 【請求項6】 前記投入手段は、搬送速度が外部信号で
制御できる桟付傾斜コンベアである投入コンベアと、こ
の投入コンベア上に少なくとも一つ設けられたコンベア
面と平行な軸を有する回転式の回転平滑機とを有するこ
とを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかの
請求項に記載の廃棄プラスチックの選別装置。 - 【請求項7】 前記投入手段と前記第1整列手段との間
に、前記第1整列手段の所定の位置に廃棄プラスチック
を投入することができる乗り継ぎシュートが配置された
ことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか
の請求項に記載の廃棄プラスチックの選別装置。
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