JP3349434B2 - 3端子トランジスタ用支持具 - Google Patents

3端子トランジスタ用支持具

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JP3349434B2 JP16050098A JP16050098A JP3349434B2 JP 3349434 B2 JP3349434 B2 JP 3349434B2 JP 16050098 A JP16050098 A JP 16050098A JP 16050098 A JP16050098 A JP 16050098A JP 3349434 B2 JP3349434 B2 JP 3349434B2
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正孝 小沼
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富士通電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3端子トランジス
タをプリント配線板上で支持するための3端子トランジ
スタ用支持具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ICレギュレータ等の3端子トラ
ンジスタが、幅広く使用されている。この種の3端子ト
ランジスタは、他のIC等の電子部品と異なり、プリン
ト配線板上に立設した状態で実装されるため、プリント
配線板上に自立することが困難である。
【0003】このため、一般に、3端子トランジスタの
はんだ付けは、以下示すように、専用のジグを用いて、
手作業で行われている。すなわち、先ず、図9に示すよ
うに、予め、プリント配線板1に形成される3端子トラ
ンジスタ用のスルーホール1aとジグ用の貫通穴1bと
に、耐熱性のマスキングテープ2が貼付される。
【0004】次に、他の電子部品3が、プリント配線板
1に実装され、はんだ付けされる。そして、電子部品3
のはんだ付けが完了した後、マスキングテープ2が剥が
される。次に、図10に示すように、3端子トランジス
タ4の固定穴4aと、位置決めジグ5のねじ穴5aと
が、ねじ部材6により固定され、3端子トランジスタ4
が、位置決めジグ5の所定の位置に固定される。
【0005】この後、図11に示すように、3端子トラ
ンジスタ4の端子4bが、プリント配線板1のスルーホ
ール1aに挿入され、位置決めジグ5が3端子トランジ
スタ4とともに、プリント配線板1上の所定の位置に載
置される。次に、位置決めジグ5のねじ穴5bとプリン
ト配線板1の貫通穴1bとが、ねじ部材7により固定さ
れる。
【0006】そして、この状態で、3端子トランジスタ
4が、プリント配線板1にはんだ付けされる。この後、
図12に示すように、位置決めジグ5がプリント配線板
1から外され、3端子トランジスタ4のはんだ付け作業
が完了する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな3端子トランジスタ4のプリント配線板1へのはん
だ付けは、位置決めジグ5を用いて、手作業により行わ
なくてはならないため、製造行程が複雑になり、製造コ
ストが増大するという問題があった。
【0008】本発明は、かかる従来の問題点を解決する
ためになされたもので、3端子トランジスタを、プリン
ト配線板上に、容易かつ確実に支持することができる3
端子トランジスタ用支持具を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の3端子トラン
ジスタ用支持具は、可撓性を有する耐熱絶縁性の板材の
中央に、3端子トランジスタの中央の端子を挿通する貫
通部を形成するとともに、前記板材の前記貫通部の長手
方向の両側に、前記板材の両端を前記3端子トランジス
タと反対側に湾曲した状態で、前記3端子トランジスタ
の両側の端子をそれぞれ挿通可能な第1および第2の挿
通部を、前記長手方向に沿って細長形状に形成してなる
ことを特徴とする。
【0010】請求項2の3端子トランジスタ用支持具
は、請求項1記載の3端子トランジスタ用支持具におい
て、前記貫通部の中心と、前記第1および第2の挿通部
の前記貫通部側の端部との間隔を、前記3端子トランジ
スタの端子間隔より大きくすることを特徴とする。請求
項3の3端子トランジスタ用支持具は、請求項1記載の
3端子トランジスタ用支持具において、前記貫通部の中
