JP3349565B2 - 立体トラスのジョイント構造 - Google Patents

立体トラスのジョイント構造

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JP3349565B2 JP31527293A JP31527293A JP3349565B2 JP 3349565 B2 JP3349565 B2 JP 3349565B2 JP 31527293 A JP31527293 A JP 31527293A JP 31527293 A JP31527293 A JP 31527293A JP 3349565 B2 JP3349565 B2 JP 3349565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、橋梁や建築構造物の屋
根等を構築する立体トラスにおいて、上下の弦材及び斜
材を集中連結するジョイント構造に関する。
【0002】
【従来の技術】大型のドーム等の建築構造物は、たとえ
ば鋼管等を弦材及び斜材として立体トラス構造によって
構築されている。立体トラス構造は、近来では最も効率
のよい構築工法でありまた強度面でも十分な点から広く
採用されている。
【0003】実際のトラスの構築作業では、施工誤差に
よってジョイント本体と弦材との接合にかなり手間をと
ることが多い。これに対し、本願出願人が先に提案して
特開平4−80455号として出願公開されたジョイン
トであれば、ジョイント本体にねじ込むボルトをその軸
線方向に移動可能として一体回転するスリーブによって
外挿し、ボルトに送りを与えるための送りナットを設け
たことから、ボルトとジョイント側の孔との接合が容易
に行える。
【0004】また、ボルト送りのための送りリングには
プランジャ構造を利用した弾性係合機構を設けてその先
端をボルトの雄ネジに掛けるので、無理な姿勢でボルト
をねじ込んでもボルトの送りは円滑にしかもネジを傷つ
けることなく作業できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、送りリング
に備えられてボルトを送るための機構として設ける弾性
係合機構はプランジャ構造であるため、部品数も多くな
り市販品を代用することになる。この場合、プランジャ
の単価は比較的高く、大型の建造物の場合では使用数が
かなり大きくなるので、コスト面で問題がある。
【0006】また、市販品のプランジャであれば、その
仕様にも限りがあり、建造物の大きさや荷重によるジョ
イントの設計に対応できない場合もある。このときに
は、プランジャを特注品とすることになり、さらにコス
トが上がってしまう。
【0007】本発明において解決すべき課題は、トラス
材の接続が容易に行えるジョイントをより一層簡単な構
造とすると共に安価に提供できるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジョイントの
本体及びトラス部材をボルトによって接合するジョイン
ト構造であって、前記本体方向に向く軸線を持つボルト
を前記トラス部材の端部に回転自在に設け、前記本体と
トラス部材との間において前記ボルトの周りに送りリン
グ及びスリーブをそれぞれ設け、該スリーブは前記ボル
トを軸線方向に移動自在且つ軸線周りに回転不可に連接
し、前記送りリングはボルトの外径より大きな開口を持
つと共に、外部から半径方向に差し込まれ前記ボルトの
谷に係合可能な送りピンをその軸線方向に移動可能に備
え、更に、前記送りリングの外周に前記送りピンを前記
送りリングの中心側に付勢する環状バネを連接してなる
立体トラスのジョイント構造において、送りリングに
は、送りピンを差し込むための装着孔を半径方向に開口
まで貫通させて設けると共に、この装着孔の開口端を通
る外周面には環状バネを落とし込んで一体化する保持溝
を刻んで設け、装着孔には送りピンの一端に形成された
フランジを受ける受け座を設け、環状バネは一部を切り
欠いたすり割構造としたことを特徴とする。
【0009】
【作用】スリーブに挿入したボルトは軸線方向へ移動自
在であって半径方向には回転できないので、スリーブを
外部からその軸線周りに回転させるとボルトもこれと一
体になって回転する。また、ボルトを差し込む送りリン
グの開口はボルトの外径よりも大きいので、ボルトはそ
の軸線を捩じれた姿勢とするなど或る一定の範囲で自由
な方向性を持ってジョイントの本体側を向く。そして、
ボルトの雄ネジの谷に嵌まり込む送りピンによって、ス
リーブが与えた回転に送りが加えられボルトはジョイン
トの本体方向に回転しながら進む。このとき、送りピン
は環状バネによって弾性付勢されてその軸線方向へ変位
できるので、ボルトの姿勢に応じて雄ネジとの係合点を
移動させることができ、ボルトは送りリングの中でも自
