JP2001221313A - 直線作動機におけるナットと内筒とストッパとの連結構造 - Google Patents

直線作動機におけるナットと内筒とストッパとの連結構造

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JP2001221313A JP2000030635A JP2000030635A JP2001221313A JP 2001221313 A JP2001221313 A JP 2001221313A JP 2000030635 A JP2000030635 A JP 2000030635A JP 2000030635 A JP2000030635 A JP 2000030635A JP 2001221313 A JP2001221313 A JP 2001221313A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内筒の外周面のねじ加工を不要とし、ナット
と内筒とストッパとを連結するためのスプリングピン用
穴の同時加工を不要とし、止めナットを使用する必要が
なく、内筒にストッパを溶接する必要がない直線作動機
におけるナットと内筒とストッパとの連結構造を提供す
る。 【解決手段】 ストッパ28の中心孔28Aに内筒27
の外周面を嵌合し、内筒27のめねじ部27Aを台形ね
じナット25のおねじ部25Aに螺合し、ストッパ28
の段付ボルト挿入穴28Bと内筒27のボルト挿入穴2
7Bと台形ねじナット25のねじ穴25Cとが整合し且
つ台形ねじナット25の肩部25Aにストッパ28の端
面が当接した位置で、六角穴付ボルト32を台形ねじナ
ット25のねじ穴25Cに螺合して台形ねじナット25
と内筒27とストッパ28とを連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動されるね
じ軸と、ねじ軸に螺合しねじ軸が回転駆動されたとき軸
方向に直線移動するナットと、ナットに連結されてナッ
トとともに軸方向に直線移動する内筒と、内筒の移動範
囲を規制するストッパとを有する直線作動機におけるナ
ットと内筒とストッパとの連結構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の直線作動機の1例を1部
破断して示す正面図である。図3に示す直線作動機1
は、駆動軸2にカップリング3を介して連結された台形
ねじ軸4と、台形ねじ軸4に螺合した台形ねじナット5
と、台形ねじナット5の外周にスプリングピン6によっ
てストッパ8とともに連結された内筒7と、台形ねじ軸
4と台形ねじナット5とストッパ8と内筒7とを内包す
る外筒9と、外筒9の端部に取り付けられ内筒7が貫通
する筒受10と、内筒7の先端部に取り付けられた先端
金具11とを有している。この直線作動機1は、駆動軸
2によって台形ねじ軸4が回転駆動されると、台形ねじ
ナット5とともに内筒7が軸方向に直線移動し、先端金
具11に取り付けられた図示しない被作動体を前進ある
いは後退させる。そして、内筒7が前進する際、ストッ
パ8が筒受10に当接することにより内筒7の前進方向
の移動範囲が規制される。
【0003】図4は、図3に示す従来の直線作動機1に
おける台形ねじナット5と内筒7とストッパ8との連結
構造を拡大して示す断面図である。図4に示すように、
台形ねじ軸4に螺合する台形ねじナット5には、外周に
おねじ部5A形成されている。内筒7には、台形ねじナ
ット5側の一端部内外周面にそれぞれめねじ部7Aとお
ねじ部7Bとが形成されている。ストッパ8には、内周
面にめねじ部8Aが形成されている。
【0004】台形ねじナット5と内筒7とストッパ8と
は、以下のようにして連結される。台形ねじナット5の
おねじ部5Aを内筒7のめねじ部7Aにねじ込み、さら
に、ストッパ8のめねじ部8Aを内筒7のおねじ部7B
にねじ込んだ後に、同時加工でスプリングピン6用穴を
台形ねじナット5と内筒7とストッパ8とに貫通加工し
た後、スプリングピン6をスプリングピン6用穴に打ち
込んで、台形ねじナット5と内筒7とストッパ8とを連
結する。
【0005】図5は、他の従来の直線作動機1’におけ
るボールねじナット5’と内筒7’とストッパ8’との
連結構造を拡大して示す一部破断した正面図である。図
5に示すように、ボールねじ軸4’に螺合するボールね
じナット5’には、外周におねじ部5’Aが形成されて
いる。内筒7’には、ボールねじナット5’側の一端部
内周面にめねじ部7’Aが形成されている。
【0006】ボールねじナット5’と内筒7’とストッ
パ8’とは、以下のようにして連結される。ストッパ
8’が内筒7’に予め溶接される。ストッパ8’が溶接
された内筒7’のめねじ部7’Aをボールねじナット
5’のおねじ部5’Aにねじ込んだ後、止めナット12
を用いてダブルナット式で固定する。さらに、ボールね
じナット5’と内筒7’とストッパ8’とに止めビス1
3をねじ込んで緩み防止を施してボールねじナット5’
と内筒7’とストッパ8’との連結が完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示す従来の直線作動機1における台形ねじナット5と内
筒7とストッパ8との連結構造では、内筒7の内外面に