心と、前記第1および第2の挿通部の中心との間隔を、
前記3端子トランジスタの端子間隔より大きくすること
を特徴とする。
【0011】請求項4の3端子トランジスタ用支持具
は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の3端
子トランジスタ用支持具において、前記貫通部の前記板
材の幅方向に対応する幅と、前記第1および第2の挿通
部の前記板材の幅方向に対応する幅とを、前記3端子ト
ランジスタの端子の肉厚に合わせた幅に形成してなるこ
とを特徴とする。
【0012】(作用)請求項1の3端子トランジスタ用
支持具では、貫通部を中心にして板材を湾曲した状態
で、3端子トランジスタの各端子に、貫通部および第1
および第2の挿通部が挿通され、板材が元の平らな状態
に戻ろうとする復元力により、3端子トランジスタが板
材に支持され、容易にプリント配線板上に支持される。
【0013】そして、この後に、3端子トランジスタ
が、他の電子部品とともにプリント配線板上にはんだ付
けされる。請求項2の3端子トランジスタ用支持具で
は、貫通部の中心と第1および第2の挿通部の貫通部側
の端部との間隔が、3端子トランジスタの端子間隔より
大きくされるため、板材を湾曲した際に、第1および第
2の挿通部に、3端子トランジスタの端子が挿通可能に
され、湾曲した板材により、3端子トランジスタが確実
に支持される。
【0014】請求項3の3端子トランジスタ用支持具で
は、貫通部の中心と第1および第2の挿通部の中心との
間隔が、3端子トランジスタの端子間隔より大きくされ
るため、板材を適度に湾曲することにより、第1および
第2の挿通部に、3端子トランジスタの端子が挿通可能
にされ、3端子トランジスタが板材に、容易に支持され
る。
【0015】請求項4の3端子トランジスタ用支持具で
は、板材の貫通部と第1および第2の挿通部との幅が、
3端子トランジスタの端子の肉厚に合わせて形成される
ため、板材に挿通された3端子トランジスタが、ぐらつ
くことなく、確実に支持される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
用いて詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の3端子トランジスタ用支
持具の第1の実施形態(請求項1および請求項2に対応
する)を示している。図において、可撓性を有する耐熱
絶縁性の板材11の中央には、この板材11を貫通する
長穴形状の貫通部13が形成されている。この実施形態
では、板材11は、例えば、厚さ0.05mmのポリエ
チレンテレフタレートにより形成されている。
【0018】板材11の貫通部13の長手方向に沿う両
側には、板材11を貫通する第1および第2の挿通部1
5,17が、長手方向に沿う長穴形状に形成されてい
る。ここで、貫通部13の中心13aと、第1および第
2の挿通部15,17の貫通部13側の端部15a,1
7aとの間隔L1は、3端子トランジスタ19の端子間
隔L2より大きくされている。
【0019】上述した板材11は、以下示すように、3
端子トランジスタ19の支持具として使用される。すな
わち、先ず、図2に示すように、板材11が貫通部13
を中心にして湾曲される。次に、図3に示すように、板
材11の貫通部13側を3端子トランジスタ19に向け
て、貫通部13が3端子トランジスタ19の中央の端子
21に挿通される。
【0020】この後に、板材11の湾曲形状を調整しな
がら、第1および第2の挿通部15,17が3端子トラ
ンジスタ19の両側の端子23,25に挿通される。そ
して、図4に示すように、板材11の貫通部13が、3
端子トランジスタ19の端子21の根元まで挿通された
状態で、板材11の湾曲状態が解除される。湾曲状態の
解除により、板材11が元の平らな形状に戻ろうとし、
この復元力により、板材11の第1および第2の挿通部
15,17の貫通部13側の端部15a,17aが、3
端子トランジスタ19の両側の端子23,25に、押圧
状態で当接され、板材11と3端子トランジスタ19と
が、相互に支持される。
【0021】次に、図5に示すように、3端子トランジ
スタ19の端子21,23,25が、プリント配線板2
7のスルーホール27aに挿通され、板材11の長手方
向の両端11a,11bが、プリント配線板27上に当
接される。そして、板材11を介して、3端子トランジ
スタ19がプリント配線板27上に支持され、この状態
で、3端子トランジスタ19のプリント配線板27への