由な姿勢をとることが可能となる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示すジョイント構
造の部分断面図である。
【0011】ジョイントの本体1には所定の方向をその
軸線が指向する雌ネジ孔1aが設けられ、この雌ネジ孔
1aに螺合する高張力のボルト2及びその周囲にはスリ
ーブ3とボルト2を送るための送りリング4が配置され
ている。また、上下の弦材及び斜材となる鋼管等のトラ
ス部材5の端部にはボルト2が挿通するブッシュ6が取
り付けられている。
【0012】ボルト2は、雌ネジ孔1aにねじ込まれる
雄ネジ2aを先端側に形成し、この雄ネジ2aとヘッド
2bとの間の周面には、図2(図1のA−A線矢視によ
る縦断面図)に示すように矩形開口断面の溝2cを軸線
方向に刻んでいる。
【0013】スリーブ3は、図2に示すように六角形状
の縦断面を持ち、軸線方向にボルト2が挿通する保持孔
3aを貫設している。この保持孔3aの内径はボルト2
の本体部が軸線方向へ摺動できる程度のものとする。ま
た、スリーブ3には、ボルト2の溝2cに入り込む係合
ビス3bを外部から半径方向にねじ込んで設ける。そし
て、ボルト2をスリーブ3の中に通すと、ボルト2の本
体部は保持孔3aの中に摺動自在に組み込まれ、係合ビ
ス3bが溝2cの中に嵌まり込み軸線方向のみに移動す
る。したがって、スリーブ3の六角形の外周に工具を掛
けてこれを回転させると、係合ビス3bが溝2cに係合
しているのでボルト2は一体になって回転する。
【0014】ブッシュ6は、ボルト2の本体部が摺動自
在となるような開口6aを軸線方向に開け、トラス部材
5の内部側にヘッド2bが位置するように組み込まれ
る。このため、実際の組立てにおいては、ボルト2を開
口6aに通した後にスリーブ3をこのボルト2に外挿す
ると共に係合ビス3bをネジ込むことによって、これら
のボルト2とスリーブ3とを連接する。
【0015】送りリング4は、図3(図1のB−B線矢
視による縦断面図)に示すように円形の環状体であり、
ボルト2が挿通する開口4aを軸線方向に開けたもので
ある。この開口4aの内径はボルト2が或る程度軸線を
捩じらせた姿勢でも自由にこれを受容できる程度の大き
さとする。そして、ボルト2をスリーブ3によって回転
させたとき、ボルト2に送りを与えて雌ネジ孔1aにね
じ込むための部材として送りピン7及び環状バネ8を備
える。
【0016】図4は送りリング4,送りピン7及び環状
バネ8を分解して示す概略斜視図である。
【0017】送りリング4には、送りピン7を差し込む
ための装着孔4bを半径方向に開口4aまで貫通させて
設けると共に、この装着孔4bの開口端を通る外周面に
は環状バネ8を落とし込ん一体化する保持溝4cを刻ん
で設ける。
【0018】送りピン7はその一端に小さなフランジ7
aを形成し、先端部を先細り状としてボルト2の雄ネジ
2aの谷の中に差し込み可能とした形状を持つ。そし
て、図3に示すように装着孔4bの中に差し込んだとき
には、送りピン7の先端が雄ネジ2aの谷の底に突き当
たらない程度に位置を決めるため、装着孔4bにはフラ
ンジ7aを受ける受け座4dを設ける。
【0019】環状バネ8は、図4に示すように鋼板材を
利用したたとえば四角形断面又は図5に示すように鋼線
材を利用した円形断面のものであり、その一部の切欠8
aによってすり割りしたものであり、その自然状態での
内径は送りリング4の保持溝4cの外径よりも僅かに大
きい程度とする。環状バネ8はこのすり割り構造によっ
て、半径が拡大及び収縮する方向に変形可能であり、図
3に示すように、環状バネ8を送りリング4の保持溝4
cに嵌め込むと内径が少し大きくなるように弾性変形
し、その復元力によって保持溝4cを弾性的に拘束して
脱落することなく送りリング4に一体化される。
【0020】これらのスリーブ3及び送りリング4は、
ボルト2をブッシュ6の開口6aに通して一体化した後
に、雄ネジ2a側から別々に装着される。そして、図1
の左下の斜材のようにスリーブ3の係合ビス3bの先端
がボルト2の溝2cに嵌まり込む。また、送りリング4
の送りピン7はボルト2が差し込まれるときには環状バ
ネ8の半径方向への弾性変形によって外側へ移動し、簡
単にセットできる。
【0021】トラス部材5にボルト2,スリーブ3及び
送りリング4を装着した後には、本体1に対する接続作
業を開始する。この作業は、図1における左下の斜材の
ようにボルト2の先端が接続しようとする雌ネジ1aに
一致するようにトラス部材5の姿勢を設定することから
始める。そして、スリーブ3を手で回してゆくと、係合
ビス3bと溝2cとの係合によってボルト2も回転す
る。一方、送りリング4の送りピン7の先端が図5に示
すように雄ネジ2aの谷2a−1に嵌まり込むので、送