それぞれめねじ部7Aとおねじ部7Bとを形成する必要
があるため、コストアップとなり、また、内筒7のねじ
部の肉厚が少なくなる問題があった。さらに、台形ねじ
ナット5と内筒7とストッパ8とにスプリングピン6用
穴の同時加工を必要とし、さらなる加工コストのアップ
と生産性低下を招いている。
【0008】図5に示す他の従来の直線作動機1’にお
けるボールねじナット5’と内筒7’とストッパ8’と
の連結構造では、止めナット12をダブルナット式で締
め付けなければならず、直線作動機1’が大きければこ
の部材だけで何kgもの重量となり、締付作業が大変な
重作業となる。またストッパ8’を内筒7’へ溶接する
必要があり、コストアップと生産性に問題があった。
【0009】そこで、本発明は、前述したような従来の
問題点を解消し、内筒の外周面のねじ加工を不要とし、
ナットと内筒とストッパとを連結するためのスプリング
ピン用穴の同時加工を不要とし、止めナットを使用する
必要がなく、内筒にストッパを溶接する必要がない直線
作動機におけるナットと内筒とストッパとの連結構造を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的のため、本発
明は、回転駆動されるねじ軸と、該ねじ軸に螺合し該ね
じ軸が回転駆動されたとき軸方向に直線移動するナット
と、該ナットに連結されて該ナットとともに軸方向に直
線移動する内筒と、該内筒の移動範囲を規制するストッ
パとを有する直線作動機におけるナットと内筒とストッ
パとの連結構造において、前記ナットは、外周に形成さ
れた肩部と該肩部に隣接して形成されたおねじ部と該お
ねじ部に形成された半径方向のねじ穴とを有し、前記内
筒は、一端部内周面に形成されためねじ部と該めねじ部
に形成された半径方向のボルト挿入穴とを有し、前記ス
トッパは、前記内筒の外周面が嵌合する中心孔と半径方
向のボルト挿入穴とを有し、前記ストッパの前記中心孔
に内筒の外周面を嵌合し、前記内筒の前記めねじ部を前
記ナットの前記おねじ部に螺合し、前記ストッパの前記
半径方向のボルト挿入穴と前記内筒の前記半径方向のボ
ルト挿入穴と前記ナットの前記半径方向のねじ穴とが整
合し且つ前記ナットの前記肩部に前記ストッパの端面が
当接した位置で、ボルトを前記ナットの前記半径方向の
ねじ穴に螺合して、前記ナットと前記内筒と前記ストッ
パとを連結するものである。
【0011】
【作用】直線作動機に作用するスラスト荷重(推力)は
ナットのおねじ部と内筒のめねじ部との螺合部すなわち
ねじ締結部で受ける。また、ねじ軸の回転トルクによる
ねじ締結部の緩みはボルトによって防止される。さら
に、ストッパの端面がナットの肩部に密着しているの
で、内筒が前進してストッパが筒受の端面に当たった時
の衝撃はナットの肩部で受けるので、ボルトには剪断力
は作用しない。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1、図2
に示す本発明の実施例を参照して以下に説明する。図1
は、本発明の実施例の直線作動機を1部破断して示す正
面図である。図1に示すように、本発明の実施例の直線
作動機21は、駆動軸22にカップリング23を介して
連結された台形ねじ軸24と、台形ねじ軸24に螺合し
た台形ねじナット25と、台形ねじナット25の外周に
六角穴付ボルト32によってストッパ28とともに連結
された内筒27と、台形ねじ軸24と台形ねじナット2
5と内筒27とストッパ28とを内包する外筒29と、
外筒29の端部に取り付けられ内筒27が貫通する筒受
30と、内筒27の先端部に取り付けられた先端金具3
1とを有している。この直線作動機21は、駆動軸22
によって台形ねじ軸24が回転駆動されると、台形ねじ
ナット25とともに内筒27が軸方向に直線移動し、先
端金具31に取り付けられた図示しない被作動体を前進
あるいは後退させる。そして、内筒27が前進する際、
ストッパ28が筒受30に当接することにより内筒27
の前進方向の移動範囲が規制される。
【0013】図2は、図1に示す直線作動機21におけ
る台形ねじナット25と内筒27とストッパ28との連
結構造を拡大して示す断面図である。図2に示すよう
に、台形ねじ軸24に螺合する台形ねじナット25に
は、外周に肩部25Aが形成されており、肩部25Aに
隣接しておねじ部25B形成されており、おねじ部25
Bに2個の半径方向のねじ穴25Cが形成されている。
内筒27には、台形ねじナット25側の一端部内面にめ
ねじ部27Aが形成されており、めねじ部27Aに2個
の半径方向のボルト挿入穴27Bが形成されている。2
個の半径方向のボルト挿入穴27Bは台形ねじナット2
5のねじ穴25Cより少し大きめに形成されている。ス
トッパ28には、内筒27の外周面が嵌合される中心孔
28Aと2個の半径方向の段付ボルト挿入穴28Bが形
成されている。
【0014】台形ねじナット25と内筒27とストッパ
28とは、以下のように連結されている。まず、ストッ
パ28の中心孔28Aに内筒27の外周面を嵌合し、つ
いで内筒27のめねじ部27Aを台形ねじナット25の
おねじ部25Bに螺合し、ストッパ28の半径方向の段
付ボルト挿入穴28Bと内筒27の半径方向のボルト挿
入穴27Bと台形ねじナット25の半径方向のねじ穴2