はんだ付けが行われる。
【0022】以上のように構成された3端子トランジス
タ用支持具では、貫通部13を中心にして板材11を湾
曲した状態で、3端子トランジスタ19の中央の端子2
1および両側の端子23,25に、貫通部13および第
1および第2の挿通部15,17を挿通したので、板材
11が元の平らな状態に戻ろうとする復元力により、3
端子トランジスタ19を板材11に支持することがで
き、3端子トランジスタ19を、容易かつ確実にプリン
ト配線板27上に支持することができる。
【0023】また、貫通部13の中心と第1および第2
の挿通部15,17の貫通部13側の端部15a,17
aとの間隔L1を、3端子トランジスタ19の端子間隔
L2より大きくしたので、板材11を湾曲した際に、第
1および第2の挿通部15,17に、3端子トランジス
タ19の端子23,25を挿通することができ、湾曲し
た板材11により、3端子トランジスタ19を確実に支
持することができる。
【0024】さらに、3端子トランジスタ19に板材1
1を取り付けた際に、湾曲した板材11の復元力によ
り、3端子トランジスタ19と板材11とが相互に支持
する構造にしたので、予め、3端子トランジスタ19に
板材11を取り付けておくことができ、自動実装ライン
で、3端子トランジスタ19をプリント配線板27に実
装を行うことができる。
【0025】また、3端子トランジスタ19に板材11
を取り付けた状態で、3端子トランジスタ19をプリン
ト配線板27にはんだ付けしたので、はんだ付け後も3
端子トランジスタ19を板材11により支持することが
でき、例えば、はんだ付け後に、3端子トランジスタ1
9が他の部品あるいは工具等がぶつかった際にも、3端
子トランジスタ19が倒れることを防止することができ
る。
【0026】図6は、本発明の3端子トランジスタ用支
持具の第2の実施形態(請求項3に対応する)を示して
いる。この実施形態では、板材11の貫通部13の中心
13aと、第1および第2の挿通部15,17の中心1
5b,17bとの間隔L3が、3端子トランジスタ19
の端子間隔L2より大きくされている。
【0027】この実施形態においても、上述した第1の
実施形態と同様の効果を得ることができるが、この実施
形態では、貫通部13の中心13aと、第1および第2
の挿通部15,17の中心15b,17bとの間隔L3
を、3端子トランジスタ19の端子間隔L2より大きく
したので、板材11を適度に湾曲することにより、第1
および第2の挿通部15,17に、3端子トランジスタ
19の端子23,25を挿通することができ、3端子ト
ランジスタ19を板材11に、容易に支持することがで
きる。
【0028】図7は、本発明の3端子トランジスタ用支
持具の第3の実施形態(請求項4に対応する)を示して
いる。この実施形態では、板材11の貫通部13と、第
1および第2の挿通部15,17との板材11の幅方向
に対応する幅Wが、3端子トランジスタ19の端子2
1,23,25の肉厚と同一の厚さに形成されている。
【0029】この実施形態においても、上述した第1の
実施形態と同様の効果を得ることができるが、この実施
形態では、板材11の貫通部13と第1および第2の挿
通部15,17との幅Wを、3端子トランジスタ19の
端子21,23,25の肉厚に合わせたので、板材11
に挿通された3端子トランジスタ19を、ぐらつかせる
ことなく、確実に支持することができる。
【0030】なお、上述した第1の実施形態では、板材
11の長手方向の両側に、長穴からなる第1および第2
の挿通部15,17した例について述べたが、本発明は
かかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、図
8に示すように、板材11の長手方向の両側に、長手方
向に沿って切り欠かれるスリットからなる第1および第
2の挿通部15,17を形成しても良い。
【0031】
【発明の効果】請求項1の3端子トランジスタ用支持具
では、貫通部を中心にして板材を湾曲した状態で、3端
子トランジスタの中央の端子および両側の端子に、貫通
部および第1および第2の挿通部を挿通したので、板材
が元の平らな状態に戻ろうとする復元力により、3端子
トランジスタを板材に支持することができ、3端子トラ
ンジスタを、容易かつ確実にプリント配線板上に支持す
ることができる。
【0032】請求項2の3端子トランジスタ用支持具で
は、貫通部の中心と第1および第2の挿通部の貫通部側