りピン7に案内されるように谷2a−1が移動してい
き、ボルト2にはスリーブ3による回転のほかに送りが
与えられる。したがって、スリーブ3の回転に連れてボ
ルト2は雌ネジ孔1aの中に回転しながら進み、図1に
おける水平材のようにボルト2を雌ネジ孔1aに螺合連
結させることができる。
【0022】ここで、送りリング4の開口4aの内径は
ボルト2が自由に姿勢を変えられる程度なので、ボルト
2は遊びを持つ振る舞いをしながら進む。このような動
きに対して、送りピン7は環状バネ8によって付勢され
ているので、ボルト2の姿勢の変化に応じてスリーブ3
から出没する動きとなる。このため、送りリング4に挿
入したボルト2の先端の指向方向は、送りリング4の軸
線に一致するだけでなく或る範囲内で首振り可能で、し
かも送りが確実に与えられる。したがって、トラス部材
5の軸線が本体1の雌ネジ孔1aに正確に一致していな
くても、ボルト2の姿勢の変化によって雌ネジ孔1aが
これを受容して楽に接合の開始が行われる。
【0023】次いで、更にスリーブ3を回転させると、
ボルト2が本体1方向へ進み、最終的には図1の水平材
のように、雄ネジ2aが雌ネジ孔1a内にねじ込まれ、
ボルト2のヘッド2bがブッシュ6の端面に当接する状
態となる。そして、レンチ等の工具を用いてスリーブ3
を更に締め上げると、本体1に対してトラス部材5が強
固に連結される。
【0024】以上の要領で構築されたトラスの連結状態
においては、スリーブ3及び送りリング4の両端面がそ
れぞれ本体1の周面及びブッシュ6に当接するので、ト
ラス部材5に負荷される圧縮応力は、ボルト2,スリー
ブ3及び送りナット4によって本体1へ直接負荷され
る。したがって、圧縮力の吸収が効果的に行われ、系全
体の強度が向上する。
【0025】
【発明の効果】本発明では、ボルトに送りを与える送り
リングがボルトを自由に首振りできるように遊びを持た
せると共に、環状バネとこれによって半径方向に付勢さ
れた送りピンによってこの自由度を保ちながらボルトに
送りを与えるようにしている。このボルトの首振りによ
って、ジョイント本体との接合時には、ボルトをジョイ
ントの雌ネジ孔に容易に合わせることができる。
【0026】また、環状バネと送りピンだけを送りリン
グに備えればよいので、従来構造に比べるとコスト面で
の大幅な改善が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す立体トラスのジョイン
ト部分の部分断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視による縦断面図である。
【図3】図1のB−B線矢視による拡大縦断面図であ
る。
【図4】送りリング,送りピン及び環状バネを分解して
示す概略斜視図である。
【図5】送りピンとボルトの雄ネジとの間の連接関係を
示す要部の縦断面図である。
【符号の説明】
1 本体 2 ボルト 2c 溝 3 スリーブ 3b 係合ビス 4 送りリング 4b 装着孔 4c 保持溝 4d 受け座 5 トラス部材 6 ブッシュ 7 送りピン 7a フランジ 8 環状バネ 8a 切欠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/19 E04B 1/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジョイントの本体及びトラス部材をボル
    トによって接合するジョイント構造であって、前記本体
    方向に向く軸線を持つボルトを前記トラス部材の端部に
    回転自在に設け、前記本体とトラス部材との間において
    前記ボルトの周りに送りリング及びスリーブをそれぞれ
    設け、該スリーブは前記ボルトを軸線方向に移動自在且
    つ軸線周りに回転不可に連接し、前記送りリングはボル
    トの外径より大きな開口を持つと共に、外部から半径方
    向に差し込まれ前記ボルトの谷に係合可能な送りピンを
    その軸線方向に移動可能に備え、更に、前記送りリング
    の外周に前記送りピンを前記送りリングの中心側に付勢
    する環状バネを連接してなる立体トラスのジョイント構
    造において、 送りリングには、送りピンを差し込むための装着孔を半
    径方向に開口まで貫通させて設けると共に、この装着孔
    の開口端を通る外周面には環状バネを落とし込んで一体
    化する保持溝を刻んで設け、装着孔には送りピンの一端
    に形成されたフランジを受ける受け座を設け、 環状バネは一部を切り欠いたすり割構造としたことを特
    徴とする 立体トラスのジョイント構造。
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