5Cとが整合し且つ台形ねじナット25の肩部25Aに
ストッパ28の端面が当接した位置で、六角穴付ボルト
32を台形ねじナット25のねじ穴25Cに螺合して台
形ねじナット25と内筒27とストッパ28とを連結す
る。このとき内筒27の端面と台形ねじナット25の肩
部25Aとの間には、内筒27のボルト挿入穴27Bを
台形ねじナット25のねじ穴25Cに整合させるために
若干の隙間ができるようになっている。
【0015】図1、図2に示す直線作動機21における
台形ねじナット25と内筒27とストッパ28との連結
構造は、以下のように作用する。直線作動機21に作用
するスラスト荷重(推力)は台形ねじナット25のおね
じ部25Bと内筒27のめねじ部27Aとの螺合部すな
わちねじ締結部で受ける。また、台形ねじ軸24の回転
トルクによるねじ締結部の緩みは2本の六角穴付ボルト
32によって防止される。さらに、ストッパ28の端面
が台形ねじナット25の肩部25Aに密着しているの
で、内筒27が前進してストッパ28が筒受30の端面
に当たった時の衝撃はナット25の肩部25Aで受ける
ので、2本の六角穴付ボルト32には剪断力は作用しな
い。
【0016】なお、図1、図2に示す本発明の実施例の
直線作動機21では、台形ねじ軸24と台形ねじナット
25を使用しているが、本発明は、ボールねじ軸とボー
ルねじナットを使用するタイプの直線作動機におけるボ
ールねじナットと内筒とストッパとの連結構造にも適用
できるものである。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の直線作動
機におけるナットと内筒とストッパとの連結構造によれ
ば、次のような効果を有する。 (1)ナット、内筒、ストッパ及びボルトの各構成部品
は単一の機能のみを有し、無理なくそれぞれの機能を果
たすことができ、信頼性が向上する。 (2)従来のようにスプリングピン用穴の同時加工(現
地加工)やストッパの内筒への溶接も一切不要となる。 (3)加工工数の削減やダブルナット方式による締め付
けがないため、作業性が改善され、大幅な生産性の向上
をもたらすことができる。 (4)内筒のねじ部がめねじ部のみとなり、内筒の内周
面と外周面にねじを切る従来のものに比べて内筒の肉厚
を確保でき、内筒の強度が向上する。 (5)従来のように内筒へのスプリングピン用穴の同時
加工(現地加工)やストッパの内筒への溶接が不要であ
るため、直線作動機の特殊なストローク要求に対しても
在庫品の内筒をそのまま切断して使用可能となり、歩留
まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の直線作動機を1部破断して
示す正面図である。
【図2】 図1に示す直線作動機における台形ねじナッ
トと内筒とストッパとの連結構造を拡大して示す断面図
である。
【図3】 従来の直線作動機の1例を1部破断して示す
正面図である。
【図4】 図3に示す従来の直線作動機における台形ね
じナットと内筒とストッパとの連結構造を拡大して示す
断面図である。
【図5】 他の従来の直線作動機におけるボールねじナ
ットと内筒とストッパとの連結構造を拡大して示す一部
破断した正面図である。
【符号の説明】
21・・・直線作動機 22・・・駆動軸 23・・・カップリング 24・・・台形ねじ軸 25・・・台形ねじナット 25A・・肩部 25B・・おねじ部 25C・・ねじ穴 27・・・内筒 27A・・めねじ部 27B・・ボルト挿入穴 28・・・ストッパ 28A・・中心孔 28B・・段付ボルト挿入穴 29・・・外筒 30・・・筒受 31・・・先端金具 32・・・六角穴付ボルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動されるねじ軸と、該ねじ軸に螺
    合し該ねじ軸が回転駆動されたとき軸方向に直線移動す
    るナットと、該ナットに連結されて該ナットとともに軸
    方向に直線移動する内筒と、該内筒の移動範囲を規制す
    るストッパとを有する直線作動機におけるナットと内筒
    とストッパとの連結構造において、 前記ナットは、外周に形成された肩部と該肩部に隣接し
    て形成されたおねじ部と該おねじ部に形成された半径方
    向のねじ穴とを有し、前記内筒は、一端部内周面に形成
    されためねじ部と該めねじ部に形成された半径方向のボ
    ルト挿入穴とを有し、前記ストッパは、前記内筒の外周
    面が嵌合する中心孔と半径方向のボルト挿入穴とを有
    し、前記ストッパの前記中心孔に内筒の外周面を嵌合
    し、前記内筒の前記めねじ部を前記ナットの前記おねじ
    部に螺合し、前記ストッパの前記半径方向のボルト挿入
    穴と前記内筒の前記半径方向のボルト挿入穴と前記ナッ
    トの前記半径方向のねじ穴とが整合し且つ前記ナットの
    前記肩部に前記ストッパの端面が当接した位置で、ボル
    トを前記ナットの前記半径方向のねじ穴に螺合して、前
    記ナットと前記内筒と前記ストッパとを連結することを
    特徴とする直線作動機におけるナットと内筒とストッパ
    との連結構造。
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