の端部との間隔を、3端子トランジスタの端子間隔より
大きくしたので、板材を湾曲した際に、第1および第2
の挿通部に、3端子トランジスタの端子を挿通すること
ができ、湾曲した板材により、3端子トランジスタを確
実に支持することができる。
【0033】請求項3の3端子トランジスタ用支持具で
は、貫通部の中心と第1および第2の挿通部の中心との
間隔を、3端子トランジスタの端子間隔より大きくした
ので、板材を適度に湾曲することにより、第1および第
2の挿通部に、3端子トランジスタの端子を挿通するこ
とができ、3端子トランジスタを板材に、容易に支持す
ることができる。
【0034】請求項4の3端子トランジスタ用支持具で
は、板材の貫通部と第1および第2の挿通部との幅を、
3端子トランジスタの端子の肉厚に合わせたので、板材
に挿通された3端子トランジスタを、ぐらつかせること
なく、確実に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3端子トランジスタ用支持具の第1の
実施形態を示す正面図である。
【図2】板材を湾曲した状態を示す断面図である。
【図3】湾曲した板材に3端子トランジスタを挿通する
状態を示す断面図である。
【図4】湾曲した板材に3端子トランジスタを挿通した
状態を示す断面図である。
【図5】板材を挿通した3端子トランジスタをプリント
配線板に挿通した状態を示す断面図である。
【図6】本発明の3端子トランジスタ用支持具の第2の
実施形態を示す正面図である
【図7】本発明の3端子トランジスタ用支持具の第3の
実施形態を示す正面図である
【図8】板材の第1および第2の挿通部を、長手方向に
沿って切り欠かれるスリットにより形成した例を示す正
面図である。
【図9】従来の3端子トランジスタをプリント配線板に
支持する際に、マスキングテープを貼付する状態を示す
斜視図である。
【図10】3端子トランジスタを位置決めジグに固定す
る状態を示す斜視図である。
【図11】3端子トランジスタを位置決めジグとともに
プリント配線板に固定する状態を示す斜視図である。
【図12】3端子トランジスタをプリント配線板にはん
だ付けした状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 板材 13 貫通部 13a 中心 15 第1の挿通部 15a 端部 15b 中心 17 第2の挿通部 17a 端部 17b 中心 19 3端子トランジスタ 21,23,25端子 W 幅 L1,L3 間隔 L2 端子間隔

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する耐熱絶縁性の板材の中央
    に、3端子トランジスタの中央の端子を挿通する貫通部
    を形成するとともに、前記板材の前記貫通部の長手方向
    の両側に、前記板材の両端を前記3端子トランジスタと
    反対側に湾曲した状態で、前記3端子トランジスタの両
    側の端子をそれぞれ挿通可能な第1および第2の挿通部
    を、前記長手方向に沿って細長形状に形成してなること
    を特徴とする3端子トランジスタ用支持具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の3端子トランジスタ用支
    持具において、 前記貫通部の中心と、前記第1および第2の挿通部の前
    記貫通部側の端部との間隔を、前記3端子トランジスタ
    の端子間隔より大きくすることを特徴とする3端子トラ
    ンジスタ用支持具。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の3端子トランジスタ用支
    持具において、 前記貫通部の中心と、前記第1および第2の挿通部の中
    心との間隔を、前記3端子トランジスタの端子間隔より
    大きくすることを特徴とする3端子トランジスタ用支持
    具。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    記載の3端子トランジスタ用支持具において、 前記貫通部の前記板材の幅方向に対応する幅と、前記第
    1および第2の挿通部の前記板材の幅方向に対応する幅
    とを、前記3端子トランジスタの端子の肉厚に合わせた
    幅に形成してなることを特徴とする3端子トランジスタ
    用支持具。
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